JPH08312666A - アダプター付き等速ジョイント用ブーツ - Google Patents

アダプター付き等速ジョイント用ブーツ

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JPH08312666A
JPH08312666A JP14136195A JP14136195A JPH08312666A JP H08312666 A JPH08312666 A JP H08312666A JP 14136195 A JP14136195 A JP 14136195A JP 14136195 A JP14136195 A JP 14136195A JP H08312666 A JPH08312666 A JP H08312666A
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JP
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adapter
fixed
movable
constant velocity
bellows
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JP14136195A
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Satoru Konishi
悟 小西
Atsushi Ishikawa
篤 石川
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KIIPAA KK
Keeper Co Ltd
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KIIPAA KK
Keeper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベローに対し過度な伸長応力並びに圧縮応力
が発生するのを防ぐと共に捩りが生ずるのを防ぐ。 【構成】 一端が等速ジョイント10の駆動軸14に固
定されるベロー20と、このベロー20の他端を保持す
ると共に一端が等速ジョイント10の外輪12aに固定
されるアダプター18とから成るアダプター付き等速ジ
ョイント用ブーツにおいて、アダプター18を外輪12
aに取り付けられる固定アダプター22と一端でベロー
20の他端を保持する可動アダプター24との二部材で
構成する。固定アダプター22と可動アダプター24と
は、相対的に軸方向に摺動自在でかつ一定量摺動したと
きに係止させてそれ以上の軸方向移動が妨げられると共
に、相対的に周方向へ回転自在に係合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主に自動車のプロペ
ラシャフトに用いられる等速ジョイントのブーツに関す
る。更に詳述すると、本発明は、一端が等速ジョイント
の駆動軸に固定されるベローと、このベローの他端を保
持すると共に一端が等速ジョイントの外輪に固定される
アダプターとから成るアダプター付き等速ジョイント用
ブーツのアダプターの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】FR型や4輪駆動の自動車にはプロペラ
シャフトが用いられており、該プロペラシャフトには等
速ジョイント1が介在されている。そして、図5に示す
ように、等速ジョイント1のジョイント本体2と駆動軸
3とには、ブーツ4が取り付けられており、該ブーツ4
の内部にはグリースが封入されている。
【0003】ここで、ブーツ4は、金属製のほぼ円筒形
状のアダプター5と、ゴム等の弾性体から成るベロー6
とにより構成されている。そして、アダプター5は、基
端部が拡径されて止着部5aが形成されており、該止着
部5aがジョイント本体2の外輪に止着されている。ま
た、アダプター5の先端部は内側に折り曲げられてかし
め部5bが形成され、そこにベロー6の他端を巻き込む
ように保持している。ベロー6はその中央部付近がジョ
イント本体2へ向けて湾曲するように捲られるようにし
て先端部が駆動軸3に締付バンド7で締め付けられてい
る。このように装着されることによって駆動軸3が軸方
向にスライドする際にベロー6の湾曲が変化して追従し
得るように設けられている。
【0004】ところで、プロペラシャフトの回転中に駆
動軸3がジョイント本体2に対して出入りするように若
干スライドすることがある。これにより、例えば駆動軸
3がジョイント本体2から離れる方向に摺動される場
合、図6に示すように、ベロー6がアダプター5の内部
から引き出されて変形された状態で駆動軸3及びジョイ
ント本体2と共に回転することとなる。また、作動角が
大きくとられたときにも、ベロー6の一部分に過大な引
張状態が発生したまま回転することとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、上述した
ブーツ4の構造では、作動角が大きくとられたり、駆動
軸3のスライド量が大きくなった場合に、ベロー6に無
理な伸長応力が発生して劣化が早められる虞がある。そ
こで、ベロー6を通常よりも長く形成しておき、駆動軸
3が伸長方向にスライドしたときにも屈曲部分を伸ばし
て追従できるようにし、ベロー6に伸長応力がほとんど
発生しないようにする構造が考えられる。しかし、かか
る構造では、駆動軸3が通常の位置に戻された場合に、
ベロー6の中央部の湾曲した部分がジョイント本体2に
接触することがある。このため、ベロー6が摩耗したり
該ベロー6に過度の圧縮応力が発生して、かえって寿命
が短かくなる虞がある。
【0006】また、ブーツの中のグリースが固まってき
たときなど、ベロー6に捻れが生じることによってもベ
ロー6の寿命がさらに短かくなる虞がある。特に、ブー
ツ4の内部のグリースが劣化している場合は、ベロー6
の内面にグリースが付着してベロー6の弾力性が減退さ
れることがあり、ベロー6の劣化が大きくなる虞があ
る。
【0007】そこで、この発明では、取り付けた駆動軸
の軸方向への移動に伴うベローの伸張に対する影響を少
なくし、かつベローの捻れを防止するアダプター付き等
速ジョイント用ブーツを提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は、一端が等速ジョイントの駆動軸に固定さ
れるベローと、このベローの他端を保持すると共に一端
が等速ジョイントの外輪に固定されるアダプターとから
成るアダプター付き等速ジョイント用ブーツにおいて、
アダプターを前記外輪に取り付けられる固定アダプター
と一端でベローの他端を保持する可動アダプターとの2
部材で構成し、固定アダプターと可動アダプターとを、
相対的に軸方向に摺動自在でかつ一定量摺動したときに
係止されてそれ以上の軸方向移動が妨げられると共に相
対的に周方向へ回転自在に係合されるようにしている。
【0009】また、本発明のアダプター付き等速ジョイ
ント用ブーツは、固定アダプターと可動アダプターとの
それぞれに、周方向に沿った段差部を形成し、これらの
段差部同士が係合して固定アダプターと可動アダプター
とを係合させるようにしている。
【0010】また、本発明のアダプター付き等速ジョイ
ント用ブーツは、固定アダプターと可動アダプターとの
うち、いずれか一方には周方向に環状の複数の係合凸部
を、他方には周方向に環状の複数の係合凹部を設け、こ
れら複数の係合凸部と係合凹部とが少なくとも1箇所で
係合して固定アダプターと可動アダプターとが係合され
ると共に係合凸部と係合凹部の軸方向移動許容範囲の外
に互いに係合してそれ以上の軸方向移動を妨げるストッ
パ部をそれぞれ設けるようにしている。
【0011】更に、本発明のアダプター付き等速ジョイ
ント用ブーツは、固定アダプターと可動アダプターとの
係合部分で外側に位置する方の部材の内周面に、係合部
分から離れるにつれて拡径するテーパ状のグリース逃げ
部を形成している。
【0012】
【作用】したがって、等速ジョイントの駆動軸のスライ
ドによってベローが伸張されようとすると、可動アダプ
ターが固定アダプター上を滑って移動し、ベローに無理
な伸張応力が発生するのを防ぐ。また、固定アダプター
と可動アダプターとは互いに回転軸方向に摺動自在で、
かつ互いに回転自在に係合されている。そして、駆動軸
が通常の位置に戻されたときは、ベロー及び可動アダプ
ターも通常の位置に移動される。
【0013】また、駆動軸がジョイント本体に対して押
し込まれる場合は、ベローがアダプターに押し込まれ、
該ベローが変形される。この時、ベローの寸法は伸長方
向のスライドに対応させてあらかじめ長く設定されてい
ないので、ベローの変形が最小限に抑えられて特に無理
な変形やジョイント内部との干渉を起こすことがない。
【0014】また、ブーツの中のグリースが固まったと
きなどにベローに捻れが生じても、このベローの他端を
支持する可動アダプターが固定アダプター上で滑って回
転するので、ベローの捻れは解消される。
【0015】また、固定アダプターと可動アダプターと
のそれぞれに、周方向に沿った段差部が形成されている
場合は、これらの段差部同士が係合して固定アダプター
と可動アダプターとが組み立てられる。このため、段差
部同士の摺動や回転により、固定アダプターに対して可
動アダプターが移動自在とされる。
【0016】一方、固定アダプターと可動アダプターと
のうち、いずれか一方には周方向に沿った係合凸部が、
他方には周方向に沿った係合凹部が設けられている場合
は、これら係合凸部と係合凹部とが係合して、固定アダ
プターと可動アダプターとが組み立てられる。このた
め、係合凸部と係合凹部との摺動や回転により、固定ア
ダプターに対して可動アダプターが移動自在とされる。
【0017】また、固定アダプターと可動アダプターと
の係合部分で外周側に位置する方の部材の内側面にテー
パ形状のグリース逃げ部を形成した場合は、アダプター
の回転の際に生ずる遠心力により、グリースが拡径され
た方向に流動される。このため、固定アダプターと可動
アダプターとの係合部分からグリースが漏出することが
防止される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の構成を、図面に示す実施例に
基づいて詳細に説明する。なお、本実施例では、自動車
のプロペラシャフトに装着した等速ジョイントに適した
ブーツについて説明している。
【0019】図1に本発明のアダプター付き等速ジョイ
ント用ブーツの一実施例を示す。このブーツ16は、一
端が等速ジョイント10の駆動軸14に固定されるベロ
ー20と、このベロー20の他端を保持すると共に一端
が等速ジョイント10の外輪12aに固定されるアダプ
ター18とから構成されている。そして、アダプター1
8は、ジョイント外輪12aに一端が取り付けられる固
定アダプター22とベロー20の他端を保持する可動ア
ダプター24との2部材で構成されており、これら固定
アダプター22と可動アダプター24とは、金属製ある
いは合成樹脂製でほぼ円筒形状とされている。
【0020】固定アダプター22は、基端部が拡径され
て止着部22aが形成されており、該止着部22aの外
縁部に円筒部22bが形成されている。そして、止着部
22aがジョイント本体12の外輪12aに止着されて
おり、この止着部分はシールが行われている。図1及び
図2に示すように、固定アダプター22の先端部には固
定段差部22cが形成されており、該固定段差部22c
は段差面が先端側を指向した形状とされている。また、
固定段差部22cより基端側には固定ストッパ部として
の固定テーパ部22dが形成されており、該固定テーパ
部22dは先端側に向けて拡径された形状とされてい
る。
【0021】一方、可動アダプター24の基端部には可
動段差部24aが形成されており、該可動段差部24a
は段差面が基端側を指向した形状とされている。そし
て、可動段差部24aより基端側には可動ストッパ部と
しての可動テーパ部24bが形成されており、該可動テ
ーパ部24bは先端側に向けて拡径された形状とされて
いる。さらに、可動段差部24aの先端側にはグリース
逃げ部24cが形成されており、該グリース逃げ部24
cは先端側に向けて拡径されたテーパ形状とされてい
る。
【0022】なお、固定段差部22cと可動段差部24
aとは係合されてアダプター18が組み立てられてお
り、各段差部22c、24aの段差面同士が当接された
状態が通常の状態とされている。
【0023】また、可動アダプター24の先端部は内側
に曲折されており、かしめ部24dが形成されている。
該かしめ部24dにはベロー20の基端部がかしめられ
て保持されており、該ベロー20の中央部付近はジョイ
ント本体12に近接するよう湾曲されている。また、該
ベロー20の先端部は駆動軸14に取り付けられてお
り、締付バンド26により締め付けられてシールが行わ
れている。
【0024】さらに、ブーツ16の内部にはグリースが
封入されており、該グリースによりジョイント本体12
での摩擦が減少される。
【0025】なお、ブーツ16をジョイント本体12に
装着する際には、予め固定アダプター22と可動アダプ
ター24とを結合してアダプター18を組み立ててお
き、該アダプター18にベロー20を止着してブーツ1
6を完成させる。そして、アダプター18をジョイント
本体12に止着して、ベロー20を駆動軸14に嵌合す
ることにより、ブーツ16の装着が行われる。
【0026】以上により構成された本実施例のアダプタ
ー付き等速ジョイント用ブーツによると、次に示すよう
に駆動軸の伸張方向へのスライドに対して動作する。
【0027】例えば、自動車の動力系に急激な過負荷が
かかった場合等に、駆動軸14が伸長する方向にスライ
ドすることがある。この場合、駆動軸14のスライドに
伴ってベロー20がアダプター18の内部から引き出さ
れる。このため、ベロー20は屈曲した部分を伸ばすよ
うに変形する。しかし、その変形が過度な場合、即ち無
理な伸張応力が発生するベロー20の移動や変形に伴っ
て、可動アダプター24が固定アダプター22上を滑っ
て移動する。この移動は可動段差部24aが固定段差部
22cに対して摺動することよって行われる。この可動
アダプター24の移動によりベロー20に無理な力が働
かない通常の状態となって、可動アダプター24を移動
させる外力が無くなれば移動が停止される。そして、こ
の状態で、駆動軸14及びジョイント本体12の回転と
共にブーツ16も回転される。なお、可動アダプター2
4の摺動は、図3に示すように、可動アダプター24の
可動テーパ部24bが固定テーパ部22dと当接するま
で行われる。
【0028】一方、駆動軸14が通常の位置に戻される
と、ベロー20がアダプター18の内部に押し込まれる
のに伴って可動アダプター24もジョイント本体12に
近接する方向に摺動される。そして、図2に示すよう
に、各段差部の段差面同士が当接するまで摺動する。
【0029】ところで、ブーツ16内部のグリースの固
化などによってベロー20に捻れが生じても、可動アダ
プター24が固定アダプター22に対して回転すること
により、捻れは解消される。
【0030】また、固定段差部22cと可動段差部24
aとの間にグリースが侵入して漏洩しようとしても、該
グリースはグリース逃げ部24cにおいて遠心力の影響
を受け、グリース逃げ部24cのテーパ部に沿って流動
され、係合部分付近からブーツ16内に押し戻される。
したがって、ブーツ内のグリースが可動アダプター24
と固定アダプター22との連結部分から漏洩することが
ない。
【0031】したがって、本実施例によれば、駆動軸1
4がジョイント本体12から引き出されてもベロー20
がアダプター18から極端に引き出されることはなく、
ベロー20の過度な伸長応力の発生を抑制する。また、
グリースの固化などによってベロー20に回転方向への
抵抗が生じても、可動アダプター24の回転方向への滑
りでベロー20の捻り応力の発生を極力防止することが
できる。このため、ベロー20の寿命を短縮化させるこ
とはなく、部品交換の作業の頻度を減少させることがで
きる。
【0032】また、固定アダプター22には固定テーパ
部22dが、可動アダプター24には可動テーパ部24
bが形成されており、可動アダプター24が引き出され
た際には、図3に示すように、固定テーパ部22dと可
動テーパ部24bとが当接される。このため、可動アダ
プター24が固定アダプター22から脱落することが、
確実に防止される。
【0033】さらに、固定段差部22cの段差面と可動
段差部24aの段差面とが対向しているため、図2に示
すように、可動アダプター24が固定アダプター22に
対して所定の位置より押し込まれることが防止される。
このため、通常の状態の位置決めを、高精度で行うこと
ができる。
【0034】また、駆動軸がジョイント本体に対して押
し込まれる場合は、ベローがアダプターに押し込まれ、
該ベローが変形される。この時、ベローの寸法は伸長方
向のスライドに対応させてあらかじめ長く設定されてい
ないので、ベローの変形が最小限に抑えられて特に無理
な変形やジョイント内輪との干渉を起こすことがない。
【0035】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、固定アダプター22に固定段差部22c
を、可動アダプター24に可動段差部24aを設けて、
これら固定段差部22cと可動段差部24aとを係合さ
せて、固定アダプター22と可動アダプター24との摺
動及び回転を自在とする構造としたが、これら摺動及び
回転が自在に行われれば他の構造であっても構わない。
【0036】例えば、図4に示すように、固定アダプタ
ー22の先端部に複数の波状の係合突起22fを有する
係合凸部22eを設け、可動アダプター24の基端部に
複数の波状の係合溝24fを有する係合凹部24eを設
けて、これら係合凸部22eと係合凹部24eが少なく
とも1つの凹凸即ち係合突起22fと係合溝24fで係
合する構造であっても構わない。
【0037】この構造によれば、係合突起22fと係合
溝24fとが係合した通常の状態から、可動アダプター
24が固定アダプター22に対して近接及び離隔自在と
される。このため、駆動軸14の短縮及び伸長のいずれ
の摺動にも対応することができる。また、係合凸部22
eが係合凹部24eに係合されているので、可動アダプ
ター24が移動された場合は、これら係合凸部22eと
係合凹部24eとの側面同士が当接されて、可動アダプ
ター24が脱落することはない。尚、係合凸部22eの
前端面22gと後端面22h並びに係合凹部24eの前
端面24gと後端面24hは各々ストッパ部を構成し、
可動アダプター24の固定アダプター22からの抜け外
れが防止されている。
【0038】さらに、図4に示す上記の構造の固定アダ
プター22の先端部と可動アダプター24の基端部との
構造を、逆転させた構造としても構わない。例えば、固
定アダプター22に係合凹部を、可動アダプター24に
係合凸部を形成した構造とすることができる。従って、
各アダプターの形状に応じて適切な加工方法を選択する
ことができ、製作作業を効率よく行うことができる。
【0039】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係る等速ジ
ョイント用ブーツによれば、固定アダプターと可動アダ
プターとが軸方向に摺動自在に係合した構造としたの
で、ベローに対し過度な伸長応力が発生しようとする
と、ベローの変形と共に可動アダプターが固定アダプタ
ー上を軸方向に摺動してベローの伸長応力の急増を防ぐ
ことができる。また、ベローに対して圧縮力が発生する
方向に駆動軸がスライドしても、ベローの寸法は伸長方
向のスライドに対応させてあらかじめ長く設定されてい
ないので、ベローの変形が最小限に抑えられて特に無理
な変形やジョイント内輪との干渉を起こすことがない。
また、可動アダプターを固定アダプターに対して回転自
在としたので、ベローに対し捻れが発生しようとして
も、ベローの他端を支持する可動アダプターの滑りによ
ってベローの捻れが防がれる。このため、ベローの過度
な変形を最小限に抑えることができ、該ベローの応力の
発生を低減し、寿命を延長することができる。
【0040】また、請求項2及び3記載の本発明のアダ
プター付き等速ジョイント用ブーツによると、固定アダ
プターと可動アダプターとを嵌合させて押し込むだけで
一体的に連結できる。しかも、固定ストッパ部と可動ス
トッパ部とが係合して固定アダプターと可動アダプター
とが離脱することがなくなるので、可動アダプターが軸
方向に大きく可動されても、確実に作動が行われる。
【0041】さらに、固定アダプターまたは可動アダプ
ターのうち外側に位置する方の部材の内周面にテーパ形
状のグリース逃げ部を形成したので、これら係合部付近
に溜まったグリースがアダプターの回転による遠心力で
外側へ流動されてブーツ内へ押し戻される。このため、
固定アダプターと可動アダプターとの係合部分から、グ
リースが漏出することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る等速ジョイント用ブーツの実施例
を示す概略の断面図である。
【図2】図1に示す実施例の一部を拡大した一部省略の
断面図であり、通常の状態を示す。
【図3】図1に示す実施例の一部を拡大した一部省略の
断面図であり、伸長した状態を示す。
【図4】他の実施例の一部を拡大した一部省略の断面図
である。
【図5】従来の等速ジョイント用ブーツを示す概略の断
面図であり、通常の状態を示す。
【図6】従来の等速ジョイント用ブーツを示す概略の断
面図であり、伸長した状態を示す。
【符号の説明】
10 等速ジョイント 12 ジョイント本体 14 駆動軸 16 ブーツ 18 アダプター 20 ベロー 22 固定アダプター 22c 固定段差部 22d 固定テーパ部(固定ストッパ部) 22e 係合凸部 24 可動アダプター 24a 可動段差部 24b 可動テーパ部(可動ストッパ部) 24c グリース逃げ部 24d かしめ部 24e 係合凹部 22g,22h,24g,24h ストッパ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が等速ジョイントの駆動軸に固定さ
    れるベローと、このベローの他端を保持すると共に一端
    が等速ジョイントの外輪に固定されるアダプターとから
    成るアダプター付き等速ジョイント用ブーツにおいて、
    前記アダプターを前記外輪に取り付けられる固定アダプ
    ターと一端で前記ベローの他端を保持する可動アダプタ
    ーとの2部材で構成し、前記固定アダプターと前記可動
    アダプターとを、相対的に軸方向に摺動自在でかつ一定
    量摺動したときに係止されてそれ以上の軸方向移動が妨
    げられると共に相対的に周方向へ回転自在に係合された
    ことを特徴とするアダプター付き等速ジョイント用ブー
    ツ。
  2. 【請求項2】 前記固定アダプターと前記可動アダプタ
    ーとのそれぞれに、周方向に沿った段差部を形成し、こ
    れらの段差部同士が係合して、前記固定アダプターと前
    記可動アダプターとが係合することを特徴とする請求項
    1記載のアダプター付き等速ジョイント用ブーツ。
  3. 【請求項3】 前記固定アダプターと前記可動アダプタ
    ーとのうち、いずれか一方には周方向に環状の複数の係
    合凸部を、他方には周方向に環状の複数の係合凹部を設
    け、これら複数の係合凸部と係合凹部とが少なくとも1
    箇所で係合して前記固定アダプターと前記可動アダプタ
    ーとが係合されると共に前記係合凸部と係合凹部の軸方
    向移動許容範囲の外に互いに係合してそれ以上の軸方向
    移動を妨げるストッパ部をそれぞれ設けたことを特徴と
    する請求項1記載のアダプター付き等速ジョイント用ブ
    ーツ。
  4. 【請求項4】 前記固定アダプターと前記可動アダプタ
    ーとの係合部分で外側に位置する方の部材の内周面に、
    前記係合部分から離れるにつれて拡径するテーパ状のグ
    リース逃げ部を形成したことを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載のアダプター付き等速ジョイント
    用ブーツのアダプター。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1332137C (zh) * 2004-02-27 2007-08-15 丰田合成株式会社 等速万向节保护罩
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