JPH08324501A - パースチャック袋用自動充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で小型化可能であり且つパースチ
ャック袋を充填装置から送出する自動装置を別途設置す
る必要もない低価格のパースチャック袋用自動充填装置
を提供する。 【構成】 フレキシブルな袋本体１ｂの開口部に開閉自
在なフランジ枠１ａを設けたパースチャック袋１に内容
物を充填する自動充填装置において、充填内容物を貯蔵
部から供給通過させる筒状の接続シュート２１下端の開
口部の周囲にフランジ状に圧着プレート２２を形成し、
この直下に供給されたパースチャック袋１のフランジ枠
１ｂをフランジ枠押上げ手段２３により下側から支持し
て持ち上げ、圧着プレート２２に密着させ且つパースチ
ャック袋１内に内容物を充填した後にフランジ枠１ｂの
支持を解除して圧着プレート２２の下方に落とすように
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はパースチャック袋用自動
充填装置に関し、更に詳細にはパースチャック袋に内容
物を充填する時、パースチャック袋を自動充填装置の所
定位置に着脱させる装着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】フレコン袋とも称されているパースチャ
ック袋１は、図１０に示されるようにフレキシブルな袋
本体１ａの開口部に開閉自在なフランジ枠１ｂを設けた
もので、粉粒体又はフレーク状の材料などを収容して輸
送する袋として既に利用されている。このようなパース
チャック袋に内容物を充填するには自動充填機が用いら
れている。

【０００３】この種のパースチャック袋用自動充填機
は、実開昭５５−１４２４０１号公報及び実開昭６０−
３８２０１号公報等にその一例が開示されているように
よく知られている。

【０００４】特に、後者の公開実用新案公報に開示され
た考案の手動・自動兼用計量充填包装々装置（以下、単
に充填包装々装置と称する）の構成を概略的に説明する
と、この充填包装々置は、大別して自動充填装置Ｇ及び
この自動充填装置Ｇの直下にフレコン袋１を供給する送
出装置（図示せず）から構成されている。

【０００５】この自動充填装置Ｇは、図８及び図９に示
されるように、架台２によって支持された充填シュート
３の上部に充填内容物の貯蔵部（図示せず）が設置さ
れ、下部には充填シュート３の外周に圧着シュート４が
上下動可能に配置されて構成されている。この圧着シュ
ート４の上部フランジ部５は蛇腹部６に接続され、圧着
シュート４が下方向に移動した時に充填シュート３が相
対的に抜け出るのを防いでいる。

【０００６】この圧着シュート４の直下には前述したフ
レコン袋１のフランジ枠１ｂを保持してフレコン袋１を
支持する閉塞装置即ちフレコン袋導入装置７が設置さ
れ、この閉塞装置７は複数のシリンダー装置８、９を介
して架台２から吊り下げ支持されている。また、前述の
圧着シュート４はこの閉塞装置７にエアーシリンダー装
置１０を介して支持されている。

【０００７】このように構成された従来の自動充填装置
Ｇの動作を簡単に説明する。この自動充填装置Ｇの動作
開始に伴い、最初にエアーシリンダー装置１０が作動さ
せられて、そのロッドがシリンダー本体に引き込まれ
る。これにより、圧着シュート４は下方向に移動させら
れて、その下端部が閉塞装置７に当接する。

【０００８】次いで、複数のシリンダー装置８、９が作
動させられて、閉塞装置７が圧着シュート４を圧着させ
たまま下方へ移動させられる。下方向へ下ろされた閉塞
装置７は適所で停止させられ、そこで別な装置（図示せ
ず）によりフレコン袋１がセットされる。

【０００９】そして、閉塞装置７は複数のシリンダー装
置８、９により再び上昇させられ、所定の位置で停止さ
せられた後充填シュート３及び圧着シュート４を介して
フレコン袋１内に内容物が充填される。

【００１０】このようにしてフレコン袋１内に内容物が
充填されると、エアーシリンダー装置１０が作動されて
圧着シュート４が上昇され、これにより閉塞装置７に対
する圧着が解除される。その後、複数のシリンダー装置
８、９が作動されて内容物充填フレコン袋１を排出装置
（図示せず）に下ろす。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
充填包装々装置における自動充填装置Ｇでは、前述した
ように圧着シュート４をエアーシリンダー装置１０で上
げ下げしてフレコン袋１を支持している閉塞装置７に密
着させて内容物の充填をし、しかもこの閉塞装置７も複
数のシリンダー装置８、９により上げ下げしてフレコン
袋１をセットし且つ解除していた。

【００１２】そのため、圧着シュート４の上下動に際
し、位置ズレ防止を図る目的からガイドブッシュ１１ａ
及びガイドロッド１１ｂからなるガイド装置１１や圧着
シュート４と閉塞装置７とのロック手段１２等の設置や
閉塞装置７を上下動させる複数のシリンダー装置８、９
を必要とし、しかも内容物が充填されたフレコン袋１を
閉塞装置７から取出す装置も一連の作業を自動化するに
は必要であった。

【００１３】このような理由から、従来の充填包装々置
は、構造が非常に複雑となって大型化し、且つ価格も極
めて高価なものとなると言う問題点があった。本発明の
目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされた
もので、構造が簡単で小型化可能であり且つパースチャ
ック袋を充填装置から送出する自動装置を別途設置する
必要もない低価格のパースチャック袋用自動充填装置を
提供することにある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明はパースチャック
袋用自動充填装置であり、前述した技術的課題を解決す
るため以下のように構成されている。

【００１５】すなわち、本発明は、フレキシブルな袋本
体の開口部に開閉自在なフランジ枠を設けたパースチャ
ック袋に内容物を充填する自動充填装置において、充填
内容物を貯蔵部から供給通過させる筒状の接続シュート
と、前記接続シュート下端の開口部の周囲にフランジ状
に形成された圧着プレートと、前記圧着プレートの下側
に供給された前記パースチャック袋の前記フランジ枠を
下側から支持して持ち上げ、前記圧着プレートに密着さ
せ且つ前記パースチャック袋内に内容物を充填した後に
前記フランジ枠の支持を解除可能なフランジ枠押上げ手
段とから構成されていることを特徴とする。

【００１６】更に、前述した本発明に係るパースチャッ
ク袋用自動充填装置において、前記フランジ枠押上げ手
段が、前記パースチャック袋の供給方向に沿う前記圧着
プレートの対向端部下側に旋回可能に設置された押上げ
ローラと、この押上げローラ全体を上下に旋回させるシ
リンダー装置とから構成されていることを特徴とする。

【００１７】

【作用】本発明のパースチャック袋用自動充填装置によ
ると、パースチャック袋は適当な搬送装置によって圧着
プレートの下側に供給される。次いで、フランジ枠押上
げ手段が作動させられてパースチャック袋の口部に取り
付けられたフランジ枠がその下面側から持ち上げられ、
圧着プレートの下面に押し付けられる。その後、充填物
貯蔵部から内容物を所定量だけ供給し、筒状の接続シュ
ートを通って圧着プレートの中央開口部を介してパース
チャック袋内に充填される。

【００１８】パースチャック袋に内容物が充填される
と、フランジ枠押上げ手段が作動されて、圧着プレート
下面へのパースチャック袋フランジ枠の圧着を解除す
る。これにより、内容物が充填されたパースチャック袋
は自重で前述した搬送装置上にお降ろされ、次の工程に
搬送される。

【００１９】前述したフランジ枠押上げ手段が、パース
チャック袋の供給方向に沿う圧着プレート対向端部下側
に旋回可能に設置された押上げローラとこの押上げロー
ラ全体を上下に旋回させるシリンダー装置とから構成さ
れる時、パースチャック袋が圧着プレートの直下に供給
される際、各押上げローラは圧着プレートの直下に供給
されるパースチャック袋のフランジ枠が位置するところ
より下側の位置に旋回して待機されている。

【００２０】そして、パースチャック袋が圧着プレート
の直下に位置決めされた時、シリンダー装置が作動され
て押上げローラ全体を上方へ旋回移動させる。これによ
り、夫々の押上げローラはパースチャック袋のフランジ
枠下面からこれを持ち上げて圧着プレートに押し付け
る。

【００２１】

【実施例】以下、本発明のパースチャック袋用自動充填
装置を図に示される実施例について更に詳細に説明す
る。図１は本発明の一実施例に係るパースチャック袋用
自動充填装置２０の主要部を示す正面図、図２は図１に
示されるパースチャック袋用自動充填装置２０における
主要部の側面図、図３及び図４はこの主要部を構成する
各装置を個別に示す斜視図、並びに図５ないし図７は本
実施例に係るパースチャック袋用自動充填装置２０の主
要部の動作を説明する動作説明図である。

【００２２】この実施例におけるパースチャック袋用自
動充填装置２０は、充填内容物を貯蔵部（図示せず）か
ら供給通過させる筒状の接続シュート２１を備える。こ
の接続シュート２１下端の開口部の周囲にはフランジ状
に形成された圧着プレート２２が取り付けられている。

【００２３】この圧着プレート２２にはフランジ枠押上
げ手段２３が設備され、このフランジ枠押上げ手段２３
は圧着プレート２２の下側に供給されたパースチャック
袋１のフランジ枠１ｂを下側から支持して持ち上げ、圧
着プレート２２に密着させ且つパースチャック袋１内に
内容物を充填した後にフランジ枠１ｂの支持を解除する
機能を有している。

【００２４】このフランジ枠押上げ手段２３は、接続シ
ュート２１を挟んでパースチャック袋１の供給方向（図
２及び図３にこの供給方向を矢印２４で示す）の前後で
圧着プレート２２上にそれぞれ設置された一対のシリン
ダー装置２５、２６を備えている。

【００２５】圧着プレート２２上に設置された一対のシ
リンダー装置２５、２６の一方は、図３からも明らかな
ようにピストンロッド２５ａをパースチャック袋供給方
向に沿う圧着プレート２２の一側端に向けるようにして
シリンダー本体２５ｂの後端部をブラケット２７により
枢着支持されている。

【００２６】また、他方のシリンダー装置２６は、前述
のシリンダー装置２５と全く同様に後端部をブラケット
２７により枢着支持されて圧着プレート２２上に設置さ
れている。但し、このシリンダー装置２６は、前述のシ
リンダー装置２５とはその向きを１８０度を異にし、ピ
ストンロッド２６ａがパースチャック袋供給方向に沿う
圧着プレート２２の他側端に向くように設置されてい
る。

【００２７】ところで、パースチャック袋供給方向に沿
う圧着プレート２２の両側端には、それぞれ押上げロー
ラ装置２８が設置されている。それぞれの押上げローラ
装置２８の構成は全く同一であるので一方のみについて
説明する。この押上げローラ装置２８は、圧着プレート
２２の前述した側端に沿って配置された作動軸３０を備
える。圧着プレート２２の側板２２ａにはその両端に軸
受箱２９が取り付けられ、作動軸３０はこの軸受箱２９
を構成するブッシュ３１により回転可能に支持されてい
る。

【００２８】一方の軸受箱２９から突出した作動軸３０
の一端部には作動レバー３２の一端が固着され、この作
動レバー３２の他端は前述したシリンダー装置２５又は
２６のピストンロッド２５ａ又は２６ａと継手３３によ
って枢着されている。この作動軸３０には、更に、２つ
のローラ支持レバー３４のそれぞれ一端が間隔をあけて
固着されている。

【００２９】これらのローラ支持レバー３４は圧着プレ
ート２２の下面側に延び、１本の押上げローラ３５を支
持している。具体的には、この押上げローラ３５はベー
スロッド３６ａとこのロッド３６ａに装着された例えば
ゴム等の弾性材で形成された筒状のローラ部３６ｂとか
ら構成されている。

【００３０】そして、ローラ支持レバー３４による押上
げローラ３５の支持は、その他端をベースロッド３６ａ
に固着することでなされている。従って、圧着プレート
２２の側端下方に配置された１本の押上げローラ３５
は、ローラ支持レバー３４を介して作動軸３０により吊
り下げ支持されていることになる。

【００３１】ゴムなどの弾性材からなるローラ部３６ｂ
は、組立て上の問題やローラ支持レバー３４を容易に避
ける意味から図４に示されるように実際には複数のロー
ラ部に分けてベースロッド３６ａに装着することで構成
されている。これにより、各シリンダー装置２５、２６
が作動して、ピストンロッド２５ａ、２６ａが伸長する
と、作動レバー３２により作動軸３０が回転する。この
回転は、ローラ支持レバー３４により押上げローラ３５
を旋回させて持ち上げ、これを圧着プレート２２の下面
に当接させる。

【００３２】次に、この実施例に係るパースチャック袋
用自動充填装置２０の動作について説明する。図５の動
作説明図を参照し、押上げローラ３５がパースチャック
袋１を待ち受ける待機位置にある時、各シリンダー装置
２５、２６のピストンは、シリンダー本体２５ｂ、２６
ｂにおける長さ方向ほぼ中間部に位置するように設定さ
れている。

【００３３】今、パースチャック袋１が適当な搬送装置
（図示せず）によって矢印２４で示される方向から供給
されて圧着プレート２２の直下に位置決めされると、フ
ランジ枠押上げ手段を構成する一対のシリンダー装置２
４、２６が同時に作動して、前述したように各押上げロ
ーラ３５を上方へ旋回移動させる。これにより、各押上
げローラ３５はパースチャック袋１のフランジ枠１ｂ下
面に当接し、図６に示されるように更にこれを持ち上げ
て圧着プレート２２の下面に押し付ける。

【００３４】この状態で充填物貯蔵部から内容物が所定
量だけ供給され、筒状の接続シュート２１を通り圧着プ
レート２２の中央開口部を介してパースチャック袋１内
に充填される。パースチャック袋１への内容物の充填が
終了すると、再び一対のシリンダー装置２５、２６が先
程とは逆方向にピストンを動かすように作動され、ピス
トンは待機位置であるシリンダー本体中間部位置を通り
越してシリンダー本体端部まで移動され、ピストンロッ
ドを最大に引き込む。これにより、押上げローラ３５
は、図３に示される待機位置を通り越し、図７に示され
るように更に下方向に旋回移動させられる。

【００３５】その結果、パースチャック袋１のフランジ
枠１ｂは、押上げローラ３５から完全に離脱して適当な
搬送装置上に落下する。次いで、この内容物の充填され
たパースチャック袋は、この搬送装置によって次工程に
移送され、必要な処理が施される。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のパースチ
ャック袋用自動充填装置によれば、内容物を供給通過さ
せる接続シュートの下端に設けられた圧着プレートの直
下に位置決めされたパースチャック袋のフランジ枠を下
側から押し上げて圧着プレート下面に密着させるように
したことから、従来の充填装置のように内容物通過供給
シュートを上げ下げする必要がなく、そのため機構の大
幅な簡素化が達成でき、設備の費用が従来の１／１０以
下となると共に充填作業に必要とする人数も約１／２に
減らすことができ、更に装置の維持管理費用も大幅に削
減することができる等多大な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るパースチャック袋用自
動充填装置の主要部を一部破断して示す正面図である。

【図２】図１に示される実施例におけるパースチャック
袋用自動充填装置の主要部を一部破断して示す側面図で
ある。

【図３】前記実施例におけるパースチャック袋用自動充
填装置の主要部を構成するシリンダー装置を示す部分的
な斜視図である。

【図４】前記実施例におけるパースチャック袋用自動充
填装置の主要部を構成する押上げローラ装置を示す部分
的な斜視図である。

【図５】前記実施例に係るパースチャック袋用自動充填
装置の主要部における動作を示す動作説明図である。

【図６】前記実施例に係るパースチャック袋用自動充填
装置の主要部における動作を示す動作説明図である。

【図７】前記実施例に係るパースチャック袋用自動充填
装置の主要部における動作を示す動作説明図である。

【図８】従来のパースチャック袋用自動充填装置の主要
部を一部破断して示す正面図である。

【図９】図８に示される従来のパースチャック袋用自動
充填装置の主要部を示す側面図である。

【図１０】従来の充填装置及び本発明の充填装置で使用
されるパースチャック袋を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ パースチャック袋 １ａ 袋本体 １ｂ フランジ枠 ２０ パースチャック袋用自動充填装置 ２１ 接続シュート ２２ 圧着プレート ２３ フランジ枠押上げ装置 ２４ パースチャック袋供給方向 ２５ シリンダー装置 ２６ シリンダー装置 ２７ ブラケット ２８ 押上げローラ装置 ２９ 軸受箱 ３０ 作動軸 ３１ ブッシュ ３２ 作動レバー ３３ 継手 ３４ ローラ支持レバー ３５ 押上げローラ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレキシブルな袋本体の開口部に開閉自
   在なフランジ枠を設けたパースチャック袋に内容物を充
   填する自動充填装置において、充填内容物を貯蔵部から
   供給通過させる筒状の接続シュートと、前記接続シュー
   ト下端の開口部の周囲にフランジ状に形成された圧着プ
   レートと、前記圧着プレートの下側に供給された前記パ
   ースチャック袋の前記フランジ枠を下側から支持して持
   ち上げ、前記圧着プレートに密着させ且つ前記パースチ
   ャック袋内に内容物を充填した後に前記フランジ枠の支
   持を解除可能なフランジ枠押上げ手段とから構成されて
   いることを特徴とするパースチャック用自動充填装置。
2. 【請求項２】 前記フランジ枠押上げ手段が、前記パー
   スチャック袋の供給方向に沿う前記圧着プレートの対向
   端部下側に旋回可能に設置された押上げローラと、この
   押上げローラ全体を上下に旋回させるシリンダー装置と
   から構成されていることを特徴とする請求項１に記載の
   パースチャック袋用自動充填装置。