JP2868547B2 - 軽量セメント建材 - Google Patents

軽量セメント建材

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、窯業系のオートクレーブ養生軽量セメント
建材、つまり軽量コンクリート建材に関する。特に、本
発明は押出成形したオートクレーブ養生軽量押出セメン
ト建材に関する。
(従来の技術) 軽量セメント建材は、セメント硬化体を軽量化した材
料であり、軽量であること、断熱性、不燃性、そして耐
火性などの点で優れた性質を有していることから、今日
建築材料として広く使用されている。
従来の窯業系の押出セメント建材の軽量化には次のよ
うな手段がある。
パーライト、シラスバルーンのような無機系の軽量
骨材を使用する方法、 スチレンビーズに代表されるような有機系発泡軽量
骨材を使用する方法、 界面活性剤系、蛋白質系などの起泡剤を使用し、セ
メントマトリックス中に気泡を導入する方法、 けい酸原料とカルシウム原料とを水の存在下で水熱
反応させたゲル状物質をセメント材料中に混入し成型し
た後オートクレーブ養生や乾燥によりゲル状物質中のゲ
ル水を逸散させ軽量化する方法、などが一般的である。
このように、軽量化には大きく分けて有機・無機の軽
量骨材を利用する方法、発泡材を利用する方法、そして
硬化過程で脱水を行う方法に分けることができる。
(発明が解決しようとする課題) 成型手段として押出成型を行う場合、成型後の型崩れ
を防止するため材料はある程度硬く混練され、また成型
時に加圧されるため、材料が圧密され軽量化が困難とな
り、効果的軽量化手段が求められている。
押出セメント建材においてシラスバルーンや発泡スチ
レンビーズ等によりマトリックス中に独立気孔を有する
ものは耐凍性に優れていることが本発明者らの実験で明
らかになっている。
しかしながら、シラスバルーンなどの無機軽量骨材は
押出成型時に破壊されるため軽量化には限界がある。ま
た、スチレンビーズ等の発泡有機軽量骨材は押出時に圧
縮され、押出後元の体積に復元するため押出材の表面状
態が悪くなる。
そこで、起泡剤を使用する方法が考えられるが、起泡
剤を使用した場合は押出材料が硬練り材であるため混合
混練時に脱泡しやすく、さらに押出成型時にも脱泡が進
むために軽量化に対する効果は小さい。また、けい酸カ
ルシウムゲル状物質は多量の水を含むため、押出材のよ
うな硬練り材料に適用する際にはある程度脱水しなげれ
ばならず製造工程が繁雑となる。
このように押出品の軽量化には流込み成型品にみられ
ないいくつかの固有の問題がみられる。
なお、軽量化という面では、ガラス製造時に副生する
無定形シリカと吸水性ポリマーとを併用した軽量化無機
押出製品が提案されている(特開昭62-167267号公
報)。この提案では主として軽量化は無定形シリカで達
成できるものの、無定形シリカだけでは耐凍性と釘打ち
性の低下を招くため、それを補うために吸水性ポリマー
を併用している。その場合の吸水性ポリマーの種類とし
てはポリアクリル酸塩系、デンプン系、ポリビニルアル
コール系等があり、好ましくはポリアクリル酸塩系を主
体とするのがよいとされている。しかし、一般に、吸水
性ポリマーは吸水するとゲル状になり、上記公開公報の
実施例で示された吸水性ポリマーも吸水するとゲル状に
なるタイプである。
ところで、吸水するとゲル状になる上述のような吸水
性ポリマーはセメント等の強アルカリに接すると、吸水
状態のポリマーから著しい排水現象が認められる。その
結果、ポリマー中の保水量が極度に少なくなるため、後
述の理由により軽量化が達成できないことになる。一
方、保水量を増やすには多量のポリマーを配合しなけれ
ばならず、セメントの硬化疎外などが問題となる。
したがって、従来にあっても、このような吸水状態の
ポリマーをセメント材料に加えるのではなく、吸水前の
ポリマーをセメントとドライブレンドした後混練水を加
え混練する方法が行われている。しかし、この方法によ
っても吸水倍率は純水の場合の1/100以下となり、セメ
ントマトリックス中で多量の水を保水させることは難し
い。しかも、押出成型を採用することにより、わずかに
保有された吸収水も成型時の加圧下で浸出することがあ
って、十分な軽量化は実現できなかった。
しかも上述のような吸水性ポリマーを使用するとセメ
ントマトリックス中に連続した開気孔が多数存在するこ
とになるため、本発明者の実験では必ずしも十分な耐凍
性を示さなかった。
また、前述したように吸水性ポリマーを使用する場
合、多量の水を使用することから、成形後の強度発現が
遅いことが問題となる。すなわち、押出セメント建材を
製造する場合、早期に強度を発現させるためにオートク
レーブ養生等を実施することが多いが、この養生前に
も、運搬等の種々の工程を通るため最低限の強度確保を
目的に蒸気養生等を実施する場合も多い。この場合に強
度発現が遅いと蒸気養生時間を長くする等の対策が必要
になるが、かかる対策を行うと効率が悪くなり不経済で
ある。
ここに、本発明の目的は、かかる従来技術の欠点を解
消した優れた軽量セメント建材を提供することである。
さらに本発明の具体的目的は、軽量化とともに耐凍性
にも優れ、かつ、製造工程上極めて重要な早期強度の高
い軽量セメント建材を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は上記の目的を達成するために、吸水性ポリ
マーによる軽量化の可能性に着目して種々検討を重ねた
ところ、セメントの強アルカリ下でも20倍以上の吸水能
を持ち、かつ吸水状態で粒状を維持する吸水性ポリマー
を使用することにより、マトリックス中に独立した気孔
を有する軽量で耐凍性に優れた押出セメント建材が得ら
れることを知り、先に特願昭63-287383号として特許出
願した。
その後さらに研究を続けたところ、前述の問題を解決
するには硬化促進剤を配合することが有効であることを
知り、本発明を完成した。
ここに、本発明の要旨とするところは、水硬性バイン
ダと骨材とからなる無機質窯業系粉体100重量部に対
し、セメントの強アルカリ下で20倍以上の吸水能を持
ち、かつ吸水状態で粒状を維持する吸水性ポリマーを0.
2〜2重量部、硬化促進剤を1〜5重量部、および1種
もしくは複数種の混和材とから成る、独立気泡を有する
オートクレーブ養生軽量セメント建材である。
本発明の一つの態様によれば、かかる軽量セメント建
材は各成分を混合・混練して得た材料を適宜手段で押出
し成形してからオートクレーブ養生して得られる。
したがって、別の面からは、本発明は、水硬性バイン
ダと骨材とからなる無機質窯業系粉体100重量部に対
し、セメントの強アルカリ下で20倍以上の吸水能を持
ち、かつ吸水状態で粒状を維持する吸水性ポリマーを0.
2〜2重量部、硬化促進剤を1〜5重量部、および1種
もしくは複数種の混和材とを混含混練した材料を押出成
形した後、オートクレーブ養生をして得た独立気泡を有
する軽量押出セメント建材の製造方法である。
すなわち、セメントの強アルカリ下でも20倍以上の吸
水能を持ち、かつ吸水状態で粒状を維持する吸水性ポリ
マーを用いた押出材は、押出成型時一部のポリマーから
水が排水されるため成型性が向上すること、押出圧力で
一部のポリマーが細分化されるものの押出成型後のマト
リックス中に独立気孔が多数存在することが明らかとな
った。また、本発明にかかる吸水性ポリマーを使用する
と、押出成型に必要な増粘剤の使用量を低減できること
も判明した。
さらに、吸水性ポリマーを使用することにより、同時
に多量の水を使用することによる硬化遅延の問題は硬化
促進剤を添加することにより解決できた。すなわち、本
発明にかかる吸水性ポリマーと硬化促進剤を併用するこ
とにより、製造工程上に大幅な効率向上となる軽量セメ
ント建材を提供することができた。
(作用) 次に、本発明にあってその溝成を上述のように限定し
た理由を詳述する。
使用する吸水性ポリマー粒子はpHが12〜13の強アルカ
リ下でも吸水倍率が20倍以上でかつ吸水状態でも粒状を
維持するものである。例えばアクリル酸・ビニルアルコ
ール共重合体の化学組成を有し、吸水状態でも粒状を維
持する吸水性ポリマー(住友化学製スミカゲルSタイ
プ)が好適である。
上記吸水性ポリマー粒子の粒径は特に制限されない
が、一般には0.1〜0.5mm程度であれば十分である。
吸水倍率を20倍以上としたのは、これ未満であると軽
量化の効果が小さくなるからである。
本発明において使用される上記吸水性ポリマーは混練
水の一部もしくは全量中で予め十分に膨潤させて使用し
てもよいし、セメントや骨材中にドライブレンドして用
いてもよい。しかし、事前に混練水中で膨潤させて使用
する方が、押出成型性が安定する傾向がある。
第1図に示すように蒸留水で予め膨潤させたポリマー
粒子をセメント上澄液に浸漬すると時間経過にしたがっ
て排水し吸水倍率が徐々に一定値まで低下し、またポリ
マー粒子をそのままセメント上澄液に浸漬すると時間経
過にしたがって吸水して吸水倍率が徐々に一定値まで大
きくなり、このいずれの方法でもセメント上澄液中で吸
水倍率が一定となるためには40〜60分の時間を要してい
る。したがって、予め膨潤させたポリマーを混入した押
出材料は押出成型中においても徐々に排水しており、一
方ポリマー原粒をセメント、骨材にドライブレンドして
加水混練した押出材では押出成型中徐々に吸水すること
になる。
ところで、押出材は混練後成型されるまでに数十分を
要すこと、材料の均一混練のために材料に大きな剪断力
を加え混練するために材料温度が上がることなどから、
材料中から水の逸散が生じ、これが著しい場合はダイス
内部で材料が閉塞するなど安定した押出成型ができない
ことがある。したがって、押出成型中に材料中の水を吸
水するとさらに押出成型が不安定となるため、むしろ逸
散した水を補うように押出成型中に水を排水させる方が
成型性の観点から有利である。また、セメント上澄液中
で一定となった吸水倍率は予め膨潤させたものの方が原
粒を用いたものより大きいことから予め膨潤させたポリ
マーを用いる方が軽量化効果が大きい。
使用する吸水性ポリマーの添加量を無機質窯業系粉体
100重量部に対して、0.2〜2重量部としたのは0.2重量
部未満では軽量化効果が小さく、2重量部を超えると硬
化反応を阻害し、また不経済となるためである。
水硬性バインダとしては早強ポルトランドセメント、
普通ポルトランドセメント、高炉セメント、高炉水砕ス
ラグなどが一般的である。また本発明で使用する吸水性
ポリマーはアルカリ度が高くなると吸水倍率が低下する
ため、アルカリ度の低いGRCセメントを使用するとマト
リックス申の気孔径が大きく軽量化効果も大きくなる。
さらに、前記水硬性バインダでは吸水性ポリマー使用
に伴う多量の水添加のため強度発現が遅く、製造工程上
の大幅な効率低下となる。そこで、無機質窯業系粉体10
0重量部に対して、硬化促進剤を1〜5重量部加える。
硬化促進剤としては塩化石灰や塩化アルミニウムのよう
な塩化物、硫酸ナトリウムや硫酸カリウムなどの硫酸
塩、トリエタノールアミン等の有機物が代表的である
が、その他同様の効果を有する物であれば種類は限定し
ない。この硬化促進剤の添加により大幅な強度発現の改
善がはかれる。
この添加量が1重量部未満では強度発現が遅く、5重
量部を超えると、逆に強度発現が早すぎるため製造工程
上問題となる。
骨材は硅砂粉末、フライアッシュ、硅そう土、シリカ
ヒューム等の微粉末骨材が一般的であるが、その種類に
ついては限定しない。また、パーライト、シラスバルー
ン等の無機軽量骨材、発泡スチレンビーズに代表される
ような有機軽量骨材、オートクレーブ養生で軽量化が図
れるけい酸カルシウムゲル骨材などを併用するとさらに
軽量にすることが可能である。これらの骨材は1種もし
くは複数種の組含せで使用できる。
その他、本発明にあっては1種もしくは複数種の混和
剤を配合するが、該混和剤としては、耐熱性を有する有
機あるいは無機繊維、および増粘剤等がある。
これらの耐熱性を有する有機、無機繊維は120℃以上
のオートクレーブ養生に耐えられるものであるなら使用
でき、例えば炭素繊維、ポリプロ繊維、アラミド繊維、
パルプなどがある。
増粘剤としては、メチルセルロースに代表される増粘
剤の他AE剤、高性能減水剤などが使用できる。
このようにして配合した原料は、次いで混合・混練す
るが、混合混練した後に押出成型される。その際に押出
成型圧力が高いと一部のポリマーは細かくなる傾向にな
るが、圧力を受けても脱水することはほとんどないた
め、軽量化を阻害することはほとんどない。
押出成型後のオートクレーブ養生は120℃以上の温度
であればよいが、好ましくは150℃以上とする方がセメ
ント硬化体の耐凍性向上の点からは有利である。これ
は、高温になる程吸水性ポリマーが熱劣化のためオート
クレーブ養生後の吸水能が低下し、仮に水が供給され再
度吸水性ポリマーが膨潤しても元の体積に戻れずその水
が凍結膨張しても膨張分の容積が存在することになり膨
張圧力がそのままセメントマトリックスに働かないた
め、耐凍性が向上することになる。
なお、オートクレーブ養生の条件によっては十分に、
ポリマー中の水分が逸散しない場合がある。この場合は
オートクレーブ養生後、100℃以下の温度で乾燥すれば
よい。
(実施例) 次に本発明を実施例によってさらに具体的に説明す
る。
本例では、硬化促進剤として塩化アルミニウムを使用
するとともに、セメントの強アルカリ下でも20倍以上の
吸水能を持ち、かつ吸水状態でも粒状を維持する吸水性
ポリマーとして、アクリル酸とビニルアルコールとの共
重合体の化学組成を有するもの(住友化学製スミカゲル
Sタイプ)を用いた。原粒の平均粒径は227μm、蒸留
水を吸収させた場合の吸水倍率は平均670倍であった。
なお、比較のために、吸水するとゲル状になる従来の
吸水性ポリマーとして、製鉄化学製のアクアキープ10SH
タイプの吸水性ポリマーも使用した。
これらはいずれも混練水中で事前に十分吸水させて使
用した。セメントは普通ポルトランドセメント、骨材に
は粉末硅砂、耐熱性を有する有機繊維として使用したパ
ルプはNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)であり、増粘剤
にメチルセルロースをそれぞれ使用した。
ここで、第1図に予め蒸留水を吸収させた吸収性ポリ
マーと水を吸収させなかったもとのポリマー粒子とをセ
メント上澄み液に浸漬したときの吸水倍率をグラフで示
す。その結果吸水しても粒状を維持する吸水性ポリマー
は混練中にセメントの強アルカリに接しても60分経過後
にも約100倍の吸水倍率を有していることが判る。
これらの原料の配合条件を第1表に示す。
ここで、実施例の1および2は本発明によるもので、
比較例1は硬化促進剤を添加しないもの、比較例2は本
発明にかかる吸水性ポリマーの混入量が0.1重量部と少
ないもの、比較例3は比較例2と同じ固形分配合で添加
水量を少なくしたもの、比較例4は吸水後ゲル状になる
吸水性ポリマーを用いたもの、比較例5は比較例4と同
じ固形分配合で添加水量を少なくしたもの、比較例6は
本発明にかかる吸水性ポリマーの混入量が2.5重量部と
多くしたもの、比較例7は比較例6と同じ固形分配合で
添加水量を増やしたものである。
これらの配合で、混練量が約30kgとなるように計算
し、アイリッヒミキサーで均一に混合、混練したのち、
押出成形機に通して、幅が100mm、厚さが15mmの平板を
作製した。これらを約1日大気中に放置したのち、60℃
×8Hの蒸気養生を実施した。これを1次養生と定義し、
この時点での曲げ強度を調査した。
曲げ試験方法は第2図に示す通りで、試験体寸法は、
長さが100mm、幅が50mm、厚さが15mmであり、スパンが9
0mmの中央集中載荷方式で評価した。
1次養生後は、第1表に示す、140℃×5Hまた180℃×
5Hのオートクレーブ養生を実施し、性能を評価した。曲
げ強度は1次養生後と同様の方法で評価した。耐凍結融
解性は、試験体の寸法が長さが200mm、幅が100mm、厚さ
が15mmであり、これの先端の約10mmが水中に入るように
垂直に試験体をたて、熱サイクル試験機の中で−20℃〜
20℃の冷熱繰り返しを与えた。1サイクル5時間とし
た。試験方法を第3図に、温度パターンを第4図にそれ
ぞれ示す。これらの条件で25サイクル毎に試験体を取り
出し、先端木口部のひびわれ発生状況を観察した。
性能評価結果を第1表にとりまとめて示す。
実施例1は1次養生後の曲げ強度も高く、またオート
クレーブ養生後の曲げ強度および耐凍性に優れている。
実施例2は実施例1のオートクレーブ養生温度を140
℃から180℃に上げたもので、曲げ強度および耐凍性が
さらに向上している。
比較例1は硬化促進剤が混入されていないため1次養
生後の曲げ強度が著しく低下している。比較例2は吸水
性ポリマー(スミカゲルS-50)の混入量が少ないため、
ポリマーに吸水された水が少なく、従って、混練水が相
対的に増え、練り上がりが軟かくなりすぎ、押出成形が
できなかった。
比較例3は比較例2の水分を押出可能なように低減さ
せたものであるが、軽量化が不十分となった。
比較例4はスミカゲルS-50に換えて、吸水後にゲル状
になるアクアキープ10SHを用いたものであるが、セメン
ト分と混練中に排水し、練り上がりが軟くなり、押出成
形ができなかった。
比較例5は比較例4の水分を低減させたものであるが
軽量化が不十分となると同時に、独立気孔を混入できな
いため耐凍性が悪かった。
比較例6は吸水性ポリマー(スミカゲルS-50)を本発
明より多く添加した場合であるが、吸水性ポリマーに吸
水された水が多く、混練水が不足したため、材料の均一
混合ができず、従って押出成形ができなかった。
比較例7は比較例6に水を追加して、押出できるよう
にしたものであるが、1次養生後に硬化が悪く、著しく
曲げ強度が低くなった。また、オートクレーブ養生後
も、絶乾比重が低過ぎるため、曲げ強度が低く、耐凍性
も悪くなった。
(発明の効果) 本発明は、以上詳述したように構成されているから、
セメントの強アルカリ下でも20倍以上の吸水能をもち、
かつ吸水状態で粒状を維持する吸水性ポリマーを用い、
硬化促進剤を併用することにより、軽量で耐凍性に優
れ、かつ強度発現が早いため製造工程の効率のよい建材
が得られるという効果が奏され、産業上極めて有益であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、セメント上澄み液への浸漬時間と吸水倍率と
の関係を、予め蒸留水を吸水させた吸水性ポリマー粒子
と、原ポリマー粒子とについて示したグラフ; 第2図は、曲げ強度試験方法の説明図; 第3図は、凍結融解試験での試験体の設置方法の説明
図;および 第4図は、凍結融解試験での温度パターンを示すグラフ
である。 1:曲げ試験体、2:凍結融解試験体 3:試験容器、4:加熱冷却手段 5:凍害による試験体の膨れ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水硬性バインダと骨材とからなる無機質窯
    業系粉体100重量部に対し、セメントの強アルカリ下で2
    0倍以上の吸水能を持ち、かつ吸水状態で粒状を維持す
    る吸水性ポリマーを0.2〜2重量部、硬化促進剤を1〜
    5重量部、および1種もしくは複数種の混和材とから成
    る、独立気泡を有するオートクレーブ養生軽量セメント
    建材。
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