JPH08314325A - ヒータ、加熱装置、及び画像形成装置 - Google Patents

ヒータ、加熱装置、及び画像形成装置

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JPH08314325A
JPH08314325A JP14522095A JP14522095A JPH08314325A JP H08314325 A JPH08314325 A JP H08314325A JP 14522095 A JP14522095 A JP 14522095A JP 14522095 A JP14522095 A JP 14522095A JP H08314325 A JPH08314325 A JP H08314325A
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JP
Japan
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heater
substrate
heating
film
thermal stress
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Application number
JP14522095A
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English (en)
Inventor
Soji Sugita
壮志 杉田
Tokuyoshi Abe
篤義 阿部
Hiroshi Takazawa
浩 高澤
Yoji Tomoyuki
洋二 友行
Akiji Kimura
章治 木村
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板4cと該基板に具備させた通電により発
熱する発熱抵抗体4aを基本構成体とするヒータ4、該
ヒータを備えた加熱装置、及び該加熱装置を画像加熱定
着装置として備えた画像形成装置について、ヒータ暴走
時にはヒータ基板4cに確実に横割れを生じせて通電発
熱抵抗体4aまたは/及び通電用導電部パターン4iを
確実に断線させるようにして、発煙・発火に至る前にヒ
ータ暴走を停止させ安全性を確実に保障すること。 【構成】 ヒータ基板4cに脆弱部4eを設け、該脆弱
部近傍の基板部分に温度差による熱応力を発生させる手
段、あるいは外力を付勢する手段を持つこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板と該基板に具備さ
せた通電により発熱する発熱抵抗体を基本構成体とする
ヒータ、該ヒータを備えた加熱装置、及び該加熱装置を
画像加熱定着装置として備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、特開昭63−313182号公
報・特開平1−263679号公報・特開平2−157
878号公報・特開平4−44075〜44083号公
報等に開示のフィルム加熱方式の加熱装置を例にして説
明する。
【0003】この加熱装置は、基板と該基板に具備させ
た通電により発熱する発熱抵抗体を基本構成体とする細
長面状のヒータ(加熱体)に耐熱性フィルムを加圧ロー
ラで圧接させて該耐熱性フィルムを挟んでヒータと加圧
ローラとの間にニップ部を形成させ、該ニップ部の耐熱
性フィルムと加圧ローラとの間に被加熱材を導入し、該
被加熱材を耐熱性フィルム面に密着させて耐熱フィルム
と共に走行させることにより、ヒータの熱を耐熱性フィ
ルムを介して被加熱材に付与する方式・構成のものであ
る。
【0004】該装置は例えば、電子写真複写機・プリン
タ・ファクシミリ等の画像形成装置における画像加熱定
着装置、即ち電子写真・静電記録・磁気記録等の適宜の
画像形成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等よりな
るトナーを用いて被記録材(エレクトロファックスシー
ト・静電記録シート・転写材シート・印刷紙など)の面
に直接方式もしくは間接(転写)方式で形成した目的の
画像情報に対応した未定着トナー画像を該画像を担持し
ている被記録材面に永久固着画像として加熱定着処理す
る手段として活用できる。
【0005】このようなフィルム加熱方式の加熱装置
は、昇温の速い低熱容量のヒータや薄膜の耐熱性フィル
ム材を用いることができるため、省電力化やウェイトタ
イムの短縮化(クイックスタート性)が可能となる、画
像形成装置等本機の機内昇温を低めることができる、等
の利点を有した効果的なものである。
【0006】低熱容量のヒータとしては、耐熱性・絶縁
性のセラミック基板と、該基板に印刷・焼成等の手段で
形成された発熱抵抗体を基本構成とし、該発熱抵抗体に
電力を供給して発熱させる所謂セラミックヒータが用い
られている。
【0007】該セラミックヒータは、検温素子を含む温
調系により発熱抵抗体に対する供給電力の制御がなされ
て所定の使用温度に温調管理される。また温度ヒューズ
等の安全装置を具備させ、ヒータ温度が使用上限温度以
上に過昇温した場合には該安全装置の作動で発熱抵抗体
に対する通電を遮断させるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、温調系や安全
装置の不調・故障、セラミックヒータの迅速昇温性に対
する安全装置の作動遅れなどの原因により発熱抵抗体に
対する通電制御が不能の事態を生じてヒータが急激に温
度上昇して過熱状態となり(所謂、ヒータの暴走)、発
煙・発火に至る可能性も想定される。
【0009】そこで本発明はヒータ暴走の事態を生じて
も発煙・発火に至る前に発熱抵抗体に対する通電が確実
に遮断されるようにして安全の確実化を図ることを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とするヒータ、加熱装置、及び画像形成装置である。
【0011】(1)基板と、該基板に具備させた通電に
より発熱する発熱抵抗体を基本構成体とするヒータにお
いて、前記基板に脆弱部を設け、該脆弱部近傍の基板部
分に温度差による熱応力を発生させる手段を持つことを
特徴とするヒータ。
【0012】(2)基板と、該基板に具備させた通電に
より発熱する発熱抵抗体を基本構成体とするヒータにお
いて、前記基板に脆弱部を設け、該脆弱部近傍の基板部
分に外力を付勢する手段を持つことを特徴とするヒー
タ。
【0013】(3)前記ヒータに対して圧接する加圧部
材を有し、前記脆弱部近傍に該加圧部材の端部を位置さ
せることで脆弱部近傍の基板部分に温度差による熱応力
を発生させることを特徴とする(1)に記載のヒータ。
【0014】(4)前記脆弱部近傍部分の発熱抵抗体の
長さあたりの抵抗値を他の部分の発熱抵抗体の長さあた
りの抵抗値よりも高くして脆弱部近傍の基板部分に温度
差による熱応力を発生させることを特徴とする(1)に
記載のヒータ。
【0015】(5)前記ヒータを保持するヒータ保持部
材を有し、該ヒータ保持部材は前記基板の脆弱部に対応
する位置に基板幅方向全面にわたってヒータと接触しな
い部分を有し、該部分以外はヒータ長手方向のほぼ全面
にわたって接触することで、脆弱部近傍の基板部分に温
度差による熱応力を発生させることを特徴とする(1)
に記載のヒータ。
【0016】(6)発熱抵抗体への通電を緊急遮断する
安全装置を前記脆弱部近傍の基板部分に押圧手段で当接
させて該基板部分に外力を付勢したことを特徴とする
(2)に記載のヒータ。
【0017】(7)発熱抵抗体に対する給電コネクタを
前記脆弱部近傍の基板部分に押圧手段で当接させて該基
板部分に外力を付勢したことを特徴とする(2)に記載
のヒータ。
【0018】(8)前記脆弱部が基板にあけたスルーホ
ールであることを特徴とする(1)乃至(7)の何れか
に記載のヒータ。
【0019】(9)前記(1)乃至(8)の何れかに記
載のヒータを備えたことを特徴する加熱装置。
【0020】(10)被加熱材をフィルムを介してヒー
タに密着させ、ヒータとフィルムとを相対移動させてヒ
ータの熱をフィルムを介して被加熱材へ与える加熱装置
であり、前記ヒータが(1)乃至(8)の何れかに記載
のヒータであることを特徴とする加熱装置。
【0021】(11)ヒータとの間にフィルムを挟んで
ニップ部を形成する加圧部材を有することを特徴とする
(10)に記載の加熱装置。
【0022】(12)画像加熱定着装置であることを特
徴とする(9)乃至(11)の何れかに記載の加熱装
置。
【0023】(13)被記録材に未定着画像を形成する
画像形成手段と、その未定着画像を被記録材に加熱定着
させる加熱定着手段を有する画像形成装置であり、該加
熱定着手段が(9)乃至(12)の何れかに記載の加熱
装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0024】
【作用】
1)即ち、ヒータ基板に安全用の脆弱部(例えばスルー
ホール)を具備させることで、ヒータが許容温度範囲で
温調・通電制御されている限りにおいては(通常時)、
ヒータ基板の熱応力が脆弱部に作用してもヒータ基板に
割れを生じるには至らないけれども、ヒータ暴走時には
ヒータの急激な温度上昇に伴う大きな基板熱応力の脆弱
部に対する集中でヒータ基板に脆弱部を起点とする割れ
(ヒータ割れ)を生じさせることができる。
【0025】このヒータ基板の割れにより該ヒータ基板
に具備させた、通電発熱抵抗体またはこの発熱抵抗体に
対する通電用導電部パターンもしくはその両者も断線
し、この断線により通電発熱抵抗体への通電が遮断さ
れ、ヒータ暴走が停止するものである。
【0026】2)この場合上記のように、ヒータ基板に
脆弱部を具備させることでヒータ暴走時にはヒータ基板
に該脆弱部を起点とする割れを確かに生じさせることが
できるのではあるが、その脆弱部がヒータ基板の温度的
に安定な箇所に配置された場合などにはヒータ暴走時に
ヒータ基板に発生する、脆弱部を起点とする割れのため
の応力は脆弱部に対して対称に分布し、割れの亀裂の走
る方向が特定できず、そのため脆弱部から発生したヒー
タ基板の亀裂が同じ側の端部に抜けて通電発熱抵抗体ま
たは/及び通電用導電部パターンの断線を伴わない形態
のヒータ基板割れを生じる場合もあり得る。
【0027】そこで本発明はヒータ基板に上記の安全用
の脆弱部をただ具備させるだけでなく、更に、該脆弱部
近傍の基板部分に温度差による熱応力を発生させる手
段、あるいは該脆弱部近傍の基板部分に外力を付勢する
手段を持たせたものである。即ちこれらの手段により脆
弱部近傍の基板部分に熱応力あるいは外力による応力場
を生じさせることで、ヒータ暴走時には脆弱部を起点と
して生じるヒータ基板の亀裂を常に応力場に沿って通電
発熱抵抗体または/及び通電用導電部パターンを横切ら
せて基板横断方向に生じさせることができ、これで通電
発熱抵抗体または/及び通電用導電部パターンを確実に
断線させてヒータ暴走を停止させることができ、安全性
を確実に保障することができる。
【0028】3)上記において、脆弱部近傍の基板部分
に温度差による熱応力を発生させる手段としては具体的
には例えば下記〜のような手段構成を採ることがで
きる。
【0029】.ヒータに対して圧接する加圧部材を有
し、ヒータ基板の脆弱部に加圧部材の端部を位置させる
ことにより、ヒータ基板の加圧部材圧接部では非圧接部
と比べ熱の逃げ量が大きく該両部分で温度差が生じ、ヒ
ータ基板の該両部分境界部分で熱応力が作用するためヒ
ータ幅方向に長手の熱応力場が形成される。
【0030】.脆弱部近傍部分の発熱抵抗体の長さあ
たりの抵抗値を他の部分の発熱抵抗体の長さあたりの抵
抗値よりも高くすることにより、該高抵抗値の部分が他
の部分と比べ多く発熱するため、ヒータ基板の該両部分
境界部分において熱応力場が形成される。
【0031】.ヒータを保持するヒータ保持部材を有
し、該ヒータ保持部材はヒータ基板の脆弱部に対応する
位置に基板幅方向全面にわたってヒータと接触しない部
分を有し、該部分以外はヒータ長手方向の略全面にわた
って接触することで、ヒータ保持部材と接触するヒータ
部分は接触しないヒータ部分と比べ熱の逃げ量が大きく
該両部分で温度差が生じ、ヒータ基板の該両部分境界部
分で熱応力が作用するためヒータ幅方向に長手の熱応力
場が形成される。
【0032】また、脆弱部近傍の基板部分に外力を付勢
する手段としては具体的には例えば下記やのような
手段構成を採ることができる。
【0033】.発熱抵抗体に対する給電コネクタをヒ
ータ基板の脆弱部近傍に押圧手段で押圧付勢して当接さ
せて外力を与えることにより、ヒータ基板の該当接部分
に剪断応力場が形成される。
【0034】.発熱抵抗体の通電路を緊急遮断する安
全装置をヒータ基板の脆弱部近傍に押圧手段で押圧付勢
して当接させて外力を与えることにより、ヒータ基板の
該当接部分に剪断応力場が形成される。
【0035】
【実施例】
〈実施例1〉(図1〜図4) (1)加熱装置例(図1) 図1は加熱装置例の概略構成図である。本例の加熱装置
10は特開平4−44075〜44083号公報、同4
−204980〜204984号公報等に開示の所謂テ
ンションレスタイプの装置であり、複写機やLBP等の
画像形成装置における画像加熱定着装置として用いてい
る。
【0036】1は円筒状の定着フィルム(耐熱性フィル
ム)であり、下面にヒータ4を保持させたヒータホルダ
(ヒータ保持部材)3の外周りにルーズに外嵌させてあ
る。4はフィルム1を挟ませてヒータ4の下面に圧接さ
せた加圧ローラである。Nはフィルム1を挟んでヒータ
4と加圧ローラ2との間に形成された定着ニップ部(圧
接ニップ部)である。
【0037】円筒状の耐熱性フィルム1は、例えば、表
面をトナー離型性の良いPTFE等のフッ素樹脂をコー
トしたポリイミド(PI)フィルムである。
【0038】ヒータホルダ3は横断面略半円形の横長
(図面に垂直方向)の樋型部材であり、これに外嵌させ
た円筒状フィルム1の回転ガイド部材を兼ねており、例
えば熱硬化性樹脂製の耐熱性部材である。
【0039】ヒータ4は、後述するように、横長薄板状
のセラミック基板とその基板面に基板長手に沿って形成
具備させた発熱抵抗体を基本構成体としてなり、発熱抵
抗体への電力供給により迅速に発熱・昇温し温調系で所
定の定着温度に温調管理される。このヒータ4は上記ヒ
ータホルダ3に対して該ホルダの下面に長手に沿って形
成具備させた溝内に嵌め入れて耐熱性接着剤で接着保持
させてある。
【0040】加圧ローラ2は、芯金2bと、該芯金2b
と同心一体に設けたシリコンゴム等の耐熱ゴム2a等よ
りなっている。
【0041】円筒状フィルム1を外嵌させたヒータアセ
ンブリ3・4と、加圧ローラ2とを不図示の付勢バネ部
材により加圧ローラの耐熱ゴム2aの弾性に抗して相互
押圧してフィルム1を挟ませてヒータ4と加圧ローラ2
とを所定の押圧力をもって圧接させて所定幅の定着ニッ
プ部Nを形成させてある。
【0042】加圧ローラ2は不図示の駆動部によりギア
等で所定の周速度で反時計方向に回転駆動される。この
加圧ローラ2の回転駆動による該ローラ2とフィルム1
の外面との摩擦力でフィルム1に回転力が作用して、該
フィルム1がヒータ4の下面に接触摺動しつつヒータホ
ルダ3の外回りを矢印の時計方向に回転駆動される。フ
ィルム1の内面とこれが接触摺動するヒータ下面との摺
動抵抗を低減するため両者間に耐熱性グリス等の潤滑剤
を介在させるとよい。
【0043】而して、加圧ローラ2の回転駆動によりフ
ィルム1が回転され、またヒータ4が所定の定着温度に
立ち上がって温調された状態において、定着ニップ部N
の回転加圧ローラ2と回転フィルム1との間に未定着ト
ナー画像tを有するシート(被加熱材としての被記録
材)Sがそのトナー画像担持面側をフィルム1側にして
導入されてフィルム1と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬
送されることにより、ヒータ4の熱がフィルム1を介し
てシートに付与されてトナー画像tがシート面に加熱定
着される。定着ニップ部Nを通ったシートSはフィルム
1面から分離されて搬送される。
【0044】本例の装置10は、フィルム1の回転駆動
状態時に、ニップ部Nと、このニップ部Nよりもフィル
ム回転方向上流側のヒータホルダ外面部分とフィルムと
の接触部領域のフィルム部分のみにテンションが作用
し、残余の大部分のフィルム部分にはテンションが作用
しない。そのためフィルム1の回転駆動状態時における
ヒータホルダ3の長手に沿う寄り移動力が小さく、フィ
ルム1の寄り移動規制手段ないしはフィルム寄り制御手
段を簡略化することができる。例えばフィルム1の寄り
移動規制手段としてはフィルム端部を受け止めるフラン
ジ部材のような簡単なものにすることができ、フィルム
寄り制御手段は省略して装置の小型化やコストダウンを
図ることができる。
【0045】(2)ヒータ4とその通電系(図2・図
3) 図2の(a)はセラミックヒータ4の一部切欠き平面図
(フィルム1の内面が接触摺動する側、以下ヒータ表面
側と記す)、(b)は背面図(ヒータ表面側とは反対側
の面、以下ヒータ裏面側と記す)である。図3は通電路
を模式的に示した装置の分解斜視図である。
【0046】ヒータ4は耐熱性・絶縁性のセラミック基
板4cと、該基板面に具備させた発熱抵抗体(薄膜発熱
抵抗部)4aを基本構成体とするものである。
【0047】セラミック基板4cは、例えば、アルミナ
や窒化アルミニウム等の厚さ1mm・幅10mm・長さ
240mmの耐熱性・電気絶縁性の良熱伝導体である。
【0048】発熱抵抗体4aは、このセラミック基板4
cの表面側に基板長手に沿って、例えばAg/Pb、R
uO2 、Ta2 N等の電気抵抗材料をスクリーン印刷等
により幅1〜3mm・厚さ数十μmの細帯状パターンに
塗工し、焼成して形成したものである。蒸着、スパッタ
リング等により形成することもできる。
【0049】4gはセラミック基板4cの長手方向左端
側の表面部分に具備させた第1の電極パターンであり、
発熱抵抗体パターン4aの左端部に電気的に接続導通さ
せてある。
【0050】4bはセラミック基板4cの表面側に発熱
抵抗体パターン4aに略並行させて具備させた導電路パ
ターン(AC導電部、AC導体パターン)であり、その
右端部は発熱抵抗体パターン4aの右端部に電気的に接
続導通させてある。
【0051】4hはセラミック基板4cの長手方向右端
側の裏面部分に具備させた第2の電極パターン、4iは
この第2の電極パターン4hをセラミック基板裏面長手
方向において、基板表面側の前記導電路パターン4bの
左端部と略同じ位置まで延長させて具備させた導電路パ
ターン(AC導電部、AC導体パターン)である。
【0052】そしてセラミック基板4cの表面側の前記
導電路パターン4bの自由端部である左端部と、セラミ
ック基板4cの裏面側の上記導電路パターン4iの自由
端部である左端部とはセラミック基板4cの厚みを貫通
させた通電用スルーホール部4dを介して電気的に接続
導通させてある。
【0053】従って、第1の電極パターン4g→発熱抵
抗体パターン4a→導電路パターン4b→通電用スルー
ホール部4d→導電路パターン4i→第2の電極パター
ン4hの直列回路パターン(1次側回路)が構成され
る。
【0054】4j・4kはセラミック基板4cの長手方
向右端側の裏面部分に具備させた第3及び第4の電極パ
ターン、4l・4mは該第3及び第4の電極パターン4
j・4kをそれぞれセラミック基板裏面長手方向左方へ
延長させて設けた導電路パターン(DC導電部、DC導
体パターン)である。
【0055】5は上記略並行の導電路パターン4l・4
mの自由端部である左端部間に導電接着剤で電気的に接
続させてセラミック基板4cの裏面に接触させて設け
た、サーミスタ、感温抵抗体等の検温素子である。
【0056】従って、第3の電極パターン4j→導電路
パターン4l→検温素子5→導電路パターン4m→第4
の電極パターン4kの直列回路パターン(2次側回路)
が構成される。
【0057】上記の電極パターン4g・4h・4j・4
k、及び導電路パターン4b・4l・4mは何れも銀ペ
ースト等の導電材料をスクリーン印刷等によりパターン
塗工し、焼成して形成したものである。
【0058】発熱抵抗体パターン4aを形成具備させた
ヒータ表面側は、表面保護のために第1の電極パターン
4g部分を除き、耐熱ガラス等の耐熱性薄膜層4nで被
覆してある。
【0059】上記一次側回路の第1と第2の電極パター
ン4g・4hにはコネクタ6b・6cが夫々接続され、
電源9からAC電圧が印加される。即ち、通電発熱体パ
ターン4aへ電力供給され、該通電発熱体が全長にわた
り発熱することによってヒータ4が昇温する。ヒータ4
は全体的に小熱容量であることから急速に立ち上がり、
昇温する。
【0060】2次側回路の第1と第2の電極パターン4
g・4hには制御回路11に通じるコネクタ6dが接続
される。
【0061】ヒータ4の昇温が検温素子5と制御回路1
1とで検知され、ヒータ4の温度が所定の定着温度に維
持されるように発熱抵抗体パターン4aへの電力供給が
制御されてヒータ4の温調がなされる。電力制御は例え
ばAC電圧の位相制御などが用いられる。
【0062】(3)ヒータ暴走時の安全対策(図4) 本実施例においては、温調系5・11の不調・故障等に
よるヒータ暴走時には、通電発熱体4a、この発熱抵抗
体に対する通電用導電部パターン4b・4iを含むヒー
タ4に脆弱部において確実に横断割れを生じさせて通電
発熱体4aまたはこの発熱抵抗体に対する通電用導電部
パターン4b・4iもしくはその両者を断線させること
で通電発熱抵抗体4aへの通電を遮断させヒータの暴走
を停止させる構成である。
【0063】即ち本実施例においては、ヒータ基板4c
に、通電用スルーホール4dの近傍において脆弱部とし
ての安全用スルーホール4eを形成具備させてある。こ
の安全用スルーホール4eはヒータ基板4cに単に穴を
開けただけのものである。通電用スルーホール4dも安
全用スルーホール4eとともにヒータ基板4cの脆弱部
となる。スルーホール4d・4eは直径1mm以下で、
ヒータエッジから3mm以内のところに位置している。
【0064】また本実施例においては、ヒータ4にフィ
ルム1を介して圧接する加圧ローラ2をその端部(ゴム
部端部)を図4の(a)のように、前記脆弱部としての
スルーホール4e(4d)の近傍に位置させることで、
該スルーホール近傍のヒータ基板部分に温度差による熱
応力を発生させる構成としてある。
【0065】即ち、ヒータ4は長手方向にわたって加圧
ローラゴム部2aより長く、その両端部が加圧ローラゴ
ム部2aより外側へ突き出ている。
【0066】発熱抵抗体4aはヒータ内の長手方向にお
いてその両端が加圧ローラゴム部両端よりも約5mm外
側の位置にある。
【0067】スルーホール4e(4d)は加圧ローラ端
部の位置から約5mm以内に配置されている。
【0068】また通紙域は加圧ローラゴム部2a内にお
さまっている。
【0069】而して、ヒータ4が許容温度範囲で温調・
通電制御されている限りにおいては(通常時)、ヒータ
基板脆弱部としてのスルーホール4e(4d)部近傍に
作用する熱応力は該スルーホール4e(4d)起点とす
る亀裂をヒータ基板に発生させる程の大きな力ではな
く、ヒータ割れを生じさせるには至らない。
【0070】しかし、ヒータ暴走時には、発熱抵抗体4
aに対して外部電源9から無制御に通電が継続されるこ
とでヒータ温度が許容温度以上に急激に過昇温する。例
えば、ヒータ4は室温から250℃近くまで急激に上昇
する。このヒータの急激な温度上昇に伴う大きな基板熱
応力のヒータ基板脆弱部としてのスルーホール4e(4
d)に対する集中でヒータ基板4cに該スルーホールを
起点とする亀裂a(図4の(b))を生じる。
【0071】このとき、加圧ローラ4のゴム部2aと接
している加圧ローラ接触ヒータ部分は室温に近い加圧ロ
ーラゴム部2aによって熱を奪われて温度上昇が鈍るけ
れども、加圧ローラゴム部2aの端部よりも外側の、加
圧ローラ4のゴム部2aに非接触の加圧ローラ非接触ヒ
ータ部分は空気による断熱効果によって、加圧ローラ接
触ヒータ部分よりも温度上昇が急である。
【0072】この加圧ローラゴム部端部付近を境とする
ヒータ4の、上記加圧ローラ接触ヒータ部分と非接触部
分のヒータ温度の違いによって、ヒータ基板4cの熱膨
張に違いが生じ、その境界である加圧ローラゴム部端部
付近のヒータ基板部分で大きな熱応力が発生して、ヒー
タ基板4cを横切る方向に長手の熱応力場が形成され
て、スルーホール部4e(4d)で発生した亀裂aは該
熱応力場に沿って進展し、ヒータ4は確実に横割れして
発熱抵抗体4aや通電用導電部パターン4b・4iが確
実に断線する。従ってヒータ4の発熱が300℃程度ま
で止まり、定着ニップNにシートS(紙)が挟まってい
たとしても、発煙・発火するには至らない。
【0073】本実施例において通電用スルーホール4d
はない、もしくは上記熱応力場と別のところにあっても
安全用スルーホール4eが上記の熱応力場にあれば同様
の効果がある。
【0074】また、加圧ローラゴム部2aの端部と接触
するヒータ4の端部近傍では、力学的に自由な状態から
拘束状態に変化するので、それによる剪断応力場も発生
する。この剪断応力場によって、スルーホール4e(4
d)からの亀裂aは確実に通電用導電部パターン4bを
横切って進みやすくなる。この場合、発熱抵抗体4aは
加圧ローラゴム部2aの外側まで伸びていなくてもよ
い。
【0075】上記のようなヒータ基板脆弱部としてのス
ルーホールと熱応力場・剪断応力場によるヒータ暴走安
全対策に加えて、従来と同様に温度ニューズ等の安全装
置を具備併用する2重安全構成とすることもできる。こ
の場合は、その安全装置が不調・故障等でヒータ暴走時
に作動しなかった場合、あるいは該安全装置に作動遅れ
があっても、上記のヒータ基板脆弱部としてのスルーホ
ールと熱応力場・剪断応力場によるヒータ暴走安全対策
により、ヒータ4は確実に横割れして発熱抵抗体4aや
通電用導電部パターン4b・4iが断線し、ヒータ暴走
の停止がなされる。
【0076】〈実施例2〉(図5) 本実施例は、上述実施例1のヒータ4と同様に、通電用
スルーホール4dの近傍においてヒータ基板脆弱部とし
ての安全用スルーホール4eを形成具備させてある。
【0077】そして本実施例の場合は、該脆弱部として
のスルーホール4e(4d)近傍の基板部分に温度差に
よる熱応力を発生させる手段として、スルーホール4e
(4d)近傍部分の発熱抵抗体の長さあたりの抵抗値を
他の部分の発熱抵抗体の長さあたりの抵抗値よりも高く
して脆弱部近傍の基板部分に温度差による熱応力を発生
させるようにしたものである。
【0078】即ち本実施例では図5のように、脆弱部と
してのスルーホール4e(4d)近傍の発熱抵抗体部分
4a′の幅を他の部分よりも狭く形成することで、スル
ーホール4e(4d)近傍部分の発熱抵抗体の長さあた
りの抵抗値を他の部分の発熱抵抗体の長さあたりの抵抗
値よりも高くしてスルーホール4e(4d)近傍の基板
部分に温度差による熱応力を発生させるようにしてあ
る。
【0079】発熱抵抗体の上記幅狭部4a′の位置は通
常の定着機能を妨害しないように通紙域から10mm程
度離れている。加圧ローラ2に対する位置は任意であ
る。
【0080】本実施例において、発熱抵抗体4aの幅狭
部4a′は他の部分よりも多く発熱するため、その境界
部分においてヒータ基板4cに実施例1の加圧ローラゴ
ム部端部対応位置と同様な熱応力場を生じさせることが
できる。
【0081】これによりヒータ暴走時には大きな熱応力
でスルーホール4e(4d)を起点としてヒータ基板4
cに生じた亀裂a(図5の(b))は、上記の熱応力場
に沿って進展し、基板4cを必ず横切って走ることで、
発熱抵抗体4aや通電用導電部パターン4b・4i等の
1次側回路パターンが確実に断線する。
【0082】発熱抵抗体の上記幅狭部4a′は、発熱抵
抗体4a中の任意の位置にスルーホール4eを空けるこ
とにより該部分の発熱抵抗体4aの幅を狭くして形成す
るものであってもよい。
【0083】また、脆弱部としてのスルーホール4e
(4d)近傍のヒータ基板部分に熱応力を与える手段と
しては、発熱抵抗体4aの幅を狭くしなくても、該スル
ーホール近傍の発熱抵抗体材質を高抵抗のものとすれ
ば、同様の効果が得られる。
【0084】本実施例においては、通電用スルーホール
4dはないか、もしくは上記熱応力場と別のところにあ
っても安全用スルーホール4eが該熱応力場にあれば、
同様の効果がある。
【0085】〈実施例3〉(図6・図7) 本実施例は、実施例1のヒータと同様に、通電用スルー
ホール4dの近傍においてヒータ基板脆弱部としての安
全用スルーホール4eを形成具備させてある。
【0086】そして本実施例の場合は、該脆弱部として
のスルーホール4e(4d)近傍の基板部分に温度差に
よる熱応力を発生させる手段として、ヒータ保持部材で
あるヒータホルダ3の、上記ヒータ基板4c側の脆弱部
としてのスルーホール4e(4d)近傍に対応する位置
に基板幅方向全面にわたってヒータと接触しない部分を
設け、該部分以外はヒータ長手方向のほぼ全面にわたっ
て接触することで、スルーホール4e(4d)近傍の基
板部分に温度差による熱応力を発生させるようにしたも
のである。
【0087】即ち図6・図7のようにヒータホルダ3の
下面には長手に沿ってヒータ嵌合溝部3cを有し、この
溝部3cにヒータ4を嵌め込みヒータ裏面と溝部3cの
底面とを耐熱性接着剤で接着して保持させてある。3b
はその接着ポイントである。
【0088】ヒータホルダ3の上記ヒータ嵌合溝部3c
の底面には、ヒータ基板4c側の脆弱部としてのスルー
ホール4e(4d)近傍に対応する位置に基板幅方向全
面にわたってヒータ裏面と接触しない部分としての切欠
き凹部3aを具備させてある。
【0089】ヒータホルダ3のヒータ嵌合溝部3cに嵌
め込んで接着して保持させたヒータ4の裏面はヒータ嵌
合溝部3cの底面に対して、上記の切欠き凹部3a部
分、接着ポイント3b、コネクタ用貫通穴3cや検温素
子用貫通穴3d(図3)に対応する部分を除いて、接触
している。
【0090】而して、ヒータ暴走時にヒータ4が急激に
昇温したとき、スルーホール4e(4d)近傍のヒータ
基板部分の温度は、その基板部分の裏面はヒータホルダ
3の上記切欠き凹部3aに対応していて該凹部3aの空
気断熱効果により該基板部分からヒータホルダ3への熱
の逃げ量が、裏面がヒータホルダ3のヒータ嵌合溝部底
面に接触している他のヒータ基板部分よりも少ないの
で、他のヒータ基板部分に比べ高温になる。
【0091】その結果、スルーホール4e(4d)近傍
のヒータ基板部分に実施例1や実施例2と同様な熱応力
場を生じさせることができる。これによりヒータ暴走時
には大きな熱応力でスルーホール4e(4d)を起点と
してヒータ基板4cに生じた亀裂は、上記の熱応力場に
沿って進展し、基板4cを必ず横切って走ることで、発
熱抵抗体4aや通電用導電部パターン4b・4i等の1
次側回路パターンが確実に断線する。
【0092】本実施例においてスルーホール4e(4
d)の位置は、通紙域には関係なく、加圧ローラ2との
位置関係も任意である。
【0093】〈実施例4〉(図8) 本実施例は、上述実施例1のヒータ4と同様に、通電用
スルーホール4dの近傍においてヒータ基板脆弱部とし
ての安全用スルーホール4eを形成具備させ、このスル
ーホール4e(4d)近傍のヒータ基板部分に基板裏面
側において外力を付勢する手段を持たせたものである。
【0094】その外力付勢手段として本実施例は、図8
のように、スルーホール部4e(4d)の近傍に発熱抵
抗体に対する給電コネクタ6cを接続する第2の電極パ
ターン4hを位置させて形成具備させ、その第2の電極
パターン4hに対して給電コネクタ6cをそのコンタク
ト6a(電気的接点)を接触させてバネ板部材16で押
圧付勢して配設してある。
【0095】即ち、ヒータホルダ3のスルーホール部4
e(4d)の対応部分位置にはコネクタ用貫通穴3cを
開けてあり、その貫通穴3cから給電コネクタ6cを嵌
め入れ、スルーホール4d・4e近傍の第2の電極パタ
ーン4hにコンタクト6aを接触させ、給電コネクタ6
cの上側をバネ板部材16で押え、該バネ板部材16の
両脚をヒータホルダ3に定着することで、第2の電極パ
ターン4hに対して給電コネクタ6cをそのコンタクト
6aを接触させてバネ板部材16のバネ力で押圧付勢し
て配設してある。これによりヒータ基板脆弱部としての
スルーホール4e(4d)近傍のヒータ基板部分に剪断
応力場が形成される。
【0096】ヒータ暴走時には大きな熱応力でスルーホ
ール4e(4d)を起点としてヒータ基板4cに生じた
亀裂は、実施例1〜3の熱応力場の場合と同様に上記の
剪断応力場に沿って進展し、基板4cを必ず横切って走
ることで、発熱抵抗体4aや通電用導電部パターン4b
・4i等の1次側回路パターンが確実に断線する。
【0097】〈実施例5〉(図9) 本実施例も、通電用スルーホール4dの近傍においてヒ
ータ基板脆弱部としての安全用スルーホール4eを形成
具備させ、このスルーホール4e(4d)近傍のヒータ
基板部分に基板裏面側において外力を付勢する手段を持
たせたものである。
【0098】その外力付勢手段として本実施例の場合
は、図9のように、電源9と第2の電極パターン4hに
対する給電コネクタ6cとの間の給電路に安全装置例え
ば温度ヒューズ7を直列に介在させ、その温度ヒューズ
7をヒータ基板脆弱部としてのスルーホール4e(4
d)近傍のヒータ基板部分にヒータ裏面側において押圧
手段としての押圧バネ8で当接させて該基板部分に外力
を付勢したものである。
【0099】即ち、ヒータホルダ3のスルーホール部4
e(4d)の対応部分位置には温度ヒューズ用貫通穴3
eを開けてあり、その貫通穴3eから上記の温度ヒュー
ズ7を嵌め入れ、該温度ヒューズ7の上側と、ヒータホ
ルダ3に定着させたバネ受け部材17との間にバネ板部
材8を縮設することで、ヒータ基板脆弱部としてのスル
ーホール4e(4d)近傍のヒータ基板部分に剪断応力
場が形成される。
【0100】ヒータ暴走時には大きな熱応力でスルーホ
ール4e(4d)を起点としてヒータ基板4cに生じた
亀裂は、実施例4の場合と同様に上記の剪断応力場に沿
って進展し、基板4cを必ず横切って走ることで、発熱
抵抗体4aや通電用導電部パターン4b・4i等の1次
側回路パターンが確実に断線する。
【0101】本実施例の場合は、2重安全構成となり、
安全装置7が不調・故障等でヒータ暴走時に作動しなか
った場合、あるいは該安全装置7に作動遅れがあって
も、ヒータ基板脆弱部としてのスルーホールと剪断応力
場によるヒータ暴走安全対策により、ヒータ4は確実に
横割れして発熱抵抗体4aや通電用導電部パターン4b
・4iが断線し、ヒータ暴走の停止がなされる。
【0102】〈実施例6〉(図10) 図10の(a)乃至(c)はそれぞれフィルム加熱方式
の加熱装置の他の構成形態例を示したものである。
【0103】(a)のものは、ヒータホルダ3に保持さ
せたヒータ4と、駆動ローラ21と従動ローラ(テンシ
ョンローラ)22との3部材間にエンドレスベルト状の
フィルム1を懸回張設して駆動ローラ21によりフィル
ム1を回転駆動する構成のものである。2はフィルム1
を挟んでヒータ4の下面圧接させてニップ部Nを形成さ
せた加圧ローラである。
【0104】(b)のものは、ヒータホルダ3に保持さ
せたヒータ4と駆動ローラ21の2部材間にエンドレス
ベルト状のフィルム1を懸回張設して駆動ローラ21に
より回転駆動する構成のものである。
【0105】(c)のものは、フィルム1として、エン
ドレスベルト状のものではなく、ロール巻きにした長尺
の有端フィルムを用い、これを繰り出し軸24側から、
ヒータホルダ3に保持させたヒータ4の下面を経由させ
て巻き取り軸25側へ所定の速度で走行させるように構
成したものである。
【0106】このような形態の加熱装置においても実施
例1〜実施例5と同様にヒータ1について、ヒータ基板
に脆弱部を設け、該脆弱部近傍のヒータ基板部分に温度
差による熱応力を発生させる手段、もしくは外力を付勢
する手段を具備させることで、ヒータ暴走時の安全性を
向上させることができる。
【0107】なお、本発明において、ヒータ基板に設け
る脆弱部はスルーホールに限らず、基板の薄肉部、細幅
部、異種材質部等とすることもできる。
【0108】脆弱部近傍のヒータ基板部分に温度差によ
る熱応力を発生させる手段と、外力を付勢する手段の2
手段を具備させることもできる。
【0109】本発明は、実施例のようなセラミックヒー
タに限らず、基板と、該基板に具備させた通電により発
熱する発熱抵抗体を基本構成とするヒータに広く適用で
きる。
【0110】実施例1〜実施例6のフィルム加熱方式の
加熱装置は、画像の加熱定着装置としてばかりではな
く、例えば画像を担持した被記録材を加熱して表面性
(つや出しなど)を改質する装置、仮定着処理する装
置、シート状の材料を搬送しつつ加熱や乾燥、ラミネー
ト処理する装置など広く被加熱材の加熱装置として利用
できる。本発明の加熱装置は実施例に示したフィルム加
熱方式の装置には限られるものではないことは勿論であ
る。
【0111】〈実施例7〉(図11) 図11は画像形成装置例の概略構成図である。本例の画
像形成装置は転写式電子写真プロセス利用の複写機或は
プリンタである。
【0112】31は回転ドラム型の電子写真感光体であ
り、矢印の時計方向に所定のプロセススピード(周速
度)をもって回転駆動される。
【0113】32は感光体帯電手段としての接触帯電ロ
ーラであり、所定の帯電バイアスが印加されていて、こ
の帯電ローラ32により回転感光体31面が所定の極性
・電位に一様に帯電処理される。
【0114】この回転感光体31の帯電処理面に対して
不図示の画像情報露光手段部(原稿画像のスリット結像
露光手段、レーザビーム走査露光手段等)により目的の
画像情報の露光33がなされて、回転感光体31面に目
的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0115】その潜像がトナー現像装置34によりトナ
ー画像として現像される。
【0116】そのトナー画像が、回転感光体31とこれ
に接触させた、所定の転写バイアスが印加される転写ロ
ーラ35との圧接ニップ部である転写部に、不図示の給
紙部から所定のタイミングにて搬送された被記録材とし
ての転写材Sに対して転写されていく。
【0117】転写部を通過してトナー画像の転写を受け
た転写材Sは回転感光体31面から分離され、例えば、
前述図1の画像加熱定着装置としての加熱装置10に搬
送導入されて未定着トナー画像の加熱定着処理を受け、
コピー或はプリントとして出力される。
【0118】転写材Sに対するトナー画像転写後の回転
感光体31面はクリーニング装置37により転写残りト
ナー等の残留付着物の除去を受けて清掃され、繰り返し
て作像に供される。
【0119】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基板と該
基板に具備させた通電により発熱する発熱抵抗体を基本
構成体とするヒータ、該ヒータを備えた加熱装置、及び
該加熱装置を画像加熱定着装置として備えた画像形成装
置について、ヒータ暴走時にはヒータの通電発熱抵抗体
または/及び通電用導電部パターンを横切らせてヒータ
基板横断方向にヒータ割れを生じせることができ、これ
で通電発熱抵抗体または/及び通電用導電部パターンを
確実に断線させて、発煙・発火に至る前にヒータ暴走を
停止させることができ、安全性を確実に保障することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の加熱装置の概略構成図
【図2】(a)はヒータの表面側の一部切欠き平面模型
図、(b)は裏面側の平面模型図
【図3】装置分解斜視図
【図4】(a)及び(b)はヒータ暴走時のヒータ横割
れの説明図
【図5】(a)及び(b)は実施例2におけるヒータの
構成と、ヒータ横割れの説明図
【図6】実施例3のヒータの構成を示す要部の斜視図
【図7】ヒータ横割れの説明図
【図8】実施例4のヒータの要部の構成説明図
【図9】実施例5のヒータの要部の構成説明図
【図10】(a)・(b)・(c)はそれぞれフィルム
加熱方式の加熱装置の他の構成形態例の概略図
【図11】画像形成装置例の概略図
【符号の説明】
10 加熱装置(フィルム加熱方式の画像加熱定着装
置) 1 耐熱性フィルム 2 加圧ローラ 2a 加圧ローラゴム部 2b 加圧ローラ芯金 3 ヒータホルダ 4 ヒータ 4d 通電用スルーホール 4e 安全用スルーホール 5 検温素子(サーミスタ) 6(b〜d) コネクタ 7 安全装置(温度ヒューズ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友行 洋二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木村 章治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板に具備させた通電により
    発熱する発熱抵抗体を基本構成体とするヒータにおい
    て、 前記基板に脆弱部を設け、該脆弱部近傍の基板部分に温
    度差による熱応力を発生させる手段を持つことを特徴と
    するヒータ。
  2. 【請求項2】 基板と、該基板に具備させた通電により
    発熱する発熱抵抗体を基本構成体とするヒータにおい
    て、 前記基板に脆弱部を設け、該脆弱部近傍の基板部分に外
    力を付勢する手段を持つことを特徴とするヒータ。
  3. 【請求項3】 前記ヒータに対して圧接する加圧部材を
    有し、前記脆弱部近傍に該加圧部材の端部を位置させる
    ことで脆弱部近傍の基板部分に温度差による熱応力を発
    生させることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  4. 【請求項4】 前記脆弱部近傍部分の発熱抵抗体の長さ
    あたりの抵抗値を他の部分の発熱抵抗体の長さあたりの
    抵抗値よりも高くして脆弱部近傍の基板部分に温度差に
    よる熱応力を発生させることを特徴とする請求項1に記
    載のヒータ。
  5. 【請求項5】 前記ヒータを保持するヒータ保持部材を
    有し、該ヒータ保持部材は前記基板の脆弱部に対応する
    位置に基板幅方向全面にわたってヒータと接触しない部
    分を有し、該部分以外はヒータ長手方向のほぼ全面にわ
    たって接触することで、脆弱部近傍の基板部分に温度差
    による熱応力を発生させることを特徴とする請求項1に
    記載のヒータ。
  6. 【請求項6】 発熱抵抗体への通電を緊急遮断する安全
    装置を前記脆弱部近傍の基板部分に押圧手段で当接させ
    て該基板部分に外力を付勢したことを特徴とする請求項
    2に記載のヒータ。
  7. 【請求項7】 発熱抵抗体に対する給電コネクタを前記
    脆弱部近傍の基板部分に押圧手段で当接させて該基板部
    分に外力を付勢したことを特徴とする請求項2に記載の
    ヒータ。
  8. 【請求項8】 前記脆弱部が基板にあけたスルーホール
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか
    に記載のヒータ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8の何れかに記載の
    ヒータを備えたことを特徴する加熱装置。
  10. 【請求項10】 被加熱材をフィルムを介してヒータに
    密着させ、ヒータとフィルムとを相対移動させてヒータ
    の熱をフィルムを介して被加熱材へ与える加熱装置であ
    り、前記ヒータが請求項1乃至請求項8の何れかに記載
    のヒータであることを特徴とする加熱装置。
  11. 【請求項11】 ヒータとの間にフィルムを挟んでニッ
    プ部を形成する加圧部材を有することを特徴とする請求
    項10に記載の加熱装置。
  12. 【請求項12】 画像加熱定着装置であることを特徴と
    する請求項9乃至請求項11の何れかに記載の加熱装
    置。
  13. 【請求項13】 被記録材に未定着画像を形成する画像
    形成手段と、その未定着画像を被記録材に加熱定着させ
    る加熱定着手段を有する画像形成装置であり、該加熱定
    着手段が請求項9乃至請求項12の何れかに記載の加熱
    装置であることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007013660A1 (ja) * 2005-07-26 2007-02-01 Canon Kabushiki Kaisha 像加熱装置
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