JPH08312922A - グリルバーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コスト安のグリルバーナを提供する。 【構成】 所定の角度内方下向きに傾斜させた炎口部
１、１を有するメインバーナＡ、Ａと該メインバーナ
Ａ、Ａへの火移りバーナＢとをコ字状に一体形成して部
品点数の削減と構造の簡略化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、たとえば、両面焼き
グリルの下バーナとして用いるグリルバーナに関する。

【０００２】

【従来の技術】ガステーブルに組込まれたグリル等にお
いて、従来の両面焼きグリルの下バーナは、たとえば、
図１２に示されているように、一対の単独の棒バーナ
Ａ′、Ａ′を左右対向位置にその炎口１′、１′が内方
下向きとなるように傾斜させて設置し、左右の棒バーナ
Ａ′、Ａ′に点火パイロット（図示せず）で火移りさせ
る構造としているのが一般的である。この場合、左右ど
ちらかの棒バーナに熱電対ＴＣを設けてマグネット弁を
吸着開放保持するようにしているが、熱電対が設けられ
ていない側の棒バーナが消火した時はこれに再度火移り
させるのは構造上困難で使い勝手の悪いものであった。

【０００３】そこで、左右の棒バーナＡ′、Ａ′間に火
移り用の常火バーナＢ′を設置すれば上記問題点は解決
されるが、２つの棒バーナＡ′、Ａ′と１つの常火バー
ナＢ′の３つのバーナ部品を必要とするため、部品点数
が多くなり、また、構造的にも配管その他が複雑となる
ので、コスト的に高価となるという問題点があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この発明のグリルバー
ナは、上記課題を解決するために、一対のメインバーナ
と火移りバーナをコ字状に一体化して部品点数の削減と
構造の簡略化を図ってコスト安とするとともに、焼き性
能もよいグリルバーナの提供を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するこの
発明のグリルバーナは、被調理物の設定熱量による加熱
を均等化するために炎口部を内方下向きに所定の角度傾
斜させた一対のメインバーナを一定の間隔を存して相対
向して備え、上記相対向する一対のメインバーナを基端
において火移りバーナで連結し全体としてコ字状に一体
形成したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】上記構成を有するこの発明のグリルバーナは、
相対向する一対のメインバーナとこれらの火移りバーナ
とをコ字状に一体化したから、部品点数の削減と相まっ
て構造の簡略化が実現できる。この結果、コスト安とな
る。

【０００７】また、相対向するメインバーナの炎口部は
内方下向きに所定の角度傾斜しているので、被調理物の
設定熱量による加熱が各部均等となる。この結果、焼き
性能は向上する。

【０００８】

【実施例】以下この発明のグリルバーナの一実施例につ
いて図面を参照して説明する。

【０００９】実施例のグリルバーナは相対向する一対の
メインバーナＡ、Ａと火移りバーナＢとをコ字状に一体
化したプレスバーナであって、一対のメインバーナＡ、
Ａの炎口部１、１は内方下向きに所定の角度θだけ傾斜
していてバーナの熱が被調理物の中央部にまで届くよう
にして被調理物の設定熱量による加熱が各部均等に行い
うるようになしている。仮に、一対のメインバーナＡ、
Ａの炎口部１、１を水平状にした場合は被調理物の中央
部にまでバーナの熱が届かないので、被調理物の両端が
こげてしまう。

【００１０】上記一対のメインバーナＡ、Ａは一定の間
隔を存して内向きに対設され、その基端において火移り
バーナＢで連結され、全体として平面コ字状に一体形成
されている。なお、上記火移りバーナＢの炎口部２は実
施例のように水平状とするほか、メインバーナＡ、Ａの
炎口部１、１と同様に下向きに傾斜させてもよい。

【００１１】上記構成のグリルバーナにおいて、火移り
バーナＢの後側に混合管３を並設し、この混合管３から
の混合ガスを相対向する一対のメインバーナＡ、Ａと火
移りバーナＢへそれぞれの混合ガス通路４、５、５を介
して均等に分配供給し（図１の矢印ｃ参照）、一対のメ
インバーナＡ、Ａの炎口部１、１の各部に均等な主炎
ａ、ａが形成されるとともに、火移りバーナＢには所定
の火移り炎が形成されるようになっている。

【００１２】上記メインバーナＡは、内板６と外板７を
もって形成され（図４〜図６参照）、火移りバーナＢは
１枚の板体で形成されている。そこで、一対のメインバ
ーナＡ、Ａと火移りバーナＢはコ字状に配して混合管３
とともにプレス成型により一体に作られ、炎口部１はス
ポット溶接１ｃにより、また、周縁はカシメ１ｄにより
一体に固着されている。

【００１３】上記メインバーナＡの炎口部１はその混合
ガス通路５から通孔８を介して供給される混合ガスを燃
焼する炎口１ａと混合ガス通路５から直接供給される混
合ガスを燃焼する炎口１ｂとからなり（図７参照）、主
炎ａ（図１１参照）の燃焼効率を高める構造となってい
る。また、火移りバーナＢの炎口２はその混合ガス通路
４から供給される混合ガスが燃焼して火移りに必要な最
小限の火移り炎を形成するようになっている（図８参
照）。さらに、メインバーナＡ、Ａと火移りバーナＢと
の境界部（コーナ部）には火移り炎のガイド板９、９を
備えて火移りが迅速、確実に行いうるようにしている
（図９参照）。

【００１４】上記グリルバーナの設置にあたり、一対の
メインバーナＡ、Ａはグリル庫１０内の下部両側に相対
向して位置し、このバーナによる熱のみで焼き網１５上
の被調理物を下方から加熱するようにする。また、火移
りバーナＢはグリル庫１０の背面壁１１と隔壁１２との
間に位置させて庫内の加熱に影響を与えることなく火移
りだけに供するようにする。さらに、混合管３はグリル
庫１０の背面壁１１と器体外壁１１ａとの間の庫外に位
置させてグリル庫１０内の熱が伝わるのを避けるように
するものである（図１０及び図１１参照）。

【００１５】図１１はこの発明のグリルバーナをガステ
ーブルに組込まれた両面焼きグリルの下バーナに用いた
実施例であって、１３、１３は上バーナで、この上バー
ナ１３、１３の火炎ａ′で加熱される熱板１４からの輻
射熱で焼き網１５上の被調理物を上方から加熱する。１
６は水受皿で、グリル庫１０の底面に出しいれ自由に備
えられている。また、１７は上バーナ１３、１３の点火
パイロット、１８はグリル庫１０の上端部に備えたフー
ド、ＴＣは熱電対、１９、１９はグリルの両側に備えた
こんろ部との区画壁、２０、２０はこんろ部の五徳、２
１はグリルの排気カバー、２２はガスノズルである。

【００１６】上記構成において、炎口部１、１を内方下
向きに所定の角度θだけ傾斜させて備えた相対向する一
対のメインバーナＡ、Ａとこれらへの火移りバーナＢと
はコ字状に一体形成されているから、両面焼きグリルの
下バーナが１つのバーナ部品となって部品点数は削減さ
れ、ガスの配管構造及びバーナの設置構造等も簡略化さ
れる。

【００１７】また、相対向する一対のメインバーナＡ、
Ａの炎口部１、１は内方下向きに所定の角度傾斜してい
るので、メインバーナＡ、Ａからの熱は焼き網１５上の
被調理物の中央部分にまで届いて被調理物の設定熱量に
よる下方からの加熱が各部均等に行いうる。

【００１８】以上この発明の実施例について説明した
が、この発明はこうした実施例に何等限定されるもので
はなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
なる態様で実施し得ることは勿論である。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したこの発明のグリルバーナに
よれば、一対のメインバーナと火移りバーナとをコ字状
に一体化したので、部品点数は削減され、構造的にも簡
略化される。したがって、従来のように一対の単独の棒
バーナと点火バーナ又は常火バーナの３つのバーナ部品
を要していたものに比べコスト的に著しく安くなる。

【００２０】また、相対向するメインバーナの炎口部は
内方下向きに傾斜して被調理物の設定熱量による加熱が
各部均等に行いうるから、焼き性能は向上し、たとえ
ば、両面焼きグリルの下バーナに用いて効果的なもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のグリルバーナの一実施例を示した平
面図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ断面図である。

【図３】図１のＹ−Ｙ断面図である。

【図４】図１のＣ−Ｃ断面図である。

【図５】図１のＤ−Ｄ断面図である。

【図６】図１のＥ−Ｅ断面図である。

【図７】図１のＦ矢視図である。

【図８】図１のＧ矢視図である。

【図９】図１のＨ矢視図である。

【図１０】この発明のグリルバーナをガステーブルの両
面焼きグリルの下バーナに用いた場合の設置状態の概略
平面図である。

【図１１】その縦断正面図である。

【図１２】従来例の同断面図である。

【符号の説明】

１ 炎口部 Ａ メインバーナ Ｂ 火移りバーナ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被調理物の設定熱量による加熱を均等化
   するために炎口部を内方下向きに所定の角度傾斜させた
   一対のメインバーナを一定の間隔を存して相対向して備
   え、 上記相対向する一対のメインバーナを基端において火移
   りバーナで連結し全体としてコ字状に一体形成したこと
   を特徴とするグリルバーナ。