JPH08311227A - 発泡体用樹脂組成物及び自己接着性発泡体 - Google Patents
発泡体用樹脂組成物及び自己接着性発泡体Info
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Abstract
とする発泡体用樹脂組成物、及びそれを用い加熱するこ
とのみで架橋発泡させた自己接着性を有する発泡体を提
供する。 【構成】 (A)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
100重量部と、(B)発泡過程、発泡後の残渣又は昇
華物に、酸類、アミン類、又はアルコール類を生成する
発泡剤0.1〜100重量部と、よりなることを特徴と
する発泡体用樹脂組成物、および前記発泡体用樹脂組成
物を加熱することのみで架橋発泡させたことを特徴とす
る自己接着性発泡体。
Description
及び発泡体に関する。さらに詳しくは、エポキシ化ジエ
ン系ブロック共重合体を基体とする発泡体用樹脂組成
物、及びそれを用い加熱することのみで架橋発泡させた
自己接着性を有する発泡体に関する。
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、各種エラストマ
ーなどの樹脂を発泡させることによって得られる発泡体
が、軽量化材、断熱材、緩衝材、包装材、浮揚材、充填
材、サッシの目地材、心材、電線の被覆材、弱電製品の
保護面保護材、内装材などとして広く利用されている。
いる場合は、溶溶の粘性を調整するために架橋させるこ
とが多く、基体樹脂を架橋発泡させるために、樹脂に有
機過酸化物を添加したり、成形過程で電子線照射する方
法が採用されている。
法は、成形品に分解残渣が残存するため、安全衛生性を
重要視する食品包装分野、おもちゃ分野、電気特性を重
視する電線分野などでの使用は適当ではない。また、電
子線照射による架橋発泡法は衛生的ではあるが、装置が
高価であるため、応用できる分野が限られるばかりでな
く、電子線が透過する厚さに制限のあるので、材料が大
口径の場合中心部まで十分架橋させることができない、
等の欠点がある。
酸化物を添加せず、電子線照射をも行わないで架橋発泡
体を得る方法として、特開昭62−199630号公報
に記載されている、エポキシ基を持つエチレン系共重合
体と酸基を持つエチレン系共重合体と発泡剤とから製造
された発泡体が提案されている。
る方法では、酸基含有エチレン共重合体を基体樹脂と
し、この樹脂を架橋剤として用いることから、基体樹脂
に含まれる酸基によって、押出機、ロール等の溶融混練
機が腐蝕されるという問題がある。また、エポキシ基含
有エチレン共重合体と酸基含有エチレン共重合体をドラ
イブレンドし、このブレンド物を溶融混練する場合に
は、基体樹脂の温度が融点を超えると、すぐに架橋反応
が始まってしまう。従って、実際の発泡工程に入る前
に、既にある程度架橋が進行しており、流動性が低下し
複雑な形状の発泡体を製造することが困難となるばかり
でなく、外観の良好な発泡体を製造することも困難であ
る。さらに、発泡体は他の基材と積層体を形成するため
には、発泡体の片側又は両側に接着剤を用いることが必
要となる。
べく鋭意検討した結果、エポキシ化ジエン系ブロック共
重合体に特定の性質を持つ発泡剤を配合することによ
り、有機過酸化物や電子線を使用することなく実質的に
加熱するだけで優れた架橋発泡体が得られることを見出
し、本発明に到達した。
泡しうる発泡体用樹脂組成物、及びそれを用いた有機過
酸化物等の分解残渣がなく、衛生的で食品包装分野、お
もちゃ分野又は電気特性を重視する電線分野等で使用で
き、かつ、自己接着性を有する発泡体を提供するもので
ある。
め、本発明の第一によれば、(A)エポキシ化ジエン系
ブロック共重合体100重量部と、(B)発泡過程、発
泡後の残渣又は昇華物に、酸類、アミン類、又はアルコ
ール類を有し得る発泡剤0.1〜100重量部とよりな
ることを特徴とする発泡体用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第二によれば、前記発泡体用樹脂組成物
を加熱することのみで架橋発泡させたことを特徴とする
自己接着性発泡体が提供される。以下、本発明を詳細に
説明する。
(A)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体{以下これ
を(A)成分と言う。}と、(B)発泡過程、発泡残渣
又は昇華物に、酸類、アミン類、又はアルコール類を有
し得る発泡剤{以下これを(B)成分と言う。}の2成
分を必須とする。
ク共重合体であり、発泡体用樹脂組成物中で基体樹脂と
しての機能を果たす。(A)成分は、ブロック共重合
体、部分水添ブロック共重合体の共役ジエン化合物に由
来する二重結合をエポキシ化したものである。その基体
となるブロック共重合体とは、少なくとも1個のビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、少なく
とも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロッ
クBとから成るブロック共重合体である。例えば、A−
B、A−B−A、B−A−B−A、(A−B−)4−S
i、A−B−A−B−A等の構造を有する、ビニル芳香
族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体である。
また、部分水添ブロック共重合体とは、これらのブロッ
ク共重合体を水素添加して得られるものである。
水添ジエン系ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物
を5〜95重量%含むのが好ましい。なかでも、ビニル
芳香族化合物を10〜60重量%、特に好ましくいのは
ビニル芳香族化合物を10〜50重量%含むブロック共
重合体である。
合物のホモ重合体ブロック、又はビニル芳香族化合物を
50重量%以上含む共役ジエン化合物との共重合体ブロ
ックの構造であってもよい。重合体ブロックB部分は、
共役ジエン化合物のホモ重合体ブロック、又は共役ジエ
ン化合物を50重量%以上含むビニル芳香族化合物との
共重合体ブロックの構造であってもよい。
とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにお
ける分子鎖中の共役ジエン化合物、又はビニル芳香族化
合物の分布が、ランダム、テーパード(分子鎖中に沿っ
てモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロ
ック状、又はこれらの任意の組合わせであってもよく、
このビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック、
及びこの共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
がそれぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブロックはそ
れぞれが同一構造であってもよく、異なる構造であって
もよい。
ル芳香族化合物の具体例としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレ
ン、1,1−ジフェニルエチレン等が挙げられる。これ
らは単独でも、2種以上が混合してジエン系ブロック共
重合体を構成してもよい。上に例示したビニル芳香族化
合物中では、スチレンが好ましい。
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。これら
は単独でも、2種以上が混合してジエン系ブロック共重
合体を構成していてもよい。中でもブタジエン、イソプ
レン及びこれらの組合わせが好ましい。そして、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックは、そのブロッ
クにおけるミクロ構造を任意に選ぶことができ、例え
ば、ポリブタジエンブロックの場合は、1,2−ビニル
結合構造が5〜65%の範囲が好ましく、特に好ましい
のは10〜50%の範囲である。
子量は5,000〜1,000,000、好ましくは1
0,000〜800,000、さらに好ましくは80,
000〜500,000の範囲であり、分子量分布[重
量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(Mw/Mn)]は10以下である。さらにブロック共
重合体の分子構造は、連鎖状、分岐状、放射状またはこ
れらの任意の組合わせの何れであってもよい。なお、こ
こで数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)法による測定値を、標準ポリスチ
レンで換算した値を言う。
法としては、上記した構造を有するものであれば製造方
法に制限はなく、いずれの方法で得られたものでもよ
い。製法の一例を挙げれば、特公昭40−23798号
公報に記載された方法により、不活性溶媒中で、リチウ
ム触媒を用いて、ジエン系ブロック共重合体(ビニル芳
香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体)を合
成することができる。
記のジエン系ブロック共重合体を水素添加することによ
って得られるものである。このジエン系水添ブロック共
重合体の製造方法としては、例えば、特公昭42−87
04号公報、特公昭43−6636号公報に記載された
方法によることができる。特に、得られるジエン系水添
ブロック共重合体の耐候性、耐熱劣化性に優れた性能を
発揮するチタン系水添触媒を用いて合成された水添ジエ
ン系ブロック共重合体が最も好ましい。
製法は、例えば、特開昭59−133203号公報、特
開昭60−79005号公報に記載された方法により、
不活性溶媒中で、チタン系水添触媒の存在下に、上記し
た構造を有するジエン系ブロック共重合体を水素添加し
て合成することができる。その際、ジエン系ブロック共
重合体における共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結
合の水素添加率は、0〜99%であり、好ましくは0〜
70%の範囲である。
合体をエポキシ化したものである。上記ジエン系ブロッ
ク共重合体をエポキシ化すると、共役ジエン化合物に基
づく脂肪族二重結合がエポキシ化される。上記ジエン系
ブロック共重合体をエポキシ化するには、従来公知の方
法によることができる。すなわち、(1)原料に、エポキ
シ化剤を加えて加熱する方法、(2)原料に、反応系でエ
ポキシ化剤となり得る化合物を組合わせて添加し加熱す
る方法、などが挙げられる。
としては、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過プロピオン
酸、m-クロロ安息香酸、トリフルオロ過酢酸などの有機
過酸化物、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、
テトラリルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベ
ンゼンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキ
サイド類、過酸化水素などが挙げられる。これらは、単
独でも、2種以上の混合物としてもよく、またモリブデ
ンヘキサカルボニルを併用することもできる。
混合物、有機過酸化物類とモリブデンヘキサカルボニル
とを併用することにより、触媒効果を挙げることができ
る。上記(2)の反応系でエポキシ化剤となり得る化合物
としては、ギ酸、酢酸、安息香酸、プロピオン酸などの
カルボン酸と、過酸化水素との組合わせが挙げられる。
で行うことができるが、エポキシ化剤などに不活性な溶
媒の存在下に行うことが好ましい。エポキシ化反応を行
う際に使用できる溶媒としては、ヘキサン、ヘプタンな
どの脂肪族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類、ベ
ンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、クロロホル
ム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素が挙げられ
る。
個々のエポキシ化剤、所望されるエポキシ化の程度、使
用する個々のジエン系ブロック共重合体などのような可
変要因によって決めることができる。エポキシ化の程度
は、オキシラン濃度で表すことができ、好ましい範囲は
1〜7重量%である。1重量%未満であると、硬化後の
密着性が不十分となり、他方7重量%を越えるとジエン
系ブロック共重合体の分子鎖中に残存する二重結合が少
なくなり、硬化不良を起こしやすくなり、いずれも好ま
しくない。 なお、得られたエポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体を単離するには、従来から採用されている方
法、例えば、貧溶媒で沈澱させる方法、重合体を熱水中
に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方法、直接脱溶
媒法、などによることができる。
華物に、酸類、アミン類、又はアルコール類を生成する
発泡剤を言う。これら発泡剤から生成する酸類、アミン
類、又はアルコール類に相当する分解生成物が、基体樹
脂であるジエン系ブロック共重合体のエポキシ基と反応
して、基体樹脂の架橋を進行させる機能を果たす。
有する化合物であればよく、具体的には、炭酸アンモニ
ウム、重炭酸ソーダ等の無機発泡剤、アゾジカルボンア
ミド、2,2’−アゾイソブチロニトリル、ジアゾアミ
ノベンゼン等のアゾ化合物、4,4’−オキシビスベン
ゼンスルホニルヒドラジット、ベンゼンスルホヒドラジ
ド、ベンゼン−1,3−ジスルホヒドラジド等のスルホ
ヒドラジド化合物、N,N、−ジニトロソペンタメチレ
ンテトラミン、N,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメ
チルテレフタルアミド等のニトロソ化合物、テレフタル
アジド、p−第三ブチルベンズアジド等のアジド化合物
等が挙げられる。これら発泡剤は、単独でも2種以上の
混合物であってもよい。これらの中では、85〜250
℃の範囲で分解する有機発泡剤が好ましく、アゾジカル
ボンアミドが特に好ましい。
泡剤の配合量は、架橋発泡体に要求される架橋度、発泡
度または、(A)成分のオキシラン酸素濃度により決定
されるが、通常は、基体樹脂100重量部に対して0.
1〜100重量部、好ましくは1.0〜70重量部の範
囲で選択される。
ロック共重合体と(B)成分の発泡剤とを混合する方法
には何ら制限はなく、従来から公知の混合方法によるこ
とができる。具体的には、ブレンダー、タンブラー、ボ
ールミルなどでドライブレンドする方法、ヘンシェルミ
キサー、スーパーミキサー、らい潰機などでブレンドす
る方法、これらの方法でブレンドした物を、バンバリー
ミキサー、ミキシングロール、高速二軸連続ミキサー、
Σ羽根型混練機、押出機型混練機等によって混練する方
法、などが挙げられる。
温度以下で混合し、次いで、発泡剤が充分に機能する温
度、すなわち、分解、又は昇華する温度に加熱して、架
橋発泡させる方法によることが好ましい。
ると、(B)成分の発泡剤が分解、又は昇華して、シア
ン酸、イソシアン酸、シアヌル酸、ウラゾール酸、シア
メリッド、ヘキサメチレンテトラミンなどの酸類、アミ
ン類、又はアルコール類に相当する生成物が生じる。こ
れら生成物は、基体樹脂のエポキシ基とが反応して、架
橋が進行する。この発泡過程と架橋過程が、バランスよ
く同時に進行することにより、良好な発泡体が形成され
る。用途によっては、発泡体にエポキシ基を残すように
すれば、積層体の接着層にも使用することができる。
品を製造するには、従来より公知の方法、例えば、射出
成形、インフレ成形、キャスト成形、押し出し成形、プ
レス加工成形、回転成形等によればよい。このような成
形法で製造される発泡体は、軽量化材、断熱材、緩衝
材、包装材、充填材、サッシの目地材、各種の心材、電
線の被覆材、絶縁材、弱電製品の保護面保護材、内装材
などとして広く利用することができる。特に、発泡体用
樹脂組成物を、例えば成形品などの製品の内部に充填
し、これを発泡させることにより、発泡と接着とを同時
に行い、自己接着性発泡体を得ることができる。
泡剤の分解温度を調整するために、亜鉛華、硝酸亜鉛、
フタル酸鉛、炭酸鉛、三塩化リン酸鉛、三塩基性硫酸鉛
等の無機塩、亜鉛脂肪酸石鹸、鉛脂肪酸石鹸、カドミウ
ム脂肪酸石鹸等の金属石鹸等、又は発泡抑制剤等を添加
することができる。
らに、オレフィン系重合体、又は他の樹脂を添加するこ
とができる。オレフィン系重合体としては、低密度、中
密度、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリメチルペンテンなどの単独重合体、エチレンを
主成分とする共重合体、プロピレンを主成分とする共重
合体、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−
プロピレン−ジエン共重合体ゴム、液状ポリブタジエ
ン、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体などが
挙げられる。
ロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、メチルペンテ
ンなどのα−オレフィン類、酢酸ビニル、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸のメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチルなどのエステル類、メタクリ
ル酸のメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ルなどのエステル類、マレイン酸及びこれらの混合物が
挙げられる。プロピレンと共重合する単量体としては、
α−オレフィン類が挙げられる。
樹脂としては、スチレン系樹脂、ポリアセタール系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、又は
ポリフェニレンエーテル系樹脂等を添加することもでき
る。
の発明の目的を損なわない範囲で、着色剤、酸化防止
剤、熱安定剤、有機過酸化物、帯電防止剤、難燃剤、滑
剤、可塑剤、紫外線吸収剤、などの各種樹脂添加剤を添
加することができる。
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の記
載例に限定されるものではない。以下の例において、
「部」は「重量部」を意味する。なお、以下の例におい
て、本発明に係る発泡体用樹脂組成物より得られた発泡
体についての評価試験は、以下に記載の方法で実施した
ものである。
験片とした。試験片の表面にスプリング式硬度試験機
(Cタイプ)の加圧面を接触させた時の目盛りを読んだ
(JIS K6301準拠)。 (2)見かけ密度:発泡体から成形スキンを取り除き、
試験片とした。試験片の体積と重量を測定し、重量/体
積の計算式により算出した。単位はg/cm3である。 (3)発泡倍率:原料組成物の密度と発泡体の見かけ密
度を測定し、原料組成物の密度/発泡体の見かけ密度の
計算式より算出した。 (4)ゲル分率:発泡体から成形スキンを取り除き、約
2g精密秤量し、これを150メッシュのステンレス製
網袋に入れて120℃のキシレン中で10時間抽出した
後、不溶分を取り出し、100℃の真空乾燥器中で1時
間乾燥した。(抽出後の試料重量/抽出前の試料重量)
×100(%)の計算式により算出した。 (5)剥離強度:得られた発泡体を、厚さ1mm、巾2
5mm、長さ150mmに切り出し、ホットプレス上で
180℃に加熱したアルミニウム箔で挟み、5分間放置
した。ついで常温に戻し、発泡体からアルミニウム箔を
剥離する際の強度を、引張り装置を用いて測定した。単
位は、kg・f/10mm幅である。
調製)以下の例において、使用した(A)成分であるエ
ポキシ化ジエン系ブロック共重合体は、以下の方法で調
製したものである。
ロック重合体(スチレン/ゴム重量比=4/6、Mn=
85,000)を、過酢酸によってエポキシ化したもの
を共重合体(1)とする。この共重合体(1)のオキシラン酸
素濃度は、3.20重量%であった。
ジエンブロック重合体(スチレン/ゴム重量比=3/
7、水添率30%、Mn=59,000)を、過酢酸に
よってエポキシ化したものを共重合体(2)とする。この
共重合体(2)のオキシラン酸素濃度は、4.15重量%
であった。
ジエンブロック重合体(スチレンゴム重量比=3/7、
水添率80%、Mn=65,000)を過酢酸によって
エポキシ化したものを共重合体(3)とする。この共重合
体(3)のオキシラン酸素濃度は、3.04重量%であっ
た。
キシ化ジエン系ブロック共重合体として、上記の共重合
体(1)〜共重合体(3)を用い、(A)成分100に、
(B)成分としてのアゾジカルボンアミド(発泡剤:以
下ADCAと言う。)、他の成分としての酸化亜鉛(Z
nO)を、それぞれ表−1に示す量秤量し、ヘンシルミ
キサーで混合し、この混合物を単軸押出機を用いて、温
度140℃で混練した。ついで、得られた樹脂組成物
を、200℃に設定した圧縮成形機のプレス板で、15
0kg・f/cm2の圧力下で15分間加熱し、プレス
を解圧し、発泡体を取り出し、室温状態で24時間放置
した。得られた発泡体につき、上記の方法で評価試験を
行った。その結果を、表−1に示す。
分であるエポキシ化ジエン系ブロック共重合体を、未変
性のスチレン−ブタジエンブロック重合体(スチレン/
ゴム重量比=4/6、Mn=85000、以下SEBS
と言う。)に代えた他は、同例におけると同様の方法で
発泡体を得た。得られた発泡体につき、上記の方法で評
価試験を行った。その結果を、表−1に示す。
分であるエポキシ化ジエン系ブロック共重合体を、エチ
レン/メタクリル酸グリシジル共重合体(商品名:日石
レクスパールRA2100、日本石油化学社製、以下
「E/GMA」と略す)に代えた他は、同例におけると
同様の方法で発泡体を得た。得られた発泡体につき、上
記の方法で評価試験を行った。その結果を、表−1に示
す。
けで架橋発泡させることができ、接着特性の良好な発泡
体を得ることができる(実施例1〜4参照)。 (2)これに対して、基体樹脂としてSBSを使用した
ものは、発泡倍率、ゲル分率が低く、十分に発泡、架橋
しておらず、剥離強度も低い(比較例1参照)。 (3)また、基体樹脂としてE/GMAを使用したもの
は、発泡倍率、ゲル分率は高く、十分に発泡、架橋して
いるが、表面硬度が高すぎ、かつ、剥離強度も低い(比
較例2参照)。
化ジエン系ブロック共重合体(3)60部、(B)成分と
してのADCA5部、他の樹脂としてのポリエチレン
(商品名:UBEポリエチレンF222、宇部興産製)
40部、及び酸化防止剤のイルガーノックス1010
(チバガイギー製)0.5部を、それぞれ秤量し、タン
ブラーで混合し、この混合物を2軸押出機に供給し、温
度180℃で溶融混練した。
に設定した圧縮成形機のプレス板で、150kg・f/
cm2の圧力下で15分間加熱し、プレスを解圧し、発
泡体を取り出し、室温状態で24時間放置した。得られ
た発泡体の発泡倍率は8.8倍であった。また、得られ
た発泡体について剥離強度を測定したところ、3.5k
g・f/10mm巾であった。
化ジエン系ブロック共重合体(1)60部、(B)成分と
してのADCA5部、他の樹脂としてのポリスチレン
(商品名:スタイロン691、旭化成製)40部、及び
酸化防止剤のイルガーノックス1010(チバガイギー
製)0.5部を、それぞれ秤量し、タンブラーで混合
し、この混合物を2軸押出機に供給し、温度180℃で
溶融混練した。
に設定した圧縮成形機のプレス板で、150kg・f/
cm2の圧力下で15分間加熱し、プレスを解圧し、発
泡体を取り出し、室温状態で24時間放置して、発泡体
(成形品)を得た。得られた発泡体の発泡倍率は7.8
倍であった。また、得られた発泡体について剥離強度を
測定したところ、3.2kg・f/10mm巾であっ
た。
(B)成分のほかに他の樹脂成分を含んでいても、発泡
倍率、剥離強度ともに高いことを明らかにしている。
奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明に係る発泡体用樹脂組成物は、有機過酸化物
を添加せず、電子線照射をすることなしに、加熱するだ
けで高度に架橋発泡させることができ、良好な発泡体を
得ることができる。 2.更に接着性を必要とする用途においては、発泡体の
接着性を利用し、発泡と接着を同時に行うことができ、
容易に充填一体化した発泡積層体を作ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)エポキシ化ジエン系ブロック共重
合体100重量部と、(B)発泡過程、発泡後の残渣又
は昇華物に、酸類、アミン類、又はアルコール類を生成
する発泡剤0.1〜100重量部と、よりなることを特
徴とする発泡体用樹脂組成物。 - 【請求項2】 エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
は、その数平均分子量が5,000〜1,000,00
0の範囲のものである請求項1に記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】 発泡剤が85〜250℃の範囲で分解す
る有機発泡剤である、請求項1に記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1に記載の発泡体用樹脂組成物を
加熱することのみで架橋発泡させたことを特徴とする自
己接着性発泡体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14405795A JP3450094B2 (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 発泡体用樹脂組成物及び自己接着性発泡体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP14405795A JP3450094B2 (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 発泡体用樹脂組成物及び自己接着性発泡体 |
Publications (2)
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JPH08311227A true JPH08311227A (ja) | 1996-11-26 |
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