JPH0832507A - 移動無線機 - Google Patents

移動無線機

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JPH0832507A
JPH0832507A JP6164274A JP16427494A JPH0832507A JP H0832507 A JPH0832507 A JP H0832507A JP 6164274 A JP6164274 A JP 6164274A JP 16427494 A JP16427494 A JP 16427494A JP H0832507 A JPH0832507 A JP H0832507A
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忠雄 鷹見
Koji Chiba
耕司 千葉
Katsumi Kobayashi
勝美 小林
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 角度変調されたディジタル信号の送信および
受信を時分割で行う移動無線機において、局部発振周波
数の基準となる信号を発生する基準発振器の誤差補正範
囲を拡大し、基準発振器に要求される周波数安定度が緩
和された移動無線機を提供する。 【構成】 復調データから検出された同期ワードにより
得られた基準タイミング信号により、周波数誤差検出の
動作と停止のタイミングおよび基準発振器の発振周波数
制御のタイミングを制御する。 【効果】 復調器において搬送波再生動作が行われる受
信タイムスロット部分のみを抽出でき、高精度の周波数
誤差検出が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は時分割で無線通信信号の
送信および受信を行う通信方式に利用する。特に、搬送
波ドリフトを小さく抑える必要のある通信方式に適した
移動無線機に関する。本発明は特に、UHF帯のディジ
タル移動通信に利用するに適する。
【0002】
【従来の技術】例えばUHF帯のディジタル移動通信の
ように、時分割で無線通信信号の送信および受信を行う
無線通信方式では、搬送波周波数ドリフトにより伝送品
質が著しく劣化する。通過帯域内伝送特性についてみる
と、伝送信号の歪み、周波数特性の劣化、誤り率の劣化
などの特性劣化がおきる。また、帯域外特性では、隣接
チャネルへの漏洩電力が増加する。これを防ぐために
は、(1)伝送帯域幅に比べて十分に広い間隔でチャネ
ル配置を行う通信方式を構築する、(2)搬送波ドリフ
トの原因となる局部発振器や変調器の安定度を高める、
(3)搬送波ドリフトを検出し、希望する搬送波周波数
に自動調整するといった手段が必要であった。
【0003】(1)については、今後の通信量の増大に
対し、有効な無線周波数がますます限られてくることを
鑑みると、特に1無線システムを1通話チャネルに割り
当てる通信システムにおいては、広い伝送帯域を有する
通信システムを構築するのは困難であることが自明であ
る。また、多重通信などの広い伝送帯域幅を必要とする
通信方式においても、昨今の無線周波数の逼迫から多値
変調その他の技術による伝送帯域幅の狭小化が進められ
ており、搬送波ドリフトの余裕を実現するために無線チ
ャネル間隔を広くとったシステムを構築することは困難
である。
【0004】(2)については、固定無線通信方式のよ
うに高安定の基準発振器を比較的容易に用いることので
きる通信方式では問題とはならないが、移動通信方式の
ように簡便で小型な移動無線機をシステム内に有する場
合には大きな問題となる。移動無線機においては、一般
に、比較的低周波で安定に発振する水晶発振器を基準発
振器として用い、搬送波帯域周波数の信号を得るために
電圧制御発振器に位相同期をかけるか、あるいはディジ
タル回路で基準発振器に位相同期のとれた搬送波を直接
に発生するディジタルシンセサイザを用いることによ
り、一つあるいは複数の局部発振器となる周波数シンセ
サイザが構成される。このような構成において、温度変
化に起因する搬送波ドリフトを補正するためには、例え
ばTCXO(Temperature Compensated Crystal Oscill
ator: 温度補償水晶発振器)が用いられる。しかし、移
動通信機に装備するという制約条件下で大量生産を考慮
した場合、温度変化に対する現実的な安定度の限界は
0.5〜1ppmと考えられる。水晶の発振周波数の温
度変化をメモリに記憶させておき、温度検出素子からの
温度情報をもとに容量アレーを制御して周波数制御を行
うDTCXO(Digitally Temperature Compensated Cr
ystal Oscillator)の場合には、温度変化に対する補償
精度を0.5ppm以下とすることが可能である。しか
し、どちらの場合にも経年変化に対する発振周波数の補
償を行うことはできない。
【0005】(3)としては、高い周波数確度を有する
受信波に局部発振器を周波数同期させる方法が一般的で
ある。アナログ角度変調方式を用いた移動通信の場合に
は、中間周波信号の周波数を周波数カウンタにより測定
することで搬送波周波数誤差を検出し、その誤差が所定
の値以下となるように局部発振周波数を制御する。しか
し、ディジタル角度変調方式の場合には、伝送するデー
タのパタンによってシンボルごとの位相偏移が偏るため
に搬送波周波数が偏移し、カウンタでの測定では誤差が
生じる場合がある。これを解決するため本願発明者ら
は、復調器で再生された搬送波の周波数を周波数カウン
タにより計数して中間周波信号の周波数ドリフトを正確
に測定する技術を発明し、既に特許出願した(特願平5
−63762、本願出願時未公開、以下「先の出願」と
いう)。この技術について以下に説明する。
【0006】図16は先の出願に示された移動無線機の
一例を示すブロック構成図である。この移動無線機に
は、ディジタル角度変調を用いた移動通信で用いるため
の周波数安定化機能が設けられている。
【0007】周波数が安定な基地局送信波をアンテナ1
で受信し、送受分波器2を経由して受信機3により中間
周波信号に周波数変換し、この中間周波信号を同期検波
形あるいは適応同期検波形の復調器4により復調する。
このとき、復調器4の再生搬送波は周波数誤差が重畳し
た中間周波信号の周波数に追従する。そこで、復調器4
の再生搬送波周波数を周波数カウンタ5により測定す
る。復調器4内の搬送波再生回路は、中間周波信号の周
波数ドリフトに追従するとともに、一種の狭帯域フィル
タとして機能し、変調成分による瞬時周波数変動を平均
化する。このため、周波数カウンタ5の計数値から、中
間周波数信号の周波数ドリフトを正確に測定することが
できる。周波数カウンタ5の動作クロックとしては、例
えば復調器4内に設けられた固定発振器の出力を用い
る。この固定発振器は復調器4内での搬送波の再生およ
びその搬送波に位相がほぼ同期した復調の位相基準とな
る信号を生成するためのものであり、周波数がそれほど
高くないので比較的安価なものでも十分な精度および安
定性が得られる。
【0008】周波数カウンタ5による計数値は周波数誤
差検出回路6に入力される。周波数誤差検出回路6は、
この計数値をあらかじめ設定された中間周波信号周波数
と比較し、周波数誤差を検出する。検出された周波数誤
差は、基準発振器制御回路7に入力される。基準発振器
制御回路7は、周波数誤差を補償するための周波数誤差
補償信号を生成し、これを基準発振器8に入力して、周
波数誤差があらかじめ定められた値以下となるまで基準
発振器8の発振周波数を制御する。
【0009】このようにして安定化された基準発振器8
の出力信号は、一つあるいは複数設けられた周波数シン
セサイザ9に供給される。周波数シンセサイザ9の出力
は、受信機3において受信波の周波数変換を行うための
局部発振信号として用いられるとともに、変調回路10
において送信信号を無線周波数に周波数変換するための
局部発振信号としても用いられる。変調回路10の出力
は、電力増幅器11を介して無線区間に送出される。周
波数シンセサイザ9を変調回路10の局部発振器として
共用することにより、移動無線機の送信周波数について
も、安定な基地局送信周波数精度と同じ程度に安定化す
ることができる。
【0010】図17は変調回路10の構成例を示す。変
調入力端子101にはベースバンド帯域のディジタル信
号が入力され、角度変調機102はこの信号により角度
変調信号を生成する。局部発振信号入力端子103には
周波数シンセサイザ9からの局部発振信号が入力され、
ミクサ104は角度変調器102の出力を所望の搬送波
周波数に周波数変換し、変調出力端子105に出力す
る。ここでは局部発振信号入力端子103およびミクサ
104さらには周波数シンセサイザ9が一段構成の場合
を示したが、これらを多段構成とし、順次周波数変換を
行って所望の搬送波周波数を得ることもできる。また、
所望の搬送波周波数の局部発振信号を直接変調すること
もできる。
【0011】図18は、基地局送信信号をTDM(時分
割多重)信号、移動局送信信号をTDMA(時分割多元
接続)信号とするディジタル移動通信システムの送受信
タイミングスロットおよびスロット配置の一例を示す。
通信中の移動局はTDM信号のうち自局タイムスロット
のみを受信するとともに、周期的にバースト信号を基地
局に向けて送信する。図18の例では、移動局は送信、
受信およびアイドルのサイクルを繰り返す。このように
すると、送信と受信とのタイミングが重ならないので、
移動局において送受分波器の構成を簡略化できる。ま
た、アイドルタイムスロットを周辺の基地局からの受信
レベル測定に利用できる。
【0012】無線通信信号の品質確保および他チャネル
への干渉防止のため、移動無線機では、まず受信状態で
発振周波数精度を比較的安定な基地局送信波に追従さ
せ、その後に送信を開始して通信状態に移行させる必要
がある。このとき、周波数安定化に要する時間を短縮し
て速やかに通信可能状態に移行するために、まず図18
に示すような基地局送信波を連続的に受信して周波数誤
差を検出し、基準発振器の発振周波数を補正した後に送
信を開始する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】移動無線機に用いられ
る送信回路は、比較的高効率ではあるが動作中はある程
度の発熱があるため、送信を開始すると移動無線機内部
の温度上昇が起こる。この温度上昇により搬送波周波数
の基準となる水晶発振器の発振周波数がドリフトし、通
信時間の経過と共に周波数精度が低下することが考えら
れる。このため、温度特性に十分な余裕をもたせた比較
的高価な高安定度の水晶発振器を用いることが必要とな
るとともに、移動無線機内部の熱設計において放熱や部
品配置に十分に留意する必要があり、回路基板の面積お
よび重量の増加の原因となっていた。
【0014】このような通信中の周波数ドリフトを補償
するために、上述したように、周波数誤差検出回路を利
用して通信中に搬送波周波数誤差を検出し、その値が所
定の周波数精度を越えた場合に基準発振器制御回路によ
り発振周波数誤差を補正することも考えられる。しか
し、特に時分割で無線通信信号の送受信を行う移動無線
機においては、通信中の送信タイムスロットでは変調お
よび送信処理を行い、アイドルタイムロットでは周波数
基地局からの受信レベルの測定の処理を行うので、受信
タイムスロット以外では復調器における搬送波再生が行
われない場合がある。このため、再生搬送波出力信号を
そのまま周波数誤差検出回路の周波数カウンタで計数す
ると、測定誤差が大きくなり通信中の高精度の周波数安
定化は困難であった。
【0015】また、通信中に基準発振器の周波数誤差を
補償する場合、送信あるいは受信タイムスロット内にお
いて基準発振器の発振周波数が変化すると、基準発振器
の出力信号に同期している周波数シンセサイザの位相同
期ループが安定化するまでの間、送受信機に供給される
局部発振信号の位相雑音が増加し、送信波の変調精度の
劣化や受信信号の符号誤り率の劣化が生じたり、局部発
振信号に大きな周波数変化が生じて送信あるいは受信信
号周波数が変動したりする。このため、基地局あるいは
移動無線機の復調器での周波数追従が困難となり、通信
品質が劣化する場合があった。
【0016】先の出願に開示した技術では、復調器から
出力される再生搬送波を周波数カウンタで計数すること
で、ある限られた範囲の周波数誤差に対しては高精度の
周波数安定化が可能であった。移動無線機に装備できる
TCXOに対しては部品コストやサイズその他の制約が
大きく、周波数安定度の向上には限界がある。局部発振
器としての周波数シンセサイザは、TCXOに同期して
発振するため、搬送波周波数が高くなるにつれて周波数
誤差が大きくなる。このため、これによる受信変調波の
位相回転が本来の変調位相偏移と区別できない程度まで
達すると、復調器が追従可能な周波数ドリフトの範囲を
越えてしまい、データの復調が正常に行われなくなって
しまう。すなわち、搬送波周波数が高くなるにつれて、
所定の周波数安定度が得られなくなってしまう。
【0017】例えば、ビットレートfb のQPSK変調
の場合、1シンボル時間内の位相回転が±π/4ラジア
ン、すなわちfb /16〔Hz〕を越える周波数ドリフ
トに追従することはできない。この値は、fb が40k
bit/sec程度のQPSK伝送システムでは、約
2.5kHzとなる。これは、例えば1.5GHz帯で
使用される移動無線機の基準発振器に要求される周波数
安定度に換算すると、1.7ppmに相当する。
【0018】基準発振器に用いられるTCXOは、温度
特性、電源電圧特性、および経時変化による長期安定度
を考慮すると、1.7ppm以下の周波数安定度を確保
しつつ、移動無線器として要求される低コスト、小型軽
量、低消費電力といった特性をすべて満足することは困
難である。このため、基準発振器に対する周波数安定度
の許容値を緩和できるように、周波数誤差補償範囲を拡
大することが望まれていた。
【0019】例えば、復調器および固定発振器を複数用
い、個々の復調器を異なる位相基準信号周波数で動作さ
せ、それぞれに周波数安定化機能を付加すれば、全体と
して広範囲にわたり周波数誤差検出範囲を拡大できる。
しかし、移動無線機での使用を考慮すると、回路規模お
よび消費電力の面から実用的ではない。
【0020】本発明は、以上の課題を解決し、基準発振
器の誤差補正範囲を拡大し、基準発振器に要求される周
波数安定度が緩和された移動無線機を提供することを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の移動無線機は、
角度変調されたディジタル信号の送信および受信を時分
割で行う送受信機と、この送受信機に送信周波数および
受信周波数を定める局部発振周波数を供給する周波数シ
ンセサイザと、この周波数シンセサイザの周波数基準と
なる信号を発生する基準発振器と、送受信機の受信出力
である中間周波数信号から搬送波を再生し、その搬送波
に位相が実質的に同期した信号を位相基準信号として受
信信号の復調を行う復調器と、この復調器で再生された
搬送波の周波数に関する情報から前記基準発振器の周波
数誤差を検出する周波数誤差検出手段と、この周波数誤
差検出手段の出力に基づいて基準発振器の発振周波数を
制御する基準発振器制御手段と、復調器から出力される
復調データから同期ワードを検出して基準タイミング信
号を生成する同期ワード検出回路と、この基準タイミン
グ信号を入力とし、送受信器の送信動作および受信動作
のタイミングを制御するタイミング制御回路とを備えた
移動無線機において、タイミング制御回路は、周波数誤
差検出手段の動作と停止のタイミングおよび基準発振器
制御手段による基準発振器の発振周波数制御のタイミン
グを制御する手段を含むことを特徴とする。
【0022】受信信号から無線回線の品質を検出する回
線品質検出回路を備え、タイミングを制御する手段は、
この回線品質検査回路が受信信号の品質低下を検出した
とき、周波数誤差検出手段および基準発振器制御手段に
タイミング信号を出力する手段を含むことができる。
【0023】復調器の出力する復調データの信頼性を監
視し、復調データの信頼性の低下が検出されたときには
基準発振器の発振周波数をオフセットする手段をさらに
備えることもできる。この場合、オフセットする手段
は、受信データフレームの同期ワードの検出率を監視す
る手段を含むことがよい。
【0024】再生された搬送波の周波数に関する情報と
しては、その周波数を計数した情報でもよく、復調器に
おける搬送波再生のための制御データを用いてもよい。
【0025】周波数シンセサイダの周波数基準にオフセ
ットを加える代わりに、復調器の位相基準となる基準信
号の周波数にオフセットを加えることもできる。
【0026】
【作用】本発明は、時分割で無線通信信号の送受信を行
うディジタル通信方式に用いられ、基地局送信波を基準
に周波数安定化を行う構成の移動無線機において、周波
数誤差検出回路が常時中間周波信号周波数を測定するの
ではなく、受信タイムスロットに応じてタイミング制御
回路から出力されるタイミング信号に基づいて周波数測
定の動作および停止の制御を行う。これにより、復調器
において搬送波再生動作が行われる受信タイムスロット
部分のみを抽出でき、高精度な周波数誤差検出が可能と
なる。
【0027】また、同じタイミング信号に基づいて、基
準発振器制御手段において送受信タイムスロットの間に
基準発振器の発振周波数制御を行うので、通信品質を劣
化させることなく周波数誤差補償を行うことができる。
【0028】時分割で無線通信信号の送受信を行う無線
通信システムにおいて、通信品質を劣化させることな
く、通信中の温度変化あるいは基準発振器の経年変化に
よる周波数精度の低下を高精度に補償することを可能と
し、基準発振器に要求される周波数安定度の緩和を可能
とし、基準発振器の低コスト化、小型化、低消費電力化
を図るとともに、移動無線機回路の熱設計を容易にし
て、移動無線機の小型化、軽量化を図ることができる。
【0029】周波数ドリフトによる回線品質劣化を検出
して周波数安定化制御を起動するので、通信中の周波数
変動が小さいときには不必要に周波数安定化をすること
がなくなるとともに、周波数誤差補償に要する時間に生
じる周波数ドリフトが十分に小さいので、周波数誤差が
復調器の追従範囲を越えることはなく、通信中に継続し
て周波数誤差の補償が可能となる。さらに、受信電界強
度信号を利用することにより、受信電界が著しく低下し
ている場合には周波数安定化制御を起動しないようにす
ることができる。
【0030】周波数シンセサイザの周波数基準である基
準発振器に周波数オフセットを加えることにより、受信
波の中間周波信号周波数を変化させることができる。こ
のオフセット量を復調データの信頼性に基づいて時系列
に切り換え、適切な周波数オフセットが加えられた時点
で、復調器の出力から基準発振器の発振周波数誤差を検
出し、この発振周波数誤差が減少するように基準発振器
の発振周波数を制御する。これにより、回路規模や消費
電力を増大させることなく、周波数誤差検出範囲および
周波数誤差補償範囲を拡大でき、基準発振器への要求精
度が大幅に緩和でき、一層の低コスト化、小型化、低消
費電力化が図れるとともに、高精度の周波数安定性をも
つ移動無線機を実現できる。
【0031】復調器の追従範囲を越えるほど基準発振器
の周波数誤差が大きいときには、復調データに著しい誤
りが生じる。そこで、受信データフレームの同期ワード
検出率を監視することで、復調データの信頼性を監視す
ることができる。復調データの信頼性の監視をディジタ
ル通信用無線機に一般的に用いられている同期ワード検
出回路で実現できるので、回路構成を簡略化できる。こ
の場合、同期ワードの検出率が大きく低下したことで、
復調データの信頼性が低下していることを検出する。
【0032】再生された搬送波の周波数に関する情報と
して、搬送波再生のための制御データを復調器から取り
出し、あらかじめ定められた周波数に対する中間周波信
号の周波数ドリフトを検出することができる。この場合
には、再生搬送波周波数を測定する周波数カウンタは不
要となる。周波数誤差検出回路では、この周波数データ
に基づいて、あらかじめ定められた中間周波信号周波数
に対する周波数誤差を検出する。基準発振器制御回路
は、周波数誤差があらかじめ定められた値以下となるま
で、基準発振器の発振周波数を制御し、これを安定化す
る。
【0033】再生搬送波周波数を周波数カウンタを用い
て測定する必要がないため、高速な周波数安定化動作が
可能となる。さらに、周波数カウンタが不要であること
から、回路規模を小さくできる利点がある。
【0034】復調器の位相基準信号の周波数にオフセッ
トを加えることにより、周波数誤差検出範囲が変化す
る。したがって、一つの復調器が等価的に周波数誤差検
出範囲の異なる複数の復調器として動作する。また、そ
のオフセット量を復調データの信頼性に基づいて時系列
に切り換え、適切な周波数オフセットが加えられた時点
で、復調器から出力される再生搬送波信号周波数を測定
して基準発振器の発振周波数誤差を検出し、この発振周
波数誤差が減少するように発振周波数を制御する。これ
により、回路規模や消費電力を増加させることなく、周
波数誤差検出範囲および周波数補償範囲を拡大でき、基
準発振器への要求精度を大幅に緩和でき、一層の低コス
ト化、小型化、低消費電力化が図れるとともに、高精度
の周波数安定性をもつ移動無線機を実現できる。
【0035】
【実施例】図1は本発明第一実施例の移動無線機を示す
ブロック構成図である。この移動無線機は、角度変調さ
れたディジタル信号をアンテナ1および送受分波器2を
経由して受信し、中間周波信号を出力する受信機3と、
この受信機3に局部発振周波数を供給する周波数シンセ
サイザ9と、この周波数シンセサイザ9の周波数基準と
なる信号を発生する基準発振器8と、受信機2の出力す
る中間周波信号から搬送波を再生し、その搬送波に位相
が実質的に同期した信号を位相基準信号として受信信号
の復調を行う復調器4と、この復調器4の出力する受信
タイムスロットの復調ビット列内の同期ワードを検出し
てタイムスロット内の基準タイミングを出力する同期ワ
ード検出回路12とを備え、復調器4で再生された搬送
波の周波数に関する情報から基準発振器8の周波数誤差
を検出するための周波数カウンタ5および周波数誤差検
出回路6を備え、周波数誤差検出回路6の出力に基づい
て基準発振器8の発振周波数を制御する基準発振器制御
回路7を備える。この移動無線通信機はまた、周波数シ
ンセサイザ9の出力を搬送波として変調を行う変調回路
10と、変調波を電力増幅する電力増幅器11とを備え
る。
【0036】ここで本実施例の特徴とするところは、タ
イミング制御回路13が、同期ワード検出回路12から
出力された基準タイミングから、規定されたビット数だ
け時間差をもつ信号を発生し、周波数カウンタ5および
周波数誤差検出回路6の動作を制御することにある。
【0037】復調器4は、従来例と同様に、位相基準信
号の位相を基準として中間周波数信号を復調するととも
に、位相基準信号の中間周波数信号に対する周波数誤差
を検波位相データに基づいて補償する帰還ループを備え
る。この位相基準信号に再生搬送波信号成分が含まれて
おり、これを外部に出力する。
【0038】以下、本実施例の移動無線機の動作につい
て説明する。
【0039】アンテナ1で受信された受信波は、受信機
3により中間周波数信号に周波数変換され、復調器4に
入力される。ここで、複数のアンテナを備え、それぞれ
の受信電界強度に応じてアンテナ出力信号を切り換える
方法、あるいは複数のアンテナ、受信機、復調器を備
え、復調出力を受信電界強度あるいは検波位相尤度によ
り切り換える方法、あるいは複数の受信機の出力信号の
位相を調整して合成する方法により、ダイバーシチ受信
機を構成してもよい。復調器4に入力される中間周波信
号には、基準発振器8の発振周波数誤差に基づく周波数
誤差が重畳されている。この周波数誤差が復調器4の追
従範囲内であれば、再生搬送波の周波数は周波数誤差が
重畳されている中間周波信号に追従する。
【0040】図2は復調器4、周波数カウンタ5および
周波数誤差検出回路6による周波数誤差検出動作を説明
する図である。周波数カウンタ5は、タイミング制御回
路13からのタイミング制御信号により動作開始および
停止が制御され、復調器4から出力された搬送波信号周
波数fe を計数する。周波数誤差検出回路6では、この
計数値fe をあらかじめ設定された中間周波信号周波数
c と比較し、周波数誤差εを検出する。十分な測定精
度を得るために、複数の受信タイムスロットを測定して
周波数誤差εを算出するとよい。連続した複数の測定結
果の平均値を周波数誤差εとすることもできる。周波数
誤差検出回路6はさらに、周波数誤差εから周波数誤差
補償信号βを生成し、基準発振器制御回路7へ出力す
る。
【0041】再び図1を参照して説明すると、基準発振
器制御回路7は、周波数誤差補償信号βに基づき、タイ
ミング制御回路13からのタイミング制御信号により基
準発振器8の発振周波数を制御し、周波数誤差の検出結
果が所定の値以下となるように基準発振器8の周波数誤
差を補償する。この結果、基準発振器8の出力信号を基
準として周波数シンセサイザ9を基地局と同等の周波数
安定度とすることができ、従来と同様に送受信機におけ
る局部発振器の周波数安定度を高めることができる。
【0042】図3は通信中の周波数測定と基準発振器制
御のタイミングの一例を示す図であり、図4は通信中の
周波数安定化動作の一例を示すフローチャートである。
これらの図を参照して本実施例の特徴であるタイミング
制御回路13の動作および通信中の周波数測定および基
準発振器制御のタイミングの例について説明する。
【0043】図3は、従来例と同様に図18に示した時
分割でディジタル信号の送受信を行うものとし、通信中
の送受信タイミング、周波数測定タイミングおよび基準
発振器制御タイミングを横軸に時間をとって示す。周波
数安定化動作は、(A)周波数安定化制御の起動、
(B)誤差測定、(C)基準発振器制御、(D)確認測
定、(E)安定化終了の順に進行する。図4の対応する
制御にも同じ記号を付す。
【0044】図3(a)に示すように、通信中の移動無
線機は、送信T、受信RおよびアイドルIの各タイミン
グを繰り返しながら動作する。ここでは、説明をわかり
やすくするため図18に示したレベル測定タイミングL
Mを省略したが、実際の動作上何ら問題を生じるもので
はない。
【0045】まず、(A)の時点で周波数安定化制御が
起動すると、図3(b)に示すように、N個の受信タイ
ムスロットRに同期したタイミング信号がタイミング制
御回路から出力され、周波数カウンタに入力される。こ
のタイミング制御信号は、受信タイムスロットRのとき
だけ再生搬送波信号周波数を計数するように周波数カウ
ンタを制御し、受信タイムスロットRが終了するごとに
測定周波数を周波数誤差検出回路に出力する。周波数誤
差検出回路は、既知の中間周波数に対する測定周波数の
誤差εを検出する。N個の受信タイムスロットにわたっ
て周波数カウンタで計数して周波数を測定することによ
り周波数誤差εを得るか、あるいはN個の受信タイムス
ロットそれぞれの周波数測定値fe1、fe2、…feNの平
均値から周波数誤差εを得てもよい。ここで、周波数測
定を行う受信タイムスロット数Nは、十分な測定精度を
得られる値とすることが望ましい。
【0046】図4に示すように、(B)の誤差測定で得
た周波数誤差εが所定値よりも大きい場合は、周波数誤
差補償信号βを生成して基準発振器を制御し、発振周波
数誤差を補償する。周波数誤差εが所定値よりも小さい
場合には、そのまま周波数安定化を終了することができ
る。
【0047】一般に基準発振器の周波数安定度は、基準
発振器の発振周波数誤差と正規の発振周波数との比(p
pm)で表される。前記の測定で得られた周波数誤差ε
〔Hz〕を同様に周波数安定度に換算すると、周波数誤
差εを局部発振器の正規の出力周波数で除した値とな
る。これをε* ppmとし、また、基準発振器に用いら
れている電圧制御形温度補償水晶発振器(VC−TCX
O)における入力制御電圧に対する発振周波数の変化を
電圧−周波数変換係数α〔ppm/V〕で表すと、基準
発振器の誤差を補償するために必要な周波数誤差補償信
号βはβ=−ε*/α〔V〕に相当する値となり、この
βが基準発振器制御回路へ出力される。
【0048】次に、図3(C)の時点で基準発振器の制
御が行われる。図3(c)に示すように、基準発振器の
制御をアイドルスロットの間に行うようにするとこで、
送信信号および受信信号に影響を与えることなく、周波
数誤差を補正が可能となる。
【0049】図5は基準発振器制御の一例を説明する図
であり、基準発振器制御回路7、基準発振器8および周
波数シンセサイザ9を示す。この例では、周波数誤差補
償信号βがディジタル信号で基準発振器制御回路7に与
えられ、基準発振器制御回路7は、タイミング信号にし
たがってD/A変換器により電圧に変換し、基準発振器
8(VC−TCXO)の発振周波数を制御する。基準発
振器制御回路7は、基準発振器8への制御電圧を保持す
る構成とすることができる。また、周波数測定終了から
基準発振器8の制御までの時間間隔は短いほうがよい
が、一般に周波数ドリフトはフレーム周期に対して緩や
かに変化するため、必ずしも測定直後に制御を行う必要
はない。
【0050】続いて、周波数誤差の補正が完了したかど
うかを確認するため、図3の(D)に示すように周波数
測定を行う。測定動作は前述の(B)の誤差測定と同様
であり、検出された周波数誤差をε′とする。(E)の
時点で周波数誤差ε′が所定値以下の場合に、周波数安
定化制御を終了する。周波数誤差ε′が所定値以下とな
らない場合には、再度(A)に戻って安定化制御を継続
する。
【0051】また、周波数安定化制御に要する時間の周
波数ドリフトが十分に小さければ、常時周波数安定化制
御を起動していなくともよい。周波数安定化制御の起動
間隔は、移動無線機に実装された基準発振器の温度変動
に見合う時間とすることが望ましい。例えば、回路基板
や基準発振器等の部品の熱伝導率などから決定すること
ができる。この起動間隔は一定値としてもよいし、通信
開始直後は回路の放熱による温度上昇が大きいことを考
慮して連続的あるいは短い時間間隔とし、通信の継続と
ともに温度変化が定常化することを考慮して起動間隔を
長くすることもできる。さらに、サーミスタあるいは熱
電対などの温度検出素子を備え、基準発振器の発振周波
数変動の温度係数が大きい温度領域にあるときに起動間
隔を短縮したり、温度係数が小さい温度領域にあるとき
に起動間隔を延長することもできる。
【0052】以上の説明では図18に示したタイムスロ
ット構造の時分割ディジタル無線通信方式を例とした
が、本実施例は、これとは異なるフレーム構造の時分割
のディジタル無線通信方式でも同様に実施できる。
【0053】本実施例は、通信品質を劣化させることな
く、通信中の温度変化あるいは基準発振器の経年変化に
よる周波数精度低下を高精度に補償することを可能と
し、基準発振器に要求される周波数安定度の緩和を可能
とし、使用する基準発振器の低コスト化、小型化および
低消費電力化を図ると共に、移動無線機回路の熱設計を
容易にして、移動無線機の小型化および軽量化を図るこ
とができる。
【0054】また、復調器4および周波数安定化機能を
実現するための回路、すなわち周波数カウンタ5、周波
数誤差検出回路6および基準発振器制御回路7はすべて
論理回路で構成でき、LSI化が容易であるため、小型
化、低消費電力化および無調整化が可能であり、移動無
線機に適している。
【0055】図6は復調器4の構成例を示す。この構成
例は特開平2−205940号公報および特開平2−2
19747号公報にそれぞれ開示されたものと同等の回
路であり、直接位相量子化回路41、適応キャリア同期
データ生成回路42、周波数ドリフト検出回路43、デ
ィジタル発振器44、固定発振器45、識別回路46お
よびクロック再生回路47を備える。固定発振器45と
して図1に示した基準発振器8の出力を用いることもで
きる。
【0056】ディジタル発振器44は固定発振器45の
出力信号を分周し、それを位相基準信号として直接位相
量子化回路41に供給する。この位相基準信号は再生搬
送波成分を含んでいる。直接位相量子化回路41は、復
調器4に入力された受信角度変調信号をディジタル発振
器44からの位相基準信号により量子化する。識別回路
46は、量子化された位相データから受信データの復調
を行う。
【0057】この復調器はまた、高精度の位相基準信号
を得るために、二つの帰還ループを含んでいる。第一の
帰還ループは直接位相量子化回路41、周波数ドリフト
検出回路43およびディジタル発振器44で構成され
る。第二の帰還ループは直接位相量子化回路41、適応
キャリア同期データ生成回路42およびディジタル発振
器44で構成される。
【0058】第一の帰還ループは、角度変調波の搬送波
周波数と位相基準信号周波数との間で周波数誤差が生じ
る場合に機能する系である。その動作をQPSK変調の
場合を例に図7ないし図10を参照して説明する。受信
波を周波数変換して得られた中間周波信号を直接位相量
子化した信号は、識別タイミングにおける信号空間上に
おいて、図7に示したような4つの位相点で示される。
位相基準信号と角度変調波の搬送波との間に周波数誤差
が存在する場合には、図8に示すように、角度変調波の
位相が常に一方向に回転して検出される。この回転角度
θは周波数誤差に比例するので、直接位相量子化回路4
1により回転角度θを数値化し、周波数ドリフト検出回
路43およびディジタル発振器44により、求めたθ値
を一定時間積分してその平均量だけ位相基準信号の周波
数を制御する。この周波数ドリフト検出回路43および
ディジタル発振器44からなる搬送波再生回路は、中間
周波信号の周波数ドリフトに追従するとともに、一種の
狭帯域フィルタとして機能し、変調成分による瞬時周波
数変動を平均化する。このため、再生搬送波周波数を測
定すれば、所定の周波数に対する中間周波信号の周波数
ドリフトを正確に検出することができる。
【0059】しかし、周波数誤差によって生じる回転角
度θがπ/4〔rad〕を越えた場合には、図9に示す
ように,異なる象限の位相に回転角度θ* が加わってい
ると認識されるため、正しい周波数誤差検出は不可能と
なる。
【0060】第二の帰還ループは、フェージングその他
により中間周波信号の搬送波位相が瞬時変動する場合
に、ディジタル発振器44において位相基準信号の位相
を瞬時に制御するループである。図10に示すように、
その動作は、識別タイミングごとに検出した相対位相デ
ータを第一象限に縮退させ、伝送された変調信号がいず
れの領域に位置するかにより、瞬時位相変動角度φが検
出される。検出された瞬時位相変動角度φから、その変
動角度φだけ位相基準信号の位相をシフトさせる動作を
直接位相量子化回路41、適応キャリア同期データ生成
回路42およびディジタル発振器44により実現する。
これにより、フェージングによる受信搬送波のランダム
な瞬時位相変動に位相基準信号の位相を追従させること
ができる。
【0061】この実施例では復調器4として適応同期検
波形復調器を用いた例を説明したが、同期検波形復調器
を用いても本発明を同様に実施できる。
【0062】このほか、遅延検波形復調器においても識
別シンボル別の検波位相誤差を検出することが可能であ
り、また、直交検波形の復調器においても、復調信号の
Iチャネル信号とQチャネル信号とのアークタンジェン
ト値からシンボルごとの検波位相誤差を検出できる。こ
の位相誤差を時間積分することで、周波数誤差検出を行
うことができる。さらに、周波数検波形復調器にいて
も、識別シンボルごとの周波数偏差が検出できる。この
ように、シンボル識別タイミング時点での検波位相誤差
あるいは検波周波数誤差が検出できる復調方式であれ
ば、本発明を同様に実施できる。
【0063】図11は本発明第二実施例の移動無線機を
示すブロック構成図である。この実施例は、受信信号か
ら無線回線の品質を検出する回線品質検出回路14を備
え、この回線品質検出回路14が基準発振器8の周波数
ドリフトにより生じた受信信号の品質低下を検出したと
き、周波数安定化制御を起動させる信号をタイミング制
御回路13へ出力することが第一実施例と異なる。
【0064】回線品質検出回路14では、復調器4から
出力される検波位相誤差から、周波数ドリフトにより生
じた回線品質の劣化を検出する。検波位相誤差は図9に
示した復調器の識別タイミングにおける位相回転量θと
して与えられ、周波数ドリフトに応じてθが大きくなる
ことを利用する。
【0065】このようにして通信中の周波数ドリフトが
検出されると、タイミング制御回路13は、周波数カウ
ンタ5による再生搬送波の周波数測定、周波数誤差検出
回路6による誤差検出、および基準発振器制御回路7の
動作を起動し、周波数誤差の補償が行われる。この場
合、周波数測定に要する時間に生じる周波数ドリフトは
十分に小さいので、復調器4の追従範囲を越えることは
なく、通信を継続しながら周波数誤差の補償が可能とな
る。また、受信機3から出力される受信電界強度信号を
検出することにより、受信電界が低下した場合には周波
数安定化制御を行わないようにすることもできる。
【0066】周波数ドリフトによる回線品質劣化を検出
して周波数安定化制御を起動するようにしたので、通信
中の周波数変動が小さいときには不必要に周波数安定化
をすることがない。また、受信電界強度信号を利用する
ことにより、受信電界が著しく低下している場合に、周
波数安定化制御を起動しないようにすることができる。
【0067】このように、基準発振器8に要求される周
波数安定度の緩和が可能となり、使用する基準発振器の
低コスト化、小型化および低消費電力化を図ると共に、
移動無線機回路の熱設計を容易にして、移動無線機の小
型化および軽量化を図ることができる。
【0068】また、復調器4および周波数安定化機能を
実現するための回路、すなわち周波数カウンタ5、周波
数誤差検出回路6および基準発振器制御回路7はすべて
論理回路で構成でき、LSI化が容易であるため、小型
化、低消費電力化および無調整化が可能であり、移動無
線機に適している。
【0069】図12は本発明第三実施例の移動無線機を
示すブロック構成図である。この実施例は、復調データ
監視回路15が、復調器4の出力する復調データの信頼
性を監視することにより、復調データの信頼性の低下を
検出したときに周波数シンセサイザ9の周波数基準にオ
フセットを加えることが第一実施例と異なる。
【0070】基準発振器制御回路7は、初期値として、
あらかじめ定められた中間周波信号に対応した基準発振
器制御信号を基準発振器8へ入力する。復調器4から出
力された復調データは、同期ワード検出回路12と復調
データ監視回路15とに入力される。
【0071】復調器4内の搬送波再生回路が追従できな
いほど基準発振器8の周波数誤差が大きいときには、復
調データには著しい誤りを生じるため、復調データの信
頼性が極めて低下する。復調データ監視回路15におい
ては、復調器から出力された受信フレーム信号中に含ま
れるプリアンブルビットあるいは同期ワードあるいは特
定の信号ビットなどのパターンが既知であるデータビッ
ト列と受信データビット列とのビットパターンの照合あ
るいは既知の信号と受信信号との相互相関値の算出を行
うか、あるいはBCH符号化あるいは畳み込み符号化な
どの誤り訂正符号化された情報ビット列を利用して誤り
検出復号あるいは誤り訂正復号処理を行い、受信情報ビ
ット列に含まれるデータ誤り率を得ることにより復調デ
ータの信頼性を判定することができる。
【0072】復調データの信頼性が高いこと、つまり復
調器4の追従範囲内で搬送波再生が行われていることが
確認された後、復調器4から出力される再生搬送波の周
波数を周波数カウンタ5により測定する。復調データに
信頼性がない場合には、基準発振器制御回路7が発振周
波数にオフセットを加えるための信号を基準発振器8に
出力し、復調器4に入力される中間周波信号をオフセッ
トさせ、復調データ監視回路15において再度復調デー
タの信頼性の判定を行う。
【0073】図13は第三実施例の修正例を示す。この
例は、同期ワード検出回路12を復調データ監視回路1
5として用いる。図では、これを同期ワード検出/復調
データ監視回路16として示す。
【0074】ディジタル通信用無線機において、同期ワ
ード検出回路はデータフレームの同期タイミング検出に
一般的に用いられている。復調器4内の搬送波再生回路
が追従できないほど基準発振器8の周波数誤差が大きい
ときには、復調データには著しい誤りを生じるため、同
期ワードの検出率が極めて低下する。したがって、同期
ワード検出回路を用いることで、復調データの信頼性を
判断できる。このとき、複数のフレームにわたる同期ワ
ード検出率を算出し、復調データの信頼性の低下を判定
してもよい。
【0075】同期ワード検出/復調データ監視回路13
において復調データからの同期ワード検出が可能である
とき、すなわち復調データの信頼性が高く、かつ復調器
4の追従範囲内で搬送波再生が行われていることが確認
された後に、復調器4から出力される再生搬送波の周波
数を周波数カウンタ5により測定する。同期ワードが検
出されない場合には、基準発振器制御回路7が発振周波
数にオフセットを加えるための信号を基準発振器8に出
力し、復調器4に入力される中間周波信号をオフセット
させ、同期ワード検出/復調データ監視回路13におい
て再度同期ワードの検出を行う。
【0076】図12および図13にそれぞれ示した構成
では、基準発振器制御回路7による周波数オフセット量
を復調器4における周波数誤差検出範囲よりも小さく
し、オフセット前とオフセット後との周波数誤差検出範
囲の一部が重複する値とすることがよい。すなわち、両
者の周波数誤差検出範囲を連続とすることにより、復調
器4の追従範囲の限界値での搬送波再生動作の不安定性
を除去できる。
【0077】周波数誤差検出回路6では、周波数カウン
タ5の出力から、あらかじめ定められた中間周波信号周
波数との比較を行って周波数誤差を検出する。この検出
出力は基準発振器制御回路7に入力される。基準発振器
制御回路7では、周波数誤差を補償するために、オフセ
ット周波数と周波数誤差との和の周波数に相当する周波
数誤差補償信号を生成し、これを基準発振器8に入力
し、周波数誤差があらかじめ定められた値以下となるま
でその発振周波数を制御する。
【0078】基準発振器8として用いられるVC−TC
XOの発振周波数の経年変動の傾向および実際に移動無
線機が使用される環境における発振周波数誤差の傾向
は、VC−TCXOの特性表その他からあらかじめ知る
ことができる。そこで、それにあわせて、周波数オフセ
ット量を初期値に対して発振周波数を増加させるかある
いは減少させるかを基準発振器制御回路7により制御す
る。これにより、周波数安定化に要する時間を短縮する
ことができる。さらに、基準発振器8に与えられている
発振周波数誤差の補償信号を記憶しておき、次回からの
周波数安定化動作時の初期値として用いることもでき
る。さらに、周波数安定化に要する時間を短縮するた
め、過去の周波数安定化動作において基準発振器8に与
えた誤差補償信号を記憶しておき、それらの平均値また
は最も頻度の高い値を周波数安定化動作時の初期値ある
いはオフセット量の設定値として用いることもできる。
【0079】このようにして、基準発振器8に適切な周
波数オフセットが加えられた時点で、復調器4から出力
される信号を周波数カウンタ5へ入力し、その計数値に
より周波数誤差検出回路6で周波数誤差を検出し、基準
発振器制御回路7により周波数誤差が減少するように発
振周波数を制御する。これにより、より広い周波数範囲
にわたる周波数誤差の検出および補償が可能となる。
【0080】移動無線機が電源投入等により動作を開始
したときの基準発振器の周波数安定度は、使用される温
度や基準発振器の経年変化の影響で低下している場合が
ある。本実施例では、この周波数安定度の低下による周
波数誤差が復調器4の追従範囲を越えていても、基準発
振器8の発振周波数にオフセットを加えることにより復
調器4での搬送波再生を可能とし、周波数カウンタ5で
測定した搬送波周波数誤差とオフセット量とから基準発
振器8の発振周波数誤差を検出して誤差を補正できるよ
うにするとともに、通信中の温度変化による周波数ドリ
フトも補償できる。したがって、移動無線機の使用温度
範囲を拡大するとともに、基準発振器8の製造時の初期
周波数偏差の微調整や経年変化に伴う周波数偏差の再調
整等を不要とし、無調整化を図ることができる。
【0081】さらに、第二実施例と同様に回線品質検出
回路を設け、回線品質の劣化を検出したときに周波数安
定化を行わせることもできる。
【0082】このように本実施例では、基準発振器の要
求精度を大幅に緩和でき、基準発振器の低コスト化、小
型化および低消費電力化を図ると共に、移動無線機回路
の熱設計が容易になり、無線機の小型化および軽量化を
図ることができる。
【0083】また、復調器および周波数安定化機能を実
現するための回路、すなわち周波数カウンタ5、周波数
誤差検出回路6および基準発振器制御回路7はすべて論
理回路で構成でき、LSI化が容易であるため、小型
化、低消費電力化および無調整化が可能であり、移動無
線機に適している。
【0084】図14は本発明第四実施例の移動無線機を
示すブロック構成図である。この実施例は、再生された
搬送波の周波数に関する情報として、搬送波再生のため
の制御データを利用することが第一実施例と異なる。
【0085】すなわち、復調器4内の搬送波再生回路に
おいて、論理回路で構成された可変分周器の分周比を変
化させることにより再生搬送波周波数を変化させる場合
には、その分周比を設定するための制御データに対して
出力周波数が一意に定まるので、その制御データを周波
数データとして取り出し、あらかじめ定められた周波数
に対する中間周波数信号の周波数ドリフトを検出するこ
とができる。具体的には、図6に示した復調器のディジ
タル発振器44に入力される周波数データ、すなわち適
応キャリヤ同期データ生成回路42の出力と周波数ドリ
フト検出回路43の出力とを用いる。
【0086】この場合には、第一実施例ないし第三実施
例における周波数カウンタ5は不要となり、復調器4の
出力する周波数データは直接に周波数誤差検出回路6に
供給される。周波数誤差検出回路6は、この周波数デー
タに基づいて、あらかじめ定めされた中間周波信号周波
数に対する周波数誤差を検出する。周波数誤差検出回路
6の検出した周波数誤差は基準発振器制御回路7に入力
される。基準発振器制御回路7は、周波数誤差を補償す
るための周波数誤差信号を生成して基準発振器8に入力
し、周波数誤差があらかじめ定められた値以下となるま
で基準発振器8の発振周波数を制御して安定化する。
【0087】また、第二実施例と同様に回線品質検出回
路を備え、回線品質の劣化を検出したときに周波数安定
化を行わせることができる。さらに、第三実施例と同様
にデータ監視回路を備え、復調データの信頼性の低下を
検出したときに、基準発振器の発振周波数にオフセット
を加えることができる。
【0088】本実施例は、再生搬送波周波数を周波数カ
ウンタを用いて測定する必要がないため、高速な周波数
安定化動作が可能となる。さらに、周波数カウンタが不
要であることから、回路規模を小さくできる利点があ
る。
【0089】図15は本発明第五実施例の移動無線器を
示すブロック構成図である。この実施例は、周波数シン
セサイザの周波数基準にオフセットを加えるのではな
く、復調器内の位相基準信号周波数にオフセットを加え
ることが上述の実施例と異なる。すなわち、同期ワード
検出回路13が復調データの信頼性の低下を検出したと
きに復調器4内の位相基準信号の周波数にオフセットを
加えるための基準信号制御回路14を備えることが第三
実施例と異なる。
【0090】基準信号制御回路14は、復調器4に基準
信号制御データを入力し、初期状態として、復調器4に
おける位相基準信号があらかじめ定められた中間周波信
号の周波数に対応するように設定する。復調器4から出
力された復調データは同期ワード検出回路13に入力さ
れる。
【0091】同期ワード検出により、復調データに信頼
性があり、かつ復調器4の追従範囲内で搬送波再生が行
われていることが確認された後、復調器4の出力である
再生搬送波の周波数を周波数カウンタ5により測定す
る、同期ワード検出が行われない場合には、復調器4の
位相基準信号周波数をオフセットさせるため、基準信号
制御回路14は基準信号制御データを復調器4に入力
し、再度、同期ワードの検出を行う。
【0092】ここで、位相基準信号周波数をオフセット
させるために基準信号制御回路14が出力するデータ
は、初期値を入力している場合の復調器4における周波
数誤差追従範囲とオフセット後の周波数誤差追従範囲の
一部とを重複させた値とすることがよい。すなわち、両
者の周波数誤差検出範囲が連続となるように周波数をオ
フセットすることにより、復調器4の追従範囲の限界周
波数での搬送波再生動作の不安定を除去できる。
【0093】周波数誤差検出回路6では、周波数カウン
タ5の出力から、あらかじめ定められた中間周波信号周
波数との比較を行って周波数誤差を検出する。検出出力
は基準発振器制御回路7に供給される。基準発振器制御
回路7は、周波数誤差を補償するために周波数誤差補償
信号を生成し、これを基準発振器8に入力して周波数誤
差があらかじめ定めされた値以下となるまで周波数基準
信号の発振周波数を制御し、安定化動作を行う。
【0094】基準発振器8として用いられるVC−TC
XOの発振周波数の経年変動の傾向、および実際に移動
無線機が使用される環境における発振周波数誤差の傾向
については、VC−TCXOの特性表その他からあらか
じめ知ることができる。そこで、これにあわせて基準信
号制御回路14による周波数オフセット量を設定し、初
期値に対して発振周波数を増加させるかあるいは減少さ
せるかを制御することにより、周波数安定化に要する時
間を短縮することができる。さらに基準発振器8に与え
られている発振周波数誤差の補償信号を記憶しておき、
次回からの周波数安定化動作時の初期値として用いるこ
ともできる。さらに周波数安定化に要する時間を短縮さ
せるために、過去の周波数安定化動作において基準発振
器8に与えた誤差補償信号を記憶しておき、そこらの平
均値または最も頻度の高い順の値を周波数安定化動作時
の初期値あるいはオフセット量の設定値として用いるこ
ともできる。
【0095】本実施例は、復調のための位相基準信号を
異なる周波数にオフセットすることにより、復調器4の
復調のための位相基準を時系列に変更し、等価的に周波
数検出範囲の異なる複数の復調器を実現している。この
ため、より広い周波数範囲にわたり周波数誤差の検出お
よび補償が可能である。
【0096】以上の説明では再生搬送波を想定して周波
数誤差を検出する構成について説明したが、第四実施例
と同様に、搬送波の周波数に関する情報として搬送波再
生のための制御データを用いることができる。
【0097】また、復調器および周波数安定化機能を実
現するための回路、すなわち周波数カウンタ5、周波数
誤差検出回路6および基準発振器制御回路7、さらには
同期ワード検出回路13および基準信号制御回路14は
すべて論理回路で構成でき、LSI化が容易であるた
め、小型化、低消費電力化および無調整化が可能であ
り、移動無線機に適している。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の移動無線
機は、時分割で無線通信信号の送受信を行う無線通信シ
ステムにおいて、通信品質を劣化させることなく、通信
中の温度変化あるいは基準発振器の経年変化による周波
数精度の低下を高精度に検出および補償することを可能
とし、基準発振器に要求される周波数安定度の緩和を可
能とし、基準発振器の低コスト化、小型化、低消費電力
化を図るとともに、移動無線機回路の熱設計を容易にし
て、移動無線機の小型化、軽量化を図ることができる。
【0099】周波数ドリフトによる回線品質劣化を検出
して周波数安定化制御を起動することより、通信中の周
波数変動が小さいときには不必要に周波数安定化をする
ことがない。さらに、受信電界強度信号を利用すること
により、受信電界が著しく低下している場合には周波数
安定化制御を起動しないようにすることができる。
【0100】移動無線機が電源投入等により動作を開始
したときの基準発振器の周波数誤差が復調器の追従範囲
を越えていても、基準発振器の発振周波数にオフセット
を加えることにより、復調器での搬送波再生を可能と
し、周波数カウンタで測定した搬送波周波数誤差とオフ
セット量とから基準発振器の発振周波数誤差を検出して
補正できるとともに、通信中の温度変化による周波数ド
リフトも補償できる。したがって、移動無線機の使用温
度範囲を拡大するとともに、基準発振器の製造時の初期
周波数偏差の微調整や経年変化に伴う周波数偏差の再調
整等を不要とし、無調整化を図ることができる。
【0101】再生された搬送波の周波数に関する情報と
して搬送波再生のための制御データを用いる場合には、
周波数カウンタが不要となり、高速な周波数安定化動作
が可能となる。さらに、周波数カウンタが不要であるこ
とから、回路規模を小さくできる利点がある。
【0102】復調のための位相基準信号を異なる周波数
にオフセットすることで、一つの復調器の復調のための
位相基準を時系列に変更し、等価的に周波数検出範囲の
異なる複数の復調器を実現することもできる。このた
め、より広い周波数範囲にわたり周波数誤差の検出およ
び補償が可能である。
【0103】復調器および周波数安定化機能を実現する
ための回路をすべて論理回路で構成てき、LSI化が容
易であるため、小型化、低消費電力化および無調整化が
可能であり、移動無線機に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例の移動無線機を示すブロック
構成図。
【図2】復調器、周波数カウンタおよび周波数誤差検出
回路による周波数誤差検出動作を説明する図。
【図3】通信中の周波数測定と基準発振器制御とのタイ
ミングの一例を示す図。
【図4】通信中の周波数安定化動作の一例を示すフロー
チャート。
【図5】基準発振器制御の一例を説明する図。
【図6】復調器の一例を示すブロック構成図。
【図7】識別タイミングにおけるシンボル位相を示す
図。
【図8】位相基準信号と角度変調波の搬送波との間に周
波数誤差が存在する場合の位相回転を示す図。
【図9】周波数誤差によって生じる位相回転角度θがπ
/4を越えた場合を示す図。
【図10】識別タイミング毎に検出した相対位相データ
を第一象限に縮退させた状態を示す図。
【図11】本発明第二実施例の移動無線機を示すブロッ
ク構成図。
【図12】本発明第三実施例の移動無線機を示すブロッ
ク構成図。
【図13】復調データ監視回路の構成例を示すブロック
構成図。
【図14】本発明第四実施例の移動無線機を示すブロッ
ク構成図。
【図15】本発明第五実施例の移動無線機を示すブロッ
ク構成図。
【図16】従来例の移動無線機を示すブロック構成図。
【図17】変調回路の構成例を示す図。
【図18】時分割で無線通信信号の送信および受信を行
うディジタル移動通信システムの送信タイミングの例を
示す図。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 送受分波器 3 受信機 4 復調器 5 周波数カウンタ 6 周波数誤差検出回路 7 基準発振器制御回路 8 基準発振器 9 周波数シンセサイザ 10 変調回路 11 電力増幅器 12 同期ワード検出回路 13 タイミング制御回路 14 回線品質検出回路 15 復調データ監視回路 16 同期ワード検出/復調データ監視回路 41 直接位相量子化回路 42 適応キャリア同期データ生成回路 43 周波数ドリフト検出回路 44 ディジタル発振器 45 固定発振器 46 識別回路 101 変調入力端子 102 角度変調器 103 局部発振信号入力端子 104 ミクサ 105 変調出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04L 27/227

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角度変調されたディジタル信号の送信お
    よび受信を時分割で行う送受信機と、 この送受信機に送信周波数および受信周波数を定める局
    部発振周波数を供給する周波数シンセサイザと、 この周波数シンセサイザの周波数基準となる信号を発生
    する基準発振器と、 前記送受信機の受信出力である中間周波数信号から搬送
    波を再生し、その搬送波に位相が実質的に同期した信号
    を位相基準信号として受信信号の復調を行う復調器と、 この復調器で再生された搬送波の周波数に関する情報か
    ら前記基準発振器の周波数誤差を検出する周波数誤差検
    出手段と、 この周波数誤差検出手段の出力に基づいて前記基準発振
    器の発振周波数を制御する基準発振器制御手段と、 前記復調器から出力される復調データから同期ワードを
    検出して基準タイミング信号を生成する同期ワード検出
    回路と、 この基準タイミング信号を入力とし、前記送受信器の送
    信動作および受信動作のタイミングを制御するタイミン
    グ制御回路とを備えた移動無線機において、 前記タイミング制御回路は、前記周波数誤差検出手段の
    動作と停止のタイミングおよび前記基準発振器制御手段
    による前記基準発振器の発振周波数制御のタイミングを
    制御する手段を含むことを特徴とする移動無線機。
  2. 【請求項2】 受信信号から無線回線の品質を検出する
    回線品質検出回路を備え、前記タイミングを制御する手
    段は、この回線品質検査回路が受信信号の品質低下を検
    出したとき、前記周波数誤差検出手段および前記基準発
    振器制御手段にタイミング信号を出力する手段を含む請
    求項1記載の移動無線機。
  3. 【請求項3】 前記復調器の出力する復調データの信頼
    性を監視し、復調データの信頼性の低下が検出されたと
    きには前記基準発振器の発振周波数をオフセットする手
    段を備えた請求項1または2記載の移動無線機。
  4. 【請求項4】 前記オフセットする手段は、受信データ
    フレームの同期ワードの検出率を監視する手段を含む請
    求項3記載の移動無線機。
  5. 【請求項5】 前記再生された搬送波の周波数に関する
    情報は前記復調器における搬送波再生のための制御デー
    タである請求項1または3記載の移動無線機。
  6. 【請求項6】 前記基準発振器制御手段は、前記同期ワ
    ード検出回路の出力信号に基づいて、前記復調器におい
    て受信信号を検波するときの位相基準となる基準信号の
    周波数をオフセットする手段を含む請求項3または5記
    載の移動無線機。
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