JPH08311656A - 無電解Ni−Bメッキ液 - Google Patents
無電解Ni−Bメッキ液Info
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- JPH08311656A JPH08311656A JP11964895A JP11964895A JPH08311656A JP H08311656 A JPH08311656 A JP H08311656A JP 11964895 A JP11964895 A JP 11964895A JP 11964895 A JP11964895 A JP 11964895A JP H08311656 A JPH08311656 A JP H08311656A
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Abstract
ケル、または酢酸ニッケルを0.01モル/リットル 以上0.
05モル/リットル 以下、還元剤としてDMABを0.02モル
/リットル 以上0.20モル/リットル 以下、錯化剤としてエチレ
ンジアミンを0.10モル/リットル 以上0.20モル/リットル 以
下、第2錯化剤として乳酸を0.05モル/リットル 以上0.
30モル/リットル 以下、安定剤としてチオジグリコール酸を
1ppm以上6ppm 以下、促進剤としてPb2+イオンを5p
pm 以上30ppm 以下含んでいる無電解Ni−Bメッキ
液13。 【効果】 ガラスセラミックスやAlN製の基板21が
溶解・腐食されて強度的に劣化するのを防止すると共
に、金属配線層22に膜密着性、耐熱性、耐酸化性、高
硬度等の特性に優れたNi−Bメッキ被膜を選択的、か
つより迅速に形成することができる。
Description
に関し、より詳細には、例えばICパッケージ等の製造
工程でAlN(窒化アルミニウム)、ガラスセラミック
ス等の基板上に形成された金属配線層にNi(ニッケ
ル)−B(ほう素)系合金のメッキ処理を施す際等に有
用な無電解Ni−Bメッキ液に関する。
ンを陰極上に還元、析出させる電気メッキに対し、外部
電流を使わず、溶液中の金属イオンを被メッキ体の表面
に還元析出させる方法を化学メッキと呼んでいる。この
化学メッキは、さらにイオン置換に基づく浸漬メッキと
化学還元剤を用いる無電解メッキとに大別される。
製被メッキ体をAu(金)のような貴金属のイオンを含
有する溶液中に浸漬し、いわゆる置換反応により被メッ
キ体上にAuを析出させる方法であるが、一旦被メッキ
体の表面がAuで覆われるとこのメッキ被膜の成長が停
止するため、メッキ被膜を厚く形成するのが難しいとい
う問題点がある。
させる金属の塩、この金属を錯体化するための錯化剤、
金属錯体を還元して金属単体を還元析出させるための還
元剤等を混合した所定温度のメッキ液中に被メッキ体を
浸漬し、該被メッキ体の表面に前記金属を還元析出させ
る方法である。
するため、広く工業的に利用されている。 (1)電源や電極等が不要であり、メッキ液中に被メッ
キ体を浸漬するだけで密着力、均質性等に優れた均一厚
さのメッキ被膜が得られる。 (2)メッキ液組成等のメッキ処理条件を変化させるこ
とによりメッキ被膜の厚さやその物性等を制御するのが
容易であり、要求特性に合致するメッキ被膜の形成が可
能である。 (3)あらゆる形状の被メッキ体にも、付き回りよくメ
ッキ処理を施すことが可能である。 (4)プラスチック、ガラス、セラミックス等のような
非導電性物質にも、メッキ処理を直接的に施すことが可
能である。
Au、Co(コバルト)、Co−Fe(鉄)、Co−W
(タングステン)−P(リン)、Ni、Ni−Co、N
i−P、Ni−Co−P、Ni−Fe−P、Ni−W−
P、Ni−B等を用いた多くのメッキ方法が知られてい
る。この中で無電解Ni−Bメッキは、米国デュポン社
において1957年に開発された方法であり、当初はこ
れに用いるメッキ液がきわめて強いアルカリ性であった
ので、実際的には利用され難かった。その後メッキ液に
改良が重ねられ、ようやく実用化されるに至っている。
市販されている無電解Ni−Bメッキ液の基本的な配合
成分を、下記の表1に示した。
いてメッキ処理が施された配線基板を模式的に示した断
面図であり、図中31は基板を示している。基板31上
には例えばW(タングステン)製の金属配線層(または
金属パッド)32が形成されており、金属配線層32の
表面にはNi−Bメッキ被膜33が形成されている。こ
れら基板31、金属配線層32、Ni−Bメッキ被膜3
3を含んで製造工程途中の配線基板30が構成されてい
る。このNi−Bメッキ被膜33は、金属配線層32側
を下向きにして基板31を上記表1に記載されたいずれ
かの無電解Ni−Bメッキ液中に浸漬することにより形
成される。またNi−Bメッキ膜33の表面には、次の
工程においてAuメッキ処理が施されてAuメッキ被膜
34が形成されることが多い。
i−Bメッキ処理を施した場合、メッキ液中でどのよう
な反応が進行してNi−Bメッキ被膜33が形成される
かについて、その機構は完全に解明されているわけでは
ない。しかし、還元剤としてジメチルアミノボランが配
合されたメッキ液を用いて無電解Ni−Bメッキ処理を
施すと、メッキ液中においては下記の化1式、化2式で
示す化学反応が進行するといわれている。
6H2 O+H2
→Ni2 B+2Ni+2(CH3)2 H2 N+ +H3 BO
3 +6H+ +1/2H2 また、還元剤として水素化ホウ素ナトリウムが配合され
たメッキ液を用いて無電解Ni−Bメッキ処理を施す
と、メッキ液中においては下記の化3式で示す化学反応
が進行するといわれている。
2 B+H2+8Na+ +6H2 O このNi2 Bを含むNi−Bメッキ被膜33は膜密着
性、耐熱性、耐酸化性や硬度等の特性に優れると共に、
Auメッキ液等とのぬれ性が極めてよいという特性を有
している。このため、配線基板30がICパッケージ等
の製造工程中に各種の熱影響を受けた場合においても、
Ni−Bメッキ被膜33により金属配線層32の酸化が
防止され、品質を維持することができる。また次工程に
おいてNi−Bメッキ被膜33上にAuメッキ処理を施
した場合、Auメッキ被膜34を金属配線層32に付き
回りよく、かつ薄く形成することができ、コストを削減
することが可能となる。
の無電解Ni−Bメッキ液においては、このメッキ液中
に基板31を浸漬すると、基板31の材質が例えばAl
2 O3 (アルミナ)等のセラミックス、銅やAu等の金
属の場合には問題ないが、例えばAlNセラミックスや
ガラスセラミックスの場合、基板表面31a近傍がメッ
キ液により溶解・腐食され易く、この結果、配線基板3
0の強度が低下するという課題があった。
のであり、メッキ液中に浸漬した際、AlNセラミック
スやガラスセラミックス等の基板が溶解・腐食されるの
を防止し、配線基板の強度が低下するのを防止すること
ができる無電解Ni−Bメッキ液を提供することを目的
としている。
ラミックスやガラスセラミックス材料における腐食の減
少について種々検討を行ったところ、錯化剤として所定
量のエチレンジアミンと、第2錯化剤として所定量の乳
酸とを含んで構成された無電解Ni−Bメッキ液では、
上記した目的をほぼ達成できることを見出し本発明を完
成するに至った。
キ液は、Niイオン源として(含結晶水)塩化ニッケ
ル、(含結晶水)硫酸ニッケル、または(含結晶水)酢
酸ニッケルを0.01モル/リットル 以上0.05モル/リットル 以
下、還元剤としてジメチルアミノボラン(以下、DMA
Bと記す)を0.02モル/リットル 以上0.20モル/リットル 以
下、錯化剤として(含結晶水)エチレンジアミンを0.
10モル/リットル 以上0.20モル/リットル 以下、第2錯化剤と
して乳酸を0.05モル/リットル 以上0.30モル/リットル 以
下、安定剤としてチオジグリコール酸を1ppm 以上6pp
m 以下、促進剤としてPb2+イオンを5ppm 以上30pp
m 以下含んでいることを特徴としている。
が(含結晶水)塩化ニッケルと記載されているのは、塩
化ニッケルが結晶水を含むものであっても、無水物であ
ってもよいことを意味している。これはその他の化合物
においても同様である。以下、(含結晶水)が付加され
ている化合物についても、(含結晶水)を省略して表示
することとする。
化ニッケル、硫酸ニッケルまたは酢酸ニッケルの濃度が
0.01〜0.05モル/リットル の場合には、Niメッキ被
膜の形成に必要なNiイオンが適正量供給されることと
なり、正常な色彩を有する前記Niメッキ被膜を確実に
形成し得ることとなる。一方、前記塩化ニッケル、前記
硫酸ニッケルまたは前記酢酸ニッケルの濃度が0.01
モル/リットル 未満の場合には、供給される前記Niイオン量
が少なく、Niメッキ被膜が形成され難いこととなり、
またNiメッキ被膜が黒褐色を呈し易く、この上にさら
にメッキ処理を施した際の金属(Au等)被膜に悪影響
を及ぼし易くなる。他方、前記塩化ニッケル、前記硫酸
ニッケルまたは前記酢酸ニッケルの濃度が0.05モル/リ
ットルを超える場合には、前記メッキ液中に粉末状または
箔片状のNiが析出し易くなり、却ってNiメッキ被膜
の析出速度が低下することとなる。
0モル/リットル の場合には、所定の還元力が得られると共
に、メッキ液の自己分解反応が防止されることとなる。
また前記DMABは前記Ni−Bメッキ被膜中のB供給
源でもあり、該DMABの濃度を0.02〜0.20モル
/リットル 範囲内の所定濃度に設定すると、前記Ni−Bメ
ッキ被膜中に約0.1〜7.0%の範囲内所定量のBを
確実に含有させ得ることとなる。一方、前記DMABの
濃度が0.02モル/リットル 未満の場合には、還元力が弱
く、前記Ni−Bメッキ被膜が生じ難く、他方、前記D
MABの濃度が0.20モル/リットル を超える場合には、メ
ッキ液の自己分解反応が生じ易く、該メッキ液の劣化が
早まることとなる。
〜0.20モル/リットル の場合には、Ni、Bイオンとの錯
体(1)が確実に形成され、遊離Ni、Bイオンの自己
分解の発生が抑制されると共に、pH調整を容易に行な
い得ることとなり、前記Ni−Bメッキ被膜を確実に形
成し得ることとなる。一方、前記エチレンジアミンの濃
度が0.10モル/リットル 未満の場合には、前記錯体(1)
の形成が不十分で遊離Ni、Bイオンの自己分解が生じ
易くなる。他方、強アルカリ性である前記エチレンジア
ミンの濃度が0.20モル/リットル を超える場合には、pH
調整に多量の調整剤を必要とし、メッキ液の性能が変化
し易く、この結果、Ni−Bメッキ被膜が析出し難くな
る。
5〜0.30モル/リットル の場合には、該乳酸とNi、Bイ
オンとの錯体(2)が前記錯体(1)と併行的に形成さ
れることとなり、前記錯体(1)の安定化をも同時に図
り得ると共に、メッキ液に含まれる成分が全て錯体とし
て存在し、かつ該メッキ液が中性溶液であるため、Al
Nやガラスセラミックスの溶解・腐食を防止し得ること
となる。一方、前記乳酸の濃度が0.05モル/リットル 未満
の場合には、前記メッキ液の安定性が不十分で、自己分
解が生じ易くなる。他方、前記乳酸の濃度が0.30モル
/リットル を超える場合には、メッキ液が安定し過ぎること
となり、Ni−Bメッキ被膜が析出され難くなる。な
お、前記乳酸の代わりにリンゴ酸、マロン酸、酒石酸、
コハク酸等の有機酸が添加されたメッキ液では、解離定
数が大きく、遊離カルボキシイオン(COO- )が多く
なるため、ガラスセラミックスの主成分が溶解・腐食さ
れ易くなり、したがってこれらの有機酸の使用は適当で
ない。
m の場合には、メッキ液の安定化が一層図られる一方、
前記ジオグリコール酸の濃度が1ppm 未満の場合には、
使用回数が増えるにつれて前記メッキ液が次第に不安定
になり易い。他方、前記ジオグリコール酸の濃度が6pp
m を超える場合には、Ni−Bメッキ被膜が黒褐色を呈
し易いと共に、メッキ処理時間が長くなるにつれ、前記
Ni−Bメッキ被膜がメッキ液中に再溶解され易くな
る。
場合には、前記Ni−Bメッキ被膜の析出速度を速め得
る一方、前記Pb2+イオン濃度が5ppm 未満の場合に
は、前記Ni−B系メッキ被膜の析出速度を速め難い。
他方、前記Pb2+イオン濃度が30ppm を超える場合に
は、前記Ni−B系メッキ被膜が析出され難くなる。
ば、Niイオン源として塩化ニッケル、硫酸ニッケル、
または酢酸ニッケルを0.01モル/リットル 以上0.05モル
/リットル 以下、還元剤としてDMABを0.02モル/リットル
以上0.20モル/リットル 以下、錯化剤としてエチレンジア
ミンを0.10モル/リットル 以上0.20モル/リットル 以下、第
2錯化剤として乳酸を0.05モル/リットル 以上0.30モル
/リットル 以下、安定剤としてチオジグリコール酸を1ppm
以上6ppm 以下、促進剤としてPb2+イオンを5ppm 以
上30ppm 以下含んでおり、ガラスセラミックス基板や
AlN基板上に形成された金属配線層に無電解Ni−B
メッキ処理を施す際、前記ガラスセラミックス基板や前
記AlN基板が溶解・腐食されて強度的に劣化するのを
確実に防止し得ると共に、前記金属配線層に膜密着性、
耐熱性、耐酸化性、高硬度等の特性に優れたNi−Bメ
ッキ被膜を選択的、かつより迅速に形成し得ることとな
る。
Bメッキ液の実施例を図面に基づいて説明する。図1は
実施例に係る無電解Ni−Bメッキ液を用いて被メッキ
体に無電解Ni−Bメッキ処理を施す際に使用する装置
を模式的に示した断面図であり、図中21はAlNまた
はガラスセラミックス製の基板を示している。基板21
の下面には例えばW製の金属配線層(または金属パッ
ド)22が図2に示したものと同様に形成されており、
これら基板21、金属配線層22を含んで被メッキ体2
0が構成されている。一方、被メッキ体20の下方には
メッキ槽11が設置されており、メッキ槽11内には実
施例に係る無電解Ni−Bメッキ液13が充填されてい
る。メッキ槽11下部にはヒータ12が配設されてお
り、ヒータ12により無電解Ni−Bメッキ液13が所
定温度に加熱されるようになっている。またメッキ槽1
1には撹拌手段(図示せず)が配設されており、この撹
拌手段によりメッキ液13が常時撹拌されるようになっ
ている。これらメッキ槽11、ヒータ12、メッキ液1
3、撹拌手段等を含んで無電解Ni−Bメッキ処理装置
10が構成されている。そして被メッキ体20を図中矢
印の方向に移動させ、メッキ液12中に所定時間浸漬す
ると、上記した化1、2式等の反応が進行し、金属配線
層22の表面にNi−Bメッキ被膜(図示せず)が形成
される。
キ液13を用いて基板21に無電解Ni−B系メッキ処
理を施し、メッキ被膜の組成、基板21の溶解腐食状
態、基板21の破壊強度について調査を行なった結果に
ついて説明する。また比較例として、実施例に係る無電
解Ni−Bメッキ液の組成とは異なる組成のメッキ液、
あるいは市販されている従来のメッキ液を用いた場合に
ついても説明する。実験条件及び実験方法を以下に述べ
る。
下記の表2に示した。なお比較例2〜3に係る市販メッ
キ液の組成は不明であるが、メッキ被膜の色彩により、
エチレンジアミン及び乳酸は含まれていないと推定され
る。
ッキ液浸漬前における基板21の平均破壊強度、形状を
下記の表3に示した。基板21の厚さhはマイクロメー
タにより測定し、また長さL及び幅bはノギスにより測
定した。
った。基板21側面におけるき裂の影響を避けるため、
予めこの部分を研磨紙により研磨した後、この基板21
を図2に示した強度試験装置40の支点41、42上に
載置する。次に支点41、42間(L′=30mm) の中
央部上方より加圧子43を押し下げ、基板21が破断し
たときの荷重Pを測定する。この試験を5回繰り返して
得られた平均荷重P′に基づき、下記の数1式により平
均破壊強度Fを求めた。
天秤を用いて浸漬前後の基板21の重量を測定し、この
測定値に基づいて下記の数2式により求めた。
浸漬前の基板重量)×100 (5)溶出成分の定量分析は、揺動結合プラズマ発光分
光分析(ICP)法により行なった。なお、ガラスセラミッ
クスにはCa、Yが配合されていないので、この成分の
表示は省略した。またAlNにはMg、Si、B、Kが
配合されていないので、この成分の表示は省略した。
整された実施例1〜3に係る無電解Ni−Bメッキ液1
3中に、Wの金属配線層22が形成されたガラスセラミ
ックス基板21を約30分間浸漬した後、金属配線層2
2上に析出されたメッキ被膜の分析を行なった。分析結
果を下記の表4に示した。
係る無電解Ni−Bメッキ液13では、Bを約0.1〜
7.0%含有するNi−Bメッキ被膜が析出される。な
お、基板21にAlN製のものを用いた場合において
も、略同様の結果が得られた。
整された実施例2に係るメッキ液中、あるいはpHが
6.8、温度が約70℃に調整された比較例2〜3に係
るメッキ液中に、基板21を約30分間浸漬した後、基
板21の重量変化率、メッキ液中への溶出成分濃度及び
基板21の平均破壊強度を測定した。基板21がガラス
セラミックス、AlNの場合の測定結果をそれぞれ下記
の表5、表6に示した。なお、溶出成分濃度欄に記載し
た破線は、溶出成分が検出されないか、あるいはICP
における検出限界以下である場合を示している。
に係るメッキ液では、CaやYのような焼結助剤成分は
余り変わらないが、いずれの場合もAl等の溶出が極め
て少なく、重量変化率も減少しており、したがって強度
の劣化はほとんど見られない。
ッキ処理時間を30分間一定としてメッキ液のpHを
6.5〜7.5、メッキ液の温度を60〜80℃の範囲
で変えたとき、ガラスセラミックスまたはAlNの基板
21における重量変化率、メッキ液中への溶出成分濃度
を測定した結果を下記の表7に示した。また実施例2に
係るメッキ液を用い、メッキ液のpHを6.5〜7.
5、メッキ液の温度を60〜70℃、メッキ処理時間を
10〜40分間の範囲で変えたとき、ガラスセラミック
スまたはAlNの基板21におけ平均破壊強度、腐食の
有無の調査を行なった結果を下記の表8に示した。また
比較例2、3に係るメッキ液を用い、メッキ処理時間を
30分間一定、メッキ液のpHを6.8一定としてメッ
キ液の温度を60〜80℃の範囲で変えたとき、ガラス
セラミックスまたはAlNの基板21における重量変化
率、メッキ液中への溶出成分濃度を測定した結果をそれ
ぞれ下記の表9、表11に示した。また比較例2、3に
係るメッキ液を用い、メッキ液のpHを6.8一定と
し、メッキ液の温度を60〜70℃、メッキ処理時間を
10〜40分間の範囲で変えたとき、ガラスセラミック
スまたはAlNの基板21における平均破壊強度、腐食
の有無の調査を行なった結果をそれぞれ下記の表10、
表12に示した。
3に係るメッキ液では処理温度、処理時間を変えても基
板21が溶解・腐食され易いが、実施例2に係るメッキ
液ではpH、処理温度、処理時間が変わっても溶解・腐
食が発生し難い。
施例に係る無電解Ni−Bメッキ液では、ガラスセラミ
ックスやAlNの基板21上に形成されたW配線層22
に無電解Ni−Bメッキ処理を施す際、基板21が溶解
・腐食されて強度的に劣化するのを確実に防止すること
ができると共に、W配線層22に膜密着性、耐熱性、耐
酸化性、高硬度等の特性に優れたNi−Bメッキ被膜を
選択的、かつより迅速に形成することができる。
Ni−Bメッキ液にあっては、Niイオン源として塩化
ニッケル、硫酸ニッケル、または酢酸ニッケルを0.0
1モル/リットル 以上0.05モル/リットル 以下、還元剤としてD
MABを0.02モル/リットル 以上0.20モル/リットル 以下、
錯化剤としてエチレンジアミンを0.10モル/リットル 以上
0.20モル/リットル 以下、第2錯化剤として乳酸を0.0
5モル/リットル 以上0.30モル/リットル 以下、安定剤としてチ
オジグリコール酸を1ppm 以上6ppm 以下、促進剤とし
てPb2+イオンを5ppm 以上30ppm 以下含んでいるの
で、ガラスセラミックス基板やAlN基板上に形成され
た金属配線層に無電解Ni−Bメッキ処理を施す際、前
記ガラスセラミックス基板や前記AlN基板が溶解・腐
食されて強度的に劣化するのを確実に防止することがで
きると共に、前記金属配線層に膜密着性、耐熱性、耐酸
化性、高硬度等の特性に優れたNi−Bメッキ被膜を選
択的、かつより迅速に形成することができる。
被メッキ体に無電解Ni−Bメッキ処理を施す装置を模
式的に示した断面図である。
無電解Ni−Bメッキ処理を施したとき、基板の破壊強
度を測定するための装置を模式的に示した断面図であ
る。
処理が施された配線基板を、模式的に示した断面図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 Niイオン源として(含結晶水)塩化ニ
ッケル、(含結晶水)硫酸ニッケル、または(含結晶
水)酢酸ニッケルを0.01モル/リットル 以上0.05モル/リ
ットル 以下、還元剤としてジメチルアミノボランを0.0
2モル/リットル 以上0.20モル/リットル 以下、錯化剤として
(含結晶水)エチレンジアミンを0.10モル/リットル 以上
0.20モル/リットル 以下、第2錯化剤として乳酸を0.0
5モル/リットル以上0.30モル/リットル 以下、安定剤としてチ
オジグリコール酸を1ppm 以上6ppm 以下、促進剤とし
てPb2+イオンを5ppm 以上30ppm 以下含んでいるこ
とを特徴とする無電解Ni−Bメッキ液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11964895A JP2910618B2 (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 無電解Ni−Bメッキ液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11964895A JP2910618B2 (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 無電解Ni−Bメッキ液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08311656A true JPH08311656A (ja) | 1996-11-26 |
JP2910618B2 JP2910618B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=14766654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11964895A Expired - Lifetime JP2910618B2 (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 無電解Ni−Bメッキ液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2910618B2 (ja) |
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