JPH08320058A - 自動変速機の組立調整構造 - Google Patents

自動変速機の組立調整構造

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JPH08320058A
JPH08320058A JP15105695A JP15105695A JPH08320058A JP H08320058 A JPH08320058 A JP H08320058A JP 15105695 A JP15105695 A JP 15105695A JP 15105695 A JP15105695 A JP 15105695A JP H08320058 A JPH08320058 A JP H08320058A
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oil pump
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トータルエンド隙間の調整が容易で自動変速
機の組み立て精度も高まる自動変速機の組立調整構造を
提供する。 【構成】 主軸15に凹所を形成して円筒面15Bで一
体型スラストベアリング24の外周を保持させる。主軸
15と回転体支持部16Sを仮組み立てした状態におけ
る着座面15Aと端面16Aの対向距離から一体型スラ
ストベアリング24の厚みD2を差し引いた長さがトー
タルエンド隙間である。一体型スラストベアリング24
は、ベアリングレース24の厚みを相互に異ならせた複
数個の中から、着座面15Aと端面16Aの対向距離の
測定値に応じた最適な1個を選択して使用される。相対
回転可能なベアリングレース24、25は軸方向および
直径方向に拘束されて分離せず、隙間調整用のスペーサ
も不要である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速機構
とオイルポンプカバーの間に設定されるトータルエンド
隙間の調整に係る自動変速機の組立調整構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な自動変速機では、スラストベア
リングを介して対向する変速機構とオイルポンプカバー
の間隔にト−タルエンド隙間が設定される。トータルエ
ンド隙間は、変速機構側にオイルポンプカバーから円筒
状に突出させた回転体支持部と変速機構側の対向する部
材の対向すきまからスラストベアリングの厚みを差し引
いた距離である。トータルエンド隙間は、変速機構の軸
方向に設定される余裕長さであり、トランスミッション
ケースとオイルポンプによって軸方向に限界付けられた
変速機構の熱膨脹しろ等として機能する。トータルエン
ド隙間の調整方法は、「NISSANフルレンジ電子制
御オートマチックトランスミッションE−AT、RE4
R01A型の整備要領書、1987年版」に詳細に説明
されている。
【0003】図3は従来の自動変速機の組立調整構造の
説明図である。図中、(a)は自動変速機の部分的な断
面、(b)はトータルエンド隙間の部分の拡大図であ
る。図3の(a)に示すように、変速機構30を格納し
たトランスミッションケース32の端部にオイルポンプ
カバー36が連結される。変速機構30は、図中右側の
部分から順にトランスミッションケース32内に組み立
てられ、最後にクラッチドラム34が組み付けされる。
その後にオイルポンプカバー36を接続することによ
り、変速機構30は軸方向の両側を限界付けられる。な
お、クラッチドラム34は、隣接する他の相対回転可能
な部品も含めたクラッチパックユニットとしてトランス
ミッションケース32に組み付けされる。また、オイル
ポンプカバー36は、予めオイルポンプハウジング33
を連結してオイルポンプユニットに組み立ててある。オ
イルポンプカバー36およびオイルポンプハウジング3
3は、トランスミッションケース32とコンバーターハ
ウジング31の間に挟み込まれて、ボルト41によって
一体に締め付けられる。
【0004】トータルエンド隙間の調整に関する構造
は、変速機構30に属するクラッチドラム34の中心軸
35に隣接する部分Bに配置される。その詳細な構造が
図3の(b)に示される。クラッチドラム34は、スプ
ライン部46で主軸35に連結されて主軸35と一体に
回転する。クラッチドラム34の被挿入部45は、オイ
ルポンプカバー36の回転体支持部36Sを内側に保持
する。スプライン部46に隣接する被挿入部45の起立
面45Bと、回転体支持部36Sの軸方向の対向すきま
にスラストベアリング43およびベアリングレース44
が配置される。スラストベアリング43は、回転体支持
部36Sの端部に形成した凹所36Aに格納されて直径
方向および軸方向に位置決めされる。
【0005】ベアリングレース44は全体が円環状で、
外周の1〜2か所に折り曲げつめ44Aを形成してい
る。ベアリングレース44は、折り曲げつめ44Aを起
立面45Bの孔45Aに挿入して直径方向および軸方向
に位置決めされる。
【0006】トータルエンド隙間の調整は、上述の整備
要領書に記載されるように、図3の(a)、(b)に示
す距離L1、L2を実測して、距離L2から距離L1を
差し引いた隙間長さを計算し、隙間長さが予め定めたト
ータルエンド隙間の設定幅になるようにベアリングレー
ス44を差し替えて実行される。ベアリングレース44
は、円環状の部分の厚みを異ならせた複数個が予め準備
されており、複数個の中からトータルエンド隙間を適正
に設定できる1個が選択される。なお、距離L2は、ト
ランスミッションケース32に取り付けたガスケットの
表面からベアリングレース44の表面までの深さであ
り、距離L1は、オイルポンプカバー36のフランジ面
からスラストベアリング43の先端までの高さである。
トータルエンド隙間の調整に引き続いて、クラッチパッ
クユニットのエンド隙間が調整される。エンド隙間は、
図3の(a)に示すように、オイルポンプカバー36と
クラッチパックユニットの間に配置されたスラストワッ
シャー38の厚みで調整される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図3に示すトータルエ
ンド隙間調整構造では、ベアリングレース44に形成し
た折り曲げつめ44Aを起立面45Bの孔45Aに挿入
するから以下のような問題がある。 (1)クラッチドラム34の起立面45Bにスペースを
確保して孔45Aを設ける必要がある。 (2)クラッチドラム34の被挿入部45の最奥部にベ
アリングレース44を取り付けるため、孔45Aに折り
曲げつめ44Aが確実に挿入されていることを確認しに
くい。
【0008】また、上述の整備要領書に従えば、スラス
トベアリング43を回転体支持部36Sの凹所36Aに
取り付けた状態で、回転体支持部36Sを被挿入部45
へ挿入するから、スラストベアリング43が凹所36A
から脱落しないように慎重に作業する必要がある。この
とき、トランスミッションケース32を垂直に保持して
上方からオイルポンプカバー36を着脱すると、ワセリ
ンで貼り付けただけのスラストベアリング43が落ちる
可能性がある。かと言って、トランスミッションケース
32を水平に保持してオイルポンプカバー36を抜き取
る方向に移動させると、スラストベアリング43に付着
してベアリングレース44が孔45Aから脱落する可能
性がある。
【0009】従って、オイルポンプカバー36(オイル
ポンプユニット)をトランスミッションケース32に連
結して、変速機構30のトータルエンド隙間を調整する
工程には熟練と高度な技術が必要とされ、ロボットを用
いた自動組み立ては不可能とされていた。
【0010】本発明は、トータルエンド隙間の調整を容
易に実行でき、自動組み立て等も可能となる自動変速機
の組立調整構造を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、自動
変速機の変速機構側に円筒状の回転体支持部を突出させ
たオイルポンプカバーと、前記回転体支持部の端面に対
向させて前記変速機構に属する1つの部材に形成した環
状面と、前記回転体支持部の端面と接する第1のベアリ
ングレースと、前記環状面と接する第2のベアリングレ
ースと、前記第1および第2のベアリングレースの間に
挟み込んで配置されるスラストベアリングとを有する自
動変速機の組立調整構造において、前記スラストベアリ
ングは、前記第1および第2のベアリングレース間に保
持器により保持されて組み込まれた円筒ニードルが前記
第1および第2のベアリングレースと一体に組み立てら
れた一体型スラストニードルであるとともに、前記一体
型スラストニードルは、全体の厚みを複数段階に異なら
せた複数個の中から、トータルエンド隙間に関する計測
値に適合させた1個を選択してあるものである。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記環状面に外周が円形の凹所が形成されており、
前記凹所の底面に第2のベアリングレースの一方の面を
突き当て、前記凹所の円筒面に第2のベアリングレース
の外周側面を保持させることにより、前記一体型スラス
トニードルが前記1つの部材に位置決め支持されるもの
である。
【0013】請求項3の発明は、トータルエンド隙間の
調整に使用される一体型スラストベアリングにおいて、
自動変速機の変速機構側に円筒状に突出したオイルポン
プカバーの回転体支持部の端面に一方の面を対向させ
て、他方の面でころがり部材を支持する第1のベアリン
グレースを有し、第1のベアリングレースの厚さは、第
1所定厚さから第2所定厚さごとに定めた複数段階に設
定してあるものである。
【0014】請求項4の発明は、請求項3の構成におい
て、第1所定厚さは、前記回転体支持部の端面の凹凸状
態を前記ころがり部材の転動に影響させない厚さとし、
第2所定厚さは、トータルエンド隙間の調整範囲の幅以
下のきざみ幅としたものである。
【0015】
【作用】請求項1の自動変速機の組立調整構造では、変
速機構を組み込んだトランスミッションケースとオイル
ポンプカバーの寸法測定結果に応じて、適性な厚みの一
体型スラストベアリング(一体型スラストニードル)を
選択することによってトータルエンド隙間が調整され
る。例えば、オイルポンプカバーの回転体支持部に設定
した一体型スラストベアリング着座面と変速機構側の一
体型スラストベアリング着座面の距離から一体型スラス
トベアリングの厚みを差し引いた長さをトータルエンド
隙間として管理可能である。トランスミッションケース
にオイルポンプカバーを連結すると、回転体支持部の一
体型スラストベアリング着座面が、一体型スラストベア
リングを含む変速機構全体の軸方向の一方を限界付け
る。トータルエンド隙間は、トランスミッションケース
とオイルポンプカバーの間に配置されるシール材(ガス
ケット)の締めしろや変速機構全体の軸方向の熱膨脹し
ろを確保する。言い換えれば、トータルエンド隙間のお
かげで、シール材の締め付けや変速機構の熱膨張に伴っ
てスラストベアリングに過大なスラスト荷重が作用しな
いで済む。
【0016】請求項2の自動変速機の組立調整構造で
は、トータルエンド隙間の調整過程において、一体型ス
ラストベアリング全体が変速機構側の部材に位置決め保
持されており、オイルポンプカバー側のスラストベアリ
ング着座面に何も乗せない状態でトータルエンド隙間の
調整が実行される。
【0017】請求項3の一体型スラストベアリングで
は、全体の厚みが専ら第1のベアリングレースの厚みに
よって加減される。準備された複数個の一体型スラスト
ベアリングは、第2のベアリングレースおよびころがり
部材を共通にしている。第1のベアリングレースの最低
厚さが第1所定厚さであり、ここから第2所定厚さごと
の刻みでトータルエンド隙間の調整が実行される。
【0018】請求項4の一体型スラストベアリングで
は、回転体支持部の端面にいかなる開口や凹凸が形成さ
れていても、第1のベアリングレースの最低厚さ(第1
所定厚さ)がころがり部材の転動面の平坦度を確保して
いる。第2所定厚さは、トータルエンド隙間の必要な調
整精度に合わせて設定される。
【0019】
【実施例】図1、図2を参照して実施例の自動変速機の
組立調整構造を説明する。図1は自動変速機の部分的な
断面図、図2は自動変速機の組立調整構造の拡大図であ
る。なお、実施例では、図3に示されるような後輪駆動
用前置き縦型(FR型)の自動変速機ではなくて、前輪
駆動用前置き横型(FF型)の自動変速機を説明してい
るが、本発明の自動変速機の組立調整構造は、FF型に
限定されず、FR型やその他の形式の自動変速機にも応
用可能である。
【0020】図1において、変速機構10を格納したト
ランスミッションケース12の端部にオイルポンプカバ
ー16が連結される。変速機構10は、図中左側の部分
から順にトランスミッションケース12内に組み立てら
れる。そして、主軸15およびクラッチドラム17、1
4を含むクラッチパックユニットをトランスミッション
ケース12に組み付けた後に、オイルポンプカバー16
をトランスミッションケース12に連結して、変速機構
10の軸方向の両側を限界付けている。
【0021】クラッチドラム14のエンド隙間は、オイ
ルポンプカバー16とクラッチドラム14の間に配置さ
れたスラストワッシャー18の厚みで調整される。オイ
ルポンプカバー16は、図示しないオイルポンプハウジ
ングを連結してオイルポンプユニットに組み立ててあ
る。オイルポンプユニットは、トランスミッションケー
ス12と図示しないコンバーターハウジングの間に挟み
込まれて、複数のボルト21によって一体に締め付けら
れる。
【0022】自動変速機の組立調整構造は、主軸15と
オイルポンプカバー16の軸方向の対向面間(破線で示
す部分A)に配置される。オイルポンプカバー16の中
心側には、図2の詳細な構造に示すように、主軸15を
囲んで変速機構10側に突出させた回転体支持部16S
が形成されている。主軸15から放射方向に起立させた
部分には、外側の円筒面15Bと垂直な着座面15Aを
有して、内側に一体型スラストベアリング23を保持さ
せる凹所が形成される。着座面15Aと回転体支持部1
6Sの端面16Aの間に一体型スラストベアリング23
が配置される。
【0023】一体型スラストベアリング23は、全体の
厚みD2を相互に異ならせた複数個の中から、所定範囲
(0.25〜0.55mm)のトータルエンド隙間が確
保できる1個を選択して取り付けてある。トータルエン
ド隙間は、変速機構10の軸方向の伸びや移動を許容す
る隙間である。トータルエンド隙間は、具体的には、ボ
ルト21を締め付ける前の仮組み立て状態における着座
面15Aから端面16Aまでの距離からスラストベアリ
ング23の厚みD2を差し引いた長さである。
【0024】一体型スラストベアリング23は、ローラ
(ころがり部材)26を介して一対のベアリングレース
24、25が軸方向および直径方向に拘束される一体型
である。一体型スラストベアリング23は、着座面15
A側のベアリングレース25とローラ26を共通にし
て、ベアリングレース24の厚みD2を最低0.7mm
から0.2mmきざみで6段階に異ならせている。ベア
リングレース24の厚みD2の最低値0.7mmは、油
路16Bの開口等で凹凸のある端面16Aに押し付けて
も、ローラ26の転動に影響を及ぼさない厚みである。
また、トータルエンド隙間の調整範囲の幅より小さい
0.2mmのきざみが、トータルエンド隙間を調整範囲
に誘導することを可能にしている。
【0025】トータルエンド隙間の調整は、図2の主軸
15側を下にしてトランスミッションケース12を保持
し、円筒面15Bにベアリングレース25の外周を保持
させたいわゆる外径センタリング型の状態で、上方から
回転体支持部16Sを挿入して実行される。トータルエ
ンド隙間の調整に引き続いて、クラッチドラム14のエ
ンド隙間が調整される。トランスミッションケース12
側とオイルポンプカバー16側の寸法の実測値に応じて
適性な厚みのスラストワッシャー18を選択することに
よって、エンド隙間を許容範囲(0.55〜0.9m
m)に誘導する。スラストワッシャー18は、過大なス
ラスト荷重が作用した際に荷重を引き受けて、一体型ス
ラストベアリング23に作用するスラスト荷重を限界付
ける。
【0026】実施例の自動変速機の組立調整構造によれ
ば、一体型スラストベアリング24の厚みを選択してト
ータルエンド隙間を調整するから、ベアリングレースや
スペーサ等、一体型スラストベアリング24から分離し
た隙間調整のための部品が存在しない。従って、トータ
ルエンド隙間の調整やオイルポンプユニットの取り付け
に際してベアリングレース24が脱落する心配が無く、
自動変速機の組み立て調整作業が容易かつ迅速に実行で
きる。また、作業に熟練や高度な技術が不要となり、自
動変速機の保持姿勢や部品のハンドリングに関する自由
度が高まるから、ロボットを用いた自動組み立ての導入
も容易となる。また、一体型スラストベアリング23を
主軸15の円筒面15Bに保持させるから、オイルポン
プカバー16の回転体支持部16Sの挿入と抜き取りを
繰り返しても一体型スラストベアリング23が定位置か
ら脱落したり、着座面15Aとの間に異物を挟み込む心
配が無い。また、図3の従来構造に比較して、仮組み立
てされた各部品の寸法測定がやり易くなる。例えば、オ
イルポンプカバー16を自由な姿勢で保持して寸法測定
できる。これにより、自動変速機の組立調整作業の能率
が向上するとともに、最終的な組み立て精度の向上を通
じて自動変速機の信頼性が高まる。
【0027】また、一体型スラストベアリング23は、
ベアリングレース25とローラ26を共通とし、ベアリ
ングレース24の厚みだけを異ならせているから、複数
種類の一体型スラストベアリング23を安価に確保で
き、種類が異なっても、性能や寿命を一定にできる。ま
た、ベアリングレース24、25に折り曲げつめを設け
る必要が無く、着座面15Aや端面16Aに折り曲げつ
めを挿入する孔を形成する必要も無い。これにより、折
り曲げつめが孔から外れてトータルエンド隙間の調整を
誤る心配も無い。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、一体型のスラ
ストベアリングを使用して、スラストベアリング自体の
厚みを変更してトータルエンド隙間を調整するから、ス
ラストベアリングから分離した隙間調整用の部材が不要
となり、トータルエンド隙間の調整や自動変速機の組み
立てに伴って隙間調整用の部材が定位置から脱落する心
配が無い。従って、トータルエンド隙間の調整や管理が
容易となり、ロボットを用いた自動組み立ても容易に導
入可能となる。また、隙間調整用の部材の脱落に起因す
る不良が消滅して、自動変速機の品質と信頼性が高く維
持される。請求項2の発明によれば、スラストベアリン
グが変速機構側の部材に確実に保持されるから、オイル
ポンプカバーの着脱を繰り返してもスラストベアリング
が定位置から脱落する心配が無い。従って、トータルエ
ンド隙間の調整や管理がさらに容易となる。
【0029】請求項3または4の発明によれば、一方の
ベアリングレースの厚みだけを異ならせ、一体型ベアリ
ングの他の部品を共通にしているから、複数種類の一体
型スラストベアリングを安価に確保でき、種類が異なっ
ても、性能や寿命を一定にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機の部分的な断面図である。
【図2】自動変速機の組立調整構造の拡大図である。
【図3】従来の自動変速機の組立調整構造の説明図であ
る。
【符号の説明】
10、30 変速機構 12、32 トランスミッションケース 14、17、34 オイルポンプカバー 15、35 主軸 16、36 オイルポンプカバー 18、38 スラストワッシャー 21、41 ボルト 23 一体型スラストベアリング 24、25、44 ベアリングレース 26 ローラ 35 スラストベアリング 45 被挿入部 46 スプライン部 15A 着座面 15B 円筒面 16B 油路 16S、36S 回転体支持部 36A 凹所 45A 孔 45B 起立面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機の変速機構側に円筒状の回転
    体支持部を突出させたオイルポンプカバーと、 前記回転体支持部の端面に対向させて前記変速機構に属
    する1つの部材に形成した環状面と、 前記回転体支持部の端面と接する第1のベアリングレー
    スと、 前記環状面と接する第2のベアリングレースと、 前記第1および第2のベアリングレースの間に挟み込ん
    で配置されるスラストベアリングとを有する自動変速機
    の組立調整構造において、 前記スラストベアリングは、 前記第1および第2のベアリングレース間に保持器によ
    り保持されて組み込まれた円筒ニードルが前記第1およ
    び第2のベアリングレースと一体に組み立てられた一体
    型スラストニードルであるとともに、 前記一体型スラストニードルは、全体の厚みを複数段階
    に異ならせた複数個の中から、トータルエンド隙間に関
    する計測値に適合させて選択された1個であることを特
    徴とする自動変速機の組立調整構造。
  2. 【請求項2】 前記環状面に外周が円形の凹所が形成さ
    れ、前記凹所の底面に第2のベアリングレースの一方の
    面を突き当て、前記凹所の円筒面に第2のベアリングレ
    ースの外周側面を保持させることにより、前記一体型ス
    ラストニードルが前記1つの部材に位置決め支持される
    ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の組立調整
    構造。
  3. 【請求項3】 トータルエンド隙間の調整に使用される
    一体型スラストベアリングにおいて、 自動変速機の変速機構側に円筒状に突出したオイルポン
    プカバーの回転体支持部の端面に一方の面を対向させ
    て、他方の面でころがり部材を支持する第1のベアリン
    グレースを有し、 第1のベアリングレースの厚さは、第1所定厚さから第
    2所定厚さごとに定めた複数段階に設定してあることを
    特徴とする一体型スラストベアリング。
  4. 【請求項4】 第1所定厚さは、前記回転体支持部の端
    面の凹凸状態を前記ころがり部材の転動に影響させない
    厚さであり、 第2所定厚さは、トータルエンド隙間の調整範囲の幅以
    下のきざみ幅であることを特徴とする請求項3記載の一
    体型スラストベアリング。
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