JP2675040B2 - 水分検知可能な吸水性組成物ならびに吸水性成形体 - Google Patents

水分検知可能な吸水性組成物ならびに吸水性成形体

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JP2675040B2 JP63026365A JP2636588A JP2675040B2 JP 2675040 B2 JP2675040 B2 JP 2675040B2 JP 63026365 A JP63026365 A JP 63026365A JP 2636588 A JP2636588 A JP 2636588A JP 2675040 B2 JP2675040 B2 JP 2675040B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は吸水性樹脂を基材とし、これに塩化コバルト
を含有させた水分検知可能なすぐれた吸水能を有する吸
水性組成物に関する。さらにこの組成物と熱可塑性樹脂
または/およびエラストマーを混合し、所望形状に成形
した水分検知可能な、それ自身すぐれた吸水能を有する
吸水性成形体に関する。該組成物および成形体は水分を
多量に吸収する能力と、吸収された水の量に対応して変
色しその量を検知する機能を兼ね備えているので、吸水
性樹脂が吸水した水の量、従ってこれらが存在する気体
あるいは液体等の環境中の水分量を直ちに目視して知る
ことができる他、これらの性質を利用して工業用,家庭
用,園芸用,玩具等の広範な用途に供することができ
る。
(従来の技術) 現在工業用,家庭用等一般に用いられる乾燥剤,脱水
剤として、シリカゲルが知られているが、通常この中に
塩化コバルトを吸着させたシリカゲルが混入されてお
り、乾燥しているときは青、吸湿状態ではピンクの呈色
反応を示すので、これにより吸湿程度を知ることがで
き、交換,再生などのめどとしている。しかしながらシ
リカゲルの吸水能力はたかだか自重の30%程度であり、
除湿,乾燥等少量の水分除去には適しているが、比較的
多量の水分を除去するには適していない。
またゼオライトに塩化コバルトを吸着させた乾燥剤も
知られているが、これは露点が−20℃以下の様な微量水
分の検知を目的とするものである。(特開昭61−253463
号公報) 一方現在各方面の吸水,脱水用として各種の吸水性樹
脂が製造され市販されており、吸水能力は数百倍から10
00倍に達するものも現れている。しかし何れの吸水性樹
脂も水を吸収すると膨潤し、やがてゲル状となるものの
水分検知能力は無く、どの程度水を吸収しているものか
判断することはできなかった。従って現にどれ位の吸水
量になっているかを検知することは当業界でかねてより
要望されていた所である。
(発明が解決しようとする問題点) 従来一般に用いられている水分検知可能なシリカゲル
やゼオライトの様な脱水乾燥剤は吸水能力が低く、また
吸水能力の大きい吸水性樹脂には水分検知能力が無い。
本発明者らはこの様な状況に鑑み吸水能力が大きく水分
検知能力を備えた脱水乾燥剤について種々検討の結果、
吸水性樹脂のすぐれた吸水能と塩化コバルトの水分によ
る際立った呈色性に着目し、吸水性樹脂に塩化コバルト
を含有させれば前記従来品に無い水分検知可能な吸水能
力のすぐれた組成物が得られることを知り本発明に至っ
た。さらに、吸水性組成物粉末そのままでも水分検知可
能であるが、他の成形可能なポリマーとブレンドして所
望の形状に成形するか、あるいは吸水性樹脂とこれらポ
リマーとのブレンドに際し塩化コバルトを混合し所望の
形状に成形すれば同一の課題を解決することができ、し
かも前記粉末の場合より取扱いに便利で乾燥,脱水,吸
水を目的とする各種の広範な用途に使用できることを見
出し本発明を完成した。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上述の様に水分検知可能な吸水性組成物なら
びに吸水性成形体を提供することを目的とするものであ
り、その要旨は吸水性樹脂に塩化コバルトを含有させた
吸水性組成物ならびにこの組成物と成形可能なポリマ
ー、即ち熱可塑性樹脂または/およびエラストマーをブ
レンドし所望の形状に成形した水分検知可能な吸水性成
形体である。これらの組成物ならびに成形体は塩化コバ
ルトが含有されているのでそれ自身が吸収した水の量に
応じて特有の呈色を示し直ちに吸水量を検知できると共
にこれらが存在する環境中、即ちこれらが接触する気体
中あるいは液体中の水分を検知できる。
本発明で使用される吸水性樹脂は市販のものはすべて
使用可能であり、アクリル酸塩重合体架橋物,ビニルア
ルコール−アクリル酸塩共重合体の架橋物,澱粉−アク
リロニトリルグラフト共重合体の加水分解生成物の架橋
物,澱粉−アクリル酸塩グラフト共重合体の架橋物,無
水マレイン酸グラフトポリビニルアルコール架橋物,カ
ルボキシメチルセルロースのアルカリ塩架橋物などが挙
げられ、これらの内から使用目的に応じて選択する。就
中アクリル酸塩重合体架橋物は吸水性能がよく他のポリ
マーとのブレンド性もすぐれているので専ら使用され
る。
上記吸水性樹脂に塩化コバルトを含有させるには塩化
コバルトを溶媒に溶解し0.1%以上飽和溶液までの濃度
にして吸水性樹脂に含浸させこれを加熱して溶媒を除去
すればよい。溶媒としては塩化コバルトを溶解するもの
でありさえすれば使用可能であるが通常水,エタノー
ル,メタノール,アセトン,エーテル,グリセリンなど
の単独あるいは混合溶媒を用いる。本発明の吸水性組成
物の着色状態からすれば水,エタノールまたはメタノー
ルの単独あるいは水とこれらアルコールとの混合物が一
般に好ましい結果を与える。溶液の濃度が0.1%未満で
は吸水性組成物の表面に鮮明な着色が見られず、またポ
リマーとブレンドして成形する場合もポリマーの種類に
よって着色の程度が異なってくるので溶媒の種類及び濃
度を適宜選択する。またポリマーとブレンド成形する場
合には必ずしも一且塩化コバルトを含有させた吸水性組
成物にしておく必要はなく、吸水性樹脂とポリマーとの
混合段階で100ミクロン以下程度の微粉末を直接配合す
れば均一に混合できる場合もあり、従って乾燥工程が不
要となるので有利である。しかしながら吸水性樹脂の種
類や粒度、熱可塑性樹脂またはエラストマーの種類によ
っては均一にならない場合もあるのでいつも粉末状で混
合できるとは云えずケースバイケースの問題である。ま
た市販の乾燥剤として塩化コバルトを吸着されたシリカ
ゲルやゼオライトを混合できないこともないが通常かな
り粒度が大きく、またこれを微粉砕するのは困難である
ので好ましくない。仮に微粉末にすることができ均一に
混合されたとしても前記のようにこれら乾燥剤自身の吸
水能力が低いため吸水性樹脂とバランスせず充分な呈色
を示さないので実用に適しない。吸水性樹脂に含有され
る塩化コバルトの量は吸水性樹脂に対し0.2〜20重量%
の範囲が識別可能であり、好ましくは2〜10%程度の時
が鮮明な変化が得られる。少なすぎると検知不能であり
逆に多すぎるとある程度以上の色の変化が無いばかりか
吸水性能に影響を及ぼす上経済的見地からしても好まし
くない。またこの割合は前記の様に吸水性樹脂と他のポ
リマーとのブレンドに際し直接塩化コバルトを配合する
場合にも適用できるが、やはり吸水性樹脂の種類や粒
度、熱可塑性樹脂またはエラストマーの種類により色調
が異なってくるので、前記溶液濃度の問題と同じくケー
スバイケースに好結果の得られる様決定すべきである。
この様に塩化コバルトを含有させた吸水性樹脂はその
まゝ水分検知可能な吸水性組成物として本発明の目的に
使用でき、しかもこの状態が最も吸水性能が高いわけで
あるが、それ自身通常粉末状であり、成形性が無いの
で、粉末のまゝでは取扱い難い用途には他の成形可能な
ポリマー、即ち熱可塑性樹脂または/およびエラストマ
ーをブレンドし、用途に応じてシート,ペレット,粒
子,紐,リング,チューブ,ロッドその他任意の形状に
成形使用する。またこのペレットをさらに粉砕して微粉
末にすることも他の成形品とすることも可能である。後
記実施例に用途の一部を掲げてあるが網羅することはで
きないので、目的に応じ用途に応じて適当な形状に成形
使用する。
吸水性樹脂または吸水性組成物とブレンドする熱可塑
性樹脂としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチ
レン−酢酸ビニル共重合体,ポリ塩化ビニル,ポリエチ
レンオキシド,ポリ酢酸ビニル,ポリアミド等の成形可
能な樹脂であればすべて使用することができる。吸水性
樹脂自体は熱可塑性が無いので通常のポリマーブレンド
の場合の様に他の樹脂との相溶性の難易等の関係は無く
一般に吸水性樹脂が微粉末である程均一にブレンドでき
る。従ってポリマーの選択は用途に適した物性によって
決定すべきであるがエチレン−酢酸ビニル共重合体を用
いると柔軟性があり好ましい成形体の得られる場合が多
い。またポリエチレンオキシドを用いると水溶性である
ため一時的に形状を保って取扱いに便利な特色ある成形
体となる。
エラストマーとしては天然ゴムと合成ゴムに分けられ
合成ゴムとしてクロロプレンゴム,ブタジェンゴム,ス
チレン−ブタジェンゴム,アクリロニトリル−ブタジェ
ンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム,エチレンプロピレン
ゴム,クロロスルホン化ポリエチレン,シリコーンゴ
ム,ウレタンゴム,ポリスルフィドゴム,アクリルゴム
など多くの公知のゴム類を使用することができ、これも
用途によって選択すべきであるが加工性,経済性などの
見地からスチレン−ブタジェンゴムが好ましい。また特
定のシリコーンゴムを使用すると水漏れ充填剤として適
している。さらに熱可塑性樹脂とエラストマーを併用す
ることもできゴム弾性の大きい成形体が得られる。
混合成形に際してはこれら他のポリマー単独の成形に
必要な可塑剤,安定剤,加硫剤などの添加剤を用いても
よいことは言う迄もない。これらポリマーをブレンドす
る割合は吸水性樹脂100重量部に対し熱可塑性樹脂15〜7
00部好ましくは50〜500部,エラストマーは25〜700部好
ましくは50〜500部の範囲で行う。少な過ぎると成形性
が悪く、逆に多過ぎると吸水能力が低下するのでこれも
目的に応じて決定すべきであるが一般には成形可能な範
囲でポリマーの少ない方が好ましい。
熱可塑性樹脂をブレンドする場合は必要な添加剤を加
えリボンブレンダー,ヘンシェルミキサー等を用いて通
常の混合方法を行った後押出成形を行いチューブ,紐な
どとし、あるいはTダイを利用してシート等の形状に成
形することができる。また紐を切断することによりペレ
ットとすることもこれを粉砕し微粉末にして利用するこ
ともできる。また圧縮成形,射出成形,真空成形,ブロ
ー成形等により所望の形状に成形することができる。エ
ラストマーの場合は必要な添加剤を加えオープンロー
ル,ニーダー,バンバリーミキサー等で混練後熱プレス
を用いて加硫シートに成形する。要するに混合成形方法
としては通常のプラスチックゴムの成形加工に用いられ
る方法を適宜用いて成形すればよく何等限定されるもの
ではない。成形体の形状としてはペレット,シート,
紐,リング,チューブ等の他各種形状のものとすること
ができ、目的に応じ、用途に適する様に成形法ならびに
形状を決定する。
この様に本発明の吸水性組成物および吸水性成形体は
すぐれた吸水性能と水分検知能力を兼ね備えているので
それ自身に吸収された水の量を検知することができると
共にこれらを用いて気体中あるいは液体中の水分を検知
することができる。即ちこれらを気体あるいは液体と接
触させるだけで従来の乾燥剤に比べはるかに広範囲な水
分量を検知することができる。塩化コバルトによる呈色
は無水の場合が青色、水分の多い場合は紅色であるので
本発明の吸水性組成物ならびに成形体においても水分が
増えるに従って青色→青紫色→紫色→赤紫色→赤色の如
く変化する。しかしながらブレンドするポリマーの種類
によりあるいは気体または液体の種類により若干呈色が
異なるので予め標準となる色見本を作っておけば直ちに
水分の量を検知できる。
(発明の効果) この様にすると例えば本発明の組成物そのまゝあるい
は紐状に成形したものを灯油,ガソリンなどの燃料や各
種親油性有機材料などの液中に浸漬し、或は硝子管内に
充填して気体を通ずるなど液体,気体中の水分除去と同
時にその時の水分量を検知することができる。また例え
ば成形してシート,リング或はチューブ,パイプ等にし
たものは地下埋設ケーブル,海底ケーブル等に使用して
ケーブルの一部が損傷した場合でも浸入した水を吸収し
膨脹してそれ以上の水の浸入を防止すると共に侵入した
水の程度を検知できるので修理取替などの判断基準とす
ることができる。その他シーリング剤に応用して家庭内
の水漏れをチェックするとか、植物の潅水の程度を知る
とか、あるいはその膨脹と変色を利用した玩具など本発
明の利用範囲は広範なものである。以下実施例を示して
本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例) 実施例1 ポリアクリル酸塩架橋物〔商品名:アクアキープ4S
製鉄化学工業(株)製〕100gを塩化コバルト10%水溶液
50gに含浸させ105℃に調節した熱風循環式オーブンで16
時間乾燥して水分検知可能な吸水性組成物を得た。
実施例2 ポルアクリル酸塩架橋物〔商品名:アクアキープ10SH
−P 製鉄化学工業(株)製〕100gを塩化コバルト5%
水溶液50gに含浸させ実施例1と同様な方法で水分検知
可能な吸水性組成物を得た。
実施例3 澱粉−アクリル酸グラフト共重合体〔商品名:サンウ
ェットIM−1000 三洋化成工業(株)製〕100gを塩化コ
バルト10%メタノール水溶液(メタノール:水=70/30
重量比)50gに含浸させ風乾後105℃に調節された熱風循
環式オーブンで16時間乾燥して水分検知可能な吸水性組
成物を得た。
実施例4 実施例1で得た吸水性組成物100重量部とエチレン−
酢酸ビニル共重合体〔商品名:フローバックK2010VA=2
5%,MI=3 製鉄化学工業(株)製〕100部,ポリエチ
レンオキシド〔商品名:PEO−8 製鉄化学工業(株)
製〕10部,ポリエチレングリコール#400 10部,ステ
アリン酸2部をヘンシェルミキサーで混合後市販の30mm
押出機(L/D=24)によりペレット(4mmφ×5)、およ
びTダイにより厚み0.5mmのシートを作製した。
実施例5 実施例1で得た吸水性組成物100重量部,スチレン−
ブタジェンゴム〔商品名:ニポール1778J 日本ゼオン
(株)製〕137.5部,水50部,ポリビニルピロリドン
〔商品名:ルビスコールK−30 BASF製〕10部,アタク
チックポリプロピレン〔商品名:ユカタックK−4 三
菱油化(株)製〕50部,ベントナイト15部,酸化亜鉛3
部,ステアリン酸2部,イオウ4部,加硫促進剤TT〔商
品名:ノクセラーTT 大内新興(株)製〕1.75部,加硫
促進剤DM〔商品名:ノクセラーDM 大内新興(株)製〕
0.7部をオープンロールで混練後熱プレス(150℃×30分
間)で加硫し厚さ1mmの加硫シートを作製した。
実施例6 実施例1で得た吸水性組成物100重量部とスチレン−
エチレン・ブチレン−スチレンエラストマー(S−EB−
S)〔商品名:エラストマーAR800 アロン化成(株)
製〕100部,水50部を加熱ニーダーで混練後熱プレス(1
70℃×10分間)で厚さ1mmのシートを作製した。
実施例7 実施例1で得た吸水性組成物100重量部と湿気硬化型
−液性シリコーンシーラント〔商品名:KE−45 信越化
学工業(株)製〕200部,シリコーンオイル〔商品名:WM
−100 ワッカー社製〕10部を5プラネタリーミキサ
ーで混練しチューブに充填した。
実施例8 実施例4で得たペレットを機械粉砕し粒度20−60メッ
シュの粉末とした。これを用いて加熱シンターし厚さ2m
mの焼結シートを作製した。
実施例9 実施例1で得た吸水性組成物100重量部にエチレン−
酢酸ビニル共重合体〔商品名:エバテートH1010VA=15
%,MI=0.6 住友化学(株)製〕100部,ステアリン酸
亜鉛3部,発泡剤〔商品名:セルマイクC 三協化成
(株)製〕5部,架橋剤〔商品名:パーカドックス No
ury製〕1.5部をロールで混練後金型に充填し熱プレス
(130℃×5分間)で厚さ5mmの発泡シートを作製した。
実施例10 実施例1で得た吸水性組成物100重量部にポリエチレ
ンオキシド〔商品名:PEO−3 製鉄化学工業(株)製〕
40部,ポリエチレングリコール#400 15部,ステアリ
ン酸2部をヘンシェルミキサーで混合後押出しを行い熱
プレス(140℃×7分間)で厚さ1mmのシートを作製し
た。
実施例11 ポルアクリル酸塩架橋物〔商品名:アクアキープ4S
製鉄化学工業(株)製〕100重量部と塩化コバルト粉末
(平均粒度50ミクロン)10部,エチレン−酢酸ビニル共
重合体〔商品名:フローバックK2010VA=25%,MI=3
製鉄化学工業(株)製〕10部,ポリエチレングリコール
#400 10部,ステアリン酸2部をオープンロールで混
練後熱プレス(140℃×7分間)で厚さ0.5mmのシートを
作製した。
実施例12 実施例4で得たペレット222gにスチレン−ブタジェン
ゴム〔商品名:ニポール1778J 日本ゼオン(株)製〕5
0gをオープンロールで混練後熱プレスで厚さ1mmのシー
トを作製した。
実施例13 実施例2で得た吸水性組成物を直径20mmのポリエチレ
ンチューブに充填した後両端を密栓しチューブの中央に
直径5mmの穴を明け海水中に浸漬してチューブ内への浸
水状態を観察した。約10分後には浸入部付近だけが紫青
色からピンク色に色が変化した。これは浸入部付近の吸
水性組成物が吸水膨潤して内部への浸入を防止している
ことを示している。
実施例14 実施例2で得た吸水性組成物を未処理の吸水性樹脂
〔商品名:アクアキープ10SH−P 製鉄化学工業(株)
製〕1000gに5%程度混合してこれを30℃×90%RHの相
対湿度の雰囲気に放置して状態を観察した。吸水して水
分量が約50%になると該組成物の色が紫青色から赤紫色
に変化した。
実施例15 実施例2で得た吸水性組成物0.5gを透水性でかつ透明
な袋に入れこれに10mlの水を含んだトルエン100mlに浸
漬した。5分経過後該組成物は紫青色からピンク色に変
り10mlの水すべてを吸収していた。
実施例16 実施例3で得た吸水性組成物15gを直径20mmのガラス
短管に充填し露点−20℃の空気を3/minで通過させ脱
湿を行った。約72時間後に該組成物は紫青色から赤紫色
に変化した。
実施例17 実施例4で得たペレット(4mmφ×5mm)を透明なガラ
ス容器に入れ観葉植物セロームを水栽培した。水分量に
よりペレットの色がピンク色から赤紫色に変化すること
で潅水の必要性が一目で判断することができ色彩も艶や
かであり鑑賞用としての効果が大きい。
実施例18 実施例4で得たペレット(4mmφ×5mm)を金魚の成形
用金型に充填後140℃で圧縮成形し金魚の成形体を得
た。この成形体を金魚鉢に入れると最初は紫青色の小さ
なものであったが時間の経過に伴い色がピンク色に変化
し、一晩たてば大きさも約10倍に成長しており玩具用と
して利用できる。
実施例19 実施例4で得たシート(20×40×0.5mmt)を2%の水
分を含有する灯油100mlに浸漬すると2時間後には水の
みを吸収し色は紫青色からピンク色に変化した。
実施例20 実施例5で得た加硫シート(20×40×1.0mmt)を水と
メタノールの混合比率をそれぞれ変えた溶液200gに浸漬
させ吸収量と呈色反応について観察した。水分量が20%
の時の飽和吸収率は15%であり色の変化はあまりなかっ
たが、水分量が80%になると吸収率は200%になり呈色
も紫青色からピンク色に変化した。水分量の増加に伴い
吸収量も大きくなり呈色も紫青色からピンク色に変化す
るため大まかなアルコール中の水分濃度もある程度判定
することができる。
実施例21 実施例6で得たシート(20×40×1.0mmt)を50%,75
%,90%相対湿度にそれぞれ調湿された透明ガラス容器
内に吊り下げておくと湿度の差により呈色が異なり大ま
かな湿度を検知することができた。
実施例22 実施例7で得たチューブ入り充填物を用いて流し台の
配水管継手部分の漏れを修理するためシールを行った。
14日後にシール部を点検してみると水漏れ箇所は認めら
れなかったが一部分で色が紫青色からピンク色に変化し
ており漏れ個所が明確に判った。
実施例23 実施例7で得た焼結シート(ポーラス体)を20mm×10
0mmの短冊状にカットしてガソリン50mlと水50mlの2層
分離した混合液に縦方向に浸漬させた。10分後にシート
を取出すと水と接触した部分のみが紫青色からピンク色
に呈色反応し変色部の高さを測定することにより簡単に
水の量が算出できる。例えばガソリンスタンドの地下タ
ンク等の水分量のチェックに利用することができ、この
水分量に応じたシートを浸漬してやることにより水をす
べて除去することも充分に可能であった。
実施例24 実施例9で得た発泡シート2枚の間に草花を挟みその
上から重石を置き押し花を作製した。1日後に重石を外
し草花を取り出してみると草花の水分は2枚の発泡シー
トにより脱水されきれいな押し花ができた。発泡シート
は約5回使用すると色が紫青色からピンク色になり脱水
効果が低下することが判った。このシートを75℃で乾燥
するとまた元の紫青色に変わり再使用が充分に可能であ
る。
実施例25 実施例10で得たシートを実施例19〜実施例21と同じ用
途に供したが速かに呈色を示した。ポリエチレンオキシ
ドが水溶性であるので水と直接接触することとなり吸水
性樹脂単独で使用する場合に近い膨潤性が得られた。
実施例26 実施例11で得たシートを30mmφの円形にカットして吸
水性樹脂が入った大人用オムツの内側から人工尿を300m
l滴下した後5分後に外側の状態を観察すると防水フィ
ルムの内側にセットした円形シートの色が紫青色からピ
ンク色に変化していた。
実施例27 実施例12で得たシートは通常のEVAシートに比べてゴ
ム弾性がありロール加工のみで表面状態の良好なシート
が得られる。このシートは実施例19〜21と同様な効果が
得られた。さらにこのシートはより弾性があるので取扱
いに便利であった。
フロントページの続き (72)発明者 山田 耕作 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 製鉄化学工業株式会社研究所内 (72)発明者 本岡 哲朗 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 製鉄化学工業株式会社研究所内 (56)参考文献 特開 昭52−100379(JP,A) 特開 昭52−23546(JP,A) 特開 昭59−225352(JP,A) 特開 昭61−30766(JP,A) 特開 平1−153941(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性樹脂に塩化コバルトを含有させて成
    る水分検知可能な吸水性組成物。
  2. 【請求項2】吸水性樹脂がアクリル酸塩重合体架橋物で
    ある特許請求の範囲(1)記載の組成物。
  3. 【請求項3】吸水性樹脂に塩化コバルト水溶液を含浸さ
    せ、次いで乾燥させて成る特許請求の範囲(1)記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】吸水性樹脂と塩化コバルトと熱可塑性樹脂
    または/およびエラストマーを混合し所望の形状に成形
    して成る水分検知可能な吸水性成形体。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲(1)〜(3)記載の吸水
    性組成物と熱可塑性樹脂または/およびエラストマーを
    混合し所望の形状に成形して成る水分検知可能な吸水性
    成形体。
  6. 【請求項6】熱可塑性樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重
    合体である特許請求の範囲(4)または(5)記載の成
    形体。
  7. 【請求項7】熱可塑性樹脂がポリエチレンオキシドであ
    る特許請求の範囲(4)または(5)記載の成形体。
  8. 【請求項8】エラストマーがスチレン−ブタジエンゴム
    である特許請求の範囲(4)または(5)記載の成形
    体。
  9. 【請求項9】エラストマーがシリコーンゴムである特許
    請求の範囲(4)または(5)記載の成形体。
  10. 【請求項10】塩化コバルトの配合割合が吸水性樹脂10
    0重量部に対し0.2〜20重量部である特許請求の範囲
    (1)、(4)または(5)記載の吸水性組成物または
    吸水性成形体。
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