JPH0832405B2 - 木質系板材の矯正方法 - Google Patents

木質系板材の矯正方法

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JPH0832405B2
JPH0832405B2 JP63306680A JP30668088A JPH0832405B2 JP H0832405 B2 JPH0832405 B2 JP H0832405B2 JP 63306680 A JP63306680 A JP 63306680A JP 30668088 A JP30668088 A JP 30668088A JP H0832405 B2 JPH0832405 B2 JP H0832405B2
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wood
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heating
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宣幸 谷岡
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NISHAMA KAGU JUGEN
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は木質系板材の矯正方法に係り、特に木質系
板材の乾燥により生じる捩れや曲り等の狂いを矯正する
ための技術に関する。
〔従来の技術〕
近年、高級木製家具製品の材料として使用される広葉
樹板材等の木質系板材においては、その供給量不足及び
材質の低下と相挨って、製材工程から乾燥仕上げまでに
おける歩止り(使用材料に対する製品の比率)が低下し
ている。この主たる原因としては、木質系板材の乾燥時
に生じる収縮、或いは木理の不整に起因する捩れや曲り
等の狂いが掲げられる。
この種の問題に対処するには、製品寸法に対してかな
り大きな仕上がり代を見込んだ木質系板材を材料として
使用すればよいことになるが、このような末梢的解決手
段によれば、価格の高騰を余儀なくされるばかりでな
く、資源の有効利用を図る上で諸種なる弊害を招くこと
は必至である。
そこで、近年においては、ホットプレス機を用いた木
質系板材に加熱圧締処理(高温状態でプレスする処理)
を施すことにより当該板材を矯正するといった手法が導
入されるに至っている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来のホットプレス機を用いる手
法によるにしても、更なる歩止りの向上等を図るには、
未だ解決すべき重要な問題がある。
即ち、上記手法により木質系板材の矯正を行った場合
に、その狂いが確実に除去されている期間は、ホットプ
レス機により加熱圧締処理が施された直後のみであっ
て、当該板材がホットプレス機から抜き取られてその材
温が室温雰囲気中において徐々に低下していく段階にお
いては、時間経過に伴って、矯正前における狂いの生じ
た状態に次第に復元していくことになる。そして、この
手法により得られた木質系板材の歩止りは、約50%とい
う極めて低い値であることが、本出願人が行った実験に
より判明している。従って、この手法のように、木質系
板材をホットプレス機により加熱圧締した後、何の対策
も講ずることなく単に放置しておくだけでは、一旦矯正
された木質系板材が再び当初の狂いのある板材に復元さ
れてしまうのである。このため、上記手法によるだけで
は、木質系板材の歩止りを十分向上させることが困難で
あるのは勿論のこと、これに起因して製品の不良率が増
大し、更には品質及び信頼性の悪化を招き、ひいては生
産コストの上昇を来すといった問題を惹起せしめること
になる。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は上記事情に鑑み、木質系板材の乾燥仕上げ
までの間における歩止りを可及的向上させると共に品質
及び信頼性に優れた木製家具材を提供することを技術的
課題としてなされたものであって、その手段とするとこ
ろは、木質系板材を、第1の加圧機により材温が130〜1
70℃となるように加熱圧締矯正処理した後、前記木質系
板材を第2の加圧機に移すと共に、材温の降下が10℃以
内である間に該第2の加圧機により冷却圧締処理して材
温が20〜50℃となるまで急速に冷却することにある。
〔作用〕
上記手段によれば、木質系板材を、第1の加圧機によ
り材温が130〜170℃、すなわち前記木質系板材が容易に
変形する温度となるように加熱すると同時に所要の圧力
で圧締(プレス)する加熱圧締矯正処理を行うことによ
って、該板材を狂いのない正常な形態に矯正することが
できる。
その後、このようにして矯正された板材を第2の加圧
機に移すと共に、材温の降下が10℃以内である間、すな
わち矯正された板材が当初の状態に復元され得る条件と
なる以前に、該第2の加圧機により冷却すると同時に所
要の圧力で圧締(プレス)する冷却圧締処理を行って材
温が20〜50℃、すなわち前記復元が生じない温度となる
まで急速に冷却すれば、該板材を矯正されたままの状態
に維持することができる。従って、上記のような矯正処
理を行った後においては、該板材を室温雰囲気中に放置
しても矯正前の状態に復元されず、狂いが生ずることは
ない。
ここで、ヒノキ飽水材を木質系板材の試料とした場合
の、温度変化に対する曲げクリープたわみの変化につい
て考察してみると、第3図(a),(b)に示すよう
に、クリープたわみは材温が50℃以上である場合に非常
に大きい値を示すのに対し、材温が30℃以下である場合
には極めて小さい値を示すことが判明している(北原覚
一著「木材物理」:森北出版)。従って、上述のように
加熱圧締矯正処理された木質系板材を、所要の圧力下で
圧締しながら20〜50℃となるまで急速に冷却すれば、前
記板材は変形することなく矯正された形態のまま固定状
態となり、その後においては圧締状態を解除して室温雰
囲気中に放置しても、前記矯正された正常な形態に維持
されるのである。尚、前記加熱圧締矯正処理を行う場合
の130〜170℃という温度条件は、木質系板材が過度に加
熱されてその材質が悪化するのを防止できる温度条件で
あり而も当該板材を容易に塑性変形させて矯正できる温
度条件であることが、本出願人が行った実験により判明
している。
また、上述のように、前記第1の加圧機と第2の加圧
機はそれぞれ別個のものであり、木質系板材を第1の加
圧機により加熱圧締矯正処理した後、即座に第2の加圧
機に移してから冷却圧締処理するので、これら両処理間
の移行をスムーズに行えると共に、熱効率を最大限に高
めることができる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
先ず、この発明の実施に際して使用される装置の概略
構成を説明すると、第1図及び第2図に示すように、油
圧ホットプレス機1(第1の加圧機)の一側方には、油
圧冷却プレス機2(第2の加圧機)が近接配置されてい
る。前記油圧ホットプレス機1は、4本の油圧シリンダ
3…3を駆動源として上下昇降可能な第1スライダ4の
下面に取り付けられた上部熱盤5と、第1ベット6の上
面に取り付けられ且つ前記上部熱盤5との間に所定の隙
間Xを介在させてなる下部熱盤7とを有し、この上部,
下部熱盤5,7に対しては、図外のヒーターにより加熱さ
れた熱媒油が循環モータの作動により強制循環される構
成である。尚、この油圧ホットプレス機1の最大能力
(圧力)は、300tonである。一方、前記油圧冷却プレス
機2は、4本の油圧シリンダ10…10を駆動源として上下
昇降可能な第2スライダ11の下面に取り付けられた上部
冷却盤12と、第2ベット13の上面に取り付けられ且つ前
記上部冷却盤12との間に所定の隙間Yを介在させてなる
下部冷却盤14とを有し、この上部,下部冷却盤12,14に
対しては、図外の圧送ポンプの作動により冷却水が強制
循環されるようになっており、その最大能力(圧力)は
700tonである。更に、この装置においては、油圧ホット
プレス機1と油圧冷却プレス機2とにわたって搬送コン
ベア21が設置されており、この搬送コンベア21は、前記
下部熱盤7及び下部冷却盤14の上面に沿って第1図a方
向に駆動されるルミナールベルト20(同図に一点鎖線で
示す)を有すると共に、該搬送コンベア21の一側方に
は、ころコンベア22が設置されている。
次に、上記構成からなる装置を用いて木質系板材を矯
正する方法について説明する。尚、木質系板材として広
葉樹板材を使用すれば、その効果が顕著に現れる。
先ず、含水率15%に人工乾燥された木質系板材をルミ
ナーベルト20の一端部(第1図左端部)に載置した後、
該ルミナーベルト20をa方向に所定寸法だけ駆動するこ
とにより、油圧ホットプレス機1の上部熱盤5と下部熱
盤7との間の隙間Xに木質系板材を介在させ、このよう
な状態で第1スライダ4を下降させて所要の圧力で加圧
することにより、両熱盤5,7間において木質系板材に加
熱圧締矯正処理を行う。この場合、前記両熱盤5,7に対
して強制循環されている高温状態の熱媒油の作用によ
り、木質系板材の材温は130〜170℃まで上昇し、また、
この加熱圧締矯正処理が所定時間(約20分)行われるこ
とにより、木質系板材は正常な状態つまり狂いが生じて
いない状態に矯正されることになる。
このように加熱圧締矯正処理を所定時間行った後は、
第1スライダ4を上動させ、ルミナーベルト20を更にa
方向に所定寸法だけ駆動させることにより、油圧冷却プ
レス機2の上部冷却盤12と下部冷却盤14との間の隙間Y
に木質系板材(前記加熱圧締矯正処理された部位)を介
在させ、このような状態で第2スライダ11を下降させて
所要の圧力が加圧することにより、両冷却盤12,14間に
おいて前記木質系板材に冷却圧締処理を行う。この場
合、前記の加熱圧締矯正処理工程からこの冷却圧締処理
工程に移行するまでの時間は、加熱された木質系板材の
材温の降下が10℃以内に収まるように極めて短時間で行
われる。そして、この冷却圧締時においては、前記両冷
却盤12,14に対して強制循環されている冷却水の作用に
より、木質系板材の材温が20〜50℃となるまで急速に冷
却されると共に、この冷却圧締処理も約20分間行われ
る。このようにして冷却圧締処理が行われた後は、第2
スライダ11を上動させ、ルミナーベルト20を更にa方向
に駆動させれば、木質系板材はルミナーベルト20からこ
ろコンベア22上に移送される。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば、木質系板材を、第1
の加圧機により材温が130〜170℃、すなわち前記木質系
板材が容易に変形する温度となるように加熱圧締矯正処
理した後、前記木質系板材を第2の加圧機に移すと共
に、材温の降下が10℃以内である間、すなわち矯正され
た板材が当初の状態に復元され得る条件となる以前に該
第2の加圧機により冷却圧締処理して材温が20〜50℃、
すなわち前記復元が生じない温度となるまで急速に冷却
することによって、当該木質系板材を矯正されたままの
状態に維持できるようにしたので、このような矯正処理
を行った後においては、該板材を室温雰囲気中に放置し
ても矯正前の状態に復元されず、狂いが生ずることはな
い。従って、木質系板材の乾燥仕上げまでの間における
歩止りが従来よりもはるかに向上し、品質及び信頼性に
優れた木製家具材を得ることができる。
また、前記第1の加圧機と第2の加圧機はそれぞれ別
個のものであり、木質系板材を第1の加圧機により加熱
圧締矯正処理した後、即座に第2の加圧機に移してから
冷却圧締処理することによって、これら両処理間の移行
をスムーズに可能とし、熱効率を最大限に高められるよ
うにしたので、その処理能力も高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はこの発明の実施例を示すもので、第
1図はこの発明の実施に際して使用される装置の概略正
面図、第2図は第1図II−II線矢視側面図である。ま
た、第3図(a),(b)は夫々、木質系板材の特性を
示すグラフである。 1……第1の加圧機、2……第2の加圧機。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質系板材を、第1の加圧機により材温が
    130〜170℃となるように加熱圧締矯正処理した後、前記
    木質系板材を第2の加圧機に移すと共に、材温の降下が
    10℃以内である間に該第2の加圧機により冷却圧締処理
    して材温が20〜50℃となるまで急速に冷却することを特
    徴とする木質系板材の矯正方法。
JP63306680A 1988-12-03 1988-12-03 木質系板材の矯正方法 Expired - Lifetime JPH0832405B2 (ja)

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