JPH08319551A - ガスワイピングノズル - Google Patents
ガスワイピングノズルInfo
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- JPH08319551A JPH08319551A JP12195295A JP12195295A JPH08319551A JP H08319551 A JPH08319551 A JP H08319551A JP 12195295 A JP12195295 A JP 12195295A JP 12195295 A JP12195295 A JP 12195295A JP H08319551 A JPH08319551 A JP H08319551A
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Abstract
ノズルを提供する。 【構成】 ワイピングノズル1は、上部ノズル半体2と
下部ノズル半体3との間に、ガス入口4、多孔ブロック
5、第1均圧室6、絞り部7、第2均圧室8及びガス出
口としてのスリット9をこの順に備え、且つ流路を湾曲
させるべく前記絞り部7を、スリット9の中心線Lから
δだけオフセットさせたものである。 【効果】 絞り部をオフセットさせて流路を湾曲させる
ことにより、圧力変動を抑え、リップルマークの発生を
抑えることができる。
Description
ガスワイピングノズルに関する。
アルミニウムなどの金属皮膜を形成する技術に連続溶融
金属メッキ装置があり、溶融金属槽を通した金属ストリ
ップの金属付着量を均一にするために、ガスを吹き付け
る技術があり、そのための装置をガス・ワイピング・ノ
ズル(ガスワイピングノズル)と言い、以下単にワイピ
ングノズルと記す。
法あるいは水素還元法などで表面を活性処理した金属ス
トリップを溶融金属に浸漬したのち、連続的に引き上
げ、過剰に付着した溶融金属をワイピングノズルで払拭
してストリップ表面の溶融金属の膜厚を均一にする。ワ
イピングノズルは、金属付着量の制御のみならず、表面
性能を決定する上できわめて重要である。
例えば特開昭62−133058号公報「ガスワイピ
ングノズル」及び実開昭62−11168号公報「溶
融金属メッキ付着量制御用ガスノズル」が知られてい
る。上記は同公報の第2図に示される通りの、菱形ま
たは平行四辺形の開口12を多数設けたノズルスペーサ
11をノズル1次側に設け、且つこのノズルスペーサ1
1の2次側に整流棒9a,9bを配置したことを特徴と
する。上記は同公報の第2図に示される通り、多数の
開口3・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)を設けた
ダンパー4をノズルの1次側に設けたことを特徴とす
る。
のワイピングノズルは、基本的にはスリットの1次側で
丸又は菱形の開口を有する板でガスを分散する、又は整
流棒で更に分散することを基本原理とし、この原理に基
づくワイピングノズルで、金属ストリップを処理する
と、ストリップの走行方向に直角にほぼ一定のピッチで
「リップルマーク」と称する筋むらを生じることがあ
る。このリップルマークは製品表面の美観を損ねる。そ
して、リップルマークは幅方向に不規則に現われ、更に
美観を悪化する。
及び圧力分布が改善されたにも拘らず、リップルマーク
が発生することに疑問を感じた本発明者らは、他に原因
があるのではないかと考え、圧力測定のみならず、高応
答性圧力計にて「圧力変動」の確認を試み、その結果、
以下の知見を得た。 ワイピングノズルにおける圧力変動周波数は、0.5
〜2.5kHzであった。 上記圧力変動周波数は、リップルマークの発生と相関
関係が認められた。 上記圧力変動周波数は、ワイピングノズルの内圧の変
化に関連している。 ワイピングノズルの圧力変動は、幅方向には不均一で
あり、リップルマークの幅方向不揃いと合致する。 ワイピングノズルに供給するガスの元圧には、上記圧
力変動周波は認められなかった。 以上の結果から、リップルマークは、ワイピングノズル
内の圧力変動により発生すると推定できる。
位置を明らかにするために、詳細にノズル内部の圧力及
び圧力変動を測定した。その結果、圧力変動はワイピン
グノズル内部の流路の急拡大部で発生していることが分
かった。更に、急拡大部ではワイピングノズルの幅方向
に圧力変動が認められた。これは、急拡大部に噴出され
るガス流れが不安定であり、このガス流れの僅かな乱れ
が局部的な振動を励起し、圧力変動を発生しているとの
結論に達した。
部の急拡大部の構造を改造することにした。しかし、ワ
イピングノズルは構造的にガス供給管とノズル部とでT
字形状をせざるを得ず、必然的に絞り部は残ってしま
う。そこで、更に構造的な検討及び実験を続け、絞り部
でガス流れを軸に対して非対称、即ちオフセットさせる
ことを試みた。
面図であり、ワイピングノズル1は、上部ノズル半体2
と下部ノズル半体3との間に、ガス入口4、多孔ブロッ
ク5、第1均圧室6、絞り部7、第2均圧室8及びガス
出口としてのスリット9をこの順に備え、且つ流路を湾
曲させるべく前記絞り部7を、スリット9の中心線Lか
らδだけオフセットさせたものである。
分拡大図)であり、多孔ブロック5は直径dの小孔11
・・・が千鳥に開けられたもので、ガスを整流する作用を
なす。なお、開口面積の和を孔開け前の面積で割ったも
のが開口率となる。
々変更して実験を進めることにした。図3は多孔ブロッ
クの開口率と圧力損失の関係を調べたグラフであり、横
軸は多孔ブロック5の開口率、縦軸は圧力損失を示す。
開口率は20%以下で圧力損失が急増するため、20%
以上、好しくは30%以上とする。
性を調べたグラフであり、横軸は多孔ブロックの小孔の
等価径をスリットのギャップで割った無次元数(−)で
ある。ここで小孔の等価径は、4×(小孔の断面積)÷
(小孔の周長)で計算される。縦軸は、圧力変動の減衰
率であり、次の式で計算される。
と抵抗が小さくなるのでダンピング効果、すなわち圧力
変動の減衰率が小さくなる。減衰率は少なくとも50%
が必要であるとすれば、このときには横軸は10以下で
ある。従って、各小孔の等価径がスリットのギャップの
10倍を超えない範囲とする。
スの流れ図であり、小孔11の径dを基準として、6×
d以内ではポテンシャルコアと称する流速一定(ガス流
れの径がほぼd)の部分となる。ポテンシャルコアであ
るから隣り合うガス流れ同士の混合は望めない。そこ
で、ある程度ガス流れの径が大きくなる6×dまたはそ
れより遠い位置で壁2a(図1参照)にガス流れを衝突
させれば、より良い均一混合が図れる。そこで、第1均
圧室6の流れ方向の寸法A(図1参照)を少なくとも小
孔径dの6倍とする。
ノズルモデル図であり、(a)は流れが円滑にスリット
に至るノズルであり、(b)はガス流れを均圧室12の
壁12aに衝突させる形式のノズルであり、(c)は均
圧室を絞り部13で仕切って、第1均圧室6と第2均圧
室8にするとともに、絞り部13をスリット9の中心線
Lからδ1だけオフセットさせたノズルであり、(d)
は絞り部7をスリット9の中心線Lからδだけオフセッ
トさせて第1均圧室6の底面と絞り部7とを連続させた
ノズル(図1と同形)である。
調べたグラフであり、スリット9からギャップの10倍
離れた位置での圧力変動率を縦軸、図6の(a)〜
(d)を横軸として得られたデータをプロットしたもの
である。(a)→(b)→(c)→(d)の順で圧力変
動率が低下し、成績良好となる。従って、絞り部7をδ
だけオフセットさせて流路を湾曲させると良い結果が得
られることが確認された。
キ槽から連続的に引き上げられる鋼帯の表面にガスを吹
き付けて付着金属の厚さを制御するガスワイピングノズ
ルにおいて、このガスワイピングノズルは、ガス入口、
多孔ブロック、第1均圧室、絞り部、第2均圧室及びガ
ス出口としてのスリットをこの順に備え、且つ流路を湾
曲させるべく前記絞り部を、スリット中心線からオフセ
ットさせたものであり、前記多孔ブロックは開孔率が少
なくとも20%であり、且つ各小孔の等価径が前記スリ
ットのギャップの10倍を超えない値であり、前記第1
均圧室は多孔ブロックの小孔径の少なくとも6倍の流路
長さを有し、前記絞り部は前記スリットのギャップより
は大きなギャップを有することを特徴とする。
とにより、ノズル幅方向の圧力変動を抑え、多孔ブロッ
クの開口率を少なくとも20%にすることで圧力損失を
適度に抑え、多孔ブロックの小孔の等価径をスリットの
ギャップの10倍以内とすることにより、圧力変動の減
衰率を50%以上とし、第1均圧室の流路長さを多孔ブ
ロックの小孔径の6倍以上とすることで均一混合を図
り、これらの総合作用によって圧力変動が少なく、幅方
向の圧力が均一なワイピングノズルを得る。
ースとした実施例を次に述べる。ワイピングノズル1
は、上部ノズル半体2と下部ノズル半体3との間に多孔
ブロック5を挟み、ボルト14,14で固定したもので
あるが、上部ノズル半体2と多孔ブロック5との間にシ
ム15を介在させ、このシム15の厚さを変更すること
で先端のスリット9のギャップを変更することができ
る。そこで、本実施例では各部の寸法を次の通りとし
た。 多孔ブロックの小孔の径;3.2mm 多孔ブロックの小径の配置;千鳥配置 多孔ブロックの開口率;46% 絞り部のオフセット量;δ=3mm 絞り部のギャップ;3mm スリットのギャップ;0.8mm
使用した。図8は実施例ノズルと比較例ノズルとの圧力
変動率比較グラフであり、横軸はスリット先端からの距
離をスリットのギャップで無次元化したものであり、数
が大きいほど測定位置がノズル先端から離れることを示
す。横軸の目盛10において、○で示した比較例は圧力
変動率が6%〜9%と変動するから、比較例の圧力変動
率は平均7.5%で変動幅は3%である。一方、横軸の
目盛10において、●で示した実施例の圧力変動率は平
均4.5%で変動幅は1.5%である。従って、実施例
ノズルは比較例ノズルに比較して、圧力変動率及び変動
幅ともに半減する。
力分布比較グラフであり、横軸はノズルの幅方向位置を
示し、目盛0がノズルの中央である。△で示した比較例
ノズルは、ノズル幅方向に±8%の圧力ばらつきがあっ
た。これに対して●で示した実施例ノズルは、ノズル幅
方向の圧力ばらつきが±2%であり、幅方向の分布は大
幅に改善された。
て連続溶融亜鉛メッキのガスワイピングを実施したとこ
ろ、幅方向のメッキ膜厚が均一化し、且つリップルマー
クは殆ど認められず、表面が綺麗なメッキ鋼帯を得るこ
とができた。
する。請求項1のガスワイピングノズルは、ガス入口、
多孔ブロック、第1均圧室、絞り部、第2均圧室及びガ
ス出口としてのスリットをこの順に備えたものにおい
て、流路を湾曲させるべく絞り部を、スリット中心線か
らオフセットさせたので、圧力変動を抑えることがで
き、多孔ブロックの開孔率を少なくとも20%としたの
で、圧力損失を抑えることができ且つ各小孔の等価径を
スリットのギャップの10倍を超えないようにしたの
で、圧力変動の減衰性能を良好に保て、第1均圧室を多
孔ブロックの小孔径の少なくとも6倍の流路長さにした
ので、ガスの良好な均一混合が図れる。従って、本発明
のガスワイピングノズルを採用したことにより、メッキ
膜厚が均一化し、且つリップルマークは殆ど認められ
ず、表面が綺麗なメッキ鋼帯を得ることができた。
たグラフ
グラフ
フ
較グラフ
グラフ
ノズル半体、4…ガス入口、5…多孔ブロック、6…第
1均圧室、7…絞り部、8…第2均圧室、9…スリッ
ト、11…多孔ブロックの小孔、d…小孔の直径、L…
スリットの中心線、δ…オフセット量。
Claims (1)
- 【請求項1】 溶融金属メッキ槽から連続的に引き上げ
られる鋼帯の表面にガスを吹き付けて付着金属の厚さを
制御するガスワイピングノズルにおいて、 このガスワイピングノズルは、ガス入口、多孔ブロッ
ク、第1均圧室、絞り部、第2均圧室及びガス出口とし
てのスリットをこの順に備え、且つ流路を湾曲させるべ
く前記絞り部を、スリット中心線からオフセットさせた
ものであり、 前記多孔ブロックは開孔率が少なくとも20%であり、
且つ各小孔の等価径が前記スリットのギャップの10倍
を超えない値であり、 前記第1均圧室は多孔ブロックの小孔径の少なくとも6
倍の流路長さを有することを特徴としたガスワイピング
ノズル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP12195295A JP3053162B2 (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | ガスワイピングノズル |
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JP12195295A Expired - Fee Related JP3053162B2 (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | ガスワイピングノズル |
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-
1995
- 1995-05-19 JP JP12195295A patent/JP3053162B2/ja not_active Expired - Fee Related
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