JPH08323818A - 金型装置及び射出成形方法 - Google Patents

金型装置及び射出成形方法

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JPH08323818A
JPH08323818A JP20045495A JP20045495A JPH08323818A JP H08323818 A JPH08323818 A JP H08323818A JP 20045495 A JP20045495 A JP 20045495A JP 20045495 A JP20045495 A JP 20045495A JP H08323818 A JPH08323818 A JP H08323818A
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cavity
resin
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plug
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真治 木坊子
Akimasa Kaneishi
彰雅 兼石
Isamu Mio
勇 三尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】使用する樹脂に影響されることなく、安定した
成形サイクルにて外観品質に優れ、しかも、確実に所望
の中空構造を有する成形品の射出成形方法を提供する。 【構成】射出成形方法は、(イ)溶融樹脂の射出開始
前、栓体移動手段22によって栓体20をキャビティ1
6内の前進端位置に保持し、(ロ)溶融樹脂の射出開始
後、栓体移動手段22によって、溶融樹脂の流動軸線方
向と略平行な方向に後進端位置に向かって栓体20を移
動させ、(ハ)必要に応じて、栓体の移動中に、キャビ
ティ16内の溶融樹脂内に加圧流体を注入し、(ニ)更
に、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に栓体20
を後進端位置まで移動させた後、樹脂をキャビティ16
内で冷却、固化させ、以って、樹脂内に中空構造を形成
する、各工程から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型のキャビティ
内に射出された溶融樹脂にジェッティング(スネークフ
ローとも呼ばれる)が発生することを効果的に防止する
ことができ、そして優れた外観特性を有する成形品の成
形に適した金型装置、及びかかる金型装置を使用した中
空構造を有する成形品の射出成形方法に関する。あるい
は又、本発明は、中空構造を有する成形品の成形に適し
た金型装置、及びかかる金型装置を使用した中空構造を
有する成形品の射出成形方法に関する。更に詳しくは、
金型のキャビティ内に射出された溶融樹脂にジェッティ
ングが発生することを効果的に防止することができ、そ
して優れた外観特性を有し且つ内部に所望の中空構造を
有する成形品の成形に適した金型装置、及びかかる金型
装置を使用した中空構造を有する成形品の射出成形方法
に関する。あるいは又、更に詳しくは、内部に例えば流
体流路となる中空構造を備え、T字形状分岐管構造、十
字形状分岐管構造、あるいは又多方向に流体を分配する
ための分岐管構造を有する成形品の成形に適した金型装
置、及びかかる金型装置を使用した中空構造を有する成
形品の射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂製の成形品を得る方法として、
金型のキャビティ内に射出された溶融樹脂を冷却・固化
して成形品を得る射出成形方法がある。あるいは又、所
望の中空構造を有する合成樹脂製の成形品を得る方法と
して、金型のキャビティ内に射出された溶融樹脂中に加
圧流体を注入し、中空構造を有する成形品を成形する射
出成形方法が、近年、成形品にヒケや反りが発生し難い
が故に、急速に普及している。このような従来の射出成
形方法を実行する場合には、射出成形用の金型及び加圧
流体注入装置が必要とされる。また、射出成形用の金型
には、射出成形装置の加熱シリンダー先端とキャビティ
との間に溶融樹脂が流れる湯路としてスプルー部やラン
ナー部が必要とされ、ランナー部とキャビティの間には
ゲート部が配設されている。
【0003】内部に流体流路となる中空構造を備えた分
岐管構造を有する製品が、種々の分野において、例えば
配管部材として使用されている。自動車・オートバイ分
野では、かかる製品が、例えば、原動機冷却系配管部
材、原動機インテークマニホルド、排ガス系配管部材や
制動装置油圧系配管部材等として使用されている。ま
た、電気・機械分野では、例えば、冷凍機の冷媒系配管
部材や流体制御によるアクチュエータ系配管部材等とし
て使用されている。更に、建築・建材分野等では、例え
ば、湯沸かし器やボイラの配管部材、水道配管部材やガ
ス配管部材等として使用されている。また、医療分野で
は、例えば、循環器系医療機器配管部材や呼吸器系医療
機器配管部材等として広く用いられている。
【0004】一般に、分岐管構造を有する製品の材質は
金属や合成樹脂である。そして、金属製の場合、製品
は、複数個の部品の組み付けや溶接等によって製造され
る。また、合成樹脂製の場合にも、同様に複数の部品の
接着や溶着等によって製造される。あるいは又、射出成
形法にて分岐管構造を有する製品を成形する場合、金型
のキャビティ内に中空構造を形成するための中子を組み
込み、キャビティの金型面と中子との間に形成された空
間内に溶融樹脂を射出する方法が知られているが、金型
構造が複雑になるという問題がある。更には、射出成形
法にて分岐管構造を有する製品を成形する場合、金型の
キャビティ内に中空構造を形成するための水溶性樹脂成
形体や金属成形体を組み込み、キャビティの金型面と水
溶性樹脂成形体や金属成形体との間に形成された空間内
に溶融樹脂を射出した後、水溶性樹脂成形体を溶解した
り金属成形体を溶融して除去し、中空構造を形成する方
法が知られている。しかしながら、このような方法で
は、予め水溶性樹脂成形体や金属成形体を作製しなけれ
ばならず、また、これらの成形体を除去しなければなら
ず、製造工程が複雑になる。以上のように、いずれの場
合においても、多数の部品が必要とされ、しかも製造工
程が複雑であり、組立工程を必要とし、コストが低減し
難いという問題がある。更には、中子を使用した射出成
形法による分岐管の製造方法では、ウエルドが生じると
いう問題もある。
【0005】本出願人は、先に、特願平5−55622
号(特開平6−262636号公報)にて、複数に分岐
したパイプ状成形品の射出成形方法を提案した。この射
出成形方法においては、複雑な金型構造を必要とせず
に、分岐したパイプ用の金型キャビティに溶融樹脂を射
出注入中に、パイプ状の末端部分より加圧ガスを注入す
ることにより、複数に分岐したパイプ状の製品を成形す
る。この射出成形方法は、基本的には、溶融樹脂中に加
圧ガスを注入して外観性の向上(ヒケ、反り等の改善)
をするための射出成形方法、即ち、一般にはガスアシス
ト射出成形方法と称されている方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の射出成形方法に
て外観特性に優れた合成樹脂製成形品を作製しようとし
たとき、キャビティ内の溶融樹脂の流れに対して垂直な
面におけるキャビティの断面積とゲート部の断面積の差
が大きい場合、キャビティ内に溶融樹脂を射出したとき
ジェッティングが発生し、成形品の外観や機能を著しく
損ない、その商品価値が下がる虞がある。
【0007】所望の合成樹脂製の成形品に対して、より
優れた物性(高強度、高耐衝撃性、高耐疲労性、高耐ク
リープ性、高耐熱性、高耐温水性、高耐油性、高耐薬品
性等)が求められるとき、高分子量タイプの合成樹脂や
架橋化タイプの合成樹脂、あるいは合成樹脂アロイ等
の、溶融時の粘度が高い合成樹脂を使用する必要があ
る。然るに、このような合成樹脂を使用した場合、ジェ
ッティングが発生し易く、優れた外観を有する所望の成
形品を得難いという問題がある。
【0008】また、金型のキャビティ内に射出された溶
融樹脂内に加圧流体を注入する方法は、一般に、キャビ
ティ内を溶融樹脂で完全に満たした後に加圧流体を注入
する方法(フルショット法と呼ばれる)と、キャビティ
内を溶融樹脂で完全には満たさずに加圧流体を注入する
方法(ショートショット法と呼ばれる)とに分類され
る。特に、ショートショット法の場合、螺旋状(コイル
状)のジェッティングが生じたとき、キャビティ内に射
出された溶融樹脂(キャビティ内を完全には満たさない
量である)中に加圧流体を注入することが困難となり、
場合によっては、加圧流体がキャビティ内の溶融樹脂を
吹き飛ばし、所望の成形品が得られないという問題もあ
る。
【0009】従来からのジェッティング発生の防止対策
として、ゲート部の断面積を大きくしたり、溶融樹脂の
射出速度を遅くしたり、溶融樹脂温度を上げたり、溶融
粘度の低い樹脂グレードを選定する方法を挙げることが
できる。しかしながら、ゲート部の断面積を大きくした
場合、成形品のゲート部に相当する部分の後処理にコス
トがかかる。また、溶融樹脂の射出速度を遅くした場
合、成形サイクルが長くなり、成形品の製造コストの上
昇を招く。溶融樹脂温度を上げた場合、溶融樹脂の熱的
安定性が損なわれ、溶融樹脂からのガス発生や樹脂の分
子量低下によって、成形品の外観不良や特性低下といっ
た問題を生じる。また、溶融粘度の低い樹脂グレードを
選定する方法は、高耐衝撃性や高耐疲労性等のより優れ
た物性が成形品に求められるとき、高分子量タイプの合
成樹脂や架橋化タイプの合成樹脂や合成樹脂アロイ等
の、溶融時の粘度の高い合成樹脂を使用する必要がある
ので、本質的な解決にはならない。
【0010】特願平5−55622号にて提案した射出
成形方法は、複数に分岐したパイプ状成形品を成形する
上で極めて効果的な方法である。しかしながら、時とし
て、溶融樹脂内に加圧流体が適切に注入されず、所望の
中空構造を有する成形品が得られないことがある。特
に、溶融時の粘度が高い合成樹脂やガラス繊維等の強化
材を充填した合成樹脂等を使用したとき、このような現
象が発生し易い。所望の合成樹脂製の成形品に対して、
より優れた物性(高強度、高耐衝撃性、高耐疲労性、高
耐クリープ性、高耐熱性、高耐温水性、高耐油性、高耐
薬品性等)が求められるとき、高分子量タイプの合成樹
脂や架橋化タイプの合成樹脂、そしてこれらの合成樹脂
に強化材を充填したタイプの合成樹脂、あるいは合成樹
脂アロイ等の、溶融時の粘度が高い合成樹脂を使用する
必要がある。然るに、このような合成樹脂を使用したの
では、場合によっては、所望の中空構造を有する成形品
が得られない。
【0011】従って、本発明の目的は、使用する樹脂に
影響されることなく、短い安定した成形サイクルにて、
優れた外観特性を有し、必要に応じて、確実に所望の中
空構造を有する合成樹脂製の成形品を成形し得る金型装
置及び成形品の射出成形方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の態様に係る金型装置は、キャビティ
を備えた金型を有し、該キャビティ内に溶融樹脂を射出
した後、キャビティ内で樹脂を冷却、固化して成形品を
成形するための射出成形装置にて用いられる金型装置で
あって、(A)キャビティ内に配設され、溶融樹脂の流
動軸線方向と略平行な方向に移動可能な少なくとも1つ
の栓体と、(B)該栓体を移動させるための栓体移動手
段と、(C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するための
樹脂注入部、を少なくとも備えていることを特徴とす
る。
【0013】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る金型装置は、キャビティを備えた金型を有
し、該キャビティ内に溶融樹脂を射出中に若しくは射出
した後、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入し
て、キャビティ内で冷却、固化した樹脂内に中空構造を
形成する、成形品を成形するための射出成形装置にて用
いられる金型装置であって、(A)キャビティ内に配設
され、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に移動可
能な少なくとも1つの栓体と、(B)該栓体を移動させ
るための栓体移動手段と、(C)キャビティ内に溶融樹
脂を射出するための樹脂注入部と、(D)キャビティ内
に射出された溶融樹脂内に加圧流体を注入するための加
圧流体注入部、を少なくとも備えていることを特徴とす
る。
【0014】本発明の第1若しくは第2の態様に係る金
型装置においては、溶融樹脂と接触する栓体の接触面は
滑らかな仕上げであることが望ましい。接触面の面粗度
が粗い場合、栓体の接触面が樹脂から離型し難くなり、
滑らかな栓体の移動が困難となり、所望の成形品が得ら
れない場合がある。
【0015】栓体の形状は、使用する樹脂の特性や所望
とする中空構造の形状等に基づき適宜決定すればよく、
一義的には定めることができない。栓体は、キャビティ
内で移動できる形状であればよい。成形品の表面にジェ
ッティングやフローマークの発生防止の観点から、栓体
の移動方向と直角方向の断面形状を、かかる方向におけ
るキャビティの断面形状と概ね相似した形状とすること
が好ましい。栓体の移動方向における栓体表面とキャビ
ティの金型面との間の隙間は、栓体の移動時、栓体がキ
ャビティの金型面と接触しない隙間であることが必要と
される。尚、溶融樹脂がこの隙間に侵入しない方が好ま
しいが、場合によっては、この隙間に溶融樹脂が侵入し
てもよい。
【0016】本発明の金型装置においては、射出成形装
置の加熱シリンダー先端とキャビティとの間に溶融樹脂
が流れる湯路としてスプルー部やランナー部が設けられ
ており、且つ、ランナー部とキャビティの間にはゲート
部が配設されている構造としてもよいし、ホットランナ
ー、バルブゲート等で直接、キャビティ内に溶融樹脂を
射出する構造としてもよい。金型装置に設けられたこれ
らのゲート部やホットランナー、バルブゲート等を総称
して樹脂注入部と呼ぶ。更には、成形品が薄肉部から厚
肉部へ変化する形状を有している場合、栓体の前進端位
置が薄肉部を形成するキャビティの部分の近傍となると
きには、成形品の薄肉部を形成するキャビティの部分も
樹脂注入部に包含される。
【0017】加圧流体を注入するための加圧流体注入装
置は、例えば、先端に1つ以上の逆止弁が配設され、移
動手段によって先端が加圧流体注入部に連通したり、キ
ャビティから離れ得るガス注入ノズルとすることができ
る。
【0018】本発明の金型装置においては、成形品を1
個取りあるいは複数個取りとすることができる。
【0019】本発明の第1若しくは第2の態様に係る金
型装置の一態様においては、前進端位置に栓体を位置さ
せたとき、栓体は、樹脂注入部に近接して位置すること
が好ましい。ここで、栓体が樹脂注入部に近接して位置
するとは、成形品の形状等に依存するが、通常、前進端
位置に栓体を位置させたとき、栓体の樹脂注入部と対向
する部分が樹脂注入部から0mm乃至20mm離れてい
ることを意味する。前進端位置に栓体を位置させたと
き、栓体がキャビティの金型面と接し、樹脂注入部を塞
ぐように栓体を位置させてもよい。前進端位置に栓体を
位置させたとき、栓体が樹脂注入部から余りに離れてい
ると、キャビティの金型面及び栓体によって形成される
空間が大きくなり過ぎ、キャビティ内に射出された溶融
樹脂が栓体に突き当たって溶融樹脂の直進が妨げられる
ことが無くなり、ジェッティングの発生を効果的に防止
できない場合がある。
【0020】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る射出成形方法においては、(A)金型装置
に設けられた金型のキャビティ内に配設され、溶融樹脂
の流動軸線方向と略平行な方向に移動可能な少なくとも
1つの栓体と、(B)該栓体を移動させるための栓体移
動手段と、(C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するた
めの樹脂注入部とを少なくとも有する金型装置を備えた
射出成形装置を用いる。
【0021】そして、本発明の第1の態様に係る射出成
形方法は、キャビティ内に樹脂注入部から溶融樹脂を射
出した後、キャビティ内で樹脂を冷却、固化して成形品
を成形する射出成形方法であって、(イ)溶融樹脂の射
出開始前、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内の
前進端位置に保持し、(ロ)樹脂注入部からの溶融樹脂
の射出開始と同時に若しくは射出開始後、栓体移動手段
によって若しくは射出溶融樹脂の圧力によって、溶融樹
脂の流動軸線方向と略平行な方向に後進端位置に向かっ
て該栓体を移動させる、各工程から成ることを特徴とす
る。
【0022】本発明の第1の態様に係る射出成形方法に
おいては、キャビティ内に射出する溶融樹脂の量は、成
形品を作製するのに十分な量であればよい。
【0023】上記の目的を達成するための本発明の第2
乃至第5の態様に係る射出成形方法においては、(A)
金型装置に設けられた金型のキャビティ内に配設され、
溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に移動可能な少
なくとも1つの栓体と、(B)該栓体を移動させるため
の栓体移動手段と、(C)キャビティ内に溶融樹脂を射
出するための樹脂注入部と、(D)キャビティ内に射出
された溶融樹脂内に加圧流体を注入するための加圧流体
注入部とを少なくとも有し、キャビティを備えた金型を
有する金型装置を備えた射出成形装置を用いる。
【0024】そして、本発明の第2の態様に係る射出成
形方法は、キャビティ内に樹脂注入部から溶融樹脂を射
出中に若しくは射出完了後に、キャビティ内の溶融樹脂
内に加圧流体注入部から加圧流体を注入して、キャビテ
ィ内で冷却、固化した樹脂内に中空構造を形成する成形
品の射出成形方法であって、(イ)溶融樹脂の射出開始
前、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内の前進端
位置に保持し、(ロ)樹脂注入部からの溶融樹脂の射出
開始後、栓体移動手段によって若しくは射出溶融樹脂の
圧力によって、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向
に後進端位置に向かって該栓体を移動させ、(ハ)該栓
体の移動中に、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体注
入部から加圧流体を注入し、(ニ)更に、栓体移動手段
によって若しくは射出溶融樹脂の圧力及び/又は溶融樹
脂内に注入された加圧流体の圧力によって、溶融樹脂の
流動軸線方向と略平行な方向に該栓体を後進端位置まで
移動させた後、樹脂をキャビティ内で冷却、固化させ、
以って、樹脂内に中空構造を形成する、各工程から成る
ことを特徴とする。
【0025】栓体の移動(摺動)のタイミング、溶融樹
脂の射出のタイミング、加圧流体の注入のタイミング
を、図1の(A)〜(F)及び図2の(A)〜(D)に
模式的に示す。尚、図1の(A)〜(F)及び図2の
(A)〜(D)において、「溶融樹脂の射出」の項の右
側に描いた線分の左端は溶融樹脂の射出開始を表し、線
分の右端は溶融樹脂の射出終了を表す。また、「加圧流
体の注入」の項の右側に描いた線分の左端は加圧流体の
注入開始を表し、線分の右端は加圧流体の注入終了を表
す。更には、「栓体の移動」の項の右側に描いた線分の
左端は栓体の移動開始を表し、線分の右端は栓体の移動
終了を表す。尚、線分の長さは時間を表すが、時間の長
さは模式的な表示である。
【0026】本発明の第2の態様に係る射出成形方法に
おいては、図1の(A)及び(B)に示すように、キャ
ビティ内に溶融樹脂を射出中に、キャビティ内の溶融樹
脂内に加圧流体を注入する。そして、図1の(A)又は
(B)に示すように、キャビティ内への溶融樹脂の射出
開始後、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入す
る前に、栓体の移動(摺動)を開始する。栓体が後進端
位置に到達するタイミングは、図1の(A)に示すよう
に、キャビティ内への溶融樹脂の射出完了前であっても
よいし、図1の(B)に示すように、キャビティ内への
溶融樹脂の射出完了後であってもよいし、更には、キャ
ビティ内への溶融樹脂の射出完了と同時であってもよ
い。
【0027】あるいは又、図1の(C)に示すように、
キャビティ内に溶融樹脂を射出完了後若しくは射出完了
と同時に、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入
する。そして、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を
注入する前に、栓体の移動(摺動)を開始する。栓体が
後進端位置に到達するタイミングは、図1の(C)に示
すように、キャビティ内への溶融樹脂の射出完了後、加
圧流体の溶融樹脂内への注入中である。
【0028】尚、これらの場合、栓体の移動(摺動)の
開始は、キャビティ内への溶融樹脂の射出開始と同時で
あってもよい。また、加圧流体の注入開始は、栓体の移
動開始と同時であってもよい。
【0029】本発明の第3の態様に係る射出成形方法
は、キャビティ内に樹脂注入部から溶融樹脂を射出中に
若しくは射出完了後に、キャビティ内の溶融樹脂内に加
圧流体注入部から加圧流体を注入して、キャビティ内で
冷却、固化した樹脂内に中空構造を形成する成形品の射
出成形方法であって、(イ)溶融樹脂の射出開始前、栓
体移動手段によって栓体をキャビティ内の前進端位置に
保持し、(ロ)樹脂注入部からの溶融樹脂の射出開始
後、栓体移動手段によって若しくは射出溶融樹脂の圧力
によって、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に後
進端位置に向かって該栓体を移動させ、溶融樹脂の射出
中に若しくは溶融樹脂の射出完了後、該栓体を後進端位
置まで移動させ、(ハ)次いで、キャビティ内の溶融樹
脂内に加圧流体注入部から加圧流体を注入し、(ニ)樹
脂をキャビティ内で冷却、固化させ、以って、樹脂内に
中空構造を形成する、各工程から成ることを特徴とす
る。
【0030】本発明の第3の態様に係る射出成形方法に
おける栓体の移動(摺動)のタイミング、溶融樹脂の射
出のタイミング、加圧流体の注入のタイミングを、図1
の(D)〜(F)に模式的に示す。本発明の第3の態様
に係る射出成形方法においては、図1の(D)に示すよ
うに、キャビティ内に溶融樹脂を射出中に、キャビティ
内の溶融樹脂内に加圧流体を注入する。そして、キャビ
ティ内への溶融樹脂の射出開始後、キャビティ内の溶融
樹脂内に加圧流体を注入する前に、栓体の移動(摺動)
を開始する。栓体が後進端位置に到達するタイミング
は、図1の(D)に示すように、溶融樹脂内への加圧流
体の注入開始前である。
【0031】あるいは又、図1の(E)又は(F)に示
すように、キャビティ内への溶融樹脂の射出完了後若し
くは射出完了と同時に、キャビティ内の溶融樹脂内に加
圧流体を注入する。そして、図1の(E)又は(F)に
示すように、キャビティ内への溶融樹脂の射出開始後、
キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入する前に、
栓体の移動(摺動)を開始する。栓体が後進端位置に到
達するタイミングは、図1の(E)に示すように、溶融
樹脂の射出完了前、若しくは図1の(F)に示すよう
に、溶融樹脂の射出完了後、あるいは、射出完了と同時
である。
【0032】尚、これらの場合、栓体の移動(摺動)の
開始は、キャビティ内への溶融樹脂の射出開始と同時で
あってもよい。また、加圧流体の注入開始は、栓体が後
進端位置に達すると同時であってもよい。
【0033】本発明の第4の態様に係る射出成形方法
は、キャビティ内に樹脂注入部からの溶融樹脂を射出中
に、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体注入部から加
圧流体を注入して、キャビティ内で冷却、固化した樹脂
内に中空構造を形成する成形品の射出成形方法であっ
て、(イ)溶融樹脂の射出開始前、栓体移動手段によっ
て栓体をキャビティ内の前進端位置に保持し、(ロ)樹
脂注入部からの溶融樹脂の射出中に、キャビティ内の溶
融樹脂内に加圧流体注入部から加圧流体を注入しつつ、
栓体移動手段によって若しくは射出溶融樹脂の圧力及び
/又は溶融樹脂内に注入された加圧流体の圧力によっ
て、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に該栓体を
後進端位置に向かって移動させ、そして、加圧流体の注
入中に栓体を後進端位置まで移動させ、(ハ)次いで、
樹脂をキャビティ内で冷却、固化させ、以って、樹脂内
に中空構造を形成する、各工程から成ることを特徴とす
る。
【0034】本発明の第4の態様に係る射出成形方法に
おける栓体の移動(摺動)のタイミング、溶融樹脂の射
出のタイミング、加圧流体の注入のタイミングを、図2
の(A)及び(B)に模式的に示す。本発明の第4の態
様に係る射出成形方法においては、図2の(A)及び
(B)に示すように、キャビティ内に溶融樹脂を射出中
に、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入する。
そして、図2の(A)及び(B)に示すように、キャビ
ティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入開始した後に、栓
体の移動(摺動)を開始する。栓体が後進端位置に到達
するタイミングは、図2の(A)に示すように、キャビ
ティ内への溶融樹脂の射出完了前であってもよいし、あ
るいは又、図2の(B)に示すように、キャビティ内へ
の溶融樹脂の射出完了後であってもよいし、更には、キ
ャビティ内への溶融樹脂の射出完了と同時であってもよ
い。尚、これらの場合、栓体の移動(摺動)の開始は、
溶融樹脂内への加圧流体の注入開始と同時であってもよ
い。
【0035】本発明の第5の態様に係る射出成形方法
は、キャビティ内に樹脂注入部から溶融樹脂を射出した
後、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体注入部から加
圧流体を注入して、キャビティ内で冷却、固化した樹脂
内に中空構造を形成する成形品の射出成形方法であっ
て、(イ)溶融樹脂の射出開始前、栓体移動手段によっ
て栓体をキャビティ内の前進端位置に射出溶融樹脂の圧
力に対抗するように保持し、(ロ)樹脂注入部からのキ
ャビティ内への溶融樹脂の射出中、栓体移動手段によっ
て該栓体を該前進端位置に保持し、(ハ)溶融樹脂の射
出完了後、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体注入部
からの加圧流体の注入開始前若しくは開始後、栓体移動
手段によって若しくは溶融樹脂内に注入された加圧流体
の圧力によって、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方
向に該栓体を後進端位置に向かって移動させ、そして、
加圧流体の注入中に栓体を後進端位置まで移動させ、
(ニ)樹脂をキャビティ内で冷却、固化させ、以って、
樹脂内に中空構造を形成する、各工程から成ることを特
徴とする。
【0036】本発明の第5の態様に係る射出成形方法に
おける栓体の移動(摺動)のタイミング、溶融樹脂の射
出のタイミング、加圧流体の注入のタイミングを、図2
の(C)及び(D)に模式的に示す。本発明の第5の態
様に係る射出成形方法においては、図2の(C)及び
(D)に示すように、キャビティ内への溶融樹脂の射出
完了後(射出完了と同時を含む)、キャビティ内の溶融
樹脂内に加圧流体を注入する。そして、図2の(C)に
示すように、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注
入開始した後に(溶融樹脂内への加圧流体の注入開始と
同時であってもよい)、栓体の移動(摺動)を開始す
る。あるいは又、図2の(D)に示すように、キャビテ
ィ内への溶融樹脂の射出完了後(完了と同時を含む)、
キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入する前に、
栓体の移動(摺動)を開始する。栓体が後進端位置に到
達するタイミングは、図2の(C)又は(D)に示すよ
うに、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入して
いる間である。
【0037】本発明の第2乃至第5の態様に係る射出成
形方法においては、キャビティ内に射出する溶融樹脂の
量は、キャビティ内を完全に充填するには少ない量であ
り、且つ、加圧流体が溶融樹脂内に注入されたとき、成
形品を作製するのに十分な量とすることが好ましい。
【0038】本発明の第1乃至第5の態様に係る射出成
形方法の一態様においては、前進端位置に栓体を位置さ
せたとき、栓体は、樹脂注入部に近接して位置すること
が好ましい。
【0039】本発明の金型装置あるいは射出成形方法に
おいては、栓体移動手段を、作動油等の液体あるいは空
気等の気体を用いた流体シリンダーの他、作動油等の液
体あるいは空気等の気体を用いた流体駆動モーター、電
動サーボモーターから構成し、栓体を直接移動(摺動)
させることもできるし、これらの流体シリンダー、流体
駆動モーター、電動サーボモーター等と、ボールネジ等
のネジ機構、カム機構、ラック・アンド・ピニオン機構
等との組み合わせ、あるいは又、各種の発条から構成す
ることもできるが、中でも、流体シリンダーやラック・
アンド・ピニオン機構、発条から構成することが好まし
い。尚、栓体移動手段を発条から構成した場合、発条が
縮むに従い、射出溶融樹脂の圧力に対抗する栓体の抗力
が増加する。従って、一様な抗力が要求される場合に
は、栓体移動手段を、流体シリンダーやラック・アンド
・ピニオン機構等から構成することが好ましい。
【0040】溶融樹脂の射出圧力に対抗する栓体の抗力
の値は、使用する樹脂材料、樹脂の溶融粘度、溶融樹脂
の射出圧力、溶融樹脂の射出速度等に依存するため、一
義的には決定できない。溶融樹脂の射出中に栓体を移動
させる場合には、栓体の一部分がキャビティの一部分を
形成するように、栓体の移動を制御する必要がある。例
えば、流体シリンダーを用いる場合、流体シリンダーの
作動を制御することで、栓体の移動速度を容易に制御す
ることができる。他の機構を用いた場合でも同様であ
る。
【0041】本発明において、複数の栓体が備えられて
いる場合、各々の栓体の移動(摺動)を開始させるタイ
ミング、各々の栓体が後進端位置に達するタイミング、
栓体移動速度は、同じであってもよいし、異なっていて
もよく、用いる樹脂の特性や成形条件等に依存して、適
宜、定めればよい。
【0042】本発明の第2の態様に係る金型装置におけ
る加圧流体注入部の位置に、特に制限は無い。加圧流体
注入部を樹脂注入部の近傍に配置してもよいし、加圧流
体注入部を樹脂注入部から離して配置してもよいし、樹
脂注入部内に加圧流体注入部を配置してもよい。場合に
よっては、栓体内に加圧流体注入部を配設することもで
きる。また、本発明の第2の態様に係る金型装置に配設
する加圧流体注入部の数に、特に制限はない。複数の加
圧流体注入部を配設した場合には、成形品の内部に樹脂
の隔壁を生成することができ、複数の流体流路等の中空
構造を成形品内に形成することが可能になる。
【0043】本発明の第2乃至第5の態様に係る射出成
形方法における加圧流体の注入位置に、特に制限は無
い。加圧流体の注入位置を樹脂注入位置の近傍に配置し
てもよいし、加圧流体の注入位置を樹脂注入位置から離
して配置してもよいし、樹脂注入位置と同じ位置に加圧
流体の注入位置を配置してもよい。場合によっては、栓
体から加圧流体を注入してもよい。また、加圧流体の注
入箇所の数に、特に制限はない。複数の位置から加圧流
体を注入する場合には、成形品の内部に樹脂の隔壁を生
成することができ、複数の流体流路等の中空構造を成形
品内に形成することが可能になる。
【0044】本発明の第2の態様に係る金型装置、若し
くは、本発明の第2乃至第5の態様に係る射出成形方法
に用いられる加圧流体は、常温・常圧下でガス状あるい
は液状の流体であって、溶融樹脂内への注入時、溶融樹
脂と反応したり混合しないものが望ましい。具体的に
は、窒素ガス、炭酸ガス、空気、ヘリウムガス等、常温
でガス状の物質、水等の液体、高圧下で液化したガスを
使用することができるが、中でも、窒素ガスやヘリウム
ガス等の不活性ガスが好ましい。
【0045】本発明の射出成形方法に適用できる樹脂は
特に制限はなく、射出成形が可能な合成樹脂、詳しく
は、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、これらのア
ロイや、熱硬化性樹脂でもよく、更には、これらの樹脂
と公知の安定剤等の添加剤、フィラー、ガラス繊維等の
繊維強化材との配合物も用いることができるが、特に、
熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、これらのアロ
イ、これらの樹脂と公知の安定剤等の添加剤、フィラ
ー、繊維強化材等との配合物を用いることが好ましい。
樹脂として、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、
ABS樹脂、AS樹脂、PVC樹脂、メタアクリル樹
脂、含フッ素樹脂等で例示される、所謂汎用熱可塑性樹
脂はもとより、ポリアミド樹脂、飽和ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ
スルホン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂等で例
示されるエンジニアリングプラスチックスを例示するこ
とができる。
【0046】本発明の第1の態様に係る射出成形方法に
よって得られる成形品としては、中実の棒状成形品や曲
管を例示することができる。溶融樹脂の流動軸線方向と
略直角の方向に成形品を切断したときの成形品の断面形
状は、円形、楕円形、矩形、多角形等、任意の形状とす
ることができる。
【0047】また、本発明の第2乃至第5の態様に係る
射出成形方法によって得られる成形品としては、中空構
造を有する円筒形状、棒状、直管、曲管を例示すること
ができる。更には、例えばT字形状(図33の(B)及
び(C)の模式的断面図参照)や十字形状(図22の
(B)の模式的断面図参照)、Y字形状(図37の
(A)の模式的断面図参照)、U字の底部から枝管が延
びた略U字形状(図37の(B)の模式的断面図参
照)、略S字形状(図37の(C)の模式的断面図参
照)、枝管が放射状に延びた形状(図38の(A)の模
式的な平面図及び図38の(B)の模式的な正面図参
照)等の分岐管構造を有する成形品を挙げることができ
る。具体的な成形品として、自動車・オートバイ分野に
おける原動機冷却系配管部材、原動機インテークマニホ
ルド、排ガス系配管部材、制動装置油圧系配管部材等、
電気・機械分野における冷凍機の冷媒系配管部材、流体
制御によるアクチュエータ系配管部材等、建築・建材分
野等における湯沸かし器やボイラの配管部材、水道配管
部材、ガス配管部材、シャワーヘッド等、医療分野にお
ける循環器系医療機器配管部材、呼吸器系医療機器配管
部材等を挙げることができる。溶融樹脂の流動軸線方向
と略直角の方向に成形品を切断したときの成形品の断面
形状は、円形、楕円形、矩形、多角形等、任意の形状と
することができる。
【0048】本発明においては、溶融樹脂が射出される
前には、栓体移動手段によって、栓体は、その前進端位
置に保持されている。栓体を、このように前進端位置に
保持することで、キャビティ内に射出された溶融樹脂が
栓体に突き当たり、溶融樹脂の直進が妨げられ、その結
果、ジェッティングの発生を効果的に防止することがで
き、外観特性に優れた成形品を得ることができる。
【0049】また、溶融樹脂をキャビティ内に射出する
際、最終的に成形品を成形するために要求されるキャビ
ティの容積よりも、キャビティの容積は小さくなってい
る。従って、たとえ、溶融時の粘度の高い合成樹脂を使
用する場合であっても、本発明の第2乃至第5の態様に
係る射出成形方法においては、キャビティ内の溶融樹脂
内への加圧流体の注入によって、中空構造の形成を確実
に開始することが可能になる。そして、最終的に栓体を
後進端位置に位置させることによって、成形品を成形す
るために要求されるキャビティ形状が得られ、これによ
って、所望の中空構造を成形品に容易に且つ確実に形成
することができる。また、栓体を移動させることで、キ
ャビティの容積を徐々に拡大することによって、キャビ
ティ内の溶融樹脂の流れを制御することができ、所望の
中空構造を成形品に容易に且つ確実に形成することがで
きる。
【0050】更には、図33の(C)に模式的な断面図
を示すように、中空構造の径(D1>D2)や断面形状の
異なる分岐管構造を有する成形品を成形する場合、分岐
管のそれぞれを形成するための栓体の移動開始及び完了
の時期や栓体の移動速度を制御することによって、キャ
ビティの各部に充填される溶融樹脂の充填バランスを容
易にとることができ、また、加圧流体の注入時に栓体相
互の移動の同期を容易にとることができる。従って、得
られた成形品内に例えば流体流路となる中空構造を容易
に且つ確実に形成することができ、更には、成形品の外
観品質も向上する。また、ウエルドが生じないという利
点もある。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態及び実施例に基づき本発明を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。尚、図中、同一
参照番号は、同一の部品又は構成要素を意味する。先
ず、以下、本発明の金型に関する各種の実施の形態を説
明し、次いで、実施例に基づき、本発明の射出形成方法
を説明する。
【0052】図3及び図4に、本発明の第1の態様に係
る金型装置の一形態を模式的な断面図で示す。図3及び
図4に示す金型装置は、キャビティ16を備えた金型1
0を有し、このキャビティ16内に溶融樹脂を射出した
後、キャビティ16内で樹脂を冷却、固化して成形品を
成形するための射出成形装置にて用いられる金型装置で
ある。そして、金型装置には、キャビティ16内に配設
され、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に移動可
能な少なくとも1つの栓体20と、栓体20を移動させ
るための栓体移動手段22とが少なくとも備えられてい
る。更には、金型装置には、キャビティ16内に溶融樹
脂を射出するための樹脂注入部12が備えられている。
栓体20は、例えば、金型10と同じ材質の材料から作
製すればよい。尚、図3に示す金型装置の模式的な断面
図においては、栓体20は後進端位置にあり、図4に示
す金型装置の模式的な断面図においては、栓体20は前
進端位置にある。前進端位置にある栓体20は、樹脂注
入部12に近接し、且つ樹脂注入部12に対向して位置
する。
【0053】図3に示した金型装置においては、1つの
栓体20及び栓体移動手段22が備えられている。栓体
20と栓体移動手段22とは、栓体移動手段22の作動
によって移動可能な連結ロッド24によって連結されて
いる。栓体移動手段22は、例えば圧縮空気で作動する
流体シリンダーから成る。また、参照番号40は、流体
シリンダーから成る栓体移動手段22に圧縮空気圧を負
荷するためのソレノイドであり、42は圧力制御弁であ
り、44は栓体20の移動速度を制御するための流量制
御弁であり、ソレノイド40、圧力制御弁42及び流量
制御弁44によって、栓体移動手段22の作動が制御さ
れる。
【0054】図中、参照番号10は金型、参照番号18
は射出成形装置のシリンダーである。図3及び図4に示
した金型装置においては、射出成形装置のシリンダー1
8から溶融樹脂を金型10のキャビティ16内に樹脂注
入部12を介して射出する構造となっている。
【0055】図3に示した金型装置を用いることによっ
て、中実構造を有する円筒状や角柱状の成形品を成形す
ることができる。
【0056】図5及び図6に、本発明の第2の態様に係
る金型装置の一形態を模式的な断面図で示す。図5及び
図6に示す金型装置は、キャビティ16を備えた金型1
0を有し、このキャビティ16内に溶融樹脂を射出中に
若しくは射出した後、キャビティ16内の溶融樹脂内に
加圧流体を注入して、キャビティ16内で冷却、固化し
た樹脂内に中空構造を形成する、成形品を成形するため
の射出成形装置にて用いられる金型装置である。そし
て、金型装置には、キャビティ16内に配設され、溶融
樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に移動可能な少なく
とも1つの栓体20と、栓体20を移動させるための栓
体移動手段22とが少なくとも備えられている。更に
は、金型装置には、キャビティ16内に溶融樹脂を射出
するための樹脂注入部12と、キャビティ16内に射出
された溶融樹脂内に加圧流体を注入するための加圧流体
注入部14が備えられている。栓体20における溶融樹
脂との接触面20a(図5参照)は、硬質クロムメッキ
を施した後、中心線平均粗さ0.1S以下の鏡面仕上げ
が施されている。栓体20は、例えば、金型10と同じ
材質の材料から作製すればよい。尚、図5に示す金型装
置の模式的な断面図においては、栓体20は後進端位置
にあり、図6に示す金型装置の模式的な断面図において
は、栓体20は前進端位置にある。前進端位置にある栓
体20は、樹脂注入部12に近接し、且つ樹脂注入部1
2に対向して位置する。
【0057】図5に示した金型装置においては、1つの
栓体20及び栓体移動手段22が備えられている。栓体
20と栓体移動手段22とは、栓体移動手段22の作動
によって移動可能な連結ロッド24によって連結されて
いる。栓体移動手段22は、例えば圧縮空気で作動する
流体シリンダーから成る。ソレノイド40、圧力制御弁
42及び流量制御弁44によって、栓体移動手段22の
作動が制御される。
【0058】また、図中、参照番号14Aは加圧流体注
入装置である。図5及び図6に示した金型装置において
は、射出成形装置のシリンダー18から溶融樹脂が金型
10のキャビティ16内に樹脂注入部12を介して射出
された後、若しくは溶融樹脂の射出中に、加圧流体注入
装置14Aから加圧流体が加圧流体注入部14を介して
キャビティ16内の溶融樹脂に注入できる構造となって
いる。金型10に設けられたキャビティ16の形状は、
成形品の外形を規定するが、成形品より延長した部分が
成形品に形成されるようにキャビティ16の形状を設計
し、かかる延長した部分に対応するキャビティの部分に
樹脂注入部12及び加圧流体注入部14を配置すること
もできる。この場合、成形品に形成される成形品より延
長した部分の長さは適宜定めればよい。尚、金型装置は
このような構造に限定されず、適宜変更することができ
る。
【0059】図5に示した金型装置を用いることによっ
て、内部に中空構造を有する例えば円筒状や角柱状の成
形品を成形することができる。
【0060】図7〜図9に、本発明の第1若しくは第2
の態様に係る金型装置の別の形態を模式的な断面図で示
す。尚、図7〜図9においては、加圧流体注入部14の
図示は省略した。
【0061】図7に示した金型装置においては、図4に
示した金型装置と同様の金型装置における栓体移動手段
22を、発条から構成した。
【0062】また、図8に示した金型装置においては、
栓体移動手段22を、ラック50及びピニオンギア52
から成るラック・アンド・ピニオン機構から構成した。
尚、ラック50及びピニオンギア52の歯車部分の図示
は省略した。ラック50の一端は連結ロッド24に取り
付けられている。ピニオンギア52は図示しないモータ
によって回転させられ、これによって、ラック50が取
り付けられた連結ロッド24及び栓体20が移動する。
このような金型構造によって、円弧形状を有する曲管を
作製することができる。尚、図8においては、射出成形
装置のシリンダー18の図示は省略した。
【0063】成形品の表面に意匠や機能部を賦形するこ
とができる。図9に示した金型装置においては、キャビ
ティ16の金型面に凹部16Aを設けることによって、
成形品の外表面に螺旋状のネジ部を形成することができ
る。このような場合、成形品に形成されるネジ部の谷部
の径より栓体20の外径を小さくし、且つ、栓体20の
長さをネジ部全体の長さより長くし、栓体20の移動距
離をネジ部全体の長さより長くすることが好ましい。
【0064】図10〜図12に、本発明の第2の態様に
係る金型装置の別の具体例を模式的な断面図で示す。
尚、図10〜図12においては、射出成形装置のシリン
ダー18、加圧流体注入装置14Aの図示は省略した。
また、図10〜図12に示した金型装置においては、加
圧流体注入部14は樹脂注入部12から離れた位置に配
設されている。加圧流体注入装置を、例えば、逆止弁
(図示せず)付きのガス注入ノズルとすることができ
る。更には、成形品より延長した部分が成形品に形成さ
れるようにキャビティ16の形状を設計し、かかる延長
した部分に対応するキャビティの部分に樹脂注入部12
及び加圧流体注入部14を配置する構造とした。
【0065】図10の(A)に示した金型装置において
は、2つの栓体20A,20B、及び栓体移動手段22
A,22Bが備えられている。また、図10の(B)に
示した金型装置においては、1つの栓体20及び栓体移
動手段22が備えられている。更に、図11及び図12
に示した金型装置においては、3つの栓体20A,20
B,20C及び栓体移動手段22A,22B,22Cが
備えられている。栓体と栓体移動手段とは、栓体移動手
段の作動によって移動可能な連結ロッド24,24A,
24B,24Cによって連結されている。栓体移動手段
は、例えば油圧で作動する流体シリンダーから成る。
【0066】図10及び図11に示した金型装置を用い
ることによって、図33の(B)及び(C)に示すよう
な、T字形状の分岐管構造を有する成形品を成形するこ
とができる。成形品の内部には、例えば流体流路となる
T字形状の中空構造32が形成されている。一方、図1
2に示した金型装置を用いることによって、図22の
(B)に示すように、十字形状の分岐管構造を有する成
形品を成形することができる。成形品の内部には、例え
ば流体流路となる十字形状の中空構造32が形成されて
いる。
【0067】図5及び図6に示した本発明の第2の態様
に係る金型装置においては、加圧流体注入部14は、実
質的に樹脂注入部12と同じ箇所に設けられている。一
方、図13に示す金型装置においては、加圧流体注入部
14は、樹脂注入部12と異なる金型装置の部分に設け
られている。
【0068】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の成形品の射
出成形方法を詳しく説明する。
【0069】(実施例1)実施例1は、本発明の第1の
態様に係る射出成形方法に関する。実施例1において
は、図3及び図4に示した金型装置を使用し、円柱形状
を有する中実の成形品を成形する。実施例1において
は、キャビティ16内への溶融樹脂30の射出開始と同
時に、栓体移動手段22によって、溶融樹脂30の流動
軸線方向と略平行な方向に後進端位置に向かって栓体2
0を移動させる。栓体20が後進端に位置した後に、キ
ャビティ16内への溶融樹脂30の射出を完了する。
【0070】以下、金型装置等の模式的な断面図であ
る、図4及び図14〜図16を参照して、実施例1の射
出成形方法を説明する。尚、図14〜図16において
は、射出成形装置のシリンダー、ソレノイド、圧力制御
弁等の図示は省略した。
【0071】栓体移動手段22は、ピストン径φが30
mmの圧縮空気で作動する流体シリンダーから成る。栓
体20の移動距離を200mmとした。実施例1におい
ては、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプ
ラスチックス株式会社製、商品名:ユーピロンS200
0、黒色)を用い、射出成形装置のシリンダー18(図
4参照)内にて樹脂温度280゜Cにて可塑化、溶融し
た。尚、金型温度を60゜Cとした。図4において、射
出成形装置のシリンダー18内の溶融樹脂の図示は省略
した。
【0072】先ず、金型10を型締めした後、溶融樹脂
の射出開始前、栓体移動手段22によって栓体20をキ
ャビティ16内の前進端位置に保持した(図4参照)。
このとき、流体シリンダーから成る栓体移動手段22に
は、射出溶融樹脂の圧力に対抗するための抗力として、
圧縮空気圧力(5kgf/cm2)を付与した。尚、圧力
制御弁42の流体制御設定圧力を7kgf/cm2とし
た。
【0073】次に、溶融樹脂30を金型10に設けられ
た樹脂注入部12からキャビティ16内に射出した(図
14参照)。射出圧力を1200kgf/cm2、射出
率を40cm3/秒とした。溶融樹脂30のキャビティ
16内への射出開始と同時に、栓体移動手段22を動作
させて、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に後進
端位置に向かって栓体20を移動させた。栓体20の移
動中の状態を、図15に示す。
【0074】キャビティ16内に溶融樹脂30を射出し
続け、図16に示すように、栓体20が後退端位置に位
置した後、キャビティ16内への溶融樹脂30の射出を
完了し、保圧工程を実施した。そして、キャビティ16
内で樹脂を120秒間、冷却、固化して成形品を成形し
た。その後、型開きを行い成形品を取り出した。得られ
た中実構造を有しそして円柱状の形状を有する成形品の
表面には、ジェッティングに起因した不良は全く認めら
れなかった。
【0075】(比較例1)図3に示すように、予め、栓
体20を後進端位置で固定した以外は、実施例1と同様
の方法で成形品を成形した。その結果、得られた成形品
の表面にはジェッティングに起因した不良が発生してい
た。
【0076】(実施例2)実施例2は、本発明の第2の
態様に係る射出成形方法に関する。実施例2において
は、図12に示した金型装置を使用し、十字形状の分岐
管構造を有する成形品を成形する。成形品の内部には、
例えば流体流路となる十字形状の中空構造32が形成さ
れる。実施例2においては、キャビティ16内への樹脂
注入部12からの溶融樹脂30の射出完了後、キャビテ
ィ16内の溶融樹脂30内に加圧流体注入部14から加
圧流体を注入して、キャビティ16内で冷却、固化した
樹脂30Aから成る成形品内に中空構造32を形成す
る。実施例2においては、溶融樹脂30の射出中に、栓
体移動手段22Aによって、溶融樹脂30の流動軸線方
向と略平行な方向に後進端位置に向かって栓体20Aを
移動させ、更に、栓体20A,20B,20Cの移動中
に、キャビティ16内の溶融樹脂30内に加圧流体を注
入する。加圧流体の注入中に、溶融樹脂30の流動軸線
方向と略平行な方向に栓体20A,20B,20Cを後
進端位置まで移動させる。
【0077】以下、金型装置等の模式的な断面図である
図12、図17〜図21、タイミングチャートである図
1の(C)、成形品の模式的な断面図である図22を参
照して、実施例2の射出成形方法を説明する。尚、図1
7〜図21においては、射出成形装置のシリンダー、加
圧流体注入装置、ソレノイド、圧力制御弁等の図示は省
略した。
【0078】栓体移動手段22A,22B,22Cは、
ピストン径φが30mmの油圧で作動する流体シリンダ
ーから成る。栓体20Aの移動(摺動)距離を100m
mとした。一方、栓体20B,20Cのそれぞれの移動
(摺動)距離を50mmとした。また、実施例2におい
ては、ポリフェニレンサルファイド樹脂(三菱エンジニ
アリングプラスチックス株式会社製、商品名:ノバップ
ス704G40ガラス繊維強化グレード)を用い、射出
成形装置のシリンダー(図示せず)内にて樹脂温度32
0゜Cにて可塑化、溶融した。尚、金型温度を130゜
Cとした。
【0079】先ず、金型10を型締めした後、溶融樹脂
の射出開始前、栓体移動手段22A,22B,22Cに
よって栓体20A,20B,20Cをキャビティ16内
の前進端位置に保持した(図12参照)。このとき、流
体シリンダーから成る栓体移動手段22A,22B,2
2Cには、射出溶融樹脂の圧力に対抗するための抗力と
して、油圧力(100kgf/cm2)を付与した。
【0080】次に、溶融樹脂30を金型10に設けられ
た樹脂注入部12からキャビティ16内に射出した(図
17参照)。射出圧力を500kgf/cm2、射出率
を70cm3/秒とした。溶融樹脂30のキャビティ1
6内への射出開始直後から、栓体移動手段22Aを動作
させて、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に後進
端位置に向かって栓体20Aを移動させた。栓体20
B,20Cは、栓体移動手段22B,22Cによって、
その前進端位置に保持した。そして、栓体20Aが一定
量移動した後、栓体移動手段22B,22Cによって栓
体20B,20Cを後進端位置に向う移動を開始させ
た。
【0081】キャビティ16内に溶融樹脂30を射出し
続け、図18に示すように、栓体20Aが70mm後退
し、そして栓体20B,20Cが25mm後退した時点
(溶融樹脂の射出開始後1.6秒後)で、溶融樹脂の射
出を完了した。溶融樹脂の射出完了直後に、加圧流体注
入部14から圧力100kgf/cm2の圧縮窒素ガス
から成る加圧流体を溶融樹脂30内に注入すると共に、
栓体20A,20B,20Cのそれぞれを栓体移動手段
22A,22B,22Cによって移動させ(図19、図
20参照)、栓体20A,20B,20Cのそれぞれを
後進端位置まで後退させた(図21参照)。これによっ
て、溶融樹脂30内には中空構造32が形成された。
【0082】加圧流体の保圧を70秒間続け、更に、冷
却時間を20秒とした後、中空構造32内の加圧流体を
加圧流体注入部14を介して大気に開放した。その後、
型開きを行い成形品を取り出した。得られた成形品の模
式的な断面図を、図22の(A)に示す。最後に、図2
2の(A)の一点鎖線で示した部分を除去し、図22の
(B)に示す樹脂30Aから成る成形品を完成させた。
成形品は、十字形状の分岐管構造を有する。また、成形
品の内部には、例えば流体流路となる十字形状の中空構
造32が形成されており、成形品は優れた外観特性を有
していた。尚、栓体20A,20B,20Cを、成形品
の外形を規定するキャビティ16の外まで移動させるこ
とにより、図22の(C)に示すような成形品が得ら
れ、図22の(C)中の一点鎖線のところで成形品を切
断すれば、流体流路等の中空構造32を一層確実に且つ
容易に得ることができる。
【0083】(比較例2)予め、栓体20A,20B,
20Cを後進端位置で固定した以外は、実施例2と同様
の方法で、十字形状の分岐管構造を有する成形品を成形
した。その結果、キャビティ内に射出された溶融樹脂に
ジェッティングが発生し、且つ、所望とする中空構造が
形成されなかった。
【0084】(実施例3)実施例3も、本発明の第2の
態様に係る射出成形方法に関する。実施例3において
は、図5及び図6に示した金型装置を使用し、中空構造
32を有する円筒形状の成形品を成形する。
【0085】以下、金型装置等の模式的な断面図である
図6、図23〜図26、タイミングチャートである図1
の(C)を参照して、実施例3の射出成形方法を説明す
る。尚、図23〜図26においては、射出成形装置のシ
リンダー、加圧流体注入装置、ソレノイド、圧力制御弁
等の図示は省略した。
【0086】栓体移動手段22は、ピストン径φが30
mmの圧縮空気で作動する流体シリンダーから成る。栓
体20の移動距離を200mmとした。実施例3におい
ては、高分子量タイプのポリアセタール樹脂(三菱エン
ジニアリングプラスチックス株式会社製、商品名:ユピ
タールF10、自然色)を用い、射出成形装置のシリン
ダー18(図6参照)内にて樹脂温度200゜Cにて可
塑化、溶融した。金型温度を30゜Cとした。尚、図6
において、射出成形装置のシリンダー18内の溶融樹脂
の図示は省略した。
【0087】先ず、金型10を型締めした後、溶融樹脂
の射出開始前、栓体移動手段22によって栓体20をキ
ャビティ16内の前進端位置に保持した(図6参照)。
このとき、流体シリンダーから成る栓体移動手段22に
は、圧縮空気圧力(5kgf/cm2)を付与した。尚、
圧力制御弁42の流体制御設定圧力を7kgf/cm2
とした。
【0088】次に、溶融樹脂30を金型10に設けられ
た樹脂注入部12からキャビティ16内に射出した(図
23参照)。射出圧力を800kgf/cm2、射出率
を70cm3/秒とした。栓体20には栓体移動手段2
2によって、射出溶融樹脂の圧力に対抗するための抗力
が付与されているが、溶融樹脂の射出圧力による反力が
抗力よりも高いために、射出溶融樹脂の圧力によって、
溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に後進端位置に
向かって栓体20は移動し始める。この状態を図24に
示す。
【0089】溶融樹脂の射出開始から1.7秒後に、溶
融樹脂の射出を完了した。その後直ちに、加圧流体注入
部14から圧力100kgf/cm2の圧縮窒素ガスか
ら成る加圧流体を溶融樹脂30内に注入すると共に、ソ
レノイド40(図6参照)を切り替えて、栓体20を栓
体移動手段22によって更に移動させ(図25参照)、
栓体20を後進端位置まで後退させた(図26参照)。
これによって、溶融樹脂30内には中空構造32が形成
された。
【0090】加圧流体の保圧を50秒間続け、更に、一
定時間、樹脂を冷却した後、中空構造32内の加圧流体
を加圧流体注入部14を介して大気に開放した。その
後、型開きを行い成形品を取り出した。得られた成形品
には、所望の中空構造が形成され、しかも、成形品の表
面にはジェッティングに起因した不良の発生は認められ
ず、成形品は優れた外観特性を有していた。
【0091】(比較例3)予め、栓体20を後進端位置
で固定した以外は、実施例3と同様の方法で、成形品を
成形した。その結果、得られた成形品の表面にはジェッ
ティングに起因した不良が発生していた。
【0092】(実施例4)実施例4も、本発明の第2の
態様に係る射出成形方法に関する。実施例4において
は、栓体移動手段22が発条から成る、図7に示した金
型装置を使用した。
【0093】以下、金型装置等の模式的な断面図である
図7、図27〜図30を参照して、実施例4の射出成形
方法を説明する。尚、図27〜図30においては、射出
成形装置のシリンダーや加圧流体注入装置の図示は省略
した。
【0094】栓体20の移動距離を200mmとした。
栓体移動手段22は、発条から成り、前進端位置におけ
る発条の付勢力は20kgf、後進端位置における発条
の付勢力は50kgfであった。実施例3と同様の樹脂
を使用し、実施例3と同様の射出条件とした。
【0095】先ず、金型10を型締めした後、溶融樹脂
の射出開始前、栓体移動手段22によって栓体20をキ
ャビティ16内の前進端位置に保持した(図7参照)。
次に、溶融樹脂30を金型10に設けられた樹脂注入部
12からキャビティ16内に射出した(図27参照)。
射出圧力を1200kgf/cm2、射出率を70cm3
/秒とした。栓体20には栓体移動手段22によって、
射出溶融樹脂の圧力に対抗するための抗力が付与されて
いるが、溶融樹脂の射出圧力が抗力よりも高いために、
射出溶融樹脂の圧力によって、溶融樹脂の流動軸線方向
と略平行な方向に後進端位置に向かって栓体20は移動
し始める。この状態を図28に示す。
【0096】樹脂注入部12からの溶融樹脂30の射出
開始から1.7秒後に、溶融樹脂30の射出を完了し
た。その後直ちに、加圧流体注入部14から圧力100
kgf/cm2の圧縮窒素ガスから成る加圧流体を溶融
樹脂30内に注入する。溶融樹脂30内に注入された加
圧流体の圧力によって、溶融樹脂の流動軸線方向と略平
行な方向に栓体20は後進端位置に向かって移動させら
れ(図29参照)、最終的に、栓体20は後進端位置ま
で移動させられる(図30参照)。これによって、溶融
樹脂30内には中空構造32が形成された。
【0097】加圧流体の保圧を60秒間続け、更に、一
定時間、樹脂を冷却した後、中空構造32内の加圧流体
を加圧流体注入部14を介して大気に開放した。その
後、型開きを行い成形品を取り出した。得られた成形品
には、所望の中空構造が形成され、しかも、成形品の表
面にはジェッティングに起因した不良の発生は認められ
ず、優れた外観特性を示した。
【0098】(実施例5)実施例5は、本発明の第5の
態様に係る射出成形方法に関する。実施例5において
は、図10の(A)に示した金型装置を使用し、T字形
状の分岐管構造を有する成形品を成形する。成形品の内
部には、例えば流体流路となるT字形状の中空構造32
が形成される。実施例5においては、キャビティ16内
への樹脂注入部12からの溶融樹脂30の射出完了後、
キャビティ16内の溶融樹脂30内に加圧流体注入部1
4から加圧流体を注入して、キャビティ16内で冷却、
固化した樹脂30Aから成る成形品内に中空構造32を
形成する。実施例5においては、キャビティ16内への
溶融樹脂30の射出中、栓体移動手段22A,22Bに
よって栓体20A,20Bを前進端位置に保持し、溶融
樹脂30の射出完了後、キャビティ16内の溶融樹脂3
0内に加圧流体を注入しつつ、栓体移動手段22A,2
2Bによって、溶融樹脂30の流動軸線方向と略平行な
方向に栓体20A,20Bを後進端位置に向かって移動
させ、そして、加圧流体の注入中に栓体20A,20B
を後進端位置まで移動させる。
【0099】以下、金型装置等の模式的な断面図である
図10の(A)、図31及び図32、タイミングチャー
トである図2の(C)、成形品の模式的な断面図である
図33を参照して、実施例5の射出成形方法を説明す
る。
【0100】栓体移動手段22A,22Bは、ピストン
径φが30mmの油圧で作動する流体シリンダーから成
る。栓体20A,20Bのそれぞれの移動(摺動)距離
を30mmとした。また、実施例5においては、高粘度
の変性PPE樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック
ス株式会社製、商品名:ユピエースAH110自然色)
を用い、射出成形装置のシリンダー(図示せず)内にて
樹脂温度350゜Cにて可塑化、溶融した。尚、金型温
度を100゜Cとした。
【0101】先ず、金型10を型締めした後、溶融樹脂
の射出開始前、栓体移動手段22A,22Bによって栓
体20A,20Bをキャビティ16内の前進端位置に射
出溶融樹脂の圧力に対抗するように保持した(図10の
(A)参照)。このとき、流体シリンダーから成る栓体
移動手段22A,22Bには、射出溶融樹脂の圧力に対
抗するための抗力として、油圧力(100kgf/cm
2)を付与した。
【0102】次に、溶融樹脂30を金型10に設けられ
た樹脂注入部12からキャビティ16内に射出した。射
出圧力を400kgf/cm2、射出率を70cm3/秒
とした。キャビティ16内への溶融樹脂30の射出中、
栓体移動手段22A,22Bによって栓体20A,20
Bを前進端位置に保持し続けた(図31の(A)参
照)。
【0103】キャビティ16内への溶融樹脂30の射出
を完了した後、直ちに、加圧流体注入部14から圧力1
00kgf/cm2の圧縮窒素ガスから成る加圧流体を
溶融樹脂30内に注入した。同時に、栓体移動手段22
A,22Bによって、溶融樹脂30の流動軸線方向と略
平行な方向に栓体20A,20Bを後進端位置まで移動
させた。栓体20A,20Bの移動途中の状態を、図3
1の(B)に模式的に示す。また、栓体20A,20B
が後進端位置まで移動した後の状態を、図32に模式的
に示す。
【0104】加圧流体の保圧を70秒間続け、更に、冷
却時間を10秒とした後、中空構造32内の加圧流体を
加圧流体注入部14を介して大気に開放した。その後、
型開きを行い成形品を取り出した。得られた成形品の模
式的な断面図を、図33の(A)に示す。最後に、図3
3の(A)の一点鎖線で示した部分を除去し、図33の
(B)に示す樹脂30Aから成る成形品を完成させた。
成形品は、T字形状の分岐管構造を有する。また、成形
品の内部には、例えば流体流路となるT字形状の中空構
造32が形成された。
【0105】(比較例4)予め、栓体20A,20Bを
後進端位置で固定した以外は、実施例5と同様の方法
で、T字形状の分岐管構造を有する成形品を成形した。
その結果、得られた成形品には一様な中空構造が形成さ
れなかった。
【0106】(実施例6)実施例6は、本発明の第3の
態様に係る射出成形方法に関する。実施例6において
は、図10の(B)に示した金型装置を使用し、T字形
状の分岐管構造を有する成形品を成形する。成形品の内
部には、例えば流体流路となるT字形状の中空構造32
が形成される。実施例6においては、キャビティ16内
に樹脂注入部12からの溶融樹脂の射出完了後に、キャ
ビティ16内の溶融樹脂30内に加圧流体注入部14か
ら加圧流体を注入して、キャビティ16内で冷却、固化
した樹脂30Aから成る成形品内に中空構造32を形成
する。実施例6においては、溶融樹脂30の射出中に、
栓体移動手段22によって、溶融樹脂30の流動軸線方
向と略平行な方向に後進端位置に向かって栓体20を移
動させ、溶融樹脂の射出中に、栓体20を後進端位置ま
で移動させ、次いで、キャビティ16内の溶融樹脂30
内に加圧流体を注入する。
【0107】以下、金型装置等の模式的な断面図である
図10の(B)、図34及び図35、タイミングチャー
トである図1の(E)を参照して、実施例6の射出成形
方法を説明する。尚、栓体移動手段22は、ピストン径
φが30mmの油圧で作動する流体シリンダーから成
る。栓体20の移動(摺動)距離を50mmとした。
【0108】先ず、金型10を型締めした後、溶融樹脂
の射出開始前、栓体移動手段22によって栓体20をキ
ャビティ16内の前進端位置に保持した(図10の
(B)参照)。
【0109】次に、溶融樹脂30を金型10に設けられ
た樹脂注入部12からキャビティ16内に射出した(図
34の(A)参照)。キャビティ16内へ溶融樹脂30
を射出し続け、栓体移動手段22によって溶融樹脂30
の流動軸線方向と略平行な方向に後進端位置に向かって
栓体20を移動させ、溶融樹脂の射出中に、栓体20を
後進端位置まで移動させた。その後、溶融樹脂30のキ
ャビティ16内への射出を完了した(図34の(B)参
照)。
【0110】溶融樹脂の射出完了直後に、加圧流体注入
部14から加圧流体を溶融樹脂30内に注入した(図3
5の(A)参照)。加圧流体の保圧を70秒間続け、更
に、冷却時間を5秒とした。このときの状態を、図35
の(B)に模式的な断面図で示す。その後、中空構造3
2内の加圧流体を加圧流体注入部14を介して大気に開
放した。次いで、型開きを行い成形品を取り出した。得
られた成形品の模式的な断面図は、図33の(A)と同
様である。最後に、図33の(A)の一点鎖線で示した
部分を除去し、図33の(B)に示す樹脂30Aから成
る成形品を完成させた。成形品は、T字形状の分岐管構
造を有する。また、成形品の内部には、例えば流体流路
となるT字形状の中空構造32が形成された。
【0111】(実施例7)実施例7は、本発明の第4の
態様に係る射出成形方法に関する。実施例7において
は、図10の(A)に示した金型装置と概ね同様の金型
装置を使用し、T字形状の分岐管構造を有する成形品を
成形する。成形品の内部には、例えば流体流路となるT
字形状の中空構造32が形成される。実施例7において
は、キャビティ16内に樹脂注入部12からの溶融樹脂
30を射出中に、キャビティ16内の溶融樹脂30内に
加圧流体注入部14から加圧流体を注入して、キャビテ
ィ16内で冷却、固化した樹脂30A内に中空構造32
を形成する。実施例7においては、溶融樹脂30の射出
中に、キャビティ16内の溶融樹脂30内に加圧流体を
注入しつつ、栓体移動手段22A,22Bによって、溶
融樹脂30の流動軸線方向と略平行な方向に栓体20
A,20Bを後進端位置に向かって移動させ、そして、
加圧流体の注入中に栓体20A,20Bを後進端位置ま
で移動させる。
【0112】以下、金型装置等の模式的な断面図である
図10の(A)及び図36、タイミングチャートである
図2の(B)を参照して、実施例7の射出成形方法を説
明する。尚、栓体移動手段22A,22Bは、ピストン
径φが30mmの油圧で作動する流体シリンダーから成
る。栓体20A,20Bの移動(摺動)距離を50mm
とした。
【0113】先ず、金型10を型締めした後、溶融樹脂
の射出開始前、栓体移動手段22A,22Bによって栓
体20A,20Bをキャビティ16内の前進端位置に保
持した(図10の(A)参照)。
【0114】次に、溶融樹脂30を金型10に設けられ
た樹脂注入部12からキャビティ16内に射出した。キ
ャビティ16内への溶融樹脂30の射出中に、キャビテ
ィ16内の溶融樹脂30内への加圧流体の注入を開始し
た(図36の(A)参照)。
【0115】その後、溶融樹脂30のキャビティ16内
への射出、及びキャビティ16内の溶融樹脂30内への
加圧流体の注入を続けながら、栓体移動手段22A,2
2Bによって、溶融樹脂30の流動軸線方向と略平行な
方向に栓体20A,20Bを後進端位置まで移動させ
る。溶融樹脂30の射出が完了した後も、加圧流体の注
入は継続する。栓体20A,20Bの移動途中の状態を
模式的な断面図である図36の(B)に示す。最終的
に、栓体20A,20Bが後進端位置まで移動した状態
は、図32に示したと略同様である。
【0116】加圧流体の保圧を80秒間続け、更に、冷
却時間を5秒とした。その後、中空構造32内の加圧流
体を加圧流体注入部14を介して大気に開放した。次い
で、型開きを行い成形品を取り出した。得られた成形品
の模式的な断面図は、図33の(A)と同様である。
【0117】以上、本発明を、発明の実施の形態及び好
ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらに限
定されるものではない。発明の実施の形態及び実施例に
おける金型装置の構造や、射出成形方法における各種条
件、使用した樹脂の種類等は例示であり、適宜変更する
ことができる。例えば、金型装置における樹脂注入部や
加圧流体注入部の数や位置は例示であり、適宜変更する
ことができる。栓体の移動は、栓体移動手段によって、
あるいは又、射出溶融樹脂の圧力及び/又は溶融樹脂内
に注入された加圧流体の圧力によって行うこともできる
し、栓体移動手段と射出溶融樹脂の圧力及び/又は溶融
樹脂内に注入された加圧流体の圧力とによって行うこと
もできる。
【0118】
【発明の効果】本発明により、金型のキャビティ内に射
出された溶融樹脂にジェッティングが発生することを効
果的に防止することができ、優れた外観特性を有する成
形品を得ることができる。尚、従来の金型装置において
は、キャビティの上部に相当する金型の部分に樹脂注入
部が設けられている場合、溶融樹脂をキャビティ内に射
出するとき、溶融樹脂が重力の影響を受けるが故に、ジ
ェッティングが発生し易い。本発明においては、栓体を
使用することで、溶融樹脂をキャビティ内に射出すると
き、キャビティ内の溶融樹脂が重力の影響を受け難くな
り、金型における樹脂注入部の配置を任意の位置とする
ことができ、金型装置の設計自由度を極めて高くするこ
とができる。
【0119】また、本発明により、たとえ、溶融時の粘
度の高い合成樹脂を使用する場合であっても、所望の中
空構造の形成を確実に且つ容易に形成することができ
る。また、中空構造の径や断面形状の異なる分岐管構造
を有する成形品においても、例えば流体流路となる中空
構造を確実に形成することができ、更には、成形品の外
観品質も向上する。更には、本発明においては、複雑な
中空構造を有する成形品を一体成形にて成形することが
可能であるが故に、成形品の製造コストの上昇を抑制で
き、接着や溶着等の工程が省略でき、生産性の向上を図
ることができる。
【0120】本発明により、合成樹脂製の分岐管構造を
有する成形品の内部に、例えば流体流路となるT字形
状、十字形状やそれ以上の多方向に流体を分配するため
の中空構造を容易に形成することができ、自動車・オー
トバイ分野、電気分野、機械分野、建材分野、医療分野
等の広い分野における配管部材として、本発明による成
形品を利用することができ、安価な部材を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】栓体の移動(摺動)のタイミング、溶融樹脂の
射出のタイミング、加圧流体の注入のタイミングを示す
図である。
【図2】栓体の移動(摺動)のタイミング、溶融樹脂の
射出のタイミング、加圧流体の注入のタイミングを示す
図である。
【図3】本発明の第1の態様に係る金型装置の模式的な
断面図であり、栓体が後進端位置にある状態を示す図で
ある。
【図4】図3に示した本発明の第1の態様に係る金型装
置において、栓体が前進端位置にある状態を示す、金型
装置の模式的な断面図である。
【図5】本発明の第2の態様に係る金型装置の模式的な
断面図であり、栓体が後進端位置にある状態を示す図で
ある。
【図6】図5に示した本発明の第2の態様に係る金型装
置において、栓体が前進端位置にある状態を示す、金型
装置の模式的な断面図である。
【図7】栓体移動手段が発条から成る、本発明の第1若
しくは第2の態様に係る金型装置の模式的な断面図であ
る。
【図8】栓体移動手段がラック・アンド・ピニオン機構
から成る、本発明の第1若しくは第2の態様に係る金型
装置の模式的な断面図である。
【図9】成形品の外表面に螺旋状のネジ部を形成するた
めの、本発明の第1若しくは第2の態様に係る金型装置
の模式的な断面図である。
【図10】T字形状分岐管構造を有する成形品を成形す
るための本発明の金型装置の模式的な断面図である。
【図11】T字形状分岐管構造を有する成形品を成形す
るための本発明の別の形態の金型装置の模式的な断面図
である。
【図12】十字形状分岐管構造を有する成形品を成形す
るための本発明の金型装置の模式的な断面図である。
【図13】図5に示した金型装置の変形を示す図であ
る。
【図14】実施例1の射出成形方法の各工程を説明する
ための、金型装置等の模式的な断面図である。
【図15】図14に引き続き、実施例1の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図16】図15に引き続き、実施例1の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図17】実施例2の射出成形方法の各工程を説明する
ための、金型装置等の模式的な断面図である。
【図18】図17に引き続き、実施例2の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図19】図18に引き続き、実施例2の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図20】図19に引き続き、実施例2の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図21】図20に引き続き、実施例2の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図22】実施例2にて作製された成形品の模式的な断
面図である。
【図23】実施例3の射出成形方法の各工程を説明する
ための、金型装置等の模式的な断面図である。
【図24】図23に引き続き、実施例3の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図25】図24に引き続き、実施例3の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図26】図25に引き続き、実施例3の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図27】実施例4の射出成形方法の各工程を説明する
ための、金型装置等の模式的な断面図である。
【図28】図27に引き続き、実施例4の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図29】図28に引き続き、実施例4の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図30】図29に引き続き、実施例4の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図31】実施例5の射出成形方法の各工程を説明する
ための、金型装置等の模式的な断面図である。
【図32】図31に引き続き、実施例5の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図33】実施例5にて作製された成形品の模式的な断
面図である。
【図34】実施例6の射出成形方法の各工程を説明する
ための、金型装置等の模式的な断面図である。
【図35】図34に引き続き、実施例6の射出成形方法
の各工程を説明するための、金型装置等の模式的な断面
図である。
【図36】実施例7の射出成形方法の各工程を説明する
ための、金型装置等の模式的な断面図である。
【図37】本発明の射出成形方法にて作製された各種成
形品の模式的な断面図である。
【図38】本発明の射出成形方法にて作製された成形品
の模式的な断面図である。
【符号の説明】
10 金型 12 樹脂注入部 14 加圧流体注入部 16 キャビティ 18 射出成形装置のシリンダー 20,20A,20B,20C 栓体 22,22A,22B,22C 栓体移動手段 24,24A,24B,24C 連結ロッド 30 溶融樹脂 30A 樹脂 32 中空構造 40 ソレノイド 42 圧力制御弁 50 ラック 52 ピニオンギア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼石 彰雅 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 三尾 勇 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャビティを備えた金型を有し、該キャビ
    ティ内に溶融樹脂を射出した後、キャビティ内で樹脂を
    冷却、固化して成形品を成形するための射出成形装置に
    て用いられる金型装置であって、 (A)キャビティ内に配設され、溶融樹脂の流動軸線方
    向と略平行な方向に移動可能な少なくとも1つの栓体
    と、 (B)該栓体を移動させるための栓体移動手段と、 (C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するための樹脂注
    入部、を少なくとも備えていることを特徴とする金型装
    置。
  2. 【請求項2】キャビティを備えた金型を有し、該キャビ
    ティ内に溶融樹脂を射出中に若しくは射出した後、キャ
    ビティ内の溶融樹脂内に加圧流体を注入して、キャビテ
    ィ内で冷却、固化した樹脂内に中空構造を形成する、成
    形品を成形するための射出成形装置にて用いられる金型
    装置であって、 (A)キャビティ内に配設され、溶融樹脂の流動軸線方
    向と略平行な方向に移動可能な少なくとも1つの栓体
    と、 (B)該栓体を移動させるための栓体移動手段と、 (C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するための樹脂注
    入部と、 (D)キャビティ内に射出された溶融樹脂内に加圧流体
    を注入するための加圧流体注入部、を少なくとも備えて
    いることを特徴とする金型装置。
  3. 【請求項3】前進端位置に栓体を位置させたとき、栓体
    は、樹脂注入部に近接して位置することを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の金型装置。
  4. 【請求項4】栓体移動手段は、流体シリンダーから成る
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    に記載の金型装置。
  5. 【請求項5】栓体移動手段は、発条から成ることを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の金
    型装置。
  6. 【請求項6】栓体移動手段は、ラック・アンド・ピニオ
    ン機構から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれか1項に記載の金型装置。
  7. 【請求項7】(A)金型装置に設けられた金型のキャビ
    ティ内に配設され、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な
    方向に移動可能な少なくとも1つの栓体と、 (B)該栓体を移動させるための栓体移動手段と、 (C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するための樹脂注
    入部、を少なくとも有する金型装置を備えた射出成形装
    置を用い、 キャビティ内に樹脂注入部から溶融樹脂を射出した後、
    キャビティ内で樹脂を冷却、固化して成形品を成形する
    射出成形方法であって、 (イ)溶融樹脂の射出開始前、栓体移動手段によって栓
    体をキャビティ内の前進端位置に保持し、 (ロ)樹脂注入部からの溶融樹脂の射出開始と同時に若
    しくは射出開始後、栓体移動手段によって若しくは射出
    溶融樹脂の圧力によって、溶融樹脂の流動軸線方向と略
    平行な方向に後進端位置に向かって該栓体を移動させ
    る、各工程から成ることを特徴とする成形品の射出成形
    方法。
  8. 【請求項8】(A)金型装置に設けられた金型のキャビ
    ティ内に配設され、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な
    方向に移動可能な少なくとも1つの栓体と、 (B)該栓体を移動させるための栓体移動手段と、 (C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するための樹脂注
    入部と、 (D)キャビティ内に射出された溶融樹脂内に加圧流体
    を注入するための加圧流体注入部、を少なくとも有する
    金型装置を備えた射出成形装置を用い、 キャビティ内に樹脂注入部から溶融樹脂を射出中に若し
    くは射出完了後に、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流
    体注入部から加圧流体を注入して、キャビティ内で冷
    却、固化した樹脂内に中空構造を形成する成形品の射出
    成形方法であって、 (イ)溶融樹脂の射出開始前、栓体移動手段によって栓
    体をキャビティ内の前進端位置に保持し、 (ロ)樹脂注入部からの溶融樹脂の射出開始後、栓体移
    動手段によって若しくは射出溶融樹脂の圧力によって、
    溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に後進端位置に
    向かって該栓体を移動させ、 (ハ)該栓体の移動中に、キャビティ内の溶融樹脂内に
    加圧流体注入部から加圧流体を注入し、 (ニ)更に、栓体移動手段によって若しくは射出溶融樹
    脂の圧力及び/又は溶融樹脂内に注入された加圧流体の
    圧力によって、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向
    に該栓体を後進端位置まで移動させた後、樹脂をキャビ
    ティ内で冷却、固化させ、以って、樹脂内に中空構造を
    形成する、各工程から成ることを特徴とする中空構造を
    有する成形品の射出成形方法。
  9. 【請求項9】(A)金型装置に設けられた金型のキャビ
    ティ内に配設され、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な
    方向に移動可能な少なくとも1つの栓体と、 (B)該栓体を移動させるための栓体移動手段と、 (C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するための樹脂注
    入部と、 (D)キャビティ内に射出された溶融樹脂内に加圧流体
    を注入するための加圧流体注入部、を少なくとも有する
    金型装置を備えた射出成形装置を用い、 キャビティ内に樹脂注入部から溶融樹脂を射出中に若し
    くは射出完了後に、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流
    体注入部から加圧流体を注入して、キャビティ内で冷
    却、固化した樹脂内に中空構造を形成する成形品の射出
    成形方法であって、 (イ)溶融樹脂の射出開始前、栓体移動手段によって栓
    体をキャビティ内の前進端位置に保持し、 (ロ)樹脂注入部からの溶融樹脂の射出開始後、栓体移
    動手段によって若しくは射出溶融樹脂の圧力によって、
    溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に後進端位置に
    向かって該栓体を移動させ、溶融樹脂の射出中に若しく
    は溶融樹脂の射出完了後、該栓体を後進端位置まで移動
    させ、 (ハ)次いで、キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体注
    入部から加圧流体を注入し、 (ニ)樹脂をキャビティ内で冷却、固化させ、以って、
    樹脂内に中空構造を形成する、各工程から成ることを特
    徴とする中空構造を有する成形品の射出成形方法。
  10. 【請求項10】(A)金型装置に設けられた金型のキャ
    ビティ内に配設され、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行
    な方向に移動可能な少なくとも1つの栓体と、 (B)該栓体を移動させるための栓体移動手段と、 (C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するための樹脂注
    入部と、 (D)キャビティ内に射出された溶融樹脂内に加圧流体
    を注入するための加圧流体注入部、を少なくとも有する
    金型装置を備えた射出成形装置を用い、 キャビティ内に樹脂注入部からの溶融樹脂を射出中に、
    キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体注入部から加圧流
    体を注入して、キャビティ内で冷却、固化した樹脂内に
    中空構造を形成する成形品の射出成形方法であって、 (イ)溶融樹脂の射出開始前、栓体移動手段によって栓
    体をキャビティ内の前進端位置に保持し、 (ロ)樹脂注入部からの溶融樹脂の射出中に、キャビテ
    ィ内の溶融樹脂内に加圧流体注入部から加圧流体を注入
    しつつ、栓体移動手段によって若しくは射出溶融樹脂の
    圧力及び/又は溶融樹脂内に注入された加圧流体の圧力
    によって、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に該
    栓体を後進端位置に向かって移動させ、そして、加圧流
    体の注入中に栓体を後進端位置まで移動させ、 (ハ)次いで、樹脂をキャビティ内で冷却、固化させ、
    以って、樹脂内に中空構造を形成する、各工程から成る
    ことを特徴とする中空構造を有する成形品の射出成形方
    法。
  11. 【請求項11】(A)金型装置に設けられた金型のキャ
    ビティ内に配設され、溶融樹脂の流動軸線方向と略平行
    な方向に移動可能な少なくとも1つの栓体と、 (B)該栓体を移動させるための栓体移動手段と、 (C)キャビティ内に溶融樹脂を射出するための樹脂注
    入部と、 (D)キャビティ内に射出された溶融樹脂内に加圧流体
    を注入するための加圧流体注入部、を少なくとも有する
    金型装置を備えた射出成形装置を用い、 キャビティ内に樹脂注入部から溶融樹脂を射出した後、
    キャビティ内の溶融樹脂内に加圧流体注入部から加圧流
    体を注入して、キャビティ内で冷却、固化した樹脂内に
    中空構造を形成する成形品の射出成形方法であって、 (イ)溶融樹脂の射出開始前、栓体移動手段によって栓
    体をキャビティ内の前進端位置に射出溶融樹脂の圧力に
    対抗するように保持し、 (ロ)樹脂注入部からのキャビティ内への溶融樹脂の射
    出中、栓体移動手段によって該栓体を該前進端位置に保
    持し、 (ハ)溶融樹脂の射出完了後、キャビティ内の溶融樹脂
    内に加圧流体注入部からの加圧流体の注入開始前若しく
    は開始後、栓体移動手段によって若しくは溶融樹脂内に
    注入された加圧流体の圧力によって、溶融樹脂の流動軸
    線方向と略平行な方向に該栓体を後進端位置に向かって
    移動させ、そして、加圧流体の注入中に栓体を後進端位
    置まで移動させ、 (ニ)樹脂をキャビティ内で冷却、固化させ、以って、
    樹脂内に中空構造を形成する、各工程から成ることを特
    徴とする中空構造を有する成形品の射出成形方法。
  12. 【請求項12】前進端位置に栓体を位置させたとき、栓
    体は、樹脂注入部に近接して位置することを特徴とする
    請求項7乃至請求項11のいずれか1項に記載の射出成
    形方法。
  13. 【請求項13】栓体移動手段は、流体シリンダーから成
    ることを特徴とする請求項7乃至請求項12のいずれか
    1項に記載の射出成形方法。
  14. 【請求項14】栓体移動手段は、発条から成ることを特
    徴とする請求項7乃至請求項12のいずれか1項に記載
    の射出成形方法。
  15. 【請求項15】栓体移動手段は、ラック・アンド・ピニ
    オン機構から成ることを特徴とする請求項7乃至請求項
    11のいずれか1項に記載の射出成形方法。
  16. 【請求項16】成形品は分岐管構造を有することを特徴
    とする請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の
    射出成形方法。
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KR101340072B1 (ko) * 2012-02-14 2013-12-11 이아재 기둥 형상 제품을 사출 성형하는 사출 성형 금형
JP2014515948A (ja) * 2011-05-06 2014-07-07 サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング Y字チャネルおよびその作製方法
JP2014201041A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 株式会社山口製作所 射出成形機
JP2016128234A (ja) * 2015-01-09 2016-07-14 株式会社小糸製作所 樹脂成形部品用金型および樹脂成形部品の製造方法

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