JPH08328278A - 多層電子光電子撮像部材の製法 - Google Patents
多層電子光電子撮像部材の製法Info
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- JPH08328278A JPH08328278A JP8128113A JP12811396A JPH08328278A JP H08328278 A JPH08328278 A JP H08328278A JP 8128113 A JP8128113 A JP 8128113A JP 12811396 A JP12811396 A JP 12811396A JP H08328278 A JPH08328278 A JP H08328278A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高感度のペリレン含有電荷生成層を備える多
層電子写真撮像部材の安定した経済的で便利な製法を提
供することである。 【解決手段】 ペリレン含有電荷生成層を備える電子写
真撮像部材が、ペリレン電荷生成物質を酢酸エステル溶
媒中の分散して、前記分散を電子写真撮像部材層に溶液
塗装によって塗布して製造される。撮像部材は、電荷生
成層と電荷移送層との間に中間領域を形成して製造され
る。
層電子写真撮像部材の安定した経済的で便利な製法を提
供することである。 【解決手段】 ペリレン含有電荷生成層を備える電子写
真撮像部材が、ペリレン電荷生成物質を酢酸エステル溶
媒中の分散して、前記分散を電子写真撮像部材層に溶液
塗装によって塗布して製造される。撮像部材は、電荷生
成層と電荷移送層との間に中間領域を形成して製造され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広くは電子写真に
関し、特に多層を有する撮像部材の製法に関する。
関し、特に多層を有する撮像部材の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真においては、電子写真乾板、ド
ラム、ベルトなど(撮像部材)は、導電層上に光電導絶
縁層を有し、撮像時には先ず光電導絶縁層の表面に均一
に静電荷が帯電される。次に、撮像部材は光などの活性
化電磁放射線によって像露光される。放射線によって、
光電導絶縁層の照射された部分の荷電は選択的に消滅す
るが、非照射部分の静電潜像はそのままで残る。そこ
で、静電潜像を現像して、光電導絶縁層表面上に微細に
分割された静電マーキング粒子を置き、可視像が形成さ
れる。得られた可視像は、次に、撮像部材から直接的ま
たは間接的に紙などの支持体に転写できる。撮像工程
は、再使用可能撮像部材を使用して多数回反復可能であ
る。
ラム、ベルトなど(撮像部材)は、導電層上に光電導絶
縁層を有し、撮像時には先ず光電導絶縁層の表面に均一
に静電荷が帯電される。次に、撮像部材は光などの活性
化電磁放射線によって像露光される。放射線によって、
光電導絶縁層の照射された部分の荷電は選択的に消滅す
るが、非照射部分の静電潜像はそのままで残る。そこ
で、静電潜像を現像して、光電導絶縁層表面上に微細に
分割された静電マーキング粒子を置き、可視像が形成さ
れる。得られた可視像は、次に、撮像部材から直接的ま
たは間接的に紙などの支持体に転写できる。撮像工程
は、再使用可能撮像部材を使用して多数回反復可能であ
る。
【0003】電子写真撮像部材は、多種多様な方法で生
成可能である。たとえば、撮像部材は無定形セレンなど
の単一物質の均一層、または光電導体および他の物質を
含む複合層として生成可能である。光電子生成層および
電荷移送層を別々に有する層化した光受容体が、米国特
許第4,265,990号に開示されている。光電子生
成層によって、光電子によって電荷を生成することが可
能であり、また光電子によって生成した電荷を電荷移送
層に注入することが可能である。
成可能である。たとえば、撮像部材は無定形セレンなど
の単一物質の均一層、または光電導体および他の物質を
含む複合層として生成可能である。光電子生成層および
電荷移送層を別々に有する層化した光受容体が、米国特
許第4,265,990号に開示されている。光電子生
成層によって、光電子によって電荷を生成することが可
能であり、また光電子によって生成した電荷を電荷移送
層に注入することが可能である。
【0004】画質の劣化に直面するのは、さらに高度な
高速電子写真式複写機、複製機および印刷装置を長期に
わたり反復して使用するときである。複雑な高性能の高
速複製システムおよび印刷システムでは、光受容体に対
する要求が厳しい。これらの要求によって、操作範囲が
狭められる。
高速電子写真式複写機、複製機および印刷装置を長期に
わたり反復して使用するときである。複雑な高性能の高
速複製システムおよび印刷システムでは、光受容体に対
する要求が厳しい。これらの要求によって、操作範囲が
狭められる。
【0005】最新の多数の光電導撮像部材には、非常に
多くの層が認められるが、これらの層は高度に柔軟性が
あり、隣接層に十分に接着し、かつ狭い操作範囲内で予
測可能な電気的特性を発揮し、何千回もの反復期間を通
じて、優秀なトナー画像を生成する必要がある。電子写
真撮像システムにおいてベルトとして使用されてきた多
層光受容体のひとつの型は、基体、導電層、封鎖層、接
着層、電荷生成層、および電荷移送層を備える。この光
受容体は、湾曲(例えば反り返り)防止支持層および保
護膜層などの層を付加的に備えることも可能である。
多くの層が認められるが、これらの層は高度に柔軟性が
あり、隣接層に十分に接着し、かつ狭い操作範囲内で予
測可能な電気的特性を発揮し、何千回もの反復期間を通
じて、優秀なトナー画像を生成する必要がある。電子写
真撮像システムにおいてベルトとして使用されてきた多
層光受容体のひとつの型は、基体、導電層、封鎖層、接
着層、電荷生成層、および電荷移送層を備える。この光
受容体は、湾曲(例えば反り返り)防止支持層および保
護膜層などの層を付加的に備えることも可能である。
【0006】多層電子写真撮像部材において層を塗布す
るために使用される適切な経済的塗布方法としては、浸
漬塗装、ロール塗装、メイヤー・バー塗装(Meyer
bar coating)、ビード塗装、フローコー
タによる塗装および真空蒸着などがある。溶液塗布は真
空蒸着より経済的であり、また溶液塗布によって継ぎ目
のない層を形成できるので、好ましい方法である。
るために使用される適切な経済的塗布方法としては、浸
漬塗装、ロール塗装、メイヤー・バー塗装(Meyer
bar coating)、ビード塗装、フローコー
タによる塗装および真空蒸着などがある。溶液塗布は真
空蒸着より経済的であり、また溶液塗布によって継ぎ目
のない層を形成できるので、好ましい方法である。
【0007】ステクレンスキー(Steklensk
i)らの米国特許第4,082,551号には、絶縁ポ
リエステル基板上に多層を塗装する方法が開示されてお
り、その方法は溶解塗布物質を含む溶液を塗布して、そ
れぞれの層を乾燥してから次の層を塗布する方法であ
る。試験では、塗布成分は光電子生成層と導電層との間
で化学的な相互反応を全く示さず、導電層の電気抵抗率
の変化は実質的に全く認められない。
i)らの米国特許第4,082,551号には、絶縁ポ
リエステル基板上に多層を塗装する方法が開示されてお
り、その方法は溶解塗布物質を含む溶液を塗布して、そ
れぞれの層を乾燥してから次の層を塗布する方法であ
る。試験では、塗布成分は光電子生成層と導電層との間
で化学的な相互反応を全く示さず、導電層の電気抵抗率
の変化は実質的に全く認められない。
【0008】ヤシキの米国特許第4,571,371号
には、電荷生成層および電荷移送層を備える電子写真用
光電性部材が開示されている。溶媒に溶解した電荷生成
物質の分散を浸漬法によって硬化したポリイミド樹脂層
に塗布し、100℃で10分間乾燥して、電荷生成層を
形成する。次に、100℃で60分間乾燥後、電荷移送
物質を含む溶液を乾燥電荷生成層に塗布する。
には、電荷生成層および電荷移送層を備える電子写真用
光電性部材が開示されている。溶媒に溶解した電荷生成
物質の分散を浸漬法によって硬化したポリイミド樹脂層
に塗布し、100℃で10分間乾燥して、電荷生成層を
形成する。次に、100℃で60分間乾燥後、電荷移送
物質を含む溶液を乾燥電荷生成層に塗布する。
【0009】ヤシキの米国特許第4,579,801号
には、バインダー樹脂を含む溶液中に分散した電荷生成
物質を適切な基板または乾燥した下地層に塗布する方法
が開示されている。電荷生成層は、蒸着によって形成す
ることができる。ヤシキは、電荷移送物質を樹脂の溶液
に溶解して、従来の方法を使用して塗布し、薄膜を形成
することができることを示している。
には、バインダー樹脂を含む溶液中に分散した電荷生成
物質を適切な基板または乾燥した下地層に塗布する方法
が開示されている。電荷生成層は、蒸着によって形成す
ることができる。ヤシキは、電荷移送物質を樹脂の溶液
に溶解して、従来の方法を使用して塗布し、薄膜を形成
することができることを示している。
【0010】ラッセル(Russel)らの米国特許第
4,521,457号には、2種類の異なる塗布物質を
同時に強制的に使用して、隣接する「リボン」を備える
単一の層を基板上に形成する方法が開示されている。各
リボンは、異なる物質を含み、隣接するリボンと縁同士
で接触している。塗布されたリボンは、2種類の乾燥帯
で乾燥され、そのひとつは約57℃、もうひとつは約1
35℃で乾燥される。
4,521,457号には、2種類の異なる塗布物質を
同時に強制的に使用して、隣接する「リボン」を備える
単一の層を基板上に形成する方法が開示されている。各
リボンは、異なる物質を含み、隣接するリボンと縁同士
で接触している。塗布されたリボンは、2種類の乾燥帯
で乾燥され、そのひとつは約57℃、もうひとつは約1
35℃で乾燥される。
【0011】ミヤカ(Miyaka)の米国特許第4,
855,203号では、樹脂に分散した色素を含む塗布
溶液を塗布して電荷生成層を形成する方法が示されてい
る。適切な色素は、光電導性酸化亜鉛、または硫化カド
ミウム、および有機色素であり、有機色素はフェノール
シアニン型色素、多環キノン型色素、ペリレン色素、ア
ゾ型色素、およびキナクリドン型色素などである。ミヤ
カは、色素の塗布用溶液を調製するための適切な有機溶
媒として下記を開示している。すなわち、メタノール、
エタノール、およびイソプロパノールなどのアルコール
類;アセトン、メチルエチルケトン、およびシクロヘキ
サノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアルデ
ヒド、およびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、およびエチレングリコ
ールモノメチルエーテルなどのエーテル類;酢酸メチル
および酢酸エチルなどのエステル類;クロロホルム、塩
化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、およびトリ
クロロエチレンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ま
たはベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、モノ
クロロベンゼン、およびジクロロベンゼンなどの芳香族
化合物である。
855,203号では、樹脂に分散した色素を含む塗布
溶液を塗布して電荷生成層を形成する方法が示されてい
る。適切な色素は、光電導性酸化亜鉛、または硫化カド
ミウム、および有機色素であり、有機色素はフェノール
シアニン型色素、多環キノン型色素、ペリレン色素、ア
ゾ型色素、およびキナクリドン型色素などである。ミヤ
カは、色素の塗布用溶液を調製するための適切な有機溶
媒として下記を開示している。すなわち、メタノール、
エタノール、およびイソプロパノールなどのアルコール
類;アセトン、メチルエチルケトン、およびシクロヘキ
サノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアルデ
ヒド、およびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、およびエチレングリコ
ールモノメチルエーテルなどのエーテル類;酢酸メチル
および酢酸エチルなどのエステル類;クロロホルム、塩
化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、およびトリ
クロロエチレンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ま
たはベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、モノ
クロロベンゼン、およびジクロロベンゼンなどの芳香族
化合物である。
【0012】マーコビックス(Markovics)ら
の1992年8月19日出願の同時係属米国特許出願第
07/ 932,150号、マーコビックスらの1994
年2月14日出願の米国特許出願第08/ 195,42
7号、およびニーレイ(Nealey)らの1995年
3月31日出願の米国特許出願第08/ 414,163
号には、中間領域の形成工程を含む電子写真撮像部材の
製法が開示されている。
の1992年8月19日出願の同時係属米国特許出願第
07/ 932,150号、マーコビックスらの1994
年2月14日出願の米国特許出願第08/ 195,42
7号、およびニーレイ(Nealey)らの1995年
3月31日出願の米国特許出願第08/ 414,163
号には、中間領域の形成工程を含む電子写真撮像部材の
製法が開示されている。
【0013】従来の電子写真撮像部材は、少なくとも電
荷生成層および電荷移送層を備え、多数の不都合な点が
ある。たとえば、電子写真撮像部材は僅かな電荷受入に
よって影響を受ける可能性があり、また電荷移送層に吸
収された光子によって生成した電荷の注入が限定される
ために、光電感度が限定される可能性がある。さらに、
電荷移送物質が拡散して、導電層と接触し電子写真撮像
部材に悪影響を及ぼす恐れがある。特に、従来の工程を
使用して製造された装置は光応答性が制約される。
荷生成層および電荷移送層を備え、多数の不都合な点が
ある。たとえば、電子写真撮像部材は僅かな電荷受入に
よって影響を受ける可能性があり、また電荷移送層に吸
収された光子によって生成した電荷の注入が限定される
ために、光電感度が限定される可能性がある。さらに、
電荷移送物質が拡散して、導電層と接触し電子写真撮像
部材に悪影響を及ぼす恐れがある。特に、従来の工程を
使用して製造された装置は光応答性が制約される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ペリレン電荷生成色
素、特にペリレンベンゾイミダゾールを使用する光受容
体は、寿命が長く優れた性能を示す。ペリレン含有電荷
生成層は、真空塗装方法によって塗布することができ
る。ペリレンを含む真空塗布電荷生成層は、高い光電感
度を示す。しかしながら、真空塗装は高価である。
素、特にペリレンベンゾイミダゾールを使用する光受容
体は、寿命が長く優れた性能を示す。ペリレン含有電荷
生成層は、真空塗装方法によって塗布することができ
る。ペリレンを含む真空塗布電荷生成層は、高い光電感
度を示す。しかしながら、真空塗装は高価である。
【0015】溶液塗装は、一層経済的で、便利な電荷生
成層の塗装方法である。しかし、ペリレン色素は、分散
させることが困難であり、溶液を塗布してペリレン色素
電荷生成層を形成するときに不安定な分散となる。不安
定な分散となるので、色素凝集および凝固が発生し、こ
のために塗布品質が問題となる。不安定な分散は、処理
が困難であり、特に浸漬塗装処理が困難である。浸漬塗
装されたペリレン含有電荷生成層は、前述の感度が相当
に低下することが明らかである。本発明の課題は、これ
らの問題点を解決する製法を提供することである。
成層の塗装方法である。しかし、ペリレン色素は、分散
させることが困難であり、溶液を塗布してペリレン色素
電荷生成層を形成するときに不安定な分散となる。不安
定な分散となるので、色素凝集および凝固が発生し、こ
のために塗布品質が問題となる。不安定な分散は、処理
が困難であり、特に浸漬塗装処理が困難である。浸漬塗
装されたペリレン含有電荷生成層は、前述の感度が相当
に低下することが明らかである。本発明の課題は、これ
らの問題点を解決する製法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、ペリレン含有
電荷生成層を備える電子写真撮像部材の製法の提供を目
的とする。本発明の方法は、ペリレン色素およびポリビ
ニルブチラールバインダーとを酢酸エステル溶媒中に分
散状態にする工程と、および上記分散物を電子写真撮像
部材層に溶液塗装法によって塗布する工程とを含む。本
方法は、分散物を塗布してウェット下地層を形成し、下
地電荷生成層を乾燥する前に電荷生成層上に電荷移送層
を重ねて塗布することを含み得る。これによって、電荷
移送層中の電荷移送物質をウェット下地電荷生成層中に
拡散させてペリレン電荷生成物質と電荷移送物質との混
合物を含む中間領域を形成することが可能である。本発
明によって、光電子によって生成された電荷の電荷移送
層中への注入が促進される電子写真撮像部材が提供され
る。中間領域は、ペリレン電荷生成物質および電荷移送
物質を含む。
電荷生成層を備える電子写真撮像部材の製法の提供を目
的とする。本発明の方法は、ペリレン色素およびポリビ
ニルブチラールバインダーとを酢酸エステル溶媒中に分
散状態にする工程と、および上記分散物を電子写真撮像
部材層に溶液塗装法によって塗布する工程とを含む。本
方法は、分散物を塗布してウェット下地層を形成し、下
地電荷生成層を乾燥する前に電荷生成層上に電荷移送層
を重ねて塗布することを含み得る。これによって、電荷
移送層中の電荷移送物質をウェット下地電荷生成層中に
拡散させてペリレン電荷生成物質と電荷移送物質との混
合物を含む中間領域を形成することが可能である。本発
明によって、光電子によって生成された電荷の電荷移送
層中への注入が促進される電子写真撮像部材が提供され
る。中間領域は、ペリレン電荷生成物質および電荷移送
物質を含む。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、ペリレン色素を含む電
荷生成層を溶液塗布して、感度の改良された光受容体を
生成する方法に関する。本発明は、ペリレン含有電荷生
成層を有する多層電子写真撮像部材の製法を提供するこ
とを目的とする。ペリレン含有電荷生成層は安定な溶液
から溶液塗装によって塗布することが可能であり、その
結果、感度の改良されたペリレン含有電荷生成層が得ら
れる。
荷生成層を溶液塗布して、感度の改良された光受容体を
生成する方法に関する。本発明は、ペリレン含有電荷生
成層を有する多層電子写真撮像部材の製法を提供するこ
とを目的とする。ペリレン含有電荷生成層は安定な溶液
から溶液塗装によって塗布することが可能であり、その
結果、感度の改良されたペリレン含有電荷生成層が得ら
れる。
【0018】本発明は、ペリレン含有電荷生成層を有す
る電子写真撮像部材の製法に関し、ペリレン電荷生成物
質をポリビニルブチラールバインダーとともに酢酸エス
テル溶媒に分散する工程と、この分散物を塗布して電荷
生成層を形成する工程とを含む。好ましい酢酸エステル
溶媒は、n−酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピ
ル、および酢酸メチルなどである。意外なことには、ペ
リレンは酢酸エステル溶媒中で、浸漬塗装などの溶媒塗
装に適用するための安定な分散を形成することが認めら
れた。さらに、酢酸エステル溶媒中の分散物を塗布した
ペリレン電荷生成物質を含む電荷生成層を有する光受容
体は、感度が向上することが明らかとなった。たとえ
ば、酢酸n−ブチル中のペリレンベンゾイミダゾール
(BZP)分散物を光受容体上に浸漬塗装して電荷生成
層を形成した場合は、シクロヘキサノン中のBZP分散
物から作製した電荷生成層を備える光受容体に比較し
て、感度が30%向上する。
る電子写真撮像部材の製法に関し、ペリレン電荷生成物
質をポリビニルブチラールバインダーとともに酢酸エス
テル溶媒に分散する工程と、この分散物を塗布して電荷
生成層を形成する工程とを含む。好ましい酢酸エステル
溶媒は、n−酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピ
ル、および酢酸メチルなどである。意外なことには、ペ
リレンは酢酸エステル溶媒中で、浸漬塗装などの溶媒塗
装に適用するための安定な分散を形成することが認めら
れた。さらに、酢酸エステル溶媒中の分散物を塗布した
ペリレン電荷生成物質を含む電荷生成層を有する光受容
体は、感度が向上することが明らかとなった。たとえ
ば、酢酸n−ブチル中のペリレンベンゾイミダゾール
(BZP)分散物を光受容体上に浸漬塗装して電荷生成
層を形成した場合は、シクロヘキサノン中のBZP分散
物から作製した電荷生成層を備える光受容体に比較し
て、感度が30%向上する。
【0019】代表的な電子写真撮像部材は、通常、支持
基板、任意の接着層(群)、電導層、封鎖層、ペリレン
含有電荷生成層、中間領域、および電荷移送層を備えて
いる。電子写真撮像部材に使用することに適した層のそ
の他の組合せも、本発明の範囲内に入る。たとえば、湾
曲(反り返り)防止支持層、保護被覆層の少なくとも一
方を備えることが可能であり、さらに基材および導電層
を組み合わせることも可能であり、または最後の組合せ
のみを実施することも可能である。その上、接地ストリ
ップを、電荷移送層に隣接して撮像部材の外縁に備える
ことも可能である。接地ストリップは、電荷移送層に隣
接して塗布されて、接地装置との接地接点となる。
基板、任意の接着層(群)、電導層、封鎖層、ペリレン
含有電荷生成層、中間領域、および電荷移送層を備えて
いる。電子写真撮像部材に使用することに適した層のそ
の他の組合せも、本発明の範囲内に入る。たとえば、湾
曲(反り返り)防止支持層、保護被覆層の少なくとも一
方を備えることが可能であり、さらに基材および導電層
を組み合わせることも可能であり、または最後の組合せ
のみを実施することも可能である。その上、接地ストリ
ップを、電荷移送層に隣接して撮像部材の外縁に備える
ことも可能である。接地ストリップは、電荷移送層に隣
接して塗布されて、接地装置との接地接点となる。
【0020】基板、導電層、封鎖層、および接着層
(群)を、本発明に従う電子写真撮像部材に組み込む場
合は、従来の物質および方法を使用して調製し塗装する
ことが可能である。
(群)を、本発明に従う電子写真撮像部材に組み込む場
合は、従来の物質および方法を使用して調製し塗装する
ことが可能である。
【0021】本発明に従う電子写真撮像部材は、ペリレ
ン含有電荷生成層、電荷移送層、および電荷生成層と電
荷移送層の中間領域を備える。中間領域は、電荷移送物
質と電荷生成物質の混合物を含む。
ン含有電荷生成層、電荷移送層、および電荷生成層と電
荷移送層の中間領域を備える。中間領域は、電荷移送物
質と電荷生成物質の混合物を含む。
【0022】ひとつの実施形態においては、ペリレン含
有電荷生成物質の下地層を乾燥または硬化する前に、下
地層に電荷移送物質を塗布して、中間領域を形成する。
有電荷生成物質の下地層を乾燥または硬化する前に、下
地層に電荷移送物質を塗布して、中間領域を形成する。
【0023】下地層が完全に乾燥または硬化する前に電
荷移送物質を塗布することによって、電荷生成物質と電
荷移送物質の混合物を含む中間領域を生成できる。この
方法によって、電荷移送物質および電荷生成物質または
その一方が、電荷移送層と電荷生成層の界面を越えて移
行して中間領域を形成するので、結果として生じる撮像
部材の光電感度が増大する。このような中間領域は、分
子レベルで混合した電荷生成物資と電荷移送物質を含む
ことが可能である。
荷移送物質を塗布することによって、電荷生成物質と電
荷移送物質の混合物を含む中間領域を生成できる。この
方法によって、電荷移送物質および電荷生成物質または
その一方が、電荷移送層と電荷生成層の界面を越えて移
行して中間領域を形成するので、結果として生じる撮像
部材の光電感度が増大する。このような中間領域は、分
子レベルで混合した電荷生成物資と電荷移送物質を含む
ことが可能である。
【0024】中間領域はペリレン含有電荷移送物質を層
中に含み、その濃度は電荷移送層に接近するほど分子レ
ベルで逐次増加する濃度勾配であることが好ましい。中
間領域によって、光電子によって生成した電荷の電荷生
成物質から電荷移送層中への注入が促進され、電荷生成
層全体の電荷移送効率が向上する。
中に含み、その濃度は電荷移送層に接近するほど分子レ
ベルで逐次増加する濃度勾配であることが好ましい。中
間領域によって、光電子によって生成した電荷の電荷生
成物質から電荷移送層中への注入が促進され、電荷生成
層全体の電荷移送効率が向上する。
【0025】ペリレン含有電荷生成物質と電荷移送物質
の逐次的混合は、電荷生成層と電荷移送層との中間領域
において、塗装工程中に電荷移送物質が溶媒に富む未乾
燥の電荷生成層中に拡散することによって実現できる。
の逐次的混合は、電荷生成層と電荷移送層との中間領域
において、塗装工程中に電荷移送物質が溶媒に富む未乾
燥の電荷生成層中に拡散することによって実現できる。
【0026】電荷生成層と電荷移送層間の段階的移行に
よって、電子写真撮像部材の光応答が有意に向上して、
従来の手段によって製造された撮像部材を超える顕著な
改良性能が得られる。中間領域中の混合物は、電子写真
撮像部材の電荷移送層に向かう方向で、電荷生成物質が
逐次減少し、電荷移送物質が逐次増加することを特徴と
することが好ましい。もうひとつの関連する実施形態で
は、電荷移送層は少量の(電荷移送物質に比較して)電
荷生成物質を含むことが可能であり、及び/または電荷
生成層は少量の(電荷生成物質に比較して)電荷移送物
質を含むことが可能である。
よって、電子写真撮像部材の光応答が有意に向上して、
従来の手段によって製造された撮像部材を超える顕著な
改良性能が得られる。中間領域中の混合物は、電子写真
撮像部材の電荷移送層に向かう方向で、電荷生成物質が
逐次減少し、電荷移送物質が逐次増加することを特徴と
することが好ましい。もうひとつの関連する実施形態で
は、電荷移送層は少量の(電荷移送物質に比較して)電
荷生成物質を含むことが可能であり、及び/または電荷
生成層は少量の(電荷生成物質に比較して)電荷移送物
質を含むことが可能である。
【0027】中間領域の組成は、下地電荷生成層および
電荷移送層の塗布に使用する特定の種類の工程によっ
て、直接制御することが可能である。たとえば、電荷生
成物質および電荷移送物質を同時に塗布する方法によっ
て、中間領域の様々な深度における電荷生成物質および
電荷移送物質の濃度が制御される。特に、電荷生成物質
および電荷移送物質を別々に含む2個の貯蔵容器からそ
れぞれの物質が別々に供給される噴霧装置を、適切な基
板の上で数回通過させる方法がある。電荷生成物質の量
を逐次減少させ、電荷移送物質の量を逐次増加させるこ
とができるので、毎回連続的に、電荷生成物質から電荷
移送物質への逐次移行が実現されて、その結果、中間領
域の濃度勾配が生成される。
電荷移送層の塗布に使用する特定の種類の工程によっ
て、直接制御することが可能である。たとえば、電荷生
成物質および電荷移送物質を同時に塗布する方法によっ
て、中間領域の様々な深度における電荷生成物質および
電荷移送物質の濃度が制御される。特に、電荷生成物質
および電荷移送物質を別々に含む2個の貯蔵容器からそ
れぞれの物質が別々に供給される噴霧装置を、適切な基
板の上で数回通過させる方法がある。電荷生成物質の量
を逐次減少させ、電荷移送物質の量を逐次増加させるこ
とができるので、毎回連続的に、電荷生成物質から電荷
移送物質への逐次移行が実現されて、その結果、中間領
域の濃度勾配が生成される。
【0028】全体として、多層電子写真撮像部材の層の
累積厚さは、30マイクロメートル以下である。したが
って、中間領域の厚さの範囲は、0.1マイクロメート
ルから10マイクロメートルまでが好ましい。
累積厚さは、30マイクロメートル以下である。したが
って、中間領域の厚さの範囲は、0.1マイクロメート
ルから10マイクロメートルまでが好ましい。
【0029】適切なペリレン含有電荷生成物質はいずれ
も、基板または他の層として使用可能である。本発明で
使用する電荷生成物質は、ペリレン色素を含む混合物で
ある。ペリレン色素は、酢酸エステル溶媒に溶解して、
電荷生成層の塗布に使用される。ペリレン色素は、フィ
ルム形成バインダー中に分散されて、結果として生じる
分散は酢酸エステル溶媒に可溶であることが好ましい。
も、基板または他の層として使用可能である。本発明で
使用する電荷生成物質は、ペリレン色素を含む混合物で
ある。ペリレン色素は、酢酸エステル溶媒に溶解して、
電荷生成層の塗布に使用される。ペリレン色素は、フィ
ルム形成バインダー中に分散されて、結果として生じる
分散は酢酸エステル溶媒に可溶であることが好ましい。
【0030】光電子生成色素の実施例は、米国特許第
4,587,189号に含まれているが、この特許に開
示されているペリレン色素に限定されるものではなく、
この特許は、本出願に文献として取り込まれる。ペリレ
ンベンツイミダゾールは好ましい色素である。ペリレン
ベンツイミダゾールには、次の構造がある。
4,587,189号に含まれているが、この特許に開
示されているペリレン色素に限定されるものではなく、
この特許は、本出願に文献として取り込まれる。ペリレ
ンベンツイミダゾールは好ましい色素である。ペリレン
ベンツイミダゾールには、次の構造がある。
【0031】
【化1】 および
【化2】 適切な高分子フィルム形成バインダー物質はいずれも、
電荷生成層の母材(マトリックス)として使用可能であ
る。バインダー重合体は、1)基板または他の下地層に
十分に接着し、2)酢酸エステル溶媒に溶解することが
好ましい。フィルム形成バインダーとして有用な物質の
例は、ポリビニールカルバゾール、フェノキシ樹脂、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、ポリスチレンブタジエ
ン、およびポリエステルなどであるが、これに限定され
るものではない。
電荷生成層の母材(マトリックス)として使用可能であ
る。バインダー重合体は、1)基板または他の下地層に
十分に接着し、2)酢酸エステル溶媒に溶解することが
好ましい。フィルム形成バインダーとして有用な物質の
例は、ポリビニールカルバゾール、フェノキシ樹脂、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、ポリスチレンブタジエ
ン、およびポリエステルなどであるが、これに限定され
るものではない。
【0032】酢酸エステル溶媒は、低級酢酸アルキルで
ある。アルキル基は、炭素数1から4までが好ましい。
酢酸エステル溶媒の例は、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸イソプロピル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、
酢酸sec−ブチル、および酢酸tert−ブチルなど
である。
ある。アルキル基は、炭素数1から4までが好ましい。
酢酸エステル溶媒の例は、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸イソプロピル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、
酢酸sec−ブチル、および酢酸tert−ブチルなど
である。
【0033】一般に、5容積パーセントから95容積パ
ーセントまでのペリレン色素を、95容積パーセント以
下のフィルム形成バインダーに分散させる。ひとつの実
施形態では、光電子生成色素とフィルム形成バインダー
との容積比は、約1対12であり、ほぼ92容積パーセ
ントのフィルム形成バインダー中に分散されたほぼ8容
積パーセントの光電子生成色素に相当する。もうひとつ
の実施形態では、フィルム形成バインダーと光電子生成
色素の容積比は、約1対9であり、これはほぼ10容積
パーセントのバインダー中に分散されたほぼ90容積パ
ーセントの光電子生成色素に相当する。
ーセントまでのペリレン色素を、95容積パーセント以
下のフィルム形成バインダーに分散させる。ひとつの実
施形態では、光電子生成色素とフィルム形成バインダー
との容積比は、約1対12であり、ほぼ92容積パーセ
ントのフィルム形成バインダー中に分散されたほぼ8容
積パーセントの光電子生成色素に相当する。もうひとつ
の実施形態では、フィルム形成バインダーと光電子生成
色素の容積比は、約1対9であり、これはほぼ10容積
パーセントのバインダー中に分散されたほぼ90容積パ
ーセントの光電子生成色素に相当する。
【0034】本発明に従う典型的な電荷生成層の厚さ
は、約0.1マイクロメートルから約5.0マイクロメ
ートルまでの範囲を含み、また約0.3マイクロメート
ルから3マイクロメートルまでが好ましいが、これに限
定されるものではない。電荷生成層の厚さは、一般に、
フィルム形成バインダーの含有量によって変わる。バイ
ンダー含有量が高いほど、光電子生成用の層は厚くな
る。前記の典型的な範囲以外の厚さも、本発明の範囲内
である。
は、約0.1マイクロメートルから約5.0マイクロメ
ートルまでの範囲を含み、また約0.3マイクロメート
ルから3マイクロメートルまでが好ましいが、これに限
定されるものではない。電荷生成層の厚さは、一般に、
フィルム形成バインダーの含有量によって変わる。バイ
ンダー含有量が高いほど、光電子生成用の層は厚くな
る。前記の典型的な範囲以外の厚さも、本発明の範囲内
である。
【0035】電荷移送層は、電荷移送能力があり地表電
荷に選択的に放電可能な任意の適切な有機重合体または
非重合体物質を含む。電荷移送層は、電荷移送機能を果
たすだけでなく、撮像部材を擦り傷、薬品腐食、および
類似の破壊要因から撮像部材を保護して、その結果、電
子写真生成撮像部材の寿命を延長させる。代案として、
または追加として、保護被覆層によってこれらの保護機
能を提供することも可能である。
荷に選択的に放電可能な任意の適切な有機重合体または
非重合体物質を含む。電荷移送層は、電荷移送機能を果
たすだけでなく、撮像部材を擦り傷、薬品腐食、および
類似の破壊要因から撮像部材を保護して、その結果、電
子写真生成撮像部材の寿命を延長させる。代案として、
または追加として、保護被覆層によってこれらの保護機
能を提供することも可能である。
【0036】電荷移送層は、ゼログラフィにおいて使用
される波長の光、たとえば4000オングストロームな
いし9000オングストロームの光に曝露されたとき
に、放電を示すとしても無視できるものでなければなら
ない。したがって、電荷移送層は、光受容体が作動する
範囲内では放射線に対して実質的に透明である。
される波長の光、たとえば4000オングストロームな
いし9000オングストロームの光に曝露されたとき
に、放電を示すとしても無視できるものでなければなら
ない。したがって、電荷移送層は、光受容体が作動する
範囲内では放射線に対して実質的に透明である。
【0037】本発明で使用する電荷移送物質は、バイン
ダー樹脂中に分散され、塗布用の溶媒に溶解する正孔移
送物質を含む組成物であることが好ましい。
ダー樹脂中に分散され、塗布用の溶媒に溶解する正孔移
送物質を含む組成物であることが好ましい。
【0038】本発明に従う組成物に使用される正孔移送
物質には、正孔移送芳香族アミン類、ヒドラゾン類など
のひとつ以上の混合物が含まれるが、これに限定される
ものではない。代表的な芳香族アミン類は、トリフェニ
ルアミン類、ポリトリフェニルアミン類、ビスアリルア
ミンエーテル類およびビスアルキルアミン類などのトリ
アリルアミン類などである。
物質には、正孔移送芳香族アミン類、ヒドラゾン類など
のひとつ以上の混合物が含まれるが、これに限定される
ものではない。代表的な芳香族アミン類は、トリフェニ
ルアミン類、ポリトリフェニルアミン類、ビスアリルア
ミンエーテル類およびビスアルキルアミン類などのトリ
アリルアミン類などである。
【0039】ビスアルキルアミンエーテル類としては、
ビス(4−ジエチルアミン−2−メチルフェニル)フェ
ニルメタンおよび4′,4″−ビス(ジエチルアミノ)
−2′,2″ジメチルトリフェニルメタンが好ましい
が、これに限定されるものではない。ビスアルキルアリ
ルアミン類は、N,N′−ビス(アルキルフェニル)
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミンであ
り、アルキル基は、たとえば、メチル、エチル、プロピ
ル、n−ブチルなどであることが好ましい。メタ−トル
イル−ビス−ジフェニルアミノベンザジンおよびN,
N′−ジフェニルN,N′−ビス(3″−メチルフェニ
ル)−(1,1′ビフェニル)−4,4′−ジアミン
が、好ましい正孔移送芳香族アミン類である。
ビス(4−ジエチルアミン−2−メチルフェニル)フェ
ニルメタンおよび4′,4″−ビス(ジエチルアミノ)
−2′,2″ジメチルトリフェニルメタンが好ましい
が、これに限定されるものではない。ビスアルキルアリ
ルアミン類は、N,N′−ビス(アルキルフェニル)
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミンであ
り、アルキル基は、たとえば、メチル、エチル、プロピ
ル、n−ブチルなどであることが好ましい。メタ−トル
イル−ビス−ジフェニルアミノベンザジンおよびN,
N′−ジフェニルN,N′−ビス(3″−メチルフェニ
ル)−(1,1′ビフェニル)−4,4′−ジアミン
が、好ましい正孔移送芳香族アミン類である。
【0040】本発明に従う電荷移送組成物に使用される
代表的なバインダー樹脂は、ポリカーボネート、ポリビ
ニルカルバゾール、ポリエステル、ポリアリレート、ポ
リアクリレート、ポリエーテル、およびポリサルフォン
などであるが、これに限定されるものではない。このバ
インダー樹脂の分子量は、約20,000から約1,5
00,000まで変わり得る。
代表的なバインダー樹脂は、ポリカーボネート、ポリビ
ニルカルバゾール、ポリエステル、ポリアリレート、ポ
リアクリレート、ポリエーテル、およびポリサルフォン
などであるが、これに限定されるものではない。このバ
インダー樹脂の分子量は、約20,000から約1,5
00,000まで変わり得る。
【0041】樹脂物質としては、分子量が約20,00
0から約120,000までであるポリカーボネート樹
脂が好ましく、特に約50,000から約100,00
0までの分子量が好ましい。非常に好ましい樹脂物質
は、ゼネラルエレクトリック社からレキサン(Lexa
n)145として入手可能である分子量約35,000
から約40,000までのポリ(4,4′ジプロピリデ
ン−ジフェニレンカーボネート);ゼネラルエレクトリ
ック社からレキサン(Lexan)141として入手可
能である分子量約40,000から約45,000まで
のポリ(4,4′イソプロピリデン−ジフェニレンカー
ボネート);ファルベン・ファブリケン・バイエル社
(Farben Fabricken Bayer
A.G.)からマクロロン(Makrolon)として
入手可能である分子量約50,000から約100,0
00までであるポリカーボネート樹脂;モベイケミカル
社(Mobay Chemical Company)
からマーロン(Merlon)として入手可能である分
子量約20,000から約50,000であるポリカー
ボネート樹脂;ポリエーテルカーボネート;および4,
4′−シクロヘキシリデンジフェニルポリカーボネート
である。
0から約120,000までであるポリカーボネート樹
脂が好ましく、特に約50,000から約100,00
0までの分子量が好ましい。非常に好ましい樹脂物質
は、ゼネラルエレクトリック社からレキサン(Lexa
n)145として入手可能である分子量約35,000
から約40,000までのポリ(4,4′ジプロピリデ
ン−ジフェニレンカーボネート);ゼネラルエレクトリ
ック社からレキサン(Lexan)141として入手可
能である分子量約40,000から約45,000まで
のポリ(4,4′イソプロピリデン−ジフェニレンカー
ボネート);ファルベン・ファブリケン・バイエル社
(Farben Fabricken Bayer
A.G.)からマクロロン(Makrolon)として
入手可能である分子量約50,000から約100,0
00までであるポリカーボネート樹脂;モベイケミカル
社(Mobay Chemical Company)
からマーロン(Merlon)として入手可能である分
子量約20,000から約50,000であるポリカー
ボネート樹脂;ポリエーテルカーボネート;および4,
4′−シクロヘキシリデンジフェニルポリカーボネート
である。
【0042】本発明に従う電荷移送層の形成に有用な溶
媒は、モノクロロベンゼン、テトラヒドロフラン、シク
ロヘキサノン、塩化メチレン、1,1,1−トリクロロ
エタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジクロロエチ
レン、トルエンなどであるが、これに限定されるもので
はない。モノクロロベンゼンは、電荷移送層塗布混合物
の成分として望ましく、すべての成分を適切に溶解し、
また浸漬塗布用途向けに適している。
媒は、モノクロロベンゼン、テトラヒドロフラン、シク
ロヘキサノン、塩化メチレン、1,1,1−トリクロロ
エタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジクロロエチ
レン、トルエンなどであるが、これに限定されるもので
はない。モノクロロベンゼンは、電荷移送層塗布混合物
の成分として望ましく、すべての成分を適切に溶解し、
また浸漬塗布用途向けに適している。
【0043】多層光電導体用の特に好ましい電荷移送層
物質は、約25重量パーセントから約75重量パーセン
トまでの少なくともひとつの電荷移送芳香族アミン、お
よび約75重量パーセントから約25重量パーセントま
での高分子フィルム形成樹脂を含み、芳香族アミンは高
分子フィルム形成樹脂に可溶である。
物質は、約25重量パーセントから約75重量パーセン
トまでの少なくともひとつの電荷移送芳香族アミン、お
よび約75重量パーセントから約25重量パーセントま
での高分子フィルム形成樹脂を含み、芳香族アミンは高
分子フィルム形成樹脂に可溶である。
【0044】前述のように、電荷生成物質と電荷移送物
質との混合によって本発明に従う中間領域を形成する典
型的な機構は、分子混合および分子混合と他の機構との
組合せを含む。分子混合においては、電荷移送物質は電
荷生成物質と電荷移送物質の界面を越えて移行し、中間
領域中における電荷移送物質の濃度勾配が実現される。
本発明に従う電子写真撮像部材では、電荷生成物質と電
荷移送物質の組合せは、分子混合が可能である物質を含
むことが好ましい。
質との混合によって本発明に従う中間領域を形成する典
型的な機構は、分子混合および分子混合と他の機構との
組合せを含む。分子混合においては、電荷移送物質は電
荷生成物質と電荷移送物質の界面を越えて移行し、中間
領域中における電荷移送物質の濃度勾配が実現される。
本発明に従う電子写真撮像部材では、電荷生成物質と電
荷移送物質の組合せは、分子混合が可能である物質を含
むことが好ましい。
【0045】中間領域を有する電子写真撮像部材を生産
するための本発明の製法では、ペリレン含有電荷生成層
は、下地層を形成するための有機酢酸エステル溶液を塗
布して下地層を形成する。次いで下地層を乾燥する前
に、下地層に電荷移送物質を重ねて塗布し電荷移送層を
形成する。電荷移送物質は、未乾燥の下地層中に拡散す
ることができる。そこで、下地層および電荷移送層を乾
燥または硬化して、電荷生成物質と電荷移送物質の混合
物を含む中間領域が固定される。本発明に従うもうひと
つの代表的な製法は、中間領域中の電荷生成物質および
電荷移送物質の濃度の制御が可能であり、電荷生成物質
および電荷移送物質を同時に塗布すること、および電荷
生成物質の量を減少させ、一方電荷移送物質の量を増加
させることを含む。
するための本発明の製法では、ペリレン含有電荷生成層
は、下地層を形成するための有機酢酸エステル溶液を塗
布して下地層を形成する。次いで下地層を乾燥する前
に、下地層に電荷移送物質を重ねて塗布し電荷移送層を
形成する。電荷移送物質は、未乾燥の下地層中に拡散す
ることができる。そこで、下地層および電荷移送層を乾
燥または硬化して、電荷生成物質と電荷移送物質の混合
物を含む中間領域が固定される。本発明に従うもうひと
つの代表的な製法は、中間領域中の電荷生成物質および
電荷移送物質の濃度の制御が可能であり、電荷生成物質
および電荷移送物質を同時に塗布すること、および電荷
生成物質の量を減少させ、一方電荷移送物質の量を増加
させることを含む。
【0046】本出願において開示する製法に従って、任
意の適切な技術を選択及び/または修正して使用するこ
とによって、電荷生成層組成物、電荷移送層組成物、ま
たは同時に塗布される電荷生成物質および電荷移送物質
の層の組成物のいずれかを、混合してから基板または他
の下地層上に塗布することが可能である。典型的な塗装
技術は、噴霧塗装、浸漬塗装、ロール塗装、メイヤー・
バー塗装、ビード塗装、フローコータによる塗装などで
ある。
意の適切な技術を選択及び/または修正して使用するこ
とによって、電荷生成層組成物、電荷移送層組成物、ま
たは同時に塗布される電荷生成物質および電荷移送物質
の層の組成物のいずれかを、混合してから基板または他
の下地層上に塗布することが可能である。典型的な塗装
技術は、噴霧塗装、浸漬塗装、ロール塗装、メイヤー・
バー塗装、ビード塗装、フローコータによる塗装などで
ある。
【0047】塗装した塗装膜の乾燥は、任意の適切な従
来技術を使用して実施し、溶媒を塗装層または中間領域
から除去する。乾燥技術を限定なしに例示すると、乾燥
器乾燥、赤外線乾燥、空気乾燥などである。塗装を乾燥
するときは、室温または温度を上昇させて乾燥すること
が可能である。乾燥する前の電荷生成層に電荷移送層を
塗布する実施形態では、電荷移送層を、電荷生成層の塗
布直後に塗布すること、あるいは部分的にまたはほとん
ど完全に固化した電荷生成層に塗布することが可能であ
る。電荷生成物質および電荷移送物質を同時に塗布する
実施形態では、この物質を乾燥した電荷生成層あるいは
部分的にまたは完全に乾燥した電荷生成層に塗布するこ
とが可能である。それに対応して、塗布された中間領域
は、電荷移送層の塗布前に、完全にまたは部分的にのみ
乾燥される。各層は、湿った状態あるいは乾燥またはほ
とんど固化状態などのいかなる状態でも、先に塗布され
た層の上に塗布可能である。
来技術を使用して実施し、溶媒を塗装層または中間領域
から除去する。乾燥技術を限定なしに例示すると、乾燥
器乾燥、赤外線乾燥、空気乾燥などである。塗装を乾燥
するときは、室温または温度を上昇させて乾燥すること
が可能である。乾燥する前の電荷生成層に電荷移送層を
塗布する実施形態では、電荷移送層を、電荷生成層の塗
布直後に塗布すること、あるいは部分的にまたはほとん
ど完全に固化した電荷生成層に塗布することが可能であ
る。電荷生成物質および電荷移送物質を同時に塗布する
実施形態では、この物質を乾燥した電荷生成層あるいは
部分的にまたは完全に乾燥した電荷生成層に塗布するこ
とが可能である。それに対応して、塗布された中間領域
は、電荷移送層の塗布前に、完全にまたは部分的にのみ
乾燥される。各層は、湿った状態あるいは乾燥またはほ
とんど固化状態などのいかなる状態でも、先に塗布され
た層の上に塗布可能である。
【0048】先に塗布された層は、0分から20分また
はそれ以上の時間乾燥させてから、次の層を塗布するこ
とができる。本発明の様々な実施形態において、先に塗
布された層は、0分から20分までの期間、5分から1
5分までの期間、または10分から12分までの期間の
乾燥が可能である。一部の実施形態では、先に塗布した
層は、0分から5分まで、または0分から10分まで、
または18分から20分まで、または15分から18分
までの期間の乾燥が可能である。乾燥時間は、乾燥条件
によって異なる。さらに乾燥時間は、本発明の製法の目
的を達成するために必要とされる、先に塗布された層の
物理的状態によって異なる。
はそれ以上の時間乾燥させてから、次の層を塗布するこ
とができる。本発明の様々な実施形態において、先に塗
布された層は、0分から20分までの期間、5分から1
5分までの期間、または10分から12分までの期間の
乾燥が可能である。一部の実施形態では、先に塗布した
層は、0分から5分まで、または0分から10分まで、
または18分から20分まで、または15分から18分
までの期間の乾燥が可能である。乾燥時間は、乾燥条件
によって異なる。さらに乾燥時間は、本発明の製法の目
的を達成するために必要とされる、先に塗布された層の
物理的状態によって異なる。
【0049】さらに、本発明を、下記の実施例について
説明するが、これらの実施例は実例を示すのみであり、
本発明は実施例に記載の物質、条件、製法媒介変数など
に限定されるものではないことを理解されたい。
説明するが、これらの実施例は実例を示すのみであり、
本発明は実施例に記載の物質、条件、製法媒介変数など
に限定されるものではないことを理解されたい。
【0050】
実施例1.ナイロン電荷封鎖層は、8重量%のナイロン
のブタノール、メタノール、および水の混合物の溶液よ
り生成した。ブタノール、メタノール、および水の百分
率は、それぞれ55、36、および9重量%である。電
荷生成層は、3重量%のペリレンベンゾイミダゾールお
よびポリビニルブチラールB79(モンサントケミカル
社製)(68/ 32重量%)の酢酸n−ブチル固溶体よ
り生成した。分散は、色素/ B79/ 酢酸n−ブチル溶
液を直径1/8 インチのステンレス鋼のショットを充填し
たボンベ状容器内で5日間ロールミルによって作製し
た。電荷移送層は、20重量%のN,N′ジフェニル−
N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1′−
ビフェニル)−4,4′ジアミンおよびポリ(4,4′
−ジフェニル−1,1′−シクロヘキサンカーボネー
ト)(35/ 65重量%)のモノクロロベンゼン固溶体
から作製した。
のブタノール、メタノール、および水の混合物の溶液よ
り生成した。ブタノール、メタノール、および水の百分
率は、それぞれ55、36、および9重量%である。電
荷生成層は、3重量%のペリレンベンゾイミダゾールお
よびポリビニルブチラールB79(モンサントケミカル
社製)(68/ 32重量%)の酢酸n−ブチル固溶体よ
り生成した。分散は、色素/ B79/ 酢酸n−ブチル溶
液を直径1/8 インチのステンレス鋼のショットを充填し
たボンベ状容器内で5日間ロールミルによって作製し
た。電荷移送層は、20重量%のN,N′ジフェニル−
N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1′−
ビフェニル)−4,4′ジアミンおよびポリ(4,4′
−ジフェニル−1,1′−シクロヘキサンカーボネー
ト)(35/ 65重量%)のモノクロロベンゼン固溶体
から作製した。
【0051】電荷封鎖層は、アルミニウム基板上に浸漬
塗装後、約105℃の温度で約5分間乾燥した。乾燥し
たナイロン含有封鎖層の厚さは、約1.5ミクロンであ
る。次に、電荷生成層は、電荷封鎖層の上に塗布して、
5分間空気乾燥した。層の厚さは、約0.5ミクロンで
ある。電荷移送層は、電荷生成層の上に浸漬塗装して、
約130℃で、約60分間乾燥した。乾燥した電荷移送
層は、厚さ約20ミクロンである。比較のために、前記
と同様な方法で同種の光受容体を作製した。ただしこの
場合は、電荷生成層は110℃で、約10分間乾燥し
た。
塗装後、約105℃の温度で約5分間乾燥した。乾燥し
たナイロン含有封鎖層の厚さは、約1.5ミクロンであ
る。次に、電荷生成層は、電荷封鎖層の上に塗布して、
5分間空気乾燥した。層の厚さは、約0.5ミクロンで
ある。電荷移送層は、電荷生成層の上に浸漬塗装して、
約130℃で、約60分間乾燥した。乾燥した電荷移送
層は、厚さ約20ミクロンである。比較のために、前記
と同様な方法で同種の光受容体を作製した。ただしこの
場合は、電荷生成層は110℃で、約10分間乾燥し
た。
【0052】この2つの試料を、室温条件、すなわち約
25℃で、光電感度について反復走査機で検査した。こ
の装置は、最初にスコロトロン(scorotron)
で600Vまで電荷をかけて、次に通電後、波長670
nmの光に0.47秒間曝す。光の強さを変化させて、
表面電圧変化量を測定する。光電感度は、表面電圧変化
量を曝した光の強さで除して求める。
25℃で、光電感度について反復走査機で検査した。こ
の装置は、最初にスコロトロン(scorotron)
で600Vまで電荷をかけて、次に通電後、波長670
nmの光に0.47秒間曝す。光の強さを変化させて、
表面電圧変化量を測定する。光電感度は、表面電圧変化
量を曝した光の強さで除して求める。
【0053】ペリレンベンゾイミダゾール分散物(ポリ
ビニルブチラールバインダー中の)をシクロヘキサノン
の代わりに酢酸ブチル固溶体として浸漬塗布した場合
は、感度が30%向上した。電荷生成層塗装と電荷移送
層塗布との間の乾燥工程を省略することによって、感度
がさらに向上した。酢酸n−ブチル分散物は、長時間安
定であり(降伏点のないニュートン流体)、3ヶ月の監
視期間を通じて粒子の大きさの変化またはレオロジー的
特性の変化は全く認められなかった。電荷生成層分散の
品質に関連することが知られている「しま」などの塗布
欠陥は全く観察されなかった。分散は、加速度練り工程
を使用して大量生産することができる。
ビニルブチラールバインダー中の)をシクロヘキサノン
の代わりに酢酸ブチル固溶体として浸漬塗布した場合
は、感度が30%向上した。電荷生成層塗装と電荷移送
層塗布との間の乾燥工程を省略することによって、感度
がさらに向上した。酢酸n−ブチル分散物は、長時間安
定であり(降伏点のないニュートン流体)、3ヶ月の監
視期間を通じて粒子の大きさの変化またはレオロジー的
特性の変化は全く認められなかった。電荷生成層分散の
品質に関連することが知られている「しま」などの塗布
欠陥は全く観察されなかった。分散は、加速度練り工程
を使用して大量生産することができる。
【0054】塗布された光受容体デバイスについて、3
ヶ月の時間枠にわたり一貫した感度値が認められた。装
置を製作後3ヶ月に再測定してが、感度は不変のままで
あった。20ミクロンの厚さの装置に対して、140V
cm2 / エルグという感度は市販製品として満足できる
ものである。電荷生成層乾燥工程の削除によって、成形
時間が減少し、また光受容体コストが低下する。
ヶ月の時間枠にわたり一貫した感度値が認められた。装
置を製作後3ヶ月に再測定してが、感度は不変のままで
あった。20ミクロンの厚さの装置に対して、140V
cm2 / エルグという感度は市販製品として満足できる
ものである。電荷生成層乾燥工程の削除によって、成形
時間が減少し、また光受容体コストが低下する。
【0055】
【表1】 以上、特に好適な実施例に関して、本発明を述べたが、
本発明は前記の特定の実施形態に限定されるものではな
く、また、当業者は、本発明および請求の範囲の精神お
よび範囲を逸脱することなく、他の実施形態および変形
を実施することが可能である。
本発明は前記の特定の実施形態に限定されるものではな
く、また、当業者は、本発明および請求の範囲の精神お
よび範囲を逸脱することなく、他の実施形態および変形
を実施することが可能である。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、高感度のペリレン含有
電荷生成層を備える多層電子写真撮像部材を品質的安定
し、経済的に製造できる。
電荷生成層を備える多層電子写真撮像部材を品質的安定
し、経済的に製造できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ペリレン含有電荷生成層を備える電子写
真撮像部材の製法において、ペリレン電荷生成物質を酢
酸エステル溶媒に分散して分散物を形成する工程と、前
記分散物を塗布して前記電荷生成層を形成する工程と、
ペリレン含有電荷生成物資と電荷移送物質との混合物を
含む中間領域を前記ペリレン含有電荷生成層と電荷移送
層との間に形成する工程と、を有する特徴とする電子写
真撮像部材の製法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US455242 | 1995-05-31 | ||
US08/455,242 US5521047A (en) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | Process for preparing a multilayer electrophotographic imaging member |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08328278A true JPH08328278A (ja) | 1996-12-13 |
Family
ID=23808009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8128113A Withdrawn JPH08328278A (ja) | 1995-05-31 | 1996-05-23 | 多層電子光電子撮像部材の製法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5521047A (ja) |
EP (1) | EP0745903B1 (ja) |
JP (1) | JPH08328278A (ja) |
DE (1) | DE69610663T2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5720815A (en) * | 1996-03-01 | 1998-02-24 | Xerox Corporation | Dip coating apparatus having solution displacement apparatus |
US5725667A (en) * | 1996-03-01 | 1998-03-10 | Xerox Corporation | Dip coating apparatus having a single coating vessel |
US5891594A (en) * | 1997-01-13 | 1999-04-06 | Xerox Corporation | Process for preparing electrophotographic imaging member with perylene-containing charge-generating material and n-butylacetate |
US5871875A (en) * | 1997-01-13 | 1999-02-16 | Xerox Corporation | Process for preparing electrophotographic imaging member |
US5981125A (en) * | 1997-03-24 | 1999-11-09 | Konica Corporation | Electrophotographic photoreceptor, and an image-forming apparatus and method of using the same |
US7090890B1 (en) * | 1998-04-13 | 2006-08-15 | The Trustees Of Princeton University | Modification of polymer optoelectronic properties after film formation by impurity addition or removal |
US6096470A (en) * | 1999-10-28 | 2000-08-01 | Xerox Corporation | Electrophotographic imaging member overcoat fabrication process |
US6180309B1 (en) | 1999-11-26 | 2001-01-30 | Xerox Corporation | Organic photoreceptor with improved adhesion between coated layers |
US6165660A (en) * | 1999-11-29 | 2000-12-26 | Xerox Corporation | Organic photoreceptor with improved adhesion between coated layers |
US6221552B1 (en) | 2000-01-19 | 2001-04-24 | Xerox Corporation | Permanent photoreceptor marking system |
US6174637B1 (en) | 2000-01-19 | 2001-01-16 | Xerox Corporation | Electrophotographic imaging member and process of making |
US6294300B1 (en) | 2000-01-19 | 2001-09-25 | Xerox Corporation | Charge generation layer for electrophotographic imaging member and a process for making thereof |
US6300027B1 (en) | 2000-11-15 | 2001-10-09 | Xerox Corporation | Low surface energy photoreceptors |
US6528226B1 (en) | 2000-11-28 | 2003-03-04 | Xerox Corporation | Enhancing adhesion of organic electrostatographic imaging member overcoat and anticurl backing layers |
WO2005124453A2 (en) * | 2004-06-14 | 2005-12-29 | Georgia Tech Research Corporation | Perylene charge-transport materials, methods of fabrication thereof, and methods of use thereof |
US7312008B2 (en) * | 2005-02-10 | 2007-12-25 | Xerox Corporation | High-performance surface layer for photoreceptors |
US7476479B2 (en) * | 2005-03-08 | 2009-01-13 | Xerox Corporation | Hydrolyzed semi-conductive nanoparticles for imaging member undercoating layers |
US7309551B2 (en) * | 2005-03-08 | 2007-12-18 | Xerox Corporation | Electron conductive overcoat layer for photoreceptors |
US7390598B2 (en) * | 2005-06-28 | 2008-06-24 | Xerox Corporation | Photoreceptor with three-layer photoconductive layer |
US7491989B2 (en) * | 2005-07-28 | 2009-02-17 | Xerox Corporation | Positive charging photoreceptor |
US20070059620A1 (en) * | 2005-09-09 | 2007-03-15 | Xerox Corporation | High sensitive imaging member with intermediate and/or undercoat layer |
US20070059616A1 (en) * | 2005-09-12 | 2007-03-15 | Xerox Corporation | Coated substrate for photoreceptor |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4082551A (en) * | 1977-03-31 | 1978-04-04 | Eastman Kodak Company | Electrophotographic element containing a multilayer interlayer |
US4265990A (en) * | 1977-05-04 | 1981-05-05 | Xerox Corporation | Imaging system with a diamine charge transport material in a polycarbonate resin |
US4521457A (en) * | 1982-09-21 | 1985-06-04 | Xerox Corporation | Simultaneous formation and deposition of multiple ribbon-like streams |
JPS59208556A (ja) * | 1983-05-11 | 1984-11-26 | Canon Inc | 電子写真感光体 |
US4579801A (en) * | 1983-08-02 | 1986-04-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member having phenolic subbing layer |
US4587189A (en) * | 1985-05-24 | 1986-05-06 | Xerox Corporation | Photoconductive imaging members with perylene pigment compositions |
US4855203A (en) * | 1987-08-31 | 1989-08-08 | Xerox Corporation | Imaging members with photogenerating compositions obtained by solution processes |
JP3139126B2 (ja) * | 1992-04-02 | 2001-02-26 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真感光体およびその製造方法 |
US5350654A (en) * | 1992-08-11 | 1994-09-27 | Xerox Corporation | Photoconductors employing sensitized extrinsic photogenerating pigments |
US5449582A (en) * | 1994-06-06 | 1995-09-12 | Xerox Corporation | Processes for pigment dispersion and articles therefrom |
-
1995
- 1995-05-31 US US08/455,242 patent/US5521047A/en not_active Expired - Lifetime
-
1996
- 1996-05-23 DE DE69610663T patent/DE69610663T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1996-05-23 EP EP96303706A patent/EP0745903B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1996-05-23 JP JP8128113A patent/JPH08328278A/ja not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0745903A1 (en) | 1996-12-04 |
DE69610663T2 (de) | 2001-02-15 |
EP0745903B1 (en) | 2000-10-18 |
US5521047A (en) | 1996-05-28 |
DE69610663D1 (de) | 2000-11-23 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030805 |