JPH08327898A - 走査光学系 - Google Patents

走査光学系

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JPH08327898A
JPH08327898A JP13518095A JP13518095A JPH08327898A JP H08327898 A JPH08327898 A JP H08327898A JP 13518095 A JP13518095 A JP 13518095A JP 13518095 A JP13518095 A JP 13518095A JP H08327898 A JPH08327898 A JP H08327898A
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JP
Japan
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scanning
optical system
lens
scanning direction
main
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JP13518095A
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English (en)
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Masaya Kobayashi
雅也 小林
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトで、広画角で、しかも加工が容易
で、さらに像面湾曲、リニアリティー(歪曲収差)の性
能のよい走査光学系を提供する。 【構成】 光源と入射光学系と偏向器と走査光学系と被
走査媒体からなり、前記入射光学系は光源より発する光
束を前記偏向器による走査方向である主走査方向におい
ては収束光とし、走査方向に垂直の副走査方向において
は偏向器近傍で結像する作用を有する査光学装置の走査
光学系において、前記偏向器の偏向面で略等角速度で偏
向された光束を被走査面上に略等速に走査し結像させな
がら作用する走査光学系であって、前記走査光学系はそ
れぞれ樹脂製の2枚のレンズにより構成される走査レン
ズで構成し、前記2枚のレンズで構成される走査レンズ
のそれぞれについて各々少なくとも1つの面は主走査方
向の主曲線は非円弧であることを特徴とする走査光学系
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザープリンタ等に用
いられる走査光学系に係わり、特に小型で広画角に適し
た走査光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザープリンタ、レーザー
ファックス、デジタル複写機等に用いる偏向器を含む走
査光学系について多くの技術が開示されている。これら
走査光学系の低コスト化、小型化が強く要求されるよう
になり、この要求に対応するため走査レンズの樹脂化の
技術開示がなされている。例えば、走査レンズに主走査
方向において平行光が入射するタイプの2枚構成の樹脂
製の走査レンズは多数の提案がなされており、広画角対
応のものにあっては、像面湾曲、fθ特性においてもか
なりの性能を維持できる。しかしながら2枚走査レンズ
構成ということ、しかもそのうち少なくとも1枚はパワ
ーが大きくなることによりレンズの偏肉差の増大による
樹脂成形サイクルタイムが増大することによりコスト低
減に限界があった。
【0003】このため、樹脂レンズ1枚で構成される走
査光学系が提案されていている。しかしながら、樹脂レ
ンズ1枚の1枚玉であると、2枚玉に比べてさらに偏肉
差も大きくなり、光学素材としても高価な耐吸湿性のも
のを用いなければならず、2枚玉に比べてもコスト高に
なる場合もあり、しかも十分な光学性能が得られなかっ
た。
【0004】これらの課題を解決するために、1枚のレ
ンズからなる走査レンズに主走査方向において、平行光
束ではなく収束光束を入射させ1枚の走査レンズのパワ
ー負担を軽減することにより、歪曲収差、像面湾曲の補
正を維持できる走査光学系が開示されている。このよう
に収束光束を入射させ、簡素化、コスト低減をはかって
走査レンズの1枚玉化したものが知られている。一例と
して、特開平2−126217号、特開平3−2138
12号、特開平4−50908号、特開平7−6400
5号などがある。
【0005】特開平2−126217号は最大印字画角
が広画角で主走査方向について収束光線が入射する単レ
ンズである。また、特開平3−213812号は偏向器
側の面が凸面である正単レンズを用いている。また、特
開平4−50908号は主走査方向主曲線を両面とも非
円弧として、広画角に対しても等速性、像面湾曲の補正
を行い、軸上の厚みも小さい。さらに、特開平7−64
005号の場合、主走査方向において両凸レンズを用
い、等速性、像面湾曲の補正を十分に行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−126217号や特開平3−213812号の例の
場合、広画角対応であるが軸上厚が大きく偏肉差が大き
く、安価な通常のアクリル系の素材を用いると吸水特性
において性能の劣化をおこすため高価な耐吸水性樹脂を
用いなければならず、また使用する素材の量も大きくな
り、また成形サイクルタイムも長くなりコスト高とな
り、また、歪曲収差の補正も十分維持できない。
【0007】また、特開平4−50908号の場合、広
画角に対応できしかもある程度、像面湾曲、及び歪曲収
差において性能を維持しているが、両面共に非球面を用
いており、その非球面の影響で像面湾曲及び歪曲収差の
局部的変動は激しく、光学的手法での高解像度化に対し
ては満足のいくものではなく、さらに片側の面は複雑な
アナモフィック面であるため金型面の加工が困難であ
り、これに対応できる加工機が高価なものとなる。
【0008】さらに、特開平7−64005号の場合、
簡単な面を用い、しかも像面湾曲、及び歪曲収差の性能
を維持しているが、広画角には対応できず、これにより
偏向点から被走査媒体までの間隔が長くなってしまい、
コンパクト化には対応できないものである。
【0009】本発明は、上記の課題に鑑みなされたもの
で、コンパクトで、広画角で、加工が容易で、さらに像
面湾曲及び、リニアリティー(歪曲収差)の性能のよい
走査光学系を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記のよう
な手段により達成される。即ち、 (1)光源と入射光学系と偏向器と走査光学系と被走査
媒体からなり、前記入射光学系は光源より発する光束を
前記偏向器による走査方向である主走査方向においては
収束光とし、走査方向に垂直の副走査方向においては偏
向器近傍で結像する作用を有する走査光学装置の走査光
学系において、前記偏向器の偏向面で略等角速度で偏向
された光束を被走査面上に略等速で走査し結像させなが
ら作用する走査光学系であって、前記走査光学系はそれ
ぞれ樹脂製の2枚のレンズにより構成される走査レンズ
で構成し、前記2枚のレンズで構成される走査レンズの
それぞれについて各々少なくとも1つの面は主走査方向
の主曲線は非円弧であることを特徴とする走査光学系。
【0011】 (2) −0.15≦SD/σ≦0.1 (1式) 但し、 SD=D+HH1+OH’(σ) (2式) OH’(σ)=−fm・D/(fm+P−D) (3式) であり、 D;偏向器の偏向点から2枚のレンズで構成される走査
レンズの主走査方向における前側(物体側)主点までの
光軸方向の距離で、符号は偏向点から被走査媒体方向を
正 HH1;2枚のレンズで構成される走査レンズの主走査
方向における前側主点から後側主点までの距離で、符号
は偏向点から被走査媒体方向を正 fm ;2枚のレンズで構成される走査レンズの主走査
方向における焦点距離 P ;主走査方向に於ける偏向器に入射する偏向器の
偏向点から2枚のレンズから構成される走査レンズが存
在しない時の光軸上の収束点までの距離 σ ;主走査方向の近軸周辺において、偏向器の偏向
面で反射された光束と光軸のなす角の微小変位をdθ
(rad)とし、その光束が像面に於ける光軸からの像
高の微小変化をdY(mm)とした時、σ=dY/dθ
|θ=0で表す係数 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(1)記載の走査光学系。
【0012】 (3)−0.15≦SD/σ≦0.06 (1’式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(2)記載の走査光学系。
【0013】(4)走査光学系の印字範囲に対応する片
側最大画角θmax が0.45rad以上、0.85
rad以下であることを特徴とする(1)から(3)の
いずれか1項記載の走査光学系。
【0014】(5)主走査方向の近軸周辺において、偏
向器の偏向面により反射された光束と光軸のなす角の微
小変位をdθ(rad)とし、その光束が像面における
光軸からの像高さの微小変化をdY(mm)としたと
き、σ=dY/dθ|θ=0で表す係数をσとし、主走
査方向に於ける収束光の偏向器の偏向点から2枚のレン
ズで構成される走査レンズが存在しない時の光軸上の収
束点まで間の距離をPとして、 0.7≦|P/σ|≦2.0 (4式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(1)から(4)のいずれか1項記載の走査光学系。
【0015】 (6) 1.0≦|P/σ|≦2.0 (5式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(5)記載の走査光学系。
【0016】 (7) 1.2≦|P/σ|≦2.0 (6式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(5)記載の走査光学系。
【0017】 (8) 0.7≦|P/σ|≦1.2 (7式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(5)記載の走査光学系。
【0018】 (9) 0.7≦|P/σ|≦1.0 (8式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(5)記載の走査光学系。
【0019】 (10) 0<(Δ2−Δ1)/(θmax2・σ)<0.1 (9式) 但し、 Δ1:2枚のレンズで構成される走査レンズのうち偏向
器側レンズの偏向器側の面の主走査方向に於いての印字
範囲に相当する最大有効径(最周辺)に於ける実際の主
走査方向主曲線での位置と光軸周辺での主走査方向の近
軸曲率半径R1を有する基準円弧との光軸方向の差(単
位mm)で、光軸から遠ざかるほど面が基準円弧に対し
て被走査媒体側に変位している場合を正、面が円弧の場
合はΔ1=0である。また、主走査方向主曲線とは光軸
を含んだ主走査方向の断面と各レンズ面が交差する曲線
を意味する Δ2:2枚のレンズから構成される走査レンズのうち偏
向器側レンズの被走査媒体側の面の主走査方向に於いて
の印字範囲に相当する最大有効径(最周辺)に於ける実
際の主走査方向主曲線での位置と光軸周辺での主走査方
向近軸曲率半径R2を有する基準円弧との光軸方向の差
(単位mm)で、光軸から遠ざかるほど面が基準円弧に
対して、被走査媒体側に変位している場合を正とし、面
が円弧の場合はΔ2=0である。また、主走査方向主曲
線とは光軸を含んだ主走査方向の断面と各レンズ面が交
差する曲線を意味する θmax ;走査光学系の印字範囲に相当する片側最大
画角(rad) σ ;主走査方向の近軸周辺において、偏向器の
偏向面で反射された光束と光軸のなす角の微小変位をd
θ(rad)とし、その光束が像面に於ける光軸からの
像高の微小変化をdY(mm)とした時、σ=dY/d
θ|θ=0で表す係数 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(1)から(9)のいずれか1項記載の走査光学系。
【0020】 (11)0.001<(Δ2−Δ1)/(θmax2・σ)<0.008 (10式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(10)記載の走査光学系。
【0021】(12)偏向点側のレンズのうち、光軸を
含んだ主走査方向の断面と各レンズ面が交差する曲線の
主走査方向主曲線において、被走査媒体側の面が非円弧
で偏向点側の面が円弧であり、 0.001<(Δ2−Δ1)/(θmax2・σ)<0.006(11式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(10)記載の走査光学系。
【0022】さらに、(13)走査光学系のうち、少な
くとも被走査媒体側のレンズの被走査媒体側の面が主走
査方向主曲線は非円弧で、該面の近軸に於ける曲率半径
の基準円弧よりも印字幅に相当する最大有効径で光軸方
向において偏向点側にあることを特徴とする(1)から
(12)のいずれか1項記載の走査光学系。
【0023】さらに、 −0.25≦Δ4/(σ・θmax2)≦−0.05 (12式) の範囲が好ましい。
【0024】但し、Δ4;2枚のレンズで構成される走
査レンズのうち被走査媒体側レンズの被走査媒体側の面
の主走査方向に於いての印字範囲に相当する最大有効系
に於ける実際の主走査方向主曲線での位置と光軸周辺で
の主走査方向の近軸曲率半径R4を有する基準円弧との
光軸方向の差(単位mm)で、光軸から遠ざかるほど面
が被走査媒体側に変位している場合を正とする。
【0025】(14)走査光学系のうち被走査媒体側の
レンズの主走査側焦点距離f2とすると、 −1.0<σ/f2<0.02 (13式) 但し、σ;主走査方向の近軸周辺において、偏向器の偏
向面で反射された光束と光軸のなす角の微小変位をdθ
(rad)とし、その光束が像面に於ける光軸からの像
高の微小変化をdY(mm)とした時、σ=dY/dθ
|θ=0で表す係数なる条件を満足するように構成した
ことを特徴とする(1)から(13)のいずれか1項記
載の走査光学系。
【0026】 (15)−0.7<σ/f2<0.00 (14式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(14)記載の走査光学系。
【0027】 (16)−0.7<σ/f2<−0.2 (15式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(14)記載の走査光学系。
【0028】 (17)−0.5<σ/f2<−0.2 (16式) なる条件を満足するように構成したことを特徴とする
(14)記載の走査光学系。
【0029】(18)被走査媒体側のレンズの被走査媒
体側の面が主走査方向の光軸周辺において凹面であるこ
とを特徴とする(14)または(15)記載の走査光学
系。
【0030】(19)被走査媒体側のレンズの被走査媒
体側の面が主走査方向の光軸周辺において凹面であるこ
とを特徴とする(16)または(17)のいずれか1項
記載の走査光学系。
【0031】(20)被走査媒体側のレンズの偏向点側
の面が主走査方向主曲線の光軸周辺において凹面である
ことを特徴とする(18)または(19)記載の走査光
学系。
【0032】(21)被走査媒体側のレンズの偏向点側
の面が主走査方向主曲線の光軸周辺において凸面である
ことを特徴とする(18)記載の走査光学系。
【0033】(22)2枚のレンズから構成される走査
レンズのうち、少なくとも1つは主走査方向に光軸から
離れるに従い副走査方向のパワーが変化するアナモフィ
ックス面を含むアナモフィックレンズであることを特徴
とする(1)から(21)のいずれか1項記載の走査光
学系。
【0034】(23)2枚のレンズから構成される走査
レンズのうち、少なくとも1つは主走査方向に光軸から
離れるに従い副走査方向のパワーが変化するアナモフィ
ック面を含むアナモフィックレンズであり、前記アナモ
フィック面の副走査側の曲率半径は主走査方向に光軸か
らはなれるに従い増加することを特徴とする(22)記
載の走査光学系。
【0035】(24)前記アナモフィックレンズが被走
査媒体側のレンズであることを特徴とする(22)記載
の走査光学系。
【0036】
【作用】以上のように構成した作用について図10、図
11を参照して説明する。
【0037】請求項1の発明の走査光学系の主走査方向
について、条件式の説明を含め、主に図11を参照して
説明すると、図11(A)に示すように収束光について
は平行光を仮想結像点に結像させる偏向点pに配置され
る仮想の薄肉レンズLpと仮定することができる。この
薄肉レンズLpの焦点距離はPとなる。この仮想の薄肉
レンズLpと仮想結像点の間に走査レンズLsを置いた
とき、図11(B)に示すように、主走査方向に於ける
走査光学系Lσは仮想の薄肉レンズLpと走査レンズL
sの合成レンズ系と考えることができる。ここで、H1
は走査レンズLsの前側(物体側)主点、H1’は走査
レンズLsの後側(像面)主点を表す。また、HH1は
走査レンズLsの前側主点H1から後側主点H1’まで
の距離、Dは偏向点p(薄肉レンズLp)から走査レン
ズLsの前側主点H1までの距離を表し、符号は光軸方
向において偏向点から像面に向かう方向を正としてい
る。なお、図10の光学系の場合、H1は偏向点pより
像面と反対側にあるため符号は負となりD(−)と表示
している。
【0038】等速回転する偏向器により反射される光束
の走査角速度に対する被走査媒体上でのビームを略等速
に走査するときの走査速度の係数σ(主走査方向の近軸
周辺において、偏向器の偏光面で反射された光束と光軸
のなす角の微小変位をdθ(rad)とした時、σ=d
Y/dθ|θ=0で表す、また走査係数ともいう)は近
軸において合成レンズ系Lσの焦点距離となる。よって
走査係数σはLsの焦点距離fmと偏向点に配置される
仮想の薄肉レンズLpの焦点距離Pの合成焦点距離とお
くことができる。即ち、 (1/σ)=(1/fm)+(1/P)−(D/(fm・P))(17式) と表すことができる(図11(B)参照)。
【0039】主走査方向が従来の無限光学系の場合、P
=∞であるので(17式)の1/Pは0となり1/σ=
1/fmとなる。このため係数σはそのまま走査光学系
の焦点距離となる。従って、無限光学系の場合、よりコ
ンパクト化を考えると走査光学系の焦点距離を短くしな
ければならず、走査レンズのパワーが大きくなる。この
ためレンズの偏肉差が大きくなり、軸上厚も大きくしな
ければならず樹脂レンズの場合、成形サイクルタイムが
長くなりコスト高となってしまう。またパワーが大きく
なることにより樹脂レンズ特有の温度変化による主走査
方向バックフォーカス変化も大きくなる。
【0040】主走査方向に収束光束を入射させる場合、
(17式)の1/Pが正であるため走査レンズのパワー
を無限光学系に対して小さくすることができ、これによ
り、レンズの偏肉差を小さくでき、また軸上厚も小さく
することができるので、成形サイクルタイムを短くする
ことができコストダウンをはかることができる。さら
に、主走査方向の温度変化によるバックフォーカス変動
もおさえることができる。
【0041】また、請求項1の発明の走査光学系では、
2枚のレンズで構成される走査レンズのうち偏向点側の
レンズ(LS1)の少なくとも1面に主走査方向主曲線
が非円弧の面を用い、さらに被走査媒体側のレンズ(L
S2)の少なくとも1面も主走査方向主曲線において非
円弧の面とする。その結果として両レンズの非円弧の面
は像面湾曲補正、歪曲補正を行い、各々比較的うすい軸
上厚の構成される走査レンズで広画角な走査光学系にお
いて性能を維持できる。逆に、例えば偏向点側のレンズ
の両面ともに主走査曲線が円弧の場合には、性能を維持
するためには単玉レンズと同様に被走査媒体側のレンズ
の軸上厚をかなり大きくしなければならず、樹脂レンズ
とした場合、成形サイクルタイムが長くなり、また素材
としても耐湿素材を用いなければならずコスト高とな
る。
【0042】次に、請求項2の走査光学系について説明
する。図11(B)の走査レンズLsを概念的に薄肉レ
ンズLs’におきかえると図11(C)の様になる。こ
の時図11(C)において仮想の薄肉レンズLpは図1
1(B)における走査レンズLsの主点間隔HH1分像
面(結像点)に近付き、そのときの仮想の薄肉レンズL
pの位置を仮想偏向点p’とする。また図11(D)は
図11(C)の図に仮想レンズLpと薄内レンズLs’
からなる合成レンズ系(走査光学系)Lσの前側主点H
(σ)と後側主点H’(σ)を表記したものである。O
H’(σ)は薄肉レンズLs’からH’(σ)までの距
離(図11(D)の場合は符号は負)である。また合成
レンズ系の後側主点から結像点までの距離は合成レンズ
系(走査光学系全体)の焦点距離(走査係数)σであ
る。
【0043】実際の偏向点pから2枚の走査レンズを含
めた走査光学系の結像点までの距離TDは図11(B)
の偏向点pから結像点までの距離である。このためTD
は走査係数σとSDとの和である。ここでSDは図11
(D)の様になる(符号が負の場合も含む)。
【0044】 TD=SD+σ (18式) なお、 SD=D+HH1+OH’(σ) OH’(σ)=−fm・D/(fm+P−D) (19式) ここでσは仕様として決まっているとすると実際の偏向
点pから結像点までの距離(走査光学系の長さ)TDは
上記SDで決まる。このため短焦点距離化(短走査係数
化)とは別に偏向点から被走査媒体(像面)までの距離
を短くすることを考えるには、(18式)より図11
(D)における仮想偏向点p’から走査光学系全体Lσ
の後側主点位置H’(σ)までの距離に図11(B)に
おける走査レンズLsの主点間隔HH1を加えた距離S
Dを短くするように設定すれば可能である。
【0045】しかしながら、各主点位置はレンズの各面
の近軸曲率半径と軸上厚、屈折率で決まってしまうた
め、走査レンズが単玉の場合は自由度が少なく、設計に
おける拘束条件の関係からSDを短くすることは限度が
ある。2枚レンズ構成であると自由度も増え、同じ走査
係数のなかでさらにコンパクトにすることも可能であ
る。また、特に走査レンズが2枚のレンズで構成されて
いると、設計における拘束条件を維持しながら、偏向点
pから走査光学系全体の後側主点位置H’(σ)までの
距離を走査係数σでノーマライズしたものが、0.1以
下にすることが可能であり、よリコンパクトにできる。
また設計における自由度も大きい。SD/σが−0.1
5より小さくなると、歪曲収差と像面湾曲を同時に良好
に維持するのは困難である。
【0046】請求項3の発明の走査光学系では、SD/
σを0.06以下であると2枚構成の走査レンズでより
コンパクトになる。
【0047】また請求項4の発明の走査光学系では、走
査光学系の印字幅に対応する片側最大画角θmaxを
0.45rad、以上0.85rad以下にする。もし
画角が0.45radより小さい場合、走査レンズ1枚
で対応でき、走査レンズを2枚構成にする必要がなくな
るが、0.45rad以上であると走査レンズ1枚では
歪曲収差、像面湾曲を同時に良好に維持できなくなり、
走査レンズを加工しやすい面からなるという前提では走
査レンズを2枚構成にする必要がある。θmaxが0.
85radより大きくなると走査レンズが2枚構成であ
っても、像面湾曲、及び歪曲収差を同時に良好に維持で
きなくなる。
【0048】また請求項5の発明の走査光学系では
(4)式において|P/σ|が0.7より小さいと像面
湾曲及び歪曲収差を同時に良好に維持できなくなり、|
P/σ|が2よりも大きいと2枚の走査レンズのうち偏
向器側のレンズのパワーが大きくなり、軸上厚も大きく
する必要がでてくる。このため成形サイクルも大きくな
り、コスト高となる。
【0049】また請求項6の発明の走査光学系では、
(5)式のように|P/σ|が1.0以上、2以下であ
ると被走査媒体側のレンズの非球面量が1.0未満に比
べて少なくなる。これにより該レンズの偏内差は小さく
なり、該レンズ加工性がよく、しかも成形サイクルタイ
ムも短くなりコストダウンとなる。
【0050】また請求項7の発明の走査光学系では、
(6)式のように|P/σ|が1.2以上、2.0以下
にしている。この場合、偏向器側の走査レンズのパワー
は|P/σ|が1.2未満に比べて大きくなり、成形サ
イクルタイムは大きくなる方向であるが、偏向器側のレ
ンズの樹脂成形においてある程度パワーを持っている方
が精度がだしやすく、|P/σ|が1.2以上の方か樹
脂成形において加工しやすい形状となる。
【0051】また請求項8の発明の走査光学系では、
(7)式のように|P/σ|が0.7以上、1.2以下
であれば、偏向器側のレンズのパワーはほとんどなくな
り、平面に近いレンズとなる。このためさらに偏向器側
のレンズを薄くすることができ、樹脂成形サイクルタイ
ムを短くでき、さらにコスト低減できる。
【0052】また請求項9の発明の走査光学系では、
(8)式のように、|P/σ|が0.7以上、1.0以
下であれば、偏向点pから像画までの距離TDは走査係
数σより小さくすることもでき、歪曲収差、像面湾曲を
同時に良好に維持しながらコンパクト化が可能である。
【0053】また請求項10の発明では、2枚のレンズ
で構成される走査レンズの偏向器側のレンズの少なくと
も1面は主走査方向主曲線が円弧でない面である。
(9)式の範囲において下限を満たすと該レンズは主に
被走査媒体側のレンズの像面湾曲補正、歪曲収差補正を
補助し、各々比較的うすい軸上厚のレンズとすることが
できる。逆に(9)式が正でない場合、例えば両面とも
に主走査方向主曲面が円弧の場合であると、性能を維持
するためには単玉レンズと同様に被走査媒体側のレンズ
の軸上厚をかなり大きくしなければならず、成形サイク
ルが長くなり、また素材としても耐湿素材を用いなけれ
ばならずコストアップとなる。また(9)式が上限をこ
え、0.1より大きくなると、歪曲収差、像面湾曲を同
時に良好に維持することは難しくなる。
【0054】また請求項11の発明の走査光学系では、
(10)式の範囲において、下限である0.001より
大きければ、(9)式の下限値周辺と比較して被走査媒
体側のレンズの軸上厚を小さくした状態で、さらに良好
な歪曲収差、及び像面湾曲とすることができる。また
(10)式の上限値0.008よりも大きければ、面の
ききが大きくなり加工上あるいは設置上の誤差に対して
の誤差感度が大きくなる。
【0055】また請求項12の発明の走査光学系では、
偏向器側のレンズのうち被走査媒体側の面が主走査方向
主曲線で非円弧で偏向器側の面が主走査方向主曲線にお
いて円弧であると、作りやすい形状となる。またこの場
合(11)式の上限値である0.006以内で十分像面
湾曲、及び歪曲収差について性能を維持することができ
る。(11)式の上限値をこえると性能を維持する以上
に、加工、配置に対する誤差感度が大きくなる。
【0056】また、請求項13の発明の走査光学系で
は、2枚のレンズから構成される走査レンズのうち、被
走査媒体側のレンズの被走査媒体側の面が主走査方向主
曲線において、該面の近軸における主走査方向の曲率半
径R4の基準円弧よりも印字幅に相当する最大有効径で
光軸方向において偏向器側にある非円弧とする。その結
果として、歪曲収差、像面湾曲を十分補正することがで
きる。
【0057】Δ4/(σ・θmax2)が−0.05よ
り小さいとさらに歪曲収差、像面湾曲を補正できさらに
被走査媒体側のレンズを薄くすることができコストダウ
ンとなる。またΔ4/(σ・θmax2)が−0.25
より小さいと面形状が複雑となり、加工性が悪くなりし
かも偏肉差が大きくなる。このため −0.25≦Δ4/(σ・θmax2)≦−0.05 (12式) の範囲であれば望ましい。
【0058】但し、Δ4:2枚の走査レンズのうち被走
査媒体側レンズの被走査媒体側の面の主走査方向におい
ての印字範囲に相当する最大有効径(最周辺)における
実際の主走査方向主曲線での位置と光軸周辺での主走査
方向の近軸曲率半径R4を有する基準円弧との光軸方向
の差で、光軸から遠ざかるほど面が被走査媒体側に変位
している場合を正とする(単位:mm)。
【0059】また請求項14の発明の走査光学系では、
被走査媒体側のレンズの主走査方向の焦点距離f2とし
て、(13式)のようにf2/σが0.02以上である
と、被走査媒体側の縁厚を維持するために、軸上厚がよ
り大きくなってしまい、樹脂成形のサイクルタイムが増
加し、コスト高となる。またf2/σが−1以下である
と歪曲収差、像面湾曲を同時に良好に維持するのは難し
くなる。
【0060】また請求項15の発明での走査光学系で
は、(14式)の上限の様にf2/σが負となれば、よ
り被走査媒体側の軸上厚をさらに小さくできる。さらに
f2/σが−0.7より小さくなると非円弧形状は大き
くなり、軸上厚に対して周辺が膨らみ偏肉差が大きくな
り、この偏肉差の影響で成形サイクルタイムが大きくな
りコスト高となる。
【0061】また請求項16の発明での走査光学系で
は、f2/σが−0.2より小さくなれば、さらに軸上
厚を小さくできコストダウンに適している。とくにこの
条件を満たすためには被走査媒体側のレンズの偏向器側
の面を凹面とすると良い。f2/σが−0.7より小さ
くなると非円弧形状は大きくなり、軸上厚に対して周辺
が膨らみ偏肉差が大きくなりこの偏肉差の影響で成形サ
イクルタイムが大きくなりコストアップの原因となる。
【0062】請求項17の発明の走査光学系では、(1
6)式の下限である−0.5以上であると、被走査媒体
側のレンズの非円弧形状のうねりはある程度小さく、し
かも(16)式の上限である−0.2以下であると軸上
厚も小さくでき、偏肉差は一番小さくできる範囲であ
る。この結果、成形サイクルタイムも略−番小さくでき
る範囲である。
【0063】また請求項18、19の発明の走査光学系
では、被走査媒体側のレンズの被走査媒体側の面が主走
査主曲面において光軸周辺で凹面にする。その結果、よ
り収束光を入射する走査光字系において歪曲収差、像面
湾曲を同時に良好に維持しやすい。
【0064】また、請求項20の発明の光学系におい
て、被走査媒体側レンズの偏向器側の面が凹面である。
その結果、より軸上厚を減らすことができ、コスト低減
となる。
【0065】また請求項21の走査光学系では、被走査
媒体側のレンズの偏向器側の面が凸面でさらに、被走査
媒体側の面の主走査方向主曲線が非円弧の場台、その非
円弧の形状は変曲点をもたない。このため面の加工にお
いては比較的加工しやすい形状であり、精度をだしやす
い形状となる。
【0066】また、請求項22の発明の走査光学系で
は、偏向点の面倒れ補正を成立させかつ副走査方向の像
面湾曲を維持するためには、2つの走査レンズのうち少
なくとも1つは主走査方向に光軸からはなれるに従い副
走査方向のパワーが変化する主走査方向と副走査方向の
パワーが異なり副走査方向に正のパワーを持つアナモフ
ィックレンズ面を持つアナモフィックレンズを用いれば
よい。
【0067】また、請求項23の発明の走査光学系で
は、このアナモフィックレンズ面は副走査倍率の絶対値
が比較的小さい場合、主走査方向に光軸から離れるに従
い副走査方向の曲率半径が増加する場合が多い。但し、
副走査倍率の絶対値が大きくなる場合、主走査方向に光
軸からはなれるに従い副走査方向の曲率半径が減少する
場合もある。このアナモフィック面が主走査側の面形状
が主走査方向主曲線において非円弧で変曲点を持つ場合
は副走査方向の曲率半径の主走査方向において光軸から
離れていくときの変化は単調に増加減少しない場合も可
能であるが面の加工が難しい。
【0068】さらに、請求項24の発明の走査光学系で
は、このアナモフィックレンズは被走査媒体側のレンズ
とすることより、被走査媒体側のレンズのほうが像面に
近く、面の変化がなだらかである場合が多いため、性能
を維持し易く、また加工し易い。
【0069】
【実施例】以下に、本発明の走査光学系の実施例につい
て説明する。表1から表9は各実施例のレンズの設計
値、図1から図9は各実施例の走査光学系の断面図、図
13から図21は各実施例の走査光学系の性能を示す。
【0070】〔表1〕から〔表9〕は各実施例のレンズ
の設計値を示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】
【0077】
【表7】
【0078】
【表8】
【0079】
【表9】
【0080】表の中の記号で、Dpは偏向器が光束を略
光軸方向に偏光する時の偏向器の偏向点pから走査レン
ズの第1面までの距離、σは走査係数、Pは走査光学系
に於ける2枚のレンズで構成される走査レンズがない時
の収束光の偏向点pから結像点までの距離、fmは2枚
の走査レンズの主走査側焦点距離、msは2枚のレンズ
で構成される走査レンズの副走査横倍率、FBは走査レ
ンズの最終面から像面までのバックフォーカス量であ
る。また、iは面番号、Riは偏向点側からの第i番目
の主走査方向の近軸曲率半径、Diは偏向点側からの第
i番目のレンズ面間隔、Niは偏向点側からの第i番目
の屈折率(但し、空欄の場合はNi=1)である。な
お、面番号iの横の付したASPマークは光学的に光軸
対称の非球面、AMマークは主走査と副走査のパワーの
異なるアナモフィック面であることを示す。
【0081】ここで、実施例で用いている面は、球面と
軸対称非球面、及びアナモフィック面しか用いていない
が、例えば、主走査方向にのみパワーを有するシリンド
リカル面を用いても可能である。このため、実施例で非
円弧はすべて非球面に対応し、主走査方向の非円弧量Δ
1、Δ2、Δ4は非球面量に相当する。
【0082】また、光学的に軸対称な非球面形状は〔数
1〕で表示している。
【0083】
【数1】
【0084】但し、光軸方向をX、主走査方向をy、副
走査方向をzとして、面の頂点(光軸)を原点として、
頂点の曲率をC,円錐係数をK,非球面係数をAj,非
球面のべき数をPj(但しPj>2)で表している。
【0085】次に、ここで用いているアナモフィック面
は〔数2〕で表示している。
【0086】
【数2】
【0087】但し、光軸を原点として主走査方向の主曲
線における頂点の曲率をCm,また主走査方向主曲線が
非円弧の場合、円錐係数をKm,非円弧の係数をAm
j,非円弧のべき数をPmjとして、さらに副走査主曲
線の曲率半径をRs,曲率変形係数をFで表している。
【0088】ここで、実施例はすべてアナモフィック面
の主走査方向主曲線は円弧であるため、Amj=0,K
mj=0であり、表1から表9の中には記載しない。な
お、偏向器の面の出入りの影響を補正するため主走査方
向において光軸に対して+側と−側のFの値を変えると
いう手法もあるがここでは述べない。実施例において、
すべて上記アナモフィック面を走査レンズの第3面(被
走査媒体側でレンズ偏向器側の面)に設定している。こ
の位置に設定することにより、面の加工が特にし易い。
【0089】実施例1から4、及び実施例6、実施例7
は主走査方向主曲率が凹面でF=1としている。この場
合の面は特公平3−49408号の記載に基づいた面で
この形状は図12の走査光学系のアナモフィックレンズ
の説明図の(a)に示すように回転軸Lは光軸に垂直な
直線であり、しかも副走査の曲率半径は主走査方向に光
軸から離れるに従い大きくなっている。実施例5は主走
査主曲面が凹面でF>1の値の場合で、副走査方向の曲
率半径は主走査方向に光軸から離れるに従い増加し、し
かも該副走査曲率半径の増加のしかたはF=1の場合に
比べて大きい(図12(b))。また、実施例8、実施
例9は主走査主曲面が凸面である場合でF<−1の場合
であるがこの場合も副走査方向の曲率半径は主走査方向
において光軸からはなれるに従い増加する形状となって
いる(図12(c))。以上のように実施例においては
全て単調増加であるが、特開平7−113950で述べ
られているように、図12(d),(e)に示すような
それ以外のものも副走査倍率の絶対値を大きくしていく
と可能である。
【0090】次に、各実施例に対応するデータを〔表1
0〕に示す。
【0091】
【表10】
【0092】ここで、表10について図10を参照して
説明すると、f1は2枚のレンズで構成される走査レン
ズのうち偏向点側のレンズ(LS1)の焦点距離、f2
は被走査媒体側のレンズ(LS2)の焦点距離である。
また、Δi(i=1,2,4)は2枚の走査レンズのi
番目の面の、主走査方向においての印字範囲に相当する
最大有効系(最周辺)に於ける実際の主走査主曲面での
位置と光軸周辺での主走査方向の近軸曲率半径Riを有
する基準円弧との光軸方向の差(単位mm)である。そ
して光軸から遠ざかるほど面が被走査媒体側に変位して
いる場合を正としている。ここでは実施例において主走
査方向主曲面が非円弧面である面はすべて光学的に軸対
称面であるため、通常Δiは非球面量と呼ばれているも
のである。また、Dは偏向点pから2枚の走査レンズの
主走査方向における前側(物体側)主点までの光軸方向
の距離、HH1は2枚の走査レンズの主走査方向におけ
る前側主点から後側主点までの距離を表す。OH’
(σ)は2枚の走査レンズの後側主点から収束光も含め
た走査光学系の後側主点までの距離で OH’(σ)=−fm・D/(fm+P−D) (19’式) で表すことができる。SDはD+HH1+OH’(σ)
で偏向点から被走査媒体までの距離TDから走査係数σ
を引いたものである。このとき符号は全ての変数におい
て偏向点から被走査媒体の方向を正としている。
【0093】また、「作用」の項目で説明したSD/
σ、θmax、|P/σ|、(Δ2−Δ1)/(σ・θ
max2)、(Δ4)/(σ・θmax2)及びσ/f2
をそれぞれ示している。
【0094】ここでは各実施例1から実施例9まではす
べてA4サイズ用とし、印字幅は210mm,片側最大
像高は光軸を0としてYmax=105mmとしてい
る。このため片側最大画角θmaxは理想としてはθm
ax(rad)=Ymax/σで成立する光学系である
ため、略走査係数σで決定される。
【0095】次に、図1から図9の各実施例の断面図に
ついて説明すると、図1は本発明の実施例1の主走査断
面図と副走査断面図で、図2から図9は本発明の実施例
2から実施例9の主走査断面図を示している。
【0096】次に、各実施例に対応する性能について図
13から図21の説明をすると、図13(A)から図2
1(A)は各実施例に対応するリニアリティー図で、さ
らに詳しくは図中の画角変位量Δθに対する像高変位量
ΔYのΔY=σ’Δθに対する歪曲収差ローカルリニア
リティーを示す。ここで歪曲収差ローカルリニアリティ
ーの算出法は画角θi=(i−1)・Δθとしてこれに
対応する主光線が像面を通る実像高をYiとしたときリ
ニアリティーLiは Li=100・〔(Yi−Yi-1)/(Y2−Y1)−1〕 (%) で表す。またσ’はこのリニアリティーから算出された
走査係数である。Δθ、σ’は各実施例の表中に記載さ
れている。
【0097】また、図13(B)から図21(B)は各
実施例に対応する像面湾曲である。ここで点線は主走
査、点線は副走査を示す。いずれも良好な性能となって
いる。
【0098】〈実施例1、実施例2〉実施例1、実施例
2はσ=150mmと広画角対応の実施例である。P=
250mmで|P/σ|=1.6667となっている。
また、被走査媒体側のレンズ(LS2)の偏向点側の面
はアナモフィック面であり、主走査側主曲面は凹形状と
しており、被走査媒体側の面は近軸において凹面であ
る。またσ/f2は−0.5以上−0.2以下である。
また偏向点側のレンズ(LS1)は偏向点側の面が球
面、被走査媒体側の面が非球面で0.001<(Δ2−
Δ1)/(σ・θmax2)<0.006を満足してい
る。
【0099】実施例1と実施例2の違いは偏向点側のレ
ンズ(LS1)、及び被走査媒体側のレンズ(LS2)
の配置を変えており、若干副走査倍率も変えている。実
施例2の偏向点側のレンズ(LS1)は実施例1に比べ
て偏向点に近づけているため、該レンズは小さく設計で
きる反面、実施例1に比べて要求加工精度が厳しくなっ
ている。
【0100】ここで、従来の無限系の2枚の走査レンズ
(P=∞、σ=fm=150mm)と比較して説明す
る。無限系の2枚の走査レンズの諸元値を〔表11〕に
示す。
【0101】
【表11】
【0102】このレンズと比べると、従来、偏向点側の
レンズが軸上厚12mmであったのに対して実施例1の
場合は6mm,実施例2の場合は4.5mmとなってい
る。これらのレンズを樹脂成形を行う時、一般にその成
形時のサイクルタイムは、主走査断面以外の形状が主走
査断面における軸上厚より長い場合、主走査断面におけ
るレンズの最大厚により決まり、その最大厚の2乗に比
例するといわれているので、実施例1、実施例2の偏向
点側のレンズ(LS1)はいずれも最大厚は軸上厚であ
り、従来例(軸上厚12mm)に比べて、成形サイクル
タイムが実施例1の場合は約1/4、実施例2の場合は
約1/7となる。このため1つの成形金型から従来の4
倍、もしくは7倍の部品を生産することが予想され、コ
スト低減がはかれる。
【0103】これに対し、被走査媒体側のレンズは従来
例、実施例1、実施例2における該レンズの最大厚は軸
上厚ではなく、主走査方向に光軸からはなれていくに従
ってレンズの厚みは徐々に太くなり、ある場所から小さ
くなっていくため、その最も大きくなる厚みが該レンズ
の最大厚なる。このため従来例と実施例1と実施例2の
軸上厚は同じであるが、実施例1、実施例2の方が|Δ
4/(σ・θmax2)|が大きくなり、最大厚は従来
例に比較して若干大きい。しかし、この被走査媒体側の
レンズの成形サイクルタイムの増加に対して偏向点側の
レンズのサイクルタイムの減少の効果の方がきわめて大
きいので、総合的にみるとコスト低減がはかれる。さら
に、図13(A)から図14(A)の歪曲収差リニアリ
ティーと十分に性能を維持でき高解像度の対応にも対応
可能で、金型面の加工も従来の加工法で十分に対応が可
能である。図13(B)から図14(B)の主走査像面
湾曲を示す。
【0104】また、従来例におけるSD/σ=0.25
8有るのに対し、実施例1の場合はSD/σ=0.05
09、実施例2の場合SD/σ=0.0094となり、
同じ走査係数で偏向点から被走査媒体までの距離を短く
することが可能で、本発明の実施例ではコンパクト化も
可能である。従来例の場合に比較してSDの差から偏向
点から被走査媒体までの距離を実施例1では約31m
m、実施例2では約37mm短くすることができる。
【0105】〈実施例3、4、5、6、7〉実施例3か
ら5及び実施例6、実施例7は走査係数σ=175mm
について、収束光の偏向点から仮想結像点までの距離P
を変化させた場合の例である。この場合、被走査媒体側
のレンズ(LS2)の偏向点側の面の主走査側主曲面は
凹面の円弧としており、該レンズの被走査媒体側の面は
近軸において凹面としている。また被走査媒体側のレン
ズ(LS2)の焦点距離f2に対して実施例3、実施例
4、実施例6、実施例7はσ/f2=−0.5以上、−
0.2以下で、実施例5ではσ/f2=−0.7以上、
−0.2以下である。
【0106】実施例3、実施例6ではP=250mm、
実施例4、実施例7ではP=200mm、実施例5では
P=150mmである。
【0107】これにより偏向点側のレンズ(LS1)の
軸上厚は実施例3の場合は4.5mm、実施例4、実施
例5の場合は殆どパワーは小さくなり2.5mmとな
る。なお、実施例5の場合には、縁厚に余裕があり、軸
上厚を小さくすることも可能である。
【0108】|P/σ|を小さくすると偏向点側のレン
ズ(LS1)の軸上厚を小さくすることが可能である。
しかし|P/σ|<1とすると、実施例5の場合は非球
面形状の関係も含めて、偏向点側のレンズ(LS1)は
全体的に凹メニス、あるいは両凹レンズに近い形とな
り、軸上厚が最大厚とならなくなる。このため偏向点側
のレンズ(LS1)は|P/σ|=1周辺で2枚のレン
ズで構成される走査レンズの偏向点側のレンズ(LS
1)において最大厚を減らすという意味でのコスト低減
は限界となる。
【0109】また、実施例3から5、実施例6、実施例
7のように被走査媒体側のレンズ(LS2)の偏向点側
の面の主走査主曲面が凹形状とするような同一条件の場
合、|P/σ|が小さくなければ|Δ4/(σ・θma
2)|は大きくなり、非球面量(あるいは主走査主曲
面における非円弧量)は大きくなる。このため被走査媒
体側の最大厚は同じ軸上厚みでも|P/σ|が小さくな
ると大きくなり、成形サイクルタイムが増加する方向と
なり、コスト高となる。
【0110】しかしながら、|P/σ|が小さくなるこ
とにより、その他は略同じ条件であればSD/σは小さ
くなる。実施例4、実施例5、実施例7の場合は走査レ
ンズの主走査側の焦点距離側fmは負あるいは、きわめ
て∞に近い正であり、この場合SD/σは負となってい
る。このため|P/σ|を小さくすることにより、より
コンパクト化が可能となる。
【0111】実施例3、実施例4、実施例5では偏向点
側のレンズ(LS1)について偏向点側の面を球面、被
走査媒体側の面を非球面として、0.001<(Δ2−
Δ1)/(σ・θmax2)<0.006を満足してい
る。
【0112】これに対して、実施例6は実施例3と同じ
σで同じPであるが、偏向点側のレンズ(LS1)の両
面ともに主走査方向主曲線を非円弧化(非球面化)した
もので、同様に実施例7は実施例4と同じσ、Pである
が偏向点側レンズ(LS1)の偏向点側の面を非球面
化、被走査媒体側の面を球面としたものである。
【0113】そして実施例6、実施例7は0.001<
(Δ2−Δ1)/(σ・θmax2)<0.008を満
たすものとなっている。
【0114】〈実施例8〉実施例8は、σ=200mm
と上記の実施例に比べて比較的走査係数の長い実施例で
あり、θmax=0.525radである。実施例4、
7と同じく|P/σ|=1.1429である。被走査媒
体側のレンズ(LS2)の被走査媒体側の面は近軸にお
いては凹面で、実施例1から5、実施例6、実施例7と
同様であるが、偏向点側の面における主走査主曲面は凸
面となっている。このためσ/f2=−0.0059と
負でありながら実施例1から5、実施例6、実施例7よ
り大きい値となり、−0.7<σ/f2<0.0となっ
ている。
【0115】これにより、実施例8の被走査媒体側のレ
ンズ(LS2)に軸上厚Diは7.5mmと実施例1か
ら5、実施例6、実施例7よりも大きくなる。しかしな
がら、|Δ4/(σ・θmax2)|は実施例4、実施
例7に比べて小さい。また、成形を含めて加工をし易い
面にできる。また、最大厚は軸上厚となるため被走査媒
体側のレンズの成形サイクルタイムとしては実施例5の
ような軸上厚は小さいが最大厚の大きいレンズに比べて
大きな増加はない。
【0116】〈実施例9〉実施例9は、実施例7と同様
にσ=175mmであり、P=200mmである。ま
た、偏向点側のレンズ(LS1)において偏向点側の面
は光学的に軸対称非球面、被走査媒体側の面は球面であ
る。被走査媒体側のレンズ(LS2)は被走査媒体側の
面は近軸においては凹面、偏向点側の面における主走査
方向主曲線は凸面となっている。他の実施例と異なりσ
/f2は正の値であり大きい。このため、軸上厚は11
mmと大きくなり、被走査媒体側のレンズ(LS2)の
成形サイクルは他の実施例に比べて大きくなってくる。
しかし、実施例8と同様に最大厚は軸上厚となり、厚み
は光軸から離れるに従い単調減少となり、成形を含めた
加工はし易いものとなっている。
【0117】なお、実施例1から9において、偏向点側
のレンズ(LS1)の焦点距離f1はすべて正の値であ
る。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、走
査光学系の2枚の樹脂製走査レンズのそれぞれについ
て、各々少なくとも1つの面は主走査方向の主曲線は非
円弧にすることで、コンパクトで、広画角で、しかも加
工が容易で、さらに像面湾曲、リニアリティーが良く補
正された性能のよい走査光学系となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の主走査及び副走査断面図で
ある。
【図2】本発明の実施例2の主走査断面図である。
【図3】本発明の実施例3の主走査断面図である。
【図4】本発明の実施例4の主走査断面図である。
【図5】本発明の実施例5の主走査断面図である。
【図6】本発明の実施例6の主走査断面図である。
【図7】本発明の実施例7の主走査断面図である。
【図8】本発明の実施例8の主走査断面図である。
【図9】本発明の実施例9の主走査断面図である。
【図10】本発明の走査光学系の説明するための図であ
る。
【図11】本発明の走査光学系の説明するための図であ
る。
【図12】本発明の走査光学系のアナモフィックレンズ
を説明するための図である。
【図13】本発明のレンズの実施例1のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【図14】本発明のレンズの実施例2のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【図15】本発明のレンズの実施例3のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【図16】本発明のレンズの実施例4のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【図17】本発明のレンズの実施例5のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【図18】本発明のレンズの実施例6のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【図19】本発明のレンズの実施例7のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【図20】本発明のレンズの実施例8のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【図21】本発明のレンズの実施例9のリニアリティー
と像面湾曲収差図を示す図である。
【符号の説明】
1 第1面 2 第2面 3 第3面 4 第4面 5 像面 LS1 レンズ LS2 レンズ p 偏向点

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と入射光学系と偏向器と走査光学系
    と被走査媒体からなり、前記入射光学系は光源より発す
    る光束を前記偏向器による走査方向である主走査方向に
    おいては収束光とし、走査方向に垂直の副走査方向にお
    いては偏向器近傍で結像する作用を有する走査光学装置
    の走査光学系において、前記偏向器の偏向面で略等角速
    度で偏向された光束を被走査面上に略等速で走査し結像
    させながら作用する走査光学系であって、前記走査光学
    系はそれぞれ樹脂製の2枚のレンズにより構成される走
    査レンズで構成し、前記2枚のレンズで構成される走査
    レンズのそれぞれについて各々少なくとも1つの面は主
    走査方向の主曲線は非円弧であることを特徴とする走査
    光学系。
  2. 【請求項2】 −0.15≦SD/σ≦0.1 但し、 SD=D+HH1+OH’(σ) OH’(σ)=−fm・D/(fm+P−D) であり、 D;偏向器の偏向点から2枚のレンズで構成される走査
    レンズの主走査方向における前側(物体側)主点までの
    光軸方向の距離で、符号は偏向点から被走査媒体方向を
    正 HH1;2枚のレンズで構成される走査レンズの主走査
    方向における前側主点から後側主点までの距離で、符号
    は偏向点から被走査媒体方向を正 fm;2枚のレンズで構成される走査レンズの主走査方
    向における焦点距離 P;主走査方向に於ける偏向器に入射する偏向器の偏向
    点から2枚のレンズから構成される走査レンズが存在し
    ない時の光軸上の収束点までの距離 σ;主走査方向の近軸周辺において、偏向器の偏向面で
    反射された光束と光軸のなす角の微小変位をdθ(ra
    d)とし、その光束が像面に於ける光軸からの像高の微
    小変化をdY(mm)とした時、σ=dY/dθ|θ=
    0で表す係数なる条件を満足するように構成したことを
    特徴とする請求項1記載の走査光学系。
  3. 【請求項3】 −0.15≦SD/σ≦0.06 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項2記載の走査光学系。
  4. 【請求項4】 走査光学系の印字範囲に対応する片側最
    大画角θmax が0.45rad以上、0.85ra
    d以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれ
    か1項記載の走査光学系。
  5. 【請求項5】 主走査方向の近軸周辺において、偏向器
    の偏向面により反射された光束と光軸のなす角の微小変
    位をdθ(rad)とし、その光束が像面における光軸
    からの像高さの微小変化をdY(mm)としたとき、σ
    =dY/dθ|θ=0で表す係数をσとし、主走査方向
    に於ける収束光の偏向器の偏向点から2枚のレンズで構
    成された走査レンズが存在しない時の光軸上の収束点ま
    で間の距離をPとして、 0.7≦|P/σ|≦2.0 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項1から4のいずれか1項記載の走査光学系。
  6. 【請求項6】 1.0≦|P/σ|≦2.0 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項5記載の走査光学系。
  7. 【請求項7】 1.2≦|P/σ|≦2.0 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項5記載の走査光学系。
  8. 【請求項8】 0.7≦|P/σ|≦1.2 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項5記載の走査光学系。
  9. 【請求項9】 0.7≦|P/σ|≦1.0 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項5記載の走査光学系。
  10. 【請求項10】 0<(Δ2−Δ1)/(θmax2
    σ)<0.01 但し、Δ1:2枚のレンズで構成される走査レンズのう
    ち偏向器側レンズの偏向器側の面の主走査方向に於いて
    の印字範囲に相当する最大有効径(最周辺)に於ける実
    際の主走査方向主曲線での位置と光軸周辺での主走査方
    向近軸曲率半径R1を有する基準円弧との光軸方向の差
    (単位mm)で、光軸から遠ざかるほど面が基準円弧に
    対して被走査媒体側に変位している場合を正、面が円弧
    の場合はΔ1=0である。また、主走査方向主曲線とは
    光軸を含んだ主走査方向の断面と各レンズ面が交差する
    曲線を意味する Δ2:2枚のレンズから構成される走査レンズのうち偏
    向器側レンズの被走査媒体側の面の主走査方向に於いて
    の印字範囲に相当する最大有効径(最周辺)に於ける実
    際の主走査方向主曲線での位置と光軸周辺での主走査方
    向近軸曲率半径R2を有する基準円弧との光軸方向の差
    (単位mm)で、光軸から遠ざかるほど面が基準円弧に
    対して、被走査媒体側に変位している場合を正とし、面
    が円弧の場合はΔ2=0である。また、主走査方向主曲
    線とは光軸を含んだ主走査方向の断面と各レンズ面が交
    差する曲線を意味する θmax ;走査光学系の印字範囲に相当する片側最大
    画角(rad) σ;主走査方向の近軸周辺において、偏向器の偏向面で
    反射された光束と光軸のなす角の微小変位をdθ(ra
    d)とし、その光束が像面に於ける光軸からの像高の微
    小変化をdY(mm)とした時、σ=dY/dθ|θ=
    0で表す係数 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項1から9のいずれか1項記載の走査光学系。
  11. 【請求項11】 0.001<(Δ2−Δ1)/(θm
    ax2・σ)<0.008 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項10記載の走査光学系。
  12. 【請求項12】 偏向点側のレンズのうち、光軸を含ん
    だ主走査方向の断面と各レンズ面が交差する曲線の主走
    査方向主曲線において、被走査媒体側の面が非円弧で偏
    向点側の面が円弧であり、 0.001<(Δ2−Δ1)/(θmax2・σ)<
    0.006 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項10記載の走査光学系。
  13. 【請求項13】 走査光学系のうち、少なくとも被走査
    媒体側のレンズの被走査媒体側の面が主走査方向主曲線
    は非円弧で、該面の近軸に於ける曲率半径の基準円弧よ
    りも印字幅に相当する最大有効径で光軸方向において偏
    向点側にあることを特徴とする請求項1から12のいず
    れか1項記載の走査光学系。
  14. 【請求項14】 走査光学系のうち被走査媒体側のレン
    ズの主走査側焦点距離f2とすると、 −1.0<σ/f2<0.02 但し、σ;主走査方向の近軸周辺において、偏向器の偏
    向面で反射された光束と光軸のなす角の微小変位をdθ
    (rad)とし、その光束が像面に於ける光軸からの像
    高の微小変化をdY(mm)とした時、σ=dY/dθ
    |θ=0で表す係数なる条件を満足するように構成した
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載
    の走査光学系。
  15. 【請求項15】 −0.7<σ/f2<0.00 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項14記載の走査光学系。
  16. 【請求項16】 −0.7<σ/f2<−0.2 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項14記載の走査光学系。
  17. 【請求項17】 −0.5<σ/f2<−0.2 なる条件を満足するように構成したことを特徴とする請
    求項14記載の走査光学系。
  18. 【請求項18】 被走査媒体側のレンズの被走査媒体側
    の面が主走査方向の光軸周辺において凹面であることを
    特徴とする請求項14または請求項15記載の走査光学
    系。
  19. 【請求項19】 被走査媒体側のレンズの被走査媒体側
    の面が主走査方向の光軸周辺において凹面であることを
    特徴とする請求項16または請求項17のいずれか1項
    記載の走査光学系。
  20. 【請求項20】 被走査媒体側のレンズの偏向点側の面
    が主走査方向主曲線の光軸周辺において凹面であること
    を特徴とする請求項18または請求項19記載の走査光
    学系。
  21. 【請求項21】 被走査媒体側のレンズの偏向点側の面
    が主走査方向主曲線の光軸周辺において凸面であること
    を特徴とする請求項18記載の走査光学系。
  22. 【請求項22】 2枚のレンズから構成される走査レン
    ズのうち、少なくとも1つは主走査方向に光軸から離れ
    るに従い副走査方向のパワーが変化するアナモフィック
    ス面を含むアナモフィックレンズであることを特徴とす
    る請求項1から21のいずれか1項記載の走査光学系。
  23. 【請求項23】 2枚のレンズから構成される走査レン
    ズのうち、少なくとも1つは主走査方向に光軸から離れ
    るに従い副走査方向のパワーが変化するアナモフィック
    面を含むアナモフィックレンズであり、前記アナモフィ
    ック面の副走査側の曲率半径は主走査方向に光軸からは
    なれるに従い増加することを特徴とする請求項22記載
    の走査光学系。
  24. 【請求項24】 前記アナモフィックレンズが被走査媒
    体側のレンズであることを特徴とする請求項22記載の
    走査光学系。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006003749A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 走査光学系及びその応用
JP2006072105A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Canon Inc 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2012103714A (ja) * 2011-12-21 2012-05-31 Canon Inc 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置

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