JPH08318135A - 塩素化有機化合物の分解法 - Google Patents
塩素化有機化合物の分解法Info
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- JPH08318135A JPH08318135A JP7207753A JP20775395A JPH08318135A JP H08318135 A JPH08318135 A JP H08318135A JP 7207753 A JP7207753 A JP 7207753A JP 20775395 A JP20775395 A JP 20775395A JP H08318135 A JPH08318135 A JP H08318135A
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Abstract
触媒を使用した経済的に有利な塩素化有機化合物の分解
方法を提供する。 【解決手段】塩素化有機化合物含有ガスを100〜50
0℃の温度において、0.5〜25vol%の酸素の存
在下、バナジウム及びスズを含む酸化物触媒と接触させ
る。
Description
の分解法に関するものであり、詳しくは、都市ごみや産
業廃棄物などの燃焼に伴って発生するダイオキシン等の
塩素化有機化合物をバナジウム及びスズを含む酸化物触
媒に接触させて分解する方法に関するものである。
中には、通常ダイオキシンやその前駆体と考えられる芳
香族塩素化合物などの塩素化有機化合物が含有されてい
る。一般に塩素化有機化合物は程度の差はあるが、毒性
が強く、特にダイオキシンは動植物に対して催奇性など
の著しい悪影響を与える程の猛毒であり、燃焼排ガス中
のその含有量を極力減少させることが必要である。その
ため、このダイオキシン等の塩素化有機化合物の除去法
が種々提案されている。その中で、接触分解法は、50
0℃以下の条件で処理を行うことが出来る優れた方法で
ある。
案された接触分解法における触媒は、燃焼排ガス中に含
まれている窒素酸化物、硫黄酸化物、重金属ヒューム等
の不純物に対し、耐久性が欠けると言う問題がある。ま
た、従来の白金やパラジウム触媒は高価である。
であり、その目的は、不純物に対して耐久性が有り且つ
比較的安価な触媒を使用した経済的に有利な塩素化有機
化合物の分解方法を提供するにある。
は、塩素化有機化合物含有ガスを100〜500℃の温
度において、0.5〜25vol%の酸素の存在下、バ
ナジウム及びスズを含む酸化物触媒と接触させることを
特徴とする塩素化有機化合物の分解法に存する。
に説明する。本発明で対象とする排ガスとしては、例え
ば、都市ごみや産業廃棄物などの燃焼排ガス等が挙げら
れる。斯かる燃焼排ガスには、通常、2,3,7,8−
テトラクロロジベンゾダイオキシン、2,3,4,7,
8−ペンタクロロジベンゾフランで代表されるダイオキ
シン類が10〜40ng/Nm3 含まれている。更に、
これらダイオキシン類の前駆体であるモノクロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン又はo−クロロフェノール、クロ
ロベンゾフラン等の塩素化有機化合物も含まれている。
解触媒として、バナジウム及びスズを含む酸化物を使用
する。斯かる酸化物触媒は、特に硫黄酸化物に対する耐
被毒性に優れている。酸化物触媒は、通常、担体に担持
して使用される。担体としては、公知のシリカ、珪藻
土、アルミナ等を使用することも出来るが、チタニアを
使用するのが好ましい。特に、燃焼排ガス中に硫黄酸化
物が含まれている場合には、チタニアが好ましく使用さ
れる。
(TiO2 )に対し、通常0.5〜50wt%、好まし
くは2〜40wt%である。また、スズ酸化物の担持量
は、チタニア(TiO2 )に対し、通常0.1〜50w
t%、好ましくは0.3〜40wt%である。更に、バ
ナジウム酸化物に対するスズ酸化物の含有量は、通常
0.1〜1重量倍、好ましくは0.1〜0.7重量倍で
ある。
ば、モリブデンを併用してもよい。この場合のモリブデ
ン配合比は、スズに対し、通常40wt%以下、好まし
くは20wt%以下である。
状、ダストの有無、ガス量、反応器の大きさ等により決
定される。そして、触媒の形状としては、円柱状、球
状、ハニカム状、板状などが挙げられる。
法としては次の方法が好ましい。すなわち、I)蓚酸水
溶液に五酸化バナジウム(V2 O5 )を溶解し、II)塩
酸に塩化スズ(SnCl2 )を溶解し、I)で調製した
水溶液とII)で調製した水溶液とを混合する。III)こ
の混合水溶液中に成形担体を3〜10時間含浸し、IV)
液切りし、V)50〜150℃で3〜50時間乾燥後、
VI)空気気流中、、空間速度(以下SVと略称する)1
00〜2000h-1、温度450〜650℃の条件下に
て焼成することにより、チタニア担体にV2 O5 とSn
O2 とが担持された触媒を得る。
例を示すフローチャート図であり、同図に示す調製工程
は、チタニア担体の基材としてハニカム状または板状の
基材を使用する場合に特に好適である。
が、格子状などの押出成形品にはコージェライト等が使
用され、コルゲート品にはアルミナ、シリカ等の無機繊
維などが使用される。担体成分であるチタニアをスラリ
ーとして使用する場合は、通常、粘結性のあるチタニア
ゾルをチタニア粉末と併用してスラリーを調製する。し
かしながら、担持量が少量の場合はチタニア粉末を水溶
液に分散させたスラリーのみでもよい。そして、基材に
チタニアスラリーをコーティングして所定形状の担体を
得る。
定されないが、V2 O5 粉末を使用することが好まし
い。これを蓚酸水溶液に溶解してバナジウム担持用液と
する。スズ酸化物の原料についても特に限定されない
が、塩化スズが好ましく、これを塩酸に溶解しスズ担持
用液とする。これらを混合して使用してもよい。
液とを別々に使用する場合の担持方法としては、先ず、
例えば、バナジウム担持用液に担体を含浸後、乾燥し、
焼成してV2 O5 担持触媒を調製し、次に、スズ担持用
液にV2 O5 担持触媒を含浸後、乾燥し、焼成する方法
を採用することが出来る。
しては、ハニカムを構成する基材上に担体および触媒成
分を担持する方法、または、担体および触媒成分を成形
助剤と一緒に混練した後に押出成形などによりハニカム
状に成形する方法が挙げられる。この場合の担体として
は、TiO2 以外に例えばSiO2 やAl2 O3 等を併
用してもよいが、その際、TiO2 量は、製造後の重量
として、通常30wt%以上とするのが好ましい。
られた触媒を使用し、100〜500℃の温度におい
て、0.5〜25vol%の酸素の存在下、塩素化有機
化合物を分解する。温度が100℃未満では分解し難
く、500℃を超えると分解は進行するが、熱消費量が
高く、触媒の耐久性にも支障を来す。分解温度の好まし
い範囲は、150〜400℃である。そして、分解圧力
は、ゲージ圧で通常0〜9kg/cm2 、好ましくは
0.01〜5kg/cm2 である。また、SVは、通常
100〜50000h-1、好ましくは1000〜200
00h-1である。
ニアガスを導入すると塩素化物の除去と同時に窒素化合
物の分解も可能である。更に、燃焼排ガス中に多少の水
分が含まれていても塩素化物の分解には影響がなく、従
って、斯かる観点からも、本発明における触媒は実用上
好ましい。なお、上記の塩素化有機化合物の処理は、通
常、燃焼排ガスをバグフィルターに通して粉塵などを除
去した後に行われ、分解処理後の排出ガスは、アルカリ
洗浄塔により酸性ガスを除去した後、大気に放出する。
ただし、粉塵、重金属が少ない燃焼排ガスの場合は、バ
グフィルターによる前処理を省略することも出来る。
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。
32.7重量部および1.0wt%硝酸水溶液150重
量部をボールミルに入れ、回転数100rpmで24時
間処理し、固体粉濃度16.2wt%のチタニアスラリ
ーを調製した。このチタニアスラリーに、基材として、
有効表面積20.5cm2 /cm3 、開孔率73%、セ
ル数205セル/inch2 、容積30mlのセラミッ
ク繊維状ハニカム(ニチアス社製)を浸漬した後、空気
ブローを行った。そして、この浸漬および空気ブローを
3回繰り返し、前記のハニカム基材にチタニアをコーテ
ィングしてチタニア担体を製造した。次いで、150℃
で一夜乾燥後、700℃で3時間焼成した。
解したバナジウム水溶液100重量部と10wt%塩酸
20重量部に塩化スズ6重量部を溶解したスズ水溶液と
を混合した。この混合水溶液に上記のコーティングで得
たチタニア担体を室温下、3時間浸漬し、液切り後、6
0℃で5時間乾燥し、120℃で一夜乾燥し、更に50
0℃で3時間焼成した。この様にして調製した触媒の組
成は、V2 O5 5.1wt%、SnO2 1.7wt%、
TiO2 43.7wt%、残部はハニカム基材であっ
た。
30ccを充填し、常圧固定床流通反応装置で活性試験
を行った。触媒固定床の寸法は、縦26mm、横26m
m、高さ44mmであった。原料ガス組成は、モノクロ
ロベンゼン(MCB)が100ppm、NOが100p
pm、O2 が12vol%、残りはN2 であった。この
原料ガスをSV5000h-1で通しながら昇温し、20
0℃、250℃、300℃、350℃の各温度で1時間
保持した後、反応装置通過ガスをマイクロシリンジでサ
ンプリングし、ガスクロマトグラフィー法で分析した。
分析法は絶対検量線法で行った。結果を表1に示す。な
お、表1中の各記号の意義は表2に示す通りである。
えた以外は、実施例1と同様な方法で触媒の活性試験を
行った。結果を表1に示す。
により水分含有量が18vol%の原料ガスを使用した
以外は、実施例1と同様な方法で触媒の活性試験を行っ
た。結果を表1に示す。
中のV及びSnの濃度を変え、さらに、チタニア担体を
バナジウム水溶液に含浸し120℃で18時間乾燥した
後、スズ水溶液に含浸し120℃で18時間乾燥した以
外は、実施例1と同様な方法で触媒を調製した。得られ
た触媒の組成は、V2 O5 7.1wt%、SnO2 1.
1wt%、TiO2 36.3wt%であった。実施例1
において、原料ガスにNH3 を100ppm加えた以外
は、実施例1と同様な方法で触媒の活性試験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1と同様な方法でSnを含まない触媒を調製し
た。得られた触媒の組成は、V2 O5 8.8wt%、T
iO2 37.1wt%であった。実施例1と同様な方法
で触媒の活性試験を行った。結果を表1に示す。
ガスにNH3 を100ppm加えた以外は、実施例1と
同様な方法で触媒の活性試験を行った。結果を表1に示
す。
ガスの一部を水分に変えることにより水分含有量が18
vol%の原料ガスを使用した以外は、実施例1と同様
な方法で触媒の活性試験を行った。結果を表1に示す。
%、TiO2 43.7wt% B :V2 O5 7.1wt%、SnO2 1.1wt
%、TiO2 36.3wt% C :V2 O5 8.8wt%、TiO2 37.1wt
% MCB:モノクロロベンゼン NO :酸化窒素
ウム及びスズ混合酸化物触媒により、モノクロルベンゼ
ンの分解反応(脱塩素化反応)が起こることが分かる。
従って、バナジウム及びスズ混合酸化物触媒により、ダ
イオキシン等の塩素化有機化合物の分解も可能であり、
また、アンモニアを導入することにより窒素酸化物も除
去することが出来る。
でしかも不純物に耐久性のあるバナジウム及びスズ混合
酸化物触媒を使用することにより、社会的に問題になっ
ている都市ゴミや産業廃棄物などの燃焼排ガス中の塩素
化有機化合物などの有害物質の除去に有効な方法が提供
される。
ーチャート図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 塩素化有機化合物含有ガスを100〜5
00℃の温度において、0.5〜25vol%の酸素の
存在下、バナジウム及びスズを含む酸化物触媒と接触さ
せることを特徴とする塩素化有機化合物の分解法。 - 【請求項2】 酸化物触媒がチタニアに担持され、チタ
ニアに対するバナジウム酸化物およびスズ酸化物の担持
量がそれぞれ0.5〜50wt%及び0.1〜50wt
%である請求項1記載の分解法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7207753A JPH08318135A (ja) | 1995-03-20 | 1995-07-21 | 塩素化有機化合物の分解法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8749695 | 1995-03-20 | ||
JP7-87496 | 1995-03-20 | ||
JP7207753A JPH08318135A (ja) | 1995-03-20 | 1995-07-21 | 塩素化有機化合物の分解法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08318135A true JPH08318135A (ja) | 1996-12-03 |
Family
ID=26428762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7207753A Pending JPH08318135A (ja) | 1995-03-20 | 1995-07-21 | 塩素化有機化合物の分解法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08318135A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010018330A (ko) * | 1999-08-18 | 2001-03-05 | 정태섭 | 다이옥신 제거용 촉매 제조 |
KR100632591B1 (ko) * | 2000-12-16 | 2006-10-09 | 에스케이 주식회사 | 다이옥신 제거용 촉매 조성물 및 이의 제조 방법 |
-
1995
- 1995-07-21 JP JP7207753A patent/JPH08318135A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010018330A (ko) * | 1999-08-18 | 2001-03-05 | 정태섭 | 다이옥신 제거용 촉매 제조 |
KR100632591B1 (ko) * | 2000-12-16 | 2006-10-09 | 에스케이 주식회사 | 다이옥신 제거용 촉매 조성물 및 이의 제조 방법 |
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