JPH08315314A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH08315314A
JPH08315314A JP11552795A JP11552795A JPH08315314A JP H08315314 A JPH08315314 A JP H08315314A JP 11552795 A JP11552795 A JP 11552795A JP 11552795 A JP11552795 A JP 11552795A JP H08315314 A JPH08315314 A JP H08315314A
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magnetic head
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Seijiro Okada
誠治郎 岡田
Kenji Otani
健二 大谷
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カセットテープレコーダ等に用いる磁気ヘッ
ドにおいて、性能の劣化が少なく組立の容易な磁気ヘッ
ドを提供する。 【構成】 ホルダ端面15がアジマスの基準面となった
バルクヘッドの、隣接する磁気ヘッドに対向する側のケ
ースから突出させたホルダ端面15を隣接する磁気ヘッ
ドのアジマスの基準面に突き合わせて、バルクヘッドと
隣接する磁気ヘッドとを固定し、また、アナログカセッ
トテープを再生する磁気ヘッドのトラック幅を規格のト
ラック幅より小さくすることにより、バルクヘッドと隣
接する磁気ヘッドとのギャップ相互のアジマスを合わす
ことができ、また、再生ヘッドと録音ヘッドとのギャッ
プの相対位置精度の許容範囲が大きくなり、性能の劣化
が少なく組立の容易な磁気ヘッドを提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カセットテープレコー
ダ等に用いる磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】カセットテープレコーダ等に用いる磁気
ヘッドにおいて、アナログカセットテープを再生する磁
気ヘッドを単独で用いたもの、もしくはこれに録音を行
う磁気ヘッドやデジタルコンパクトカセット用薄膜ヘッ
ド等の2個以上の磁気ヘッドを組み合わせたコンビヘッ
ドを使用したものがある。
【0003】以下図6〜図10を参照しながら、上述し
た従来の磁気ヘッドの一例について説明する。なお、各
図面において同一部材には同一番号を付した。図6は従
来のバルクヘッドの内部構造を示す斜視図、図7は従来
のバルクヘッドの外観斜視図、図8は従来のコンビヘッ
ドの外観斜視図、図9は従来のコンビヘッド上のテープ
接触部の拡大図、図10は従来のコンビヘッドの録音再
生周波数特性(以下周波数特性と略す)を示す図であ
る。
【0004】図6および図7に示すように、磁路となる
ヨーク24はホルダ25により保持されており(以下ヨ
ーク24を保持したホルダ25をホルダユニットと呼
ぶ)、40はヨーク端面、41はホルダ端面を表してい
る。さらにギャップスペーサ(図示せず)を挟んでこの
ホルダユニット2個を対向させ、外部ノイズを遮断する
ためのケース26に挿入し、樹脂等で封入後、テープ走
行面を円筒研磨してバルクヘッドが完成される。ここで
27は磁気ギャップ(以下ギャップと略す)を表し、ギ
ャップ27はヨーク端面40と同一面とみなすことがで
きる。そして図8に示すように録音ヘッド21と再生ヘ
ッド22とを組み合わせて筐体23で保持してコンビヘ
ッドを構成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成の従来のコンビヘッドに用いるバルクヘッドは、ヨー
ク24をホルダ25に圧入して固定した後すなわちホル
ダユニットの状態にした後、ホルダ端面41を基準にヨ
ーク端面40すなわちギャップ27を研磨するため、ギ
ャップ27とホルダ端面41との相対位置精度は高い
が、ホルダユニットをケース26に挿入する為の隙間が
必要なため、ギャップ27とケース26すなわちバルク
ヘッドの外形との相対位置精度は低くなる。加えて、コ
ンビヘッドは録音ヘッド21と再生ヘッド22とを組み
合わせて筐体23に保持した構成であるため、図9に示
すように、録音ヘッドのトラック幅29および再生ヘッ
ドのトラック幅30のコンビヘッドにおける録音ヘッド
のギャップ27aと再生ヘッドのギャップ27bとのト
ラックズレ28およびアジマスズレ31が生じる。
【0006】このような構成のコンビヘッドでカセット
テープを再生する場合の周波数特性は、図10に示すよ
うに、録音ヘッド21と再生ヘッド22との相対位置精
度が良い場合は周波数特性32を示すが、録音ヘッド2
1と再生ヘッド22とのアジマスズレが大きい場合は周
波数特性33を示し、録音ヘッド21と再生ヘッド22
とのトラックズレが大きい場合は周波数特性34を示す
こととなる。
【0007】このように、2個以上の磁気ヘッドを組み
合わせたコンビヘッドの場合、各磁気ヘッド間のアジマ
スズレとトラックズレとを防止するためには、各ヘッド
のギャップの相対位置関係を厳密に合わせる必要があ
る。ここで例えば薄膜ヘッド等を用いてヨークを形成す
る磁気ヘッド等のみを用いてコンビヘッドを組み立てる
場合では、薄膜ヘッドにおいては基板の上に素子を積み
重ねて形成するのでギャップと基板とは高い相対位置精
度が得られる。
【0008】このため薄膜ヘッドの基板端面をアジマス
の基準面と考えることができ、基板端面を基準にして隣
接する薄膜ヘッドと突き合わせるだけで調整せずとも各
ヘッドのギャップの相対位置関係を合わすことができ、
コンビヘッドの組み立てが容易となる。しかしながら、
バルクヘッドを使用した場合、ギャップとバルクヘッド
のケースとの相対位置精度が悪いためケースを基準にし
てコンビヘッドを組み立てることが出来ず、各ヘッドの
ギャップを光学的に合わせたり、実際にテープを再生し
て出力を確認しながら組み立てる必要があり組み立てが
困難である。また、ギャップとホルダとの相対精度は高
いものの、それを利用してケースを使用せずホルダの外
形を基準に組み立てた場合、外部ノイズによって十分な
S/Nを確保できないという課題を有していた。
【0009】本発明は上記課題を解決するもので、性能
の劣化が少なく組立の容易な磁気ヘッドを提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、アナログカセットテープを再生する磁気ヘ
ッドを少なくとも1個備えた複数の磁気ヘッドを有する
磁気ヘッド装置において、磁路となるヨークとヨークを
保持するホルダとケースとからなる少なくとも1個のバ
ルクヘッドを備え、該ホルダはホルダ端面がアジマスの
基準面となっており、バルクヘッドの隣接する磁気ヘッ
ドに対向する側のケースから突出させたホルダ端面を隣
接する磁気ヘッドのアジマスの基準面に突き合わせて、
バルクヘッドと隣接する磁気ヘッドとを固定した構成で
あり、さらにアナログカセットテープを再生する磁気ヘ
ッドのトラック幅を規格のトラック幅より小さくした構
成である。
【0011】
【作用】本発明は、上記した構成により、バルクヘッド
の隣接する磁気ヘッドに対向する側のケースから突出さ
せたホルダ端面を隣接する磁気ヘッドのアジマスの基準
面に突き合わせてバルクヘッドと隣接する磁気ヘッドと
を固定するだけで、バルクヘッドのホルダとギャップと
の高い相対位置精度を維持できるので隣接する磁気ヘッ
ドのギャップとの位置精度を良くすることができ、した
がってコンビヘッドの組立てを容易にすることができる
ものである。
【0012】さらに、アナログカセットテープを再生す
る磁気ヘッドのトラック幅を規格のトラック幅より小さ
くすることにより、再生ヘッドと隣接する磁気ヘッドと
のギャップの相対位置精度の許容範囲が大きくなり、コ
ンビヘッドの組立てを容易にすることができるものであ
る。
【0013】
【実施例】以下本発明による磁気ヘッドの一実施例につ
いて、図1〜図5を参照しながら説明する。図1は本発
明の一実施例におけるバルクヘッドの斜視図、図2は薄
膜ヘッドの斜視図、図3は本発明の一実施例におけるコ
ンビヘッドの外観斜視図、図4は本発明の一実施例にお
けるコンビヘッド上のテープ接触部の拡大図、図5は本
発明の一実施例におけるコンビヘッドの周波数特性を示
す図である。
【0014】図1に示すように2個のホルダユニット2
および5を、ケース6に挿入している。ここで4はヨー
クを、7はギャップをそれぞれ表している。ホルダユニ
ット2は薄膜ヘッドに対向する側のホルダ端面15をケ
ースから突出させており、ホルダ端面15はギャップ7
のアジマスの基準面とは高い相対位置精度を有してい
る。図2において8は基板を、11は基板端面を、9は
カバーを、10はヨークを、3はギャップそれぞれ表し
ており、基板端面11とギャップ3とは高い相対位置精
度を有している。図3において12はバルクヘッドのト
ラック幅を、13は薄膜ヘッドのトラック幅をそれぞれ
表し、バルクヘッドのホルダ端面15と薄膜ヘッドの基
板端面11を突き合わせて固定してある。またバルクヘ
ッドは録音に、薄膜ヘッドは再生に使用する。
【0015】以上のように構成された磁気ヘッドにおい
ては、薄膜ヘッドのギャップ3と基板端面11と、およ
びバルクヘッドのギャップ7とホルダ端面15とは、高
い相対位置精度が得られる。このためバルクヘッドのホ
ルダ端面15と薄膜ヘッドの基板端面11とを突き合わ
せるだけでギャップ相互のアジマスを合わすことができ
る。このときホルダ端面15をケース26から突出させ
ることによって外部ノイズを受けやすくなるが、露出面
積は極めて小さいので外部ノイズの影響は極めて小さ
い。本実施例では、薄膜ヘッドの基板8の材料に磁性体
を用いることによって磁気シールド効果を高め、外部ノ
イズの影響をより積極的に防止している。
【0016】また、図4に示すように、薄膜ヘッドのト
ラック幅13は規格のトラック幅より小さくしてある。
ここで3はギャップ、13は再生ヘッドのトラック幅、
12は録音ヘッドのトラック幅、28は録音ヘッドと再
生ヘッドとのトラックズレ、13は再生ヘッドのトラッ
ク幅、12は録音ヘッドのトラック幅、31は録音ヘッ
ドと再生ヘッドとのアジマスズレをそれぞれ表してい
る。本実施例における規格には日本電子機械工業会規格
RC−8320(以下EIAJ規格と略す)を用いた。
EIAJ規格には、モノホニック用のトラック幅は1.
5+0.15ミリメートル、またステレオホニック用の
トラック幅は0.6±0.05ミリメートルと規定され
ている。本実施例では再生ヘッドのトラック幅13をE
IAJ規格の70%としている。
【0017】このように再生ヘッドのトラック幅13を
規格のトラック幅より小さくすることにより、録音ヘッ
ドと再生ヘッドとのトラックズレ28を低減することが
でき、これは、再生ヘッドのトラック幅を規格どおりに
した場合に比べて、再生ヘッドと録音ヘッドとのギャッ
プの相対位置精度の許容範囲が大きくなることを意味す
る。
【0018】ただし従来のバルクヘッドにおいて、例え
ばステレオホニック用ヘッドにおいて2つのトラック幅
が異なるものがあるが、これはヘッド製作時の構造上発
生したものであり、意図的に片方を小さくしたものでは
ない。すなわち、特に小型のバルクヘッドではスペース
が少ないため、コイルを巻着したヨークを両チャンネル
とも平行に配すると両チャンネルが離れすぎるので、こ
れを防ぐために傾斜させることがあり、この状態でヨー
ク端面を研磨した場合傾斜させたほうのチャンネルのト
ラック幅が大きくなってしまうので、それを防ぐためヨ
ーク自体の厚みを若干小さくして形成する場合があるた
めである。
【0019】また図5に示すように、録音ヘッドと再生
ヘッドとのアジマスズレが大きい場合の従来例の磁気ヘ
ッドにおける周波数特性33と、その時と同等のアジマ
スズレでありながら、再生ヘッドのトラック幅をカセッ
トスタンダードより狭くした本実施例の磁気ヘッドにお
ける録音再生周波数特性35とを比較すると、周波数特
性35の方が高域での周波数特性の劣化が少ない。
【0020】このように、再生ヘッドのトラック幅をカ
セットスタンダードのトラック幅より小さくすれば、再
生ヘッドと録音ヘッドとのギャップの相対位置精度の許
容範囲が大きくなるとともに、継時変化等でアジマスズ
レが発生することがあっても高域での周波数特性の劣化
が少くなる。なお本実施例では、バルクヘッドに組み合
わせるヘッドとして薄膜ヘッドを用いたが、これは何も
薄膜ヘッドだけに限定するものではない。ただし、バル
クヘッドのホルダ端面15に突き合わせる面とがギャッ
プとが高い相対位置精度を有する必要がある。
【0021】なお本実施例では、再生ヘッドのトラック
幅13をEIAJ規格の70%としているが、これはな
にも70%に限定するものではない。再生ヘッドのトラ
ック幅をEIAJ規格のトラック幅より小さくした場
合、当然出力レベルが低下するが、使用に支障をきたさ
ない範囲選択しうるものである。また、本実施例では規
格としてEIAJ規格を用いているが、これは何も規格
の種類を限定するものではない。
【0022】また、アナログのカセットテープを再生す
る磁気ヘッドを単独で使用する場合においても、トラッ
ク幅をカセットスタンダードのトラック幅より小さくす
ることによって、テープに対するアジマスズレが発生し
ても高域での周波数特性の劣化を少なくすることができ
る。また突出したホルダの下部を基準にすればトラック
ズレも小さくなりさらに組立が容易になることはいうま
でもない。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明の磁気ヘッドは、バ
ルクヘッドの隣接する磁気ヘッドに対向する側のケース
から突出させたホルダ端面を隣接する磁気ヘッドのアジ
マスの基準面に突き合わせてバルクヘッドと隣接する磁
気ヘッドとを固定するだけで、バルクヘッドと隣接する
磁気ヘッドのギャップとの位置精度を良くすることがで
き、さらに、アナログカセットテープを再生する磁気ヘ
ッドのトラック幅を規格のトラック幅より小さくするこ
とにより、再生ヘッドと隣接する磁気ヘッドとのギャッ
プの相対位置精度の許容範囲が大きくなり、したがっ
て、性能の劣化が少なく組立の容易な磁気ヘッドを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における磁気ヘッドに使用する
バルクヘッドの斜視図
【図2】本発明の実施例における磁気ヘッドに使用する
薄膜ヘッドの斜視図
【図3】本発明の実施例におけるコンビヘッドの外観斜
視図
【図4】本発明の実施例におけるコンビヘッド上のテー
プ接触部の拡大図
【図5】本発明の実施例におけるコンビヘッドの録音再
生周波数特性を示す図
【図6】従来のバルクヘッドの内部構造を示す斜視図
【図7】従来のバルクヘッドの外観斜視図
【図8】従来のコンビヘッドの外観斜視図
【図9】従来のコンビヘッド上のテープ接触部の拡大図
【図10】従来のコンビヘッドの録音再生周波数特性を
示す図
【符号の説明】
2,5 ホルダユニット 3,7 ギャップ 4,10 ヨーク 6 ケース 8 基板 9 カバー 12,13 トラック幅 15 ホルダ端面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログカセットテープを再生する磁気
    ヘッドを少なくとも1個備えた複数の磁気ヘッドを有す
    る磁気ヘッド装置において、磁路となるヨークと前記ヨ
    ークを保持するホルダとケースとからなる少なくとも1
    個のバルクヘッドを備え、前記ホルダはホルダ端面がア
    ジマスの基準面となっており、前記バルクヘッドの隣接
    する磁気ヘッドに対向する側のケースから突出させたホ
    ルダ端面を前記隣接する磁気ヘッドのアジマスの基準面
    に突き合わせて、前記バルクヘッドと前記隣接する磁気
    ヘッドとを固定した事を特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 隣接する磁気ヘッドが薄膜ヘッドである
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 アナログカセットテープを再生する磁気
    ヘッドのトラック幅を規格のトラック幅より小さくした
    事を特徴とする請求項1または2に記載の磁気ヘッド。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100376342B1 (ko) * 1999-10-14 2003-03-15 알프스 덴키 가부시키가이샤 자기헤드장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100376342B1 (ko) * 1999-10-14 2003-03-15 알프스 덴키 가부시키가이샤 자기헤드장치

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