JP2005274856A - 光量調節装置および光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】減光部材の薄型化を達成しつつ、該減光部材の光透過部分である半透明部が光透過口に対して進退する際に他の部材と擦れて傷が付くことのないように保護する。
【解決手段】光軸を中心とした光通過口を備えた装置基盤1,7と、光透過性の薄板状の母材上に減光機能をもつ半透明部6hが少なくとも1箇所形成される減光部材6と、前記光通過口に対して前記減光部材を進退させる減光用電磁駆動手段とを有し、前記減光部材は、前記半透明部を除く前記母材上に突起部6s,6rが少なくとも1箇所設けられたものであり、該突起部に、前記光通過口に対して進退する際に前記半透明部が前記光軸と直交する方向に位置する部材と擦れて傷が付くことを防止する機能を持たせている。
【選択図】図2
【解決手段】光軸を中心とした光通過口を備えた装置基盤1,7と、光透過性の薄板状の母材上に減光機能をもつ半透明部6hが少なくとも1箇所形成される減光部材6と、前記光通過口に対して前記減光部材を進退させる減光用電磁駆動手段とを有し、前記減光部材は、前記半透明部を除く前記母材上に突起部6s,6rが少なくとも1箇所設けられたものであり、該突起部に、前記光通過口に対して進退する際に前記半透明部が前記光軸と直交する方向に位置する部材と擦れて傷が付くことを防止する機能を持たせている。
【選択図】図2
Description
本発明は、光通過口を通過する光を減光する機能を有する光量調節装置および該光量調節装置を有するカメラ等の光学機器に関するものである。
従来、ムービングマグネット式の電磁駆動ユニットを、シャッタ羽根等の駆動源として用いたシャッタ装置が提案されている(特許文献1参照)。
近年、この種のシャッタ装置等の光量調節装置を備えたビデオカメラ、スチルカメラなどの光学機器では、小型化(薄型化)の要求が強く、必然的に光学機器内に配置される光量調節装置の小型化も要求される。ここで、レンズ鏡筒を備えたカメラにおいて、光量調節装置は、フォーカシングやズーミングを行うためのレンズ駆動機構(レンズ駆動源を含む)とともに、円筒状のレンズ鏡筒内に配置されている。そこで、カメラの小型化(レンズ鏡筒の径方向における小型化)を図るためには、光量調節装置などを光軸中心とする極力小さい径内に収納したいという要求がある。
また、カメラの小型化(レンズ鏡筒の光軸方向での小型化)を図る場合、光量調節装置から撮像媒体(フィルムやCCD等の撮像素子)までの距離や、光量調節装置からレンズ駆動源までの距離を短くする必要があるが、各部材間の干渉を防ぐためには、光量調節装置の厚み(光軸方向における長さ)を薄くしたいという要求がある。
ここで、永久磁石にネオジム系(Nd−Fe−B)マグネット等の高磁性材料からなるロータマグネットを用いることにより、駆動ユニットを小型化してシャッタ装置全体としても小型化を図ることができる。
特開平5−216090号公報
従来、光量調節のために小絞り口径を設けた絞り羽根を用いる代わりに、口径部が半透明のNDフィルターを有する絞り羽根、いわゆるND羽根を用いる場合は、NDフィルターを2枚の羽根材でサンドイッチして構成して該NDフィルターが地板や羽根カバー板等に擦れないようにしていた。その結果、ND羽根を収めた羽根室が分厚くなってしまい、光量調節装置そのものが厚くなってしまう欠点があった。
(発明の目的)
本発明の第1の目的は、減光部材の薄型化を達成しつつ、該減光部材の光透過部分である半透明部が光透過口に対して進退する際に他の部材と擦れて傷が付くことのないように保護することのできる光量調節装置及び光学機器を提供しようとするものである。
本発明の第1の目的は、減光部材の薄型化を達成しつつ、該減光部材の光透過部分である半透明部が光透過口に対して進退する際に他の部材と擦れて傷が付くことのないように保護することのできる光量調節装置及び光学機器を提供しようとするものである。
本発明の第2の目的は、減光部材の光透過口に対する進退のための走行スペースを小さくし、装置の小型化を達成するとともに、減光部材の進退運動をスムーズに行えるようにすることのできる光量調節装置及び光学機器を提供しようとするものである。
本発明の第3の目的は、減光機能と遮光機能の両方を具備しつつ、装置の小型化を達成することのできる光量調節装置及び光学機器を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光軸を中心とした光通過口を備えた装置基盤と、光透過性の薄板状の母材上に減光機能をもつ半透明部が少なくとも1箇所形成される減光部材と、前記光通過口に対して前記減光部材を進退させる減光用電磁駆動手段とを有し、前記減光部材が、前記半透明部を除く前記母材上に突起部が少なくとも1箇所設けられたものであり、該突起部に、前記光通過口に対して進退する際に前記半透明部が前記光軸と直交する方向に位置する部材と擦れて傷が付くことを防止する機能を持たせている光量調節装置とするものである。
また、上記第2の目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、前記光軸方向に所定の空隙をもって前記装置基盤に取り付けられ、前記空隙を前記減光部材の走行スペースとするとともに、前記光通過口に対応する位置に開口部を有する押さえ部材を有し、前記減光部材の前記突起部は前記装置基盤と相対する面側に設けられており、前記押さえ部材の前記減光部材と相対する面側に、前記減光部材の前記光通過口に対する進退運動をガイドする突起状ガイド部が設けられている請求項1に記載の光量調節装置とするものである。
同じく上記第2の目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、前記光軸方向に所定の空隙をもって前記装置基盤に取り付けられ、前記空隙を前記減光部材の走行スペースとするとともに、前記光通過口に対応する位置に開口部を有する押さえ部材を有し、前記減光部材の前記突起部は前記押さえ部材と相対する面側に設けられており、前記装置基盤の前記減光部材と相対する面側に、前記減光部材の前記光通過口に対する進退運動をガイドする突起状ガイド部が設けられている請求項1に記載の光量調節装置とするものである。
また、上記第3の目的を達成するために,請求項4に記載の発明は、前記走行スペース内の前記減光部材の前記突起部と相対する面側に配置される遮光機能をもつ薄板状の遮光部材と、前記光軸に直交する略同一平面上に前記減光用電磁駆動手段と共に配置され、前記遮光部材を前記光通過口に対して進退させる遮光用電磁駆動手段とを有する請求項2又は3に記載の光量調節装置とするものである。
また、上記第1ないし第3の目的を達成するために、請求項1から4のいずれかに記載の光量調節装置を有する光学機器とするものである。
本発明によれば、減光部材の薄型化を達成しつつ、該減光部材の光透過部分である半透明部が光透過口に対して進退する際に他の部材と擦れて傷が付くことのないように保護することができる光量調節装置又は光学機器を提供できるものである。
以下の実施例1及び実施例2に示す通りである。
図1は本発明の実施例1に係る光量調節装置を示す分解斜視図、図2は図1の光量調節装置の部分断面図である。図3ないし図6は図1の光量調節装置の状態遷移を示す平面図であり、詳しくは、図3は遮光部材であるところのシャッタ羽根ならびに減光部材であるところのND羽根の双方が光透過口から退避した第1の位置にある状態を、図4はシャッタ羽根が光透過口を遮蔽した第2の位置にあり、ND羽根は光透過口から退避した第1の位置にある状態を、図5はシャッタ羽根が光透過口から退避した第1の位置にあり、ND羽根に設けた小絞り口径が光透過口内に進入した第2の位置にある状態を、図6はシャッタ羽根ならびにND羽根の双方が光透過口内に進入した第2の位置にある状態を、それぞれ示す。また、図7は図1の光量調節装置を備えたカメラの概略図である。
図7において、10はカメラ本体であり、この内部には撮影を可能とする各種の部材が配置されている。11はカメラ本体10内に配置された撮影レンズであり、被写体光束を通過させる。ここで、撮影レンズ11を複数のレンズ群11A〜11Cで構成し、これらのレンズ群の光軸方向における距離を変えることにより、光学ズームを行わせることもできる。12は模式的に示した光量調節装置であり、撮影レンズ11を通過した被写体光束の遮光や減光を行う。この光量調節装置12の具体的な構成については後述する。13は撮像媒体であり、CCDやCMOS等の撮像素子で構成されている。なお、撮像媒体13として、フィルムを用いることもできる。
撮像媒体13には、撮影レンズ11を通過した被写体光束が受光(露光)される。これにより、撮像媒体13からは受光量に応じた画像信号が出力され、この画像信号に所定の画像信号処理が施された後、カメラ本体10に設けられた不図示の表示部に被写体画像として表示される。この被写体画像のデータは、カメラ本体10内に挿入される不図示の記録媒体(例えば、フラッシュメモリーカード)に記録することもできる。なお、カメラ本体10には、撮影動作を開始させるための操作部が設けられており、この操作部を撮影者が操作することにより撮影(撮像)を行うことができる。
次に、図7に示した光量調節装置12の具体的な構成例について、図1を用いて説明する。
図1において、1はシャッタ地板であり、以下に説明する各種の部材が取り付けられる。シャッタ地板1の中央には、開口部1dが形成されている。7は開放口径(光透過口)7dを有した口径板であり、開口部1dを覆うようにしてシャッタ地板1上に配されている。2は永久磁石で構成されたロータマグネットであり、この外周面が2極(N極、S極)に着磁されている。ロータマグネット2の軸受け穴2aはシャッタ地板1に設けられた回転軸1aに回転自在に嵌合している。2’は永久磁石で構成されたロータマグネットであり、この外周面が2極(N極、S極)に着磁されている。ロータマグネット2’の軸受け穴2a’はシャッタ地板1に設けられた回転軸1a’に回転自在に嵌合している。3はシャッタ羽根(遮光部材)であり、回転軸穴3aにシャッタ地板1に設けられた回転軸1aが、長穴3bにロータマグネット2に設けられた羽根駆動ピン2bが、それぞれ嵌合している。
4は軟磁性材料からなるステータヨークであり、馬蹄形状に形成されている。このステータヨーク4は、ロータマグネット2の外周曲面に対向して配置される磁極部4a,4bを有する。また、ステータヨーク4は、後述する電磁コイルユニット5とともにシャッタ地板1に対して羽根取り付け側(図1中上側)から取り付けられる。4’は軟磁性材料からなるステータヨークであり、馬蹄形状に形成されている。このステータヨーク4’は、ロータマグネット2’の外周曲面に対向して配置される磁極部4a’,4b’を有する。また、ステータヨーク4’は、後述する電磁コイルユニット5’とともに、シャッタ地板1に対して羽根取り付け側(図1中上側)から取り付けられる。
5は電磁コイルユニットであり、ボビン5aに導線からなるコイルが巻き付けられて構成されている。この電磁コイルユニット5は、1枚又は複数枚積層された構成のステータヨーク4が挿入された状態でシャッタ地板1に取り付けられる。5’は電磁コイルユニットであり、ボビン5a’に導線からなるコイルが巻き付けられて構成されている。この電磁コイルユニット5’は、1枚又は複数枚積層された構成のステータヨーク4’が挿入された状態でシャッタ地板1に取り付けられる。
6はNDフィルター部を有する絞り羽根であるところのND羽根(減光部材)であり、開放口径7d内に進入した第2の位置にあるときに該開放口径7dを覆うように配置された前記NDフィルター部である半透明部6hが蒸着膜にて透明な薄板材の表面に1箇所(複数であっても良い)形成されており、回転軸穴6aが地板1に設けられた回転軸1a’に、長穴6bがロータマグネット2’に設けられた羽根駆動ピン2b’に、それぞれ嵌合している。ND羽根6の透明部には、ND羽根6の回転中心と同心で、図1の下側方向へ母材である薄板材を絞り成形してなる突起形状の2本のガイドレール6r,6sが形成されている。
ここで、ロータマグネット2および2’、ステータヨーク4および4’、電磁コイルユニット5および5’は同一形状であり、シャッタ地板1に光軸Xを中心に点対称に配置されている。
8は羽根押さえ板であり、シャッタ地板1に設けられたビス穴1eに対して所定の間隔を空けた状態で2本のビス9で取り付けられる。これにより、羽根押さえ板8は、シャッタ羽根3およびND羽根6を保護するとともに、シャッタ羽根3およびND羽根6の走行スペースを確保する。また、羽根押さえ板8の中央には、光通過口となる開口部8cが形成されている。羽根押さえ板8には、ND羽根6の回転中心と同心で、図の下側に突起形状の円弧形状の2本のガイドレール8r,8sが形成されている。
図2は図1の光量調節装置の部分断面図、詳しくは、シャッタ羽根3およびND羽根6のガイドレール6r,6s、羽根押さえ板8のガイドレール8r,8sとの関係を示した部分断面図である。ガイドレール6r,6sによりND羽根6の光透過部分である半透明部(NDフィルター部)6hがシャッタ羽根3との接触を保護されて擦れることなく、常に適宜な空間が確保されながら進退動作する。同様に、羽根押さえ板8のガイドレール8r,8sによりND羽根6の光透過部分である半透明部6hが羽根押さえ板8との接触を保護されて擦れることなく、常に適宜な空間が確保されながら進退動作する。
光量調節装置12の組み立て時において、羽根押さえ板8の角部8b,8b’は、ボビン5aのフランジ部5b,5cおよびボビン5a’のフランジ部5b’,5c’に当接するようになっており、電磁コイルユニット5およびステータヨーク4は、羽根押さえ板8およびシャッタ地板1により挟み込まれた状態で固定されている。
ここで、フランジ部5b,5b’,5c,5c’の上面(図1中上側の面)は、電磁コイルユニット5,5’の上面に対して羽根押さえ板8の厚み分だけ下方に位置しており、光量調節装置12を組み立てた状態において、羽根押さえ板8の上面および電磁コイルユニット5,5’の上面が、略同一平面内に位置するようになっている。また、フランジ部5b,5b’,5c,5c’の下面(図1中下側の面)は、電磁コイルユニット5,5’の下面に対してシャッタ地板1の厚み分だけ上方に位置しており、光量調節装置12を組み立てた状態において、シャッタ地板1の下面および電磁コイルユニット5,5’の下面が略同一平面内に位置するようになっている。上記構成により、電磁コイルユニット5,5’は、光量調節装置12の厚み内に収まるようになっている。
また、電磁コイルユニット5,5’(ステータヨーク4,4’)は、フランジ部5b,5cが羽根押さえ板8(角部8b)およびシャッタ地板1により挟み込まれた状態で固定されているため、該電磁コイルユニット5,5’(ステータヨーク4,4’)をシャッタ地板1に固定するための部材(例えば、ビス)が不要になる。このように部品点数を削減することで、光量調節装置12の低コスト化を図ることができるとともに、該光量調節装置12を小型化(薄型化)することができる。しかも、シャッタ羽根3のアクチュエータ(ロータマグネット2、電磁コイルユニット5およびステータヨーク4)並びに、ND羽根6のアクチュエータ(ロータマグネット2’、電磁コイルユニット5’およびステータヨーク4’)を光量調節装置12の厚み内に収まるように構成することで、特許文献1に示されている光量調節装置などに比べて光量調節装置の小型化(薄型化)を図ることができる。
次に、本実施例1に係る光量調節装置12の組み立て方法について説明する。
まず、ステータヨーク4が挿入された電磁コイルユニット5をシャッタ地板1に組み込む。同様に、ステータヨーク4’が挿入された電磁コイルユニット5’をシャッタ地板1に組み込む。次に、口径板7をシャッタ地板1上に切り欠き部7a,7a’,7b,7b’がシャッタ地板1およびステータヨーク4,4’に嵌合するように配置させる。
そして、回転軸1a,1a’にロータマグネット2,2’を挿入する。このとき、ロータマグネット2,2’は無着磁状態である。次に、シャッタ羽根3を回転軸1aおよび羽根駆動ピン2aに係合させる。同様にND羽根6を回転軸1a’および羽根駆動ピン2a’に係合させる。次いで、羽根押さえ板8を2本のビス9を用いてシャッタ地板1に取り付ける。最後に、シャッタ羽根3およびND羽根6をそれぞれ第2の位置に固定した状態(図4の状態)で、ロータマグネット2,2’を同時に所定の磁化方向へ着磁する。これにより、光量調節装置12が組み立てられる。
本実施例1における光量調節装置12では、該光量調節装置12を構成するすべての部品をシャッタ地板1に対して一方(図1中上方)から取り付けることができるため、光量調節装置12の組み立てが容易になる。また、2個のロータマグネットを同時に着磁することで、工数の削減が図れる。
次に、上述した構成の光量調節装置12の動作(状態遷移)について、図3ないし図6を用いて説明する。なお、図3ないし図6は羽根押さえ板8を取り除いた状態の平面図である。
図3は、遮光部材であるところのシャッタ羽根3ならびに減光部材であるところのND羽根6の双方が開放口径7dから退避した第1の位置にある状態(開放状態)を示す。
電磁コイルユニット5,5’が通電OFFの状態にあるとき、ステータヨーク4は非励磁状態にあり、ロータマグネット2,2’は、ステータヨーク4,4’の磁極部4a,4a’,4b,4b’との吸引力(ディテント力)によって、シャッタ地板1の突き当て面1b,1cにシャッタ羽根3ならびにND羽根6の双方が突き当たった状態に保持される。
図3の状態からステータヨーク4の磁極部4aがS極になり、磁極部4bがN極になるように電磁コイルユニット5の通電制御を行うと、ステータヨーク4とロータマグネット2との間に吸引力と反発力が生じてロータマグネット2が図3の状態から反時計回りに約40°〜50°の角度で回転し、シャッタ羽根3が図3の開放状態から開放口径7dを覆う位置まで移動する。これにより、図4に示すように、シャッタ羽根3は光透過口を遮蔽した第2の位置となり、一方、ND羽根6は光透過口から退避した第1の位置のままであり、結果、光透過口には半透過部6hは無く、シャッタ羽根3は閉じ状態となる。
ここで、ロータマグネット2およびステータヨーク4は、ロータマグネット2の全作動範囲(角度40°〜50°)のうち中間位置(約20°〜25°)でディテント力がゼロとなり、かつディテント力の方向が中間位置の前後で左右(逆方向)に切り換わるように配置されている。このような配置関係とすることにより、電磁コイルユニット5に通電してシャッタ羽根3の回動を行った後、通電OFFの状態にしても、ディテント力によりシャッタ羽根3がシャッタ地板1に形成された突き当て面1bに当接したままとなる。すなわち、シャッタ羽根3が開口径7dを覆った状態に保持される。
次に、ステータヨーク4の磁極部4aがN極になり、磁極部4bがS極になるように電磁コイルユニット5への通電制御を行うと、ステータヨーク4およびロータマグネット2の間に反発力と吸引力が生じてロータマグネット2が図3中、時計回りに約40°〜50°の角度で回転して、初期の位置(図3に示す位置)に戻る。
また、図3の状態から、ステータヨーク4’の磁極部4a’がN極になり、磁極部4b’Sが極になるように電磁コイルユニット5’への通電制御を行うと、ステータヨーク4’とロータマグネット2’との間に吸引力と反発力が生じてロータマグネット2’が図3の状態から反時計回りに約40°〜50°の角度で回転し、ND羽根6が第1の位置である退避状態から開放口径7dへ半透明部6hを進入させた状態(第2の位置)まで移動する。これにより、図5に示すように、シャッタ羽根3は光透過口から退避した第1の位置のままであり、一方、ND羽根6の半透明部6hが光透過口内に進入した第2の位置となり、結果、光透過口に半透過部6hが入り、シャッタ羽根3は開放状態となる。
その後、電磁コイルユニット5’を通電OFF状態にすると、ロータマグネット2’およびステータヨーク4’間のディテント力によってND羽根6が図5に示す状態に保持される。
次に、ステータヨーク4の磁極部4aがS極になり、磁極部4bがN極になるように電磁コイルユニット5への通電制御を行うと、ステータヨーク4とロータマグネット2との間に吸引力と反発力が生じてロータマグネット2が図5の状態から反時計回りに約40°〜50°の角度で回転し、シャッタ羽根3が開放状態から開放口径7dを覆う位置まで移動する。これにより、図6に示すように、シャッタ羽根3ならびにND羽根6の双方が光透過口内に進入した第2の位置となり、結果、光透過口に半透過部6hが入り、シャッタ羽根3は閉じ状態となる。
このように電磁コイルユニット5、5’への正、逆通電制御を行うことによるロータマグネット2,2’およびステータヨーク4,4’の磁気的な吸引、反発作用の2つの力の働きを受けて、シャッタ羽根3ならびにND羽根6は回転軸1a,1a’を中心に回転して開放口径7d(光透過口)を開閉して遮光したり、半透明部を進入させて減光したりすることができる。
また、電磁コイルユニット5,5’への通電が遮断された後は、ロータマグネット2,2’およびステータヨーク4,4’間に生じるディテント力により、シャッタ羽根3およびND羽根6は突き当て部1b又は1cに付勢された状態で当接(停止)する。
本実施例1に係る光量調節装置12を、撮像媒体13がCCD等の撮像素子で構成されたデジタルカメラに搭載した場合には、電磁コイルユニット5,5’への正、逆通電の制御により、上記のようにシャッタ羽根3およびND羽根6の駆動を制御することになる。また、本実施例1の光量調節装置12を、撮像媒体13がフィルムで構成されたカメラに搭載した場合には、電磁コイルユニット5,5’への通電時間および通電タイミングにより、シャッタ羽根3およびND羽根6の駆動を制御することになる。
なお、上記の実施例1では、ND羽根6の透明部に設けた2本のガイドレール6r,6sによってシャッタ羽根3との空隙を形成しているが、ガイドレールの本数は1本、または3本以上でも良い。また、レール状ではなく半球状の突起としても同様の効果が得られる。羽根押さえ板8についても同様に、ガイドレールの本数は1本、または3本以上でも良く、また、レール状ではなく半球状の突起としても同様の効果が得られる。
また、ND羽根6には図2の下側に2本のガイドレール6r,6sが設けられているが、ガイドレール6sを図中の上側に設ける構造にすることで、羽根押さえ板8のガードレールを無くすこともできる。もしくは、ガイドレール6rの傍に上側に突起形状を新たに設け、ガイドレール6sの傍に上側に突起形状を新たに設けることでも、羽根押さえ板8のガードレールを無くすこともできる。また、半透過部6hは薄膜蒸着により形成しているが、これに限定されるものではない。
上記実施例1では、光量調節装置は、図1の下側から、シャッタ地板1、口径板7、シャッタ羽根3、ND羽根6、羽根押さえ板8の順で組み立てられていたが、シャッタ羽根3とND羽根6の順序を入れ換えても良い。図8はその場合の部分断面図である。
本発明の実施例2に係わる光量調節装置12は、図8に示すように、シャッタ地板1、口径板7、ND羽根6、シャッタ羽根3、羽根押さえ板8の順で組み立てられている。このとき、ND羽根6は、口径板7とシャッタ羽根3に擦れることになるので、このND羽根6に設けたガイドレール6r,6sは、図8の上側に突起形状となるように形成されている。口径板7にもガイドレール7r,7sが図8の上側に突起形状となるように形成されている。
その結果、ガイドレール6r,6sによりND羽根6の光透過部分である半透明部6hは、シャッタ羽根3および口径板7との接触を保護されて擦れることなく、常に適宜な空間が確保されながら進退動作することが可能となる。
なお、本実施例2では、シャッタ地板1の上に口径板7を配置しているが、シャッタ地板1に開放口径を設けても良く、その場合には口径板7は不要となり、ガイドレールをシャッタ地板1上に形成することになる。上記実施例1についても、シャッタ地板1に開放口径を設けて、口径板7を削除することが可能であり、その方法は述べるまでもない。
以上の実施例1及び2によれば、任意の時間遮光するシャッタ機能に加えて、NDフィルターによる絞り機能を付加した光量調節装置を構成し、シャッタ用と絞り用の2つの羽根駆動ユニットを備えながら、特許文献2とほぼ同等の小型化(薄型化)と組み立て性を実現することができる。
詳しくは、光通過口(開放口径7d)に対して退避した第1の位置と進入した第2の位置に進退可能な遮光部材であるND羽根6を備え、このND羽根6は、薄板状の光透過性の母材に少なくとも1箇の半透明部6h(半透明状の薄膜が蒸着されてなる)が形成されるとともに、例えば母材を絞り成形してなる突起形状のガイドレール6r,6s(1箇以上でよい)が形成されている。さらに、このND羽根6の回転運動をガイドするガイドレールを、押さえ部材8、または口径板7(もしくはシャッタ地板1)に備え、このガイドレール8s,8r,7s,7rとND羽根6のガイドレール6r,6sを用いて、それぞれの間に適宜な空隙を形成して、ND羽根6を回転運動させる構成にしている。
すなわち、薄型化を図るために極力小さくした羽根の走行スペース(シャッタ地板1と押さえ部材8との空隙)にも、半透明部6hの形成されたND羽根6を配置できるようにするために、光透過部分である半透明部6hに擦れ傷が付かないように保護するガイドレール6r,6sを該ND羽根6に備え、かつ、押さえ部材8等にガイドレール8s,8r等を設けた構成にしているので、光量調節装置全体を小型化(薄型化)しながらも、ND羽根6を用いて減光することをスムーズに行うことが可能となり、口径が小さすぎて開放径よりも小さくした口径の絞り口径を付けられないような場合でも、光学性能が劣化しない光量調節装置を提供することができる。
上記各実施例において、シャッタ地板1、口径板7が本発明の装置基盤に、羽根押さえ板8が本発明の押さえ部材に、ガイドレール7r,7sやガイドレール8r,8sが本発明の突起ガイド部に、ND羽根6が本発明の減光部材に、半透明部6hが本発明の半透明部に、ガイドレール6s,6rが本発明の突起部に、ロータマグネット2、駆動ピン2b、ステータヨーク4及び電磁コイルユニット5が本発明の第2の電磁駆動手段に、シャッタ羽根3が本発明の遮光部材に、ロータマグネット2’、駆動ピン2b’、ステータヨーク4’及び電磁コイルユニット5’が本発明の第1の電磁駆動手段に、それぞれ相当する。
なお、本実施例1に係る光量調節装置は、カメラ本体に着脱可能なレンズ装置やカメラが内蔵された携帯電子機器(携帯電話)等の光学機器にも搭載することができる。上述したように小型化が可能な光量調節装置を光学機器に搭載すれば、光学機器全体も小型化が可能となる。
1 シャッタ地板
2,2’ ロータマグネット
2b,2b’駆動ピン
3 シャッタ羽根
4,4’ ステータヨーク
5,5’ 電磁コイルユニット
5a,5a’ボビン
6 ND羽根
6a 回転軸穴
6b 長穴
6h 半透明部
6r,6s ガイドレール
7 口径板
7r,7s ガイドレール
8 羽根押さえ板
8r,8s ガイドレール
2,2’ ロータマグネット
2b,2b’駆動ピン
3 シャッタ羽根
4,4’ ステータヨーク
5,5’ 電磁コイルユニット
5a,5a’ボビン
6 ND羽根
6a 回転軸穴
6b 長穴
6h 半透明部
6r,6s ガイドレール
7 口径板
7r,7s ガイドレール
8 羽根押さえ板
8r,8s ガイドレール
Claims (5)
- 光軸を中心とした光通過口を備えた装置基盤と、
光透過性の薄板状の母材上に減光機能をもつ半透明部が少なくとも1箇所形成される減光部材と、
前記光通過口に対して前記減光部材を進退させる減光用電磁駆動手段とを有し、
前記減光部材は、前記半透明部を除く前記母材上に突起部が少なくとも1箇所設けられたものであり、該突起部に、前記光通過口に対して進退する際に前記半透明部が前記光軸と直交する方向に位置する部材と擦れて傷が付くことを防止する機能を持たせていることを特徴とする光量調節装置。 - 前記光軸方向に所定の空隙をもって前記装置基盤に取り付けられ、前記空隙を前記減光部材の走行スペースとするとともに、前記光通過口に対応する位置に開口部を有する押さえ部材を有し、
前記減光部材の前記突起部は前記装置基盤と相対する面側に設けられており、
前記押さえ部材の前記減光部材と相対する面側に、前記減光部材の前記光通過口に対する進退運動をガイドする突起状ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光量調節装置。 - 前記光軸方向に所定の空隙をもって前記装置基盤に取り付けられ、前記空隙を前記減光部材の走行スペースとするとともに、前記光通過口に対応する位置に開口部を有する押さえ部材を有し、
前記減光部材の前記突起部は前記押さえ部材と相対する面側に設けられており、
前記装置基盤の前記減光部材と相対する面側に、前記減光部材の前記光通過口に対する進退運動をガイドする突起状ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光量調節装置。 - 前記走行スペース内の前記減光部材の前記突起部と相対する面側に配置される遮光機能をもつ薄板状の遮光部材と、前記光軸に直交する略同一平面上に前記減光用電磁駆動手段と共に配置され、前記遮光部材を前記光通過口に対して進退させる遮光用電磁駆動手段とを有することを特徴とする請求項2又は3に記載光量調節装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載の光量調節装置を有することを特徴とする光学機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004086507A JP2005274856A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 光量調節装置および光学機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004086507A JP2005274856A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 光量調節装置および光学機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005274856A true JP2005274856A (ja) | 2005-10-06 |
Family
ID=35174614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004086507A Pending JP2005274856A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 光量調節装置および光学機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005274856A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007183490A (ja) * | 2006-01-10 | 2007-07-19 | Canon Electronics Inc | 光量調節装置及びカメラ |
JP2007264617A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-10-11 | Nidec Copal Corp | カメラ用羽根駆動装置 |
JP2008061318A (ja) * | 2006-08-29 | 2008-03-13 | Sony Corp | 光学装置のアクチュエータ装置及び撮像装置 |
JP2011175290A (ja) * | 2011-05-13 | 2011-09-08 | Sony Corp | 光量調整装置及び撮像装置 |
-
2004
- 2004-03-24 JP JP2004086507A patent/JP2005274856A/ja active Pending
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