JPH08314152A - レジスト処理装置 - Google Patents

レジスト処理装置

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JPH08314152A
JPH08314152A JP7148062A JP14806295A JPH08314152A JP H08314152 A JPH08314152 A JP H08314152A JP 7148062 A JP7148062 A JP 7148062A JP 14806295 A JP14806295 A JP 14806295A JP H08314152 A JPH08314152 A JP H08314152A
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Takayuki Toshima
孝之 戸島
Yuji Kakazu
勇二 嘉数
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Tokyo Electron Kyushu Ltd
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Tokyo Electron Kyushu Ltd
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials

Abstract

(57)【要約】 【目的】 濾材に添着された酸成分の消費のバラツキを
抑えることにより、フィルタ部の有効寿命が長いレジス
ト処理装置を提供すること。 【構成】 例えばリン酸を添着してなるシート体をプリ
−ツ状に折り曲げた第1の濾材70と第2の濾材71と
を、一方の濾材の山側部分Aと他方の濾材の谷側部分B
とを重ね、折り曲げた面を通気するように配置して第1
のフィルタ部61を構成し、このフィルタ部61を介し
て外気を取り入れる。濾材は山側部分Aは谷側部分Bよ
りも酸成分の消費量が多いが、第1の濾材70と第2の
濾材71とを、酸成分の消費量の多い部分と少ない部分
とが上下に重なるように設けることにより、消費量のバ
ラツキを低減し、濾材を有効に使うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体ウエハや
液晶ディスプレイ基板に対してレジスト処理を行うため
のレジスト処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体製造におけるフォトレジス
ト処理工程にあっては、半導体ウエハ(以下「ウエハ」
という。)上に形成された例えばSiO2 などの薄膜上
にレジストを塗布し、レジスト膜を所定のパターンで露
光した後現像してマスクパターンを形成している。
【0003】ところで近年の急激なデバイスの集積化に
伴いフォトリソグラフィ技術についても改良がなされて
いる。例えばDRAMの場合、4MのDRAMのパター
ンについては、0.7〜0.8μm程度の線幅が要求さ
れており、露光の光源としてはg線やi線などが用いら
れると共にレジスト材料としてはノボラック系の樹脂が
用いられている。
【0004】しかしながら次世代のデバイス、例えば1
6M、64Mあるいはそれ以上の容量のDRAMに対応
するためには光源波長の短波長化を進めることが必要で
あり、例えばエキシマレーザ光などの紫外線などが有力
視されている。しかしながらこのような短波長の光に対
してノボラック系の樹脂の光吸収率が相当大きいことか
らレジスト形状の垂直性が悪く、このためレジスト材料
の研究が活発に行われている。
【0005】そこで最近において化学増幅型のレジスト
材料が提案され検討されている。この化学増幅型のレジ
スト材料は、露光することにより感光剤から酸が生成
し、この酸が加熱処理により拡散して触媒として作用
し、レジスト材料の主成分であるベース樹脂を分解した
り分子構造を変えて現像液に対して可溶化あるいは不溶
化するものである。
【0006】従ってこの種のレジスト膜を用いれば、触
媒1分子が複数の化学反応に寄与するため、照射光のみ
で現像液に対する溶解速度を変化させていた従来のレジ
スト膜に比べて原理的に光感度が高く、また短波長領域
における光透過率が高いため露光波長が短いエキシマレ
ーザ光を用いても膜厚方向の光強度分布を緩和すること
ができ、この結果0.3μmレベルの線幅に対しても対
応することが可能である。
【0007】従来フォトレジスト処理を行うために、塗
布、現像の各工程を一括したレジスト処理装置である塗
布、現像装置が使用されており、化学増幅型のレジスト
膜にパタ−ンを形成するためにもこの装置が適用され
る。この装置は、例えば図5に示すように、例えば塗
布、現像装置本体1内に、例えばウエハとレジストとの
密着性を高めるための疎水化処理(アドヒージョン処
理)部(図示せず)、ウエハ上にレジスト膜を塗布する
ための塗布部11、レジストが塗布されたウエハを加熱
処理する加熱処理部12、及び露光後のウエハを現像す
る現像部(図示せず)などがウエハの搬送アーム13の
搬送路の両側にて当該搬送路に沿って設けられ、搬送ア
ームにより搬入されたウエハが疎水化処理部、塗布部1
1、加熱処理部12を経た後、外部の露光装置により露
光され、次いで再び搬送アーム13により搬送されたウ
エハが現像部にて現像されるように構成されている。
【0008】ここでレジスト膜を露光した後、加熱・現
像処理する工程において、パタ−ンの平面形状及び深さ
方向の形状が劣化するという現象が生じており、この理
由の一つとして、空気中に含まれている微量なアンモニ
ア、あるいは壁の塗料や疎水化処理に用いられるHMD
S(ヘキサメチルジシラサン)から発生するアミンなど
の、装置本体1内に通常4〜50ppbの濃度で存在す
るアルカリ成分がレジスト膜の表面付近の酸と接触し
て、既述した酸による触媒反応を抑制していることが考
えられる。
【0009】このため塗布、現像装置本体1の上面側に
形成された空気取り入れ口15に、例えばリン酸が添着
された炭素繊維よりなるシ−ト体をプリ−ツ状(蛇腹
状)に折り曲げて構成されたフィルタ16を、折り曲げ
た面を通気するように設けると共に、このフィルタ16
の下に吸引手段17を設け、装置外部の空気をフィルタ
16を介して装置本体内部に取入れ、この際空気中に含
まれるアンモニアやアミンなどのアルカリ成分をリン酸
により中和して除去する試みがなされている。このよう
ないわばケミカルフィルタを用いれば、装置本体1内の
アルカリ成分の濃度を酸による触媒反応を抑制しない程
度の濃度例えば1ppb以下になることが確認されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】ところで上述の塗
布、現像装置では、フィルタ16は折り曲げて構成され
ているため、通気方向に対して山側部分Aと谷側部分B
とが形成されるが、本発明者は、山側部分Aのリン酸の
消費量が谷側部分Bの消費量よりも多いことを把握し
た。この理由については、山側部分Aの方が谷側部分B
よりも空気の吸引によって生じる風の衝撃力が強く、フ
ィルタ16と接触するアルカリ成分の量が多いため、フ
ィルタ16に添着されているリン酸の消費量も多くなる
と考えられる。このため山側部分A以外の個所では、リ
ン酸が残存しているにもかかわらず、山側部分Aのリン
酸がほぼ消費された段階でフィルタ16の使用寿命がき
てしまい、一部が機能しないために全体を交換しなけれ
ばならず無駄な使い方をしているという問題があり、予
定としている使用寿命つまりリン酸が一律に消費した場
合の使用寿命よりもかなり早い時期に交換する必要があ
る。
【0011】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、その目的は、濾材に添着された酸成分の
消費のバラツキを抑えて濾材を有効に使うことができ、
フィルタ部の有効寿命を長くすることのできるレジスト
処理装置を提供することにある。
【0012】
【発明を解決するための手段】請求項1の発明は、レジ
スト膜が塗布され、露光された被処理体を、被処理体の
搬入出口及び空気取り入れ口を備えたカバ−体内にて現
像し、前記レジスト膜は、露光により酸が生成して露光
部分が変質する化学増幅型のレジスト膜であるレジスト
処理装置において、前記空気取り入れ口に設けられ、前
記カバ−体の外の空気に含まれるアルカリ成分を除去す
るために酸成分を添着してなるシート体を用いたフィル
タ部と、前記カバ−体の外の空気を前記フィルタ部を介
してカバ−体の中に吸引する吸引手段と、を有し、前記
フィルタ部は、各々複数の山側部分と谷側部分とを形成
するようにプリ−ツ状に折り曲げた第1の濾材及び第2
の濾材を、一方の濾材の山側部分と他方の濾材の谷側部
分とが対向するように重ね、折り曲げた面を通気するよ
うに設けてなることを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、レジスト膜は化学増幅型のレジストであることを特
徴とする。
【0014】
【作用】レジストが塗布された被処理体は、露光装置に
搬送されて露光され、これによりレジスト膜の露光部分
に酸が発生する。次いで被処理体は例えば加熱処理部に
て加熱処理されるが、このとき前記酸が拡散して露光部
分が現像液に対して可溶性あるいは不溶性となる。
【0015】ここでレジスト処理装置本体の全体がカバ
−体で覆われており、外部の空気はフィルタ部を通って
装置本体内に取り込まれるが、フィルタ部には酸成分が
添着され、プリ−ツ状に形成された濾材が設けられてい
るので、空気中のアルカリ成分例えばアンモニアやアミ
ン成分が当該酸成分と反応して除去される。この際濾材
では、プリ−ツの山側部分では谷側部分よりも空気の風
圧が大きくなり、添着されている酸成分の消費量が多い
が、フィルタ部は第1及び第2の一方の山側部分と他方
の濾材の谷側部分とを重ねるように設けて構成したの
で、酸成分の消費量の多い部分と少ない部分とが重なる
ことになる。この結果フィルタ部全体としてみれば酸性
分の消費量のばらつきが抑えられ、外気中のアルカリ成
分の除去効率が高くなり、フィルタ部の有効寿命が長く
なる。
【0016】
【実施例】図1、図2及び図3は本発明の実施例に係る
レジスト処理装置である塗布、現像装置の縦断正面図、
概観斜視図及び内部を示す略解平面図である。この実施
例では塗布、現像装置本体(レジスト処理装置本体)2
の前後に被処理体であるウエハWの搬出入ユニット部2
1、22が夫々連設されて塗布、現像装置が構成されて
いる。前記搬入出ユニット部21、22は、例えばX、
Y、Z、θ方向に移動自在な搬送アーム21a、22a
やウエハキャリアcの載置ステージ23などが設けられ
ている。
【0017】前記塗布、現像装置本体2の中央には、図
3に示すように前後に伸びる例えばガイドレールよりな
るウエハの搬送路31が形成されており、この搬送路3
には、ウエハWを搬送するための搬送アーム3が設けら
れている。前記搬送路31の両側には、疎水化(アドヒ
ージョン)処理部4、塗布部51、加熱処理(ベーク)
部52、冷却部53及び現像部54などが配設されてい
る。
【0018】前記疎水化処理部4は、例えばHMDSの
蒸気を供給してウエハ表面を疎水化し、これによりウエ
ハ表面へのレジスト膜の密着性を向上させるためのもの
である。前記塗布部51は、例えばポリビニルフェノー
ルなどのポリマーをアルキル基などでブロックした化学
増幅型の液状のレジスト材をウエハ表面に滴下して、例
えばウエハをスピンさせることによりウエハ表面全体に
均一に塗布するように構成される。
【0019】前記加熱処理部52は、ウエハを所定温度
に加熱処理する加熱板などから構成され、ウエハ表面に
塗布されたレジスト材に含まれる溶剤を蒸発させ、ある
いは露光後のレジスト膜を加熱して露光時に発生した酸
を拡散させるためのものである。加熱処理部52は他の
処理部に比べて処理時間が長いので、スループットを向
上させるために例えば複数配設されている。前記冷却部
53は、疎水化処理されたウエハを塗布部51に搬送す
る前に所定温度に冷却するためのものである。前記現像
部54は、露光後、加熱処理部52を経たウエハに対し
て例えばアルカリ性の現像液により現像を行うためのも
のである。
【0020】これら各処理部のレイアウトは適宜設計さ
れるが、例えば搬送路31の片側あるいは両側にて複数
段の棚を構成して各棚に各処理部を割り当てれば、省ス
ペースにして高スループットを図ることができる。なお
この例では塗布、現像装置本体2の上部に電源系統24
が配置されている。
【0021】そして前記塗布、現像装置本体2は、全体
がカバー体6で覆われており、このカバー体6の上面側
には空気取り入れ口60が形成されると共に、前後に
は、即ち搬入出ユニット部21、22との境界部には、
ウエハの搬入出口25、26(図2では見えない)が形
成されている。ただし全体がカバー体6で覆われている
とは、外部との間に多少隙間があってもよいが、後述の
ようにウエハを取りまく雰囲気がフィルタユニット部か
ら吸引された空気雰囲気となるように構成されていれば
よい。またこの実施例では搬入出ユニット部21、22
についてもウエハの搬入出口を除いてカバー体6で覆わ
れている。このカバー体6は一体ものである必要はな
く、メンテナンスや運搬の容易性などを考慮して別体も
のを組み合わせたものであってもよい。
【0022】前記カバー体6の空気取り入れ口60に
は、例えば図2に示すように前後方向に3個のフィルタ
ユニット部7が設けられており、このフィルタユニット
部7は、上から順に第1のフィルタ部61、例えばファ
ンよりなる吸引手段62及び第2のフィルタ部63を積
層して構成される。第1のフィルタ部61は、空気中に
含まれるアンモニアやアミンなどのアルカリ成分を、レ
ジスト膜中に生成した酸の触媒作用を妨げない程度の極
めて低い濃度例えば1ppb以下に抑えるためのもので
ある。
【0023】この第1のフィルタ部61は、図4
(a),(b)に示すように、濾材を外気の通気方向に
対して、複数段例えば2段積層して構成され、これら濾
材は酸成分例えばリン酸が添着されたシート体を複数の
山側部分Aと谷側部分Bとを交互に形成するようにプリ
−ツ状(蛇腹状)に折り曲げて構成されている。上側に
配置された第1の濾材70と下側に配置された第2の濾
材71とは、各々折り曲げた面を通気すると共に、第1
の濾材70の山側部分Aと第2の濾材71の谷側部分B
とが例えば隙間Sを介して互いに対向するように、濾材
70、71の側周部を例えばシール層72aを介して支
持枠72に取り付けて構成されている。
【0024】第1及び第2の濾材70、71は、例えば
同じ大きさに作られており、各濾材70(71)の通気
方向の長さL1及び折り曲げ間隔L2が例えば夫々70
mm及び4mmに、また隙間の長さL3が例えば0〜5
mmに設定されている。73はスリットであり、また支
持枠72の吸引手段62側にはガスケット74が取り付
けられている。前記シ−ト体は、例えば活性炭繊維ある
いはオレフィン系繊維などの材質からなる繊維網状体を
酸溶液例えばリン酸溶液に浸漬した後、微細孔中に侵入
したリン酸溶液の一部を遠心分離機によりはじき飛ば
し、その後プレスしてプレ−ト化したものである。
【0025】前記第2のフィルタ部63は、空気中に含
まれるパーティクルを除去するためのものであり、濾材
の材質としてグラスファイバよりなるシート体を用いた
点、濾材を1段構成としている点、及びシート体にはリ
ン酸を添着していない点を除けば第1のフィルタ部61
とほぼ同じ構成である。
【0026】フィルタ部61、63に用いられるガスケ
ットの材質としては、アンモニアの発生が少ないものが
望ましく、例えばシリコンゴムやPVCなどが好適であ
る。これらの材質は超純水に浸漬してアンモニアの溶出
量を測定したところ1cm2当り20ng/cm2 以下
の溶出量であり、従って空気中ではアンモニアの発生が
実質的には起こらないと考えられる。なおこの実施例で
はフィルタユニット部7は、塗布、現像装置本体2のみ
ならず搬入出ユニット部21、22の上部にも取り付け
られている。
【0027】次に上述実施例の作用について述べる。先
ず処理前のウエハが一方の搬入出ユニット部21及び塗
布、現像装置本体2内の搬送アーム3を介して疎水化処
理部4に受け渡され、疎水化処理が行われる。続いてこ
のウエハは冷却部53にて冷却された後塗布部51にて
化学増幅型のレジスト材料が表面に塗布され、次に加熱
処理部52にて加熱処理される。
【0028】こうして表面にレジスト膜が形成されたウ
エハは、他方の搬入出ユニット部22を介して別途設け
られた図示しない露光装置により露光され、当該搬入出
ユニット部22を介して塗布、現像装置本体2内の加熱
処理部52に戻される。化学増幅型のレジスト膜は露光
された部分に酸が発生し、加熱処理部52にて加熱処理
されることにより酸が拡散して酸触媒反応が起こり、こ
の結果例えばポリマーをブロックしていたアルキル基な
どが外れてアルカリ性溶液に対して可溶化となる。
【0029】このようなレジスト処理が行われている
間、外気(例えばクリ−ンル−ムの中の空気)は、吸引
手段62によりフィルタユニット部7から塗布、現像装
置本体2内に吸引される。ここでこの外気には、壁の塗
料などから発生したアンモニアやアミンなどのアルカリ
成分が微量ながら含まれていることが多いが、このアル
カリ成分は第1のフィルタ部61を通過するときに濾材
70、71に添着されたリン酸と中和反応を起こして除
去される。
【0030】ここで第1のフィルタ部61におけるアル
カリ成分の除去について述べる。即ちシ−ト体は既述の
ように構成されるが、繊維網状体をリン酸溶液に浸漬す
ると、微細孔にリン酸溶液が侵入し、これを遠心分離機
により処理すると、微細孔内のリン酸溶液がはじき飛ば
されて空洞が形成され、その内壁面にリン酸溶液の分子
が吸着した状態となる。更にこの繊維網状体をプレスす
ることにより微細孔の密度が高まり、しかも繊維網状体
の微細孔は形状が揃っており、また規則正しく配列され
ているので比表面積が大きい。そして濾材70、71は
シ−ト体をプリ−ツ状に折り曲げて構成されるため、外
表面積が大きい。
【0031】従って外気が第1のフィルタ部16を通過
する際、外気は外表面積即ち接触面積が大きい第1の濾
材70と確実に接触し、微細孔内に浸透していく。この
際アルカリ成分は、比表面積の大きい微細孔に吸着して
いるリン酸と確実に接触して下記の(1)式に示す中和
反応(ここではアンモニアを例に示してある)を起こ
し、除去される。 NH3 +H3 PO4 → (NH4 )H2 PO4 ・・・(1) こうして外気中のアルカリ成分は、第1の濾材70を通
過したときに除去され、例えばアンモニア濃度が0.1
PPbオ−ダの極めて低い濃度になる。そして第1の濾
材70におけるリン酸の消費が進み、アルカリ成分が十
分に除去されずに第1の濾材70を通り抜けてしまった
分については第2の濾材71にて除去され、こうして第
1のフィルタ部16を通過した後の空気中の例えばアン
モニア濃度が0.1PPbオ−ダの濃度になる。
【0032】このため塗布、現像装置内においては、レ
ジスト膜中の酸の中和が抑えられるので、露光された部
分が確実に変質例えばアルカリ可溶化し、この結果アル
カリ性の現像液によりウエハ表面を現像することにより
所定のパターンが高い精度で得られる。また外気に含ま
れるパーティクルは第2のフィルタ部63にて確実に除
去され、装置内はパーティクルの少ないクリーンな状態
が保持される。そしてこの実施例ではレジスト膜が塗布
された後搬入出口から搬出されるまでの間アルカリ成分
濃度の極めて低い雰囲気内に置かれるので、レジスト膜
表面部へのアルカリ成分の吸着が抑えられ、従ってこの
点からも上記の酸に対する悪影響が小さい。
【0033】ここで「発明が解決しようとしている課
題」の項で述べたように、濾材70(71)の山側部分
におけるリン酸の消費速度は谷側部分における消費速度
よりも速い。このことは山側部分は空気がまともにあた
り風圧が強いが、谷側部分は上流両サイドにシ−ト面が
存在するので山側部分よりも風圧が弱く、外気アンモニ
ア濃度も低下することに起因すると考えられる。
【0034】従って第1の濾材70では、先ず山側部分
におけるリン酸がほとんど消費され、その後遅れて第1
の濾材70の谷側部分におけるリン酸もほとんど消費さ
れる。ところで第1の濾材70の山側部分の下流側には
第2の濾材71の谷側部分が対向し、また第1の濾材7
0の谷側部分の下流側には第2の濾材71の山側部分が
対向しているため、第2の濾材71では、先ず第1の濾
材70の山側部分で除去されなかったアルカリ成分によ
り谷側部分のリン酸の消費が始まり、その後遅れて、第
1の濾材70の谷側部分で除去されなかったアルカリ成
分により山側部分のリン酸の消費が始まる。
【0035】こうして第1の濾材70の山側部分の寿命
がきた後、リン酸の除去は第2の濾材71にて行なわれ
ることになるが、第2の濾材71では、リン酸の実質的
消費の開始時期は谷側部分が山側部分よりも早く、谷側
部分の消費速度は山側部分の消費速度よりも遅い為、谷
側部分及び山側部分の間で寿命になる時期の差が小さく
なる。即ち第1のフィルタ部16全体としてみれば、リ
ン酸の消費量のばらつきが抑えられ、有効な使い方をす
ることができる。
【0036】仮に第1の濾材70のみを使用し、寿命が
きたら第2の濾材71に交換する場合を考えると、いず
れについても、山側部分のリン酸を消費しきった時点
で、他の部分はリン酸が残っていて機能しているにもか
かわらず交換しなければならないが、上述実施例の場合
には、第1及び第2の濾材70、71のリン酸をほとん
ど使い切ってしまうため、有効な使い方ができ、長い有
効寿命を得ることができる。
【0037】以上において化学増幅型のレジスト材料と
しては種々のものを用いることができる。そして例えば
レジスト材料としてIX−60[商品名 日本合成ゴム
(株)製]を用い、露光後のウエハを、アンモニア濃度
が1PPb前後及び10PPb前後の雰囲気に夫々塗
布、現像装置内に滞在する時間に相当する時間放置した
ところ、前者の場合パターンの線幅±0.3%の合格基
準をクリアしたが後者の場合パターンが大幅に崩れた。
従ってこのレジスト材料においてはアンモニア濃度が1
PPb以下であればよいが、0.7PPb以下であれば
更に好ましい。
【0038】以上において本発明では、前記第1のフィ
ルタ部61としては、上述実施例のものに限られず、濾
材を3段以上積層してもよいし、例えばゼオライトや活
性炭などの粒状体群を濾材として用いてもよいし、濾材
に添着する酸成分としてはリン酸以外の例えばスルホン
酸などであってもよい。ただし濾材についてはパーティ
クルの発生が少ない点で繊維状のものが好ましい。
【0039】またフィルタユニット部7を介して塗布現
像装置本体2内に空気を吸引するためには、吸引手段6
2の位置は上述実施例に限定されるものではないが、実
施例のように第1のフィルタ部61と第2のフィルタ部
62との間に配置すれば、装置本体2内の風速を例えば
0.2〜0.4m/sの好適な大きさにすることができ
る。
【0040】そしてまた本発明は、塗布装置と現像装置
とが分離されているものに対しても適用することがで
き、更には塗布、現像装置と露光部とが例えば搬送路を
介して連結されている場合には、これら全体をカバー体
で覆ってこのカバー体にフィルタユニット部を設けても
よい。なお被処理体としてはウエハ以外の例えばLCD
用のガラス基板などであってもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、酸成分が添着された濾
材をプリ−ツ状に折り曲げ、前記折り曲げた面を通気す
るように複数段重ね、互いに隣接する濾材を一方の濾材
のプリ−ツの山側部分と他方の濾材の谷側部分とを重ね
るように設けてフィルタ部を構成し、このフィルタ部を
介して外気を取り入れるようにしたので、フィルタ部の
酸成分の消費量のばらつきが抑えられ、これにより濾材
が有効に使用され、有効寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す縦断正面図である。
【図2】本発明の実施例を示す概観斜視図である。
【図3】本発明の実施例に係る塗布、現像装置の内部を
示す略解平面図である。
【図4】フィルタ部の一部を示す、(a)は斜視図、
(b)は断面図である。
【図5】従来のレジスト処理装置を示す縦断断面図であ
る。
【符号の説明】
2 塗布、現像装置本体 3 搬送ア−ム 4 疎水化処理部 41 密閉容器 51 塗布部 52 加熱処理部 54 現像部 6 カバー体 61 第1のフィルタ部 62 吸引手段 63 第2のフィルタ部 7 フィルタユニット部 70 第1の濾材 71 第2の濾材
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 569Z 569B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レジスト膜が塗布され露光された被処理
    体を、被処理体の搬入出口及び空気取り入れ口を備えた
    カバー体内にて現像するレジスト処理装置において、 前記空気取り入れ口に設けられ、前記カバ−体の外の空
    気に含まれるアルカリ成分を除去するために酸成分を添
    着してなるシート体を用いたフィルタ部と、 前記カバ−体の外の空気を前記フィルタ部を介してカバ
    −体の中に吸引する吸引手段と、を有し、 前記フィルタ部は、各々複数の山側部分と谷側部分とを
    形成するようにプリ−ツ状に折り曲げた第1の濾材及び
    第2の濾材を、一方の濾材の山側部分と他方の濾材の谷
    側部分とが対向するように重ね、折り曲げた面を通気す
    るように設けてなることを特徴とするレジスト処理装
    置。
  2. 【請求項2】 レジスト膜は化学増幅型のレジストであ
    ることを特徴とする請求項1記載のレジスト処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6287023B1 (en) 1997-09-22 2001-09-11 Tokyo Electron Limited Processing apparatus and method

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US6284020B1 (en) 1997-12-02 2001-09-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of maintaining cleanliness of substrates and box for accommodating substrates

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