JPH08329653A - 記録媒体収納体 - Google Patents

記録媒体収納体

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JPH08329653A
JPH08329653A JP7134592A JP13459295A JPH08329653A JP H08329653 A JPH08329653 A JP H08329653A JP 7134592 A JP7134592 A JP 7134592A JP 13459295 A JP13459295 A JP 13459295A JP H08329653 A JPH08329653 A JP H08329653A
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JP
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writing
rough surface
ink
pad
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JP7134592A
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English (en)
Inventor
Keita Shiragami
敬太 白神
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、印刷における版やブレードの摩耗
を防止することができ、しかも、筆記領域の筆記性の向
上を図ることができるを提供することを目的とする。 【構成】 表面に筆記可能な筆記領域11を筆記性イン
キ17を使用して印刷形成されてなる記録媒体収納体1
において、上記表面に粗面12を形成し、この粗面12
上に上記印刷により上記筆記領域11を形成したことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面に筆記可能な筆記
領域が筆記性インキを使用して印刷形成されてなる記録
媒体収納体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、データ信号や映像信号等の情報信
号を記録する記録媒体を収納した記録媒体収納体とし
て、テープレコーダ、ビデオテープレコーダ等の記録及
び/又は再生装置に装填されて用いられるテープカセッ
トが広く知られている。また、光磁気ディスク、光ディ
スクの如き記録媒体をカートリッジに収納して記録及び
/又は再生装置に装填されて用いられるディスクカート
リッジが広く知られている。
【0003】このような記録媒体収納体は、収納ケース
にインデックスカードや識別ラベルとともに収納されて
販売等されている。このインデックスカードは、主に記
録媒体の記録内容を視覚的に認識し得るように、その記
録内容の索引(例えば、曲目)が記載されるものであ
る。また、識別ラベルは、磁気テープの長さ、種類等の
仕様、さらには、製品名、メーカ名等を視覚的な認識に
より区別するために記載されるもので、台紙から剥離可
能に形成されて、記録媒体収納体の表面に貼着させて使
用される。
【0004】ところで、上記識別ラベルは、記録媒体収
納体の表面に貼着されて使用されるものであるために、
この識別ラベルが剥がれると、記録及び/又は再生装置
に装填した場合、この装置が剥がれた識別ラベルを巻き
込み走行不良などを誘発させる問題点を有していた。
【0005】そこで、表面に筆記性インキを使用して筆
記可能な筆記領域が印刷形成されてなる記録媒体収納体
が既に提供されている。このため、ユーザ等は、水性ペ
ン、ボールペンや、鉛筆等の筆記具を用いて、上記筆記
領域に直接必要な情報を記入することによって、上記識
別ラベルを使用しなくとも、視覚的に認識し得ることが
できる。
【0006】しかし、従来の上記筆記領域は、記録媒体
収納体の表面を鏡面加工して、この表面に筆記性インキ
を使用して印刷により形成されるものであった。このよ
うな印刷としては、立体物への直接印刷法として利用さ
れるオフセット印刷、スクリーン印刷等が使用されるの
が一般的である。
【0007】また、上記筆記性インキとしては、アクリ
ル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ゴ
ム系樹脂、セルロース系樹脂などの高分子をバインダー
とし、芳香族炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エー
テル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤などを主溶
剤又は希釈溶剤とし、これらに適当な顔料や助剤を含有
させたものが使用される。
【0008】そして、上記顔料や助剤としては、通常、
CaCO3、SiO2など無機フィラー(=マット材質)
を含有させたものが使用される。このような無機フィラ
ーを含有させるのは、油性ペン、ボールペン等の筆記具
の引っかかりを得て、筆記性を向上させためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】記録媒体収納体の表面
は、上記のような無機フィラーを顔料等として含有させ
た筆記性インキを使用して印刷形成すると、図8に示す
ように、無機フィラーによる一定の大きさの粒径102
が得られ、印刷表面101が粗面とされるので、水性ペ
ン等の筆記具による良好な筆記性が得られる。しかし、
上記筆記性インキから上記無機フィラーを取り除いた場
合は、図9に示すように、前記粒径102が得られず、
印刷表面101が粗面とされず、したがって、良好な筆
記性が確保されない。
【0010】しかしながら、上記無機フィラーが適当量
含有された筆記性インキで印刷をすると、上記無機フィ
ラーが研摩剤の働きをして、印刷にとって重要な版やブ
レードを激しく摩耗させてしまう問題を有していた。こ
のような版やブレードの摩耗が激しいと、インキの転写
量が少なくなって良好な印刷が行われなくなる。
【0011】そこで、本発明は、印刷における版やブレ
ードの摩耗を防止することができ、しかも、筆記領域の
筆記性の向上を図ることができる記録媒体収納体を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る記録媒体収
納体は、上述の目的を達成するため、表面に筆記が可能
な筆記領域が筆記性インキを使用して印刷形成されてな
る記録媒体収納体において、上記表面に粗面を形成し、
その粗面上に上記印刷により上記筆記領域を形成したこ
とを特徴とする。
【0013】ここに、前記粗面の表面粗さがSRaで、
0.1〜2.0μmであり、印刷後の印刷表面の粗さが
SRaで、0.5〜1.0μmであることが好ましい。
【0014】また、前記粗面の表面粗さがSRaで、
0.2〜1.0μmであり、前記印刷がパッド印刷であ
り、このパッド印刷後の印刷表面の粗さがSRaで、
0.5〜1.0μmであることが好ましい。
【0015】このような印刷後の表面粗さは、記録媒体
収納体の表面に形成する上記粗面の他、使用する筆記性
インキや印刷手法によって異なって形成されるものであ
る。
【0016】まず、ここに使用される筆記性インキとし
ては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ゴム系樹脂、セルロース系樹脂などの高分子
をバインダーとし、芳香族炭化水素系溶剤、アルコール
系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶
剤などを主溶剤又は希釈溶剤とし、これらに適当な顔料
や助剤を含有させたものが使用される。なお、このよう
なものをインクベースとして、これに一般に市販されて
いる天然コラーゲンを主成分としたプロテインパウダー
を適当量添加したものであっても良い。
【0017】また、上記顔料や助剤として、CaC
3、SiO2などの無機フィラー(=マット材質)を含
有させたものを使用しても良い。しかし、このような無
機フィラーが含有された筆記性インキを使用して印刷す
ると、上記無機フィラーが研摩剤の働きをして、版やブ
レードを激しく摩耗させてしまうことがある。したがっ
て、このような無機フィラーが含有されていない筆記性
インキを使用することが好ましい。
【0018】また、上記印刷は、上記前記粗面がSRa
で、0.1〜2.0μmである場合は、立体物への直接
印刷法として利用されるオフセット印刷、スクリーン印
刷等が可能である。
【0019】しかし、前記粗面がSRaで、0.2〜
1.0μmである場合は、パッド印刷が好ましい。この
パッド印刷は、凹版のインキを一旦軟らかいシリコーン
ゴム製のパッドに転移させ、次に上記パッドを被印刷物
に押し付けて、パッド上のインキを転移させるものであ
る(いわば凹版を使った一種のオフセット印刷と言うこ
ともできる)。そして、このパッド印刷の1回のインキ
厚みが、通常、2.0〜5.0μmである。
【0020】したがって、前記粗面の表面粗さがSRa
で、0.2μmよりも小さいと、筆記性インキの厚みの
僅かな変化で良好な筆記性が得られなくなるおれがあ
る。他方、1.0μmよりも大きいと、パッド印刷の場
合1回のインキ厚みがSRaで2.0〜5.0μmとな
るので、2度の印刷が必要となって、工程数がかかるか
らである。
【0021】
【作用】本発明に係る記録媒体収納体は、表面に粗面を
形成しその粗面上に印刷により筆記領域を形成した構成
により、印刷表面上を適切な粗面となすことができる。
したがって、この印刷表面上に水性ペン、ボールペンや
鉛筆等の筆記具によって筆記すると良好な筆記性が得ら
れる。
【0022】そして、上記構成により、無機フィラーを
筆記性インキに含有させた場合には、従来の筆記領域よ
りも更に筆記性の向上が図られる。
【0023】また、無機フィラーを筆記性インキに含有
させていない場合には、印刷の際に、版や、ブレードを
激しく摩耗させることがなく、上記筆記領域を形成する
ことができることとなる。
【0024】また、前記粗面12の表面粗さの表面粗さ
がSRaで、0.2〜1.0μmであり、前記印刷がパ
ッド印刷である場合には、このパッド印刷による印刷が
1回で筆記性の良好な筆記領域が形成される。
【0025】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例について図面
に基づいて具体的に説明する。
【0026】実施例 本実施例のテープカセット1は、テープレコーダの記録
及び/又は再生装置に装填されて用いられるテープカセ
ット、いわゆるオーディオ用コンパクトカセットに適用
されるものである。
【0027】このテープカセット1は、図1に示すよう
に、一対の上下ハーフ2,3を有し、一方のハーフ2の
コーナを貫通して他方のハーフ3のネジ孔に延びるネジ
手段等の固定手段によって結合されて形成されている。
このテープカセット1の内部には、記録媒体である磁気
テープTを巻装する左右一対のテープリール4,5が回
転自在に収納されている。この左右一対のテープリール
4,5は、具体的に図示しないが、各々リールハブを備
えている。そして、このテープリール4,5の一方から
導き出された上記磁気テープTは、テープカセット1の
前面開口部6で露呈されて、上記他方に巻き取られる。
【0028】上記テープカセット1の略々中央には、上
記リールハブを備えたテープリール4,5に対応する位
置に、ハブ駆動軸挿入孔8a,8bが形成されている。
さらに、上記テープカセット1の前面開口部6の近傍に
は、キャプスタン挿入孔9a,9bと、位置決め孔10
a,10bが形成されている。
【0029】そして、上記ハブ駆動軸挿入孔8a,8b
と上記テープカセット1の前面開口部6とは反対側の端
部との間の位置に、上記磁気テープTに記録された曲目
等の記録情報をボールペン等の筆記具で書き込むための
筆記領域11が形成されている。なお、この筆記領域1
1の形成位置は、上記テープカセット1の表面であれ
ば、特に、形成位置に限定されるものでないことは言う
までもない。
【0030】この筆記領域11は、図2に示すように、
上記テープカセット1の表面に粗面12を形成し、その
粗面12上に印刷により筆記領域11を形成した。この
粗面12は、研摩剤等を使用して、後述するように、粗
面12の表面粗さがSRaで、0.1〜2.0μmであ
り、好ましくは、SRaで、0.2〜1.0μmである
ように形成する。なお、「SRa」とは、「三次元中心
線平均粗さ」をいう。
【0031】そして、上記のように、粗面12を形成し
た後に、その粗面12上に印刷により筆記領域11を形
成する。この印刷は、オフセット印刷(後述する「パッ
ド印刷」を含む。)やスクリーン印刷等の直接印刷によ
って形成される。
【0032】このような構成により、上記印刷表面11
a上も粗面が形成される。したがって、この印刷表面1
1a上に水性ペン、ボールペンや鉛筆等の筆記具による
筆記すると、ペン先の引っかかりが得られるために、良
好な筆記性が得られる。
【0033】また、無機フィラーを筆記性インキ17に
含有させる必要がないために、上記印刷において、印刷
の際に、版や、ブレードを激しく摩耗させることがな
く、上記筆記領域を形成することができる。
【0034】そして、上記粗面12と筆記性インク17
を使用した印刷等の条件によっては、無機フィラーを含
有させていた従来の筆記性インキ17と、同等か、或い
は、それ以上の筆記性を持たせることが可能である。
【0035】例えば、本実施例において、さらに、無機
フィラーを含有させた筆記性インク17を使用すること
も可能である。本実施例において、このようにして、筆
記領域11を形成したような場合には、無機フィラーを
含有させていた従来の筆記性インキ17と同等か、或い
は、それ以上の筆記性を持たせることが可能である。
【0036】このような筆記領域11の印刷形成は、立
体物への直接印刷法として利用されるオフセット印刷、
スクリーン印刷等が使用される。しかし、本発明者等
は、印刷条件等を考慮すると、パッド印刷が好ましいこ
とを見い出した。
【0037】そこで、次に、上記筆記領域11パッド印
刷によって形成した場合について説明する。
【0038】まず、パッド印刷とは、凹版の筆記性イン
キ17を一旦軟らかいシリコーンゴム製のパッドに転移
させ、次に上記パッド15を被印刷物18に押し付け
て、パッド上の筆記性インキ17を転移させるもので、
いわば凹版を使った一種のオフセット印刷(オフセット
印刷とは、印刷される部分に脂性インキが付き、その他
の部分には水で湿してインキをはじくようにした版を用
いる印刷をいう。)と言うことがきるものである。な
お、スクリーン印刷とは、スクイジーを用い、インキを
シルクスクリーン、ペンキスクリーン、ステンシルスク
リーン等の網目を通し、神の布の上に押しつけて印刷を
行う印刷法の一種である。
【0039】上記パッド印刷においては、まず、図3に
示すように、凹版13に筆記性インキ17を塗布する。
本実施例では、この凹版13は、平面であるが、円筒の
ものもある。この平面の凹版13による場合、ブラシや
金属ブレード16が使用される。なお、上記円筒版の場
合は、グラビヤ印刷と同様、インキ皿の中の筆記性イン
キ17に版の一部が浸りながら回転して筆記性インキ1
7が塗布される。
【0040】次に、図4に示すように、上記金属ブレー
ド16で余分な筆記性インキ17を掻き取り、上記凹版
13の凹部に筆記性インキ17を残す。
【0041】次に、図5に示すように、パッド15を押
し付けて、パッド15に筆記性インキ17を転移させ
る。ここで、上記パッド15の形状の選択は、筆記性イ
ンキ17の転移を十分に行わせるのに重要な要素であ
る。このパッド15の素材に要求される性質として、凹
版13から筆記性インキ17がうまく転移するために、
筆記性インキ17との適度な親和性が必要である。この
パッド15の材料としては、常温硬化型のシリコーンゴ
ムが使用される。
【0042】次に、図6に示すように、筆記性インキ1
7の付着したパッド15を被印刷物18上に移動させ
る。なお、円筒形のパッドの場合はパッドを回転するこ
とによって、インキがついている部分を印刷部位に移動
させる。
【0043】次に、図7に示すように、筆記性インキ1
7の付着したパッド15を被印刷物18に押し付けて、
筆記性インキ17を転移させ、印刷が完了する。
【0044】上記パッド15の性質としては、版面から
筆記性インク17をパッド面に転移するインキ乗り性
と、インキを完全に被印刷物18に転移させる適度な離
型性能、被印刷面の形状にフィットできる柔軟性と、繰
り返しの印刷に対する十分な摩耗耐久性を必要とする。
また、パッド印刷がきれいに仕上がるためには、筆記性
インキ17の性質として、パッド15への転移性が良
く、パッド15が凹版13から被印刷物18に転移する
性質を持つものが好ましい。パッド印刷が対象となる被
印刷面の素材は、プラスチック、食品などさまざまなも
のがあるので、必要とされる印刷強度を満たすインキを
選択することも重要である。
【0045】なお、このように印刷するパッド印刷の特
徴は、印刷媒体として柔らかなパッド15を使用するこ
とと、グラビヤで使用される小さなセルの集合で印刷パ
ターンが形成されるのではなく、連続した凹部からなる
凹版13を使用することから生まれる。立体物への直接
印刷法として利用されるオフセット印刷、スクリーン印
刷では、平面或いは、その延長としての円筒形状のもの
しか印刷できず、デザインを考える上で障害になってい
る。
【0046】これに対し、パッド印刷では、プラスチッ
ク、金属、セラミックなどの、立体物への直接印刷にお
ける、形状的な制約の少ないことが特徴の1つとして挙
げられる。また、平面は勿論、2次、3次曲面や、凹部
の内面、階段上状の面への印刷も可能である。凹版13
による、印刷の精度や再現性の良さを生かして、立体物
への繊細な絵柄の印刷もできる。一方、パッド印刷の欠
点としては、スクリーン印刷よりも隠蔽性に劣ることが
挙げられるが、この点隠蔽性の高いインキを使用した
り、2度刷り、3度刷りを行うことによって克服するこ
とができる。
【0047】実験結果 次に、上記実施例について、上記筆記領域11の上記表
面粗さと筆記性、印刷条件との関係を調べるために実験
を行った。この実験において、上記表面粗さの測定に
は、株式会社小坂研究所製の粗度計(Model SE
−3AK)と、同じく株式会社小坂研究所製の解析装置
(Model SPA−11)を用いて行った。
【0048】まず、この実験では、粗面12の表面粗さ
がSRaで、0.1〜2.0μmであり、印刷後の筆記
領域11の表面粗さがSRaで、0.5〜1.0μmで
ある「実施例1」のものと、粗面12の表面粗さがSR
aで、0.2〜1.0μmであり、前記印刷がパッド印
刷であり、このパッド印刷後の筆記領域11の表面粗さ
がSRaで、0.5〜1.0μmである「実施例2」を
用意した。また、これらとの比較を行うために、粗面1
2の表面粗さがSRaで、0.02〜0.05μmであ
り、印刷後の筆記領域11の表面粗さがSRaで、0.
3〜0.4μmである「比較例1」を用意した。また、
表1中に、従来のものも「比較例2」として併せて記入
した。ここで、従来の「比較例2」は、鏡面上に印刷形
成したものであるが、鏡面といっても全く粗面がないわ
けではなく、多少の凹凸は形成されるものである。その
結果、得られた実験結果を表1に示す。
【0049】なお、表1中、「筆記性」の項目の「◎」
は、筆記性が、「非常に良い」を意味し、「○」は、
「筆記性が普通」を意味する。また、表1中、「印刷状
態」の意味は、印刷が1回で済む場合を、「◎」で表
し、印刷が2回の場合は、「○」で表した。
【0050】
【表1】
【0051】まず、この表1から明らかように、本実施
例は、無機フィラーを含有させた従来のものと同様の筆
記性が得られることがわかる。そして、「比較例」との
比較から、粗面12の表面粗さがSRaで、0.1〜
2.0μmであり、印刷後の筆記領域11の表面粗さが
SRaで、0.5〜1.0μmであることが好ましいこ
とが分かる。そして、さらに好ましくは、粗面12の表
面粗さがSRaで、0.2〜1.0μmであり、前記印
刷がパッド印刷であり、このパッド印刷後の筆記領域1
1の表面粗さがSRaで、0.5〜1.0μmである。
【0052】これは、パッド印刷では、1回のインキ厚
みが、通常、2.0〜5.0μmである。
【0053】したがって、前記粗面12の表面粗さがS
Raで、0.2よりも小さいと、筆記性インキの厚みの
僅かな変化で良好な筆記性が得られなくなる。他方、
2.0よりも大きいとパッド印刷の場合、1回のインキ
厚みがSRaで2.0〜5.0μmとなるので、2度の
印刷が必要となる。したがって、前記粗面12の表面粗
さがSRaで、0.2〜1.0μmであり、前記印刷が
パッド印刷である場合には、このパッド印刷によって
は、1回の印刷で筆記性の良好な筆記領域11が形成さ
れる。
【0054】なお、この筆記領域11は、予め、上記上
下ハーフ2,3に凹状の溝を形成しておき、この溝の中
に位置するように、上記筆記領域を形成するようにして
も良い。このように筆記領域11を形成した場合には、
記録及び/又は再生装置に装填する際に、この筆記領域
11が当接して印刷が剥がれるようなことを有効に防止
することができる。
【0055】以上、本実施例においては、テープレコー
ダ、ビデオテープレコーダ等の記録及び/又は再生装置
に装填されて用いられるテープカセットを用いて本発明
を説明したが、本発明は、記録媒体を収納した記録媒体
収納体であれば、上記実施例に限定されるものでないこ
とは言うまでもない。したがって、カセット収納ケース
やディスクカートリッジ等の如き収納体にも適用できる
ものである。
【0056】
【発明の効果】本発明は、以上の説明から明らかなよう
に、表面に粗面を形成しその粗面上に印刷により筆記領
域を形成した構成により、印刷表面上を適切な粗面とな
すことができる。したがって、この印刷表面上に水性ペ
ン、ボールペンや鉛筆等の筆記具によって筆記すると良
好な筆記性が得られる。
【0057】そして、上記構成により、無機フィラーを
筆記性インキに含有させた場合には、従来の筆記領域よ
りも更に筆記性の向上が図られる。
【0058】また、無機フィラーを筆記性インキに含有
させていない場合には、印刷の際に、版や、ブレードを
激しく摩耗させることがなく、上記筆記領域を形成する
ことができることとなる。したがって、無機フィラーが
なくとも版の摩耗や筆記性を向上させることができる結
果、製造コストの底廉化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をテープカセットに適用した実施例を示
す斜視図である。
【図2】上記テープカセットの表面に形成した粗面上に
印刷形成により筆記領域を形成した断面図である。
【図3】上記粗面上にパッド印刷を行う工程を示す断面
図であり、凹版に筆記性インクを塗布する工程を示す。
【図4】上記粗面上にパッド印刷を行う工程を示す断面
図であり、ブレードで筆記性インクを掻き取り、凹部に
筆記性インクを残す工程を示す。
【図5】上記粗面上にパッド印刷を行う工程を示す断面
図であり、凹版に筆記性インクを塗布する工程を示す。
【図6】上記粗面上にパッド印刷を行う工程を示す断面
図であり、筆記性インキがついている部分を印刷部位に
移動させる工程を示す。
【図7】上記粗面上にパッド印刷を行う工程を示す断面
図であり、パッドを凹版に押し付けて、パッドに筆記性
インキを転移させる工程を示す。
【図8】従来のテープカセットの筆記領域を示す断面図
である。
【図9】従来のテープカセットに筆記領域を形成する場
合において、筆記性インクに無機フィラーを含有させず
に上記筆記領域を形成した場合の断面図である。
【符号の説明】
1 テープカセット(記録媒体収納体) 11 筆記領域(印刷) 11a 印刷表面 12 筆記領域の粗面 13 凹版 15 パッド 16 ブレード 17 筆記性インキ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に筆記可能な筆記領域を筆記性イン
    キを使用して印刷形成されてなる記録媒体収納体におい
    て、 上記表面に粗面を形成し、この粗面上に上記印刷により
    上記筆記領域を形成したことを特徴とする記録媒体収納
    体。
  2. 【請求項2】 前記筆記性インクに無機フィラーが含有
    されていないことを特徴とする請求項1記載の記録媒体
    収納体。
  3. 【請求項3】 前記粗面の表面粗さがSRaで、0.1
    〜2.0μmであり、印刷後の印刷表面の粗さがSRa
    で、0.5〜1.0μmであることを特徴とする請求項
    1記載の記録媒体収納体。
  4. 【請求項4】 前記粗面の表面粗さがSRaで、0.2
    〜1.0μmであり、前記印刷がパッド印刷であり、こ
    のパッド印刷後の印刷表面の粗さがSRaで、0.5〜
    1.0μmであることを特徴とする請求項1記載の記録
    媒体収納体。
JP7134592A 1995-05-31 1995-05-31 記録媒体収納体 Withdrawn JPH08329653A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7134592A JPH08329653A (ja) 1995-05-31 1995-05-31 記録媒体収納体
IT96RM000371A IT1285142B1 (it) 1995-05-31 1996-05-29 Cassetta per custodia di un supporto di registrazione
CN 96110401 CN1146036A (zh) 1995-05-31 1996-05-31 容纳记录介质的带盒

Applications Claiming Priority (1)

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JP7134592A JPH08329653A (ja) 1995-05-31 1995-05-31 記録媒体収納体

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