JP2004502874A - 無電解ロジウムメッキ - Google Patents

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Abstract

基板上へのロジウムの無電解メッキ用の組成物、無電解メッキ組成物を用いてロジウムの均一なコーティングを種々の基板上にメッキするための方法、及びそれから形成されたロジウムメッキ製品。本メッキ組成物は、トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);水酸化アンモニウム;及びヒドラジンヒドラートの水溶液である。

Description

【0001】
発明の背景
本発明は、基板上へのロジウムの無電解メッキに関する。より特定的には、本発明は、ロジウムメッキ用水浴、ロジウムの均一なコーティングを種々の基板上に無電解メッキ用組成物を用いてメッキするための方法、及びそれから形成されたロジウムメッキ製品に関する。
【0002】
関連技術の説明
金属のメッキは、現存する基板の表面特性又は寸法を変えるのに使用される周知の方法である。例えば、基板を装飾的な目的のためにメッキして、腐食又は摩耗に対する抵抗性を改善したり、望ましい電気特性又は磁気特性を基板に付与することができる。メッキは、印刷回路基板などの種々の電子部品包装基板(electronic packaging substrate)の製造を含む数多くの産業において、慣例となっている方法である。
【0003】
当技術分野において知られているメッキの種々の方法には、電気メッキ及び無電解メッキがある。電気メッキは、電解セルを形成し、その際、メッキ用材料がアノードであり、基板がカソードであり、外部電荷を該セルに供給して基板のコーティングを促進することを包含する。
【0004】
ロジウムは、電子工学、光学、燃料電池、電気接点、自動車用触媒、ガスセンサー、腐食保護、不溶性電極、ガスタービンエンジン、X線ミラー、支持触媒、宝石、医療用インプラント、及び数多くの他の用途において、基板上に薄いコーティングとして使用される。金属ロジウム(Rh)は、硬度、耐摩耗性、耐食性、電気及び熱伝導性、光反射率、触媒活性などといった優れた物理的特性及び化学的特性の独特な組合せを提供する。
【0005】
ロジウムコーティングは、典型的には、電気メッキ法、真空蒸着法(スパッタリング)、又は化学的蒸着法(CVD)により堆積させる。ロジウムコーティングの真空蒸着は費用がかかり、複雑な装置を必要とし、そして幾何学上複雑な基板上に均一に施すことはできない。CVD法によるロジウムコーティングの蒸着は費用がかかり、複雑な装置を必要とし、そしてCVD法はロジウム化合物の蒸気を基板表面上200+℃で熱分解することを必要とすることから、燃料電池用の電子部品又はポリマー膜のような温度に感応する基板上に施すことはできない。CVDロジウムコーティングは2〜35%の炭素で汚染される(A. Etspuler, et al., ”Deposition Of Thin Rhodium Films By Plasma−Enhanced Chemical Vapor Deposition”, Appl. Phys., A, 1989, v.48, pp.373−375を参照のこと)。また、粉末上へのCVDコーティングの蒸着は容易ではない。
【0006】
ロジウム電気メッキは、高度に酸をつくる硫黄又はリンの電解液から実施される(R. Morrissey, ”Rhodium Plating”, Plating and Surface Finishing 1999, v.86, No.11, p.62; and Modern Electroplating, Edited by F. Lowenheim, John Wiley & Sons, NY, 1974, pp.350−352を参照のこと)。燃料電池用の膜及び自動車用触媒のためのセラミックモノリシック支持体のように電気的に非伝導性の基板はメッキすることができない。ロジウム電解液は酸度が高いため、非貴金属は、ニッケル又は他の貴金属を前メッキした後にだけ適切にメッキすることができる。幾何学的に複雑な基板は、ロジウム電解液中の電流密度の分布が不十分であることから、均一にメッキすることができない。また、電解液からの硫黄及びリンにより、電気メッキされたロジウムコーティングが汚染される。ロジウムの純度は、腐食保護や触媒作用のような数多くの用途に関して臨界的である。貴金属腐食保護コーティング中の0.01〜0.001%の硫黄及びリン並びに塩素の存在により、その保護作用が弱められ、ガスタービン部品の寿命が25%短くなるということが示されている(米国特許第5,788,823号を参照のこと)。
【0007】
無電解メッキは、堆積若しくは還元される金属又は合金で触媒される制御された化学的還元反応により、水浴から基板上に金属コーティングを堆積させることを包含する。この方法は、外部電荷を必要としないという点で電気メッキとは異なっている。無電解メッキの電気メッキをこえる1つの魅力ある利益は、不規則な形状をもつ基板上に実質的に均一な金属コーティングをメッキすることができることである。電解セルのカソード及びアノードの間の距離が様々であることから、不規則な形状をした基板を電気メッキすることにより、堆積厚さが不均一なコーティングが生成されることが多い。無電解メッキは、電気分解セルを排除することによりこの問題を解消している。無電解メッキの電気メッキをこえる別の利益は、無電解メッキは一度方法を開始すると自触媒作用により連続的であり、時折、水浴の補充を必要とするだけであることである。電気メッキは電気的に伝導性のカソードを必要とし、電流がセルに供給されている間だけ継続する。また、無電解コーティングは事実上無孔性であり、それにより、電気メッキされた基板よりも大きい耐食性を可能とする。
【0008】
一般に、無電解メッキ浴には、水、基板上に堆積されるべき金属を含有する水溶性化合物、溶液中の金属イオンの化学的還元を防止し基板表面上で選択的な化学的還元を可能とする錯化剤、及び金属イオンについての化学的還元剤が含まれる。また、メッキ用浴には、pHを制御するためのバッファーや、浴安定剤及び界面活性剤といった種々の任意の添加剤が含まれていてもよい。メッキ用浴の組成物は、典型的には、メッキ処理の特定の目標に基づいて変化する。例えば、米国特許第6,042,889号には、無電解メッキ浴が教示され、非自触媒作用の金属還元反応を自触媒作用の反応へと転化して基板を銅でメッキする目的のため、次亜リン酸塩還元剤を有し、ロジウムイオンを含む幾つかの異なる「媒介イオン(mediator ion)」のうち1種を使用することが教示されている。
【0009】
ロジウムは良好な硬度、触媒作用、摩擦特性及び摩耗特性を示すが、現在の適用手法は非常に費用がかかる。純粋な金属ロジウムコーティングを基板上に生成させるという問題と水を含んだ浴の不所望な退化という問題のため、ロジウムを基板上にメッキする既知の努力は困難となっている。
【0010】
米国特許第4,361,602号には、ロジウム塩、活性化剤としてのニッケル塩、及びアルキルアミンボランを含んでなる(その際、ニッケル塩のロジウム塩に対するモル比は0.01〜2.0である)、水を含んだ組成物又はメッキ用浴を用いたロジウムの基板上への無電解メッキのための方法が教示されている。開示された方法は、ロジウムを塩化物、臭化物、過塩素酸塩、又は硫酸塩として使用している。この方法は、メッキ用浴中のニッケル、ホウ素、炭素、又は塩素の存在が非揮発性化合物であり、それによりロジウムメッキが不純物を含むこととなる点で不都合である。また、非揮発性副生物及びメッキ用浴からの非消耗性元素の蓄積により、メッキ用浴の補充が阻害され、望ましくないことにメッキ処理の停止につながる。
【0011】
日本国特許JP58204168には、塩化物としてのロジウム、安定化剤としてのヒドロキシルアミン塩、及び還元剤としてのヒドラジンを含んでなる、水を含んだメッキ用浴を用いたロジウムの基板上への無電解メッキのための方法が教示されている。この方法も、非揮発性の塩化物副生物及びメッキ用浴からの非消耗性元素の蓄積により、ロジウムメッキが不純物を含むこととなり、メッキ用浴の補充が阻害され、メッキ処理の停止につながることから、不都合である。また、スイス特許CH606475及びドイツ特許DE2607988には、ロジウムの無電解メッキのための方法が教示されているが、非揮発性の塩化物及びナトリウム副生物を起因とする同様な問題がある。
【0012】
本発明は、ロジウムアミン亜硝酸塩、錯化剤としての水酸化アンモニウム、及び還元剤としてのヒドラジンヒドラートを含んでなる水溶液を含んでなる組成物を用いたロジウムの無電解メッキのための方法を利用することにより従来技術の問題を解決する。この水溶液の組成物は、不純物を含むメッキを発生させる非揮発性の組成物を含まず、改善された外観及び特性をもつメッキロジウムを可能とする。更に、本方法は、有害物質を本質的に全く発生させず、非揮発性成分の不存在により、メッキ用浴を退化させる副生物の蓄積を避けるので、事実上際限のない浴の補充が可能となる。そのうえ、かかるメッキ用浴の独特な組成物により、煮沸することにより金属ロジウムをメッキ用浴から不所望な汚染物質無しで沈殿させることが可能となる。
【0013】
この発明により、事実上、繊維や粉末を含むあらゆる幾何学的形状のあらゆる物質上に、無電解自触媒作用メッキにより、超高純度のロジウムコーティングを堆積させる簡単で低コストな方法が提供される。本方法は、化学的還元剤による、ロジウム塩の制御された自触媒作用の化学的還元を包含し、ロジウムメッキ用浴と接触している基板表面上に、厚さに際限のない緻密で均一な金属ロジウムコーティングを選択的に形成させる。
【0014】
発明の要旨
本発明は、
i) トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);
ii)水酸化アンモニウム;及び
iii)ヒドラジンヒドラート
を含んでなる水溶液を含む無電解メッキ用組成物を提供する。
【0015】
本発明は、更に、
a) i) トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);
ii)水酸化アンモニウム;及び
iii)ヒドラジンヒドラート
を含んでなる水溶液を含むメッキ用組成物を提供し;そして、
b) 金属ロジウムを基板上にメッキするのに充分な時間及び充分な条件下で、基板を該メッキ用組成物と接触させることを含んでなる、基板をメッキするための方法を提供する。
【0016】
また、本発明は、
a) i) トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);
ii)水酸化アンモニウム;及び
iii)ヒドラジンヒドラート
を含んでなる水溶液を含むメッキ用組成物を提供し;
b)金属ロジウムを基板上にメッキするのに充分な時間及び充分な条件下で、基板を該メッキ用組成物中に浸漬し;そして、
c)該基板を該メッキ用組成物から取り出すことを含んでなる、基板をメッキするための方法を提供する。
【0017】
本発明は、更に、
i) トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);
ii)水酸化アンモニウム;及び
iii)ヒドラジンヒドラート
を含んでなる水溶液を含む組成物中に浸漬された基板を含んでなる製品を提供する。
【0018】
好ましい態様の具体的な説明
本発明は、無電解メッキ浴を用いて種々の基板を金属ロジウムで均一にメッキするための方法を提供する。初めに、水、トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)、水酸化アンモニウム、及びヒドラジンヒドラートを含んでなる、水を含むメッキ用浴を適する容器中に形成する。トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)(CAS登録番号102129−82−8)は、例えば、K[Rh(NOCl]をアンモニア(NH)と反応させることにより形成することができる。好ましい錯化剤は水酸化アンモニウム(NHOH)である。好ましい錯化剤は水酸化アンモニウムの28%溶液である。好ましい還元剤はヒドラジン化合物であり、最も好ましくは、ヒドラジンヒドラート(N・HO)である。他の適するヒドラジン類には、塩化ヒドラジン及び硫酸ヒドラジンが含まれるが、ロジウムが浴から沈殿してしまう可能性が大きいことから好ましくない。従って、好ましいメッキ用浴は次に一般式で説明することができる:
[Rh(NH(NO] + 0.75 N・HO = Rh + 3.75 N + 6.75 H
浴中に存在するトリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)の量は、好ましくは、約0.01〜約320g/Lである。より好ましくは、トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)の量は、約0.01〜約5g/Lである。浴中に存在する28%水酸化アンモニウムの量は、好ましくは、約1〜1000mL/Lであり、より好ましくは、約10〜約500mL/Lである。存在するヒドラジンヒドラートの好ましい量は、約0.01〜約240g/Lであり、より好ましくは、約0.1〜約10g/Lである。
【0019】
一度全ての成分を適する容器中に組み合わせると、水溶性のトリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)が溶解し、ロジウムイオンを浴中に放出する。水酸化アンモニウム錯化剤はロジウムイオンと強い錯体を形成し、浴中のロジウムイオンの化学的還元を防ぐとともに、基板表面上で選択的な化学的還元を可能とする。ヒドラジンヒドラート還元剤は、錯体ロジウムイオン(complex rhodium ion)を基板表面で還元させる。特に、基板をメッキ用浴中に浸漬した後、基板表面は還元剤の酸化に触媒作用を及ぼす。この酸化により電子が放出され、代わりに浴中の金属ロジウムイオンが基板表面で還元される。次いで、これらの還元された金属イオンを基板上に堆積させ、時間をかけて基板の周りに金属のシェルを発生させる。ヒドラジンヒドラート還元剤により、錯体ロジウムイオンの金属ロジウムへの還元が可能となり、基板表面の触媒作用のために金属ロジウムが基板表面上に選択的に堆積する。トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)のヒドラジンヒドラートによる化学的還元により金属ロジウムだけが形成され、高度に揮発性の気体副生物(N、HO及びNH)は蒸発によりメッキ用浴から除去される。N・HOを含む他の浴構成要素も高度に揮発性であり、同様に蒸発により除去することができる。浴は、容器中に蓄積しロジウムメッキ処理を抑制する可能性のある物質を含有せず、有害物質を発生させない。本メッキ用組成物は高度に安定であり、非揮発性の安定剤、促進剤、pH調節剤、又はメッキ特性を高めるために使用する他の化学薬剤の添加を必要としない。また、強い錯化剤が含まれておらず、浴により発生しないことから、水溶液から事実上純粋なロジウムを沈殿させるには、浴を単に煮沸すれば充分である。
【0020】
卑金属及び貴金属、合金、グラファイトなどのような触媒活性のある表面上にロジウム堆積を促進させるために、触媒を前述の成分から分離する必要がないという点で、本方法は自触媒作用によるものである。ガラス、セラミック、及びポリマーのような触媒活性がない材料は、慣用的な方法、例えば、スズの塩溶液及び/又は貴金属溶液と接触させることにより活性化させることができる。また、本方法は連続的であり、浴の諸成分の各々を単に補充するだけで事実上無限の時間維持することができる。
【0021】
浴は約20℃〜約98℃、より好ましくは、約60℃〜約90℃に維持される。また、浴は約8〜約13の好ましいpHに維持される。あらゆる他の添加剤は浴中に蓄積する傾向があるので、そのような添加剤無しで浴を形成することが好ましい。これらの条件は、安定なメッキ用浴を維持し浴からロジウムが沈殿するのを防ぐという点において重要な因子である。
【0022】
メッキ用浴の形成に続いて、適する基板をメッキのための浴中に浸漬する。基板は、必要とされる厚さの実質的に均一な金属ロジウムコーティングを基板上にメッキするのに充分な時間及び充分な条件下で、メッキ用溶液中に留める。通常、メッキ速度は約0.1〜2ミクロン/時である。メッキ速度は、温度並びにロジウム及びヒドラジンの濃度が高くなるにつれ、大きくなる。典型的には、基板は、必要とされるロジウム厚さに依存して約1分〜約4時間、最も好ましくは、約5分〜約30分メッキ用浴中に留める。所望な量の金属ロジウムを基板上に被覆した後、基板をメッキ用浴から取り出す。結果として、実質的に均一で事実上純粋な金属ロジウムメッキを有し、良好な外観と特性とをもつ製品が得られる。また、吹付け、流し込み、ブラシ掛け等といった他のいずれかの手法により基板表面をメッキ用浴と接触させてメッキを施すこともできる。基板は、非金属、金属、合金、半導体、及び非半導体といったあらゆる材料を含んでもよい。適する金属基板には、ステンレス鋼、炭素鋼、ニッケル、鉄、クロム、鉄−クロム合金、及びニッケル−クロム−鉄合金が含まれる。適する非金属には、印刷回路板、ポリイミド基板、セラミック基板、及びガラス基板が含まれる。
【0023】
また、メッキ用浴を形成するのに使用される容器のタイプは、浴の安定性に影響を及ぼす重要な因子である。特に、容器は、容器の壁で金属のイオンを還元するのを防ぐため非金属であるべきである。また、浴を加熱するために使用する手段は非金属加熱系であるべきであり、浴中の金属イオン還元を防ぐため浴を均一に加熱すべきである。
【0024】
以下の非限定的な実施例は本発明を説明するのに役立つものである。
実施例1
Gmelin, Handbook of Inorganic Chemistry, 8th Edition, Rhodium, Supplement Volume B 2, System Number 64, Springer−Verlag, Berlin, 1984, p.152に従ってK[Rh(NOCl]を水酸化アンモニウムと反応させることにより、トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)[Rh(NH(NO]を合成した。Niホイル試料 40×20×0.79mmをサンドペーパーグリット600できれいにし、[Rh(NH(NO]としての1g/Lロジウム、200mL/L NHOH、及び1g/L N・HOを含有する無電解ロジウムメッキ用浴中に70℃で10分間浸漬させた。厚さ0.2マイクロメートル(ミクロン)の緻密で明るい均一なロジウムコーティングが得られた。このロジウムコーティングは腐食保護に有用である。
【0025】
実施例2
インコネル(商標)X750ホイル試料 30×10×0.125mmをサンドペーパーグリット600できれいにし、[Rh(NH(NO]としての3.2g/L ロジウム、50mL/L NHOH、及び1.5g/L N・HOを含有する無電解ロジウムメッキ用浴中に85℃で15分間浸漬させた。厚さ0.4ミクロンの緻密で明るい均一なロジウムコーティングが得られた。このロジウムコーティングは腐食保護に有用である。
【0026】
実施例3
ステンレス鋼製成型支持体試料 50×25×4mmをアセトンできれいにし、[Rh(NH(NO]としての0.5g/L ロジウム、500mL/L NHOH、及び0.7g/L N・HOを含有する無電解ロジウムメッキ用浴中に75℃で30分間浸漬させた。厚さ0.2ミクロンの緻密で明るい均一なロジウムコーティングが得られた。このロジウムコーティングは支持触媒として有用である。
【0027】
実施例4
はちの巣状の菫青石セラミックモノリス試料(honeycone cordierite ceramic monolith) MgAlSi18 30×30×12mmを550℃で30分間熱処理により脱脂し、10g/L塩化スズ溶液中に2分間浸漬することにより感作し、水ですすいだ。次いで、1g/L塩化パラジウム溶液中に2分間浸漬することにより触媒的に活性化させ、水ですすいで、[Rh(NH(NO]としての5g/L ロジウム、100mL/L NHOH、及び2g/L N・HOを含有する無電解ロジウムメッキ用浴中に60℃で30分間浸漬した。厚さおよそ0.5ミクロンのつや消し灰色の均一なロジウムコーティングが得られた。このロジウムコーティングは支持触媒として有用である。
【0028】
実施例5
粒子サイズ5〜10ミクロンの炭化ケイ素SiC粉末5gをアセトンで脱脂し、10g/L塩化スズ溶液中に2分間浸漬することにより感作し、水ですすぎ、1g/L塩化パラジウム溶液中に2分間浸漬することにより触媒的に活性化させ、水ですすいで、[Rh(NH(NO]としての1g/L ロジウム、100mL/L NHOH、及び2.5g/L N・HOを含有する無電解ロジウムメッキ用浴中70℃で30分間撹拌した。得られた粉末は、厚さおよそ0.03ミクロンの明るい連続的なロジウムコーティングを有していた。このロジウムコーティングは支持触媒として有用である。
【0029】
実施例6
顕微鏡用スライドガラス 75×25×1mmを酸化アルミニウム懸濁液で磨くことによりきれいにし、超音波洗浄機で処理し、10g/L塩化スズ溶液中に2分間浸漬することにより感作し、水ですすぎ、1g/L塩化パラジウム溶液中に2分間浸漬することにより触媒的に活性化させ、水ですすいで、[Rh(NH(NO]としての0.1g/L ロジウム、200mL/L NHOH、及び0.2g/L N・HOを含有する無電解ロジウムメッキ用浴中に60℃で10分間浸漬した。厚さおよそ0.1ミクロンの明るい鏡面のロジウムコーティングが得られた。このロジウムコーティングは非変色性(non−tarnishing)鏡として有用である。
【0030】
実施例7
直径0.2mmのスルーホールを有するアルミナセラミック試料 25×25×1.5mmを550℃30分の熱処理により脱脂し、10g/L塩化スズ溶液中に2分間浸漬することにより感作し、水ですすぎ、1g/L塩化パラジウム溶液中に2分間浸漬することにより触媒的に活性化させ、水ですすいで、[Rh(NH(NO]としての3g/L ロジウム、100mL/L NHOH、及び1.5g/L N・HOを含有する無電解ロジウムメッキ用浴中に75℃で2時間浸漬した。ホールを含む全表面上に厚さ2.2ミクロンのつや消し灰色の均一なロジウムコーティングが得られた。2ポイント法による表面電気抵抗は0.3オーム/cmであり、同じ方法により測定したバルクのロジウムの抵抗(0.2オーム/cm)と近かった。スルーホールの電気抵抗は0.3オーム/cmであった。このロジウムコーティングは電子部品包装部材として有用である。
【0031】
実施例8
[Rh(NH(NO]としての7g/L ロジウムを50mL/L NHOH中で6時間煮沸し、続いて4.5g/L N・HOを添加することにより、[Rh(NH](NOとしての7g/L ロジウム、50mL/L NHOH、及び4.5g/L N・HOを含有する無電解ロジウムメッキ用浴を調製した。煮沸の初期4時間の間、初めのロジウム塩[Rh(NH(NO]は完全には溶解しないが、6時間の煮沸後完全に溶解した。
【0032】
チタン製プレート試料 50×25×0.89mmをサンドペーパーグリット600によりきれいにし、1:1 HCl中80℃で10分間エッチングし、前述の無電解ロジウムメッキ用浴中に3時間浸漬した。めっきは85〜90℃で実施した。厚さ3.5ミクロンの緻密なやや明るい(semi−bright)ロジウムコーティングが得られた。このロジウムコーティングは不溶性電極として有用である。
【0033】
本発明を好ましい態様を参照しながら特定的に示し説明してきたが、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の変更及び修飾を施すことができることは容易に理解される。特許請求の範囲は、開示された態様、これまでに説明してきた代替の態様、及びそれらの全ての均等物に及ぶと解釈することを意図している。

Claims (23)

  1. i) トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);
    ii)水酸化アンモニウム;及び
    iii)ヒドラジンヒドラート
    を含んでなる水溶液を含む無電解メッキ用組成物。
  2. トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)が約0.01〜約320g/Lの量で存在する、請求項1記載のメッキ用組成物。
  3. トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)が約0.01〜約5g/Lの量で存在する、請求項1記載のメッキ用組成物。
  4. 水酸化アンモニウムが約1〜約1000mL/Lの量で存在する、請求項1記載のメッキ用組成物。
  5. 水酸化アンモニウムが約10〜約500mL/Lの量で存在する、請求項1記載のメッキ用組成物。
  6. ヒドラジンヒドラートが約0.01〜約240g/Lの量で存在する、請求項1記載のメッキ用組成物。
  7. ヒドラジンヒドラートが約0.01〜約10g/Lの量で存在する、請求項1記載のメッキ用組成物。
  8. a) i) トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);
    ii)水酸化アンモニウム;及び
    iii)ヒドラジンヒドラート
    を含んでなる水溶液を含むメッキ用組成物を提供し;そして、
    b) 金属ロジウムを基板上にメッキするのに充分な時間及び充分な条件下で、基板を該メッキ用組成物と接触させることを含んでなる、基板をメッキするための方法。
  9. メッキ用組成物が自己触媒性である、請求項8記載の方法。
  10. 基板が金属ロジウムで均一にメッキされる、請求項8記載の方法。
  11. メッキ用組成物の温度が約20℃〜約98℃である、請求項8記載の方法。
  12. メッキ用組成物の温度が約60℃〜約90℃である、請求項8記載の方法。
  13. トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III)が約0.01〜約320g/Lの量でメッキ用組成物中に存在する、請求項8記載の方法。
  14. 水酸化アンモニウムが約1〜約1000mL/Lの量でメッキ用組成物中に存在する、請求項8記載の方法。
  15. ヒドラジンヒドラートが約0.01〜約240g/Lの量でメッキ用組成物中に存在する、請求項8記載の方法。
  16. 電気分解なしで行われる、請求項8記載の方法。
  17. 基板が金属である、請求項8記載の方法。
  18. 基板が非金属である、請求項8記載の方法。
  19. 基板が半導体である、請求項8記載の方法。
  20. 基板がセラミックである、請求項8記載の方法。
  21. a) i) トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);
    ii)水酸化アンモニウム;及び
    iii)ヒドラジンヒドラート
    を含んでなる水溶液を含むメッキ用組成物を提供し;
    b)金属ロジウムを基板上にメッキするのに充分な時間及び充分な条件下で、基板を該メッキ用組成物中に浸漬し;そして、
    c)該基板を該メッキ用組成物から取り出すことを含んでなる、基板をメッキするための方法。
  22. 請求項8記載の方法により製造されたメッキ基板。
  23. i) トリアミントリス(ニトリト−N,N,N)ロジウム(III);
    ii)水酸化アンモニウム;及び
    iii)ヒドラジンヒドラート
    を含んでなる水溶液を含む組成物中に浸漬された基板を含んでなる製品。
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