JPH08311242A - 導電性熱硬化性樹脂組成物および電気・電子機器用筐体 - Google Patents

導電性熱硬化性樹脂組成物および電気・電子機器用筐体

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JPH08311242A
JPH08311242A JP7121920A JP12192095A JPH08311242A JP H08311242 A JPH08311242 A JP H08311242A JP 7121920 A JP7121920 A JP 7121920A JP 12192095 A JP12192095 A JP 12192095A JP H08311242 A JPH08311242 A JP H08311242A
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less
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fiber
electric
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JP7121920A
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Koji Kozuka
興治 小塚
Kazumasa Kato
一政 加藤
Seiichi Tainaka
誠一 田井中
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Toray Industries Inc
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 A.不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂 20〜50重量% B.繊維長が1〜10mmの炭素繊維 15〜50 〃 C.150℃以下で非溶融な粒径が100μ以下、 5〜40 〃 比重が1.5以下の難燃性高分子粉末もしくは 繊維長が1〜10mmの難燃性高分子繊維 D.難燃剤 5〜20 〃 を少なくとも含むことを特徴とする導電性熱硬化性樹脂
組生物。 【効果】 本発明の組成物は、電磁波シールド性能、難
燃性、比重の小さい高強度、高弾性率を有するので、従
来よりさらに軽量化が可能となり、さらに薄肉成形性に
優れるという効果を奏する。したがって、ノート型パソ
コン筐体、キーボード支持体、携帯用電話機筐体、ヘッ
ドフォンステレオキャビネット、ラジカセキャビネット
などの電気・電子機器用筐体として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁波シールド特性、難
燃性、薄肉成形性に優れ、高強度・高弾性率を有する導
電性熱硬化性樹脂組成物、または導電性フェノール樹脂
組成物に関するものであり、特に上記特性が必要なノー
ト型パソコンの筐体、キーボード支持体、携帯用電話
機、ヘッドフォンステレオキャビネット、ラジカセキャ
ビネット等の電気・電子機器筐体に適した組成物を提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばノート型パソコンの筐体用材料と
しては1994年10月3日日本経済新聞社発行の「日
経メカニカル」P58〜61に示されているように、炭
素繊維で補強されたABS樹脂ブレンドのポリカーボネ
ート樹脂を射出成形されたものが使用されている。しか
し、流動性が悪く、強度・弾性率が低いため薄肉化が困
難で、1.2mm前後の肉厚にとどまり、十分な軽量化が
達成されていない。また、射出成形時に炭素繊維が0.
1mm前後の長さまで切断され、炭素繊維による十分な補
強硬化が得られないばかりか、電磁波シールド性能が十
分でなく、射出成形後表面を鍍金するなどの後加工が必
要であった。
【0003】また、薄肉成形性と電磁波シールド性能を
改良した材料として特開平3−106619号公報に示
されているように繊維長が10〜100mmの炭素繊維を
2次元ランダムに分布した不織布に熱硬化性樹脂を含浸
した材料をプレス成形する方法も提案され、一部に実用
化されている。しかし、本方法も射出成形品よりも薄肉
化が可能であること、電磁波シールド性能に優れ、鍍金
が不要であるという利点があるものの、比較的繊維長が
長いため成形時に繊維の配向による異方性が出易く、そ
のため反りが出易いこと、ウエルド強度が低いこと、製
造工程が多く、コストが高いことが難点で一部に使用さ
れているに過ぎない。
【0004】また、特開昭61−213225号公報に
見られるように熱硬化性樹脂に0.02〜1mmの長さの
炭素繊維と炭酸カルシウム、シリカ、クレー等の無機フ
ィラーを多量に配合した材料を射出成形もしくは、トラ
ンスファ成形して電子機器部品を成形する方法も提案さ
れている。しかし、本方法も異方性が小さい、成形収縮
率が小さいという利点はあるものの、繊維長が余りにも
短いため補強効果が不充分であり、電磁波シールド特性
が十分でないこと、比重の大きい無機質フィラーを多量
に必要とするため、比重が大きくなり、軽量効果が低減
するなどの欠点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれら従来技
術の改良に係り、電磁波シールド性能、難燃性、薄肉成
形性に優れ、比重の小さい高強度、高弾性率を有する導
電性不飽和ポリエステル樹脂、またはビニルエステル樹
脂、もしくはフェノール樹脂組成物とこれら組成物から
なるノート型パソコン筐体、キーボード支持体、携帯用
電話機筐体、ヘッドフォンステレオキャビネット、ラジ
カセキャビネットなどの電気・電子機器用筐体を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、 A.不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂 20〜50重量% B.繊維長が1〜10mmの炭素繊維 15〜50 〃 C.150℃以下で非溶融な粒径が100μ以下、 5〜40 〃 比重が1.5以下の難燃性高分子粉末若しくは 繊維長が1〜10mmの難燃性高分子繊維 D.難燃剤 5〜20 〃 を少なくとも含む導電性熱硬化性樹脂組生物を特徴とす
る。
【0007】および、上記組成物に、 E.平均粒径が50nm以下の超微粒子シリカ 0〜 5重量% F.無機質フィラー 0〜20 〃 G.カーボンブラック 0〜 5 〃 から選ばれた少なくとも1種を加えてなる導電性熱硬化
性樹脂組生物を特徴とする。
【0008】および、これら組成物からなる電気・電子
機器用筐体を特徴とする。
【0009】この筐体は、例えばノート型パソコンの筐
体、キーボードベース、携帯用電話機筐体、ヘッドフォ
ンステレオキャビネット、ラジカセキャビネットなどが
適用できる。
【0010】上記本発明に係る組成物の基本的思想は 1)ベースポリマーとしては、低粘度で炭素繊維その他
の添加剤に対して接着性に優れ、硬化時間が短く、難燃
化しやすく安価であるという点で不飽和ポリエステル樹
脂が、またさらには耐薬品性に優れ、耐衝撃性に優れる
という点でビニルエステル樹脂が選ばれる。
【0011】2)炭素繊維の繊維長は1〜10mmが推奨
される。1mm以下では補強効果、電磁波シールド性能が
十分に発揮されず、多量に炭素繊維を添加する必要があ
り、経済的でないだけでなく、流動性低下を招き、薄肉
成形性品が成形できない。10mm以上の場合は流動によ
り繊維が配向し易くなり、反りが発生し易くなる。ま
た、繊維と樹脂が一体で流動し難くなり、流動末端で炭
素繊維が少なくなるいわゆる樹脂リッチになり易い。
【0012】3)150℃以下で非溶融な粒径が100
μ以下、比重が1.5以下の難燃性高分子粉末として
は、高分子フェノール粉末、PPS(ポリフェニレンサ
ルファイド)粉末があるが、これらはフェノール樹脂を
補強すると同時にフィラー効果があるので、軽量で難燃
性に優れたコンパウンドを作ることが可能となる。ここ
でフィラー効果とは、熱硬化性樹脂に繊維および粒子状
フィラーを混練して均一、一体化した組成物(コンパウ
ンド)を金型内で加熱加圧して流動させる時、樹脂とフ
ィラーが分離せず、一体で流動させる機能をいい、一般
には表面積が大きく、吸着力が大きいものが、フィラー
効果が高いと考えられる。熱硬化性樹脂組成物を均一に
混合する方法としては、加圧式ニーダーもしくは連続式
混練機が使用されるが、その温度は100℃以下が一般
的であり、混合した組成物から、目的とする成形品を得
るためには、プレス成形、もしくはトランスファ成形す
るのが一般的である、その金型温度は120℃〜150
℃が一般的である。
【0013】150℃以下で非溶融な高分子粉末はフェ
ノール樹脂を表面に付着させ、混練工程から成形工程ま
で非溶融であるので、フィラー効果を維持し続ける。高
分子で比重が1.5以下の難燃性繊維としては、フェノ
ール繊維、芳香族ポリアミド繊維が利用でき、上記粉末
と同様フィラー効果があり、補強効果は一般に粉末より
大きく好都合である。これら、高分子粉末と高分子繊維
はそれぞれ単独で使用することも可能であるが、両者を
併用することも可能である。
【0014】4)難燃剤は三酸化アンチモン、無機リン
系、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの無
機難燃剤も使用可能であるが、一般に比重が2以上で軽
量化を目的とする難燃剤としては好ましくない。有機系
難燃剤は主としてハロゲン化合物が使用されるが、一般
に無機難燃剤に比べて比重が小さく好都合である。15
0℃以下で非溶融な難燃剤は高分子フェノール粉末と同
様フィラー効果があり、好都合である。
【0015】5)平均粒径が50nm以下の超微粒子シ
リカはチクソトロピー効果があること、粒体の2次凝集
を防ぐ効果があり、流動性改善に寄与する。
【0016】6)無機質フィラーは炭酸カルシウム、タ
ルク、クレー、ケイ藻土、マイカ、酸化チタンなどがあ
るが、いずれも比重が大きいため使用量は必要最小限に
とどめる。20重量%以下が好ましい。
【0017】7)カーボンブラックは黒色顔料としての
機能だけでなく、導電性を高める補助的機能があり、ま
た、樹脂の吸着力が大きく少量でフィラー効果を上げる
ことができる。
【0018】さらに、本発明は、 A.フェノール樹脂 20〜50重量% B.繊維長が1〜10mmの炭素繊維 15〜50 〃 C.180℃以下で非溶融な粒径が100μ以下 5〜40 〃 比重が1.5以下の難燃性高分子粒子 もしくは繊維長が1〜10mmの難燃性高分子繊維 を少なくとも含む導電性フェノール樹脂組成物を特徴と
する。
【0019】および、上記組成物に、 D.平均粒径が50nm以下の超微粒子シリカ 0〜 5 重量% E.無機質フィラー 0〜20 〃 F.難燃剤 0〜15 〃 G.カーボンブラック 0〜 5 〃 から選ばれた少なくとも1種を加えた導電性フェノール
樹脂組成物を特徴とする。
【0020】および、これら組成物からなる電気・電子
機器用筐体を特徴とする。
【0021】この筐体は、例えばノート型パソコン筐
体、キーボード支持体、携帯用電話機筐体、ヘッドフォ
ンステレオキャビネット、ラジカセキャビネットなどが
適用できる。
【0022】上記本発明に係る組成物の基本的思想は、 1)ベースポリマーとしては、低粘度で炭素繊維その他
の添加物に対して接着性に優れ、硬化時間が短く、難燃
性に優れ、安価であるいう点でフェノール樹脂が選ばれ
る。
【0023】2)炭素繊維の繊維長は1〜10mmが推奨
される。1mm以下では補強効果、電磁波シールド性能が
十分に発揮されず、多量に炭素繊維を添加する必要があ
り、経済的でないだけでなく、流動性低下を招き薄肉成
形品が得られない。10mm以上の場合は流動により。繊
維が配向し易くなり、反りが発生しやすくなること、繊
維と樹脂が一体で流動し難くなり、流動末端が炭素繊維
が少なくなる。いわゆる樹脂リッチになり易い 3)180℃以下で非溶融な粒径が100μ以下、比重
が1.5以下の難燃性高分子粉末としては高分子フェノ
ール粉末、PPS(ポリフェニレンサルファイド)粉末
であるが、これらはフェノール樹脂を補強すると同時に
フィラー効果があるので、軽量で難燃性に優れたコンパ
ウンドを作ることがが可能となる。ここでフィラー効果
とは熱硬化性樹脂に繊維および粒子状フィラーを混練し
て均一体化した組成物(コンパウンド)を金型内で加熱
加圧して流動させる時、樹脂とフィラーが分離せず、一
体で流動させる機能をいい、一般には表面積が大きく吸
着力が大きいものがフィラー効果が高いと考えられてい
る。
【0024】熱硬化性樹脂組成物を均一に混合する方法
としては、加圧式ニーダもしくは連続式混練機が使用さ
れるが、その温度は180℃以下が一般的であり、混合
した組成物から、目的とする成形品を得るためにプレス
成形、もしくはトランスファー成形するのが一般的であ
り、その金型温度は130℃〜180℃が一般的であ
る。
【0025】180℃以下で非溶融な高分子粉末はフェ
ノール樹脂を表面に付着させ、混練工程から成形工程ま
で非溶融であるので、フィラー効果を維持し続ける。
【0026】高分子で比重が1.5以下の難燃性繊維と
しては、フェノール繊維、芳香族ポリアミド繊維が利用
でき、上記粉末と同様フィラー効果があり。補強効果は
一般に粉末より大きく好都合である。これら高分子粒子
と高分子繊維はそれぞれ単独で使用することも可能であ
るが、両者を併用することも可能である。
【0027】4)難燃剤は三酸化アンチモン、無機リン
系、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機
難燃剤も使用可能であるが、一般に比重が2以上で軽量
化を目的とする難燃剤としては好ましくない。有機系難
燃剤は主としてハロゲン化合物が使用されるが、一般に
無機難燃剤に比べて小さく好都合である。150℃以下
で非溶融な難燃剤は高分子フェノール粉末と同様フィラ
ー効果があり、好都合である。
【0028】5)平均粒径が50nm以下の超微粒子シリ
カはチクソトロピー効果があること、粒体の二次凝集を
防ぐ効果があり、流動性改善に寄与する。
【0029】6)無機質フィラーは炭酸カルシウム、タ
ルク、クレー、ケイ藻土、マイカ、酸化チタン等がある
が、いずれも比重が大きいため使用量は必要最小限にと
どめる。20重量%以下が好ましい。
【0030】7)カーボンブラックは黒色顔料としての
機能だけだなく導電性を高める補助的機能があり、また
樹脂の吸着力が大きく少量でフィラー効果を上げること
ができる。
【0031】
【作 用】炭素繊維の長さを適正にすることにより、電
波シールド特性と補強効果を高め、薄肉化を可能にした
こと、無機質フィラーを最小限にし、非溶融の低比重、
難燃性の粉末およびもしくは繊維を使用することによ
り、電気・電子機器用筐体に好適な熱硬化性樹脂組成物
が得られた。
【0032】
【実施例】以下本発明の実施例を詳述する。
【0033】実施例1 炭素繊維として東レ(株)製“トレカ”T300の3mm
長の短繊維30重量%、不飽和ポリエステル樹脂として
昭和高分子(株)製“リゴラック”(登録商標)206
3、30重量%、非溶融フェノール粉末として鐘紡
(株)製“ベルパール”(登録商標)R800、20重
量%、微粒子シリカとして日本アエロジル(株)製“ア
エロジル”R974、2重量%、炭酸カルシウムとして
日東粉化(株)製NS3000、6重量%、カーボンブ
ラックとして三菱化学(株)製カーボンブラック#23
00、2重量%、難燃剤としてGREAT LAKES
社製テトラブロモビスフェノールA´(製品名GLCB
A−59P)を10重量%を加圧式ニーダーで1時間混
合し、シート化した。
【0034】このシート状組成物一定量を計量し、ノー
ト型パソコン筐体用金型にチャージし、0.8t肉厚の
成形品を得た。この成形品は反りもなく、良好で電磁波
シールド性、難燃性も良好で、曲げ、強度、弾性率も十
分満足できるレベルであった。比重は従来の無機フィラ
ーが多量に入った組成物に比し、20%以上小さかっ
た。
【0035】実施例2 高分子フェノール粉末の代わりに高分子フェノール繊維
として群栄化学社製“カイノール”KE0206(繊維
長6mm)を使用した以外は実施例1と同じ組成でコンパ
ウンドを作り、同様の成形品を成形し同様の効果が得ら
れた。
【0036】実施例3 炭素繊維の繊維長を6mmとし、マトリック樹脂をビニル
エステル樹脂(昭和高分子(株)製“リポキシ”R70
5にした以外は実施例1と同じ配合とし、実施例1と同
様の結果が得られた。
【0037】実施例4 炭素繊維の量を40%に増やし、高分子フェノール粉末
20%を高分子フェノール繊維10%にした以外は実施
例3と同じ配合の組成物を作り、比重が若干大きくなっ
た以外はほぼ、同様の結果が得られた。
【0038】比較例1 高分子フェノール粉末またはフェノール繊維を止め、従
来技術である炭酸カルシウムを多量に使用した配合で同
様の組成物を得た。比重が大きいこと、強度が低いこと
が確認された。
【0039】比較例2 炭素繊維の繊維長を25mmと長いものを使用したもの
は、反りが大きいこと、流動末端部が樹脂が多い樹脂リ
ッチになっていることが確認された。
【0040】実施例1〜4および比較例1,2の結果を
表1に示す。
【0041】
【表1】 実施例5 炭素繊維として東レ(株)製“トレカ”T300の3mm
長の短繊維30重量%、フェノール樹脂として住友デュ
レズ(株)製“スミライトレジン”PR53843、3
0重量%、非溶融フェノール粉末として鐘紡(株)製
“ベルパール”R800、20重量%、微粒子シリカと
して日本アエロジル製“アエロジル”R974、2重量
%、炭酸カルシウムとして日東紛化(株)製NS300
0、6重量%、カーボンブラックとして三菱化学(株)
製“カーボンブラック”#2300、2重量%を加圧式
ニーダで1時間混合し、シート化した。このシート状組
成物一定量を計量し、ノート型パソコン筐体用金型にチ
ャージし、0.8t肉厚の成型品を得た。この成形品は
反りもなく良好で、電磁波シールド性、難燃性も良好で
曲げ強度、弾性率も十分満足できるレベルであった。比
重は従来の無機フィラーが多量に入った組成物に比べ。
40%以上小さかった。
【0042】実施例6 高分子フェノール粉末の代わりに高分子フェノール繊維
として群栄化学(株)製“カイノール”KF0206
(繊維長6mm)を使用した以外は実施例5と同じ方法で
組成物(コンパウンド)を作り、同様の成形品を成形
し、同様の効果が得られた。
【0043】実施例7 炭素繊維の繊維長を6mmとし、繊維含有率を40%に増
やしその分フェノール粉末を減らした以外は実施例5と
同じ方法で組成物(コンパウンド)を作り、同様の成形
品を成形し、同様の効果が得られた。
【0044】比較例3 高分子フェノール粉末または高分子フェノール繊維を止
め、従来技術である無機質フィラーとして炭酸カルシウ
ムを多量に使用した配合で同様の組成物(コンパウン
ド)を作り、成形を行った。その結果比重が大きいこ
と、強度、弾性率が低いことが確認された。
【0045】比較例4 炭素繊維の繊維長を25mmと長いものを使用したものは
反りが大きいこと、流動末端部が樹脂が多い樹脂リッチ
になっていることが確認された。
【0046】実施例5〜7および比較例3,4の結果を
表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明の組成物は、電磁波シールド性
能、難燃性、比重の小さい高強度、高弾性率を有するの
で、従来よりさらに軽量化が可能となり、さらに薄肉成
形性に優れるという効果を奏する。したがって、ノート
型パソコン筐体、キーボード支持体、携帯用電話機筐
体、ヘッドフォンステレオキャビネット、ラジカセキャ
ビネットなどの電気・電子機器用筐体として好適であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 61/04 LMQ C08L 61/04 LMQ 67/06 MSE 67/06 MSE H01B 1/00 7244−5L H01B 1/00 H 1/24 1/24 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂 20〜50重量% B.繊維長が1〜10mmの炭素繊維 15〜50 〃 C.150℃以下で非溶融な粒径が100μ以下、 5〜40 〃 比重が1.5以下の難燃性高分子粉末もしくは 繊維長が1〜10mmの難燃性高分子繊維 D.難燃剤 5〜20 〃 を少なくとも含むことを特徴とする導電性熱硬化性樹脂
    組生物。
  2. 【請求項2】 E.平均粒径が50nm以下の超微粒子シリカ 0〜 5重量% F.無機質フィラー 0〜20 〃 G.カーボンブラック 0〜 5 〃 から選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の導電性熱硬化性樹脂組生物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の導電性熱硬化性
    樹脂組生物から形成されたことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の電気・電子機器用筐体。
  4. 【請求項4】ノート型パソコンの筐体、キーボード支持
    体、携帯用電話機筐体、ヘッドフォンステレオキャビネ
    ット、またはラジカセキャビネットから選ばれてなるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の電気・電子機器用筐
    体。
  5. 【請求項5】 A.フェノール樹脂 20〜50重量% B.繊維長が1〜10mmの炭素繊維 15〜50 〃 C.180℃以下で非溶融な粒径が100μ以下 5〜40 〃 比重が1.5以下の難燃性高分子粒子 もしくは繊維長が1〜10mmの難燃性高分子繊維 を少なくとも含むことを特徴とする導電性フェノール樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 D.平均粒径が50nm以下の超微粒子シリカ 0〜 5 〃 E.無機質フィラー 0〜20 〃 F.難燃剤 0〜15 〃 G.カーボンブラック 0〜 5 〃 から選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の導電性フェノール樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項5または6に記載の導電性フェノー
    ル樹脂組成物から形成されたことを特徴とする電気・電
    子機器用筐体。
  8. 【請求項8】ノート型パソコン筐体、キーボード支持
    体、携帯用電話機筐体、ヘッドフォンステレオキャビネ
    ット、ラジカセキャビネットから選ばれてなることを特
    徴とする請求項7記載の電気・電子機器用筐体。
JP7121920A 1995-05-19 1995-05-19 導電性熱硬化性樹脂組成物および電気・電子機器用筐体 Pending JPH08311242A (ja)

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