JPH0832744B2 - プロピレン系ランダム共重合体およびその製造方法 - Google Patents

プロピレン系ランダム共重合体およびその製造方法

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JPH0832744B2
JPH0832744B2 JP62242938A JP24293887A JPH0832744B2 JP H0832744 B2 JPH0832744 B2 JP H0832744B2 JP 62242938 A JP62242938 A JP 62242938A JP 24293887 A JP24293887 A JP 24293887A JP H0832744 B2 JPH0832744 B2 JP H0832744B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、プロピレンに由来する繰り返し単位と、ジ
ビニルベンゼンに由来する繰り返し単位とからなる、高
分子量のプロピレン系ランダム共重合体の製造方法に関
する。
さらに詳しくは、本発明は、耐熱性に優れるととも
に、特に高荷重下での摩擦係数が小さく摺動特性に優れ
た高分子量を有する。プロピレンに由来する繰り返し単
位とジビニルベンゼンに由来する繰り返し単位とから本
質的になるプロピレン系ランダム共重合体の製法に関す
る。
発明の技術的背景ならびにその問題点 分子量が20〜40万にも達する高分子量ポリエチレンお
よびその製造方法はすでに知られており、この高分子量
ポリエチレンは種々の用途に用いられている。
ところが上記のような高分子量ポリエチレンは、摩擦
係数が小さく摺動特性には優れているが、耐熱性および
剛性に劣るという問題点があった。このため耐熱性およ
び剛性に優れ、摩擦係数が小さく摺動特性に優れた高分
子量ポリオレフィンの出現が強く望まれている。
ところで、エチレンあるいはプロピレンなどのα‐オ
レフィンと非共役ジエンとの共重合体は、従来以下のよ
うな文献に知られている。
特公昭43-26865号公報には、ハロゲン化チタンとビス
ジアルキルアルミニウムとから成る系にジビニルベンゼ
ンを添加して成る触媒を用いてα‐オレフィンを重合す
るα‐オレフィンの重合方法が開示されている。
特公昭44-4355号公報および特公昭44-29260号公報に
は、バナジウムキレート化合物と有機アルミニウム化合
物とからえられる触媒を用いて、エチレンおよびエチレ
ンと共重合して不飽和結合を導入することのできる炭素
‐炭素間二重結合を2個以上有する不飽和炭化水素を共
重合させる実質的に鎖状の高分子量炭化水素重合体の製
造方法が開示されている。
特開昭47-34588号公報には、有機アルミニウム化合物
と、有機チタニウム化合物と、場合によって用いられる
ハロゲン、ハロゲン含有化合物またはそれらの混合物と
からなる触媒の存在下で、一種またはそれ以上のα‐オ
レフィンと非共役ジエンとを液相で接触させることから
なるα‐オレフィンと非共役ジエンとの共重合体の製法
が開示されている。同公報には、ジヒニルベンゼン成分
がそれぞれ22モル%および90モル%のプロピレンとジビ
ニルベンゼンの共重合体が記載されている。
特開昭59-207905号公報には、触媒としてアルキルリ
チウムを用いて、少くとも1種のα‐オレフィンの存在
下でジイソプロペニルベンゼンおよび他の単量体を重合
させる約1〜100重量%のジイソプロペニルベンゼンと
0〜約99重量%のその他の単量体を含有する重合物の製
法が開示されている。
しかしながら、上記のような方法によって製造される
ポリオレフィンは、いずれも高分子量のポリオレフィン
ではなく、耐熱性および剛性に劣り、しかも摩擦係数が
大きく摺動特性に劣っているという問題点があった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであって、耐熱性および剛性に優れる
とともに、特に高荷重下での摩擦係数が小さく摺動特性
に優れた高分子量を有するプロピレン系ランダム共重合
体の製造方法を提供することを目的としている。
発明の概要 また本発明に係るプロピレン系ランダム共重合体の製
造方法は、 (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する高活性のチタン触媒成分、 (B)有機アルミニウム化合物触媒成分、 (C)電子供与体 から形成される触媒の存在下に、プロピレンとジビニル
ベンゼンとを共重合させることにより、プロピレンに由
来する繰り返し単位が70〜99.99重量%であり、ジビニ
ルベンゼンに由来する繰り返し単位が0.01〜30重量%で
あり、135℃のp-キシレン中に溶解させた場合に不溶性
のゲル状架橋重合体を0.1〜99重量%含有するプロピレ
ン系ランダム共重合体を得ることを特徴としている。
本発明によれば、耐熱性および剛性に優れるととも
に、特に高荷重下での摩擦係数が小さく摺動特性に優れ
た高分子量を有するプロピレン系ランダム共重合体が得
られる。
発明の具体的説明 以下本発明に係る高分子量のプロピレン系ランダム共
重合体の製造方法について具体的に説明する。
本発明で製造されるプロピレン系ランダム共重合体
は、 で表わされるプロピレンに由来する繰り返し単位と、ジ
ビニルベンゼン成分のうちの大部分の式 で表わされるジビニルベンゼンに由来する繰り返し単位
と、小部分の式[III] で表わされるジビニルベンゼンに由来する繰り返し単位
とから実質的になるものである。
本発明で使用するジビニルベンゼンは、o-ジビニルベ
ンゼン、m-ジビニルベンゼン、p-ジビニルベンゼンおよ
びその混合物からなる群より選択することができる。本
発明におけるジビニルベンゼンは少量の他の芳香族化合
物、たとえばエチレンスチレン、ジエチルベンゼンなど
を含んでいても差支えない。
本発明で製造されるプロピレン系ランダム共重合体に
おいて、プロピレンに由来する繰り返し単位は70〜99.9
9重量%、好ましくは80〜99.95重量%、より好ましくは
85〜99.9重量%の量で存在し、ジビニルベンゼンに由来
する繰り返し単位は、0.01〜30重量%、好ましくは0.05
〜20重量%、より好ましくは0.1〜15重量%の量で存在
する。ジビニルベンゼンに由来する繰り返し単位が0.01
重量%未満であると、高荷重下で摺動特性に改良がない
ため好ましくなく、一方30重量%より多いと成型品外観
の極端な悪化がみられるため好ましくない。
本発明で製造されるプロピレン系ランダム共重合体
は、135℃のp-キシレンに溶解させた場合に、0.1〜99重
量%好ましくは1〜90重量%不溶性のゲル状架橋重合体
を含有している。
本発明で製造されるプロピレン系ランダム共重合体
は、上記式[I]で表わされるプロピレンに由来する繰
り返し単位と、上記式[II]で表されるジビニルベンゼ
ンに由来する繰り返し単位と、上記式[III]で表わさ
れるジビニルベンゼンに由来する繰り返し単位とから形
成される三次元網状構造を有する不溶性のゲル状架橋重
合体である。本発明のプロピレン系ランダム共重合体が
135℃のp-キシレンに不溶性であることは三次元網状構
造の架橋重合体であることにより確認される。
また本発明で製造されるプロピレン系ランダム共重合
体は、高荷重下での動摩擦係数μが小さいことに特徴が
あり、たとえば20kgの荷重下でυ=0.2m/secで測定した
動摩擦係数μは0.4以下好ましくは0.3以下の値を有して
いる。これに対して、超高分子量ポリエチレンは、たと
えば20kgの荷重下でυ=0.2m/secで測定した動摩擦係数
μは0.4以上となることがある点を考慮すると、本発明
で製造されるプロピレン系ランダム共重合体が特に高荷
重下で優れた摺動特性を有していることがわかる。
なおプロピレン系ランダム共重合体などの高荷重下で
の動摩擦係数μは、後述するように松原式摩耗試験機を
用いて、υ=0.2m/secの条件下で測定した。
本発明で製造されるプロピレン系ランダム共重合体
は、超高分子量ポリエチレンと比較して、融点が20℃以
上高く、耐熱性に優れている。またこのプロピレン系ラ
ンダム共重合体は、その表面硬度が超高分子量ポリエチ
レンと比較して大きい。
上記したような特徴を有するプロピレン系ランダム共
重合体は、 (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する高活性のチタン触媒成分、 (B)有機アルミニウム化合物触媒成分、 (C)電子供与体 から形成される触媒の存在下に、プロピレンとジビニル
ベンゼンとを共重合により製造することができる。
本発明で用いられる高活性、高立体規則性固体状チタ
ン触媒成分(A)は、マグネシウム、チタン、ハロゲン
および電子供与体を必須成分として含有し、マグネシウ
ム/チタン(原子比)は1より大きく好ましくは3〜5
0、とくに好ましくは6〜30であり、ハロゲン/チタン
(原子比)は好ましくは4〜100、とくに好ましくは6
〜40であり、電子供与体/チタン(モル比)は好ましく
は0.1〜10、とくに好ましくは0.2〜6の範囲にある。そ
の比表面積は、好ましくは3m2/g以上、一層好ましくは
約40m2/g以上、さらに好ましくは100m2/g〜800m2/gであ
る。通常、常温におけるヘキサン洗浄のような簡単な手
段ではチタン化合物が脱離しない。そしてそのX線スペ
クトルが、触媒調製に用いた原料マグネシウム化合物の
いかんにかかわらず、マグネシウム化合物に関して微結
晶化された状態を示すか、またはマグネシウムジハライ
ドの通常の市販品のそれに比べ、望ましくは非常に微結
晶化された状態にある。そして前記必須成分以外に他の
元素、金属、官能基などを含んでいてもよい。さらに有
機または無機の希釈剤で希釈されていてもよい。
固体状チタン触媒成分(A)、平均粒径が1〜200μ
m、好ましくは3〜100μm、とくに好ましくは6〜50
μmであって、粒度分布の幾何標準偏差が2.1未満、好
ましくは1.9以下、さらに好ましくは1.7以下である。
ここにチタン触媒成分粒子の粒度分布の測定は、光透
過法により行いうる。具体的には、デカリン等の不活性
溶媒中に0.01〜0.5重量%前後の濃度に触媒成分を希釈
し、測定用セルに入れ、セルに細光をあて、粒子のある
沈降状態での液体を通過する光の強さを連続的に測定し
て粒度分布を測定する。この粒度分布を基にして標準偏
差σgは対数正規分布関数から求められる。なお触媒の
平均粒子径は重量平均径で示してあり、粒度分布の測定
は、重量平均粒子径の10〜20重量%の範囲でふるい分け
を行って計算する。
固体状チタン触媒成分(A)は、高立体規則性重合体
を高い触媒効率で製造しうる性能を有しており、たとえ
ば同一条件下でプロピレンの単独重合を行った場合、ア
イソタクテイシティ(沸騰n-ヘプタン不溶分)が92%以
上、とくに96%以上のポリプロピレンをTi1ミルモル当
り3,000g以上、とくに5,000g以上さらに好ましくは10,0
00g以上製造する能力を有している。そして好ましく
は、真球状、楕円球状、顆粒状の如き球状を呈してい
る。
このような諸要件を満足するチタン触媒成分を用いる
ことにより、高いプロピレン含有率の共重合体を操作性
良く、しかも高収率で製造することができる。
このような条件を全て満足するようなチタン触媒成分
(A)は、たとえば平均粒子径および粒度分布、さらに
好ましくは形状が、前述のような範囲にあるようなマグ
ネシウム化合物を形成した後、触媒調製を行う方法、あ
るいは液状のマグネシウム化合物と液状のチタン化合物
とを接触させて、前記のような粒子性状となるように固
体状触媒を形成させる方法などによって得ることができ
る。かかる方法は、たとえば特開昭55-135102号、同55-
135103号、同56-811号、同56-67311号、特願昭56-18101
9号などに開示されている。
これらの方法の数例を簡単に述べる。
(1)平均粒子径が1〜200μm、粒度分布の幾何標準
偏差σgが2.1未満のマグネシウム化合物・電子供与体
錯体を、電子供与体および/または有機アルミニウム化
合物やハロゲン含有ケイ素化合物のような反応助剤で予
備処理し、または予備処理せずに反応条件下に液相をな
すハロゲン化チタン化合物、好ましくは四塩化チタンと
反応させる。
(2)還元能を有しないマグネシウム化合物の液状物と
液状のチタン化合物とを電子供与体の存在下で反応させ
て、平均粒子径が1〜200μm、粒度分布の幾何標準偏
差σgが2.1未満の固体成分を析出させる。必要に応じ
さらに液状のチタン化合物好ましくは四塩化チタンある
いはこれと電子供与体と反応させる。
とくに本発明においては、(1)の方法においてマグ
ネシウム化合物、電子供与体錯体がその液状物から球状
固体として析出させたものを用いる場合、あるいは
(2)の方法での固体成分の析出を、球状の固体が析出
するような条件で行ったものを用いる場合に良好な結果
が得られる。
チタン触媒成分の調製に用いられるマグネシウム化合
物としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、
ハイドロタルサイト、マグネシウムのカルボン酸塩、ア
ルコキシマグネシウム、アリロキシマグネシウム、アル
コキシマグネシウムハライド、アリロキシマグネシウム
ハライド、マグネシウムジハライド、有機マグネシウム
化合物、有機マグネシウム化合物と電子供与体、ハロシ
ラン、アルコキシシラン、シラノール、アルミニウム化
合物などとの反応物などを例示することができる。上記
チタン触媒成分の調製に用いられうる有機アルミニウム
化合物としては、後記オレフィン重合に用いることので
きる有機アルミニウム化合物の中から選ぶことができ
る。さらに、チタン触媒成分調製に用いうるハロゲン含
有ケイ素化合物としては、テトラハロゲン化ケイ素、ア
ルコキシハロゲン化ケイ素、アルキルハロゲン化ケイ
素、ハロポリシロキサンなどが例示できる。
チタン触媒成分調製に用いられるチタン化合物の例と
しては、テトラハロゲン化チタン、アルコキシチタンハ
ライド、アリロキシチタンハライド、アルコキシチタ
ン、アリロキシチタンなどが例示でき、とくにテトラハ
ロゲン化チタン、中でも四塩化チタンが好ましい。
チタン触媒成分の調製に用いることのできる電子供与
体としては、アルコール、フェノール類、ケトン、アル
デヒド、カルボン酸、有機酸または無機酸のエステル、
エーテル、酸アミド、酸無水物のアルコキシシランのよ
うな含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリ
ル、イソシアネートのような含窒素電子供与体などを用
いることができる。
より具体的には、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ド
デカノール、オクタデシルアルコール、ベンジルアルコ
ール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール、
イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1〜18の
アルコール類;フェノール、クレゾール、キシレノー
ル、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノニルフ
ェノール、クミルフェノール、ナフトールなどの低級ア
ルキル基を有してよい炭素数6〜20のフェノール類;ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、アセトフェノン、ベンゾフェノンなどの炭素数3〜
15のケトン類;アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアル
デヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2〜15のアルデ
ヒド類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビ
ニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、
クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸
メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸
エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プ
ロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸
シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジ
ル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸
アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニ
ス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、マロン酸ジブチ
ル、isoプロピルマロン酸ジエチル、n-ブチルマロン酸
ジエチル、フェニルマロン酸ジエチル、2-アリルマロン
酸ジエチル、ジisoブチルマロン酸ジエチル、ジnブチ
ルマロン酸ジエチル、コハク酸ジnブチル、メチルコハ
ク酸ジエチル、エチルコハク酸ジブチル、マレイン酸ジ
メチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸モノオクチ
ル、マレイン酸ジオクチル、ブチルマレイン酸ジブチ
ル、ブチルマレイン酸ジエチル、フマル酸ジisoオクチ
ル、イタコン酸ジエチルイタコン酸ジnブチル、シトラ
コン酸ジメチル、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジエ
チル、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジ2-エチルヘキ
シル、フタル酸ジメチル、フタル酸モノisoブチル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸エチルnブチル、フタル酸ジ
nプロピル、フタル酸n-ブチル、フタル酸isoブチル、
フタル酸ジnヘプチル、フタル酸ジ2エチルヘキシル、
フタル酸ジn-オクチル、フタル酸ジネオペンチル、フタ
ル酸ベンジルブチル、フタル酸ジフェニル、ナフタレン
ジカルボン酸ジiso-ブチル、セバシン酸ジ2-エチルヘキ
シル、γ‐ブチロラクトン、δ‐バレロラクトン、クマ
リン、フタリド、炭酸エチレンなどの炭素数2〜30の有
機酸エステル類;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリ
ド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素
数2〜15の酸ハライド類;メチルエーテル、エチルエー
テル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソア
ミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフ
ェニルエーテルなどの炭素数2〜20のエーテル類;酢酸
アミド、安息香酸アミド、トルイル酸アミドなどの酸ア
ミド類;メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリブチルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミ
ン、アニリン、ピリジン、ピコリン、テトラメチルメチ
レンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのア
ミン類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリ
ルなどのニトリル類;亜リン酸トリメチル、亜リン酸ト
リエチルなどのP−O−C結合を有する有機リン化合
物;ケイ酸エチル、ジフェニルジメトキシシランなどの
アルコキシシラン類;などを挙げることができる。これ
ら電子供与体は、2種以上用いることができる。
チタン触媒成分(A)に含有されることが望ましい電
子供与体は、有機酸または無機酸のエステル、アルコキ
シ(アリ−ロキシ)シラン化合物、エーテル、ケトン、
第三アミン、酸ハライド、酸無水物のような活性水素を
有しないものであり、とくに有機酸エステルやアルコキ
シ(アリ−ロキシ)シラン化合物が好ましく、中でも芳
香族モノカルボン酸と炭素数1〜8のアルコールとのエ
ステル、マロン酸、置換マロン酸、置換コハク酸、マレ
イン酸、置換マレイン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボ
ン酸、フタル酸などのジカルボン酸と炭素数2以上のア
ルコールとのエステルなどがとくに好ましい。もちろん
これらの電子供与体は、必ずしもチタン触媒調製時に原
料として用いる必要はなく、他のこれら電子供与体に変
換しうる化合物として使用し、触媒調製過程でこれら電
子供与体に変換させてよい。
前記例示のような諸方法で得られるチタン触媒成分
は、反応終了後、液状の不活性炭化水素で充分に洗浄す
ることによって精製できる。この目的に使用される不活
性液体炭化水素としては、n-ペンタン、イソペンタン、
n-ヘキサン、イソヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、
イソオクタン、n-デカン、n-ドデカン、灯油、流動パラ
フィンのような脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチ
ルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキ
サンのような脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キ
シレン、サイメンのような芳香族炭化水素;クロルベン
ゼン、ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素ある
いはこれらの混合物などを例示できる。
本発明に用いられる(B)有機金属化合物触媒成分の
好適なものは有機アルミニウム化合物であって、少なく
とも分子内に1個のAl-炭素結合を有する化合物が利用
でき、たとえば、(i)一般式R1 mAl(OR2)nHpXq(ここ
でR1およびR2は炭素原子通常1〜15個、好ましくは1〜
4個を含む炭化水素基で互いに同一でも異なってもよ
い。Xはハロゲン、mは0<m≦3、nは0≦n<3、
pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であって、しかも
m+n+p+q=3である)で表わされる有機アルミニ
ウム化合物、(ii)一般式M1AlR1 4(ここでM1はLi、N
a、Kであり、R1は前記と同じ)で表わされる第1族金
属とアルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げること
ができる。
前記の(i)に属する有機アルミニウム化合物として
は、次のものを例示できる。一般式R1 mAl(OR2)3-m(こ
こでR1およびR2は前記と同じ。mは好ましくは1.5≦m
≦3の数である)。一般式R1 mAlX3-m(ここでR1は前記
と同じ。Xはハロゲン、mは好ましくは0<m<3であ
る)、一般式R1 mAlH3-m(ここでR1は前記と同じ。mは
好ましくは2≦m<3である)、一般式R1 mAl(OR2)nXq
(ここでR1およびR2は前記と同じ。Xはハロゲン、0<
m≦3、0≦n<3、0≦q<3で、m+n+q=3で
ある)で表わされるものなどを例示できる。
(i)に属するアルミニウム化合物において、より具体
的にはトリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウ
ムなどのトリアルキルアルミニウム、トリイソプレニル
アルミニウムのようなトリアルケニルアルミニウム、ジ
エチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウム
ブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシ
ド、エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアル
ミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウム
セスキアルコキシドのほかに、R1 2.5Al(OR2)0.5などで
表わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化され
たアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムブロミドのようなジアルキルアルミニウムハライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミ
ニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロ
ミドのようなアルキルアルミニウムセスキハライド、エ
チルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジ
クロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのような
アルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲ
ン化されたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウ
ムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジア
ルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒ
ドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキ
ルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化された
アルキルアルミニウム、エチルアルミニウムエトキシク
ロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチル
アルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキ
シ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムであ
る。また(i)に類似する化合物として、酸素原子や窒
素原子を介して2以上のアルミニウムが結合した有機ア
ルミニウム化合物であってもよい。このような化合物と
してたとえば (C2H5)2AlOAl(C2H5)2、 (C4H9)2AlOAl(C4H9)2などを例示できる。前記(ii)に属する化合物として
は、LiAl(C2H5)4、LiAl(C7H15)4などを例示できる。こ
れらの中では、とくにトリアルキルアルミニウムまたは
トリアルキルアルミニウムとアルキルアルミニウムハラ
イドまたはアルミニウムハライドとの混合物を用いるの
が好ましい。
触媒成分(C)として使用される電子供与体として
は、アミン類、アミド類、エーテル類、ケトン類、ニト
リル類、ホスフィン類、スチビン類、アルシン類、ホス
ホルアミド類、エステル類、チオエーテル類、チオエス
テル類、酸無水物類、酸ハライド類、アルデヒド類、ア
ルコレート類、アルコキシ(アリ−ロキシ)シラン類、
有機酸類および周期律表の第1族ないし第4族に属する
金属のアミド類および塩類なとが例示される。塩類は、
有機酸と触媒成分(B)として用いられる有機金属化合
物との反応によってその場で形成させることもできる。
これら具体例として、たとえばチタン触媒成分(A)
に含有される電子供与体として先に例示したものから選
ぶことができる。良好な結果は、有機酸エステル、アル
コキシ(アリ−ロキシ)シラン化合物、エーテル、ケト
ン、酸無水物、アミンなどを用いた場合に得られる。と
くにチタン触媒成分(A)中の電子供与体がモノカルボ
ン酸エステルである場合には、成分(C)としての電子
供与体は、芳香族カルボン酸のアルキルエステルである
ことが望ましい。
またチタン触媒成分(A)うちの電子供与体が、先に
好ましいものとして例示したジカルボン酸と炭素数2以
上のアルコールとのエステルである場合には、一般式Rn
Si(OR1)4-n(式中、R、R1は炭化水素基、0≦n<4)
で表わされるアルコキシ(アリ−ロキシ)シラン化合物
や立体障害の大きいアミンを成分(C)として用いるこ
とが好ましい。上記アルコキシ(アリ−ロキシ)シラン
化合物の具体例としては、トリメチルメトキシシラン、
トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシ
シラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニル
ジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、γ‐クロルプロピルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ブチルトリ
エトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ‐ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシ
シラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリ
ブトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメ
チルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシ(allylo
xy)シラン、ビニルトリス(β‐メトキシエトキシシラ
ン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエ
トキシジシロキサンなどであり、このうちメチルトリメ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルト
リエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエ
トキシシラン、ケイ酸エチルなどが好ましい。
また前記立体障害の大きいアミンとしては、2,2,6,6-
テトラメチルピペリジン、2,2,5,5-テトラメチルピロリ
ジン、あるいはこれらの誘導体、テトラメチルメチレン
ジアミンなどがとくに好適である。
共重合させるプロピレンの量とジビニルベンゼンの量
の割合は、プロピレンが70〜99.99重量%、好ましくは8
0〜99.95重量%、より好ましくは85〜99.9重量%であ
り、ジビニルベンゼンが0.01〜30重量%、好ましくは0.
05〜20重量%、より好ましくは0.1〜15重量%である。
本発明のプロピレン系ランダム共重合体の製造におい
ては、前記触媒のチタン触媒成分(A)1グラム当り3,
000g以上、好ましくは5,000g以上、より好ましくは7,00
0g以上のプロピレンとジビニルベンゼンとを共重合させ
る。
共重合反応は不活性溶媒中でまたは溶媒の不存在下で
行なう。
共重合において不活性溶媒を使用するときは、不活性
溶媒1当り、チタン触媒成分(A)をチタン原子に換
算して0.001〜500ミリモル、とくに0.005〜200ミリモル
とするのが好ましく、また有機アルミニウム化合物
(B)をAi/Ti(原子比)が0.1〜1000、とくに0.5〜500
となるような割合で用いるのが好ましい。また触媒成分
(C)は、(A)成分に担持されていてもよく、(B)
成分の一部と付加させて用いてもよく、また遊離の状態
で重合系に添加してもよい。いずれにしても触媒成分
(C)は、チタン原子1モル当り0.1〜200モル、とくに
0.2〜50モル程度存在させればよい。
共重合に用いられる不活性炭化水素溶媒としては、プ
ロパン、ブタン、n-ペンタン、イソ‐ペンタン、n-ヘキ
サン、イソヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、イソオ
クタン、n-デカン、n-ドデカン、灯油などの脂肪族炭化
水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサンのような脂環族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化
水素、メチレンクロリド、エチルクロリド、エチレンク
ロリド、クロルベンゼンのようなハロゲン化炭化水素な
どを例示することができ、中でも脂肪族炭化水素、とく
に炭素数4〜10の脂肪族炭化水素が好ましい。
共重合温度は適宜に選択でき、好ましくは約20〜200
℃、一層好ましくは30〜180℃程度であり、圧力は適宜
に選択でき、大気圧〜約100kg/cm3、好ましくは約2〜
約50kg/cm3程度の加圧条件下で行うのが好ましい。
発明の効果 本発明によれば、耐熱性および剛性に優れるととも
に、特に高荷重下での摩擦係数が小さく摺動特性に優れ
た高分子量を有するプロピレン系ランダム共重合体が得
られる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではい。
実施例1 [チタン触媒成分の調製] 無水塩化マグネシウム7.14g(75ミリモル)、デカン3
7ml(225ミリモル)を130℃で2時間加熱反応を行い均
一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸1.67g(11.
3ミリモル)を添加し、130℃にてさらに1時間攪拌混合
を行い、無水フタル酸を該均一溶液に溶解させた。この
ようにして得られた均一溶液を、室温に冷却した後、−
20℃に保持された四塩化チタン200ml(1.8モル)中に1
時間にわたって全量滴下装入した。装入終了後、この混
合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達し
たところでフタル酸ジイソブチル18.8ミリモルを添加
し、これより2時間同温度にて攪拌下保持した。2時間
の反応終了後熱過にて固体部を採取し、この固体部を
275mlのTiCl4にて再懸濁させた後、再び110℃で2時
間、加熱反応を行った。反応終了後、再び熱過にて固
体部採取し、110℃のデカンおよび室温のデカンにて、
洗液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充
分洗浄した。以上の製造方法にて合成されたチタン触媒
成分はデカンスラリーとして保存するが、このうち一部
を触媒組成を調べる目的で乾燥した。このようにして得
られたチタン触媒成分の組成は、チタン2.1重量%、塩
素58.0重量%、マグネシウム18.0重量%およびフタル酸
ジイソブチル12.7重量%であった。比表面積は210m3/g
であった。
またチタン触媒成分は平均粒度13μmで粒度分布の幾
何標準偏差(σg)が1.2の顆粒状触媒であった。
[重合] 内容積2lのオートクレーブにヘキサン0.75lを入れ、
室温で十分にプロピレン置換した。ジビニルベンゼン10
0ml入れた後、トリイソブチルアルミニウム6.8ミリモ
ル、ジフェニルジメトキシシラン0.68ミリモルおよび前
記のTi触媒成分をTi原子に換算して0.034mg原子添加し
た。系を昇温し、プロピレンを全圧7kg/cm2Gとなるよ
うに供給しながら70℃で3時間重合を行った。
重合終了後、生成共重合体を含むスラリーを過し、
白色粉末重合体を得た。乾燥後の白色粉末重合体の収量
は86gであり、見掛け比重は0.37g/ml、ジビニルベンゼ
ン含量は2.4モル%、ゲル分率(沸騰パラキシレン不溶
部)は58重量%であった。
[物性の評価] 〈圧縮成形〉 上記のようにして得られたプロピレン系ランダム重合
体100重量部と配合剤としてステアリン酸カルシウム
(日本樹脂(株)製)0.12重量部と小型ヘンシェルミキ
サーで混合後、圧縮成形機(東邦プレス50Ts)を用いて
以下の条件下で円板(180mmφ×3.2tmm)を成形後切削
して試験片を作成した。
金型:180mmφ円板用 (ピストン・シリンダー) 加熱条件 温度:220℃ 圧力:100kg/cm2(最初の5分間) 50kg/cm2(5分経過後) 時間:トータル20分間 冷却条件 温度:20℃(通水冷却) 圧力:50kg/cm2(最初の1分間) 100kg/cm2(1分経過後) 時間:トータル15分間 資料の物性評価を以下の方法で行った。
引張試験:ASTM D 638、ただし試験片形状をASTM 4号お
よび引張速度を50mm/分とし、降伏点応力(YS:kg/c
m2)、破断点抗張力(TS:kg/cm2)、ヤング率(E:kg/cm
2)および破断点伸び(EL:%)を求めた。
オルゼン剛性(kg/cm2):ASTM D 747に準じる。
ダインシュタット衝撃強度(kg・cm/cm2): テストピース:3×5×15mm 試験機:東洋精機製作所製 ダインシュタットテスター 動摩擦係数:松原式摩擦摩耗試験機(東洋ボールドウィ
ン製)を用いて、圧縮荷重20kg/cm2および35kg/cm2、す
べり速度0.2m/secの条件下各30分間行い摩擦係数を求め
た。相手材はSUS304、摺動面粗度は6Sに加工して用い
た。
結果を表1に示す。
実施例2 内容積2lのオートクレーブにヘキサン0.75lを入れ、
室温で十分にプロピレン置換した。ジビニルベンゼン50
ml入れた後、トリイソブチルアルミニウム6.8ミリモ
ル、ジフェニルジメトキシシラン0.68ミリモルおよび実
施例1で調製したTi触媒成分をTi原子に換算して、0.03
4mg原子添加した。系を昇温し、プロピレンを全圧7kg/c
m2Gとなるように供給しながら70℃で6時間重合を行っ
た。
重合終了後、生成共重合体を含むスラリーを過し、
白色粉末重合体を得た。乾燥後の白色粉末重合体の収量
は115gであり、見掛け比重は0.40g/ml、ジビニルベンゼ
ン含量は1.1モル%、ゲル分率(沸騰パラキシレン不溶
部)は34重量%であった。この重合体を実施例1と同様
に評価した。
結果を表1に示す。
比較例1 内容積2lのオートクレーブにヘキサン0.75lを入れ、
室温で十分にプロピレン置換した。ジビニルベンゼン無
添加とし、トリイソブチルアルミニウム3ミリモル、ジ
フェニルジメトキシシラン0.3ミリモルおよび実施例1
で調製したTi触媒成分をTi原子に換算して0.015mg原子
添加して攪拌した。系を昇温し、プロピレンを全圧7kg/
cm2Gとなるように供給しながら70℃で2時間重合を行
った。
重合終了後、白色粉末重合体390gを得た。この重合体
を実施例1と同様に評価した。
結果を表1に示す。
参考例1 内容積2lのオートクレーブに精製ヘキサン750mlを装
入した。トリエチルアルミニウム0.75ミリモル、ジフェ
ニルジメトキシシラン0.075ミリモルおよび実施例1で
調製したTi触媒成分をTi原子に換算して、0.075ミリモ
ルを装入して攪拌した。その後、70℃まで昇温してエチ
レンの供給をはじめ70℃で全圧610kg/cm2Gを維持する
よう5時間にわたって供給し重合を行った。
重合終了後、降温、脱圧して白色粉末のポリエチレン
を得た。
得られたポリエチレンの収量は198gで極限粘度は17.4
dl/g(デカリン中、135℃)であった。この重合体を実
施例1と同様に評価した。
結果を表1に示す。
なお、実施例1〜2、比較例1、および参考例1によ
り得られたプレスシートの物性について調べた結果を以
下に示す。
実施例1において、得られたプレスシートの引張試験
を行ったところ、降伏点応力(YS)は、303kg/cm2であ
り、破断点抗張力(TS)は、260kg/cm2であり、破断点
伸び(EL)は、201%であった。また、オルゼン剛性
は、9,900kg/cm2であり、ダインシュタット衝撃強度
は、68.2kg・cm/cm2であり、圧縮荷重20kg/cm2での動摩
擦係数(V=0.2m/sec)は、0.25であり、圧縮荷重35kg
/cm2での動摩擦係数(V=0.2m/sec)は、0.15であっ
た。
実施例2において、得られたプレスシートの引張試験
を行ったところ、降伏点応力(YS)は、304kg/cm2であ
り、破断点抗張力(TS)は、250kg/cm2であり、破断点
伸び(EL)は、190%であった。また、オルゼン剛性
は、10,200kg/cm2であり、ダインシュタット衝撃強度
は、70.6kg・cm/cm2であり、圧縮荷重20kg/cm2での動摩
擦係数(V=0.2m/sec)は、0.30であり、圧縮荷重35kg
/cm2での動摩擦係数(V=0.2m/sec)は、0.20であっ
た。
比較例1において、得られたプレスシートの引張試験
を行ったところ、降伏点応力(YS)は、360kg/cm2であ
り、破断点抗張力(TS)は、300kg/cm2であり、破断点
伸び(EL)は、350%であった。また、オルゼン剛性
は、12,000kg/cm2であり、ダインシュタット衝撃強度
は、25kg・cm/cm2であり、圧縮荷重20kg/cm2での動摩擦
係数(V=0.2m/sec)は、0.45であり、圧縮荷重35kg/c
m2での動摩擦係数(V=0.2m/sec)は、0.40であった。
参考例1において、得られたプレスシートの引張試験
を行ったところ、降伏点応力(YS)は、200kg/cm2であ
り、破断点抗張力(TS)は、350kg/cm2であり、破断点
伸び(EL)は、300%であった。また、オルゼン剛性
は、5,000kg/cm2であり、ダインシュタット衝撃強度
は、90kg・cm/cm2であり、圧縮荷重20kg/cm2での動摩擦
係数(V=0.2m/sec)は、0.38であり、圧縮荷重35kg/c
m2での動摩擦係数(V=0.2m/sec)は、0.24であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンお
    よび電子供与体を必須成分として含有する高活性のチタ
    ン触媒成分、 (B)有機アルミニウム化合物触媒成分、 (C)電子供与体 から形成される触媒の存在下に、プロピレンと、ジビニ
    ルベンゼンとを共重合させることにより、プロピレンに
    由来する繰り返し単位が70〜99.99重量%であり、ジビ
    ニルベンゼンに由来する繰り返し単位が0.01〜30重量%
    であり、135℃のp-キシレン中に完全に溶解させた場合
    に不溶性のゲル状架橋重合体を0.1〜99重量%含有する
    プロピレン系ランダム共重合体を得ることを特徴とする
    プロピレン系ランダム共重合体の製造方法。
JP62242938A 1987-09-28 1987-09-28 プロピレン系ランダム共重合体およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0832744B2 (ja)

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