JPH0832366A - バイアス回路 - Google Patents

バイアス回路

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JPH0832366A
JPH0832366A JP16782094A JP16782094A JPH0832366A JP H0832366 A JPH0832366 A JP H0832366A JP 16782094 A JP16782094 A JP 16782094A JP 16782094 A JP16782094 A JP 16782094A JP H0832366 A JPH0832366 A JP H0832366A
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bias circuit
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Tetsuo Sawai
徹郎 澤井
Masao Nishida
昌生 西田
Naonori Uda
尚典 宇田
Yasoo Harada
八十雄 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 占有面積が小さく、信号処理回路と同一のチ
ップ上に形成することが可能なバイアス回路を提供する
ことである。 【構成】 初段のFET1のドレインと2段目のFET
2のドレインとの間にインダクタL4およびキャパシタ
C8からなる並列共振回路41が接続され、2段目のF
ET2のドレインと3段目のFET3のドレインとの間
にインダクタL5およびキャパシタC9からなる並列共
振回路42が接続され、3段目のFET3のドレインと
ドレインバイアス印加端子14との間にインダクタL6
およびキャパシタC10からなる並列共振回路43が接
続される。このようにして直列に接続された3つの並列
共振回路41,42,43がドレインバイアス回路を構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は所定の周波数の信号を処
理する信号処理回路にバイアス電圧を印加するためのバ
イアス回路に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車電話が世界各地で商用に供される
ようになったのを契機に、将来に向けて移動体通信が脚
光を浴び続けている。移動体通信は非常に広い分野を占
め、自動車電話、業務用無線、マルチチャネルアクセス
(MCA)、パーソナル無線など多種多様なものが存在
し、それぞれが近年急速に発展している。このため、こ
れらの通信のために非常に多くの周波数の電波が必要と
なり、移動体通信で使用される電波の周波数は800〜
900MHzから準マイクロ波帯へと移行されつつあ
る。そのため、携帯機に用いられる増幅器、ミキサ等の
信号処理回路はマイクロ波集積回路で構成される。マイ
クロ波集積回路は、半導体等からなる誘電体基板上に能
動素子および受動素子が形成されている。能動素子とし
ては電界効果型トランジスタ(以下、FETと呼ぶ)等
があり、受動素子としては配線等の分布定数回路やイン
ダクタ、キャパシタ等の集中定数回路がある。
【0003】そして、上記のいずれの通信においても、
利便性の向上という観点から携帯機の小型化、軽量化お
よび低消費電力化が指向されている。それに伴って、携
帯機の電源として用いられるバッテリも小型化および軽
量化されつつある。そのため、携帯機に用いられる増幅
器、ミキサ等の信号処理回路が低電圧動作することが望
まれる。
【0004】しかしながら、1.9GHzの周波数を用
いるパーソナルハンディホンシステム(以下、PHSと
称す)や1.5GHzの周波数を用いるパーソナルデジ
タルセルラ(以下、PDCと称す)では送信出力が大き
く、PDCでは0.8Wと定められ、PHSではピーク
電力で80mWと定められている。したがって、増幅器
やミキサを低電圧動作させた場合、上記のような送信出
力を得るために消費電流が大きくなる。
【0005】一般に、増幅器やミキサに用いられる能動
素子のバイアス回路は、かなり大きな値のインダクタや
抵抗で構成される。例えば、1.9GHzの周波数の信
号を処理する増幅器では、例えば68nHのインダクタ
や例えば3kΩの抵抗が用いられる。
【0006】特に、低電圧化に伴って動作電流が大きく
なった場合、バイアス回路を抵抗で構成すると、電圧降
下によるバイアス電圧の低下が大きくなる。そのため、
バイアス回路を抵抗の代わりに大きな値のインダクタで
構成する必要がある。
【0007】ここで、3段電力増幅器を例にとり、従来
のバイアス回路について説明する。図4は従来のバイア
ス回路を含むPHS送信用の3段電力増幅器の構成を示
す回路図である。この電力増幅器は周波数1.9GHz
の信号を電力増幅する。
【0008】図4において、入力端子21に入力信号が
与えられ、出力端子22から増幅された出力信号が得ら
れる。ゲートバイアス印加端子23に−1Vのゲートバ
イアス電圧VGGが印加され、ドレインバイアス印加端子
24に3Vのドレインバイアス電圧VDDが印加される。
【0009】入力端子21はキャパシタC1およびイン
ダクタL1を介して初段のFET1のゲート(ノード
A)に接続される。FET1のゲートはインダクタL2
およびキャパシタC2を介して接地端子に接続される。
キャパシタC1,C2およびインダクタL1,L2が入
力整合回路を構成する。インダクタL2とキャパシタC
2との間のノードは抵抗R1を介してゲートバイアス印
加端子23に接続される。FET1のドレイン(ノード
A’)は外部端子25に接続され、ソースは接地端子に
接続される。
【0010】初段のFET1のドレインと2段目のFE
T2のゲート(ノードB)との間には直流カット用のキ
ャパシタC3が接続される。FET2のゲートは抵抗R
2およびバイアス用のキャパシタC4を介して接地端子
に接続される。抵抗R2とキャパシタC4との間のノー
ドはゲートバイアス印加端子23に接続される。FET
2のドレイン(ノードB’)は外部端子26に接続さ
れ、ソースは接地端子に接続される。
【0011】2段目のFET2のドレインと3段目のF
ET3のゲート(ノードC)との間には直流カット用の
キャパシタC5が接続される。FET3のゲートは抵抗
R3およびバイアス用のキャパシタC6を介して接地端
子に接続される。抵抗R3とキャパシタC6との間のノ
ードはゲートバイアス印加端子23に接続される。FE
T3のドレイン(ノードC’)は外部端子27に接続さ
れ、ソースは接地端子に接続される。
【0012】3段目のFET3のドレインはインダクタ
L3を介して出力端子22に接続される。出力端子22
はキャパシタC7を介して接地端子に接続される。イン
ダクタL3およびキャパシタC7が出力整合回路を構成
する。以上の回路素子はチップ20上に形成される。
【0013】外部端子25,26,27とドレインバイ
アス印加端子24との間にはそれぞれ外付けのチップイ
ンダクタLc1,Lc2,Lc3が接続される。ゲート
バイアス印加端子23と接地端子との間に外付けのチッ
プキャパシタCs1が接続され、ドレインバイアス印加
端子24と接地端子との間に外付けのチップキャパシタ
Cs2が接続される。
【0014】抵抗R1,R2,R3がゲートバイアス回
路を構成し、ゲートバイアス印加端子23に印加される
ゲートバイアス電圧VGGをそれぞれFET1,2,3の
ゲートに与える。外付けのチップインダクタLc1,L
c2,Lc3がドレインバイアス回路を構成し、ドレイ
ンバイアス印加端子24に印加されるドレインバイアス
電圧VDDをそれぞれFET1,2,3のドレインに与え
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記の3段電力増幅器
においては、FET1,2,3の入力インピーダンスが
非常に大きいので、ゲートバイアス回路は高い抵抗値
(例えば2.5KΩ以上)を有する抵抗R1,R2,R
3を用いて構成することができる。それにより、ノード
A,B,Cから見たゲートバイアス回路のインピーダン
スは非常に大きくなる。その結果、高周波信号がゲート
バイアス回路に漏れることなく、それぞれFET1,
2,3のゲートに入力されることになる。
【0016】一方、通常のアナログ回路では、FETの
ドレインにその動作電流がそのまま流れる。すなわち、
図4の電力増幅器では、FET1,2,3のドレインに
それぞれ動作電流がそのまま流れる。そのため、FET
1,2,3のドレインとドレインバイアス印加端子24
との間に抵抗を使用すると抵抗で電力が消費されること
になるので、ドレインバイアス回路に抵抗を使用するが
できない。したがって、図4に示すように、外付けのチ
ップインダクタLc1,Lc2,Lc3を用いてドレイ
ンバイアス回路を構成する。
【0017】ノードA’,B’,C’から見たドレイン
バイアス回路のインピーダンスをインダクタで構成する
場合、インピーダンスZは次式により表される。 Z=2πfL ここで、Lはインダクタの値、fは周波数を示す。した
がって、周波数が低ければ低いほど、所定のインピーダ
ンスを得るために大きな値のインダクタが必要になる。
例えば、1.9GHzの周波数を使用するPHSでは、
1.2KΩのインピーダンスを得るために最低でも10
0nHのインダクタが必要になる。
【0018】これにより、各インダクタのチップサイズ
が非常に大きくなり、さらに、図4の電力増幅器のよう
に3つの能動素子があれば、3つのインダクタが必要に
なる。そのため、ドレインバイアス回路は大きな占有面
積を必要とし、電力増幅器とともにモノリシック化する
ことができない。
【0019】図5は図4の3段電力増幅器をモノリシッ
ク化してプリント基板上に実装した場合のレイアウトの
一例を示す図である。図4の3段電力増幅器およびゲー
トバイアス回路はチップ20上にモノリシック化され、
樹脂モールドパッケージ28内に封止される。プリント
基板200上に入力端子21、出力端子22、ゲートバ
イアス印加端子23、ドレインバイアス印加端子24お
よび接地端子GNDが形成される。ゲートバイアス印加
端子23と接地端子GNDとの間に外付けのチップキャ
パシタCs1が接続され、ドレインバイアス印加端子2
4と接地端子GNDとの間に外付けのチップキャパシタ
Cs2が接続される。また、樹脂モールドパッケージ2
8の外部端子25,26,27とドレインバイアス印加
端子24との間にそれぞれ外付けのチップインダクタL
c1,Lc2,Lc3が接続される。
【0020】上記のように、ゲートバイアス回路は抵抗
R1,R2,R3により構成されるので、チップ20内
に形成することができる。そのため、ゲートバイアス印
加端子23は樹脂モールドパッケージ28の1つの外部
端子に接続すればよい。
【0021】これに対して、ドレインバイアス回路は、
上記のように、100nH以上の3つの大きなインダク
タにより構成される。例えば、GaAs基板上に内蔵で
きるインダクタの値は10nHであり、この場合でも3
00×300μm2 の面積を占有する。したがって、図
4の3段電力増幅器では3つのインダクタをチップ20
上に形成することができないので、ドレインバイアス印
加端子24は、外付けの3つのチップインダクタLc
1,Lc2,Lc3を介してそれぞれ樹脂モールドパッ
ケージ28の3つの外部端子25,26,27に接続さ
れる。すなわち、ドレインバイアス電圧VDDを印加する
ために樹脂モールドパッケージ28に3つの外部端子2
5,26,27が必要となる。
【0022】このように、3段電力増幅器とともにドレ
インバイアス回路をモノリシック化することができない
ので、プリント基板上の実装面積が大きくなり、部品点
数も多くなる。その結果、電子機器の小型化および信頼
性の向上が図れないという問題点があった。
【0023】本発明の目的は、占有面積が小さく、信号
処理回路と同一のチップ上に形成することが可能なバイ
アス回路を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係るバイアス回
路は、複数の能動素子により所定の周波数の信号を処理
する信号処理回路にバイアス電圧を印加するためのバイ
アス回路において、バイアス電圧が印加される電圧印加
端子に所定の周波数の信号の通過を阻止する複数のフィ
ルタ手段を直列に接続し、各能動素子をそれぞれ所定の
フィルタ手段に接続したものである。
【0025】フィルタ手段は、インダクタおよびキャパ
シタを含む並列共振回路からなってもよい。複数段の能
動素子により所定の周波数の信号を増幅する増幅器にバ
イアス電圧を印加するためのバイアス回路においては、
初段の能動素子とバイアス電圧が印加される電圧印加端
子との間に複数段の能動素子に対応する複数の並列共振
回路を直列に接続し、各段の能動素子をそれぞれ対応す
る並列共振回路に接続することが好ましい。
【0026】
【作用】本発明に係るバイアス回路においては、バイア
ス電圧が印加される電圧印加端子に複数のフィルタ手段
が直列に接続されている。それにより、各フィルタ手段
の入力端から電圧印加端子の側を見た場合のインピーダ
ンスは、電圧印加端子から遠いフィルタ手段ほど大きく
なる。そのため、各能動素子から電圧印加端子へ信号電
流が漏れないように、各能動素子をそのインピーダンス
に応じて所望のフィルタ手段に接続することができる。
したがって、最小限のフィルタ手段で複数の能動素子の
各々に所望のバイアス電圧を印加することが可能とな
る。その結果、バイアス回路の占有面積が小さくなり、
バイアス回路を信号処理回路と同一のチップ上に形成す
ることが可能となる。
【0027】各フィルタ手段がインダクタおよびキャパ
シタを含む並列共振回路からなる場合には、小さいイン
ダクタおよび小さいキャパシタで所望のインピーダンス
を実現することができる。したがって、この場合、特に
各並列共振回路の占有面積が小さくなり、バイアス回路
を信号処理回路と同一のチップ上に形成することが可能
となる。
【0028】特に、複数段の能動素子を含む増幅器にお
いては、各能動素子の入力インピーダンスが、初段ほど
大きく、最終段に近づくに従って小さくなる。そのた
め、初段の能動素子と電圧印加端子との間に複数段の能
動素子に対応する複数の並列共振回路を直列に接続し、
各段の能動素子をそれぞれ対応する並列共振回路に接続
することにより、各能動素子と電圧印加端子との間でそ
れぞれ所望のインピーダンスが得られる。したがって、
各並列共振回路を小さなインダクタおよびキャパシタで
構成することができ、各並列共振回路の占有面積が小さ
くなる。その結果、バイアス回路を増幅器と同一のチッ
プ上に形成することが可能となる。
【0029】
【実施例】図1は本発明の一実施例によるバイアス回路
を含むPHS送信用の3段電力増幅器の構成を示す回路
図である。この3段電力増幅器は、周波数1.9GHz
の信号を電力増幅する。
【0030】図1において、入力端子11に入力信号が
与えられ、出力端子12から増幅された出力信号が得ら
れる。ゲートバイアス印加端子13に−1Vのゲートバ
イアス電圧VGGが印加され、ドレインバイアス印加端子
14に3Vのドレインバイアス電圧VDDが印加される。
【0031】FET1,2,3、キャパシタC1〜C7
およびインダクタLc1,Lc2,Lc3により構成さ
れる3段電力増幅器および抵抗R1,R2,R3により
構成されるゲートバイアス回路の構成は、図4に示した
3段電力増幅器およびゲートバイアス回路の構成と同様
である。
【0032】本実施例においては、FET1のドレイン
とFET2のドレインとの間にインダクタL4およびキ
ャパシタC8からなる並列共振回路41が接続される。
また、FET2のドレインとFET3のドレインとの間
にインダクタL5およびキャパシタC9からなる並列共
振回路42が接続される。さらに、FET3のドレイン
とドレインバイアス印加端子14との間にインダクタL
6およびキャパシタC10からなる並列共振回路43が
接続される。このようにして直列に接続された3つの並
列共振回路41,42,43がドレインバイアス回路を
構成する。
【0033】並列共振回路41,42,43の各々が周
波数1.9GHzで共振すれば、並列共振回路41,4
2,43のインピーダンスはそれぞれ周波数1.9GH
zで最大となる。したがって、周波数1.9GHzの信
号の通過を阻止することができる。すなわち、並列共振
回路41,42,43はそれぞれフィルタ手段として働
く。
【0034】通常、複数段の送信用電力増幅器では、入
力信号が複数段の能動素子により順次増幅され、最終段
の能動素子の出力レベルが最も大きくなる。したがっ
て、図1の3段電力増幅器においても、FET1、FE
T2、FET3の順に出力レベルが大きくなり、これに
対応するようにFET1,2,3のゲート幅が設定され
ている。例えば、FET1のゲート幅は400μm、F
ET2のゲート幅は800μm、FET3のゲート幅は
1.6mmに設定される。その結果、FET1の入力イ
ンピーダンスが最も高く、次にFET2の入力インピー
ダンスが高く、FET3の入力インピーダンスは最も低
くなる。
【0035】たとえば、ノードA’から2段目のFET
2の側を見た場合のインピーダンスは約100Ωであ
り、ノードB’から3段目のFET3の側を見た場合の
インピーダンスは約50Ωであり、ノードC’から出力
端子12の側を見た場合の負荷インピーダンスは約20
Ωとなる。すなわち、初段のFET1に接続されるドレ
インバイアス回路は最も高いインピーダンスを必要と
し、2段目のFET2に接続されるドレインバイアス回
路は初段に比べて低いインピーダンスでよく、3段目の
FET3に接続されるドレインバイアス回路は最も低い
インピーダンスでよい。
【0036】図1のドレインバイアス回路4において
は、初段のFET1のドレインとドレインバイアス印加
端子14との間に3つの並列共振回路41,42,43
が直列に接続されているので、初段では最も高いインピ
ーダンスが得られる。また、2段目のFET2のドレイ
ンとドレインバイアス印加端子14との間には2つの並
列共振回路42,43が接続されているので、2段目で
は初段に比べて低いインピーダンスが得られる。さら
に、3段目のFET3のドレインとドレインバイアス印
加端子14との間には1つの並列共振回路43のみが接
続されているので、3段目では最も低いインピーダンス
が得られる。このような構成により比較的小さい値のイ
ンダクタL4,L5,L6および比較的小さい値のキャ
パシタC8,C9,C10により各FET1,2,3で
それぞれ必要とされるインピーダンスが得られる。
【0037】また、並列共振回路43がFET1,2,
3で共通に用いられ、並列共振回路42がFET1,2
で共通に用いられているので、最小限の数の回路素子で
3つのFET1,2,3のためのドレインバイアス回路
4が構成される。
【0038】したがって、ドレインバイアス回路4を3
段電力増幅器およびゲートバイアス回路とともにチップ
10内にモノリシック化することができる。ここで、一
例として、キャパシタC1,C4,C6の値は1〜2p
Fであり、キャパシタC2の値は10〜20pFであ
り、キャパシタC3,C5の値は3〜10pFであり、
キャパシタC7の値は2〜5pFである。また、インダ
クタL1の値は2〜3nHであり、インダクタL2の値
は3〜5nHであり、インダクタL3の値は1〜3nH
である。さらに、抵抗R1,R2,R3の値は2.5K
Ω以上である。外付けのチップコンデンサCs1,Cs
2の値は1000pFである。
【0039】この場合、ドレインバイアス回路4のイン
ダクタL4,L5,L6の値を例えば2.35nHに設
定し、キャパシタC8,C9,C10の値を例えば3p
Fに設定する。
【0040】並列共振回路をモノリシック化する場合に
は、インダクタとして例えばスパイラルインダクタを用
いる。図2の(a)にスパイラルインダクタを示し、図
2の(b)にスパイラルインダクタを用いた並列共振回
路の等価回路を示す。
【0041】図2の(a)に示すスパイラルインダクタ
は金属膜により形成される。金属膜の膜厚は数μm程度
までしか厚くすることができないので、抵抗成分が発生
する。したがって、並列共振回路の等価回路は、図2の
(a)に示すように、キャパシタCおよびインダクタL
とともに抵抗Rが含まれる。そのため、並列共振回路の
共振時のインピーダンスは理想的には無限大であるが、
実際のインピーダンスZは次式で表される。
【0042】Z=L/(RC) たとえば、インダクタLの値が2.35nH、キャパシ
タCの値が3pF、抵抗Rの値が2Ωとすると、インピ
ーダンスZは391Ωとなる。このように、並列共振回
路を用いれば、比較的小さいインダクタおよびキャパシ
タで特定の単一周波数に対して高いインピーダンスを実
現することができる。本実施例の場合、3つの並列共振
回路41,42,43を直列に接続することにより約
1.2KΩのインピーダンスを得ることができる。
【0043】図3は図1の3段電力増幅器をモノリシッ
ク化してプリント基板上に実装した場合のレイアウトの
一例を示す図である。図1の3段電力増幅器、ゲートバ
イアス回路およびドレインバイアス回路4はチップ10
上にモノリシック化され、樹脂モールドパッケージ16
内に封止される。プリント基板100上に入力端子1
1、出力端子12、ゲートバイアス印加端子13、ドレ
インバイアス印加端子14および接地端子GNDが形成
される。ゲートバイアス印加端子13と接地端子GND
との間に外付けのチップキャパシタCs1が接続され、
ドレインバイアス印加端子14と接地端子GNDとの間
に外付けのチップキャパシタCs2が接続される。
【0044】上記のように、ドレインバイアス回路4は
チップ10上にモノリシック化されるので、ゲートバイ
アス印加端子14を樹脂モールドパッケージ16の1つ
の外部端子15のみに接続することにより3つのFET
1,2,3にドレインバイアス電圧VDDを供給すること
ができる。
【0045】このように、上記実施例では、ドレインバ
イアス回路4をモノリシック化することができるので、
外付け部品としては2つのチップキャパシタCs1,C
s2のみとなる。その結果、プリント基板100上の実
装面積が小さくなり、部品点数も少なくなる。したがっ
て、電子機器の小型化および信頼性の向上を図ることが
できる。
【0046】チップ面積が小さくなると、FETのゲー
ト・ドレイン間の寄生容量により増幅器に帰還がかか
る。しかし、図1の3段電力増幅器においてはFET2
のゲート・ドレイン間に並列共振回路41が挿入され、
FET3のゲート・ドレイン間に並列共振回路42が挿
入されることになるので、並列共振回路41,42によ
りFET2,3のゲート・ドレイン間の分離が良好とな
り、帰還量の増加を最小限にすることができる。そのた
め、帰還量の増加による増幅器の利得の低下等の問題が
発生しない。
【0047】なお、図4のインダクタLc1,Lc2,
Lc3の代わりに1つの並列共振回路を接続した場合に
は、並列共振回路のQ値をかなり良くしなければ1KΩ
程度のインピーダンスが得られない。したがって、1つ
の並列共振回路でドレインバイアス回路を構成すること
は実際上困難である。
【0048】これに対して、本実施例では、初段のFE
T1のドレインとドレインバイアス印加端子14との間
に3つの並列共振回路41,42,43が直列に接続さ
れているので、各並列共振回路41,42,43のイン
ピーダンスは低くてもよい。
【0049】上記実施例では、本発明のバイアス回路を
3段電力増幅器に適用した場合を説明したが、本発明の
バイアス回路は、その他の増幅器にも適用することがで
き、さらに、ミキサ等の他の信号処理回路にも適用する
ことができる。本発明のバイアス回路をミキサに適用す
る場合には、上記実施例とは逆に、初段の能動素子をド
レインバイアス印加端子に最も近い並列共振回路に接続
し、最終段に近づくに従って順にドレインバイアス印加
端子から遠い並列共振回路に接続する。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、例えば並
列共振回路からなる最小限のフィルタ手段によりバイア
ス回路が構成されるので、バイアス回路の占有面積が小
さくなり、バイアス回路を信号処理回路と同一のチップ
上に形成することが可能になる。
【0051】したがって、部品点数が削減され、電子機
器の小型化および信頼性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるバイアス回路を含む3
段電力増幅器の構成を示す回路図である。
【図2】図1のバイアス回路に用いられるスパイラルイ
ンダクタを示す図およびスパイラルインダクタを用いた
並列共振回路の等価回路図である。
【図3】図1の3段電力増幅器をモノリシック化してプ
リント基板上に実装した場合のレイアウトの一例を示す
図である。
【図4】従来のバイアス回路を含む3段電力増幅器の構
成を示す回路図である。
【図5】図4の3段電力増幅器をモノリシック化してプ
リント基板上に実装した場合のレイアウトの一例を示す
図である。
【符号の説明】
1,2,3 FET 4 バイアス回路 10 チップ 11 入力端子 12 出力端子 13 ゲートバイアス印加端子 14 ドレインバイアス印加端子 15 外部端子 41,42,43 並列共振回路 L4,L5,L6 インダクタ C8,C9,C10 キャパシタ 100 プリント基板 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 八十雄 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の能動素子により所定の周波数の信
    号を処理する信号処理回路にバイアス電圧を印加するた
    めのバイアス回路において、前記バイアス電圧が印加さ
    れる電圧印加端子に前記所定の周波数の信号の通過を阻
    止する複数のフィルタ手段を直列に接続し、各能動素子
    をそれぞれ所定のフィルタ手段に接続したことを特徴と
    するバイアス回路。
  2. 【請求項2】 前記複数のフィルタ手段の各々は、イン
    ダクタおよびキャパシタを含む並列共振回路からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載のバイアス回路。
  3. 【請求項3】 複数段の能動素子により所定の周波数の
    信号を増幅する増幅器にバイアス電圧を印加するための
    バイアス回路において、初段の能動素子と前記バイアス
    電圧が印加される電圧印加端子との間に前記複数段の能
    動素子に対応する複数の並列共振回路を直列に接続し、
    各段の能動素子をそれぞれ対応する並列共振回路に接続
    したことを特徴とするバイアス回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100834866B1 (ko) * 2005-07-29 2008-06-03 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 고주파 전력 증폭기
JP2011019047A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
US8570117B2 (en) 2009-10-07 2013-10-29 Ntt Docomo, Inc. Bias circuit

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