JPH0831471B2 - 共鳴トンネリングトランジスタ - Google Patents

共鳴トンネリングトランジスタ

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JPH0831471B2
JPH0831471B2 JP3997988A JP3997988A JPH0831471B2 JP H0831471 B2 JPH0831471 B2 JP H0831471B2 JP 3997988 A JP3997988 A JP 3997988A JP 3997988 A JP3997988 A JP 3997988A JP H0831471 B2 JPH0831471 B2 JP H0831471B2
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ingaas
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 エミッタ・ベース接合の間に共鳴トンネリングバリア
を有するトランジスタに関し、 電流利得の向上とベース抵抗の低減を目的とし、 エミッタ・ベース接合の間に共鳴トンネリングバリア
を有し、エミッタ・ベース間への電圧印加により共鳴ト
ンネリング効果を生じさせて電子をベースへ注入する構
成の共鳴トンネリングトランジスタであって、少なくと
もベース層をInAs層で形成し、かつ、上記共鳴トンネリ
ングバリアをInAlAs層とInGaAs層とより形成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は共鳴トンネリングトランジスタに係り、特に
エミッタ・ベース接合の間に共鳴トンネリングバリアを
有するトランジスタに関する。
トランジスタのチャネル層を走行するキャリアとして
半導体結晶格子と平衡状態にない熱い電子(ホットエレ
クトロン)を使うことにより走行時間を短縮したホット
エレクトロントランジスタ(HET:Hot Electron Transis
tor)のうち、共鳴トンネリング効果により電子をベー
スへ注入する共鳴トンネリングホットエレクトロントラ
ンジスタ(RHET(Resonant−tunnelling HET)は超高
速,新機能トランジスタとして注目を集め、将来のデバ
イスとして開発が進められている。
このRHETの一層の高性能化には、ベース抵抗などの寄
生抵抗を低減することにより高速化を図り、また回路を
組んだときの安定動作のために、出力であるコレクタ電
流と信号であるベース電流との比(電流利得)を大きく
とることが必要とされる。
〔従来の技術〕
第3図は従来のRHETの一例の構造断面図を示す。同図
中、1はノンドープのInP基板、2はコレクタ領域を形
成するInGaAs層、3はノンドープのInAlGaAs層、4はベ
ース領域を形成するInGaAs層、5及び7は夫々ノンドー
プのInAlAs層、6はノンドープのInGaAs層、8はエミッ
タ領域を形成するInGaAs層である。また、Eはエミッタ
電極、Bはベース電極、Cはコレクタ電極である。
InGaAs層2及び8は夫々Si(シリコン)などのn形ド
ーパントが高濃度(1×1019cm-3)にドーパントされ、
膜厚3000Å程度に形成されている。またInAlGaAs層3の
膜厚は例えば2000Å、InGaAs層4の膜厚は500Åで、か
つ、n形ドーパントが1×1018cm-3の濃度でドーパント
されている。更にInAlAs層5及び7の膜厚は夫々30Å、
InGaAs層6の膜厚は20Åで、これらは共鳴トンネリング
バリアを形成する。
上記のRHETの動作について説明するに、まずエミッタ
・ベース間に電圧がかかっていないときには、ベースに
電子は注入されず、コレクタ電流は流れない。次にエミ
ッタ・ベース間に適度の電圧を印加すると、共鳴トンネ
リング効果により電子はベースに注入される。ベースに
注入された電子は、高い初速度をもったホットエレクト
ロンになる。
第4図はこのときの第3図のRHETの伝導帯のエネルギ
ーバンド図を谷(実線で示す)とL谷(破線で示す)
について示す。同図中、φはエミッタバリアの高さで
約0.55eV、また9は前記i−InAlAs層5,7及びi−InGaA
s層6よりなるエミッタの共鳴トンネリングバリアを示
し、また10はコレクタバリアの高さで、ここでは0.25eV
程度である。またEFはフェルミ準位レベルである。
前記のホットエレクトロンはベース中を超高速で通過
し、コレクタバリア10を越えてコレクタに到達するの
で、コレクタ電流が流れる。ベース中で散乱などにより
エネルギーを失い、コレクタバリア10を越えられなかっ
た電子は、ベース電流になる。
エミッタ・ベース間に過度の電圧を加えると、共鳴ト
ンネリングの条件からはずれるので、コレクタ電流は減
少する。
このような動作原理のRHETは従来の他のバイポーラト
ランジスタやユニポーラトランジスタに比べて高速で、
また集積回路に必要な素子数の低減を図ることができ
る。また、第3図の構造のRHETは、谷とL谷との間の
セパレーションエネルギーがGaAsの0.30eVよりも大きな
0.55eVのInGaAs層4をベース層として用い、またコレク
タバリア10の高さを低くするためにInAlGaAs層3を用い
ているので、エミッタ電流利得hFEとして「10」を越え
る大なる値が得られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、ベース層としてInGaAs層4を用いた上
記の従来のRHETは、谷とL谷との間のセパレーション
エネルギーがGaAsよりも大であるといっても0.55eVであ
り、それ以上のエネルギーを持った電子はL谷への谷間
散乱を受けてコレクタへ到達できず、またコレクタバリ
ア10の高さである0.25eV以下のエネルギーしか持たない
電子はコレクタバリア10で反射されコレクタへ到達でき
ない。
このため、上記の従来のRHETは電子のコレクタへの到
達可能なエネルギー範囲が0.295(=0.55−0.255)eVと
狭く、より大なる電流利得のRHETの実現が要求されてい
た。
また、従来のRHETはコレクタバリア10のInAlGaAs層3
が四元系のため制御性が良くないという問題点もあっ
た。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、電流利得
の向上とベース抵抗の低減とを可能にした共鳴トンネリ
ングトランジスタを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の共鳴トンネリングトランジスタは、少なくと
もベース層をInAs層で形成し、かつ、共鳴トンネリング
バリアをInAlAs層とInGaAs層とより形成したものであ
る。
コレクタバリアは有していても有していなくてもよ
く、有する場合には、コレクタバリアはInGaAs層で形成
される。
〔作用〕
InAsは谷とL谷との間のセパレーションエネルギー
が0.8eV以上で、InGaAsのそれぞれの0.55eVに比べて大
きいので、InAs層をベース層とする本発明ではL谷への
谷間散乱が受けにくくなる。また、InAsはInGaAsと比べ
て移動度(モビリティ)が1.5倍ほど大きいので、ベー
ス抵抗が小となる。
更にコレクタバリアを有する共鳴トンネリングトラン
ジスタ(この場合は共鳴トンネリングホットエレクトロ
ントランジスタ)の場合は、コレクタバリアがInGaAs層
で形成されているので、コレクタバリアでの谷間散乱も
InAlGaAsをコレクバリアとする従来のトランジスタにく
らべて受けにくくなる。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例の構造断面図を示す。同図
中、第3図と同一構成部分には同一符号を付し、その説
明を省略する。第1図において、12はInGaAs層、13はIn
As層、14はi−InGaAs層、15はベース層としてのInAs層
で、InP基板1上に順次積層されている。InAs層15上に
はエミッタ共鳴トンネリングバリアを構成するノンドー
プInAlAs層5,7とノンドープInGaAs層6とが形成されて
いる。
上記のInGaAs層12はSi等のn形ドーパントが高濃度
(1×1019cm-3)にドープされており、またその膜厚は
2500Åとされている。またInAs層13もInGaAs層12と同程
度のキャリア濃度とされているが、膜厚500Åに形成さ
れている。
InGaAs層14はコレクタバリアを構成するために設けら
れており、ノンドープで膜厚は2000Åに形成されてい
る。更に、ベース層としてのInAs層15はn形ドーパント
が1×1018cm-3程度の濃度でドープされており、かつ、
その膜厚は200〜500Åとされている。
かかる構造のRHETにおいて、そのエミッタ・ベース間
に適当な電圧を印加したときの伝導帯のエネルギーバン
ド図を谷及びL谷について第2図に示す。同図に示す
ように、InAs層15をベース層に用いることにより、InAs
層17では谷(第2図に実線で示す)とL谷(第2図に
破線で示す)との間のセパレーションエネルギーは本実
施例では0.8eVとなり、従来のGaAs層4による0.55eVに
比し0.25eV高くすることができる。従って、従来にくら
べてホットエレクトロンのL谷への谷間散乱は受けにく
くなる。
また、コレクタバリア17の高さはInGaAs層14により、
0.25eVとなり、従来のInAlGaAs層3のそれと同程度であ
る。従って、InGaAs層14では谷(第2図に実線で示
す)とL谷(第2図に破線で示す)との間のセパレーシ
ョンエネルギーは0.55eVとなる。
本実施例によれば、電子がコレクタに到達可能な範囲
が0.55eVと、従来の0.295eVと比べて大きく、谷間散乱
を受けたりコレクタバリア17で反射されたりせずに電子
がコレクタに到達できる割合が高くなる。従って、本実
施例によれば、エミッタ電流利得hFEは従来の2倍程度
に向上でき、250Åのベース幅でも「30」以上が達成で
き、更にベース抵抗,シート抵抗、コンタクト抵抗が低
下し、高速性が実現される。また、コレクタ・ベース間
電圧を大きくできるから、動作マージンを大きくとるこ
とができる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、共鳴トンネリングバイポーラトランジスタ(RBT(R
esonant−tunnelling Bipolar Transistor)にも適用す
ることができる。
すなわち、RBTはベース層がベリリウム(Be)などの
p形ドーパントを高濃度にドープされて形成されている
点と、ベース・コレクタの耐圧によりコレクタバリアが
不要である点がRHETと異なるだけであり、InAsによりベ
ース層を形成し、かつ、共鳴トンネリングバリアをInAl
AsとInGaAsとより形成すればよい。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明によれば、電子がコレクタに到達
可能なエネルギー範囲を拡大することができるので、エ
ミッタ電流利得を従来の2倍程度に向上でき、またベー
ス抵抗,シート抵抗,コンタクト抵抗が低下できるので
高速性が増加でき、更に動作マージンを拡大でき、また
コレクタバリアが三元系なので従来のRHETに比し制御性
を向上することができる等の特長を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構造断面図、 第2図は第1図のRHETの伝導帯のエネルギーバンド図、 第3図は従来の一例の構造断面図、 第4図は第3図のRHETの伝導帯のエネルギーバンド図で
ある。 図において、 1はi−InP基板、 5,7はi−InAlAs層、 6はi−InGaAs層、 8,12はn+−InGaAs層、 9は共鳴トンネリングバリア、 13はn+−InAs層、 14はi−InGaAs層、 15はn−InAs層 を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エミッタ・ベース接合の間に共鳴トンネリ
    ングバリアを有し、エミッタ・ベース間への電圧印加に
    より共鳴トンネリング効果を生じさせて電子をベースへ
    注入する構成の共鳴トンネリングトランジスタであっ
    て、 少なくともベース層をInAs層(15)で形成し、かつ、上
    記共鳴トンネリングバリアをInAlAs層(5,7)とInGaAs
    層(6)とより形成したことを特徴とする共鳴トンネリ
    ングトランジスタ。
  2. 【請求項2】コレクタバリアを有する共鳴トンネリング
    トランジスタであって、該コレクタバリアをInGaAs層
    (14)で形成したことを特徴とする請求項1記載の共鳴
    トンネリングトランジスタ。
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