JPH08255333A - 磁気記録方法および磁気記録ディスク - Google Patents

磁気記録方法および磁気記録ディスク

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JPH08255333A
JPH08255333A JP5899095A JP5899095A JPH08255333A JP H08255333 A JPH08255333 A JP H08255333A JP 5899095 A JP5899095 A JP 5899095A JP 5899095 A JP5899095 A JP 5899095A JP H08255333 A JPH08255333 A JP H08255333A
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magnetic
medium
disk medium
fatty acid
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JP5899095A
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Hitoshi Nara
仁司 奈良
Shoichi Sugitani
彰一 杉谷
Masaaki Kaneshige
正昭 兼重
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速回転においても長時間に渡って耐久性に
優れ、広範囲の温度条件においてもエラーの発生の少な
い、かつ再生出力の高い磁気記録方法および磁気記録デ
ィスクを提供すること。 【構成】 非磁性支持体上に脂肪酸エステル及び融点5
0℃以上の高級脂肪酸を含有する磁性層を有し、かつ媒
体の表面粗さ(Ra)が10nm以下であるフレキシブ
ル磁気記録ディスク媒体を、通気度が50cc/cm2
/秒以上であって、該ディスク媒体表面との動摩擦係数
が0.3以下であるライナーを内面に設けたディスク容
器内に、回転可能に収納した磁気記録ディスクの、フレ
キシブル磁気記録ディスク媒体を回転数1500rpm
以上で回転させながら、磁気記録させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録方法および磁
気記録ディスクに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】通常、磁気記録メディアによる磁気記録
は、非磁性支持体上に強磁性粉末を含有する磁性層を有
するフレキシブル磁気記録ディスク媒体(以下ディスク
媒体と略することもある)を回転可能な状態でジャケッ
ト、カートリッジ等の媒体容器内に収納し、駆動装置に
より駆動、回転させ、磁気ヘッドと前記ディスク媒体表
面を摺擦することによってなされ、更には同様にして記
録情報の読取を行っている。これらの磁気記録、読取
(再生)に関しては、例えば、磁気記録 最新技術と装
置・機器 第II章 第65〜95頁(総合技術出版 1
984年発行)に詳細に記載されている。
【0003】これらの磁気記録・再生は、従来は恒温条
件下で行われていたが、近年のOA機器としてのパソコ
ン、ミニコンの普及に伴い、使用環境が広がり、磁気記
録・再生が多様な環境条件下、特に幅広い温度条件下で
使用されるようになってきた。しかしながら、従来の磁
気記録・再生方法では、高温、低温条件下ではエラーが
発生し、特に近年の高密度、高容量の記録方法において
は、このエラーが目立ち、実用に耐えないものであっ
た。
【0004】一方、近年前記OA機器の発達に伴い、高
密度、高容量の磁気記録・再生の必要性が認識され、こ
の為にはフロッピーディスク装置(以下FDDと略する
こともある)における制御されたドライブモーターを高
速回転させることにより、ディスク媒体を高速回転さ
せ、FDDの磁気ヘッドと摺擦させる必要がある。この
ため、高速回転するディスク媒体が、磁気ヘッド並びに
高速回転するディスク媒体を収納する媒体容器内面に固
着されたライナーと接触することによって磨耗する等し
て、ディスク媒体の耐久性が著しく劣化する。例えば、
従来の300rpmの如き低速回転のFDDでは、数千
万回転使用できたディスク媒体でも1500rpm以上
の高速回転のFDDに使用すると数百万回転で摩擦係数
が増大し、その結果、磁気ヘッドにより磁性層表面に削
れが生じたり、ライナーの磨耗等により微小な磨耗粉が
発生したりする。その結果、磁気ヘッド面にそれらが徐
々に堆積して、情報の書き込み等あるいは読み出し時の
エラーが発生したり、ディスク表面が削られて同様なエ
ラーが発生する等、使用に耐えないのが実情であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とす
るところは、高速回転においても長時間に渡って耐久性
に優れ、広範囲の温度条件においてもエラーの発生の少
ない、かつ再生出力の高い磁気記録方法および磁気記録
ディスクを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、非磁性
支持体上に脂肪酸エステル及び融点50℃以上の高級脂
肪酸を含有する磁性層を有し、かつ媒体の表面粗さ(R
a )が10nm以下であるフレキシブル磁気記録ディス
ク媒体を、通気度が50cc/cm2/秒以上であっ
て、該ディスク媒体表面との動摩擦係数が0.3以下で
あるライナーを内面に設けたディスク容器内に、回転可
能に収納した磁気記録ディスクの、フレキシブル磁気記
録ディスク媒体を回転数1500rpm以上で回転させ
ながら、磁気記録させることを特徴とする磁気記録方法
によって達成される。
【0007】また、本発明の目的は、フレキシブル磁気
記録ディスク媒体を回転数1500rpm以上で回転さ
せながら磁気記録するための磁気記録ディスクにおい
て、非磁性支持体と、非磁性支持体上に脂肪酸エステル
及び融点50℃以上の高級脂肪酸を含有する磁性層を有
し、かつ媒体の表面粗さ(Ra )が10nm以下である
フレキシブル磁気記録ディスク媒体と、ライナーを内面
に設け、前記フレキシブル磁気記録ディスク媒体を回転
可能に収納したディスク容器と、を有し、前記ライナー
の通気度が50cc/cm2/秒以上であって、前記ラ
イナーと前記フレキシブル磁気記録ディスク媒体表面と
の動摩擦係数が0.3以下であることを特徴とする磁気
記録ディスクによって達成される。
【0008】本発明の好ましい実施態様として、非磁性
支持体上に磁性層と非磁性層を有し、前記磁性層が強磁
性粉末を含有する強磁性層であることが挙げられ、特
に、前記非磁性層が脂肪酸エステル及び融点50℃以上
の高級脂肪酸を含有することが好ましい。
【0009】〔ディスク媒体の説明〕本発明のディスク
媒体は、非磁性支持体上に脂肪酸エステル及び融点50
℃以上の脂肪酸(以下本発明の脂肪酸と略する)を含有
する磁性層を設けてなるディスク媒体である。このディ
スク媒体に使用される非磁性支持体としては、任意の可
とう性支持体が挙げられ、その組成は、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートの
如きポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンの如
きポリオレフィン、セルロース誘導体、ポリ塩化ビニル
の如きビニル誘導体、ポリカーボネート樹脂、ポリアミ
ド樹脂等が挙げられる。
【0010】本発明のディスク媒体は、前記非磁性支持
体上に磁性層を設けてなるが、本発明においては非磁性
支持体上に磁性層と非磁性層を有し、前記磁性層が強磁
性粉末を含有する強磁性層であることが好ましい。そし
て、前記強磁性層が非磁性層の上側、即ち非磁性支持体
から遠い側に位置することが好ましい。また、特に、前
記非磁性層が脂肪酸エステル及び融点50℃以上の高級
脂肪酸を含有することが好ましい。
【0011】〔脂肪酸の説明〕本発明の脂肪酸は、融点
が50℃以上を有するものであり、一塩基酸、二塩基酸
等融点が50℃以上のものならば任意に使用され、具体
的には、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
ベヘン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸が挙げら
れるが、好ましくは炭素原子数14以上の飽和脂肪酸で
あり、特に好ましくはミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘン酸の炭素原子数14〜20の飽和の
1価の脂肪酸である。これら脂肪酸は、単独で使用して
も、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0012】〔脂肪酸エステルの説明〕脂肪酸エステル
は、任意のものが使用されるが、好ましくは親油性の脂
肪酸エステルであり、更に好ましくは単層原子数12〜
22の脂肪酸と炭素原子数2〜22、望ましくは炭素原
子数2〜18の脂肪族アルコールとを縮合して得られる
エステル化物、この場合、脂肪族アルコールは、例えば
アルコキシ基の如き置換基を有するものも好ましく使用
され、これらの脂肪酸、脂肪族アルコールは、飽和であ
っても不飽和であってもよい。又、脂肪酸のグリセライ
ドも本発明の脂肪酸エステルとして使用可能である。脂
肪酸エステルの具体的例を挙げると、オレイン酸オレイ
ル、リノール酸オレイル、ステアリン酸ステアリル、ス
テアリン酸オレイル、ステアリン酸ブチル、ステアリン
酸ブトキシエチル、パルミチン酸パルミチル、ステアリ
ン酸トリグリセライドである。これらの脂肪酸エステル
の炭素原子数は全体として上述の下限より多いと添加層
から揮発しにくく、炭素原子数が全体として上述の上限
より少ないと塗布に際して粘度が大きくなることを防ぎ
やすく、好ましい。
【0013】〔脂肪酸および脂肪酸エステルの説明〕こ
れら本発明の脂肪酸、脂肪酸エステルは、磁気記録媒体
では分散剤あるいは潤滑剤として使用することが知られ
ているが、同じ分散剤、潤滑剤であっても、融点が50
℃未満の脂肪酸、高級アルコール、レシチン、脂肪酸の
金属塩等だけでは本発明の目的を達成することができな
い。
【0014】これら本発明の脂肪酸、脂肪酸エステル
は、必要に応じて添加される添加剤と共にバインダー中
に分散されて、本発明のディスク媒体の構成層、例えば
非磁性層中に含有されてもよい。
【0015】本発明において、これら脂肪酸、脂肪酸エ
ステルを使用する場合、任意の割合で添加されるが、強
磁性粉と非磁性粉の合計重量100重量部当たり、脂肪
酸は0.2〜10重量部、特に0.5〜5重量部、脂肪
酸エステルは0.2〜30重量部、特に0.5〜15重
量部使用されるのが好ましい。前述の添加量の下限より
多いと、高温、低温時に十分な耐久性が得られ、添加量
の上限より少ないと、特に高温時にドロップアウトの発
生を招きにくく、好ましい。
【0016】本発明において、本発明の脂肪酸、脂肪酸
エステルを非磁性層に含有させることが好ましい理由
は、非磁性層に添加されたこれらの化合物が、使用中に
除々に強磁性層に滲みだし、適度に、かつ長時間に渡り
耐久性を向上させる効果を奏するためと推察している。
しかし、このような効果は、融点が50℃未満の脂肪
酸、高級アルコール等では得られなかった。
【0017】〔強磁性層の説明〕強磁性層は、強磁性粉
末をバインダー中に分散含有し、更に前述した本発明の
脂肪酸、脂肪酸エステルをバインダーに分散されて含有
することが好ましい。
【0018】これらの強磁性金属粉末としては、Fe、
Coをはじめ、Fe−Al系、Fe−Al−Ni系、F
e−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−Al−
Ca系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al系、Fe−N
i−Co系、Fe−Ni−Si−Al−Mn系、Fe−
Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Al−Si系、Fe
−Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn系、Fe−Ni−S
i系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Co−Ni−P系、
Ni−Co系、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタ
ル磁性粉等の強磁性粉が挙げられる。中でも、Fe系金
属粉が電気的特性に優れる。
【0019】他方、耐蝕性および分散性の点から見る
と、Fe−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−
Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、F
e−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Ni−Si−A
l−Mn系などのFe−Al系金属粉が好ましい。
【0020】特に、好ましい強磁性金属粉は、鉄を主成
分とする金属磁性粉であり、Alまたは、AlおよびC
aを、Alについては重量比でFe:Al=100:
0.5〜100:20、Caについては重量比でFe:
Ca=100:0.1〜100:10の範囲で含有する
のが望ましい。
【0021】Fe:Alの比率をこのような範囲にする
ことで耐蝕性が著しく改良され、またFe:Caの比率
をこのような範囲にすることで電磁変換特性を向上さ
せ、ドロップアウトを減少させることができる。電磁変
換特性の向上やドロップアウトの減少がもたらされる理
由は明らかでないが、分散性が向上することによる保磁
カのアップや凝集物の減少等が理由として考えられる。
【0022】また、この強磁性金属粉末は、その保磁力
(Hc)が通常600〜5,000Oeの範囲にあるこ
とが好ましい。この保磁力が600 Oe未満である
と、電磁変換特性が劣化することがあり、また保磁力が
5,000 Oeを越えると、通常のヘッドでは記録不
能になることがあるので好ましくない。
【0023】また、上記強磁性粉末は、磁気特性である
飽和磁化量(σs)が通常、120emu/g以上であ
ることが好ましく、特に130〜170emu/gであ
ることが好ましい。
【0024】さらにこの発明においては、記録の高密度
化に応じて、BET法による比表面積で30m2/g以
上、特に45m2/g以上の強磁性金属粉末が好ましく
用いられる。
【0025】比表面積ならびにその測定方法について
は、「粉体の測定」(J.M.Dallavelle,
Clyeorr Jr.共著、牟田その他訳:産業図書
社刊)に詳述されており、また「化学便覧」応用編P.
1170〜1171(日本化学会編:丸善(株)昭和4
1年4月30日発行)にも記載されている。
【0026】比表面積の測定は、たとえば粉末を105
℃前後で13分間加熱処理しながら脱気して粉末に吸着
されているものを除去し、その後、この粉末を測定装置
に導入して窒素の初期圧力を0.5kg/m2に設定
し、窒素により液体窒素温度(−105℃)で10分間
測定を行う。
【0027】測定装置は例えばカウンターソープ(湯浅
アイオニクス(株)製)を使用する。
【0028】前記強磁性金属粉末は、その構成元素とし
てFe、Al、および希土類元素の少なくとも1つを含
有する。即ち、SmとNdとYとPrとLaからなる群
より選択される1種以上の希土類元素を含有することが
好ましい。
【0029】この発明における強磁性金属粉末は、その
全体組成におけるFe、Al及び、希土類元素(Smと
NdとYとPrとLaからなる群より選択される1種以
上のものが好ましい。)の存在比率が、Fe原子100
重量部に対して、Al原子は1〜20重量部であり、
(好ましくはSmとNdとYとPrとLaとからなる群
より選択される1種以上の)希土類元素は1〜16重量
部である。また、その表面におけるFe、Al(好まし
くはSmとNdとYとPrとLaからなる群より選択さ
れる1種以上の)希土類元素の存在比率が、Fe原子数
100に対して、Al原子数は70〜300であり、希
土類元素の原子数は0.5〜100であるのが好まし
い。
【0030】また、より好ましくは、強磁性金属粉末
が、その構成元素として更にNa及びCaを含有し、該
強磁性金属粉末全体における元素の重量比が、Fe原子
100重量部に対して、Na原子は0.1重量部未満で
あり、Ca原子は0.1〜2重量部であり、Al原子は
2〜10重量部であり、希土類元素は1〜8重量部であ
り、かつ、該強磁性金属粉末の表面を形成する元素の平
均存在比率は、Fe原子数100に対して、Na原子数
は2〜30であり、Ca原子数は5〜30であり、Al
原子数は70〜200であり、希土類元素の原子数は
0.5〜30である。
【0031】また好ましくは、強磁性金属粉末が、その
構成元素としてCo、NiおよびSiから選ばれる少な
くとも1種の元素を含有し、強磁性金属粉末全体におけ
る元素の重量比が、Fe原子100重量部に対して、C
o原子が2〜60重量部であり、Ni原子が2〜20重
量部であり、Si原子が0.3〜5重量部であり、Na
原子が0.1重量部未満であり、Ca原子が0.1〜2
重量部であり、Al原子が1〜20重量部であり、希土
類元素の原子が1〜16重量部であり、かつ該強磁性金
属粉末の表面を形成する元素の平均存在比率が、Fe原
子数100に対して、Co原子数が0.1未満であり、
Ni原子数が0.1未満であり、Si原子数が20〜1
30であり、Na原子数が2〜30であり、Ca原子数
が5〜30であり、Al原子数が70〜300であり、
希土類元素の原子数は0.5〜100である。
【0032】この強磁性層に使用されるバインダーは、
任意のものが採用され、例えば塩化ビニル共重合体、ア
クリル酸エステル共重合体、ポリカーボネート樹脂等の
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、これらの混
合物が採用される。
【0033】又、これらのバインダーには、強磁性粉末
の分散性を促進する為に、その分子中にカルボキシ基、
スルホ基、ホスホ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エポキ
シ基等の極性基(あるいはそれらの塩)を導入して使用
することが好ましい。特に、使用する強磁性粉末が、微
粒子の強磁性金属粉末、六方晶フェライトである場合は
有効である。
【0034】以下、分子中に、カルボキシ基、スルホ
基、ホスホ基等を導入したバインダーについて記述す
る。
【0035】これらのバインダーは−SO3M、−OS
3M、−COOMおよび−OPO(OM12、−PO
(OM12から選ばれた少なくとも一種の極性基を有す
ることが好ましい。
【0036】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属を表し、ま
たM1は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子あ
るいはアルキル基を表す。
【0037】上記極性基は強磁性粉末の分散性を向上さ
せる作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モ
ル%、好ましくは0.5〜6.0モル%である。この含
有率が0.1モル%未満であると、強磁性粉末の分散性
が低下し、また含有率が8.0モル%を越えると、磁性
塗料がゲル化し易くなる。なお、前記各樹脂の重量平均
分子量は、15,000〜50,000の範囲が好まし
い。
【0038】バインダーの磁性層における含有率は、強
磁性粉末100重量部に対して通常、10〜40重量
部、好ましくは15〜30重量部である。
【0039】バインダーは一種単独に限らず、二種以上
を組み合わせて用いることができるが、この場合、ポリ
ウレタンおよび/またはポリエステルと塩化ビニル系樹
脂との比は、重量比で通常、90:10〜10:90で
あり、好ましくは70:30〜30:70の範囲であ
る。
【0040】この発明に結合剤として用いられる極性基
含有塩化ビニル系共重合体は、たとえば塩化ビニル−ビ
ニルアルコール共重合体など、水酸基を有する共重合体
と下記極性基および塩素原子を有する化合物との付加反
応により合成することができる。
【0041】Cl−CH2CH2SO3M、Cl−CH2
2OSO3M、Cl−CH2COOM、Cl−CH2−P
(=0)(OM12 これらの化合物からCl−CH2CH2SO3Naを例に
とり、上記反応を説明すると、次のようになる。
【0042】−CH2C(OH)H−+Cl−CH2CH
2SO3Na→−CH2C(OCH2CH2SO3Na)H
−。
【0043】また、極性基含有塩化ビニル系共重合体
は、極性基を含む繰り返し単位が導入される不飽和結合
を有する反応性モノマーを所定量オートクレーブ等の反
応容器に仕込み、一般的な重合開始剤、たとえばBPO
(ベンゾイルパーオキシド)、AIBN(アゾビスイソ
ブチロニトリル)等のラジカル重合開始剤、レドックス
重合開始剤、カチオン重合開始剤などを用いて重合反応
を行うことにより、得ることができる。
【0044】スルホン酸又はその塩を導入するための反
応性モノマーの具体例としては、ビニルスルホン酸、ア
リルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、p−スチレン
スルホン酸等の不飽和炭化水素スルホン酸及びこれらの
塩を挙げることができる。
【0045】カルボン酸もしくはその塩を導入するとき
は、例えば(メタ)アクリル酸やマレイン酸等を用い、
リン酸もしくはその塩を導入するときは、例えば(メ
タ)アクリル酸−2−リン酸エステルを用いればよい。
【0046】塩化ビニル系共重合体にはエポキシ基が導
入されていることが好ましい。このようにすると、重合
体の熱安定性が向上するからである。
【0047】エポキシ基を導入する場合、エポキシ基を
有する繰り返し単位の共重合体中における含有率は、1
〜30モル%が好ましく、1〜20モル%がより好まし
い。エポキシ基を導入するためのモノマーとしては、た
とえばグリシジルアクリレートが好ましい。
【0048】なお、塩化ビニル系共重合体への極性基の
導入技術に関しては、特開昭57−44227号、同5
8−108052号、同59−8127号、同60−1
01161号、同60−235814号、同60−23
8306号、同60−238371号、同62−121
923号、同62−146432号、同62−1464
33号等の公報に記載があり、この発明においてもこれ
らを利用することができる。
【0049】次に、この発明に用いるポリエステルとポ
リウレタンの合成について述べる。一般に、ポリエステ
ルはポリオールと多塩基酸との反応により得られる。
【0050】この公知の方法を用いて、ポリオールと一
部に極性基を有する多塩基酸から、極性基を有するポリ
エステル(ポリオール)を合成することができる。
【0051】極性基を有する多塩基酸の例としては、5
−スルホイソフタル酸、2−スルホイソフタル酸、4−
スルホイソフタル酸、3−スルホフタル酸、5−スルホ
イソフタル酸ジアルキル、2−スルホイソフタル酸ジア
ルキル、4−スルホイソフタル酸ジアルキル、3−スル
ホイソフタル酸ジアルキルおよびこれらのナトリウム
塩、カリウム塩を挙げることができる。
【0052】ポリオールの例としては、トリメチロール
プロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチ
ロールエタン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリス
リトール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール等を挙げることができ
る。
【0053】また、強磁性層の表面粗さは、中心線平均
表面粗さRaで10nm以下で、好ましくは、0.1〜
8nm、特に好ましくは、0.5〜6nmの範囲であ
る。
【0054】〔非磁性層の説明〕本発明にかかる非磁性
層は、バインダー中に本発明の脂肪酸及び脂肪酸エステ
ルを含有した層であることが好ましい。この非磁性層に
使用されるバインダーは、強磁性層と同様、任意のバイ
ンダーが使用されるが、好ましくは前述の強磁性層に使
用されるバインダーである。
【0055】使用することのできる非磁性粉末として
は、例えば、カーボンブラック、グラファイト、TiO
2、硫酸バリウム、ZnS、MgCO3、CaCO3、Z
nO、CaO、二硫化タングステン、二硫化モリブデ
ン、窒化ホウ素、MgO、SnO2、Cr23、α−A
23、α−Fe23、α−FeOOH、SiC、酸化
セリウム、コランダム、人造ダイヤモンド、α−酸化
鉄、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化
ホウ素、炭化ケイ素、炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭
化タングステン、チタンカーバイド、トリボリ、ケイソ
ウ土、ドロマイト等を挙げることができる。
【0056】それらの中で好ましいのは、カーボンブラ
ック、α−Fe23、CaCO3、酸化チタン、硫酸バ
リウム、α−Al23、α−FeOOH、Cr23等の
無機粉末やポリエチレン等のポリマー粉末等である。
【0057】前述した強磁性層、非磁性層には、この
他、α−アルミナ、酸化クロム、酸化チタン等の研磨
剤、カーボンブラック、カチオン界面活性剤等の帯電防
止剤、充填剤等を適宜使用しても良い。
【0058】〔ディスク媒体の製造方法の説明〕本発明
のディスク媒体の製造を、強磁性層及び非磁性層を使用
した例で詳細に説明する。本発明のディスク媒体は、下
層である非磁性層を塗設した後、強磁性層を塗設するこ
とが好ましい。この場合、下層である非磁性層を塗設す
る前に、下引層を設けても良い。本発明のディスク媒体
においては、上層である強磁性層を、下層である非磁性
層が湿潤状態にあるときに行なう所謂ウェット−オン−
ウェット方式で塗設するのが好ましい。このウェット−
オン−ウェト方式は、公知の重層構造型の磁気記録媒体
の製造に使用されている方式を採用することができる。
例えば、強磁性粉、バインダー、及びその他必要に応じ
て使用される添加剤を溶媒中で混練及び分散して磁性塗
料を調整し、又、本発明の脂肪酸及び脂肪酸エステル、
及びバインダー並びにその他必要に応じて使用される添
加剤を同様に溶媒中で混練及び分散して非磁性層用塗料
を調整し、これらを非磁性支持体上に塗設する。前記溶
媒としては、例えば特開平4−214218号の段落番
号0119に記載のものを使用することができ、混練、
分散の為に使用する混練り分散機としては、例えば特開
平4−214218号の段落番号0112に記載される
ものを使用することができる。これらの重層塗布方式
は、エクストルージョン方式、エアドクターコーター方
式、ブレードコーター方式等の任意の方式が採用され
る。
【0059】尚、本発明のディスク媒体においては、下
層である非磁性層は、乾燥状態で0.2〜2.5μm、
上層である強磁性層は0.05〜1.5μmになるよう
に設けられるのが通常である。
【0060】〔ライナーの説明〕本発明のライナーは、
通気度が50cc/cm2/秒以上であること、及びデ
ィスク媒体表面との動摩擦係数が0.3以下である事以
外は任意のものが使用される。ライナーの素材として
は、不織布が好ましいがこれに限定されるものではな
い。素材として不織布を用いる場合も不織布のみでも他
の素材との混成でもよい。不織布としては、例えば、レ
ーヨン繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリプ
ロピレン繊維、ポリウレタン系繊維、セルロース繊維
等、日本不織布振興会発行「不織布ハンドブック」(1
989年)に記載されているものを使用することができ
る。さらに、不織布を構成する繊維を固定して不織布と
成す方法には、大きく分けて、熱融着による方法、バイ
ンダーを使用する方法、ウオータージェット製法などが
ある。例えば、バインダー系不織布は、長さ50mm前
後、太さ約1.5デニールの短繊維をカーディングし、
ウェブ化した後にゴム系の樹脂エマルジョンなどで樹脂
加工して、乾燥、圧密処理をして製造される。ノーバイ
ンダー系不織布は、レーヨンとポリプロピレン繊維を水
流ないしカーディングでウエブ化し、加熱圧密処理、加
熱エンボス処理、ウオータージェット処理などを部分的
に施して製造される。これも日本不織布振興会発行「不
織布ハンドブック」(1989年)に記載されている方
法を使用することができる。ライナーに使用される繊維
の太さ、長さは任意のものが使用され、例えば繊度0.
3デニール以下の超極細繊維、1.0デニール以下の極
細繊維、1.0〜3.0デニールの繊維等を、単独ある
いは、混紡または積層により構成することができる。
【0061】また、ライナー中に防黴剤を含有、もしく
は、含浸させたり、帯電防止効果をもたせるため、導電
性の繊維と混合して織編したり、ライナー中に帯電防止
剤を含有、もしくは、含浸させる等の静電防止処理を施
すこともできる。さらに、摩擦低減のために、ライナー
中に脂肪酸、脂肪酸エステル等の磁気塗料の用いられる
潤滑剤やカーボンを含有、もしくは含浸したり、テフロ
ン等の滑性のある繊維、または粒子を混入することもで
きる。
【0062】ライナーの厚さは、カートリッジの種類に
よって、ディスク媒体と2枚のライナーが収納される内
部空間の厚さが異なるため一概には規定しえないが、一
例として3.5インチカートリッジの場合には0.13
〜0.3mm(7.0g/cm2)の範囲にあることが
好ましい。ライナーの厚さが0.13mm以上で、ライ
ナーとディスクとの接触が十分で、クリーニング性に優
れる。また、0.3mm以下で、ライナーとディスクが
密着しすぎ回転トルクが高くなってディスクの回転に要
するドライブの負荷が過大になることを防ぎやすい。ラ
イナーの厚さ測定は、JIS L1096−1979に
準じて行い、加圧7.0g/cm2にて測定する。
【0063】ライナーの通気度を50cc/cm2/秒
以上にするためには、不織布に小孔を持たせることによ
りできる。この小孔を有するように繊維同士を絡合させ
る方法としては、例えば、ネットに載せた繊維ウエブに
水流等の流体を作用させる方法がある。この場合、流体
流によってネット上の易分割性繊維は分割し、この分割
した繊維及び他の繊維がネットの穴の部分に流れ込むと
同時に集積し、絡合するため、網状の小孔を有する不織
布が得られる。さらに、このようにして得た有孔不織布
に、スプレー法等によりアクリル酸エステル系、エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体系、ポリ酢酸ビニル系、ポリ塩
化ビニル系、合成ゴム系、ウレタン系、ポリエステル系
等の合成樹脂をバインダーとして付与したり、混紡した
熱融着性繊維を融着させれば、より形態安定性がよくな
る。ライナーは、このようにして得られた有孔不織布を
3.5インチ用ライナーの形状に熱溶断すること等によ
り得ることができる。
【0064】また、ライナーの通気度は、ライナーに使
用する繊維について、径の違う繊維を絡合させたり、ネ
ットの打ち込み本数を変化させることにより、また、水
流の圧力を変化させること等により、任意に設定するこ
とができる。
【0065】ライナーの通気度が50cc/cm2/秒
未満であると、異物を効率良く捕捉することができずエ
ラーの原因になったり、ディスクと密着しすぎて、ディ
スク媒体の摩耗を発生させる等ディスク媒体の走行耐久
性を劣化させてしまう。なお、この通気度はJIS−1
018に規定されている、フラジール法によって測定し
た値である。
【0066】また、ライナーとディスク媒体表面との動
摩擦係数については、0.3より大きくなると回転トル
クが高くなりディスクの回転に要するドライブの負荷が
過大になり好ましくない。また、ライナーとディスクの
接触面において、ディスク表面の削れ、ライナーからの
繊維脱離が起こり、エラーを発生しやすくなる。ライナ
ーとディスク媒体表面との動摩擦係数が0.3以下にす
るとディスク表面の削れ、ライナーからの繊維脱離は発
生しにくくなる。
【0067】ライナーとディスク表面との動摩擦係数を
0.3以下にするためには、ディスク媒体表面に適度な
脂肪酸エステルと融点50℃以上の高級脂肪酸が存在
し、かつ、ライナーが適度な有孔を持つ、すなわち、ラ
イナーの通気度が50cc/cm2/秒以上であること
が必要である。さらに、通気度50cc/cm2/秒以
上にすると、ディスク表面上に存在するゴミ等の異物を
ライナーに存在する有孔に効率良く捕捉することがで
き、クリーニング性が向上する。
【0068】〔ディスク媒体の説明〕以下に本発明のデ
ィスク媒体の一例を、図面を用いて、詳細に説明する。
図1は本発明のディスク媒体を装填したディスク媒体容
器の正面図(A)、側面図(B)及び背面図(C)であ
る。図2は、図1で示したディスク媒体容器の分解図で
ある。
【0069】図の構成要素について説明すると、上部シ
ェル1及び下部シェル2内にフレキシブル磁気記録ディ
スク媒体9が収納されており、上部シェル1の内壁とデ
ィスク媒体9との間には上部ライナー20が設けられて
いる。下部シェル2の内壁とディスク媒体9との間には
下部ライナー21が設けられている。ディスク媒体9の
センターには、ディスク媒体9を回転させる駆動力を伝
達するチャッキングホール5とディスク媒体9の回転を
軸支するセンターホール6を設けたセンターコア3が接
着剤で接着等されており、これにより、センターコア3
はディスク媒体9を回転可能に支持する。そして、FD
Dに装着されたとき、FDDの駆動ピン(図示さず)が
チャッキングホール5に、スピンドル(図示せず)がセ
ンターホール6に各々嵌合し、FDDの駆動力を駆動ピ
ンを介してチャッキングホール5に伝達され、スピンド
ル(図示せず)が嵌合したセンターホール6を中心にデ
ィスク媒体9を高速に回転する。本発明においても、下
部シェル2の内壁と下部ライナー21との間にはリフタ
10が設けられ、このリフタ10は、ディスク媒体9を
上部ライナー20、下部ライナー21へ適当な圧力で挟
持しする様に設けられ、これによりディスク媒体9が回
転すると、上部ライナー20、下部ライナー21によっ
てディスク媒体9の表面が常に清浄な表面に維持できる
様に構成されている。また、上部シェル1と下部シェル
2にはディスク媒体9の情報を読取り、再生する為に慴
擦する磁気ヘッドが進入するための孔であるヘッドウィ
ンド7が設けられている。シャッタ8は、磁気ヘッドと
慴擦する時以外にディスク媒体9を外因による影響から
保護するためのもので、上部シェル1及び下部シェル2
の外側を慴動することにより、ヘッドウィンド7を開閉
するものてある。そして、上部シェル1及び下部シェル
2にはライトプロテクトホール4が設けられ、書き込み
禁止の媒体か否かをこれにより判別できるようになって
いる。
【0070】本発明のディスク媒体容器は矢印Aの方向
にFDD内に装着され、その時、該容器のシャッタ8は
装着に連動して図面左方へ移動して、ヘッドウィンド7
を開き、このヘッドウィンド7からFDDの磁気ヘッド
(図示せず)を高速回転するディスク媒体9表面に適当
な圧力で押し当て、磁気記録、再生がされる。上部ライ
ナー20、下部ライナー21はディスク媒体9全体を挟
持する様にして容器内に装填されているが、磁気記録、
再生の為、磁気ヘッドの押し当て部、即ちヘッドウィン
ド7の部分のみは切り欠いてある。
【0071】
【実施例】以下、本発明の具体例の一例として実施例に
ついて説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0072】実施例 以下の実施例のディスク媒体容器は前述した図1および
図2に示されるディスク媒体容器である。また、以下に
示す成分、割合、操作順序は、この発明の範囲から逸脱
しない範囲において種々変更し得る。なお、下記の実施
例において「部」は全て重量部である。
【0073】まず以下に示す組成処方の磁性層塗料、非
磁性塗料を夫々にニーダー、サンドミルを用いて混練、
分散し、得られた各塗料にそれぞれポリイソシアネート
(コロネートL;日本ポリウレタン工業(株)製)5部
を添加した後、ウエット・オン・ウエット方式により厚
み75μmのポリエチレンテレフタレート上に表1に示
す組み合わせで実施例1〜21及び比較例1〜12の試
料を塗布した後、塗膜が未乾燥であるうちに無配向処理
を行い、厚み2.0μmの非磁性層と厚み0.5μmの
磁性層となる原反を作成した。このようにして得られた
磁性フィルムを直径86mmの円盤状に打ち抜き、カセ
ット内に収容して3.5インチのフロッピーディスクを
得た。
【0074】 磁性層塗料処方(塗料1) Fe−Al系強磁性金属粉末 (Fe:Co:Al:Y=100:10:8:5(重量比)、 平均長軸長;100nm、軸比6、Hc;18000e、 σs;135emu/g、結晶子サイズ;150Å) 100部 スルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂 (日本ゼオン(株)製、MR−110) 10部 スルホン酸金属塩含有芳香族ポリエステルポリウレタン (東洋紡(株)製、UR−8300) 5部 アルミナ(α−Al23、数平均粒径;0.2μm) 6部 カーボンブラック (数平均粒径;17nm、DBP吸油量;150ml/100g) 2部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 脂肪酸、脂肪酸エステルについては、表1に該当品目と
添加量を示す。
【0075】 非磁性層塗料処方(塗料2) α−Fe23 (Siをα−Fe23に対し重量比で0.2%、 Alをα−Fe23に対し重量比で1.0%含有、 平均長軸長;160nm、平均短軸長;20nm、針状比;8) 100部 カーボンブラック (数平均粒径;17nm、DBP吸油量;150ml/100g) 6部 スルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂 (日本ゼオン(株)製、MR−110) 3部 スルホン酸金属塩含有芳香族ポリエステルポリウレタン (東洋紡(株)製、UR−8300) 5部 アルミナ(α−Al23、数平均粒径;0.2μm) 6部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 脂肪酸、脂肪酸エステルについては、表1に該当品目と
添加量を示す。
【0076】また、強磁性層の表面粗さは、中心線平均
表面粗さRa で、10nm以下で、好ましくは、0.1
〜8nm、特に好ましくは、0.5〜6nmの範囲であ
る。
【0077】
【表1】
【0078】実施例1〜21、比較例1〜12につい
て、磁性層塗料、非磁性塗料とも、塗料1、塗料2に対
し、表2、表3に示す脂肪酸、脂肪酸エステルを用い
る。そして、それぞれの性能を表4に示す。
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】(測定方法) 〔表面粗さ・中心線平均表面粗さ(Ra)〕タリステッ
プ粗さ計(ランク・テイラー・ホブソン社製)を用い、
2.5X0.1μmのスタイラスで、針圧2mg、カッ
ト・オフ・フィルター0.33Hz、測定速度2.5μ
m/sec、測定長0.5mmの測定条件で測定した。
【0083】〔再生出力〕東芝製4MB用ドライブ〔P
D−211〕を用いて、測定トラック79トラックで、
25信号(500KHz)の正弦波信号で記録し、再生
出力を測定し、測定した再生出力を、実施例1で製造し
たフロッピーディスクを100%としたときの相対値と
して示す。再生出力が高いほど、良好な磁気ディスクで
ある。
【0084】〔走行耐久性〕記録再生装置に充填して、
磁気ヘッドを東芝製4MBドライブPD−211にて挟
圧50g/cm2で摺接させ、ディスク回転数2000
rpmで回転させながら、再生出力が初期出力の70%
になるまでの走行時間を時間として温湿度を変えて測定
した。(0℃〜60℃を24時間でサイクルする) 〔動摩擦係数〕各ディスク媒体について、測定器として
横浜システム(株)製摩擦試験器〔MFD−1000/
2000〕を用い、ヘッド挟圧20g、回転数300r
pmで、下記測定条件にて動摩擦係数を測定した。
【0085】〔ドロップアウト〕東芝製4MB用ドライ
ブ〔PD−211〕を用いて各トラックでの出力を測定
して、1ビット以上の出力が初期値の50%以下になっ
た場合をカウントし、ドロップアウトとする。
【0086】〔ディスク媒体の表面傷〕走行耐久性測定
後の試料について、ディスクの表面状態を目視観察し
た。
【0087】損傷の程度を下記の3段階で表示する。
【0088】○: キズ等損傷が無い。あっても肉眼で
はほとんど判別できない。
【0089】△: キズが肉眼で確認できる。キズは3
箇所以内である。
【0090】×: キズが肉眼で確認できる。キズは4
箇所以上である。
【0091】
【発明の効果】本発明により、高速回転においても長時
間に渡って耐久性に優れ、広範囲の温度条件においても
エラーの発生の少なく、かつ再生出力が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク媒体を装填したディスク媒体
容器の正面図(A)、側面図(B)及び背面図(C)で
ある。
【図2】図1で示したディスク媒体容器の分解図であ
る。
【符号の説明】
1 上部シェル 2 下部シェル 3 センターコア 4 ライトプロテクトホール 5 チャッキングホール 6 センターホール 7 ヘッドウィンド 8 シャッタ 9 ディスク媒体 10 リフタ 20 上部ライナー 21 下部ライナー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に脂肪酸エステル及び融
    点50℃以上の高級脂肪酸を含有する磁性層を有し、か
    つ媒体の表面粗さ(Ra )が10nm以下であるフレキ
    シブル磁気記録ディスク媒体を、 通気度が50cc/cm2/秒以上であって、該ディス
    ク媒体表面との動摩擦係数が0.3以下であるライナー
    を内面に設けたディスク容器内に、 回転可能に収納した磁気記録ディスクのフレキシブル磁
    気記録ディスク媒体を回転数1500rpm以上で回転
    させながら、磁気記録させることを特徴とする磁気記録
    方法。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体上に磁性層と非磁性層を有
    し、前記磁性層が強磁性粉末を含有する強磁性層である
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録方法。
  3. 【請求項3】 前記非磁性層が脂肪酸エステル及び融点
    50℃以上の高級脂肪酸を含有することを特徴とする請
    求項2に記載の磁気記録方法。
  4. 【請求項4】 フレキシブル磁気記録ディスク媒体を回
    転数1500rpm以上で回転させながら磁気記録する
    ための磁気記録ディスクにおいて、 非磁性支持体と、非磁性支持体上に脂肪酸エステル及び
    融点50℃以上の高級脂肪酸を含有する磁性層を有し、
    かつ媒体の表面粗さ(Ra )が10nm以下であるフレ
    キシブル磁気記録ディスク媒体と、 ライナーを内面に設け、前記フレキシブル磁気記録ディ
    スク媒体を回転可能に収納したディスク容器と、を有
    し、 前記ライナーの通気度が50cc/cm2/秒以上であ
    って、前記ライナーと前記フレキシブル磁気記録ディス
    ク媒体表面との動摩擦係数が0.3以下であることを特
    徴とする磁気記録ディスク。
  5. 【請求項5】 非磁性支持体上に磁性層と非磁性層を有
    し、前記磁性層が強磁性粉末を含有する強磁性層である
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気記録ディスク。
  6. 【請求項6】 前記非磁性層が脂肪酸エステル及び融点
    50℃以上の高級脂肪酸を含有することを特徴とする請
    求項5に記載の磁気記録ディスク。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998035345A1 (fr) * 1997-02-10 1998-08-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Support d'enregistrement magnetique
EP1033716A1 (en) * 1998-08-24 2000-09-06 Sony Corporation Disk cartridge

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