JPH08320B2 - プレス機械のクラッチにおけるシム板無し隙間調節装置、およびブレーキにおけるシム板無し隙間調節装置 - Google Patents

プレス機械のクラッチにおけるシム板無し隙間調節装置、およびブレーキにおけるシム板無し隙間調節装置

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JPH08320B2
JPH08320B2 JP3414894A JP3414894A JPH08320B2 JP H08320 B2 JPH08320 B2 JP H08320B2 JP 3414894 A JP3414894 A JP 3414894A JP 3414894 A JP3414894 A JP 3414894A JP H08320 B2 JPH08320 B2 JP H08320B2
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正行 置田
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株式会社置田鉄工所
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/10Brakes specially adapted for presses

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレス機械クラッチに
おけるシム板無しの隙間調節装置、およびブレーキにお
けるシム板無しの隙間調節装置に関するものであり、隙
間調節をシム板無しに容易・迅速に行えるようにしたも
のである。
【0002】
【従来の技術】クラッチやそれを助けるブレーキはプレ
ス機械で最も重要な部分であり、その性能がプレスの生
産能力に大きく影響するとともに、プレス事故の80パ
ーセントはクラッチの関係であると言われている〔「プ
レス便覧」丸善株式会社発行,第271頁参照)。その
ため、それらが充分な機能を発揮するように調節してお
かねばならない。このクラッチやブレーキには各種のも
のがあるが、中・大型機あるいは小型機でも高速のもの
には、空圧式のシリンダ・ピストンで作動させる単板ま
たは多板の摩擦式のものが多い。
【0003】ところで、クラッチやブレーキでは駆動側
と受動側の押圧板や摩擦板(ライニングを含む)は、長
時間の使用で磨耗して薄くなると、それらの間の隙間が
大きくなってしまう。押圧板と摩擦板の隙間が大きくな
っていると、クラッチやブレーキを確実に作動させるの
に、可動部材としてのピストン(またはシリンダ)の移
動量も大きくならざるを得ない。しかし、ピストン(ま
たはシリンダ)の移動量が大きくなると、固定部材とし
てのシリンダ(またはピストン)との間や、押圧板との
間で衝突力が大きくなり、大きな衝突音がするようにな
るし、摩擦板が損傷して破片が隙間に入り込むようなト
ラブルが発生する。
【0004】そこで従来は、押圧板と摩擦板間の隙間が
大きくなった場合の隙間調節機構として、次のようなも
のがあった。即ち、クラッチハウジングの側端面と固定
部材としてのクラッチ用シリンダ(またはピストン)の
外周寄り部分との間、あるいはブレーキハンジングの側
端面と固定部材としてのブレーキ用シリンダ(またはピ
ストン)の外周寄り部分との間で、各々両者を固定すべ
く周方向へ多数本を設けた各固定ネジに、馬蹄状の隙間
調節用のシム板を各々介装させており、これが一般的で
あった〔例えば、「知りたいプレス機械」ジャパンマシ
ニスト社発行,第62頁の図2−22(a),第66頁
図2−24参照〕。
【0005】これは、押圧板・摩擦板間の隙間が大きく
なった場合に、上記各隙間調節用のシム板をそれより薄
い適当な厚みのシム板と差し替えることにより、必要最
小限の隙間になるように調節するものであり、このシム
板の交換によってピストンやこれと一体的に移動する押
圧板の移動量を規制して、上記の如きトラブルの発生を
防止していた。
【0006】しかし上記の固定ネジの本数は、プレス機
械の大きさ等により異なるが、少ないものでも10数
本、多いものでは50本以上も設けてある(図16参
照)。クラッチやブレーキの押圧板と摩擦板間の隙間を
調節するには、上記固定ネジの全部を緩めて、それまで
介装させてあった各隙間調節用シム板を抜き出し、そこ
へそれまでよりも薄めの別の隙間調節用シム板を各々介
装させ、再び全固定ネジを締め付けることが必要であっ
た。そのため、この隙間調節作業に非常に多くの時間と
手間がかかることになり、定期点検その他のメンテナン
スが大変であった。
【0007】本発明は、上記従来のプレス機械のクラッ
チおよびブレーキの隙間調節機構がもつ問題点を解決し
ようとするものである。即ち本考案の目的は、比較的シ
ンプルな構成ながら、プレス機械のクラッチやブレーキ
で押圧板と摩擦板間の隙間が大きくなった場合の隙間調
節を、従来と異なりシム板を用いずに容易・迅速に行う
ことができ、定期点検その他のメンテナンスが楽に行え
るような、プレス機械のクラッチにおけるシム板無し隙
間調節装置、およびブレーキにおけるシム板無し隙間調
節装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
A 本考案に係るプレス機械のクラッチにおける隙間調
節装置の第1は、クラッチハウジング2の側端部に、周
方向へ複数の固定ネジ4でシリンダまたはピストンであ
る固定部材3の外周部寄りを固定し、クランク軸5側の
摩擦板6と、該摩擦板6へ圧接可能にクラッチハウジン
グ2側の押圧板7とを内装するとともに、
【0009】上記両板6,7の離脱のため押圧板7を固
定部材3側へ後退させるスプリング8と、給気時に上記
押圧板7を奥方へ前進させるピストンまたはシリンダで
ある可動部材9とを設けた、プレス機械のクラッチにお
いて、
【0010】上記摩擦板6と該摩擦板6へ圧接可能な押
圧板7とを各1枚設けて、上記押圧板7を可動部材8と
一体的に移動可能に形成し、
【0011】上記固定部材3の外周部寄り位置に周方向
へ複数の雌ネジ孔11を形成して、該各雌ネジ孔11に
調節用ボルト12を螺合させ、その奥端部14が押圧板
7へ当接可能として、固定部材3外側でロックナット1
3を螺装させることにより、
【0012】押圧板7の後退移動量を、上記各調節用ボ
ルト12の回動角に対応するピッチ分に規制可能とした
ものである。
【0013】B 本発明に係るプレス機械のクラッチに
おけるシム板無し隙間調節装置の第2は、クラッチハウ
ジング2の側端部に、周方向へ複数の固定ネジ4でシリ
ンダまたはピストンである固定部材3の外周部寄りを固
定し、クランク軸5側の摩擦板6と、該摩擦板6へ圧接
可能にクラッチハウジング2側の押圧板7とを内装する
とともに、
【0014】上記両板6,7の離脱のため押圧板7を固
定部材3側へ後退させるスプリング8と、給気時に上記
押圧板7を奥方へ前進させるピストンまたはシリンダで
ある可動部材9とを設けた、プレス機械のクラッチにお
いて、
【0015】上記摩擦板6を奥側の摩擦板6aと固定部
材3側の摩擦板6b、押圧板7を奥側の押圧板7aと固
定部材3側の押圧板7bの如く二枚以上設けて、該各押
圧板7a,7bを独立に固定部材3側へ後退させるスプ
リング8a,8bを設け、
【0016】上記固定部材3の外周部寄りの位置に、周
方向へ複数の雌ネジ孔11aを形成するとともに、固定
部材3側の押圧板7bに該各雌ネジ孔11aに対応する
複数の通孔15を形成し、各雌ネジ孔11aに調節用ボ
ルト12aを螺合させ、各通孔15を経て奥端部14a
が奥側の押圧板7aへ当接可能として、シリンダ3外側
でロックナット13を螺装させ、
【0017】かつ上記固定部材3の外周部寄り位置に、
周方向へ複数の雌ネジ孔11bを形成して、該各雌ネジ
孔11bに調節用ボルト12bを螺合させ、その奥端部
14bが固定部材3側の押圧板7bへ当接可能として、
固定部材3外側でロックナット13を螺装させることに
より、
【0018】各押圧板7a,7bの後退移動量を、上記
各調節用ボルト12a,12bの回動角に対応するピッ
チ分に規制可能としたものである。
【0019】C 本発明に係るプレス機械のクラッチに
おけるシム板無し隙間調節装置の第3は、クラッチハウ
ジング2の側端部に、周方向へ複数の固定ネジ4でシリ
ンダまたはピストンである固定部材3の外周部寄りを固
定し、クランク軸5側の摩擦板6と、該摩擦板6へ圧接
可能なクラッチハウジング2側の押圧板7とを内装する
とともに、
【0020】上記両板6,7の離脱のため押圧板7を固
定部材3側へ後退させるスプリング8と、給気時に上記
押圧板7を奥方へ前進させる可動部材9とを設けた、プ
レス機械のクラッチにおいて、
【0021】上記固定部材3上の各固定ネジ4を中心と
した点または線対称位置に雌ネジ孔11を形成し、固定
部材3外側から各雌ネジ孔11に、奥端部14がクラッ
チハウジング2の側端部へ当接可能に調節用ボルト12
を螺装させることにより、
【0022】押圧板7の後退移動量を、上記各調節用ボ
ルト12の回動角に対応するピッチ分に規制可能とした
ものである。
【0023】D 本発明に係るプレス機械のブレーキに
おけるシム板無し隙間調節装置の第1は、ブレーキハウ
ジング16の側端部に、周方向へ複数の固定ネジ18で
シリンダまたはピストンである固定部材17の外周部寄
りを固定し、クランク軸5側の摩擦板19と、該摩擦板
19へ圧接可能にブレーキハウジング16側の押圧板2
0とを内装するとともに、
【0024】上記両板19,20の圧接のため押圧板2
0を奥方へ前進させるスプリング21と、給気時に押圧
板20を固定部材17側へ後退させる可動部材22とを
設けた、プレス機械のブレーキにおいて、
【0025】上記可動部材22の外周部寄り位置に、周
方向へ複数の雌ネジ孔24を形成するとともに、固定部
材17に該各雌ネジ孔24に対応して段部26付きの通
孔25を複数形成し、
【0026】上記各通孔25に、その段部26で頭部2
7が係止可能なT形状調節用ボルト28を通挿させると
ともに、可動部材22の各雌ネジ孔24へ螺合させて、
可動部材22外側でロックナット29を螺装させること
により、
【0027】押圧板20の後退移動量を、各調節用ボル
ト28の回動角に対応するピッチ分に規制可能としたも
のである。
【0028】E 本発明に係るプレス機械のブレーキに
おけるシム板無し隙間調節装置の第2は、ブレーキハウ
ジング16の側端部に、周方向へ複数の固定ネジ18で
シリンダまたはピストンである固定部材17の外周部寄
りを固定し、クランク軸5側の摩擦板19と、該摩擦板
19へ圧接可能にブレーキハウジング16側の押圧板2
0とを内装するとともに、
【0029】上記両板19,20の圧接のため押圧板2
0を奥方へ前進させるスプリング21と、給気時に押圧
板20を固定部材17側へ後退させる可動部材22とを
設けた、プレス機械のブレーキにおいて、
【0030】上記固定部材17の各固定ネジ18を中心
とした点または線対称位置に雌ネジ孔24を形成して、
【0031】上記固定部材17の外側から各雌ネジ孔2
4に、奥端部30がブレーキハウジング16の側端部へ
当接可能に調節用ボルト28を螺装させることにより、
【0032】押圧板20の後退移動量を、上記各調節用
ボルト28の回動角に対応するピッチ分に規制可能とし
たものである。
【0033】上記各構成において、固定部材3,17と
はハウジング2,16に固定される部材であり、可動部
材9,22とはそれに対して可動する部材を意味する。
ここで固定部材や可動部材という語を用いたのは、通常
はクラッチシリンダやブレーキシリンダが固定側で、ピ
ストンが可動側であるが(図1・図4・図8・図14参
照)、逆にピストンが固定側で、シリンダが可動側とな
る場合もある(例えば図11参照)ことによる。
【0034】スプリング8,8a,8b,21は、クラ
ッチまたはブレーキの内部に設けたものでも、それらの
外部に設けたものでもよい。また単板式での押圧板7や
多板式での固定部材側の押圧板7b、20は、可動部材
9,22と一体形成されたものでも別体のものでもよ
い。
【0035】上記各調節用ボルト12,28には、その
回動角が分かり易いように指標を形成しておくのがよ
い。各摩擦板6,19は、ライニングを含む意味であ
る。図において、1は駆動回転部を示し、クラッチやブ
レーキへの動力伝達がベルト駆動の場合のフライホイー
ルや、ギヤ駆動の場合の大ギヤである。また13,29
はロックナット、31はピニオン、32は給気口、33
は連結ピン S,S1 ,S2 は隙間、Tは間隙を各々示
す。
【0036】
【作用】本発明に係るプレス機械のクラッチにおけるシ
ム板無し隙間調節装置、およびシム無し隙間調節装置に
よれば、クラッチやブレーキでは駆動側と受動側の押圧
板や摩擦板が、長期間の使用で磨耗して薄くなり、隙間
が大きくなった場合の調節を次のように行う。
【0037】イ)本発明に係るプレス機械のクラッチに
おけるシム板無し隙間調節装置の第1のもの(図1参
照)は、摩擦板6・押圧板7が単板式のものである。調
節に先立ち固定部材3と可動部材9間に給気して、可動
部材9と一体的に移動する押圧板7を摩擦板7へ押圧さ
せておく(図2参照)。次に、クラッチハウジング2の
側端部と固定部材3の外周部寄りを固定する各固定ネジ
4はそのままで、ロックナット13を緩めて各調節用ボ
ルト12を一旦締める方向へ回わして、該各調節用ボル
ト12の奥端部14が基準面になる押圧板7へ当たる状
態にする(図2で2点鎖線にて示す調節用ボルト12参
照)。
【0038】その後に、各調節用ボルト12を緩める方
向へ少し回動させて後退させる。この際の調節用ボルト
12の回動は、摩擦板6と押圧板7等の間が摩擦式クラ
ッチとして適切な隙間Sになる如く、押圧板7を調節用
ボルト12のピッチに応じて後退させるための回動角で
ある。例えば、摩擦板6の各側面で必要な適切な隙間S
1 が0.5mm、調節用ボルト12のピッチが3mmだ
とすると、摩擦板6の両側面分で必要な隙間分は1mm
であり、そのために該調節用ボルト12を回動させる回
動角は、3分の1回転の120度となる。
【0039】これで、該調節用ボルト12が後退して
(図2で実線にて示す調節用ボルト12参照)、その奥
端部14と押圧板7との間に、プレス機械を運転中に摩
擦板6の各側面で適切な隙間Sを生じさせるだけの間隙
Tが生じる(図2参照)。この状態で固定用ナット13
を締めて、各調節用ボルト12を固定しておけばよい。
【0040】その結果、プレス機械を運転中に、可動部
材9の移動で摩擦板6側へ前進した押圧板7が、スプリ
ング8で可動部材3側へ後退する場合に、その後退する
移動量は各調節用ボルト12の奥端部14で規制される
ことになり(図3参照)、磨耗で大きくなった分の押圧
板7と摩擦板6との隙間は解消され、正常な作動が行え
る状態になる(図1参照)。
【0041】ロ)本発明に係るプレス機械のクラッチに
おけるシム板無し隙間調節装置の第第2のもの(図4参
照)は、摩擦板6・押圧板7が多板式であるため、上記
単板式のものに比べて作動状態が若干異なる。
【0042】即ち、調節に先立ち固定部材3と可動部材
9間に給気して、可動部材9と一体的な押圧板7を摩擦
板6へ押圧させておくことは、上記イ)と同様である。
【0043】そして、各固定ネジ4はそのままで、ロッ
クナット13を緩めた各調節用ボルト12a,12b
を、一旦締める方向へ回わして前進させ、該各調節用ボ
ルト12a,12bの奥端部14a,14bが、基準面
になる各押圧板7a,7bへ当たる状態にする(図5・
図6で2点鎖線で示す調節用ボルト参照)。その後に、
各調節用ボルト12a,12bを緩める方向へ少し回動
させて後退させる。
【0044】この際、奥側の調節用ボルト12aの回動
は、奥側の摩擦板6aと押圧板7a等との間が、クラッ
チとして適切な隙間S1 になるように(図7参照)、押
圧板7aを調節用ボルト12aのピッチに応じて固定部
材3側へ後退させるための回動角である。この場合に、
例えば摩擦板6aの各側面で必要な適切な隙間S1 が
0.5mm、調節用ボルト12のピッチが3.0mmだ
とすると、該摩擦板6aの両側面で必要な隙間分は1.
0mmであり、そのために調節用ボルト12aを回動さ
せる回動角は、3分の1回転の120度となる。
【0045】これで、該奥側の調節用ボルト12aが後
退して(図5で実線にて示す調節用ボルト12参照)、
その奥端部14と奥側の押圧板7aとの間に、プレス機
械を運転中に摩擦板6aの各側面が必要な適切な隙間S
1 を生じさせるだけの間隙T1 が生じる(上記図5参
照)。この状態で固定用ナット13を締めて、該各調節
用ボルト12aを固定しておく。
【0046】他方、固定部材3側の調節用ボルト12b
の回動は、固定部材3側の摩擦板6bと押圧板7bとの
間が、クラッチとして適切な隙間S2 になるように(上
記図7参照)、該押圧板7bを調節用ボルト12bのピ
ッチに応じて固定部材3側へ後退させるための回動角
と、上記奥側の摩擦板6aと押圧板7aとが適切な隙間
S1 になるための回動角との和となる。例えば、固定部
材3側の摩擦板6bの各側面で必要な適切な隙間S2 が
0.5mm、両側面で必要な隙間分の1.0mm分と、
上記奥側の摩擦板6aの両側面で必要な隙間分の1.0
mm分との和である2.0mmを得るため、ピッチが
3.0mmの固定部材3側の各調節用ボルト12bは、
3分の2回転である240度の回動角となる。
【0047】これで、該固定部材3側の調節用ボルト1
2bが後退して(図6で実線にて示す調節用ボルト12
参照)、その奥端部14bと固定部材3側の押圧板7b
との間に、プレス機械を運転中に奥側の摩擦板6aの各
側面で必要な適切な隙間S1と、固定部材3側の摩擦板
6bの各側面で必要な適切な隙間S2 とを生じさせるた
めの間隙T2 が生じる(上記図6参照)。この状態でロ
ックナット13を締めて、該各調節用ボルト12bを固
定しておく。
【0048】その結果、プレス機械を運転中に、可動部
材9の移動で各摩擦板6a,6b側へ前進した各押圧板
7a,7bが、各スプリング8a,8bで押されて固定
部材3側へ後退する場合に、その後退する移動量は上記
の如く調節した各調節用ボルト12a,12bの奥端部
14a,14bで規制されることになり、磨耗で大きく
なった分の各摩擦板6a,6bと押圧板7a,7bとの
隙間は解消され、正常な作動が行える状態になる(図4
参照)。
【0049】ハ)本発明に係るプレス機械のクラッチに
おけるシム板無し隙間調節装置の第3のもの(図8参
照)の作動は、上記イ)・ロ)のものと少し異なるが、
調節に先立ち固定部材3と可動部材9間に給気して、可
動部材9と一体的に移動する押圧板7を摩擦板6へ押圧
させておくことは、上記イ)・ロ)と同様である。
【0050】この状態で各固定ネジ4はそのままで、該
固定ネジ4を中心に点または線対称位置に設けた各調節
用ボルト12を、一旦締める方向へ回わして前進させ、
奥端部14がクラッチハウジング2の側端部へ当接する
状態にする(図9で上側にある調節用ボルト12参
照)。
【0051】次に各調節用ボルト12を、緩める方向へ
回動させて後退させるが、この調節用ボルト12の回動
は、摩擦板6と押圧板7等との間が、クラッチとして適
切な隙間Sになるように(図8参照)、押圧板7を調節
用ボルト12のピッチに応じて後退させるための回動角
である。例えば、摩擦板6の各側面で必要な適切な隙間
Sが0.5mm、調節用ボルト12のピッチが3.0m
mだとすると、摩擦板6の両側面分で必要な隙間分は
1.0mmであり、そのために調節用ボルト12を回動
させる回動角は、3分の1回転の120度となる。
【0052】これで、各調節用ボルト12が後退して、
その奥端部14がそれまで当接していたクラッチハウジ
ング2の側端部との間で、摩擦板6と押圧板7等との間
が適切な隙間Sになるだけの間隙Tを持つことになる
(図9で下側にある調節用ボルト12参照)。後は各固
定ネジ4を締める方向へ回し、各調節用ボルト12の奥
端部14がクラッチハウジング2の側端部に当接するま
で締め付け、固定部材3が調節分だけハウジング2側へ
前進した状態にしておけばよい(図10参照)。
【0053】その結果、プレス機械を運転中に、可動部
材9にて摩擦板6側へ前進した押圧板7が、スプリング
8で固定部材3側へ後退する場合に、上記の調節で前進
位置へ来ている固定部材3が内面で係止する。そのため
該押圧板7が後退する移動量は、上記調節用ボルト12
で調節した分に規制されることになり、磨耗で大きくな
った分の押圧板7と摩擦板6との隙間は解消され、正常
な作動が行える状態になる(図8参照)。
【0054】ニ)本発明に係るプレス機械のブレーキに
おけるシム板無し隙間調節装置の第1のもの(図11参
照)では、調節に先立ち固定部材17と可動部材22間
から排気して、固定部材17側の押圧板20を、スプリ
ング21の力で摩擦板19へ押圧させておく。
【0055】次に各固定ネジ18はそのままで、各調節
用ボルト28を一旦緩める方向へ回わして後退させ、そ
の頭部27が固定部材17の通孔25内で段部26に当
接する状態にする(図12で2点鎖線にて示した調節用
ボルト28参照)。
【0056】その後に、各調節用ボルト28を締める方
向へ回動させて、奥方へ前進させるが(図12で実線に
て示す調節用ボルト参照)、この際の調節用ボルト28
の回動は、摩擦板19と押圧板20等との間がブレーキ
として適切な隙間Sになるように(図13参照)、固定
部材17側の押圧板20を調節用ボルト28のピッチに
応じて後退させるための回動角である。例えば、2枚の
摩擦板19の各側面で必要な適切な隙間Sが0.5mm
で、調節用ボルト28のピッチが3.0mmだとする
と、図の如く摩擦板19が2枚ならその両側面で必要な
隙間分は2.0mmであるから、そのために調節用ボル
ト28を回動させる回動角は、3分の2回転の240度
となる。
【0057】これで、各調節用ボルト28が前進して、
その頭部27と通孔25内の段部26との間に、摩擦板
19の各側面で必要な適切な隙間S(図13参照)を生
じさせるだけの間隙Tが生じる(図12参照)。この状
態で固定用ナット29を締めて、各調節用ボルト28を
固定しておけばよい。
【0058】その結果、プレス機械を運転中に、可動部
材22の後退により連結ピン33を介して押圧板20が
後退する場合に、可動部材22が後退する移動量は、調
節用ボルト28の頭部27が通孔25内で段部26に当
接して規制される迄の間隙Tであり、それは押圧板20
が後退可能な移動量でもある(図13参照)。そのた
め、磨耗で大きくなった分の摩擦板19と押圧板20と
の隙間は解消され、正常なブレーキ作動が行える状態に
なる(図11参照)。
【0059】ホ)本発明に係るプレス機械のブレーキに
おけるシム板無し隙間調節装置の第2のもの(図14参
照)では、調節に先立ち固定部材17と可動部材22間
から排気して、固定部材17側の押圧板20を、スプリ
ング21の力で摩擦板19へ押圧させておくのは、上記
ニ)と同様である。
【0060】その後は、各固定ネジ18はそのままで、
該固定ネジ18を中心に点または線対称位置に設けた各
調節用ボルト28を、一旦締め付ける方向へ回してその
奥端部30がブレーキハウジング16の側端部へ当接す
る状態にする(図15の上段の調節用ボルト28参
照)。
【0061】次いで、各調節用ボルト28を緩める方向
へ回動させるが、この調節用ボルト28の回動は、摩擦
板と押圧板等との間がブレーキとして適切な隙間Sとな
るように、固定部材17側の押圧板20を調節用ボルト
28のピッチに応じて後退させるための回動角である。
【0062】例えば、摩擦板の各側面で必要な適切な隙
間が0.5mm、調節用ボルト28のピッチが3.0m
mだとすると、摩擦板の両側面分で必要な隙間分は1.
0mmであり、そのために調節用ボルト28を回動させ
る回動角は、3分の1回転の120度となる。
【0063】これで、各調節用ボルト28が後退して、
その奥端部30がそれまで当接していたブレーキハウジ
ング16の側端部との間で、摩擦板19と押圧板20等
との間が適切な隙間Sになるだけの間隙Tを持つことに
なる(図15参照)。後は各固定ネジ18を締める方向
へ回して、各調節用ボルト28の奥端部30がブレーキ
ハウジング16の側端部に当接するまで締め付け、固定
部材17を調節分だけハウジング16側へ前進した状態
にしておけばよい。
【0064】その結果、プレス機械を運転中に、スプリ
ング8にて摩擦板側へ前進した押圧板20が、給気によ
る可動部材22の後退で連結ピン33を介して固定部材
17側へ後退する場合に、上記ハ)と同様に固定部材1
7が内面で係止することになる。そのため、押圧板20
が後退する移動量は、上記の調節用ボルト28で調節し
た分に規制されることになり、磨耗で大きくなった分の
磨耗板と押圧板との隙間は解消され、正常なブレーキ作
動が行える状態になる(図14参照)。
【0065】
【実施例】本発明に係るプレス機械のクラッチにおける
シム板無し隙間調節装置、およびブレーキにおけるシム
板無し隙間調節装置の代表的なものは、請求項に記載の
如くであるり、それらの各場合について述べる。なお、
図で切断面を示す斜め平行線(ハッチング)は、省略し
ている。
【0066】a)まず図1ないし図3は、請求項1に記
載したものに関し、このプレス機械のクラッチは、ディ
スクタイプの摩擦式で、摩擦板6が1枚の単板式のもの
を示している。
【0067】駆動回転部としてのフライホイール1と一
体のクラッチハウジング2の側端部に、固定部材として
のクラッチ用シリンダ3の外周部寄りを、周方向へ複数
本の固定ネジ4にて固定してあるが(図16参照)、こ
こでの固定ネジ4は、シリンダ3の通孔を経てハウジン
グ2側端部に螺装してある。なお、固定されたハウジン
グ2側端部とシリンダ3側部寄り間には、隙間調節用の
シム板を介装していない。
【0068】上記ハウジング2とシリンダ3の内部に
は、この種の一般的なものと同様に、クランク軸5側の
摩擦板6と、該摩擦板6を押圧可能にクラッチハウジン
グ2側の押圧板7とを内装するとともに、上記両板6,
7の離脱のため押圧板7をシリンダ3側へ後退させるス
プリング8と、シリンダ3への給気時に該押圧板7を奥
方即ち摩擦板6側へ前進させる可動部材としてのピスト
ン9とを設けてある。
【0069】上記摩擦板6へ圧接可能な押圧板7も1枚
設けてあり、ピストン8と一体的にに移動可能である
が、ここでは両者7,8を別体に形成して固定してあ
る。
【0070】そして、上記シリンダ3の外周部寄り位置
に周方向へ等間隔状に複数の雌ネジ孔11を形成して、
該各雌ネジ孔11にシリンダ3外側でロックナット13
を螺装可能な調節用ボルト13を、その奥端部14が上
記押圧板7へ当接可能に螺合させて、隙間調節できるよ
うにしたものである。
【0071】b)図4ないし図7は、請求項2に記載し
たものに関し、このプレス機械のクラッチは、ディスク
タイプの摩擦式で、摩擦板6が多板式のものを示してい
る。
【0072】上記a)と同様に、駆動回転部としてのフ
ライホイール1と一体のクラッチハウジング2の側端部
に、固定部材としてのシリンダ3の外周部寄りを、周方
向へ複数本の固定ネジ4にて固定してあり、固定された
ハウジング2側端部とシリンダ2側部寄り間に、隙間調
節用のシム板は介装していない。
【0073】その内部には、クランク軸5側の摩擦板6
と、該摩擦板6を押圧可能なクラッチハウジング2側の
押圧板7とを交互に2枚設けてあり、摩擦板6は奥側の
摩擦板6aとシリンダ3側の摩擦板6b、押圧板7も奥
側の押圧板7aとシリンダ3側の押圧板7bとからな
る。また上記シリンダ3への給気時に、シリンダ3側の
押圧板7bを奥方へ即ち摩擦板6側へ押圧させる可動部
材としてのピストン9を設けてある。
【0074】上記押圧板7をシリンダ3側へ後退させる
スプリング8も、奥側の押圧板7aを押圧するスプリン
グ8aと、該奥側の押圧板7aに形成の通孔を介してシ
リンダ3側の押圧板7bをシリンダ3側へ後退させるス
プリング8bとを別個に設けてある。なお上記両スプリ
ング8a,8bは、同心円上で交互に設けてある。
【0075】上記シリンダ3外周部寄りでピストン9と
のシール部10より外側の位置に、周方向へ等間隔状に
複数の雌ネジ孔11aを形成するとともに、シリンダ3
側の押圧板7bに、各雌ネジ孔11aに対応して周方向
へ等間隔状に複数の通孔15を形成しておく。そして、
上記各雌ネジ孔11aに調節用ボルト12aを、各通孔
15を経てその奥端部14aが奥側の押圧板7aへ当接
可能に螺合させ、シリンダ3外側でロックナット13を
螺装させてある。
【0076】また、上記奥側の押圧板7aの調節用ボル
ト12aの雌ネジ孔11aと同心円上に、等間隔状で交
互に雌ネジ孔11bを形成して、各雌ネジ孔11bに調
節用ボルト12bを、その奥端部14bがシリンダ3側
の押圧板7bへ当接可能に螺合させ、シリンダ3外側で
ロックナット13を螺装させて、隙間調節できるように
したものである。
【0077】c)図8ないし図10は、上記請求項3に
記載したものに関し、このプレス機械のクラッチは、デ
ィスクタイプの摩擦式で単板式のものであるが、上記
a)のものと少し異なる。
【0078】駆動回転部としてのフライホイール1と一
体のクラッチハウジング2の側端部に、固定部材として
のクラッチ用シリンダ3の外周部寄りを、周方向へ複数
本の固定ネジ4にて固定してあるが(上記図16参
照)、ここでの固定ネジ4は、ハウジング2に埋め込み
ボルトを設け、シリンダ3外側にロックナットを螺合さ
せてある。なお、固定されたハウジング2側端部とシリ
ンダ3側部寄り間には、隙間調節用のシム板を介装して
いない。
【0079】上記ハウジング2とシリンダ3内には、ク
ランク軸5側の摩擦板6と、該摩擦板6を押圧可能にク
ラッチハウジング2側の押圧板7とを内装するととも
に、上記両板6,7の離脱のために押圧板7をシリンダ
3側へ後退させるスプリング8と、シリンダ3への給気
時に押圧板7を奥方即ち摩擦板6側へ前進させる可動部
材としてのピストン9とを設けてある。
【0080】そして、上記複数本の各固定ネジ4を中心
とした線対称位置に、2箇所以上の雌ネジ孔11を形成
しておき、該各雌ネジ孔11へシリンダ3側から調節用
ボルト12を各々螺合させ、その奥端部14がハウジン
グ2の側端部へ当接可能として、隙間調節できるように
したものである(図9・図10参照)。
【0081】d)図11ないし図13は、請求項4に記
載したものに関し、このプレス機械のブレーキは、一般
的なディスクタイプの摩擦式で多板式のものであるが、
上記a),b),c)、および上記従来例で示したブレ
ーキと異なり、ピストンが固定部材17で、シリンダが
可動部材22になったものである。
【0082】ブレーキハウジング16の側端部に、周方
向へ複数本の固定ネジ18で、固定部材としてのピスト
ン17の外周部寄りを固定し、クランク軸5側の摩擦板
19と、該摩擦板19へ圧接可能にハウジング16側の
押圧板20とを内装するとともに、上記両板19,20
の圧接のため押圧板20を奥方へ前進させるスプリング
21と、給気時に押圧板20をスプリング力に抗してピ
ストン17側へ後退させる可動部材としてのシリンダ2
2を設けてある。ハウジング16側端部とピストン17
側部寄り間には、ここでも隙間調節用のシム板は介装し
ていない。
【0083】上記シリンダ22の外周部寄り位置に、周
方向へ等間隔状に複数の雌ネジ孔24を形成するととも
に、ピストン17に該各雌ネジ孔24に対応して段部2
6付きの通孔25を複数形成してある。
【0084】そして、上記ピストン17の各通孔25に
は、その段部26で頭部27が係止されるT形状調節用
ボルト28を各々通挿させるとともに、シリンダ22の
各雌ネジ孔24に螺合させてあり、シリンダ22外側へ
の突出部にロックナット29を螺装させて、隙間調節可
能としたものである。
【0085】なおこの場合に、摩擦板19が多板である
にもかかわらず、ピストン17・シリンダ22は、シリ
ンダ22側の押圧板20のみを移動させている。これ
は、クラッチの場合と異なり、ブレーキ力はピストン1
7・シリンダ22によらず、スプリング21の力によっ
ているため、シリンダ22・ピストン17はブレーキを
解除させる力を発揮すれば充分であることによる。
【0086】e)図14ないし図15は、請求項5に記
載したものに関し、このプレス機械のブレーキは、一般
的なディスクタイプの摩擦式で多板式のものである。
【0087】ブレーキハウジング16の側端部に、周方
向へ複数本の固定ネジ18で、固定部材としてのシリン
ダ17の外周部寄りを固定し、クランク軸5側の摩擦板
19と、該摩擦板19へ圧接可能にハウジング16側の
押圧板20とを内装するとともに、上記両板19,20
の圧接のため押圧板20を奥方へ前進させるスプリング
21と、給気時に押圧板20をスプリング力に抗してシ
リンダ17側へ後退させる可動部材としてのピストン2
2を設けてある。ハウジング16側端部とピストン17
側部寄り間には、ここでも隙間調節用のシム板は介装し
ていない。
【0088】ここでの固定ネジ18は、ハウジング16
に埋め込みボルトを設け、シリンダ17外側にロックナ
ットを螺合させてあるが、上記各固定ネジ18を中心と
した線対称位置に、2箇所以上の雌ネジ孔24を形成し
ておき、該各雌ネジ孔24へシリンダ17側から調節用
ボルト28を各々螺合させ、その奥端部30がハウジン
グ16の側端部へ当接可能として、隙間調節できるよう
にしたものである(図15および図10参照)。
【0089】上記いずれの場合も、隙間調節用のシム板
を用いず、各調節用ボルトの回動により、その回動角に
対応するピッチ分だけ調節用ボルトを回動させること
で、押圧板の後退移動量を規制するようにしてある。な
お各図において、クランク軸5とピニオン31間の固定
は、図示例ではキーを用いているが、それに限らずキー
レスの締結リング(シュパーンリング)を用いてもよ
い。34は軸受を示す。
【0090】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明に係るプ
レス機械のクラッチにおけるシム板無し隙間調節装置、
およびブレーキにおけるシム板無し隙間調節装置は、そ
の隙間調節を容易・迅速に行うことができる。
【0091】即ち、押圧板や摩擦板(ライニングを含
む)は、磨耗して薄くなるとそれらの隙間が大きくな
り、ピストン・押圧板の移動量が大きくなって、それら
の間で衝突力が大きくなり、衝突音が大きくなったり、
摩擦板が損傷して破片が隙間に入り込んだりするトラブ
ルが生じた。
【0092】そのため従来は、多数本の各固定ネジに馬
蹄状の隙間調節用のシム板を介装させておき、隙間が大
きくなった場合に各シム板を薄めのもの差し替えてて、
上記の隙間が小さくなるようにしていた。しかし、多数
本の各固定ネジ毎に、各シム板を抜き出し、別のシム板
を各々介装させるのは、多くの時間と手間がかかるの
で、定期点検その他のメンテナンスが大変であった。
【0093】これに対して、本発明に係るプレス機械の
クラッチにおけるシム板無し隙間調節装置、およびブレ
ーキにおけるシム板無し隙間調節装置では、いずれのも
のも調節用ボルトを回動させることで、その回動角に対
応するピッチ分だけ押圧板を移動可能としてあり、これ
で摩擦板と押圧板間をクラッチまたはブレーキとして作
動するのに適切な隙間に調節することができる。
【0094】そのため、従来の隙間調節用シム板を用い
たものと異なり、隙間調節を容易・迅速に行うことがで
きるようになり、プレス機械における定期点検その他の
メンテナンスを、楽に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレス機械のクラッチにおけるシム板無し隙間
調節装置の第1のものの実施例の縦断正面図である。
【図2】図1で示したものにおいて、調節用ボルトを回
動して隙間調節時の状態を示す一部拡大縦断正面図であ
る。
【図3】図1で示したものにおいて、隙間調節後の作動
時に押圧板が後退した状態を示す一部拡大縦断正面図で
ある。
【図4】プレス機械のクラッチにおけるシム板無し隙間
調節装置の第2のものの実施例の縦断正面図である。
【図5】図4で示したものにおいて、奥側の押圧板用の
調節用ボルトを回動して隙間調節時の状態を示す一部拡
大縦断正面図である。
【図6】図4で示したものにおいて、固定部材側の押圧
板用の調節用ボルトを回動して隙間調節時の状態を示す
一部拡大縦断正面図である。
【図7】図4で示したものにおいて、隙間調節後の作動
時に固定部材側の押圧板が後退した状態を示す一部拡大
縦断正面図である。
【図8】プレス機械のクラッチにおけるシム板無し隙間
調節装置の第3のものの実施例の縦断正面図である。
【図9】図8で示したものにおいて、調節用ボルトを回
動して隙間調節時の状態を示す一部拡大断面図である。
【図10】図8で示したものにおいて、隙間調節後の状
態を示す一部拡大縦断正面図である。
【図11】プレス機械のブレーキにおけるシム板無し隙
間調節装置の第1のものの実施例の縦断正面図である。
【図12】図11で示したものにおいて、調節用ボルト
を回動して隙間調節時の状態を示す一部拡大縦断正面図
である。
【図13】図11で示したものにおいて、隙間調節後の
作動時に押圧板が後退した状態を示す一部拡大縦断正面
図である。
【図14】プレス機械のブレーキにおけるシム板無し隙
間調節装置の第2のものの実施例の縦断正面図である。
【図15】図14で示したものにおいて、調節用ボルト
を回動して隙間調節時の状態を示す一部拡大断面図であ
る。
【図16】図1で示したものの側面図である。
【符号の説明】
1−駆動回転部 2−クラッチハウ
ジング 3−固定部材 4−固定ネジ 5−クランク軸 6−摩擦板 6a−摩擦板 6b−摩擦板 7−押圧板 7a−押圧板 7b−押圧板 8−スプリング 8a−押圧板 8b−押圧板 9−可動部材 10−シール部 11−雌ネジ孔 11a−雌ネジ孔 11b−雌ネジ孔 12−調節用ボル
ト 12a−調節用ホルト 12b−調節用ボ
ルト 13−ロックナット 14−奥端部 14a−奥端部 14b−奥端部 15−通孔 16−ブレーキハ
ウジング 17−固定部材 18−固定ネジ 19−摩擦板 20−押圧板 21−スプリング 22−可動部材 23−シール部 24−雌ネジ孔 25−通孔 26−段部 27−頭部 28−調節用ボル
ト 29−ロックナット 30−奥端部 31−ピニオン 32−給気口 33−連結ピン 34−軸受け S−隙間 S1 −隙間 S2 −隙間 T−間隙

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッチハウジング2の側端部に、周方向
    へ複数の固定ネジ4でシリンダまたはピストンである固
    定部材3の外周部寄りを固定し、クランク軸5側の摩擦
    板6と、該摩擦板6へ圧接可能にクラッチハウジング2
    側の押圧板7とを内装するとともに、 上記両板6,7の離脱のため押圧板7を固定部材3側へ
    後退させるスプリング8と、給気時に上記押圧板7を奥
    方へ前進させるピストンまたはシリンダである可動部材
    9とを設けた、プレス機械のクラッチにおいて、 上記摩擦板6と該摩擦板6へ圧接可能な押圧板7とを各
    1枚設けて、上記押圧板7を可動部材8と一体的に移動
    可能に形成し、 上記固定部材3の外周部寄り位置に周方向へ複数の雌ネ
    ジ孔11を形成して、該各雌ネジ孔11に調節用ボルト
    12を螺合させ、その奥端部14が押圧板7へ当接可能
    として、固定部材3外側でロックナット13を螺装させ
    ることにより、押圧板7の後退移動量を、上記各調節用
    ボルト12の回動角に対応するピッチ分に規制可能とし
    た、プレス機械のクラッチにおけるシム板無し隙間調節
    装置。
  2. 【請求項2】クラッチハウジング2の側端部に、周方向
    へ複数の固定ネジ4でシリンダまたはピストンである固
    定部材3の外周部寄りを固定し、クランク軸5側の摩擦
    板6と、該摩擦板6へ圧接可能にクラッチハウジング2
    側の押圧板7とを内装するとともに、 上記両板6,7の離脱のため押圧板7を固定部材3側へ
    後退させるスプリング8と、給気時に上記押圧板7を奥
    方へ前進させるピストンまたはシリンダである可動部材
    9とを設けた、プレス機械のクラッチにおいて、 上記摩擦板6を奥側の摩擦板6aと固定部材3側の摩擦
    板6b、押圧板7を奥側の押圧板7aと固定部材3側の
    押圧板7bの如く二枚以上設けて、該各押圧板7a,7
    bを独立に固定部材3側へ後退させるスプリング8a,
    8bを設け、 上記固定部材3の外周部寄りの位置に、周方向へ複数の
    雌ネジ孔11aを形成するとともに、固定部材3側の押
    圧板7bに該各雌ネジ孔11aに対応する複数の通孔1
    5を形成し、各雌ネジ孔11aに調節用ボルト12aを
    螺合させ、各通孔15を経て奥端部14aが奥側の押圧
    板7aへ当接可能として、シリンダ3外側でロックナッ
    ト13を螺装させ、 かつ上記固定部材3の外周部寄り位置に、周方向へ複数
    の雌ネジ孔11bを形成して、該各雌ネジ孔11bに調
    節用ボルト12bを螺合させ、その奥端部14bが固定
    部材3側の押圧板7bへ当接可能として、固定部材3外
    側でロックナット13を螺装させることにより、 各押圧板7a,7bの後退移動量を、上記各調節用ボル
    ト12a,12bの回動角に対応するピッチ分に規制可
    能とした、プレス機械のクラッチにおけるシム板無し隙
    間調節装置。
  3. 【請求項3】クラッチハウジング2の側端部に、周方向
    へ複数の固定ネジ4でシリンダまたはピストンである固
    定部材3の外周部寄りを固定し、クランク軸5側の摩擦
    板6と、該摩擦板6へ圧接可能なクラッチハウジング2
    側の押圧板7とを内装するとともに、 上記両板6,7の離脱のため押圧板7を固定部材3側へ
    後退させるスプリング8と、給気時に上記押圧板7を奥
    方へ前進させる可動部材9とを設けた、プレス機械のク
    ラッチにおいて、 上記固定部材3上の各固定ネジ4を中心とした点または
    線対称位置に雌ネジ孔11を形成し、固定部材3外側か
    ら各雌ネジ孔11に、奥端部14がクラッチハウジング
    2の側端部へ当接可能に調節用ボルト12を螺装させる
    ことにより、 押圧板7の後退移動量を、上記各調節用ボルト12の回
    動角に対応するピッチ分に規制可能とした、プレス機械
    のクラッチにおけるシム板無し隙間調節装置。
  4. 【請求項4】ブレーキハウジング16の側端部に、周方
    向へ複数の固定ネジ18でシリンダまたはピストンであ
    る固定部材17の外周部寄りを固定し、クランク軸5側
    の摩擦板19と、該摩擦板19へ圧接可能にブレーキハ
    ウジング16側の押圧板20とを内装するとともに、 上記両板19,20の圧接のため押圧板20を奥方へ前
    進させるスプリング21と、給気時に押圧板20を固定
    部材17側へ後退させる可動部材22とを設けた、プレ
    ス機械のブレーキにおいて、 上記可動部材22の外周部寄り位置に、周方向へ複数の
    雌ネジ孔24を形成するとともに、固定部材17に該各
    雌ネジ孔24に対応して段部26付きの通孔25を複数
    形成し、 上記各通孔25に、その段部26で頭部27が係止可能
    なT形状調節用ボルト28を通挿させるとともに、可動
    部材22の各雌ネジ孔24へ螺合させて、可動部材22
    外側でロックナット29を螺装させることにより、 押圧板20の後退移動量を、各調節用ボルト28の回動
    角に対応するピッチ分に規制可能とした、プレス機械の
    ブレーキにおけるシム板無し隙間調節装置。
  5. 【請求項5】ブレーキハウジング16の側端部に、周方
    向へ複数の固定ネジ18でシリンダまたはピストンであ
    る固定部材17の外周部寄りを固定し、クランク軸5側
    の摩擦板19と、該摩擦板19へ圧接可能にブレーキハ
    ウジング16側の押圧板20とを内装するとともに、 上記両板19,20の圧接のため押圧板20を奥方へ前
    進させるスプリング21と、給気時に押圧板20を固定
    部材17側へ後退させる可動部材22とを設けた、プレ
    ス機械のブレーキにおいて、 上記固定部材17の各固定ネジ18を中心とした点また
    は線対称位置に雌ネジ孔24を形成して、 上記固定部材17の外側から各雌ネジ孔24に、奥端部
    30がブレーキハウジング16の側端部へ当接可能に調
    節用ボルト28を螺装させることにより、 上記押圧板20の後退移動量を、上記各調節用ボルト2
    8の回動角に対応するピッチ分に規制可能とした、プレ
    ス機械のブレーキにおけるシム板無し隙間調節装置。
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