JPH08313964A - 光量調節装置 - Google Patents

光量調節装置

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JPH08313964A
JPH08313964A JP12327695A JP12327695A JPH08313964A JP H08313964 A JPH08313964 A JP H08313964A JP 12327695 A JP12327695 A JP 12327695A JP 12327695 A JP12327695 A JP 12327695A JP H08313964 A JPH08313964 A JP H08313964A
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JP
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movable member
diaphragm
movable
fixed
adjusting device
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JP12327695A
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English (en)
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Futoshi Kobayashi
太 小林
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動絞り装置の部品数と製作コストの低減
化、装置の小型化、制御性能の向上化を図る。 【構成】 中央に光軸が通る開口部を有し、該開口部の
外側円周方向に摺動部を有する第1の部材と、中央に光
軸が通る開口部を有し、該開口部の外側円周方向に前記
第1の部材の摺動部に対向する摺動部を有する第2の部
材とを相対回転するよう該摺動部の間に介在する転動体
と、該転動体を保持するよう該両摺動部に有する転動体
保持手段と、駆動手段により第1の部材に対し第2の部
材が摺動することに連動して開閉する複数の絞り部材を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラや写真カ
メラ等の光学機器に使用するための自動絞り装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオカメラや写真カメラ等の撮
像系において撮像面の露出調整は、絞り装置の絞り羽根
を駆動することにより、絞り装置の開口部を変化させて
光量を調節すること等により行われている。自動絞り装
置としては、たとえば実公平6−22826号公報や実
公平6−37403号公報等で提案されているように、
絞り羽根の駆動手段として軸を持つモータを使った例え
ばiGメータがある。これは軸とともに回転する磁石
と、磁石からの磁界と直交する電流を流すことができる
コイルから構成されており、コイルに流れる電流と磁界
との相互作用によるローレンツ力によって軸が回転す
る。絞り羽根の開閉は軸の回転をレバーによって絞り羽
根に伝達することで行われる。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、近
年ビデオカメラや写真カメラ等の撮像機器の小型化が進
んできており、従来のiGメータ等による駆動方式では
駆動手段の回転軸と絞りの光軸が少なくとも絞りの最大
開口の半分の長さ以上離して別々に必要であり、小型化
に不利であった。
【0004】また、小型化が進むにつれ絞りの開口も小
さくなる傾向にあるが、それにともなって絞り装置に要
求される部品の工作精度や装置の製作精度が厳しくなっ
てきており、装置のさらなる小型化の障害になってい
た。例えば、従来のiGメータ等の駆動手段では上記の
ように駆動手段の回転軸と絞りの光軸が別々であるの
で、例えば歯車のようなこの2つの軸間の動力伝達機構
のがたのために精度良い絞り装置を実現することは困難
であった。
【0005】また、近年、コンピュータ等の情報機器の
高機能化によりビデオカメラ等で撮影した動画をコンピ
ュータの画面上で扱う要求が強くなってきている。この
場合、動画を1フィールドまたは1フレーム単位で扱う
ことになるが従来の動画の画質は1画面毎の露出精度に
関して充分であるとはいえなかった。そこで、1フィー
ルド毎に適正露出にあわせる制御が必要になるが、CC
D等の固体撮像素子が電荷を転送している間に高速に絞
りの開閉を行うと、絞りの開閉のために必要な電流によ
って撮影した像にノイズがのる場合があり、そのため絞
りの開閉はCCD等の固体撮像素子が電荷を転送してい
ない間、いわゆる約12msのVブランクの間に行う必
要がある。そこで、本発明では高速な絞り開口制御を目
的の一つとしている。
【0006】そこで、本出願に係る第1の発明の目的
は、可動部材と固定部材の部品点数を減らし、製作を容
易にし、部品コストを低減すること、絞り装置の作動時
の抵抗を少なくし、絞りの開閉を高速に行わせることで
ある。
【0007】本出願に係る第2の発明の目的は、可動部
材を固定部材に保持する部品を不要とし、装置の小型化
と製作を簡易にすることである。
【0008】本出願に係る第3の発明の目的は、可動部
材から引出線を引き出した場合の引出線の質量による可
動部材の質量や摺動抵抗の増加を防ぎ、絞り装置の高速
運動を可能とすることである。
【0009】本出願に係る第4の発明の目的は、一般に
重量のある駆動手段による可動部材の慣性モーメントを
小さくし、動作を高速に行わせることである。
【0010】本出願に係る第5の発明の目的は、製作が
容易になることである。
【0011】本出願に係る第6の発明の目的は、絞り羽
根を保護する部材を不必要とし、装置の小型化を実現す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】本出願に係る
第1の発明の目的を実現する構成は、請求項1に記載の
ように、光軸が通る開口部を有する第1の部材と、光軸
が通る開口部を有する第2の部材とを駆動手段により相
対回転させ、複数の絞り部材で形成される絞り開口径を
可変とする光量調節装置において、該第1の部材と第2
の部材とを複数の転動体を介して相対回転可能とする転
動体保持手段を有することを特徴とする光量調節装置に
ある。
【0013】この構成によれば、例えば第1の部材を固
定部材とし第2の部材を可動部材とした場合に、可動部
材と固定部材が光量調節装置の構成部材と摺動部材とを
兼ねることができ、部品数の低減によって低コスト化や
小型化を実現できる他、ボール等の転動体を、基板等に
備え付けられる固定部材と可動部材のそれぞれに設けら
れた転動体保持手段によって保持することにより、固定
部材に対する可動部材の3軸方向の位置決めを容易にか
つ正確に行うことができるので可動部材によって開閉さ
れる絞り部材の位置も容易にかつ正確に決めることがで
き、光量調節装置における絞りの開口を簡単に精度良く
位置決めできる。また、転動体の転がりによって前記可
動部材が摺動するので動作時の摩擦を低減でき、同じ動
作速度を得る場合にはより小型の駆動手段で駆動できる
ことになり、部品コストの低減が実現できる他、同じ駆
動手段を用いた場合はより高速な動作が期待できる。さ
らに、転動体を用いることで静止摩擦係数と動摩擦係数
の差を小さくでき、動作開始または動作終了を滑らかに
行うことができるので制御性が向上する。
【0014】本出願に係る第2の発明の目的を実現する
構成は、請求項2に記載のように、請求項1において、
駆動手段は、第1の部材と第2の部材とが相互に保持さ
れることを特徴とする光量調節装置にある。
【0015】この構成によれば、第1の部材と第2の部
材とを互いに保持する機械的な手段が不要になり、部品
コストの低減と製作の簡易化が実現できる。
【0016】本出願に係る第3の発明の目的を実現する
構成は、請求項3の記載のように、請求項2において、
電磁的機構である駆動手段は、可動な第1の部材に磁界
を発生する手段(磁石)を有し、固定の第2の部材に設
けたコイルとで構成されることを特徴とする光量調節装
置にある。
【0017】この構成によれば、コイルからの配線を引
き出すための引出線を省くことができ、部品数の低減を
実現できるとともに、可動する第2の部材から引出線を
引き出した場合の引出線の質量による可動する第2の部
材の質量の増加や摺動抵抗を防ぐことができ、可動部材
の高速運動が可能となる。
【0018】また、可動部材を直接駆動でき、歯車等の
動力伝達装置が不要になるので、部品点数の低減によっ
て装置の小型化とコストの低減が実現できる。
【0019】本出願に係る第4の発明の目的を実現する
構成は、請求項4に記載のように、請求項1,2,また
は3において、駆動手段は、駆動に供する部分が摺動部
位よりも内側に配されたことを特徴とする光量調節装置
にある。
【0020】この構成によれば、磁石等の質量の高い装
置を回転軸の近辺に配置することができ、可動部材の慣
性モーメントの低減が可能となり可動部材を高速に回転
させることができる。
【0021】本出願に係る第5の発明の目的を実現する
構成は、請求項5に記載のように、請求項1,2,3,
または4のいずれかにおいて、転動体保持手段は、転動
体を光軸と直交する回転軸の廻りで回転させることを特
徴とする光量調節装置にある。
【0022】この構成によれば、ボール等の転動体を、
基板等に備え付けられる固定部材と前記可動部材のそれ
ぞれに設けられた転動体保持手段によって保持すること
により、容易に3軸方向の位置決めができ、製造コスト
の低減が実現できる。また、転動体の転がりによって前
記可動部材が摺動するので動作時の摩擦を低減でき、同
じ動作速度を得る場合にはより小型の駆動手段で駆動で
きることになり部品コストの低減が実現できる他、同じ
駆動手段を用いた場合はより高速な動作が期待できる。
さらに、転動体を用いることで静止摩擦係数と動摩擦係
数の差を小さくでき、動作開始または動作終了を滑らか
に行うことができるので制御性が向上する。また、固定
部材、転動体および可動部材等の各部品を積層していく
だけで容易に製作できるので、製作コストを低減でき
る。
【0023】本出願に係る第6の発明の目的を実現する
構成は、請求項6に記載のように、請求項1,2,3,
4,または5のいずれかにおいて、絞り部材は、前記第
1の部材と前記第2の部材とによって挟まれた空間に有
することを特徴とする光量調節装置にある。
【0024】この構成によれば、固定部材と可動部材の
間に絞り部材をおくことで、回動する絞り部材を保護す
ることができるので、絞り部材を保護する部材が不要に
なり、部品コストの低減が実現できる。
【0025】
【実施例】以下に図面を参照しつつ本発明に係る実施例
について説明する。
【0026】図1は本実施例の主要構成要素を示すもの
であり、図1において、100は自動絞り装置の光軸で
ある。1は中央に開口部1Aを有する可動部材である。
2は可動部材1の転動体保持手段であり、本実施例では
可動部材1の図中裏側の円周方向に穿ってあるV溝であ
る。3はL型アーム形状の絞り羽根である。なお、絞り
羽根3は本実施例の場合3枚であるが、何枚用いてもよ
い。4は絞り羽根開閉ピンであり、本実施例では可動部
材1の円周方向に120度の間隔で3本植設されてい
る。5は過回転防止ピンであり、本実施例では可動部材
1の円周方向に120度の間隔で3本植設されている。
6は中央に開口部6Aを有する固定部材である。
【0027】7は固定部材6の転動体保持手段であり、
本実施例では前記可動部材1のV溝に対向して固定部材
6の円周方向に穿ってあるV溝である。このように固定
部材6のV溝7は可動部材1のV溝2に対向している。
そして、固定部材6は自動絞り装置を不図示である基板
に固定するための構造体と可動部材1との摺動部を兼ね
ている。したがって、可動部材1と固定部材6の材質は
表面が滑らかで、低摩擦な材料が適している。また、可
動部材1は高速で動作する必要があるので軽い材料であ
ることも要求される。本実施例では可動部材1、固定部
材6ともにプラスティックを用いているが上記の条件を
満たせば材料は何でも良い。
【0028】図1において、8は固定部材6の開口部6
A縁部に形成した過回転防止溝である。該過回転防止溝
8は過回転防止ピン5の回転を制限するためのもので、
本実施例では円周方向に120度間隔で3箇所設けられ
ている。
【0029】9は球形状の転動体であるところのボール
である。該ボール9は本実施例では3個であるが、何個
用いても良い。該ボール9は可動部材1のV溝2と固定
部材6のV溝7の間に介在され、これにより固定部材6
に対し可動部材1を滑らかに動かすことができる。10
はリテーナである。該リテーナ10はボール9を可動部
材1の円周方向に穿ってあるV溝2と固定部材6の円周
方向に穿ってあるV溝7との間に略120度の間隔で均
等に配置するための働きをする。
【0030】図2に可動部材1と固定部材6がボール9
により支持される様子を示す。可動部材1のV溝2と固
定部材6のV溝7の間のボール9は図中の溝面とA,
B,CおよびDの4点だけで接触し、しかも可動部材1
の回転によって転がるので極めて回転摩擦抵抗が小さく
なる。また、静止摩擦力と動摩擦力の差が小さくなり、
滑らかに回転させることができる。さらに、ボール9は
転動体保持手段であるV溝2及び7によって保持されて
いるので光軸100の方向とこれに直交する平面方向の
3軸方向に対して位置決めが達成されており、可動部材
1は光軸100と直交する平面方向にだけ可動になる。
【0031】図1に戻って、11は絞り羽根3の一端に
施されたカム穴である。該カム穴11には前記絞り羽根
開閉ピン4が嵌入し、該絞り羽根開閉ピン4が円周方向
に沿って動作することで絞り羽根3が開閉する。絞り羽
根3の開閉動作の詳細については後述する。12は絞り
羽根3を固定部材6に支持するための支持部材であり、
本実施例ではピアノ線で作られたヒンジである。ヒンジ
12は本実施例では絞り羽根3に接着接合されている。
これにより、従来の軸と軸受けを用いた支持をしたとき
現れる軸と軸受けのクリアランスによる遊びをなくし、
絞り羽根3の開口精度を向上させている。13は固定部
材6の開口部6A縁部に形成した絞り羽根位置決め溝で
ある。
【0032】図5(a)は絞り羽根位置決め溝13を可
動部材1の回転中心からみた図である。図5(b)は絞
り羽根位置決め溝13を光軸100の方向からみた図で
ある。絞り羽根位置決め溝13は図5(a)のようにV
型の断面を持ち、ヒンジ12をV型の溝の最狭部に押し
付け、図5(b)のようにヒンジ12の端面30をV型
の溝のE面に着き当てて取り付けることで絞り羽根3の
固定部材6に対する位置決めを容易にしている。
【0033】図1に戻って、14は絞り羽根3を滑らか
に動作させるための中央に開口部14Aを有する下側滑
り板である。15は同じく絞り羽根3を滑らかに動作さ
せるための中央に開口部15Aを有する上側滑り板であ
る。下側滑り板14と上側滑り板15はともに絞り羽根
3の動作時の摩擦を低減するためのものであり、自己潤
滑性のある低摩擦の材料が適している。16は固定部材
6の開口部6A縁部に植設した滑り板位置決めピンであ
る。17は下側滑り板位置決め穴である。18は上側滑
り板位置決め穴である。
【0034】図3に絞り羽根3の配置の様子を示す。絞
り羽根3は支持部材であるヒンジ12を介して固定部材
6に支持されている。カム穴11に可動部材1に円周上
に配置された絞り羽根開閉ピン4が通り、可動部材1が
円周方向へ動くことによって絞り羽根3が開閉する。図
3の場合、上から見て可動部材1が反時計回りに回転す
ると絞り羽根3が開き、時計回りに回転すると閉じ、絞
り装置の開口が変化する。
【0035】再び図1に戻って、19は固定部材6の開
口部6A縁部に配したコイルである。20は磁界を発生
する手段であり、本実施例では磁石である。21は固定
部材6の下面に配されたコイル19側のヨークである。
22は磁石20のバックヨークである。これらヨークは
本実施例の場合、電磁軟鉄であるが、透磁率の高い材料
であれば何でも良い。23はコイル固定部である。コイ
ル固定部23は固定部材6の開口部6A縁部にあり、コ
イル19を適正な位置に配置するための位置決めのため
のものである。24は可動部材1の開口部1A縁部に形
成した磁石固定部であり、磁石20を適正な位置に配置
するための位置決めのための溝である。図1においてコ
イル19、磁石20等はそれぞれ1個だけ用いている
が、本実施例での自動絞り装置の可動部材1と固定部材
6は光軸100を中心として円周方向に3等分してコイ
ル固定部23や磁石固定部24等が配置されており、こ
れらを簡単に3個まで増やせる構造になっている。な
お、本発明はコイル19、磁石20等の数を3個までに
限定するものではない。
【0036】図1を参考に自動絞り装置の組み立て手順
を示す。まず、固定部材6にコイル19をコイル固定部
23を利用して位置決めし接着して取り付ける。なお、
固定部材6は鏡筒の一部や、電気部品または他の光学機
器等の基板の一部であっても良い。次に、ヨーク21を
固定部材6に固定する。次に、固定部材6のヨーク21
が固定されている裏の面を上にして、下側滑り板14を
滑り板位置決めピン16と下側滑り板位置決め穴17を
利用して上から載せる。次に、絞り羽根3を絞り羽根位
置決め溝13を利用して上から載せ、取り付ける。な
お、ヒンジ12はあらかじめ絞り羽根3に植設されてい
る。次に、上側滑り板15を滑り板位置決めピン16と
上側滑り板位置決め穴18を利用して上から載せる。次
に、リテーナ10を固定部材6のV溝7に合わせて上か
ら設置する。次に、ボール9をリテーナ10の穴に入
れ、固定部材6のV溝7に設置する。次に、可動部材1
を該可動部材1のV溝2が固定部材6のV溝7に対向
し、ボール9と接するように設置する。なお、このと
き、絞り羽根開閉ピン4がカム穴11に嵌入するように
する。そして最後に、あらかじめ接着しておいた磁石2
0とバックヨーク22をコイル19と対向する位置の磁
石固定部24に上から嵌め込む。このとき、可動部材1
を磁石20の吸引力で保持することができ、可動部材1
を保持するための機械的な部品は不要である。
【0037】このように、本実施例の自動絞り装置は部
品全てを積層していくだけで製作することができる。ま
た、可動部材1は絞りを駆動する部材と絞りのケースと
なる構成部材を兼ねており、固定部材6も絞りの構成部
材と可動部材1を摺動させる軸受けを兼ねており、部品
数の低減を実現している。
【0038】さらに、本実施例では光軸から見て可動部
材1のV溝2よりも内側に駆動手段の一部である磁石2
0が配置されていることを特徴としている。可動部材の
材質は前記のようにプラスティック等であり、その密度
は約1〜2g/cm3 であるが、磁石の密度は約7.5
g/cm3 、ヨークの密度は約7.9g/cm3 と重
い。また、駆動トルクは回転中心(この場合は光軸10
0)からの距離に比例するが、慣性モーメントは距離の
4乗に比例して大きくなる。そのため磁石20やヨーク
22のような質量のある駆動手段の一部をV溝2よりも
内側におくことで回転半径を小さくし慣性モーメントの
低減による高速動作を実現している。
【0039】次に、自動絞り装置の駆動手段について説
明する。本実施例での駆動手段はコイル19が固定され
磁石20が回動するボイスコイルモータである。コイル
19は固定部材6に固定され、磁石20は可動部材1に
固定されているので、磁石20とともに可動部材1が回
転する。図4(a)は自動絞り装置を可動部材1を上に
して光軸方向から見たときの駆動手段の構成要素の配置
を示した図である。図4(b)に図1に示す自動絞り装
置の駆動手段であるムービングマグネット式のボイスコ
イルモータの構成要素であるコイル19、磁石20、ヨ
ーク21、バックヨーク22を抜き出し、図4(a)の
A−A断面を矢印の方向からみたときの磁気回路の構成
を示す。磁石20は図のように着磁されており、磁束ル
ープの流れは25のようになる。コイル19はこの磁束
ループ25と直角に交わる平面に配置されており、コイ
ル19にループ26のように電流が流れるとローレンツ
力によって磁石20は矢印27の方向へ力を受け、コイ
ル19にループ28のように電流が流れると同じく矢印
29の方向へ力を受けるので、可動部材1を光軸100
と直交する平面方向にダイレクトに駆動することができ
る。
【0040】本実施例の場合、可動部材1を電磁力によ
り非接触的に駆動するので、歯車のような接触機械的な
動力伝達装置が不要になる等他の部分でも部品数の低減
を実現しており、部品数の低減による装置の小型化を実
現している。さらに、コイル19が固定部材6に固定さ
れているので、コイルを可動部材1に取り付けた場合に
必要になるポリミド樹脂等からなるフレキシブルな基板
やブラシ接点等が不要になり、摺動抵抗の低減により、
絞りの高速動作を可能にしている。
【0041】以上の構成により、コイル19に流れる電
流を制御することで本実施例の自動絞り装置の開口を制
御することができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1により、例えば可動する第1の
部材と固定された第2の部材が光量調節装置の構成部材
と摺動部材とを兼ねることができ、部品数の低減によっ
て低コスト化や小型化を実現できる他、ボール等の転動
体を、基板等に備え付けられる固定された第2の部材と
可動される第1の部材のそれぞれに設けられた転動体保
持手段によって保持することにより、固定部材に対する
可動部材の3軸方向の位置決めを容易にかつ正確に行う
ことができるので可動部材によって開閉される絞り羽根
の位置も容易にかつ正確に決めることができ、光量調節
装置における絞りの開口を簡単に精度良く位置決めでき
る。また、転動体の転がりによって前記可動部材が摺動
するので動作時の摩擦を低減でき、同じ動作速度を得る
場合にはより小型の駆動手段で駆動できることになり、
部品コストの低減が実現できる他、同じ駆動手段を用い
た場合はより高速な動作が期待できる。さらに、転動体
を用いることで静止摩擦係数と動摩擦係数の差を小さく
でき、動作開始または動作終了を滑らかに行うことがで
きるので制御性が向上する。
【0043】請求項2により、第2の部材と第1の部材
とを互いに保持する機械的な手段が不要になり、部品コ
ストの低減と製作の簡易化が実現できる。
【0044】請求項3により、コイルからの配線を引き
出すための引出線を省くことができ、部品数の低減を実
現できるとともに、可動部材から引出線を引き出した場
合の引出線の質量による可動部材の質量の増加や摺動抵
抗を防ぐことができ、可動部材の高速運動が可能とな
る。
【0045】請求項4により、磁石等の質量の高い装置
を回転軸の近辺に配置することができ、可動部材の慣性
モーメントの低減が可能となり可動部材を高速に回転さ
せることができる。また、固定部材または可動部材から
はみ出ることなく駆動手段を配置することができるので
装置の小型化が実現できる。また、該電磁的手段によっ
て力は光軸と略直交する平面内に発生するので、該可動
部材を直接駆動でき歯車等の動力伝達装置が不要になる
ので、部品数の低減によって装置の小型化とコストの低
減が実現できる。
【0046】請求項5により、ボール等の転動体を、基
板等に備え付けられる固定部材と前記可動部材のそれぞ
れに設けられた転動体保持手段によって保持することに
より、容易に3軸方向の位置決めができ、製造コストの
低減が実現できる。また、転動体の転がりによって前記
可動部材が摺動するので動作時の摩擦を低減でき、同じ
動作速度を得る場合にはより小型の駆動手段で駆動でき
ることになり部品コストの低減が実現できる他、同じ駆
動手段を用いた場合はより高速な動作が期待できる。さ
らに、転動体を用いることで静止摩擦係数と動摩擦係数
の差を小さくでき、動作開始または動作終了を滑らかに
行うことができるので制御性が向上する。また、固定部
材、転動体および可動部材等の各部品を積層していくだ
けで容易に製作できるので、製作コストを低減できる。
【0047】請求項6により、固定部材と可動部材の間
に絞り部材をおくことで、回動する絞り部材を保護する
ことができるので、絞り部材を保護する部材が不必要に
なり、部品コストの低減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願に係る発明の実施例を示した自動絞り装
置の分解斜視図。
【図2】本出願に係る発明の実施例を示し、転動体保持
手段のV溝とボールとの位置関係の要部を示す断面図。
【図3】本出願に係る発明の実施例を示し、絞り羽根開
閉ピンにより絞り羽根が開閉される状態を示す平面図で
ある。
【図4】本出願に係る発明の実施例を示し、駆動手段で
あるムービングマグネット式のホイスコイルモータのコ
イルと磁石とヨークとの配置を示すもので、(a)は平
面図、(b)は(a)のA−A断面図。
【図5】本出願に係る発明の実施例を示し、絞り羽根位
置決め溝の形状とヒンジとの取り付け状態を示すもの
で、(a)は可動部材の回転中心から見た側面図、
(b)は光軸方向から見た平面図。
【符号の説明】
1…可動部材 2,7…転動体
保持手段 3…絞り羽根 4…絞り羽根開
閉ピン 5…過回転防止ピン 6…固定部材 8…過回転防止溝 9…転動体 10…リテーナ 11…カム穴 12…支持部材 13…絞り羽根
位置決め溝 14…下側滑り板 15…上側滑り
板 16…滑り板位置決めピン 17…下側滑り
板位置決め穴 18…上側滑り板位置決め穴 19…コイル 20…磁石 21…ヨーク 22…バックヨーク 23…コイル固
定部 24…磁石固定部 25…磁束 100…光軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸が通る開口部を有する第1の部材
    と、光軸が通る開口部を有する第2の部材とを駆動手段
    により相対回転させ、複数の絞り部材で形成される絞り
    開口径を可変とする光量調節装置において、該第1の部
    材と該第2の部材とを複数の転動体を介して相対回転可
    能とする転動体保持手段を有することを特徴とする光量
    調節装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、駆動手段は、第1の
    部材と第2の部材とを相互に保持することを特徴とする
    光量調節装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、電磁的機構である駆
    動手段は、可動な第1の部材に磁界を発生する手段を有
    し、固定の第2の部材に設けたコイルとで構成されるこ
    とを特徴とする光量調節装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3において、駆動手
    段は、駆動に供する部分が摺動部位よりも内側に配され
    たことを特徴とする光量調節装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3,または4において、
    転動体保持手段は、転動体を光軸と直交する回転軸の廻
    りで回転させることを特徴とする光量調節装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4,または5におい
    て、絞り部材は、前記第1の部材と前記第2の部材とに
    よって挟まれた空間に有することを特徴とする光量調節
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008289889A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Tyco Healthcare Group Lp 位置調節機構を備える外科用アクセス装置
EP3503526A1 (en) * 2016-04-15 2019-06-26 LG Electronics Inc. -1- Mobile terminal
CN115494681A (zh) * 2022-01-30 2022-12-20 华为技术有限公司 可变光圈、摄像模组以及电子设备

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