JPH08323721A - 熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法

Info

Publication number
JPH08323721A
JPH08323721A JP13304995A JP13304995A JPH08323721A JP H08323721 A JPH08323721 A JP H08323721A JP 13304995 A JP13304995 A JP 13304995A JP 13304995 A JP13304995 A JP 13304995A JP H08323721 A JPH08323721 A JP H08323721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
thermoplastic resin
mixed material
mold
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13304995A
Other languages
English (en)
Inventor
Riyouzou Inoura
良三 猪浦
Naoshi Shimoda
直志 霜田
Michio Nanba
理夫 難波
Haruyoshi Nigorikawa
春良 濁川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuvi Chemical Industry Co Ltd
Aron Kasei Co Ltd
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Kubota Corp
Taiheiyo Cement Corp
Mitsui and Co Ltd
Maezawa Kasei Kogyo KK
Chichibu Concrete Industry Co Ltd
Original Assignee
Fukuvi Chemical Industry Co Ltd
Aron Kasei Co Ltd
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Chichibu Onoda Cement Corp
Kubota Corp
Mitsui and Co Ltd
Maezawa Kasei Kogyo KK
Chichibu Concrete Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukuvi Chemical Industry Co Ltd, Aron Kasei Co Ltd, Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd, Chichibu Onoda Cement Corp, Kubota Corp, Mitsui and Co Ltd, Maezawa Kasei Kogyo KK, Chichibu Concrete Industry Co Ltd filed Critical Fukuvi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP13304995A priority Critical patent/JPH08323721A/ja
Publication of JPH08323721A publication Critical patent/JPH08323721A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Press-Shaping Or Shaping Using Conveyers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂の成形性とセメントの特性を保
持し、圧縮強度、耐久性、曲げ、引張などの機械的強
度、耐薬品性に優れた成形物を製造できる。 【構成】 熱可塑性樹脂と水硬性セメントとこの水硬性
セメントの水和に必要な水とを混合した混合材料を金型
内に充填する。次に、この金型内の混合材料に気体状熱
媒体を吹き込んでこの混合材料中の熱可塑性樹脂をゲル
化するとともに同時に前記混合材料中の水硬性セメント
と水により水和する。さらに、この混合材料を前記金型
内で加圧する。 【効果】 水硬性セメントと水との混合材料に含まれて
いる熱可塑性樹脂を気体状の熱媒体により加熱し、熱可
塑性樹脂のゲル化とセメントの水和が略同時にできる。
均一にゲル化した成形物が得られ、熱可塑性樹脂の溶融
とセメントの水和反応とが短時間にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂とセメント
を混練した組成物の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のセメントは通常水を混練した混合
材料を水和させて成形し、この成形物は凝結硬化後一定
時間の養生を経て製品化されている。このような成形物
は圧縮強度、不燃、耐久性などが優れているが、曲げ、
引張などの機械的強度、耐薬品性に不安があり、生産性
も悪い問題を有している。
【0003】また、合成樹脂、特に熱可塑性樹脂は成形
性が非常に優れているが、熱変形、線膨張係数、耐侯
性、硬度などに不安があり、熱可塑性樹脂に炭酸カルシ
ュウムなどの無機質の充填剤を混合して熱可塑性樹脂の
改良と重量増加を図ることは知られているが、安価な配
合コストで熱可塑性樹脂の基本的な性能を大巾に改善し
た例は見出されていない。
【0004】そこで、熱可塑性樹脂にセメントを混合し
射出成形または押出成形を行ない、成形された成形物を
水に浸漬して水和させることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱可塑
性樹脂にセメントを混合して成形し、この成形セメント
を水に浸漬して水和させる方法では、成形セメントは樹
脂に囲まれ、樹脂の疎水性によりセメントに水が浸透し
ないので水和が円滑に行なわれず、また、熱可塑性樹脂
が水を吸収するように親水性物質を添加して成形された
成形物を水に浸漬して水和を図ることも考えられるが、
樹脂が布や紙のようにすぐに水を吸収することは考えに
くく、水和するまで相当の時間がかかり、その水和反応
も不十分で所期の効果が得られない問題がある。
【0006】また、熱可塑性樹脂にセメントと水和に必
要な水を加え混練した材料を射出成形または押出成形を
しても、一般に知られている射出成形、押出成形技術で
は、熱可塑性樹脂のゲル化に必要な熱を加える段階で水
分は沸騰して蒸気となって飛散し、セメントが水和反応
に至らないとともに成形は不可能であるという問題があ
る。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、熱可塑性樹脂にセメントを配合し熱可塑性樹脂のゲ
ル化とセメントの水和を行ない、熱可塑性樹脂の成形性
とセメントの特性を保持して、圧縮強度、不燃、耐久性
ばかりでなく、曲げ、引張などの機械的強度、耐薬品性
に優れた成形物が得られる熱可塑性樹脂とセメントを混
練した組成物の成形方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の熱
可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法は、
熱可塑性樹脂と水硬性セメントとこの水硬性セメントの
水和に必要な水とを混合した混合材料を金型内に充填
し、この金型内の混合材料に気体状熱媒体を吹き込んで
この混合材料中の熱可塑性樹脂をゲル化するとともに同
時に前記混合材料中の水硬性セメントと水により水和
し、この混合材料を前記金型内で加圧するものである。
【0009】請求項2記載の発明の熱可塑性樹脂とセメ
ントを混練した組成物の成形方法は、請求項1記載の熱
可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法にお
いて、熱可塑性樹脂と水硬性セメントとこの水硬性セメ
ントの水和に必要な水とを混合した混合材料に親水性ポ
リマーを配合したものである。
【0010】請求項3記載の発明の熱可塑性樹脂とセメ
ントを混練した組成物の成形方法は、請求項1または2
記載の熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形
方法において、金型は気体状熱媒体が通過できるポーラ
ス状としたものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明の熱可塑性樹脂とセメント
を混練した組成物の成形方法は、熱可塑性樹脂と水硬性
セメントとこの水硬性セメントの水和に必要な水とを混
合した混合材料を金型に充填し、金型内の混合材料に加
熱水蒸気また熱風などの気体状熱媒体を吹き込むことに
より、この混合材料中の熱可塑性樹脂はゲル化し、混合
材料内のセメントと水とを水和反応させる。そして、金
型内の混合材料を加圧して成型する。
【0012】請求項2記載の発明の熱可塑性樹脂とセメ
ントを混練した組成物の成形方法は、熱可塑性樹脂と水
硬性セメントとこの水硬性セメントの水和に必要な水と
を混合した混合材料は親水性ポリマーにて熱可塑性樹脂
とセメントとの相溶性が高められ、熱可塑性樹脂が分散
または溶解してセメントが硬化し得るように熱可塑性樹
脂の親水性が付与される。
【0013】請求項3記載の発明の熱可塑性樹脂とセメ
ントを混練した組成物の成形方法は、金型が気体状熱媒
体が通過できるポーラス状としたため、金型内の混合材
料に吹き込まれた加熱蒸気また熱風などの気体状熱媒体
および混合材料に含まれた飽和水蒸気などは金型から外
方に排出される。
【0014】
【実施例】次に、本発明の熱可塑性樹脂とセメントを混
練した組成物の成形方法を実施する成形装置の一実施例
を説明する。
【0015】図4において、金型1は上面が開口され、
この上面開口部2から押圧型3が挿脱かつ進退自在に嵌
合されている。この金型1は図6に示すように、肉厚板
状の金型部材体4を積層して構成され、この各金型部材
体4の外周側は通気部5が切り欠き形成され、金型1は
ポーラス状に形成されている。
【0016】また、図4に示すように金型1の底部6に
は放射方向に沿って複数の排水孔7が形成され、この排
水孔7は通液性を有する閉塞材8で閉塞されている。そ
して、金型1の底面9には前記排水孔7を連通させた排
水溝10が形成されている。
【0017】また、前記押圧型3には、前記金型1の底
部6に形成した複数の上下方向の排水孔7に対向して複
数の通気孔11が放射方向に沿って形成され、この各通気
孔11の上部は中心部の連通孔12に連通され、この連通孔
12は周側面に開口されている。さらに、前記各通気孔12
の下部は通気性を有する閉塞材13にて閉塞されている。
【0018】次に前記成形装置により熱可塑性樹脂とセ
メントを混練した組成物を成形する成形方法について説
明する。
【0019】まず、図1に示すように、金型1を加熱水
蒸気で約90°程度に予熱加熱する。次いで、図2に示す
ように、予め熱可塑性樹脂粉末とセメントと水を配合し
混練した混合材料15を加熱された金型1の上面開口部2
から充填する。そして、金型1の上面開口部2に押圧型
3を嵌合して閉塞する。この状態で金型1内の混合材料
15は60℃から70℃程度に予熱され、この予熱により混合
材料中のセメントと水との水和反応が促進される。
【0020】次いで、押圧型3の連通孔12から加熱水蒸
気または熱風などの熱媒体、例えば、10Kg/cm2 で183
°の水蒸気を供給すると、この熱媒体は各通気孔11から
分散されてほぼ均等に金型1内に圧送されて混合材料に
吹き込まれる。この熱媒体の熱により混合材料15の熱可
塑性樹脂は溶融してゲル化されるとともに混合材料15内
に含まれる水がセメントと反応し、セメントの水和が促
進される。
【0021】そして、金型1内に供給された熱媒体は金
型1を形成する肉厚板状の金型部材体4の積層間隙から
漏洩し、通気部5に沿って金型1の外方に排出される。
また、混合材料に含まれた水は水蒸気となってコンクリ
ートと水和されない水は金型部材体4の積層間隙から通
気部5に沿って、または金型1の底部6に形成した複数
の上下方向の排水孔7から金型1の外方に排出される。
【0022】次いで、図3に示すように、押圧型3の連
通孔12からの熱媒体の供給を中断し、押圧型3にて金型
1内の混合材料15を加圧して適宜の冷却手段で金型1を
冷却して混合材料15を硬化させ、押圧型3を金型1から
抜き外し、金型1を反転させて混合材料15が硬化された
成型物を金型1を下向きの上面開口部2から取り出す。
【0023】混合材料15は予め予熱された金型1にて予
熱され、熱媒体にて加熱することにより、成形物の肉厚
内の温度分布差が小さくなり、混合材料15の熱可塑性樹
脂は均一にゲル化した成形物が得られると同時にセメン
トの水和反応が短時間に完結できる。
【0024】なお、前記実施例では、金型1は、肉厚板
状の金型部材体4を積層してポーラス状に形成したが、
焼結金属にて金型1を成型してポーラス状とすることも
できる。
【0025】そして、前記混合材料15の熱可塑性樹脂
と、水硬性セメントおよびこの水硬性セメントの水和に
必要な水との混合比は、熱可塑性樹脂100重量部に対
して、セメント50〜800重量部、水15〜400重
量部として、成形物の使用条件に合わせてこの混合比を
適宜に調整する。
【0026】また、前記混合材料15は熱可塑性樹脂と、
水硬性セメントおよびこの水硬性セメントの水和に必要
な水とに親水性ポリマーを配合することにより、この親
水性物質は熱可塑性樹脂とセメントとの相溶性を高め、
この親水性物質は熱可塑性樹脂に分散または溶解してセ
メントが硬化し得るように熱可塑性樹脂の親水性を付与
することができる。
【0027】この親水性ポリマーを配合した混合材料15
の配合比は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、セメ
ント50〜800重量部、水80〜400重量部、親水
性ポリマー1〜30重量部とする。
【0028】さらに、親水性ポリマーを熱可塑性樹脂に
必要により相溶化する助剤として相溶化剤を用いること
ができる。
【0029】また、熱可塑性樹脂と水硬性セメントとこ
の水硬性セメントの水和に必要な水とを混合した混合材
料には、必要に応じて、水和促進効果物質、または保水
性または供水性物質を添加することができる。
【0030】なお、前記混合材料の熱可塑性樹脂は、例
えば、アスファルト、ポリエチレン(PE)、ポリプロ
ピレン(PP)、塩化ビニル、エチレンビニルアセテー
ト(EVA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−アクリルゴ
ム−スチレン共重合体(AAS)、アクリロニトリル−
EPDM−スチレン共重合体(AES)、アクリロニト
リル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体(AC
S)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共
重合体(MBS)、E−PVC、塩化ビニリデン、塩素
化オレフィンブタジエン樹脂、ポリアセタール、ナイロ
ン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカー
ボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)、ウレタン系熱可塑性エラ
ストマー(TPU)、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリアリ
レート(PAR)、液晶性ポリマー(LCP)、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルケト
ン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)、ポリエーテルスルフォン(PES)、スチレン系
熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラスト
マー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラ
ストマー、ポリブタジエン系エラストマー、塩化ビニル
系エラストマー、この他のゴム系では天然ゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(C
R)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、
エチレン−プロピレンゴム(EPM)、イソブチレン−
イソプレンゴム(IIR)などが挙げられ、これらの2
種以上の混合物またはコポリマーであってもよい。ま
た、それらの新樹脂に限らず再生材であっても適用でき
る。
【0031】また、前記混合材料15の水硬性セメント
は、各種のセメントを適用できる。例えば、普通ポルト
ランドセメント,早強ポルトランドセメント,白色セメ
ント,中庸熱ポルトランドセメント,耐硫酸塩ポルトラ
ンドセメント,低アルカリポルトランドセメント,コロ
イドセメント,油井セメント,超早強ポルトランドセメ
ント(ジェットセメント,スーパーセメント,スーパー
ベロセメント,SQセメント)などのポルトランドセメ
ント,高炉セメント,フライアッシュセメント,シリカ
セメント,高密度セメントなどの普通ポルトランドセメ
ントに潜在硬化性の物質を添加した混合セメント、石膏
を添加した普通ポルトランドセメント,消石灰を添加し
た普通ポルトランドセメント,消石灰とアルミナセメン
トとを添加した普通ポルトランドセメントなどの普通ポ
ルトランドセメントに硬化性の物質を添加した混合セメ
ント、アルミナセメント、マグネシアセメント(MgO +
MgCl2 ・2H2 0 +水),亜鉛セメント(ZnO +ZnCl2
2H2 0 +水)などのオキシクロライドセメント、燐酸亜
鉛セメント、燐酸マグネシアセメント、亜鉛華とアクリ
ル酸と触媒を配合した歯科用セメント、リチュウムシリ
ケートにアルミナゾル(無機接着材)を配合した硅酸塩
セメント、硅酸ソーダに高炉スラグを配合した硅酸塩セ
メント、硅酸ソーダに石灰類を配合した硅酸塩セメン
ト,硅酸ソーダ,硅酸カリ,硅酸リチュウム,シリカゾ
ルのいずれかに硅酸ジカルシュウムを配合した硅酸塩セ
メント、さらには、混合して水の存在下に常温または加
熱によりセメントとなるもの、例えば活性シリカ(シリ
カフラワー、ホワイトカーボン、硅藻土、硅石粉、白
土)に石灰類,水酸化アルミ,アルミン酸ソーダのいず
れかを配合した物質、活性アルミナまたは水酸化アルミ
と石灰類またはシリカゾルを配合した物質、化学反応に
よりセメントになるもの、例えば、無水燐酸または亜燐
酸と石灰類,マグネジュウム,アルミニュウム,亜鉛,
鉄,マンガンなどの酸化物または水酸化物とを化学反応
させた物質(無水燐酸,亜燐酸融点が80℃以上にて溶融
反応するもの)、硼酸と石灰類,マグネシュウム,アル
ミニュウム,亜鉛,鉄,マンガンなどの酸化物または水
酸化物とを化学反応させた物質(硼酸融点が80℃以上に
て溶融反応するもの)、また、水の存在下に炭酸ガスに
より硬化物となる物質、例えばエチレンカーボネートと
石灰類またはマグネシュウムまたは鉄、亜鉛類などを配
合した物質、または、炭酸アンモと石灰類またはマグネ
シュウムまたは鉄、亜鉛類を配合し水酸化物または酸化
物と炭酸ガス源物質を混合した物質、或いは石灰類また
はマグネシュウムを配合した物質(水酸化物または酸化
物と気硬性)、または、水の存在下に酸素ガスにより硬
化物となる物質、例えば酸化され易い金属粉と酸化剤
(過酸化水素水、二酸化マンガン、過酸化物と混合する
もの)を配合したものなどを適用できる。
【0032】また、前記混合材料15の親水性ポリマー
は、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイ
ドなどのポリオレフィンオキサイドやPVA、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコールなどの多価
アルコール類などの単体または2種類以上の混合物若し
くはこれらの共重合体、PPGを含む誘導体、例えばポ
リウレタンプレポリマーを含むまたは界面活性剤中非イ
オン界面活性剤とその原料であるポリオキシエチレンア
ルコールエーテル類と多価アルコールのポリオキシエチ
レンアルキルエーテル類、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル、多価アルコールのエステル類などのTDI
またはMDIとポリオール(ウレタン)などが挙げられ
る。
【0033】また、他の親水性ポリマーとしては、例え
ば高吸水性ポリマーを挙げられるが、高吸水性ポリマー
を熱可塑性樹脂に粉体混合する方法では効果が低いの
で、高吸水性ポリマーの合成方法を応用して熱可塑性樹
脂に高吸水性ポリマーを直接混合する方法は吸水性が極
端に低下する欠点を改善して、熱可塑性樹脂内で高吸水
性ポリマーを合成する方法がある。一般に高吸水性ポリ
マーとなった物質は熱可塑性樹脂に相溶性がなく、有機
溶剤にも不溶であるため、熱可塑性樹脂の界面改善性は
弱いが、合成原料のいずれか一方を熱可塑性樹脂に粉体
混合し一方を熱可塑性樹脂に直接または相溶化剤と溶解
添加することによりポリオレフィンオキサイドのような
改善剤となし得る、例えば、澱粉−アクリロニトリルグ
ラフト重合物、澱粉−アクリル酸グラフト重合物、澱粉
−スチレンスルホン酸グラフト重合物、澱粉−ビニルス
ルホン酸グラフト重合物、澱粉−アクリルアミドグラフ
ト重合物、澱粉−ポリビニルケトン重合物、セルローズ
−アクリロニトリルグラフト重合物、セルローズ−スチ
レンスルホン酸グラフト重合物、その他の澱粉誘導体、
ヒルアロン酸、アガロース、キトサン、コーラゲンなど
の天然物を適用できる。
【0034】また、さらに他の親水性物質としては、例
えば合成高分子系のPVA架橋重合物、PVAエラスト
マー、アクリル酸塩架橋重合物、アクリル酸エステル−
酢酸ビニール共重合物部分可水分解物、アクリル酸塩−
PVA共重合物、ポリアクリロニトリル重合物部分可水
分解物、ヒドロキシエチールメタアクリレート重合物、
無水マレイン酸イソブチレン共重合物塩、ビニールピロ
リドン共重合物または重合物、ポリエチレングリコール
−ジアクリレート共重合物、ポリプロピレングリコール
−ジアクリレート共重合物、ポリエチレンイミン共重合
物が挙げられる。また、これらの単独または2種以上の
混合物も適用できる。
【0035】また、親水性ポリマーを熱可塑性樹脂に相
溶化する通常のポリマーアロイ用相溶化剤は基より上記
親水性物質と相溶し、熱可塑性樹脂とも相溶しそれ自身
が親水性物質でもある親水性と油溶性を示す物質、例え
ばポリビニールエーテル、ポリビニールケトン、レシチ
ンなどである。そして、これらの親水性物質と重合させ
て用いることができる。この相溶化剤としては、PVC
とPVAまたは澱粉誘導体、PEG、PEO、ゼラチ
ン、多糖類の反応物、ビニールベンゼンスルホン酸、こ
れらの共重合物、イオン交換樹脂、イオン交換膜が挙げ
られる。
【0036】これらの相溶化剤物質の内、特に実用的な
ものとしては、PEG分子量700〜20,000、P
EO分子量20,000〜1,000,000が親水性
物質のTDI,MDI、アクリル酸、メタアクリル酸反
応物と重合させることができる。
【0037】さらに、相溶化剤としては、PVAエラス
トマー、ナイロンエラストマー、ポリアクリルアミドま
たはアクリル酸、メタアクリル酸共重合物、PEO、P
EG単体を挙げることができる。
【0038】さらに、水和促進効果物質は塩類または可
溶物で、ハロゲン化物、塩カル、塩マグ、塩化アルミ、
食塩、塩化鉄などの塩類、硫酸ソーダ、ミョウバン、硫
酸バンドなどの硫酸塩、砂糖、可溶性澱粉、ゼラチン、
寒天、木粉などの天然物、超吸水性樹脂、PVA、ベン
トナイト、ゼオライト、シリカゾル、バームキューライ
ト、石綿、セピオライト、パルプ、綿、中空繊維、可溶
性繊維などが挙げられる。
【0039】また、保水性または供水性物質としては、
カーボンブラック、ホワイトカーボン、ベントナイト、
超吸水性樹脂、PVA、メチールセルローズ、可溶性澱
粉、ゼラチン、寒天、CSA、ジプカル、ES、石膏と
アルミナセメント(エトリンジャイト生成物)などが挙
げられる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、熱可塑性樹脂と水硬性
セメントと水とからなる混合材料の熱可塑性樹脂は気体
状の熱媒体により加熱され、熱可塑性樹脂のゲル化とセ
メントの水和が略同時に行なわれ、成形物の肉厚内の温
度分布差が小さくなり、均一にゲル化した成形物が得ら
れ、熱可塑性樹脂の溶融とセメントの水和反応とが短時
間にでき、熱可塑性樹脂の問題点である熱変形、線膨張
係数、硬度などがセメントにより改質され、優れた成形
物が得られ、各種樹脂とセメントの配合を変えることに
より新しいプラスチックの用途開発が可能になる。
【0041】また、親水性ポリマーが熱可塑性樹脂に分
散または溶解してセメントが硬化し得るように熱可塑性
樹脂の親水性が付与され、熱可塑性樹脂の溶融とセメン
トの水和反応とがより短時間にできる。
【0042】さらに、金型をポーラス状に形成すること
により、熱媒体を金型より排出でき、成型品に巣などの
空隙が形成されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性樹脂とセメントを混練した組
成物の成形方法の一実施例を示す金型の予熱時の状態を
示す成形装置の説明断面図である。
【図2】同上混合材料を金型に充填した状態を示す成形
装置の説明断面図である。
【図3】同上混合材料を加圧した状態を示す成形装置の
説明断面図である。
【図4】本発明の熱可塑性樹脂とセメントを混練した組
成物の成形方法の一実施例を示す金型の断面図である。
【図5】同上金型の底面図である。
【図6】同上金型の一部の拡大図底面図である。
【符号の説明】
1 金型
フロントページの続き (71)出願人 000210687 秩父コンクリート工業株式会社 東京都文京区本郷4丁目8番17号 (71)出願人 000223414 筒中プラスチック工業株式会社 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 (71)出願人 000010065 フクビ化学工業株式会社 福井県福井市三十八社町33字66番地 (71)出願人 000005913 三井物産株式会社 東京都千代田区大手町1丁目2番1号 (72)発明者 猪浦 良三 東京都中央区京橋三丁目2番9号 前澤化 成工業株式会社内 (72)発明者 霜田 直志 東京都中央区京橋三丁目2番9号 前澤化 成工業株式会社内 (72)発明者 難波 理夫 東京都中央区京橋三丁目2番9号 前澤化 成工業株式会社内 (72)発明者 濁川 春良 東京都中央区京橋三丁目2番9号 前澤化 成工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と水硬性セメントとこの水
    硬性セメントの水和に必要な水とを混合した混合材料を
    金型内に充填し、この金型内の混合材料に気体状熱媒体
    を吹き込んでこの混合材料中の熱可塑性樹脂をゲル化す
    るとともに同時に前記混合材料中の水硬性セメントと水
    により水和し、この混合材料を前記金型内で加圧するこ
    とを特徴とする熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成
    物の成形方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂と水硬性セメントとこの水
    硬性セメントの水和に必要な水とを混合した混合材料に
    親水性ポリマーを配合したことを特徴とする請求項1記
    載の熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方
    法。
  3. 【請求項3】 金型は気体状熱媒体が通過できるポーラ
    ス状としたことを特徴とする請求項1または2記載の熱
    可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法。
JP13304995A 1995-05-31 1995-05-31 熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法 Pending JPH08323721A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13304995A JPH08323721A (ja) 1995-05-31 1995-05-31 熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13304995A JPH08323721A (ja) 1995-05-31 1995-05-31 熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08323721A true JPH08323721A (ja) 1996-12-10

Family

ID=15095628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13304995A Pending JPH08323721A (ja) 1995-05-31 1995-05-31 熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08323721A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012232467A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Kmew Co Ltd セメント成形品の製造方法
CN115151399A (zh) * 2020-02-28 2022-10-04 住友重机械工业株式会社 预热装置及注射装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012232467A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Kmew Co Ltd セメント成形品の製造方法
CN115151399A (zh) * 2020-02-28 2022-10-04 住友重机械工业株式会社 预热装置及注射装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0710626A (ja) 熱可塑性セメント組成物及びセメント成形物の製造方法
JPH08323721A (ja) 熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法
CN100363429C (zh) 硅橡胶薄膜及其制造方法
JPH08197519A (ja) 熱可塑性樹脂とセメントを混練した組成物の成形方法
JPH02107546A (ja) 緻密溝造でかつ耐熱性の高いセメント系成形物の製造方法
JP2675040B2 (ja) 水分検知可能な吸水性組成物ならびに吸水性成形体
JPH08183646A (ja) 改良された熱可塑性セメント組成物及びその製造方法
NO177791C (no) Fremgangsmåte for fremstilling av polystyrenskum
JP4558851B2 (ja) 無機水硬組成物および板材
KR20200047489A (ko) 경량블록용 상온경화형 무시멘트 조성물
JPH0929715A (ja) 熱可塑性セメントの成形方法
JPH11292606A (ja) 無機質硬化体の製造方法
JPH02133356A (ja) 軽量押出セメント建材
JPH09248812A (ja) 熱可塑性セメントの成形方法および成形装置
JP2868547B2 (ja) 軽量セメント建材
JPS6092339A (ja) 吸水性ゴム組成物
JP2559371B2 (ja) 水膨潤性組成物
JPH0929720A (ja) 熱可塑性セメント成形体およびその成形方法
JP3011515B2 (ja) 着色複合材料
JPH08193133A (ja) 熱可塑性プラスチック成形物および該成形物の製造方法
JP2007268755A (ja) けい酸カルシウム板の製造方法
JP2852488B2 (ja) ゴム印材及びその製造方法
EP0656328A1 (en) Thermoplastic cement composition and process for producing cement molding
CN1019400B (zh) 聚烯烃泡沫的制造方法
JPS6177655A (ja) 水硬性組成物