JPH08321129A

JPH08321129A - 記録又は再生装置

Info

Publication number: JPH08321129A
Application number: JP14844095A
Authority: JP
Inventors: Shunichi Miyazono; 俊一宮園
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1995-05-24
Filing date: 1995-05-24
Publication date: 1996-12-03

Abstract

(57)【要約】【目的】ディスクの種別の判別及びローディング状態
の判別を、検出スイッチ等を設けることなく迅速に実行
できるようにする。【構成】装填されたディスク状記録媒体についての反
射率を検出し、その検出結果からディスク状記録媒体の
種別を判別して動作モードを設定する (F106〜F113) 。
また反射率からディスク状記録媒体の装填状態（ローデ
ィング異常）を判別してイジェクトなど所要の処理を実
行する (F116〜F120)

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば光ディスク、光磁
気ディスク等の記録媒体に対応する記録装置又は再生装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば音楽、音声等を再生することので
きる再生装置として、音声信号をデジタル信号として記
録する光ディスク、光磁気ディスクが広く用いられてお
り、コンパクトディスクシステムなどとして知られてい
る。

【０００３】また近年、光磁気ディスクとして再生だけ
でなくユーザーが楽曲等の音声を録音することができる
ミニディスクシステムも普及している。このミニディス
クシステムに用いられるディスクとしては、ユーザーが
録音／再生可能な光磁気ディスク（記録再生ディスク）
と、予め楽曲等がピット情報で記録されて再生専用の光
ディスク（再生専用ディスク）が存在する。

【０００４】そしてミニディスクシステムでは光磁気デ
ィスクと光ディスクに関して再生時の信号読出のための
処理を切り換えることにより、両種類のディスクに対応
できるようにしている。例えば再生データとなるＲＦ信
号（ＥＦＭ信号）の抽出のための演算処理や、トラッキ
ングエラー信号の抽出のための演算処理が光磁気ディス
クと光ディスクとで異なるものとなる。逆にいえばミニ
ディスク再生装置では、サーボ回路及び再生処理を良好
に機能させるために、装填されたディスクの種別を最初
に正確に判別しなくてはならない。もちろんミニディス
ク記録装置においても、再生専用の光ディスクが装填さ
れている状態では記録は実行できないため、ディスクの
種別の判別は重要なものとなる。

【０００５】ミニディスクシステムにおいては、このよ
うなディスク種別を識別するためには、ディスクカート
リッジに識別用の孔が設けられており、記録／再生装置
は、装填されたディスクのカートリッジの識別孔の有無
を小型のスイッチにより検出することでディスク種別を
判定するようにしている。

【０００６】また、光ディスク、光磁気ディスクに限ら
ず、記録再生装置が正しく動作するためにはディスクが
正しい状態にローディングされていなければならないこ
とは当然である。例えばディスク挿入方向が間違えられ
ていたり、ローディング機構の異常などで正しくチャッ
キングされなかったような場合は、そのまま無理に動作
を行なうとディスクやヘッド機構の動作以上や破損等が
生じる恐れがあるため、ローディングが正しく行なわれ
なかった場合は即座に排出（イジェクト）するようにす
ることが好ましい。

【０００７】そこで正しくローディングされたことを検
出するスイッチを設けてローディング異常を検出した
り、もしくは装填時に所定時間以内に読み込まれるべき
正しいデータが再生できなかった場合はローディング異
常と判断するようにしていた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なディスクの種別判別方式や、ローディング異常の判別
方式は次のような問題点があった。まず、ディスクの種
別判別のために小型スイッチでカートリッジの識別孔の
有無を検出することについては、識別孔が小さいもので
あるため、スイッチもかなり小型で特殊な形状にならざ
るを得ず、このため壊れやすく、またコストアップにつ
ながるという問題があった。

【０００９】またローディング異常の判別のために検出
スイッチを設けた場合、それによりコストアップや機構
の複雑化が発生するという問題がある。さらに、検出ス
イッチを設けずに、データの読出が適正に行なわれたか
否かにより判別する場合において、ローディング異常が
発生した際にローディング異常と判定できるまで、その
判定処理には平均して例えば１０秒くらいを要する。特
に車載用のシステムなどで振動の多い環境下の場合は、
１分程度を要する場合もある。このようにローディング
異常の判定に時間がかかることは使用性だけでなく、異
常状態による動作がある程度の時間実行されることにな
るため、非常に不都合となる。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点にかんがみてなされたもので、ディスクの種別の判別
及びローディング状態の判別を、検出スイッチ等を設け
ることなく迅速に実行できるようにすることを目的とす
る。

【００１１】このため、複数の種別のディスク状記録媒
体に対応して記録又は再生動作を行なうことができる記
録又は再生装置において、装填されたディスク状記録媒
体についての反射率を検出し、その検出結果からディス
ク状記録媒体の種別を判別して動作モードを設定する判
別処理を実行することができる判別制御手段を設ける。

【００１２】また、ディスク状記録媒体が装填された
後、記録又は再生動作のためのサーボ手段の動作を実行
させるより前の時点において、装填されたディスク状記
録媒体についての反射率を検出し、その検出結果からデ
ィスク状記録媒体の装填状態を判別して所要の処理を実
行する判別制御手段を設ける。

【００１３】

【作用】反射率を検出することで、例えば光磁気ディス
クと光ディスクの種別を判別することができる。また、
ローディング異常の場合も適正な反射率は得られないこ
とから、反射率を用いてローディング状態を判断でき
る。そして反射率の検出については光学ヘッドから読み
出される反射光情報を用いればよいため、検出のための
特殊な専用機構を必要としない。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例としてミニディスク記
録再生装置をあげ、図１〜図８を用いて実施例の構成及
び動作を説明する。図１は実施例のミニディスク記録再
生装置のブロック図である。

【００１５】図１において、ディスク１としては光磁気
ディスク又は光ディスクのいづれかがローディング部２
内に装填される。ローディング部２ではユーザーがディ
スク１を挿入することに応じてローディングモータ４に
よりローディング機構が動作し、ディスク１をチャッキ
ング状態にまでローディングする。またイジェクト操作
などに応じて、ローディングモータ４による動作で、ロ
ーディングされているディスク１を装置外部に排出す
る。

【００１６】ローディング部２は、概略的には図７
（ａ）のように構成されている。ディスク１はカートリ
ッジ１ａとされる外筺内に収納されており、シャッタ１
ｂが開けられることで記録面が露出されるものとされて
いる。このようなディスク１がユーザーによってディス
ク挿入孔４０に押し込まれるたことを検出するためにデ
ィスク挿入孔４０の近辺にローディング開始スイッチＳ
Ｗ₁ が設けられている。ローディング開始スイッチＳＷ
₁ は例えばカートリッジ１ａの当接によってオンとされ
る。また、ローディング部２内でディスク１を搬送する
ホルダー４１も設けられ、ディスク１が挿入すると、デ
ィスク１を収納したカートリッジ１ａはホルダー４１に
支持される。

【００１７】ローディング開始スイッチＳＷ₁ がオンと
されると、その情報は図１のシステムコントローラ１１
に供給される。システムコントローラ１１はマイクロコ
ンピュータによって形成され、後述するように図１の各
部の動作をコントロールすることになるが、その制御の
１つとしてディスク１の装填／排出に際してモータドラ
イバ１３に対して起動命令を出し、ローディングモータ
４を駆動させる。

【００１８】ローディング開始スイッチＳＷ₁ のオンに
よるシステムコントローラ１１の制御によりホルダー４
１はローディングモータ４によって搬送移動され、図７
（ｂ）のようにディスク１がチャッキング部４２におい
てチャッキングされる状態まで移動される。このように
チャッキング部まで搬送された状態でローディング完了
スイッチＳＷ₂ がオンとなり、この情報がシステムコン
トローラ１１に伝えられると、システムコントローラ１
１はローディングモータ４を停止させることになる。図
１では、以上のようにローディング部２内に装填された
状態のディスク１が示されている。このディスク１はス
ピンドルモータ３により回転駆動されるとともに、光学
ヘッド５によってレーザ光が記録面に照射される。光学
ヘッド５はディスク１に対して記録／再生時にレーザ光
を照射することになり、光磁気ディスクに対しての記録
動作時には記録面をキュリー温度まで加熱するための高
レベルのレーザ出力をなし、また再生時には磁気カー効
果により反射光からデータを検出するための比較的低レ
ベルのレーザ出力をなす。

【００１９】またディスク１がデータをＣＤと同様にピ
ット形態で記録している光ディスクの場合は、光学ヘッ
ド５は磁気カー効果ではなくＣＤプレーヤの場合と同様
にピットの有無による反射光レベルの変化に応じて再生
ＲＦ信号を取り出すものである。もちろん光ディスクに
対しては後述する磁界記録動作は実行されない。なお光
学ヘッド５によって得られる反射光の反射率はディスク
１が光ディスクの場合は７０％以上の高反射率となり、
光磁気ディスクの場合は１５〜２５％程度の低反射率と
なる。

【００２０】反射光情報によりディスク１からのデータ
読出動作を行なうため、光学ヘッド５にはレーザ出力手
段としてのレーザダイオードや、偏光ビームスプリッタ
や対物レンズ５ａ等からなる光学系、及び反射光を検出
するためのディテクタが搭載されている。ディテクタと
しては図３のような４分割ディテクタ（Ａ，Ｂ，Ｃ，
Ｄ）、サイドスポット用ディテクタ（Ｅ，Ｆ）、データ
抽出用ディテクタ（Ｉ，Ｊ）が設けられる。対物レンズ
５ａは図示しない２軸機構によってディスク半径方向及
びディスクに接離する方向に変位可能に保持されてお
り、また光学ヘッド５全体は図示しないスレッド機構に
よりディスク半径方向に移動可能とされている。

【００２１】またディスク１を挟んで光学ヘッド５と対
向する位置には磁気ヘッド１７が配置されている。磁気
ヘッド１７は、記録動作時に光磁気ディスクの記録面が
光学ヘッド５によってキュリー温度まで加熱された際
に、供給されたデータによって変調された磁界を光磁気
ディスクに印加する動作を行なう。これによって光磁気
ディスクに対する記録動作が実現される。

【００２２】再生動作によって、光学ヘッド５によりデ
ィスク１から検出された情報、即ち図３のディテクタの
出力（Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｉ，Ｊ）はＲＦアンプ
６に供給される。ＲＦアンプ７は供給された情報の演算
処理により、再生ＲＦ信号（ＥＦＭ信号）、トラッキン
グエラー信号ＴＥ、フォーカスエラー信号ＦＥ等を抽出
する。

【００２３】ＲＦアンプ６における各種信号の抽出のた
めの流れは図４に示される。光学ヘッド５においては、
半導体レーザの出力ビームがメインスポットと２つのサ
イドスポットに分けられてディスク１に照射され、それ
ぞれの反射光が図３のディテクタに照射されることにな
るが、４分割ディテクタにはメインスポットの反射光が
照射される。

【００２４】この４分割ディテクタからの出力（Ａ，
Ｂ，Ｃ，Ｄ）については、まず出力Ａ，出力Ｂが加算器
２１で加算され、また出力Ｃ，出力Ｄが加算器２２で加
算される。さらに加算器２１，２２の出力が加算器２９
で加算されることで、端子３１には（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）
という出力が得られる。これは、反射光の光量を表わす
信号となる。また、出力Ａ，出力Ｃが加算器２３で加算
され、また出力Ｂ，出力Ｄが加算器２４で加算される。
さらに減算器３０で加算器２３の出力から加算器２４の
出力が減算されることで、端子３２には（Ａ＋Ｃ）−
（Ｂ＋Ｄ）という出力が得られる。これは非点収差法に
よるフォーカスエラー信号ＦＥとなる。

【００２５】図３のディテクタＥ，Ｆには、各サイドス
ポットの反射光が照射される。この検出出力Ｅ，Ｆにつ
いては、図４のように、ＲＦアンプ６において加算器２
５で加算され出力（Ｅ＋Ｆ）が得られるとともに、加算
器２６で反転加算され出力−（Ｅ＋Ｆ）が得られる。

【００２６】加算器２５，２６の出力はそれぞれ切換回
路３３のＰ端子、Ｍ端子に供給される。切換回路３３
は、システムコントローラ１１から端子３７に供給され
る切換制御信号Ｐ／Ｍによって接続端子が選択され、選
択された信号として出力（Ｅ＋Ｆ）または出力−（Ｅ＋
Ｆ）を端子３４に供給する。切換制御信号Ｐ／Ｍは、デ
ィスク１が光ディスクであるか光磁気ディスクであるか
の判別結果の信号であり、光ディスクであった場合は切
換回路３３はＰ端子が選択され、端子３４からに出力
（Ｅ＋Ｆ）がトラッキングエラー信号ＴＥとして出力さ
れることになる。またディスク１が光磁気ディスクであ
った場合は切換回路３３はＭ端子が選択され、端子３４
からに出力−（Ｅ＋Ｆ）がトラッキングエラー信号ＴＥ
として出力される。

【００２７】図３のディテクタＩ，Ｊには、メインスポ
ットの反射光のうち、ウォラストンプリズムによってメ
インスポット反射光から分けられた２つの反射光成分が
照射される。この検出出力Ｉ，Ｊについては、図４のよ
うに、ＲＦアンプ６において加算器２７で加算されて出
力（Ｉ＋Ｊ）が得られるとともに、減算器２８で減算さ
れて出力（Ｉ−Ｊ）が得られる。

【００２８】加算器２７及び減算器２８の出力はそれぞ
れ切換回路３５のＰ端子、Ｍ端子に供給される。切換回
路３５は、切換回路３３と同様に切換制御信号Ｐ／Ｍに
よって接続端子が選択される。そしてディスク１が光デ
ィスクであった場合は切換回路３５はＰ端子が選択さ
れ、端子３６からに出力（Ｉ＋Ｊ）が再生ＲＦ信号（Ｅ
ＦＭ信号）として出力されることになる。またディスク
１が光磁気ディスクであった場合は切換回路３５はＭ端
子が選択され、端子３６からに出力（Ｉ−Ｊ）が再生Ｒ
Ｆ信号（ＥＦＭ信号）として出力される。

【００２９】これらの処理がＲＦアンプ６によって行な
われ各種信号が抽出されるが、図１に示すように、抽出
された再生ＲＦ信号（ＥＦＭ信号）は信号処理回路７に
供給される。また、トラッキングエラー信号ＴＥ、フォ
ーカスエラー信号ＦＥはサーボ回路１０に供給される。
さらに反射光量信号（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）は反射光量検出
回路１２に供給される。

【００３０】サーボ回路１０は供給されたトラッキング
エラー信号ＴＥ、フォーカスエラー信号ＦＥや、システ
ムコントローラ１１からのトラックジャンプ指令、アク
セス指令、さらには信号処理回路７からのスピンドルエ
ラー信号ＳＰＥやシステムコントローラ１１からの起動
／停止命令等により、トラッキング駆動信号ＴＤ、フォ
ーカス駆動信号ＦＤ、スレッド駆動信号ＳＬＤ、スピン
ドル駆動信号ＳＰＤを発生させる。そしてトラッキング
駆動信号ＴＤ、フォーカス駆動信号ＦＤにより２軸機構
が駆動され、またスレッド駆動信号ＳＬＤによりスレッ
ド機構が駆動されることで、フォーカス及びトラッキン
グ制御が行なわれる。またスピンドル駆動信号ＳＰＤに
よりスピンドルモータ３が一定線速度（ＣＬＶ）に回転
駆動制御される。

【００３１】再生ＲＦ信号は信号処理回路７でＥＦＭ復
調、ＣＩＲＣ等のデコード処理される。そして一旦バッ
ファメモリに蓄積された後、音声圧縮処理に対するデコ
ードが行なわれ、サンプリング周波数44.1KHz 、１６ビ
ット量子化のデジタル音声データとして出力される。そ
してＤ／Ａ変換器８によってアナログ信号とされ、端子
９から所定の増幅回路部へ供給されて再生出力される。
例えばＬ，Ｒオーディオ信号として出力される。

【００３２】ディスク（光磁気ディスク）１に対して記
録動作が実行される際には、端子１４に供給された記録
信号（アナログオーディオ信号）は、Ａ／Ｄ変換器１５
によってデジタルデータとされた後、信号処理回路７に
おいて音声圧縮エンコード処理が施され、一旦バッファ
メモリに蓄積された後、所定タイミングで読み出されて
ＣＩＲＣエンコード、ＥＦＭ変調等のエンコード処理が
施される。つまりＥＦＭ変調データとされる。そしてそ
のＥＦＭ変調データが記録データとして磁気ヘッド駆動
回路１６に供給される。

【００３３】磁気ヘッド駆動回路１６はエンコード処理
された記録データに応じて、磁気ヘッド１７に磁気ヘッ
ド駆動信号を供給する。つまり、光磁気ディスク１に対
して磁気ヘッド１７によるＮ又はＳの磁界印加を実行さ
せる。また、このときシステムコントローラ１１は光学
ヘッド５に対して、記録レベルのレーザ光を出力するよ
うに制御信号を供給する。

【００３４】上述したようにＲＦアンプ６で抽出される
反射光量信号（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）は反射光量検出回路１
２に供給されるが、反射光量検出回路１２は例えば図２
のようにピークホールド回路として構成される。即ち、
反射光量信号（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）はトランジスタＱ₁ の
ベースに入力され、抵抗Ｒ₁ によってトランジスタＱ₁
のエミッタ出力が取り出されるが、抵抗Ｒ₁ 、コンデン
サＣ₁ によりその出力はピークホールドされた信号とな
る。

【００３５】この反射光量検出回路１２の出力は、図１
のようにシステムコントローラ１１のＡ／Ｄ変換入力ポ
ート１１ａに供給され、従ってシステムコントローラ１
１は反射光量信号（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）としての値を知る
ことができる。

【００３６】なお、ピークホールド回路として反射光量
検出回路１２が設けられるのは、後述するようにサーボ
オン前の時点において反射光量としての信号（Ａ＋Ｂ＋
Ｃ＋Ｄ）の値が得られる時間が１ｍｓｅｃ程度以下と短
く、従ってピークホールドした値をシステムコントロー
ラで検出するようにしたほうが正確なためである。ま
た、このような事情であるため、正確な検出が可能であ
るかぎりは、必ずしもピークホールド回路とし反射光量
検出回路１２は設けなくてもよく、ＲＦアンプ６で抽出
される反射光量信号（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）を直接システム
コントローラ１１のＡ／Ｄ変換入力ポート１１ａに入力
するようにしてもよい。

【００３７】以下、本実施例におけるディスク１の種別
及びローディング状態の判別動作と、それに伴う動作に
ついて説明する。図５はディスク１が装填された際のシ
ステムコントローラ１１の処理のフローチャートであ
る。

【００３８】ローディング部２は、図７（ａ）（ｂ）で
上述したように構成されており、ユーザーがディスク挿
入孔４０にディスク１を入れると、ローディング開始ス
イッチＳＷ₁ がオンとされる。システムコントローラ１
１はローディング開始スイッチＳＷ₁ がオンとなると処
理はステップF101からF102に進み、ローディングモータ
４を起動させ、ホルダー４１の移動、即ちローディング
動作を実行させる。そしてディスク１がチャッキング部
４２に達し、ローディング完了スイッチＳＷ₂ がオンと
なったことを検出したら、ローディングモータ４をオフ
とし、ローディング動作を終了させる(F103,F104) 。つ
まり、図７（ｂ）の状態となる。

【００３９】続いてシステムコントローラ１１は、スピ
ンドルモータ３の回転を起動させるとともに、光学ヘッ
ド５によりディスク１に対するレーザー照射を開始させ
る(F105)。そして、通常の立ち上げ処理としては、ここ
でフォーカスサーチ（フォーカス引込処理）を行なうた
めに対物レンズ５ａをフォーカス方向に強制的に移動さ
せ、フォーカスポイントをサーチさせることになるが、
本実施例ではこの際にまず反射光量を検出するようにし
ている。即ちシステムコントローラ１１はサーボ回路１
０に対して例えば図６（ａ）のＴ₀ 時点以降のようなフ
ォーカス駆動信号ＦＤを発生させ、対物レンズ５ａの位
置を図６（ｂ）のようにディスク盤面の遠方位置から近
傍位置まで移動させる。

【００４０】これは、フォーカス引込可能範囲をサーチ
するための処理であるが、本実施例の場合、最初のサー
チにおいて引込範囲が見つかってもフォーカスサーボオ
ンとはせず、そのときに得られる図６（ｃ）のような反
射光量信号（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）の値を検出する。即ち、
反射光量信号（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）について反射光量検出
回路１２でピークホールドされた図６（ｄ）の信号がシ
ステムコントローラ１１のＡ／Ｄ変換入力ポート１１ａ
に入力され、これによってシステムコントローラ１１は
装填されたディスク１の反射光情報を得ることになる。
以上がステップF106,F107 の処理となる。

【００４１】ここで、反射光量とディスクの種別及びロ
ーディング状態の関係を図８に示す。まず、ディスク１
が再生専用の光ディスクであった場合は反射光量信号
（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）から検出される反射率は７０％以上
となる。また記録再生可能な光磁気ディスクの場合、反
射率は中程度の１５〜２５％程度となる。従ってシステ
ムコントローラ１１は、反射率が高ければ光ディスク、
中程度なら光磁気ディスクと判別できる。

【００４２】またローディング状態としては、図７
（ｂ）のように正しくローディングされる場合の外に、
図７（ｃ）〜（ｅ）のようなローディング異常状態が発
生する場合がある。

【００４３】図７（ｃ）はユーザーがディスク１の挿入
方向を間違えた場合である。この場合、シャッタ１ｂが
光学ヘッド５に対向する位置にならず、従ってディスク
１の記録面に対してレーザースポットを照射することが
できない。そしてこの場合は、レーザー光はの反射光と
してはカートリッジ１ａに反射した光成分がわずかに検
出されることになる。従って反射率はだいたい５％以下
となる。

【００４４】また図７（ｄ）のように何らかの機構的な
異常で、正常にチャッキングできない状態にローディン
グされた場合は、レーザー光がカートリッジ１ａに照射
されるか、もしくはディスク記録面に照射されるが、図
６のようにサーチしてもジャストフォーカスに届かない
ほど記録面にが遠方となった状態になる。このため、反
射光量はわずかに検出されるのみとなり、この場合も反
射率はだいたい５％以下となる。

【００４５】また、ユーザーがディスク１を少しだけデ
ィスク挿入孔４０に差し入れ、ローディング開始スイッ
チＳＷ₁ がオンとされた後に、あわててディスク１を引
き抜いたような場合、図７（ｅ）のようにディスク１が
ない状態でローディング動作が行なわれることになる。
このような場合は、ディスク１やカートリッジ１ａが存
在しないことから反射光は殆ど得られず、反射率はほぼ
０％となる。

【００４６】システムコントローラ１１は図５のステッ
プF107で得た反射光量情報の値から、この図８のように
ディスクの種別及びローディング状態を判別できること
になる。そして、反射光量が大きい値、つまり反射率７
０％以上と判定されたときは、システムコントローラ１
１は光ディスク（高反射ディスク）が適正にローディン
グされたと判別し(F108,F110) 、ＲＦアンプ６に対する
制御信号Ｐ／Ｍにより、ＲＦアンプ６の処理を光ディス
ク対応の状態とさせる(F111)。つまり図４の切換回路３
４，３５をＰ端子に接続させる。

【００４７】また、反射光量が中程度の値、つまり反射
率１５〜２５％程度と判定されたときは、システムコン
トローラ１１は光磁気ディスク（低反射ディスク）が適
正にローディングされたと判別し(F109,F112) 、ＲＦア
ンプ６に対する制御信号Ｐ／Ｍにより、ＲＦアンプ６の
処理を光磁気ディスク対応の状態とさせる(F113)。つま
り図４の切換回路３４，３５をＰ端子に接続させる。

【００４８】そしてこれらのように光ディスク又は光磁
気ディスクが適正にローディングされた場合は、続いて
ステップF114でサーボオンとする処理を行なう。即ち図
６のＴ₁ 時点からフォーカスサーチを実行し、例えば引
込範囲が見つかったＴ₂ 時点でフォーカスサーボをオン
とする。そして、その後トラッキングサーボもオンと
し、立ち上げが完了したら、ステップF115として再生を
開始させることになる。なお、この処理はローディング
によって自動的に再生が開始されるものとした場合の例
である。

【００４９】一方、ステップF108,F109 のいづれでも否
定結果が出た場合、つまり反射率が小さい値であった場
合は図８（ｃ）〜（ｅ）に示したように適正にローディ
ングが行なわれていない場合である。そこで、ローディ
ング異常と判断するが(F116)、１回の光量検出だけでは
何らかの都合によって正しくローディングされていても
反射光量情報が正しく検出できなかったという可能性も
考えられる。そこで、ステップF117の処理により、ステ
ップF106〜F116の処理を３回実行し、３回ともローディ
ング異常と判別された場合に、ローディング異常である
ことを確定するようにしている。

【００５０】ローディング異常と判別された場合は、即
座にイジェクトを行なうようにする。即ちステップF118
でローディングモータ４を逆回転させ、ホルダー４１を
ディスク挿入孔４０の近辺まで移動させるイジェクト動
作を実行させる。そしてシステムコントローラ１１はロ
ーディング開始スイッチＳＷ１がオフとなったことでイ
ジェクト完了を検出し(F119)、ローディングモータ４を
オフとして(F120)処理を終える。

【００５１】以上のように本実施例では、ローディング
時においてまず反射光量を検出し、これによってディス
クの種別やローディング異常を判別するようにしている
ため、検出のための特別なスイッチは不要で、従ってメ
カニカルな故障により誤判別等が発生することもない。
さらに、光量検出及び判別動作は非常に僅かな時間のう
ちで行なわれるため、続いて行なわれる再生動作等につ
いて支障はなく、またローディング異常も迅速に検出し
て即座にイジェクト処理できるため、不都合はなくな
る。

【００５２】なお、実施例では反射光量情報として４分
割ディテクタの和信号（Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ）を用いている
が、これ以外にも光量に相当する信号を得ることができ
る。もちろんディテクタ形態が異なる場合には、それに
応じて光量に相当する信号をとりだせばよい。また、ミ
ニディスクシステムにおいて説明したが、これ以外であ
っても、反射光量が異なる複数種類のディスクを使用で
きるシステムにおいて本発明を適用できる。さらに、単
一の種類のディスクしか対応しない記録再生システムで
あっても、ローディング異常の判別手段として本発明を
適用できることはいうまでもない。

【００５３】

【発明の効果】以上説明したように本発明の記録又は再
生装置は、装填されたディスク状記録媒体についての反
射率を検出し、その検出結果からディスク状記録媒体の
種別を判別して動作モードを設定する判別処理を実行す
るため、特別な種別検出スイッチを用いる必要がなく、
従って故障による誤判別を殆どなくすことができ機器の
信頼性を向上させ、また部品点数の削減及びコストダウ
ンも実現できるという効果がある。

【００５４】また、ディスク状記録媒体が装填された
後、記録又は再生動作のためのサーボ手段の動作を実行
させるより前の時点において、装填されたディスク状記
録媒体についての反射率を検出し、その検出結果からデ
ィスク状記録媒体の装填状態を判別することにより、特
別な検出スイッチを用いることがないため機構の簡略化
やコストダウンが実現され、しかも非常に迅速な判別が
可能となるため、即座にイジェクト処理などの対応がで
き、機器の使用性、信頼性が向上するという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の記録再生装置のブロック図で
ある。

【図２】実施例の反射光量検出回路の回路図である。

【図３】実施例の記録再生装置のディテクタの説明図で
ある。

【図４】実施例の記録再生装置のＲＦアンプの処理の説
明図である。

【図５】実施例のディスクローディング時の処理のフロ
ーチャートである。

【図６】実施例のディスクローディング時の反射光量検
出動作の説明図である。

【図７】実施例のローディング動作及び状態の説明図で
ある。

【図８】実施例の反射光量と判別結果の関係の説明図で
ある。

【符号の説明】

１ディスク１ａカートリッジ１ｂシャッタ２ローディング部３スピンドルモータ４ローディングモータ５光学ヘッド６ＲＦアンプ７信号処理回路１０サーボ回路１１システムコントローラ１２反射光量検出回路１３モータドライバ１７磁気ヘッド２１〜２７，２９加算器２８，３０減算器３３，３５切換回路４０ディスク挿入孔４１ホルダー４２チャッキング部

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【手続補正書】

【提出日】平成７年７月１４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００６

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００６】また、光ディスク、光磁気ディスクに限ら
ず、記録再生装置が正しく動作するためにはディスクが
正しい状態にローディングされていなければならないこ
とは当然である。例えばディスク挿入方向が間違えられ
ていたり、ローディング機構の異常などで正しくチャッ
キングされなかったような場合は、そのまま無理に動作
を行なうとディスクやヘッド機構の動作異常や破損等が
生じる恐れがあるため、ローディングが正しく行なわれ
なかった場合は即座に排出（イジェクト）するようにす
ることが好ましい。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１６】ローディング部２は、概略的には図７
（ａ）のように構成されている。ディスク１はカートリ
ッジ１ａとされる外筺内に収納されており、シャッタ１
ｂが開けられることで記録面が露出されるものとされて
いる。このようなディスク１がユーザーによってディス
ク挿入孔４０に押し込まれたことを検出するためにディ
スク挿入孔４０の近辺にローディング開始スイッチＳＷ
1 が設けられている。ローディング開始スイッチＳＷ1
は例えばカートリッジ１ａの当接によってオンとされ
る。また、ローディング部２内でディスク１を搬送する
ホルダー４１も設けられ、ディスク１が挿入すると、デ
ィスク１を収納したカートリッジ１ａはホルダー４１に
支持される。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２２

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２２】再生動作によって、光学ヘッド５によりデ
ィスク１から検出された情報、即ち図３のディテクタの
出力（Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｉ，Ｊ）はＲＦアンプ
６に供給される。ＲＦアンプ６は供給された情報の演算
処理により、再生ＲＦ信号（ＥＦＭ信号）、トラッキン
グエラー信号ＴＥ、フォーカスエラー信号ＦＥ等を抽出
する。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２５

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２５】図３のディテクタＥ，Ｆには、各サイドス
ポットの反射光が照射される。この検出出力Ｅ，Ｆにつ
いては、図４のように、ＲＦアンプ６において減算器２
５で減算され出力（ＥーＦ）が得られるとともに、減算
器２６で反転減算され出力−（ＥーＦ）が得られる。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２６】減算器２５，２６の出力はそれぞれ切換回
路３３のＰ端子、Ｍ端子に供給される。切換回路３３
は、システムコントローラ１１から端子３７に供給され
る切換制御信号Ｐ／Ｍによって接続端子が選択され、選
択された信号として出力（ＥーＦ）または出力−（Ｅー
Ｆ）を端子３４に供給する。切換制御信号Ｐ／Ｍは、デ
ィスク１が光ディスクであるか光磁気ディスクであるか
の判別結果の信号であり、光ディスクであった場合は切
換回路３３はＰ端子が選択され、端子３４から出力（Ｅ
−Ｆ）がトラッキングエラー信号ＴＥとして出力される
ことになる。またディスク１が光磁気ディスクであった
場合は切換回路３３はＭ端子が選択され、端子３４から
に出力−（ＥーＦ）がトラッキングエラー信号ＴＥとし
て出力される。

【手続補正６】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２８】加算器２７及び減算器２８の出力はそれぞ
れ切換回路３５のＰ端子、Ｍ端子に供給される。切換回
路３５は、切換回路３３と同様に切換制御信号Ｐ／Ｍに
よって接続端子が選択される。そしてディスク１が光デ
ィスクであった場合は切換回路３５はＰ端子が選択さ
れ、端子３６から出力（Ｉ＋Ｊ）が再生ＲＦ信号（ＥＦ
Ｍ信号）として出力されることになる。またディスク１
が光磁気ディスクであった場合は切換回路３５はＭ端子
が選択され、端子３６から出力（Ｉ−Ｊ）が再生ＲＦ信
号（ＥＦＭ信号）として出力される。

【手続補正７】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００４４

【補正方法】変更

【補正内容】

【００４４】また図７（ｄ）のように何らかの機構的な
異常で、正常にチャッキングできない状態にローディン
グされた場合は、レーザー光がカートリッジ１ａに照射
されるか、もしくはディスク記録面に照射されるが、図
６のようにサーチしてもジャストフォーカスに届かない
ほど記録面が遠方となった状態になる。このため、反射
光量はわずかに検出されるのみとなり、この場合も反射
率はだいたい５％以下となる。

【手続補正８】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００４６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００４６】システムコントローラ１１は図５のステッ
プF107で得た反射光量情報の値から、この図８のように
ディスクの種別及びローディング状態を判別できること
になる。そして、反射光量が大きい値、つまり反射率７
０％以上と判定されたときは、システムコントローラ１
１は光ディスク（高反射ディスク）が適正にローディン
グされたと判別し(F108,F110) 、ＲＦアンプ６に対する
制御信号Ｐ／Ｍにより、ＲＦアンプ６の処理を光ディス
ク対応の状態とさせる(F111)。つまり図４の切換回路３
３，３５をＰ端子に接続させる。

【手続補正９】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００４７

【補正方法】変更

【補正内容】

【００４７】また、反射光量が中程度の値、つまり反射
率１５〜２５％程度と判定されたときは、システムコン
トローラ１１は光磁気ディスク（低反射ディスク）が適
正にローディングされたと判別し(F109,F112) 、ＲＦア
ンプ６に対する制御信号Ｐ／Ｍにより、ＲＦアンプ６の
処理を光磁気ディスク対応の状態とさせる(F113)。つま
り図４の切換回路３３，３５をＰ端子に接続させる。

【手続補正１０】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】符号の説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【符号の説明】１ディスク１ａカートリッジ１ｂシャッタ２ローディング部３スピンドルモータ４ローディングモータ５光学ヘッド６ＲＦアンプ７信号処理回路１０サーボ回路１１システムコントローラ１２反射光量検出回路１３モータドライバ１７磁気ヘッド２１〜２４，２７，２９加算器２８，３０，２５，２６減算器３３，３５切換回路４０ディスク挿入孔４１ホルダー４２チャッキング部

【手続補正１１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図４

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の種別のディスク状記録媒体に対応
して記録又は再生動作を行なうことができる記録又は再
生装置において、装填されたディスク状記録媒体についての反射率を検出
し、その検出結果からディスク状記録媒体の種別を判別
して動作モードを設定する判別処理を実行することがで
きる判別制御手段を有して構成されることを特徴とする
記録又は再生装置。
【請求項２】前記判別制御手段は、ディスク状記録媒
体が装填された後、記録又は再生動作のためのサーボ手
段の動作を実行させるより前の時点において、判別処理
を実行することを特徴とする請求項１に記載の記録又は
再生装置。
【請求項３】所定のディスク状記録媒体に対応して記
録又は再生動作を行なうことができる記録又は再生装置
において、ディスク状記録媒体が装填された後、記録又は再生動作
のためのサーボ手段の動作を実行させるより前の時点に
おいて、装填されたディスク状記録媒体についての反射
率を検出し、その検出結果からディスク状記録媒体の装
填状態を判別して所要の処理を実行する判別制御手段を
有して構成されることを特徴とする記録又は再生装置。