JP2001139229A - 合成繊維の巻取り方法及び装置 - Google Patents

合成繊維の巻取り方法及び装置

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JP2001139229A JP24942799A JP24942799A JP2001139229A JP 2001139229 A JP2001139229 A JP 2001139229A JP 24942799 A JP24942799 A JP 24942799A JP 24942799 A JP24942799 A JP 24942799A JP 2001139229 A JP2001139229 A JP 2001139229A
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弘隆 中嶋
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克己 園山
Kazumasa Yamashita
一正 山下
Teruaki Saijo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】糸条をボビンに巻付けるに際し、テールバンチ
を巻付けず、かつ糸条の太さや油剤などが異なる品種に
ついて、高い切替成功率を維持し、テール糸の単糸ばら
けの抑制や適正なテール長を安定的かつ容易に形成する
ことである。 【解決手段】棒巻きであるテールバンチを形成すること
なくトラバース中心方向に糸条が移動し、トラバースガ
イドと係合した時点から正規の巻取りを開始する合成繊
維の巻取り方法及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸条を巻き取る工
程に適する。特に、合成繊維製造工程において、高速で
巻取られかつ自動的に切替を行う巻取り機において特に
効果を発揮する合成繊維の巻取り方法及び装置に関する
ものである。詳細には、糸条を糸巻き用ボビンに巻付け
るに際し、前記糸条パッケージの外部で、棒状に巻かれ
た捨て糸となるテールバンチを巻付けないことによっ
て、テールバンチの除去作業を不要とし、かつ高い切替
成功率を維持する技術に関し、更に前記技術に付随し、
テール割れのなく、かつ適正な糸長のテール糸(トラン
スファーテール)を形成する技術、及び巻上りパッケー
ジの巻終りの糸端が巻上りパッケージ表層から落ちるこ
とを防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】糸巻き用ボビンの自動切替え機構を持つ
一般的な巻取り機について、図1、2および図3〜7を
用いて説明する。
【0003】図1は多糸条型巻取り機の概略正面図であ
り、図2は多糸条型巻取り機の概略側面図である。図3
〜図7は巻上がりパッケージから空ボビンへの自動切替
え時の動作を1糸条について時系列的に表した概略図で
ある。巻取装置1は、機枠に回転自在に取付けられたタ
ーレット板3と、ターレット板3に回転自在に取り付け
られた2本のスピンドル4と、スピンドル4の上方に設
置されたトラバース装置5と、スピンドル4に装着され
た糸巻き用空ボビン16、あるいはボビンに巻取られた
糸条に当接して所定の面圧を付与する接圧ローラー6
と、接圧ローラー6の上方に設けられた上部糸切替え機
構7と、糸条を巻上がりボビン17から空ボビン16に
切替える際に糸道を規制するため、2本のスピンドル4
の間の位置に設けられた糸道規制機構8と、糸条を空ボ
ビン16に巻付けるために空ボビン16と糸道規制機構
8の間に設けられた下部糸切替機構12とにより構成さ
れている。上述の上部糸切替え機構7は、トラバースガ
イドの綾振り方向に動作して、糸条を正規のトラバース
領域の外に移動させ、糸条をテールバンチ巻き位置、及
びテール巻き位置に案内する糸寄せガイド9、及びこれ
らの駆動源(図示せず)からなり、糸道規制機構8は、
待機側にあった空ボビン16が巻取り側に移動したと
き、糸条が空ボビン周面に接触しないように糸道を規制
し支持する糸道規制ガイド10と、糸道を満巻きパッケ
ージ17の糸条巻取り表層における表層バンチの巻位置
に向かって走行させる表層バンチ形成ガイド11から成
る。
【0004】また、下部糸切替機構12は、糸寄せガイ
ド9と糸道規制ガイド10の間を走行している糸条を空
ボビン16の周面に接触させ、糸条を空ボビン16の軸
方向に移動させて空ボビン16に設けた糸条把持部23
に把持させる巻付け用ガイド13と、前記巻付け用ガイ
ド13を待機位置と巻付け位置に動作させるアーム13
´により構成されている。
【0005】上述のような巻取り機で、糸条を巻上がり
パッケージ17から空ボビン16への切替えを行う場
合、まずターレット板3が180度時計回りに回転して
巻取り側にあった巻上がりパッケージ17が待機側に移
動し、さらに、待機側にあった空ボビン16が巻取り側
に移動される。
【0006】このとき、図3に見られるように糸道規制
機構8(図示せず)の糸道規制ガイド10はターレット
板3(図示せず)の回転と連動し、糸条をトラバースガ
イド(図示せず)から外し、糸条が空ボビン16周面に
接触しないように糸道を規制し支持する。
【0007】次いで、図4のように上部糸切替え機構7
の糸寄せガイド9によって糸条が正規のトラバース領域
の外に搬送されると、糸道規制機構8の表層バンチ形成
ガイド11が、糸を巻上がりパッケージ17の糸巻取り
層における表層バンチの巻位置に向かって走行させる。
【0008】次に、図5に示すように、下部糸切替機構
12(図示せず)の巻付け用ガイド13が空ボビン16
と、糸道規制機構8の間に移動し、上部糸切替え機構7
(図示せず)の糸寄せガイド9と下部糸切替え機構8の
表層バンチ形成ガイド11によって糸道が規制されて走
行している糸条が、前記巻付け用ガイド13により空ボ
ビン16の周面に当接されると共に、空ボビン16の軸
方向に移動されると、空ボビン16の端部周方向にある
糸条把持部23に導入され、把持される。前記糸条が把
持されると、満巻きパッケージ17と空ボビン16がど
ちらも糸条巻取り方向に回転しているため、巻上がりパ
ッケージ17と空ボビン16の間で糸条が切断されて糸
条が巻上がりパッケージ17から空ボビン16に切替え
られる。
【0009】そして、図6にあるように糸寄せガイド9
によって糸条が空ボビンのテールバンチ巻き位置に向か
って走行するように案内されているため、前記糸条は把
持部を出て空ボビン16の周面に移動し、所定の巻き位
置にテールバンチが形成される。
【0010】次いで、図7のように所定のテールバンチ
量を巻き取った後、糸寄せガイド9がボビン反対側の端
部に向かって戻るのに従い、糸条はテール糸を形成しつ
つトラバース中心方向に向かって移動し、トラバースガ
イド(図示せず)に受け渡され、綾振りされて巻き取ら
れる。
【0011】このように、上述したような従来の巻取り
方法及び装置でボビンの自動切替を行う場合、糸条が空
ボビンに切替え後、トラバース中心方向に向かって移動
しようとする力に逆らって糸条をテールバンチ巻き位置
上に支持する、上部糸切替え機構7にある糸寄せガイド
9により、空ボビン16に把持された糸条は、糸寄せガ
イド9の真下に巻取られ、必ずテールバンチが形成され
ることとなる。その結果、その形成されたテールバンチ
巻きを後の工程で除去しなければならず、この分の作業
負担が生じるという問題があった。
【0012】このほかに特開昭62−280172号公
報、および特公昭57−36233号公報、および特開
平6−321424号公報に記載されているようなター
レット型自動巻取り機があげられるが、いずれも糸条が
空ボビンに切替後、トラバース中心方向に向かって移動
しようとする力に逆らって糸条を支持するため、必ずテ
ールバンチが形成され、上述の場合と同様の問題があっ
た。
【0013】一方、このようなテールバンチの形成を行
わない巻取装置としては、特開昭54−114674号
公報にあるようなものが知られている。
【0014】しかし、この装置では、空ボビン表面に周
方向に延びた糸把持用の溝に糸条を導入する際の糸道
は、該糸条把持用の溝に対し斜めになる。その結果、糸
条の把持が確実に行われず、糸条の物性や太さの異なる
さまざまな品種に対して高い切替成功率を維持するには
問題があった。
【0015】かかる問題に対し、糸条把持用の溝に糸条
を導入する際に空ボビンよりも下流側で糸条を支持する
糸止め装置に斜めの溝を設ける方法、あるいは、糸止め
装置を設けず、待機側に移った巻上がりパッケージの巻
幅が糸条把持用の溝の真下に来るように、待機側のスピ
ンドルをスピンドル軸方向に平行移動する方法が記載さ
れている。これらの方法によれば、糸条把持用の溝に糸
条を導入する際の糸道を糸条把持用の溝に対し平行にす
ることができるものの、糸止め装置に斜めの溝を設ける
方法では、斜めの溝の部分で発生する摩擦力が巻取張力
を下げるため切替成功率が低下するという問題があり、
また、スピンドルを移動させる方法では設備構成が複雑
となり設備費が過大になるという問題があった。
【0016】更に、たとえ前記の方法で糸条把持用の溝
に糸条を導入する際の糸道を糸条把持用の溝に対し平行
にするようにしても、テール糸がマルチフィラメントの
状態でなく、複数の単糸毎にばらけてしまういわゆるテ
ール割れが発生するという問題があった。テール割れ
は、糸条把持直後糸条が走行方向とは逆方向に逆巻きさ
れることにより単糸毎に張力のずれが生じ、テールバン
チがないため、この張力のずれた状態で即座にテール糸
を巻き始めるために起こり、テール割れの発生したパッ
ケージではテール糸繋ぎ作業が困難になるという問題が
ある。
【0017】また、このほかに、テールバンチをなくす
ことで後の工程でのテールバンチ除去作業が不要になる
ものの、巻上りパッケージの巻終りの端糸が巻上りパッ
ケージ表層から落ちてボビン端部に巻付く現象が依然と
して残るため、後の工程でこの糸を除去しなければなら
ず、結局、作業負荷が軽減されないという問題があっ
た。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、糸条を糸巻き用ボビンに巻付けるに際し、パッケー
ジの外部で捨て糸となる棒巻であるテールバンチを巻付
けず、かつ糸条の物性や太さの異なるさまざまな品種の
糸条についても、高い切替成功率を維持し、これらによ
り、後の工程ではテールバンチの除去作業を不要とし、
かつ巻取りの工程も安定させることができる合成繊維の
巻き取り方法を提供せんとするものである。
【0019】本発明の第二の目的は、第一の目的に加
え、テール糸が単糸毎にばらけてしまうテール割れがな
く、かつ、さまざまな品種の糸条や使用条件に応じた、
テール糸繋ぎ作業に適正な長さのテール糸を安定的かつ
容易に形成することができる合成繊維の巻き取り方法を
提供せんとするものである。これによりパッケージ使用
の際(織り・糸加工等)のテール糸繋ぎ作業を効率的に
行うことができるようになるのであり、本発明の目的
は、そのようなテール糸繋ぎ作業を効率的に行うことの
できる合成繊維の巻き取り方法を提供せんとするもので
ある。
【0020】本発明の第三の目的は、巻上りパッケージ
の巻終りの端糸が巻上りパッケージの表層から落ちにく
い巻上がりパッケージとして巻き取ることを可能にする
合成繊維の巻き取り方法を提供せんとするものである。
これにより後の工程で表層から落ちてボビン端部に巻き
付いた端糸の除去作業を軽減することのできる合成繊維
の巻き取り方法を提供せんとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の糸条の巻取り方法は、主として次の構成を
有する。すなわち、糸条を巻取るときの綾振り支点ガイ
ドと、糸を巻取る前で左右に綾振りをするトラバース装
置と、巻き取られた糸条に当接して所定の面圧を付与す
る接圧ロ−ラーと、綾振られて送り出されてくる糸条を
交互に巻取る2本のスピンドルと、巻取り側スピンドル
から、待機側のスピンドルに連続して糸条を切り替える
ためにスピンドル位置を移動させる移動装置と、糸条を
把持する糸条把持部に糸条を導入する糸切替装置とから
なり、更に、該糸切替装置が、前記巻取り側スピンドル
に装着された空ボビンに対し上流側に設けられた上部糸
切替え機構と、下流側に設けられた下部糸切替え機構
と、待機側に移った巻上がりパッケージにいたる糸条の
糸道を規制する、糸道規制機構とからなる糸条巻取装置
を用い、前記空ボビンのスピンドルへ糸条を巻付けるに
際し、糸条を正規のトラバース領域の外に移動し糸条を
前記上部糸切替機構と前記下部糸切替機構により糸条把
持部に略平行に規制し、前記上部糸切替え機構と前記下
部糸切替え機構の少なくとも一方で前記糸条把持部に移
動させ、糸条が前記糸条把持部に把持切断されると共
に、糸条の把持点が糸条の走行方向とは反対である空ボ
ビンの回転方向に移行すると共に、前記上部糸切替え機
構から自動的に糸条が外れ、棒巻きであるテールバンチ
を形成することなくトラバース中心方向に糸条が移動
し、トラバースガイドと係合した時点から正規の巻取り
を開始する合成繊維の巻取り方法である。
【0022】また、本発明の糸条の巻取り装置は、主と
して次の構成を有する。すなわち、糸条を巻取るときの
綾振り支点ガイドと、糸を巻取る前で左右に綾振りをす
るトラバース装置と、巻き取られた糸条に当接して所定
の面圧を付与する接圧ロ−ラーと、綾振られて送り出さ
れてくる糸条を交互に巻取る2本のスピンドルと、巻取
り側スピンドルから、待機側のスピンドルに連続して糸
条を切り替えるためにスピンドル位置を移動させる移動
装置と、糸条を把持する糸条把持部に糸条を導入する糸
切替装置とからなり、更に、該糸切替装置が、前記巻取
り側スピンドルに装着された空ボビンに対し上流側に設
けられた上部糸切替え機構と、下流側に設けられた下部
糸切替え機構と、待機側に移った巻上がりパッケージに
いたる糸条の糸道を規制する、糸道規制機構とからなる
糸条巻取装置を用い、前記空ボビンのスピンドルへ糸条
を巻付けるに際し、糸条を正規のトラバース領域の外に
移動し糸条を前記上部糸切替機構と前記下部糸切替機構
により糸条把持部に略平行に規制し、前記上部糸切替え
機構と前記下部糸切替え機構の少なくとも一方で前記糸
条把持部に移動させ、糸条が前記糸条把持部に把持切断
されると共に、糸条の把持点が糸条の走行方向とは反対
である空ボビンの回転方向に移行すると共に、前記上部
糸切替え機構から自動的に糸条が外れ、棒巻きであるテ
ールバンチを形成することなくトラバース中心方向に糸
条が移動し、トラバースガイドと係合した時点から正規
の巻取りを開始する合成繊維の巻取り装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様を図12
〜20を用いて説明する。図12〜図16は巻上がりパ
ッケージから空ボビンへの自動切替え時の動作を時系列
的に表した概略図であり、図17は上部糸切替機構付近
の概略正面図である。図19は本発明の実施態様である
ターレット型の多糸条巻取り装置の概略正面図、図20
は概略側面図である。まずターレット板3が180度時
計回りに回転して巻取り側にあった巻上がりパッケージ
17が待機側に、待機側にあった空ボビン16が巻取り
側に移動される。このとき図12に見られるように糸道
規制機構8の糸道規制ガイド10はターレット板3(図
示せず)と連動し、糸条をトラバースガイド(図示せ
ず)から綾振り方向と直交する方向に外し、糸条が空ボ
ビン16周面に接触しないように糸道を規制し支持す
る。
【0024】次いで、図13のように上部糸切替え機構
7の糸寄せガイド9によって糸条が正規のトラバース幅
の外に搬送されると、糸道規制機構8の表層バンチ形成
ガイド11が糸道を巻上がりパッケージ17の糸巻取り
層における表層バンチの巻位置に向かって走行させる。
【0025】次に、図14に示すように、糸寄せガイド
9は元の位置に戻り、そのとき糸条は上部糸切替え機構
7に設けられた、糸預けガイド15に受け渡され、空ボ
ビン16の表面に周方向に延びる糸条把持部23上方で
支えられる。
【0026】次いで、図15に示すように、下部糸切替
機構12(図示せず)の巻付け用ガイド13が、空ボビ
ン16と糸道規制機構8の間に移動し、糸預けガイド1
5と糸道規制機構8の表層バンチ形成ガイド11によっ
て糸道が規制されて走行している糸条が、前記巻付け用
ガイド13により空ボビン16の周面に当接されると共
に、空ボビン16の軸方向に移動されると、糸道が空ボ
ビン16の糸条把持部23に対し略平行に導入され把持
される。前記糸条が把持されると、巻上がりパッケージ
17と空ボビン16がどちらも糸条巻取り方向に回転し
ているため、巻上がりパッケージ17と空ボビン16の
間で糸条が引っ張られ、切断されて糸条が巻上がりパッ
ケージ17から空ボビン16に切替えられる。
【0027】この直後、切り替わった糸条は糸預けガイ
ド15から速やかに外れ、トラバース中心方向に移動を
開始する。このように糸が自動的に糸預けガイド15か
ら外れるのは、図17に示すように、糸預けガイド15
が糸切替直後の巻取機で巻取られる糸条の糸道B(破
線)を横切らない位置でかつ切替直前の糸条の糸道Cを
横切る位置に設置されているためである。
【0028】次に、図16に示すように、トラバース中
心方向に移動する糸条は、糸条把持部23とトラバース
領域の間に設けた抵抗ガイド18に接触し、トラバース
中心とは反対側の方向へ摩擦力を受けて移動速度を落と
し、この間に所定の糸長のテール糸を形成しつつトラバ
ース中心に向かって移動を続け、ついにはトラバースガ
イド(図示せず)に受け渡され、綾振りされて巻き取ら
れる。
【0029】なお、本発明の実施にあたっては、特に、
ターレット型自動巻取装置を使用するのがよく、さらに
は高速巻取りに適用するのがよい。また、糸道規制ガイ
ド10は、ターレット盤3と連動せず単独の駆動機構に
より動作してもよいし、糸条をトラバースガイドから綾
振り方向と直交する方向に外す方法については接圧ロー
ラー6の上流に設けた糸外しガイドによってもよい。
【0030】また、糸条を空ボビン周面に当接させる手
段としては上部糸切替機構7にその手段を設けてもよい
し、また、上部糸切替機構も下部糸切替機構も用いず、
ターレット板3の回転により空ボビン16が巻取り側に
移動完了した時点で糸条が空ボビン16の周面に当接さ
れるようにしてもよい。また、糸条を空ボビン軸方向に
移動させ糸条把持部に導入する手段としては上部糸切替
機構7にその手段を設けてもよいし、上部糸切替機構7
と下部糸切替機構8双方にその手段を設けてもよい。
【0031】また、糸条を把持させる手段としては、図
8のような空ボビンの管端部表面に周方向に延びる糸把
持用スリット溝23を設けた糸巻き用ボビンによるのが
好ましく、隣接する糸巻き用ボビンとの境を用いて糸把
持してもよく、糸巻き用ボビンの間に挿入された管状部
材と、糸巻き用ボビン端部との境を用いて糸把持するな
ど把持できるものがあればいずれであってもよい。
【0032】また、テール糸の糸長を制御する手段とし
ては、上述のようなひとつの抵抗ガイドだけによらず、
図9のように複数の抵抗ガイド18を組み合わせて使用
してもよく、抵抗ガイドのうちの一つが、図10のよう
に回転羽根機構によるトラバース装置を構成する、綾振
りの糸道に対し該回転羽根とは反対の位置に設けられた
トラバース規制ガイド21であってもよいし、抵抗ガイ
ドのうちの一つが、切替時に糸条をトラバースガイドか
ら綾振り方向と直交する方向に外す糸外しガイドであっ
てもよい。更に、テール糸の糸長を制御する手段とし
て、回転するスクリュー状の溝を用いてもよく、図11
のようにスクリュー状の溝24を接圧ローラー6に加工
してもよい。
【0033】また、糸条の物性や太さ等の品種条件の違
いや、テール糸繋ぎを行う作業環境の違い等によりテー
ル糸の糸長を微調整する必要が生じる場合、そのテール
糸の糸長の微調整方法としては、抵抗ガイドの位置を調
節移動することにより抵抗ガイドの摩擦力を変化させる
方法が好ましく、更に好ましくは、2つの抵抗ガイドを
糸条を挟む位置に設け、糸条走行方向の2つのガイド間
の距離を変えることにより抵抗ガイドの摩擦力を変化さ
せる方法がよく、また、抵抗ガイドを設置したうえで綾
振り支点ガイドの位置を調節することにより抵抗ガイド
の摩擦力を変化させる方法も好ましい。
【0034】また、テール割れを防止する方法として
は、図18のように糸条把持部に糸条が把持された直後
に糸条が糸預けガイドから外れる位置を、スピンドル軸
に直交する方向から見て糸条把持部より反綾振り側にず
れた位置(例えばA点)にするのが好ましく、更にテー
ル割れ防止と切替成功率の維持の双方の目的から、ボビ
ン外径をR、糸条把持部に糸条が把持された直後に糸条
が糸預けガイドから外れる部分の位置と糸条把持部との
スピンドル軸方向の距離をd(図18に図示)としたと
き、距離dを0.007R≦d≦0.07Rの範囲とす
るのがより好ましい。また、ここで言う糸条把持部に糸
条が把持された直後に糸条が糸預けガイドから外れる部
分というのは、糸条を空ボビン軸方向に移動させ糸条把
持部に導入する手段が上部糸切替機構にある場合におい
て、糸条が糸条把持部に把持された直後に糸条が上部糸
切替機構から外れる部分を含むものとする。
【0035】また、巻き上りパッケージの巻終りの端糸
が巻上りパッケージ表層から落ちることを防止するため
には、巻上がりパッケージの表層に巻かれる表層バンチ
の巻き位置を、スピンドル軸に直交する方向から見てパ
ッケージ表層端面から少なくとも5mm以上内側とする
のが好ましく、10mm以上内側とするのが更に好まし
く、更に20mm以上内側としたとき顕著な効果を発揮
する。
【0036】表層バンチの巻き位置を巻上がりパッケー
ジ端面から少なくとも5mm以上内側に形成させる手段
としては、表層バンチ形成ガイド11の糸条を支持する
位置を巻上がりパッケージ端面から少なくとも5mm以
上内側の位置へ取り付けるのがよい。
【0037】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。ナイロン6糸条を溶融紡糸し、巻取り速度が30
00m/分で巻取る工程に供した。巻取りには、スピン
ドル1本にボビン径140mmの糸把持用スリット溝を
設けた糸巻き用紙管8本を装着し、そのスピンドル2軸
を装備した東レエンジニアリング(株)製ターレット型
巻取機、KW−66Aを使用し、1個あたりのパッケー
ジ重量が7.5kg巻き(直径が350mm)になるごと
に自動糸切替えし、以下に記載する内容の評価1、評価
2、評価3、評価4のそれぞれについて、評価を行っ
た。
【0038】すなわち、評価1にては、切替成功率と満
巻に巻き上がったパッケージのテール割れの状態を調査
した。すなわち、評価2にては、満巻に巻き上がったパ
ッケージの糸把持部周辺に形成されたテール糸の糸長を
調査した。すなわち、評価3にては、テール糸の糸長の
調整機能について評価した。すなわち、評価4にては、
満巻に巻き上がったパッケージの表層に形成された表層
バンチ位置と、糸条パッケージの巻終わりの端糸の、パ
ッケージ表層からの糸落ちの状態を調査した。
【0039】「評価1」まず、切替成功率と満巻に巻き
上がったパッケージのテール割れの状態を調査した。5
0デニール、40フィラメントの糸条を巻取る工程にお
いて、糸を預ける部分の形状が直線であり、かつ該直線
部がスピンドル軸に対し直角な糸預けガイドを用い、該
直線部をスピンドル軸に直交する方向からみて、紙管端
部表面に周方向に延びる糸条把持部に対し1mm反綾振
り側にしたもの(実施例1)、糸条把持部より5mm反綾
振り側にしたもの(実施例2)、糸条把持部より9mm反
綾振り側にしたもの(実施例3)、1mm綾振り側にした
もの(実施例4)、糸条把持部の真上にしたもの(実施
例5)、糸条把持部より12mm反綾振り側にしたもの
(実施例6)について自動切替を行い評価した。満巻に巻
き上がった糸条パッケージの切替成功率とテール割れの
発生状態の評価結果を表1に併せて示す。実施例1〜3
においては、切替成功率100%で自動切替することが
でき、糸割れの発生はなかった。また、実施例4、5に
おいては、100%の切替成功率でテール割れが多少発
生した。実施例6においては、切替成功率は95.0%
でテール割れの発生はなかった。
【0040】
【表1】
【0041】「評価2」次に、満巻に巻き上がったパッ
ケージの糸把持部周辺に形成されたテール糸の糸長の評
価を、50デニール、40フィラメント糸条を用い、テ
ール糸の糸長を制御する手段が図21−1(正面図)、
図21−2(側面図)のような一つの抵抗ガイド(図2
1−3)による場合(実施例7)、図22−1(正面
図)、図22−2(側面図)に示したような寸法の2つ
の抵抗ガイド(図22−3、図22−4)の組合せによ
る場合(実施例8)、図11のような接圧ローラーに加
工したスクリューによる場合(実施例9)、テール糸の
糸長を制御する手段を設けない場合(実施例10)につ
いて行った。その結果が表2であり、実施例7から9に
おいてはテール糸の糸長が80〜100cmとテール移
行作業をするのに十分かつ適正な長さであった。一方、
実施例10においてもテール糸長が25cmであった。
【0042】
【表2】
【0043】「評価3」次に、50デニール、17フィ
ラメント糸条を用い、テール糸の糸長の微調整機能につ
いて評価を行った。すなわち、前記実施例7の抵抗ガイ
ドを糸条走行方向に対し接圧ローラーに近づく方向
(+)と離れる方向(−)に4mm移動した場合(実施
例11)、前記実施例8の2つの抵抗ガイドのうち上の
一つの抵抗ガイドを糸条走行方向に対し接圧ローラーに
近づく方向(+)と離れる方向(−)に4mm移動した
場合(実施例12)、前記実施例8の抵抗ガイドのうち
上の一つの抵抗ガイドを図22−1に示すガイドを固定
する前板25に対し離れる方向(+)と近づく方向
(−)に0.5mm移動した場合(実施例13)、前記
実施例8の条件で振支点ガイドの位置を糸条把持部方向
(+)と反糸条把持部方向(−)に6mm移動した場合
(実施例14)についてテール糸の糸長を測定し、基準
である実施例7または8の場合(移動量0mm)と比較
した。その結果が、図23であり、グラフは横軸が移動
量、縦軸がテール糸の糸長である。実施例11から14
の全ての場合でテール糸の糸長を変化させ、微調整でき
ることがわかる。
【0044】「評価4」次に、満巻に巻き上がったパッ
ケージの表層に形成された表層バンチ位置と、糸条パッ
ケージの巻終わりの端糸の、パッケージ表層からの糸落
ち状態を30デニール、10フィラメント糸条を用い調
査した。表層に形成させる表層バンチの巻位置を巻上が
りパッケージ端面から5mmにしたもの(実施例15)、
10mmにしたもの(実施例16)、20mmにしたもの
(実施例17)で評価を行った。比較として、表層に形成
させる表層バンチの巻位置を巻上がりパッケージ端面か
ら1mmにしたもの(実施例18)、3mmにしたもの
(実施例19)、4mmにしたもの(実施例20)で評価
を行った。このように自動切替えし、満巻に巻き上がっ
た糸条パッケージの巻終わりの端糸のパッケージ表層か
らの糸落ち状態の評価結果を表3に併せて示す。
【0045】
【表3】 実施例15から17においては、満巻に巻き上がった糸
条パッケージの巻終わりの端糸がパッケージ表層から糸
落ちしたものは6.3%以下であり、実施例17では、
糸落ちは0.0%であった。また、実施例18から20
においては、満巻に巻き上がった糸条パッケージの巻終
わりの端糸がパッケージ表層から糸落ちしたものは、3
7.5%(実施例18)、22.5%(実施例19)、
13.8%(実施例20)と、糸落ちが若干高いレベル
であった。
【0046】
【発明の効果】本発明の合成繊維の巻取り方法及び装置
によると、糸条をボビンに巻付けるに際し、テールバン
チを巻付けず、かつ糸条の太さや油剤などが異なる品種
について、高い切替成功率を維持し、テール糸の単糸ば
らけの抑制や適正なテール長を安定的かつ容易に形成す
ることである。これにより、テールバンチの除去作業を
不要とし、かつ巻取り工程も安定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術の多糸条型糸条巻取り装置の概略正
面図。
【図2】従来の技術の多糸条型糸条巻取り装置の概略側
面図。
【図3】従来の技術の糸条切替え動作を示す1糸条のみ
の概略図。
【図4】従来の技術の糸条切替え動作を示す1糸条のみ
の概略図。
【図5】従来の技術の糸条切替え動作を示す1糸条のみ
の概略図。
【図6】従来の技術の糸条切替え動作を示す1糸条のみ
の概略図。
【図7】従来の技術の糸条切替え動作を示す1糸条のみ
の概略図。
【図8】糸把持用スリット溝を設けたボビンの概略図。
【図9】テール糸長を制御する手段が複数の抵抗ガイド
を組み合わせたものの概略図。
【図10】抵抗ガイドのうちの一つが、トラバース規制
ガイドであるものの概略図。
【図11】接圧ローラーにスクリュー状の溝を加工した
ものの概略図。
【図12】本発明の糸条巻取り装置の糸条切替え動作を
表す概略図。
【図13】本発明の糸条巻取り装置の糸条切替え動作を
表す概略図。
【図14】本発明の糸条巻取り装置の糸条切替え動作を
表す概略図。
【図15】本発明の糸条巻取り装置の糸条切替え動作を
表す概略図。
【図16】本発明の糸条巻取り装置の糸条切替え動作を
表す概略図。
【図17】本発明の糸条巻取り装置の上部糸切替機構周
りの位置関係を表す正面概略図。
【図18】本発明の糸条巻取り装置の上部糸切替機構周
りの位置関係を表す側面概略図。
【図19】本発明の糸条巻取り装置の概略正面図。
【図20】本発明の糸条巻取り装置の概略側面図。
【図21】テール糸長を制御する手段に一つの抵抗ガイ
ドを設けた場合を説明する図であり、図21−1は正面
図、図21−2は側面図。
【図22】2つの抵抗ガイドを設けた場合を説明する図
であり、図22−1は正面図、図22−2は側面図。
【図23】テール糸の糸長の微調整機能を評価した実施
例を示したグラフ。
【符号の説明】
1 糸条巻取り装置 3 ターレット板 4 スピンドル 5 トラバース装置 6 接圧ローラー 7 上部糸切替え機構 8 下部糸切替え機構 9 糸寄せガイド 10 糸道規制ガイド 11 表層バンチ形成ガイド 12 糸巻付け機構 13 巻付け用ガイド 15 糸預けガイド 16 空ボビン 17 巻上がりパッケージ 18 抵抗ガイド 20 綾振り支点ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園山 克己 石川県能美郡辰口町字北市り1番地 東レ 株式会社石川工場内 (72)発明者 山下 一正 石川県能美郡辰口町字北市り1番地 東レ 株式会社石川工場内 (72)発明者 西城 照章 石川県能美郡辰口町字北市り1番地 東レ 株式会社石川工場内 Fターム(参考) 3F056 AA05 3F112 AA09 BA03 EA02 4L045 AA05 BA03 DB14 DB17 DC03 DC11 DC23 DC34 DC36

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸条を巻取るときの綾振り支点ガイドと、
    糸を巻取る前で左右に綾振るトラバース装置と、巻き取
    られた糸条に当接して所定の面圧を付与する接圧ロ−ラ
    ーと、綾振られて送り出されてくる糸条を交互に巻取る
    2本のスピンドルと、巻取り側スピンドルから、待機側
    のスピンドルに連続して糸条を切り替えるためにスピン
    ドル位置を移動させる移動装置と、糸条を把持する糸条
    把持部に糸条を導入する糸切替装置とからなり、更に、
    該糸切替装置が、前記巻取り側スピンドルに装着された
    空ボビンに対し上流側に設けられた上部糸切替え機構
    と、下流側に設けられた下部糸切替え機構と、待機側に
    移った巻上がりパッケージにいたる糸条の糸道を規制す
    る糸道規制機構から構成される糸条巻取装置を用い前記
    空ボビンへ糸条を巻付けるに際し、糸条を正規のトラバ
    ース領域の外に移動し糸条を前記上部糸切替機構と前記
    下部糸切替機構により糸条把持部に略平行に規制し、前
    記上部糸切替機構と前記下部糸切替機構の少なくとも一
    方で糸条把持部に移動させ、糸条が前記糸条把持部に把
    持切断されると共に、糸条の把持点が糸条の走行方向と
    は反対である空ボビンの回転方向に移行し、前記上部糸
    切替機構から自動的に糸条が外れ、棒巻きであるテール
    バンチを形成することなくトラバース中心方向に糸条が
    移動し、トラバースガイドと係合した時点から正規の巻
    取りを開始することを特徴とする合成繊維の巻取り方
    法。
  2. 【請求項2】前記下部糸切替機構が前記上部糸切替機構
    と前記糸道規制機構に規制された糸条を空ボビンの周面
    に接触させ、空ボビン軸方向に移動させて糸条把持部に
    糸条を把持させる巻付け用ガイドであることを特徴とす
    る請求項1記載の合成繊維の巻取り方法。
  3. 【請求項3】前記上部糸切替機構が、糸条を正規のトラ
    バース幅の範囲外へ糸寄せし、糸条を他のガイドに預け
    た後もとの位置に戻る糸寄せガイドと、糸寄せした糸条
    を預ける糸預けガイドであることを特徴とする請求項2
    記載の合成繊維の巻取り方法。
  4. 【請求項4】糸条が糸条把持部に把持され、糸巻き用ボ
    ビン表層へ巻き取られ始めた時点から、トラバース中心
    方向へ移動し、正規のトラバース領域に入るまでの間に
    巻取られるテール糸の糸長を、10cm以上200cm
    以下に制御することを特徴とする請求項1から3のいず
    れかに記載の合成繊維の巻取り方法。
  5. 【請求項5】前記糸条がトラバース中心方向へ移動する
    際、糸条に接触し、摩擦抵抗を与える抵抗ガイドにより
    テール糸の糸長を制御することを特徴とする請求項1か
    ら4のいずれかに記載の合成繊維の巻取り方法。
  6. 【請求項6】前記抵抗ガイドが少なくとも二つ以上の抵
    抗ガイドの組み合わせにより構成されることを特徴とす
    る請求項5記載の合成繊維の巻取り方法。
  7. 【請求項7】前記抵抗ガイドのうち、少なくとも一つの
    位置を調節することによりテール糸の糸長を微調整する
    ことを特徴とする請求項5または6記載の合成繊維の巻
    き取り方法。
  8. 【請求項8】前記綾振り支点ガイドの位置を調節するこ
    とによりテール糸の糸長を微調整することを特徴とする
    請求項5から7のいずれかに記載の合成繊維の巻取り方
    法。
  9. 【請求項9】前記抵抗ガイドのうちの一つが、回転羽根
    機構によるトラバース装置を構成する綾振りの糸道に対
    し該回転羽根とは反対の位置に設けられたトラバース規
    制ガイドであることを特徴とする請求項5から8のいず
    れかに記載の合成繊維の巻取り方法。
  10. 【請求項10】前記抵抗ガイドのうちの一つが、切替時
    にトラバースガイドから糸条を綾振り方向と直交する方
    向に外す糸外しガイドであることを特徴とする請求項5
    から8のいずれかに記載の合成繊維の巻取り方法。
  11. 【請求項11】前記糸条がトラバース中心方向に移動す
    る際、スクリュー状の溝で糸条を支持し、該スクリュー
    状の溝の回転によってテール糸の糸長を制御することを
    特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の合成繊維
    の巻取り方法。
  12. 【請求項12】前記スクリュー状の溝が、接圧ローラー
    表面に設けられていることを特徴とする請求項11記載
    の合成繊維の巻取り方法。
  13. 【請求項13】前記糸条把持部が、糸巻き用ボビン管端
    部表面に周方向に延びるスリット溝であることを特徴と
    する請求項1から12のいずれかに記載の合成繊維の巻
    取り方法。
  14. 【請求項14】糸条把持部が、隣接する糸巻き用ボビン
    との境で構成することを特徴とする請求項1から12の
    いずれかに記載の合成繊維の巻取り方法。
  15. 【請求項15】 糸条把持部が、糸巻き用ボビンの端部
    と管状部材との境で構成することを特徴とする請求項1
    から12のいずれかに記載の合成繊維の巻取り方法。
  16. 【請求項16】糸条把持部に糸条が把持された直後に糸
    条が糸預けガイドから外れる位置がスピンドル軸に直交
    する方向からみて、糸条把持部より反綾振り側の位置で
    あることを特徴とする請求項3から15のいずれかに記
    載の合成繊維の巻取り方法。
  17. 【請求項17】前記巻上がりパッケージの表層バンチが
    該巻上がりパッケージ端面から少なくとも5mm以上内
    側に形成することを特徴とする請求項1から16のいず
    れかに記載の合成繊維の巻取り方法。
  18. 【請求項18】糸条を巻取るときの綾振り支点ガイド
    と、糸を巻取る前で左右に綾振るトラバース装置と、巻
    き取られた糸条に当接して所定の面圧を付与する接圧ロ
    −ラーと、綾振られて送り出されてくる糸条を交互に巻
    取る2本のスピンドルと、巻取り側スピンドルから、待
    機側のスピンドルに連続して糸条を切り替えるためにス
    ピンドル位置を移動させる移動装置と、糸条を把持する
    糸条把持部に糸条を導入する糸切替装置とからなり、更
    に、該糸切替装置が、前記巻取り側スピンドルに装着さ
    れた空ボビンに対し上流側に設けられた上部糸切替え機
    構と、下流側に設けられた下部糸切替え機構と、待機側
    に移った巻上がりパッケージにいたる糸条の糸道を規制
    する糸道規制機構から構成される糸条巻取装置であり、
    前記空ボビンへ糸条を巻付けるに際し、糸条を正規のト
    ラバース領域の外に移動し糸条を前記上部糸切替機構と
    前記下部糸切替機構により糸条把持部に略平行に規制
    し、前記上部糸切替機構と前記下部糸切替機構の少なく
    とも一方で糸条把持部に移動させ、糸条が前記糸条把持
    部に把持切断されると共に、糸条の把持点が糸条の走行
    方向とは反対である空ボビンの回転方向に移行し、前記
    上部糸切替機構から自動的に糸条が外れ、棒巻きである
    テールバンチを形成することなくトラバース中心方向に
    糸条が移動し、トラバースガイドと係合した時点から正
    規の巻取りを開始することを特徴とする合成繊維の巻取
    り装置。
  19. 【請求項19】前記下部糸切替機構が前記上部糸切替機
    構と前記糸道規制機構に規制された糸条を空ボビンの周
    面に接触させ、空ボビン軸方向に移動させて糸条把持部
    に糸条を把持させる巻付け用ガイドであることを特徴と
    する請求項18記載の合成繊維の巻取り装置。
  20. 【請求項20】前記上部糸切替機構が、糸条を正規のト
    ラバース幅の範囲外へ糸寄せし、糸条を他のガイドに預
    けた後もとの位置に戻る糸寄せガイドと、糸寄せした糸
    条を預ける糸預けガイドであることを特徴とする請求項
    18または19記載の合成繊維の巻取り装置。
  21. 【請求項21】糸条が糸条把持部に把持され、糸巻き用
    ボビン表層へ巻き取られ始めた時点から、トラバース中
    心方向へ移動し、正規のトラバース領域に入るまでの間
    に巻取られるテール糸の糸長を、10cm以上200c
    m以下に制御する制御部を有することを特徴とする請求
    項18から20のいずれかに記載の合成繊維の巻取り装
    置。
  22. 【請求項22】前記糸条がトラバース中心方向へ移動す
    る際、糸条に接触し、摩擦抵抗を与える抵抗ガイドによ
    りテール糸の糸長を制御することを特徴とする請求項1
    8から21のいずれかに記載の合成繊維の巻取り装置。
  23. 【請求項23】前記抵抗ガイドが少なくとも二つ以上の
    抵抗ガイドの組み合わせにより構成されることを特徴と
    する請求項22記載の合成繊維の巻取り装置。
  24. 【請求項24】前記抵抗ガイドのうち、少なくとも一つ
    の位置を調節することによりテール糸の糸長を微調整す
    る機能を有することを特徴とする請求項22または23
    記載の合成繊維の巻取り装置。
  25. 【請求項25】前記綾振り支点ガイドの位置を調節する
    ことによりテール糸の糸長を微調整する機能を有するこ
    とを特徴とする請求項22から24のいずれかに記載の
    合成繊維の巻取り装置。
  26. 【請求項26】前記抵抗ガイドのうちの一つが、回転羽
    根機構によるトラバース装置を構成する綾振りの糸道に
    対し該回転羽根とは反対の位置に設けられたトラバース
    規制ガイドであることを特徴とする請求項22から25
    のいずれかに記載の合成繊維の巻取り装置。
  27. 【請求項27】前記抵抗ガイドのうちの一つが、切替時
    にトラバースガイドから糸条を綾振り方向と直交する方
    向に外す糸外しガイドであることを特徴とする請求項2
    2から25のいずれかに記載の合成繊維の巻取り装置。
  28. 【請求項28】前記糸条がトラバース中心方向に移動す
    る際、スクリュー状の溝で糸条を支持し、該スクリュー
    状の溝の回転によってテール糸の糸長を制御する機能を
    有することを特徴とする請求項18から21のいずれか
    に記載の合成繊維の巻取り装置。
  29. 【請求項29】前記スクリュー状の溝が、接圧ローラー
    表面に設けられていることを特徴とする請求項28記載
    の合成繊維の巻取り装置。
  30. 【請求項30】前記糸条把持部が、糸巻き用ボビン管端
    部表面に周方向に延びるスリット溝であることを特徴と
    する請求項18から29のいずれかに記載の合成繊維の
    巻取り装置。
  31. 【請求項31】糸条把持部が、隣接する糸巻き用ボビン
    との境で構成することを特徴とする請求項18から29
    のいずれかに記載の合成繊維の巻取り装置。
  32. 【請求項32】糸条把持部が、糸巻き用ボビンの端部と
    管状部材との境で構成することを特徴とする請求項18
    から29のいずれかに記載の合成繊維の巻取り装置。
  33. 【請求項33】糸条把持部に糸条が把持された直後に糸
    条が糸預けガイドから外れる位置がスピンドル軸に直交
    する方向からみて、糸条把持部より反綾振り側の位置で
    あることを特徴とする請求項20から32のいずれかに
    記載の合成繊維の巻取り装置。
  34. 【請求項34】前記巻上がりパッケージの表層バンチが
    該巻上がりパッケージ端面から少なくとも5mm以上内
    側に形成することを特徴とする請求項18から33のい
    ずれかに記載の合成繊維の巻取り装置。
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