JPH0832761B2 - ポリウレタンの製造法 - Google Patents
ポリウレタンの製造法Info
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- JPH0832761B2 JPH0832761B2 JP3312481A JP31248191A JPH0832761B2 JP H0832761 B2 JPH0832761 B2 JP H0832761B2 JP 3312481 A JP3312481 A JP 3312481A JP 31248191 A JP31248191 A JP 31248191A JP H0832761 B2 JPH0832761 B2 JP H0832761B2
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Description
造法に関するものである。更に詳しくは、ポリウレタン
化反応を促進させるために通常用いられる触媒成分を実
質的に使用せずに充填性の優れたポリウレタンを得るこ
とのできるポリウレタンの製造法に関するものである。
製品硬度、諸物性のコントロールが容易で、しかも成形
加工性も良好なため、エラストマー、硬質フォーム、半
硬質フォーム、軟質フォーム、マイクロセルラー等の多
くの産業分野で使用されている。これらのポリウレタン
を製造するに際し、ポリイソシアネート成分とポリオー
ル成分とに加えてポリウレタン製造用触媒として第3級
アミン又は有機金属触媒を使用することにより硬化反応
や発泡反応を促進させ、工業的に生産可能なものにする
ことが一般に行なわれている。これらのポリウレタン製
造用触媒のうち第3級アミンは、特に反応のバランスを
コントロールするのに有用で広く用いられているが、多
くの場合強い刺激臭や皮膚刺激性をもっているため、作
業環境上の問題や、その臭気により商品価値を低下させ
るという欠点を有していた。更に、冷蔵庫やパネルとい
ったモールド発泡により硬質ポリウレタンフォーム等を
成形する場合、型内での樹脂流動性に起因する充填性の
向上が要求され、従って歩留りよく低密度化できる処方
が望まれていた。
点を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ポリイソシア
ネート成分とポリオール成分とからポリウレタンを製造
するに際し、ポリオール成分の一部又は全部に一般式
(I)
24の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、脂環式アルキレン
基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン
基又は-(CH2CH2O)p-(CH2CH2)q-(但しpは0又は正数で
あり、qは正数である)を示し、R2は同一又は異なった
炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アリール
基又はアラルキル基を示し、平均重合度nは3超〜18の
正数を示す。〕で表される第3級アミノアルコールの1
種以上を使用することで、実質的に第3級アミン等の触
媒を使用することなしにポリウレタンを製造することが
でき、得られたポリウレタンは、従来のポリウレタンに
比べ充填性等の性能が向上することを見出し、本発明を
完成するに至った。
分とポリオール成分とからポリウレタンを製造するに際
し、ポリオール成分の一部又は全部に一般式(I)
24の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、脂環式アルキレン
基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン
基又は-(CH2CH2O)p-(CH2CH2)q-(但しpは0又は正数で
あり、qは正数である)を示し、R2は同一又は異なった
炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アリール
基又はアラルキル基を示し、平均重合度nは3超〜18の
正数を示す。〕で表される第3級アミノアルコールの1
種以上を使用することを特徴とするポリウレタンの製造
法を提供するものである。
コールはその分子骨格に第3級アミノ基を有するため、
ポリイソシアネート化合物と活性水素化合物との反応に
対し触媒性能を持ち、更に末端ヒドロキシル基を有する
ためにそれ自体もイソシアネート基と反応しポリウレタ
ン樹脂骨格に組み込まれ、しかもジオールタイプである
ためポリウレタン樹脂の高分子量化を阻害することもな
く、最終物性を低下させないという特徴を有している。
従って、通常の第3級アミン触媒に比較し、末端ヒドロ
キシル基を有し、ある程度の分子量を有しているため、
それ自体の臭気が少なくなるとともに、ポリウレタン樹
脂骨格に組み込まれるためポリウレタン樹脂やウレタン
フォームからの臭気がなくなるため商品価値を低下させ
ることがない。本発明において、一般式(I)で表され
る第3級アミノアルコールは、製造原料であるジオール
と第1級アミンの種類を変えることで種々の構造、分子
量を持ったものを得ることができる。ポリウレタン製造
用ジオールとしては、直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜24を
有するものが用いられ、例えば1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ヒドロ
キノン等が挙げられ、これらの混合物を用いることもで
きる。また、第1級アミンとしては2個の活性水素を有
する直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜24の第1級アミン或い
は芳香族アミンが挙げられ、例えばメチルアミン、プロ
ピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、2−
エチルヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミ
ン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、ス
テアリルアミン、ドコシルアミン、オレイルアミン、ベ
ンジルアミン、フェネチルアミン、アニリン等を挙げる
ことができ、これらの混合物を用いることもできる。
製造方法について更に詳述する。上記のジオールと第1
級アミンとを反応させ第3級アミノアルコールを製造す
るに際し、銅−貴金属を主成分とする触媒、例えば銅−
ニッケル−第8族白金族元素、銅−クロム−第8族白金
族元素、銅−亜鉛−第8族白金族元素、銅−マンガン−
第8族白金族元素、銅−鉄−第8族白金族元素、銅−コ
バルト−第8族白金族元素等の組成からなる触媒を使用
し、これら触媒の存在下の反応により生成する水を連続
的に又は断続的に反応系外に除去しながら大気圧又は加
圧下で 150〜250 ℃の温度で攪拌して反応させることで
目的が達成される。この時、ジオールは反応中に連続的
に加えてもあるいは最初から仕込んでもあるいは一定量
を分割して仕込んでもよい。また、第1級アミンが気体
の場合には反応中連続的又は断続的に吹き込むか、ある
いは加圧下所定量を一度に仕込んでもよい。第1級アミ
ンが液体の場合には連続的に仕込むか、あるいは最初か
ら所定量を仕込んでもよい。ここでアミンのジオールに
対するモル比は 0.7倍モル以上、好ましくは1倍モル必
要であり、ガス状アミンの場合には水素と共に過剰に仕
込んだガスを回収し循環再使用してもよい。
製造方法において、ジオールと、第1級アミンとの反応
で生成する水は反応系外へ取り出すのが好ましい。水の
除去は反応中断続的に行っても連続的に行ってもよく、
生成した水が長時間反応系中に存在せず適宜除去されれ
ばよいが、生成水をその都度連続的に除去することが望
ましい。具体的には反応中に適当量の水素ガスを反応系
に導入し、生成水を水素ガスと共に留出させることが一
般的であり、凝縮器で生成水を濃縮分離することで水素
ガスを循環使用することもできる。また反応中に適当な
溶媒を加えておき、生成水をこの溶媒との共沸により留
出することもできるし、不活性溶媒を生成物の粘度を下
げる目的で加えてもよい。生成水を系外に取り出さない
場合には触媒活性及び選択性が低下する場合が多い。例
えば、生成水を除去せずに反応を行った場合にはアミン
の不均化物が多くなる。例えば、生成水を除去せずに反
応を行った場合にはアミンの不均化物が多くなったりし
て目的とする一般式(I)で表される第3級アミノアル
コールの収率が低下してしまうこともある。ただし、ア
ミンの不均化物としては、通常下記の一般式(II)
24の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、脂環式アルキレン
基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン
基又は-(CH2CH2O)p-(CH2CH2)q-(但しpは0又は正数で
あり、qは正数である)を示し、R4は同一又は異なった
炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アリール
基又はアラルキル基を示し、平均重合度mは3超〜18の
正数を示す。〕で表される第3級アミノアルコールが生
成し、本発明においてはこの一般式(II)で表される第3
級アミノアルコールを含む混合物を使用することもでき
るため、目的とするポリウレタンが得られる範囲の生成
量であれば、特に水の除去を行なわなくもよい。本発明
に係わる第3級アミノアルコールの製造方法において
は、別途水素ガスで予め還元した触媒を用いてもよい
が、反応原料であるジオールと一緒に還元前の触媒を反
応器に入れ、水素ガス又は反応するアミンがガス状アミ
ンである場合には水素ガスとガス状アミンの混合ガスを
導入しながら反応温度まで昇温することによって触媒を
還元するのが好ましい。
としては、一般式(I)に示す構造を有するものであっ
て、R1は、同一又は異なった炭素数2〜24の直鎖又は分
岐鎖のアルキレン基、脂環式アルキレン基、シクロアル
キレン基、アリーレン基、アラルキレン基又は−(CH2CH
2O)p−(CH2CH2)q−(但し、pは0又は正数であり、好ま
しくは0〜15の正数であり、更に好ましくは0〜10の正
数である。q は正数であり、好ましくは1〜15の正数で
ある)であり、好ましくは炭素数6〜9の直鎖又は分岐
鎖のアルキレン基である。シクロアルキレン基及びアリ
ーレン基は置換基を有していてもよく、シクロアルキレ
ン基は例えば総炭素数4〜24のものが、アリーレン基は
例えば総炭素数7〜24のものが使用される。また、R
2は、同一又は異なった炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖
のアルキル基、アリール基又はアラルキル基であり、こ
こでアラルキル基とはベンジル基、フェネチル基等の芳
香環を有するアルキル基をいう。また、上記R1のアラル
キレン基はアラルキル基から水素原子を1個除いた2価
の基である。R2は好ましくは、同一又は異なった炭素数
1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、特に好ま
しくはメチル基である。平均重合度nは3超〜18の正数
である。R1の炭素数が24より大きく、平均重合度nが18
より大きいと得られた第3級アミノアルコールの分子量
が大きくなり、R2の炭素数、構造により粘度が高くなり
使用し難くなる。一方R の炭素数が2より小さく、nが
3以下であると分子骨格中の第3級アミノ基の含有量が
少なくなりすぎ期待される触媒性能が得られない。
る第3級アミノアルコールの例としては、一般式(I)
中のR1が同一又は異なった炭素数6〜9の直鎖又は分岐
鎖のアルキレン基、R2が同一又は異なった炭素数1〜4
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、平均重合度nが3超〜
18の正数である第3級アミノアルコール、一般式(I)
中のR1が同一又は異なった炭素数6〜9の直鎖又は分岐
鎖のアルキレン基、R2が同一又は異なった炭素数1〜4
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である第3級アミノアル
コール等が挙げられる。
(II)で表される第3級アミノアルコールが生成する場
合もある。本発明においては一般式(I)で表される第
3級アミノアルコールに、更にこの一般式(II)で表さ
れる第3級アミノアルコールの1種以上を第三成分とし
て併用することもできる。一般式(II)で表される第三
成分は、前記一般式(I)で表される第3級アミノアル
コールと前記一般式(II)で表される第3級アミノアルコ
ールとの総量中30重量%以下の範囲で用いるのが好まし
い。一般式(II)で表される第3級アミノアルコールにつ
いて、一般式(II)中のR3は一般式(I)中のR1と、一般
式(II)中のR4は一般式(I)中のR2と、一般式(II)
中の平均重合度mは一般式(I)中のnと異なっていて
もよいが、それぞれ同様の範囲にあるものが好ましい。
たす範囲で、その分子骨格中の第3級アミノ基含有量と
分子量及び側鎖の分子量、構造を選択することにより、
要求される反応性に適合した種々の触媒性能を持った第
3級アミノアルコールが得られ、実質的に触媒成分の使
用なしに種々のポリウレタンを製造することが可能にな
る。
ート化合物としては、イソシアネート基を2個以上有す
る芳香族系、脂肪族系、或いは脂環族系ポリイソシアネ
ート、それら2種以上の混合物、及びそれらを変性して
得られる変性ポリイソシアネートがある。例えば、トリ
レンジイソシアネート(TDI) 、ジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI) 、ポリメチレンポリフェニルポリイソ
シアネート (クルードMDI)、キシリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート等のポリイソシアネートやそれらの変性ポ
リイソシアネート、例えばカルボジイミド変性物、ビュ
ウレット変性物、2量体、3量体等があり、更にこれら
のポリイソシアネートと活性水素化合物或いは本発明に
係わる第3級アミノアルコールとの末端イソシアネート
基プレポリマー等を挙げることができる。
第3級アミノアルコールは、ポリオール成分として任意
の割合で使用できるが、通常、全ポリオール成分中の本
発明に係わる一般式(I)で示される第3級アミノアル
コール(一般式(II)で表される第3級アミノアルコー
ルを含む場合はその合計)の割合は1〜40重量%程度が
好ましい。更に好ましくは5〜30重量%である。第3級
アミノアルコールの配合量によって触媒性能をコントロ
ールできるとともに、他のポリオールと組み合わせるこ
とで、求められる形状、物性を有するポリウレタンが得
られる。このような他のポリオールとしては、一般公知
のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等
を使用することができる。例えば通常の二塩基酸と多価
アルコールとから製造されるポリエステルポリオール
類、グリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、
トリメチロールプロパン、しょ糖等の多価アルコール及
びトリエチレンジアミン、1,3 −プロパンジアミン、イ
ソホロンジアミン等の多価アミンにエチレンオキサイド
及び/又はプロピレンオキサイドを付加して得られるポ
リエーテルポリオール類、また本発明に係わる第3級ア
ミノアルコール及びその他のポリオール成分をポリイソ
シアネート化合物と NCO/OH≦0.5 の使用割合で反応さ
せた末端水酸基化合物等を挙げることができる。これら
のポリオールは、単独で又は2種以上の混合物として使
用できる。
ール及びその他のポリオール成分を含めた全ポリオール
とポリイソシアネート化合物の使用割合は、NCO /OH=
1.0〜1.2 (モル比)程度が一般的である。
成分とポリオール成分とに加えて、必要に応じて触媒、
発泡剤、界面活性剤、整泡剤、着色剤、難燃剤、安定化
剤等を用いることができる。これら添加剤の種類及び添
加量については、通常使用される種類及び使用範囲にお
いて充分使用できる。発泡剤としては、例えばジフルオ
ロクロロメタン(F-22)、1,1-ジフルオロエタン(F-152
a)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(F-134a)、1,1,1,2,
2-ペンタフルオロエタン(F-125) 、1,1 −ジクロロ−2,
2,2 −トリフルオロエタン(R-123) 、2,2 −ジクロロ−
2−フルオロエタン(R-141b)、トリクロロフルオロメタ
ン(R-11)、1−クロロ−1,1 −ジフルオロエタン(R-142
b)等が挙げられる。
3級アミノアルコールをポリオール成分の少なくとも一
部として使用することにより、実質的に触媒成分の使用
は必要ないが、用途によっては成形性、加工性をより高
める必要から通常の触媒の使用も可能である。このよう
な触媒としては特に限定されるものではないが、従来よ
り知られているアミン触媒や金属系触媒が使用できる。
アミン触媒としては、N,N −ジメチルシクロヘキシルア
ミン、N,N −ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミ
ン、N −メチルモルホリン、N −エチルモルホリン、N,
N,N',N' −テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'
−テトラメチル−1,3 −プロパンジアミン、N,N,N',N'
−テトラメチルヘキサンジアミン、ビス−2−ジメチル
アミノエチルエーテル、 N,N,N',N',N''−ペンタメチル
ジエチレントリアミン、テトラメチルグアニジン、トリ
エチレンジアミン、N,N'−ジメチルピペラジン、N −メ
チル−N'−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、N −
(2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、1−メチル
イミダゾール、1,2 −ジメチルイミダゾール、N,N −ジ
メチルアミノエタノール、N,N,N'−トリメチルアミノエ
チルエタノールアミン、N −メチル−N'−(2−ヒドロ
キシエチル)ピペラジン、N −(2−ヒドロキシエチ
ル)モルホリン、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミ
ダゾール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フ
ェノール、N,N −ジメチルアミノヘキサノール、N,N −
ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、1,4 −ビ
ス(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジ
ン、トリエタノールアミン、N,N',N''−トリス(3−ジ
メチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン
等が挙げられる。また、金属系触媒としては、オクタン
酸スズ、二ラウリン酸ジブチルスズ、オクタン酸鉛ジブ
チル等が挙げられる。これらの触媒は単独で又は2種以
上の混合物として第3級アミノアルコールと併用して使
用することができる。
きる。かかる架橋剤としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4 −ブ
タンジオール等のグリコール類、また、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ソルビタン等の多価アルコール
類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ルカノールアミン類、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン等の脂肪族ポリアミン類、4,4 −ジフェニルメ
タンジアミン等の芳香族ジアミン類が使用できる。
明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
尚、例中「部」とは特記しない限り重量基準である。
ットルのフラスコに1,6 −ヘキサンジオール 600gとCu
/Ni/Pd触媒 24 g(対ジオール4重量%)を仕込み、
攪拌しながら系内を窒素で置換し昇温を開始した。系内
の温度が 100℃に達したら、水素ガスを流量計を用いて
10リットル/Hrの流速で系内に吹き込み、180 ℃まで昇
温した。この温度でモノメチルアミンと水素ガスの混合
ガスを40リットル/Hrの流速で系内に吹き込み、反応は
アミン価とヒドロキシル価で追跡した。反応は約4時間
行なった。反応終了後、触媒を濾過分離し、淡褐色な粘
稠液体を得た。
アミンと水素ガスの混合ガスの吹き込み流速を35リット
ル/Hrとする以外は参考例Aと同様の条件で反応を4時
間行なった。
℃としn−ブチルアミンを反応系内に滴下した以外は参
考例Bと同様の条件で反応を40時間行なった。
反応系内に一括添加した以外は参考例Bと同様の条件で
反応を30時間行なった。
ジオールを使用し、触媒を2重量%用いる以外は参考例
Bと同様の条件で反応を8時間行なった。
グリコールを用いた以外は参考例Bと同様の条件で反応
を8時間行なった。
コールの性状を表1に示した。
ーミエイションクロマトグラフィーにより測定した値で
ある。
第3級アミノアルコールG,H及び汎用ポリオールの反
応性の測定を以下の方法で行なった。200 ml共栓付三角
フラスコに濃度0.1533 mol/リットルの表1に示した第
3級アミノアルコールのベンゼン溶液50mlと0.1533 mol
/リットルのTDI-100 (三井東圧化学製)を50ml(NCO/
OH=1.05,モル比) 加え、これを30℃の恒温槽中に放置
し、反応を行なった。反応の追跡は、反応系内のイソシ
アネート基の濃度の減少の割合から行なうものとし、反
応時間開始後4時間まで1時間毎に10mlピペットでサン
プリングを行なった。この反応液を25g/リットルのn
−ブチルアミン−ジオキサン溶液5mlに加えてよく振動
し、0.2Nの塩酸アルコール溶液で滴定し、消費した塩酸
の量と、ブランク溶液5mlに消費する塩酸の量との差か
ら反応液に残っているイソシアネート基の濃度を求め
た。この時、反応により減少したイソシアネート基の濃
度をYとすると1/Yは反応時間tに比例する。反応2
時間後の1/Yを表2に示した。また、実施例1で生成
したポリウレタンの赤外線吸収スペクトルを図1に示し
た。
レンジアミン(カオーライザーNo. 1)*3;第3級アミノアルコールG,Hは下記の化合物であ
る。
級アミノアルコールG,Hもしくは汎用ポリオールを用
いてポリウレタンフォームを成形させた時のパネル充填
性を以下の方法で測定した。ポリウレタンフォーム製造
のための原料の混合割合を表3に示す配合とし、通常の
手順に従ってウレタン発泡を実施した。即ち、20℃に保
った種々のポリオール、水、界面活性剤、触媒(N,N,N,
N −テトラメチルヘキサメチレンジアミン、カオーライ
ザーNo. 1)、発泡剤、ポリイソシアネートを混合、攪
拌し、充填性測定用のパネルに注入してポリウレタンフ
ォームを成形した。ここで、汎用ポリオールとして以下
のポリオール混合物を使用した。 芳香族系ポリエーテルポリオール 70部 シュガー系ポリエーテルポリオール 20部 グリセリン系ポリエーテルポリオール 10部 また、パネルは、 450×500 ×35mm(垂直部分)、 450
×450 ×35mm(水平部分)の逆L字型パネルを40℃に温
調して使用した。ポリウレタンフォームの成形の際のク
リームタイム(以下CTとする)、ゲルタイム(以下G
Tとする)、及びポリウレタンフォームの充填性を評価
した。ここで、CTとは攪拌開始後、発泡反応が始まる
迄の時間(秒)を意味し、GTとは鋭利な物質の先端を
ウレタンフォームの表面に接触させ、引き離した時に、
樹脂が糸状に伸びるようになるまでの時間(秒)を示
す。充填性は攪拌したウレタン原料を、前記した逆L字
型に一定量(350 g)注入した時の成形品の充填長さ
(cm)を示す。結果を表3に示す。
123) *2;シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製) *3;クルードMDI (三井東圧化学 (株) 製)。
オールを用いた場合には、反応速度が遅い上に充填性も
悪くなる。また、第3級アミノアルコールであっても、
重合度に幅の無い(即ち、単一化合物からなる)第3級
アミノアルコールG,Hを用いた場合には、著しく充填
性が低下する。 これに対して、本発明の第3級アミノア
ルコールを用いた場合には、反応速度と充填性の両方に
おいて優れた結果が得られている。これは、本発明の第
3級アミノアルコールが重合度分布を有しており、重合
反応と発泡反応における両方の速度挙動に要求される性
質にバランスよく対応できるためと考えられる。
本発明に係わる第3級アミノアルコールを使用すること
で実質的に別途触媒成分を添加することなくポリウレタ
ンの製造が可能となり、ポリウレタン製造工程における
作業環境が著しく改善されるばかりでなく、本発明によ
り製造されたポリウレタンの充填性は従来のポリウレタ
ンに比べて著しく向上することが判明した。
スペクトルを示すチャートである。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリイソシアネート成分とポリオール成
分とからポリウレタンを製造するに際し、ポリオール成
分の一部又は全部に一般式(I) 【化1】 〔式中、R1は同一又は異なった炭素数2〜24の直鎖又は
分岐鎖のアルキレン基、脂環式アルキレン基、シクロア
ルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基又は-(CH2C
H2O)p-(CH2CH2)q-(但しpは0又は正数であり、qは正数
である)を示し、R2は同一又は異なった炭素数1〜24の
直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アリール基又はアラルキ
ル基を示し、平均重合度nは3超〜18の正数を示す。〕
で表される第3級アミノアルコールの1種以上を使用す
ることを特徴とするポリウレタンの製造法。 - 【請求項2】 一般式(I)中のR1が同一又は異なった
炭素数6〜9の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、R2が同
一又は異なった炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基、平均重合度nが3超〜18の正数である請求項1記
載のポリウレタンの製造法。 - 【請求項3】 更に、一般式(I)で表される第3級ア
ミノアルコールに加えて第三成分として、一般式(II) 【化2】 〔式中、R3は同一又は異なった炭素数2〜24の直鎖又は
分岐鎖のアルキレン基、脂環式アルキレン基、シクロア
ルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基又は-(CH2C
H2O)p-(CH2CH2)q-(但しpは0又は正数であり、qは正数
である)を示し、R4は同一又は異なった炭素数1〜24の
直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アリール基又はアラルキ
ル基を示し、平均重合度mは3超〜18の正数を示す。〕
で表される第3級アミノアルコールの1種以上を使用す
る請求項1又は2記載のポリウレタンの製造法。 - 【請求項4】 前記一般式(II)で表される第三成分
を、前記一般式(I)で表される第3級アミノアルコー
ルと前記一般式(II)で表される第3級アミノアルコー
ルとの合計量の30重量%以下の範囲で用いる請求項3記
載のポリウレタンの製造法。 - 【請求項5】 前記一般式(I)中のR1及び/又は(I
I)中のR3が同一又は異なった炭素数6〜9の直鎖又は
分岐鎖のアルキレン基、前記一般式(I)中のR2及び/
又は(II)中のR4が同一又は異なった炭素数1〜4の直
鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、前記一般式(I)中
の平均重合度n及び/又は前記一般式(II)中の平均重合
度mが3超〜18の正数である請求項3又は4記載のポリ
ウレタンの製造法。
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Family Applications (1)
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-
1991
- 1991-11-27 JP JP3312481A patent/JPH0832761B2/ja not_active Expired - Lifetime
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