JPH08324889A - ターレット型糸巻取機の糸切替方法、ターレット型糸巻取機及び糸巻用ボビン - Google Patents
ターレット型糸巻取機の糸切替方法、ターレット型糸巻取機及び糸巻用ボビンInfo
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- JPH08324889A JPH08324889A JP13826895A JP13826895A JPH08324889A JP H08324889 A JPH08324889 A JP H08324889A JP 13826895 A JP13826895 A JP 13826895A JP 13826895 A JP13826895 A JP 13826895A JP H08324889 A JPH08324889 A JP H08324889A
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- bobbin
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- traverse
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 糸切替え機構を簡素にコンパクト化すること
により設備費のコストダウンを可能にし、かつラージパ
ッケージ化を可能にするターレット型糸巻取機の糸切替
方法と糸巻取機の提供。また、糸巻用ボビンの提供。 【構成】 ターレット盤１に一対のボビンホルダ２，
２’を取り付け、一方を巻取位置に、他方を待機位置に
それぞれセットし、巻取位置のボビンが満巻になる毎に
ターレット盤１を回転させて、一対のボビンホルダ２，
２’の位置を互いに入れ替えるようにしたターレット型
糸巻取機において、巻取位置のボビンが満巻になると巻
取中の糸条をトラバース装置４から外して、該満巻ボビ
ンの軸方向の略中央にバンチ巻き状態にし、このバンチ
巻き状態を維持しながらターレット盤１を回転させ、糸
条を待機位置から巻取位置へ移動中の空ボビンの軸方向
の略中央に設けた糸把持溝１０に捕捉させるようにす
る。糸巻用ボビンＢはボビン本体の軸方向の略中央に周
方向に延びる糸把持溝１０を設けている。
により設備費のコストダウンを可能にし、かつラージパ
ッケージ化を可能にするターレット型糸巻取機の糸切替
方法と糸巻取機の提供。また、糸巻用ボビンの提供。 【構成】 ターレット盤１に一対のボビンホルダ２，
２’を取り付け、一方を巻取位置に、他方を待機位置に
それぞれセットし、巻取位置のボビンが満巻になる毎に
ターレット盤１を回転させて、一対のボビンホルダ２，
２’の位置を互いに入れ替えるようにしたターレット型
糸巻取機において、巻取位置のボビンが満巻になると巻
取中の糸条をトラバース装置４から外して、該満巻ボビ
ンの軸方向の略中央にバンチ巻き状態にし、このバンチ
巻き状態を維持しながらターレット盤１を回転させ、糸
条を待機位置から巻取位置へ移動中の空ボビンの軸方向
の略中央に設けた糸把持溝１０に捕捉させるようにす
る。糸巻用ボビンＢはボビン本体の軸方向の略中央に周
方向に延びる糸把持溝１０を設けている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はターレット型糸巻取機の
糸切替方法、この糸切替方法を実施するターレット型糸
巻取機及びこの糸巻取機に使用する糸巻用ボビンに関す
る。
糸切替方法、この糸切替方法を実施するターレット型糸
巻取機及びこの糸巻取機に使用する糸巻用ボビンに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】ターレット型糸巻取機は、ターレット盤
に一対のボビンホルダを取り付け、一方のボビンホルダ
を巻取位置、他方のボビンホルダを待機位置にそれぞれ
セットし、巻取位置のボビンホルダのボビンが満巻にな
る毎にターレット盤を１８０°回転させて両ボビンホル
ダの位置を互いに入れ替え、それまで待機位置にいた空
ボビンに糸移しすることにより、供給糸条を中断するこ
となく連続的に巻取るようにした生産性に優れた装置で
ある。
に一対のボビンホルダを取り付け、一方のボビンホルダ
を巻取位置、他方のボビンホルダを待機位置にそれぞれ
セットし、巻取位置のボビンホルダのボビンが満巻にな
る毎にターレット盤を１８０°回転させて両ボビンホル
ダの位置を互いに入れ替え、それまで待機位置にいた空
ボビンに糸移しすることにより、供給糸条を中断するこ
となく連続的に巻取るようにした生産性に優れた装置で
ある。
【０００３】この種のターレット型糸巻取機には、満巻
ボビンから空ボビンへ糸切り替えするための機構として
複数個所にわたり糸切替え手段が設けられており、これ
ら手段が装置の設備費を上昇させたり、或いは糸層の巻
径を制約してラージパッケージ化の障害になっていた。
図３及び図４は、上記のような諸問題を有する従来のタ
ーレット型糸巻取機を示すものである。ターレット盤１
には１８０°の間隔で一対のボビンホルダ２，２’が設
けられ、これらのボビンホルダを上方を巻取位置、下方
を待機位置にして配置している。巻取位置のボビンホル
ダ２上のボビンＢには、振り支点ガイド３から連続供給
される糸条Ｙがトラバース装置４で左右にトラバースさ
れ、かつ接圧ロール５で押圧されながら巻き上げられ
る。
ボビンから空ボビンへ糸切り替えするための機構として
複数個所にわたり糸切替え手段が設けられており、これ
ら手段が装置の設備費を上昇させたり、或いは糸層の巻
径を制約してラージパッケージ化の障害になっていた。
図３及び図４は、上記のような諸問題を有する従来のタ
ーレット型糸巻取機を示すものである。ターレット盤１
には１８０°の間隔で一対のボビンホルダ２，２’が設
けられ、これらのボビンホルダを上方を巻取位置、下方
を待機位置にして配置している。巻取位置のボビンホル
ダ２上のボビンＢには、振り支点ガイド３から連続供給
される糸条Ｙがトラバース装置４で左右にトラバースさ
れ、かつ接圧ロール５で押圧されながら巻き上げられ
る。
【０００４】また、満巻ボビンから空ボビンへ糸切替え
する機構として、トラバース装置４上方にトラバース外
しガイド６、振り支点ガイド３とトラバース装置４との
間を横断する糸寄せガイド７、巻取位置の側部近傍で揺
動する糸掛けガイド８、ターレット盤１上のボビンホル
ダ２，２’の中間位置に取り付けられた糸道規制ガイド
９，９’がそれぞれ設けられている。
する機構として、トラバース装置４上方にトラバース外
しガイド６、振り支点ガイド３とトラバース装置４との
間を横断する糸寄せガイド７、巻取位置の側部近傍で揺
動する糸掛けガイド８、ターレット盤１上のボビンホル
ダ２，２’の中間位置に取り付けられた糸道規制ガイド
９，９’がそれぞれ設けられている。
【０００５】このような糸巻取機において、巻取位置で
ボビンＢが満巻になると、トラバース外しガイド６が破
線のように揺動して糸条Ｙをトラバースガイド４ｇから
外し、かつターレット盤１が矢印方向に回転を開始する
と共に、糸寄せガイド７が図４（Ｂ）の右端から左端へ
向けて横断する。上記ターレット盤１の回転が進むと糸
道規制ガイド９に糸条Ｙが引っ掛けられ、この糸道規制
ガイド９と振り支点ガイド３との間を走行する糸条Ｙ
が、糸寄せガイド７の横断によって引っ掛けられながら
糸道規制ガイド９上を滑り、左端の係止部９ａに係止さ
せられる。
ボビンＢが満巻になると、トラバース外しガイド６が破
線のように揺動して糸条Ｙをトラバースガイド４ｇから
外し、かつターレット盤１が矢印方向に回転を開始する
と共に、糸寄せガイド７が図４（Ｂ）の右端から左端へ
向けて横断する。上記ターレット盤１の回転が進むと糸
道規制ガイド９に糸条Ｙが引っ掛けられ、この糸道規制
ガイド９と振り支点ガイド３との間を走行する糸条Ｙ
が、糸寄せガイド７の横断によって引っ掛けられながら
糸道規制ガイド９上を滑り、左端の係止部９ａに係止さ
せられる。
【０００６】次いで、係止部９ａと左端の糸寄せガイド
７との間を走行する糸条Ｙを、糸掛けガイド８が倒れ込
んで引っ掛けると、糸条Ｙがボビンホルダ２’側の空ボ
ビンＢの端部に設けた糸把持溝１０に押し込まれ、その
空ボビンＢ側に巻き上げられるように糸移しされる。こ
のように従来のターレット型糸巻取機は糸切替え機構と
して、トラバース外しガイド６、糸寄せガイド７、糸掛
けガイド８、糸道規制ガイド９，９’など多種類の手段
を設ける必要があるため機構が複雑化し、また糸寄せガ
イド７や糸掛けガイド８が装置幅を広げるため錘間ピッ
チを大きくなるなどの欠点があった。また、糸道規制ガ
イド９，９’はボビンＢに巻き上げられる糸巻層Ｐの巻
径を制約するため、ラージパッケージ化の障害になって
いた。
７との間を走行する糸条Ｙを、糸掛けガイド８が倒れ込
んで引っ掛けると、糸条Ｙがボビンホルダ２’側の空ボ
ビンＢの端部に設けた糸把持溝１０に押し込まれ、その
空ボビンＢ側に巻き上げられるように糸移しされる。こ
のように従来のターレット型糸巻取機は糸切替え機構と
して、トラバース外しガイド６、糸寄せガイド７、糸掛
けガイド８、糸道規制ガイド９，９’など多種類の手段
を設ける必要があるため機構が複雑化し、また糸寄せガ
イド７や糸掛けガイド８が装置幅を広げるため錘間ピッ
チを大きくなるなどの欠点があった。また、糸道規制ガ
イド９，９’はボビンＢに巻き上げられる糸巻層Ｐの巻
径を制約するため、ラージパッケージ化の障害になって
いた。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、糸切
替え機構を簡素にコンパクト化することにより設備費の
コストダウンを可能にし、かつラージパッケージ化を可
能にするターレット型糸巻取機の糸切替方法及びこれを
実施するターレット型糸巻取機を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記糸切替方法の実施に有用な糸
巻用ボビンを提供することにある。
替え機構を簡素にコンパクト化することにより設備費の
コストダウンを可能にし、かつラージパッケージ化を可
能にするターレット型糸巻取機の糸切替方法及びこれを
実施するターレット型糸巻取機を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記糸切替方法の実施に有用な糸
巻用ボビンを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の糸切替え方法は、ターレット盤に一対のボビンホル
ダを取り付けると共に、一方を巻取位置に、他方を待機
位置にそれぞれセットし、前記巻取位置のボビンが満巻
になる毎に前記ターレット盤を回転させて、前記一対の
ボビンホルダの位置を互いに入れ替えるようにしたター
レット型糸巻取機において、前記巻取位置のボビンが満
巻になったとき、トラバースしながら巻取中の糸条をト
ラバース装置から外して、該満巻ボビンの軸方向の略中
央にバンチ巻き状態にし、このバンチ巻き状態を維持し
ながら前記ターレット盤を回転させて、前記糸条を前記
待機位置から巻取位置へ移動中の空ボビンの軸方向の略
中央に設けた糸把持溝に捕捉させることを特徴とするも
のであり、また、本発明のターレット型糸巻取機は、タ
ーレット盤に一対のボビンホルダを取り付けると共に、
一方を巻取位置に、他方を待機位置にそれぞれセット
し、前記巻取位置のボビンが満巻になる毎に前記ターレ
ット盤を回転させて、前記一対のボビンホルダの位置を
互いに入れ替えるようにしたターレット型糸巻取機にお
いて、前記巻取位置に設けたトラバース装置の近傍にト
ラバース糸外し手段を設け、かつ前記ボビンホルダに装
着したボビンに、その軸方向の略中央に周方向に延びる
糸把持溝を設けたことを特徴とするものである。
明の糸切替え方法は、ターレット盤に一対のボビンホル
ダを取り付けると共に、一方を巻取位置に、他方を待機
位置にそれぞれセットし、前記巻取位置のボビンが満巻
になる毎に前記ターレット盤を回転させて、前記一対の
ボビンホルダの位置を互いに入れ替えるようにしたター
レット型糸巻取機において、前記巻取位置のボビンが満
巻になったとき、トラバースしながら巻取中の糸条をト
ラバース装置から外して、該満巻ボビンの軸方向の略中
央にバンチ巻き状態にし、このバンチ巻き状態を維持し
ながら前記ターレット盤を回転させて、前記糸条を前記
待機位置から巻取位置へ移動中の空ボビンの軸方向の略
中央に設けた糸把持溝に捕捉させることを特徴とするも
のであり、また、本発明のターレット型糸巻取機は、タ
ーレット盤に一対のボビンホルダを取り付けると共に、
一方を巻取位置に、他方を待機位置にそれぞれセット
し、前記巻取位置のボビンが満巻になる毎に前記ターレ
ット盤を回転させて、前記一対のボビンホルダの位置を
互いに入れ替えるようにしたターレット型糸巻取機にお
いて、前記巻取位置に設けたトラバース装置の近傍にト
ラバース糸外し手段を設け、かつ前記ボビンホルダに装
着したボビンに、その軸方向の略中央に周方向に延びる
糸把持溝を設けたことを特徴とするものである。
【０００９】このように糸切替え機構として、トラバー
ス糸外し手段を設けるだけであり、かつボビンの糸捕捉
溝を軸方向の略中央に設けるだけでよいので、糸切替え
機構を設けるための設備費を従来に比べて低減し、かつ
糸巻層の巻径を制約されることもないのでラージパッケ
ージ化を可能にする。また、従来使用されていた糸寄せ
ガイドや糸掛けガイドが不要になるので、錘間ピッチを
小さくコンパクトにすることができる。
ス糸外し手段を設けるだけであり、かつボビンの糸捕捉
溝を軸方向の略中央に設けるだけでよいので、糸切替え
機構を設けるための設備費を従来に比べて低減し、かつ
糸巻層の巻径を制約されることもないのでラージパッケ
ージ化を可能にする。また、従来使用されていた糸寄せ
ガイドや糸掛けガイドが不要になるので、錘間ピッチを
小さくコンパクトにすることができる。
【００１０】また、本発明による糸巻用ボビンは、ボビ
ン本体の軸方向略中央に周方向に延長する糸把持溝を設
けたことを特徴とするものである。このような糸把持溝
を設置したことにより、本発明による糸切替え方法の実
施を容易にする。
ン本体の軸方向略中央に周方向に延長する糸把持溝を設
けたことを特徴とするものである。このような糸把持溝
を設置したことにより、本発明による糸切替え方法の実
施を容易にする。
【００１１】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例により具体的
に説明する。図１および図２は、本発明の実施例からな
るターレット型糸巻取機を示し、ターレット盤１に１８
０°の間隔で一対のボビンホルダ２，２’を設け、上方
の巻取位置にボビンホルダ２を、下方の待機位置にボビ
ンホルダ２’をセットする点は、従来のターレット型糸
巻取機と同じである。ボビンホルダ２，２’に装着され
るボビンＢには、糸把持溝１０がボビン軸方向の略中央
に周方向に延長するように設けられている（図２（Ｂ）
参照）。
に説明する。図１および図２は、本発明の実施例からな
るターレット型糸巻取機を示し、ターレット盤１に１８
０°の間隔で一対のボビンホルダ２，２’を設け、上方
の巻取位置にボビンホルダ２を、下方の待機位置にボビ
ンホルダ２’をセットする点は、従来のターレット型糸
巻取機と同じである。ボビンホルダ２，２’に装着され
るボビンＢには、糸把持溝１０がボビン軸方向の略中央
に周方向に延長するように設けられている（図２（Ｂ）
参照）。
【００１２】上方の巻取位置にはトラバース装置４と接
圧ローラ５が設けられ、かつトラバース装置４の上方に
トラバース外しガイド６が設けられている。トラバース
装置４、接圧ローラ５、トラバース外しガイド６は共通
のフレーム１１に組み付けられ、これらが一体になって
上下移動するようになっている。さらに、この共通のフ
レーム１１上にフレーム１２を介して振り支点ガイド３
が固定され、この振り支点ガイド３もトラバース装置４
等と一体に上下動するようになっている。
圧ローラ５が設けられ、かつトラバース装置４の上方に
トラバース外しガイド６が設けられている。トラバース
装置４、接圧ローラ５、トラバース外しガイド６は共通
のフレーム１１に組み付けられ、これらが一体になって
上下移動するようになっている。さらに、この共通のフ
レーム１１上にフレーム１２を介して振り支点ガイド３
が固定され、この振り支点ガイド３もトラバース装置４
等と一体に上下動するようになっている。
【００１３】上記糸巻取機において、上方の振り支点ガ
イド３から連続供給される糸条Ｙはトラバース装置４で
左右にトラバースされ、接圧ロール５により一定圧力を
付与されながら上方側の巻取位置のボビンホルダ２上の
ボビンＢに巻き取られ、糸巻層Ｐを形成する。この糸巻
層Ｐが形成される過程において、巻径の成長と共にトラ
バース装置４、接圧ローラ５、トラバース外しガイド６
は一体になって追従しながら上昇する。
イド３から連続供給される糸条Ｙはトラバース装置４で
左右にトラバースされ、接圧ロール５により一定圧力を
付与されながら上方側の巻取位置のボビンホルダ２上の
ボビンＢに巻き取られ、糸巻層Ｐを形成する。この糸巻
層Ｐが形成される過程において、巻径の成長と共にトラ
バース装置４、接圧ローラ５、トラバース外しガイド６
は一体になって追従しながら上昇する。
【００１４】また、フレーム１１には振り支点ガイド３
が一体に固定されているので、この振り支点ガイド３も
糸巻層Ｐの巻径の成長に追従して上昇し、その糸巻層Ｐ
と振り支点ガイド３との距離を巻始めから満巻まで常に
一定に維持するようになっている。すなわち、図１
（Ｂ）に示すように、糸条Ｙのトラバース端でのボビン
軸方向に対する角度θが、巻始めの角度θｓから満巻時
の角度θｅまで略一定に維持される（θｓ＝θｅ）。そ
のため、糸条Ｙの張力を巻始めから満巻まで略一定に維
持することができ、糸巻層Ｐの内外層の糸質を略均一に
することができる。これに対し、従来の糸巻取機では、
振り支点ガイド３が一定位置に固定されているので、図
３（Ｂ）に示すように、巻始めの角度θｓは大きいが、
満巻時の角度θｅになるほど小さくなるため（θｓ＞θ
ｅ）、糸巻層Ｐの内外層における糸質を均一にすること
が難しくなる。
が一体に固定されているので、この振り支点ガイド３も
糸巻層Ｐの巻径の成長に追従して上昇し、その糸巻層Ｐ
と振り支点ガイド３との距離を巻始めから満巻まで常に
一定に維持するようになっている。すなわち、図１
（Ｂ）に示すように、糸条Ｙのトラバース端でのボビン
軸方向に対する角度θが、巻始めの角度θｓから満巻時
の角度θｅまで略一定に維持される（θｓ＝θｅ）。そ
のため、糸条Ｙの張力を巻始めから満巻まで略一定に維
持することができ、糸巻層Ｐの内外層の糸質を略均一に
することができる。これに対し、従来の糸巻取機では、
振り支点ガイド３が一定位置に固定されているので、図
３（Ｂ）に示すように、巻始めの角度θｓは大きいが、
満巻時の角度θｅになるほど小さくなるため（θｓ＞θ
ｅ）、糸巻層Ｐの内外層における糸質を均一にすること
が難しくなる。
【００１５】上記ターレット型糸巻取機における満巻ボ
ビンから空ボビンへの糸切替えは次のようにして実施さ
れる。まず、図１（Ａ）のように、巻取位置のボビンホ
ルダ２のボビンＢが満巻になると、トラバース外しガイ
ド６が破線のように揺動して糸条Ｙをトラバースガイド
４ｇから外す。このようにトラバースガイド４ｇから外
された糸条Ｙは、満巻ボビンＢの軸方向の略中央にバン
チ巻きＹB の状態に巻き上げられる。
ビンから空ボビンへの糸切替えは次のようにして実施さ
れる。まず、図１（Ａ）のように、巻取位置のボビンホ
ルダ２のボビンＢが満巻になると、トラバース外しガイ
ド６が破線のように揺動して糸条Ｙをトラバースガイド
４ｇから外す。このようにトラバースガイド４ｇから外
された糸条Ｙは、満巻ボビンＢの軸方向の略中央にバン
チ巻きＹB の状態に巻き上げられる。
【００１６】上記トラバース外しをすると共に、ターレ
ット盤１を矢印方向に回転させると、図２（Ａ）のよう
に満巻ボビンＢのボビンホルダ２が待機位置へ、また空
ボビンＢのボビンホルダ２’が巻取位置へ移動する。こ
の回転移動の途中において、振り支点ガイド３から満巻
ボビンＢに走行する糸条Ｙの中間部が空ボビンＢの表面
の軸方向の略中央に接触する。この空ボビンＢの軸方向
の略中央には上述したように糸捕捉溝１０が周方向に設
けられているので、糸条Ｙはこの糸捕捉溝１０に食い込
むように捕捉される。その結果、満巻ボビンと空ボビン
との間を走行する糸条が張力により切断し、新たに供給
される糸条Ｙは空ボビンＢ側に巻き上げられるように切
り替わる。
ット盤１を矢印方向に回転させると、図２（Ａ）のよう
に満巻ボビンＢのボビンホルダ２が待機位置へ、また空
ボビンＢのボビンホルダ２’が巻取位置へ移動する。こ
の回転移動の途中において、振り支点ガイド３から満巻
ボビンＢに走行する糸条Ｙの中間部が空ボビンＢの表面
の軸方向の略中央に接触する。この空ボビンＢの軸方向
の略中央には上述したように糸捕捉溝１０が周方向に設
けられているので、糸条Ｙはこの糸捕捉溝１０に食い込
むように捕捉される。その結果、満巻ボビンと空ボビン
との間を走行する糸条が張力により切断し、新たに供給
される糸条Ｙは空ボビンＢ側に巻き上げられるように切
り替わる。
【００１７】このように本発明によると、ボビンの糸捕
捉溝１０を軸方向の略中央に設け、糸切替え機構として
はトラバース外しガイド６を設けただけで糸切替えを実
施することができる。すなわち、従来の糸巻取機に設け
られていたような糸寄せガイド７、糸掛けガイド８、糸
道規制ガイド９，９’などは不要になり、機構を極めて
簡素化することができる。また、糸寄せガイド７、糸掛
けガイド８などのように巻取機幅を広げるような機構を
設けないので錘間距離を小さくすることができ、全体を
コンパクトな装置にすることができる。
捉溝１０を軸方向の略中央に設け、糸切替え機構として
はトラバース外しガイド６を設けただけで糸切替えを実
施することができる。すなわち、従来の糸巻取機に設け
られていたような糸寄せガイド７、糸掛けガイド８、糸
道規制ガイド９，９’などは不要になり、機構を極めて
簡素化することができる。また、糸寄せガイド７、糸掛
けガイド８などのように巻取機幅を広げるような機構を
設けないので錘間距離を小さくすることができ、全体を
コンパクトな装置にすることができる。
【００１８】また、ターレット盤１のボビンホルダ２，
２’の周辺には、従来の糸巻取機に設けた糸道規制ガイ
ド９，９’を設ける必要がないので、ボビンＢに形成す
る糸巻層Ｐが巻径を制約されることがなくなり、ラージ
パッケージ化を容易にすることができる。
２’の周辺には、従来の糸巻取機に設けた糸道規制ガイ
ド９，９’を設ける必要がないので、ボビンＢに形成す
る糸巻層Ｐが巻径を制約されることがなくなり、ラージ
パッケージ化を容易にすることができる。
【００１９】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、糸切替
え機構としてトラバース糸外し手段をを設けるだけで、
かつボビンの糸捕捉溝を軸方向の略中央に設けるだけで
よいので、糸切替え機構の設備費を大幅に縮小すること
ができ、また糸層の巻径を糸切替え機構により制約され
ることがないのでラージパッケージ化を容易にする。ま
た、従来の糸巻取機の側部に設けられていた糸寄せガイ
ドや糸掛けガイドも必要がないので、錘間ピッチを小さ
くコンパクトにすることができる。
え機構としてトラバース糸外し手段をを設けるだけで、
かつボビンの糸捕捉溝を軸方向の略中央に設けるだけで
よいので、糸切替え機構の設備費を大幅に縮小すること
ができ、また糸層の巻径を糸切替え機構により制約され
ることがないのでラージパッケージ化を容易にする。ま
た、従来の糸巻取機の側部に設けられていた糸寄せガイ
ドや糸掛けガイドも必要がないので、錘間ピッチを小さ
くコンパクトにすることができる。
【００２０】また、本発明による糸巻用ボビンは、ボビ
ン本体の軸方向の略中央に糸把持溝を設けることによ
り、本発明による糸切替え方法の実施を容易にする。
ン本体の軸方向の略中央に糸把持溝を設けることによ
り、本発明による糸切替え方法の実施を容易にする。
【図１】（Ａ）は本発明の実施例によるターレット型糸
巻取機の正面図、（Ｂ）は同糸巻取機で糸条を巻き上げ
るときのトラバース端での糸条の角度θの変化を示す説
明図である。
巻取機の正面図、（Ｂ）は同糸巻取機で糸条を巻き上げ
るときのトラバース端での糸条の角度θの変化を示す説
明図である。
【図２】（Ａ）は図１の糸巻取機による糸切替え方法を
説明する正面図、（Ｂ）は同側面図である。
説明する正面図、（Ｂ）は同側面図である。
【図３】（Ａ）は従来のターレット型糸巻取機の正面
図、（Ｂ）は同糸巻取機で糸条を巻き上げるときのトラ
バース端での糸条の角度θの変化を示す説明図である。
図、（Ｂ）は同糸巻取機で糸条を巻き上げるときのトラ
バース端での糸条の角度θの変化を示す説明図である。
【図４】（Ａ）は図３の糸巻取機による糸切替え方法を
説明する正面図、（Ｂ）は同側面図である。
説明する正面図、（Ｂ）は同側面図である。
１ ターレット盤 ２，２’ ボビンホルダ ３ 振り支点ガイド ４ トラバース装置 ４ｇ トラバースガイド ５ 接圧ロール ６ トラバース外しガイド １０ 糸捕捉溝 １１，１２ フレーム Ｂ ボビン
Claims (4)
- 【請求項１】 ターレット盤に一対のボビンホルダを取
り付けると共に、一方を巻取位置に、他方を待機位置に
それぞれセットし、前記巻取位置のボビンが満巻になる
毎に前記ターレット盤を回転させて、前記一対のボビン
ホルダの位置を互いに入れ替えるようにしたターレット
型糸巻取機において、 前記巻取位置のボビンが満巻になったとき、トラバース
しながら巻取中の糸条をトラバース装置から外して、該
満巻ボビンの軸方向の略中央にバンチ巻き状態にし、こ
のバンチ巻き状態を維持しながら前記ターレット盤を回
転させて、前記糸条を前記待機位置から巻取位置へ移動
中の空ボビンの軸方向の略中央に設けた糸把持溝に捕捉
させるターレット型糸巻取機の糸切替方法。 - 【請求項２】 ターレット盤に一対のボビンホルダを取
り付けると共に、一方を巻取位置に、他方を待機位置に
それぞれセットし、前記巻取位置のボビンが満巻になる
毎に前記ターレット盤を回転させて、前記一対のボビン
ホルダの位置を互いに入れ替えるようにしたターレット
型糸巻取機において、 前記巻取位置に設けたトラバース装置の近傍にトラバー
ス糸外し手段を設け、かつ前記ボビンホルダに装着した
ボビンに、その軸方向の略中央に周方向に延びる糸把持
溝を設けたターレット型糸巻取機。 - 【請求項３】 前記巻取位置上方に設ける振り支点ガイ
ドを、前記トラバース装置のフレーム部に該トラバース
装置と共に上下移動可能に固定した請求項２に記載のタ
ーレット型糸巻取機。 - 【請求項４】 ボビン本体の軸方向の略中央に周方向に
延びる糸把持溝を設けた糸巻用ボビン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13826895A JPH08324889A (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | ターレット型糸巻取機の糸切替方法、ターレット型糸巻取機及び糸巻用ボビン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13826895A JPH08324889A (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | ターレット型糸巻取機の糸切替方法、ターレット型糸巻取機及び糸巻用ボビン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08324889A true JPH08324889A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15217963
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13826895A Pending JPH08324889A (ja) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | ターレット型糸巻取機の糸切替方法、ターレット型糸巻取機及び糸巻用ボビン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08324889A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1300357A1 (en) * | 2001-10-02 | 2003-04-09 | Murata Kikai Kabushiki Kaisha | Yarn winder |
-
1995
- 1995-06-05 JP JP13826895A patent/JPH08324889A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1300357A1 (en) * | 2001-10-02 | 2003-04-09 | Murata Kikai Kabushiki Kaisha | Yarn winder |
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