JPH08310077A

JPH08310077A - プリンタ

Info

Publication number: JPH08310077A
Application number: JP11697995A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Kato; 浩幸加藤
Original assignee: Brother Industries Ltd
Current assignee: Brother Industries Ltd
Priority date: 1995-05-16
Filing date: 1995-05-16
Publication date: 1996-11-26

Abstract

(57)【要約】【目的】手差しのための用紙通路の構造を簡単にし、
またプリンタの組立てを容易にする【構成】ベースフレーム２０上に、用紙通路６２の一
部の片面をなすガイド面２１が形成され、また搬送装置
８０のローラ８１、８５が支持されている。カバーフレ
ーム４０とキャリッジユニット７１にはそれぞれガイド
部材３０、３１が形成され、押圧手段例えば可動ガイド
レバー８２、ローラ８６が支持されている。ベースフレ
ーム２０上にキャリッジユニット７１およびカバーフレ
ーム４０を上方から載置するように組み付けることによ
り、ガイド部材３０、３１がガイド面２１と間隔をあけ
て対向してガイド面２１との間に用紙通路６２の一部す
なわち手差しのための通路が形成される。また同時にロ
ーラ８１、８５に可動ガイドレバー８２、ローラ８６が
押圧される。自動給紙装置の用紙収容箱９１は上記の組
み付け後、用紙通路よりも後ろ側においてプリンタに挿
入される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はプリンタに関し、特に手
差し等により用紙を用紙通路に沿ってプリントヘッドへ
導くものにおいて、用紙通路の構造を簡単にするととも
にプリンタの組立を容易にした構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のプリンタは、外装ケース内に配置
される金属フレームに、用紙を支持および搬送するプラ
テン、プラテンの周りに用紙を導くペーパーパンと呼ば
れるガイド板、およびプリントヘッドを搭載したキャリ
ッジをスライド可能に支持するガイド軸をそれぞれ固定
し、また外装ケースには、プラテンの後ろ側においてそ
のガイド板に対し連続するようにガイド壁、および用紙
挿入用の開口を設けている。

【０００３】プリンタに用紙を挿入する場合は、プラテ
ンの後ろ側で用紙を立て状態に持って上記開口から挿入
する。

【０００４】自動給紙装置を備えるものでは、その自動
給紙装置をプラテン上部に固定し、１枚ずつ取りだした
用紙を外装ケースの上記開口からプラテンへ導く。この
ものにおいて手差しで別の用紙を挿入しようとするとき
には、自動給紙装置の給紙用通路から手差し用通路に切
換えて行なう。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のプリンタ
は、金属フレームの左右両側壁間にペーパーパンと呼ば
れるガイド板を橋渡すように固定し、これをプラテン、
プリントヘッドとともに外装ケース内に組み込み、また
外装ケースにもガイド壁を設けなければならない。この
ため、多くの部品を必要とし組立て作業に多くの工数を
必要としていた。

【０００６】また自動給紙装置を備えるものでは、手差
しのための用紙通路の構造が一層複雑であった。

【０００７】本発明は上記問題点を解消し、用紙通路の
構造を簡単にし、またプリンタの組立てを容易にするも
のである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項１に記載の発明は、ベースフレームと、そのベ
ースフレームに支持され用紙通路に沿って用紙を搬送す
る搬送装置と、前記用紙に記録動作をするプリントヘッ
ドと、そのプリントヘッドを搭載したキャリッジを前記
搬送装置による用紙搬送方向と直角方向にスライド可能
に支持するキャリッジフレームとを備え、前記ベースフ
レーム上に、前記用紙通路の一部の片面をなすガイド面
を形成するとともに、前記キャリッジフレームに、前記
ガイド面と間隔をあけて対向しかつ前記ガイド面との間
に前記用紙を前記搬送装置へ導くための前記用紙通路の
一部を形成するガイド部材を設けた構成としている。

【０００９】また請求項２に記載の発明は、請求項１に
おいて、さらに前記搬送装置、プリントヘッド、キャリ
ッジおよびキャリッジフレームを覆うカバーフレームを
備え、そのカバーフレームと前記ベースフレームの間
に、前記用紙をプリンタ内へ挿入するための開口を形成
し、前記ベースフレームのガイド面は前記開口の一側を
形成し前記搬送装置と近接する位置まで延びている構成
としている。

【００１０】請求項３に記載の発明は、請求項１また
は２において、前記キャリッジフレームのガイド部材
は、そのキャリッジフレームから一体に前記用紙搬送方
向の上流側へ延びている構成としている。

【００１１】請求項４に記載の発明は、請求項１から３
のいずれかにおいて、前記搬送装置は、前記ベースフレ
ームに支持されたローラと、前記キャリッジフレームに
支持され、前記ローラに前記用紙を押圧する押圧手段を
含む構成としている。

【００１２】請求項５に記載の発明は、請求項４におい
て、前記キャリッジフレームのガイド部材は、前記押圧
手段と前記ローラの接触位置より前記用紙搬送方向の上
流側において前記押圧手段の前記ガイド面と対向する面
を含む構成としている。

【００１３】請求項６に記載の発明は、請求項１から５
のいずれかにおいて、前記ベースフレームは前記ガイド
面の上方を開放した形状をなし、前記キャリッジフレー
ムは、前記ガイド部材を前記ガイド面と上方から対向さ
せるようにそのベースフレームの開放部側に固定される
構成としている。

【００１４】請求項７に記載の発明は、ベースフレーム
と、用紙通路に沿って用紙を搬送する搬送装置と、前記
用紙に記録動作をするプリントヘッドと、そのプリント
ヘッドを支持したキャリッジを前記搬送装置による用紙
搬送方向と直角方向にスライド可能に支持するキャリッ
ジフレームと、前記搬送装置、プリントヘッド、キャリ
ッジおよびキャリッジフレームを覆うカバーフレームと
を備え、前記ベースフレーム上に、前記用紙通路の一部
の片面を形成するための上方を開放したガイド面を形成
し、前記プリントヘッドおよびキャリッジを支持したキ
ャリッジフレームを前記ガイド面に上方から対向するよ
うに前記ベースフレームに支持するとともに、前記カバ
ーフレームと前記ベースフレームの間の外面に、前記用
紙をプリンタ内へ挿入するための開口を形成し、そのカ
バーフレームに、前記ガイド面と間隔をあけて対向しか
つ前記ガイド面との間に前記用紙通路の一部を形成する
ガイド部材を設けた構成としている。

【００１５】請求項８に記載の発明は、請求項７におい
て、前記搬送装置は、前記用紙通路の下側において前記
ベースフレームに支持されたローラと、前記キャリッジ
フレームまたは前記カバーフレームに支持され、前記ロ
ーラに前記用紙を押圧する押圧手段を含む構成としてい
る。

【００１６】請求項９に記載の発明は、請求項２または
７において、前記カバーフレームは前面に前記用紙を挿
入するための開口を、上面に前記用紙通路の排出用開口
をそれぞれ有し、前記用紙通路は前記両開口間にほぼ傾
斜状態に延びる構成としている。

【００１７】請求項１０に記載の発明は、請求項１から
９のいずれかにおいて、さらに未記録用紙を積層して格
納しその積層用紙から１枚ずつ前記プリントヘッドへ供
給する自動給紙装置を備え、その自動給紙装置を、前記
搬送装置をはさんで前記ベースフレームのガイド面とほ
ぼ反対側に配置した構成としている。

【００１８】請求項１１に記載の発明は、請求項１から
１０のいずれかにおいて、前記プリントヘッドは、イン
クを前記用紙に向けて噴出して記録動作をするインクジ
ェット式プリントヘッドである構成としている。

【００１９】

【作用】上記請求項１の構成では、ベースフレーム上に
ガイド面を、キャリッジフレームにガイド部材をそれぞ
れ設けておき、ベースフレームにキャリッジフレームを
組み付けることで、ガイド面とガイド部材を間隔をあけ
て対向させてその両者間に用紙通路の一部を形成するこ
とができる。そして用紙をガイド面とガイド部材に沿っ
て搬送装置へ導き、プリントヘッドにより用紙に記録動
作をすることができる。

【００２０】請求項２の構成では、請求項１の作用にお
いて、さらにカバーフレームを組み付けることで、その
カバーフレームとベースフレームの間に、用紙をプリン
タ内へ挿入するための開口を形成することができる。ま
たベースフレームのガイド面が開口の一側から搬送装置
と近接する位置まで延び、用紙を手差し等で容易に搬送
装置まで挿入することができる。

【００２１】請求項３の構成では、請求項１または２の
作用において、さらにキャリッジフレームのガイド部材
が、そのキャリッジフレームから一体に用紙搬送方向の
上流側へ延びて、ガイド部材のための特別な部品を省略
し、しかもキャリッジフレームの強度を増し記録動作の
安定性を高めることができる。

【００２２】請求項４の構成では、請求項１から３のい
ずれかの作用において、さらにベースフレームにローラ
を、キャリッジフレームに押圧手段を設けておき、ベー
スフレームにキャリッジフレームを組み付けることで、
押圧手段でローラに用紙を押圧することができるように
なる。上記の用紙通路を形成することと相俟って組み付
け作業を簡略にすることができる。

【００２３】請求項５の構成では、請求項４の作用にお
いて、さらにベースフレームのガイド面と対向する押圧
手段の面が、ガイド部材と同様に機能し、用紙先端を押
圧手段とローラの接触位置の近くまで案内することがで
きる。

【００２４】請求項６の構成では、請求項１から５のい
ずれかの作用において、さらにベースフレームがガイド
面の上方を開放した形状をなし、キャリッジフレームを
その開放部側からベースフレームに載置するように固定
することで、ガイド部材をガイド面と上方から対向させ
ることができ、組み付け作業を一層簡略にすることがで
きる。

【００２５】請求項７の構成では、ベースフレーム上に
ガイド面を、カバーフレームにガイド部材をそれぞれ設
けておき、ベースフレームにカバーフレームを組み付け
ることで、両者間に用紙挿入のための開口を形成するこ
とができるとともに、ガイド面とガイド部材を間隔をあ
けて対向させて用紙通路の一部を形成することができ
る。そして用紙を手差し等によりガイド面とガイド部材
に沿って挿入し、プリントヘッドにより用紙に記録動作
をすることができる。

【００２６】請求項８の構成では、請求項７の作用にお
いて、さらにベースフレームにローラを、カバーフレー
ムまたはキャリッジフレームに押圧手段を設けておき、
ベースフレームに、キャリッジフレーム、カバーフレー
ムを組み付けることで、押圧手段でローラに用紙を押圧
することができるようになる。上記の用紙通路を形成す
ることと相俟って組み付け作業を簡略にすることができ
る。

【００２７】請求項９の構成では、請求項２または７の
作用において、さらにカバーフレームの前面の開口から
用紙を挿入し、傾斜状態の通路を通って上面の開口から
排出することで、用紙を挿入しやすくかつ記録結果を見
やすくすることができる。

【００２８】請求項１０の構成では、請求項１から９の
いずれかの作用において、さらに自動給紙装置を、搬送
装置をはさんでベースフレームのガイド面とほぼ反対側
に配置することで、キャリッジフレーム等の組み付けが
自動給紙装置に干渉することがなく、組み付け作業を簡
略にすることができ、また手差し等のための用紙通路と
自動給紙装置からの通路とが独立し、簡単な構造とする
ことができる。

【００２９】請求項１１の構成では、請求項１から１０
のいずれかの作用において、さらにプリントヘッドをイ
ンクジェット式プリントヘッドとし、簡単な構造で容易
に組み付けることができるインクジェットプリンタを実
現することができる。

【００３０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にしたがって
具体的に説明する。図１においてプリンタの通常の使用
状態から右側をプリンタの前、左側をプリンタの後ろ、
上側をプリンタの上、下側をプリンタの下、紙面の手前
および後ろ側をプリンタの左右とする。

【００３１】このプリンタの外装は、ベースフレーム２
０と、そのベースフレーム２０の上方を覆うカバーフレ
ーム４０とから構成される。プリンタの前面には用紙挿
入用開口６０、上面には用紙排出用開口６１が形成さ
れ、その両開口間を傾斜状態に延びるほぼ平坦な用紙通
路６２がプリンタ内に形成されている。通常のプリンタ
と同様に、用紙通路６２に挿入された用紙はプリントヘ
ッド７０で１行記録される毎に、搬送装置８０で次行へ
搬送される。また用紙通路６０の後方に配置された自動
給紙装置９０からの用紙も搬送装置８０へ供給され、同
様に記録、搬送される。

【００３２】プリントヘッド７０はインクを用紙に向け
て噴射するインクジェット式のもので、キャリッジユニ
ット７１に支持されている。キャリッジユニット７１
は、用紙幅方向すなわち左右に延びる金属製の板材から
なるキャリッジフレーム７２によって１個のユニットに
形成されている。キャリッジフレーム７２には、プリン
トヘッド７０を搭載したキャリッジ７３が、搬送装置８
０による用紙搬送方向と直角方向にガイドバー７４、７
５にスライド可能に支持されている。用紙と近接する側
のガイドバー７４はキャリッジフレーム７２の左右に立
ち上がった両側壁間に橋渡して固定され、また他方のガ
イドバー７５は、用紙と離れた側のキャリッジフレーム
７２の長手方向端縁をコ字形に折曲げて形成されてい
る。プリントヘッド７０を搭載したキャリッジ７３は、
図示しない駆動源によって左右方向すなわち行方向に駆
動される。

【００３３】搬送装置８０は、プリントヘッド７０に対
し用紙搬送方向の上流および下流側にそれぞれ配置され
た搬送要素からなる。上流側の搬送要素は、後述するベ
ースフレームの左右両側壁２５、２５間に橋渡して支持
されたローラ８１と、そのローラに用紙を押圧する押圧
手段例えば可動ガイドレバー８２から構成される。可動
ガイドレバー８２の自由端部にはローラ８１に接触する
ローラ８４が支持されている。その可動ガイドレバー８
２は、キャリッジフレーム７２に揺動可能に支持され、
付勢手段例えばバネ８３によりローラ８１に接触する方
向に付勢されている。押圧手段は、弾性のある合成樹脂
等のフィルム材で構成してもよい。その場合、バネ８
３、ローラ８４を省略することができる。

【００３４】下流側の搬送要素は排出用開口６１に近接
配置され、後述するベースフレームの左右両側壁２５、
２５間に橋渡して支持されたローラ８５と、そのローラ
に用紙を押圧する押圧手段例えばローラ８６から構成さ
れる。後者のローラ８６は後述するカバーフレームの開
閉カバー部４５に支持されている。各ローラ８１、８
４、８５、８６と可動ガイドレバー８２は、用紙通路の
用紙幅方向すなわち左右方向のほぼ全長にわたって配置
されている。上流および下流側のローラ８１、８５は図
示しない駆動源によって回転され、その両ローラ間で用
紙を平面状態に保って用紙を排出用開口６１に向け搬送
する。

【００３５】ベースフレーム２０には、用紙通路６０の
前半部分の下側を形成するガイド面２１、ローラ８１の
下方部分を囲む半円筒形の凹所２２、その凹所へ下降す
る傾斜ガイド面２３、および自動給紙装置９０の用紙収
納箱９１を固定するための固定座２４が前後方向にその
順序で一体に形成され、またそのガイド面２１、凹所２
２、傾斜ガイド面２３および固定座２４の左右両側に立
ち上がった側壁２５、２５も一体に形成されている。ガ
イド面２１、凹所２２、傾斜ガイド面２３および固定座
２４はその上方を開放して形成されている。

【００３６】ガイド面２１は、ベースフレーム２０の前
端においてカバーフレーム４０との間に用紙挿入用開口
６０を形成し、搬送装置８０と近接する位置へ向けて上
昇するように傾斜している。その上端から延長方向にほ
ぼローラ８１、８５の外周が位置するように、各ローラ
８１、８５が配置されている。

【００３７】キャリッジユニット７１は、ガイド面２１
の上方開放部において左右両側壁２５、２５の上端間に
橋渡して載置状態に固定される。例えばキャリッジフレ
ーム７２の用紙通路寄りの部分では側壁の逆Ｌ字型の突
起２５ｂに孔７６が引っかけられ、また用紙通路から離
れた部分では、側壁の支柱部２５ｃにキャリッジフレー
ムの切り起こし片７７がねじ等の固定要素で固定されて
いる。左右両側壁２５、２５の上端は、用紙通路６２と
ほぼ直角な方向に傾斜されており、上記固定状態で、プ
リントヘッド７０は用紙通路６０に上方からほぼ直角に
対向する。インクジェット式ヘッドの場合、用紙に対し
て上方からインク滴を落とすことになるのでドット形成
を美麗にし、記録結果を良好にできる。

【００３８】ガイド面２１の上方に位置するガイド部材
３０は、キャリッジフレーム７２の用紙通路６２寄りの
端部から搬送方向上流側へ折曲げて形成され、またカバ
ーフレーム４０のガイド部材３１は、挿入用開口６０の
上縁から搬送方向下流側へ延びるように形成されてい
る。両ガイド部材３０、３１はその端部を相互に近接し
てほぼ連続状態に配置され、ガイド面２１と間隔を置い
て用紙通路６２の一部すなわち手差し用の通路を形成す
る。なお両ガイド部材３０、３１の一方のものを、他方
のものが位置しているところまで延長して他方のものを
省略してもよい。キャリッジフレーム７２の前後両側に
ガイドバー７５とガイド部材３０を折曲げて形成してい
ることで、そのキャリッジフレームの強度を増し、記録
動作の安定性を高めることができる。

【００３９】可動ガイドレバー８２においてガイド面２
１と間隔を置いて対向する面８２ｃも用紙通路６２を形
成するためのガイド部材として機能する。

【００４０】用紙排出用開口６１の後ろ下方に隣接した
位置に、記録済み用紙Ｐの下部を受けるための凹状の受
け部３５が形成されている。受け部３５は、カバーフレ
ーム４０の上面に形成された凹所３６の底面を、ローラ
８１の上部に取付けられた細幅状の部材３７で覆って形
成される。記録済み用紙Ｐの背面は用紙収納箱９１の前
壁にもたれ掛けるようにして受けられる。部材３７は、
搬送装置８０における上流側と下流側のローラ８１、８
５の間に進入し、用紙の先端が下流側のローラ８５に達
するまでのガイド手段としても機能する。

【００４１】自動給紙装置９０は搬送装置をはさんでガ
イド面２１とは反対側、つまり前面からみて用紙通路６
０の後ろ側に配置される。その自動給紙装置９０の用紙
収容箱９１はカバーフレーム４０の開口４２をとおして
ベースフレームの固定座２４に着脱可能に取付けられ
る。給紙ローラ９２はベースフレームの両側壁２５、２
５間に支持され、用紙収容箱９１が固定座２４に取付ら
れた状態で、用紙収容箱９１内の積層用紙に対向し、そ
の回転により用紙を１枚ずつ傾斜ガイド面２３に向けて
送り出す。

【００４２】カバーフレーム４０は下面を開放した箱形
に形成され、キャリッジユニット７１、搬送装置８０お
よび給紙ローラ９２を覆ってベースフレーム２０に固定
される。カバーフレーム４０の前面は、ベースフレーム
のガイド面２１に用紙を載せやすいように、そのガイド
面２１の前端部と対向する位置に凹部４３が形成されて
いる。その凹部４３に前記の用紙挿入用開口６０を形成
するための切欠きが形成されている。

【００４３】カバーフレーム４０は、キャリッジユニッ
ト７１の上方に対向する部分を開閉カバー部４５として
いる。開閉カバー部４５は、キャリッジユニット７１を
露出させるためカバーフレーム本体部４１に形成された
開口４４を覆って装着され、その本体部４１にヒンジ部
４６で開閉可能に構成されている。開閉カバー部４５を
開放することにより、プリントヘッド７０へインクを供
給するインクカートリッジの交換、またはプリントヘッ
ド７０の交換をすることができる。

【００４４】手差しによって供給される用紙に記録をす
る場合は、用紙をベースフレームのガイド面２１に載
せ、そのガイド面に沿ってローラ８１、８４の接触点に
用紙先端が当接するまで挿入する。この際に用紙先端が
浮き上がってもガイド部材３０、３１および可動ガイド
レバー８２の面８２ｃによって抑えられ、用紙先端は前
記の接触点へガイドされる。この後、ローラ８１、８５
の回転によって用紙はプリントヘッド７０の下へ搬送さ
れ、プリントヘッドによる記録動作が開始される。記録
済みの用紙は、ローラ８５、８６によって排出用開口６
１から排出され、受け部３５に収容される。用紙通路６
２はほぼ平坦で、後述する自動給紙装置９０からの用紙
通路のように、ローラ８１の半径で湾曲していることが
ないから、自動給紙装置９０に収容する用紙よりも厚い
用紙へ記録を行うことも可能である。

【００４５】またカバーフレーム４０の前面の開口６０
から用紙を挿入し、傾斜状態の通路を通って上面の開口
６１から排出するものであるから、用紙を挿入しやすく
かつ記録結果を見やすい。

【００４６】自動給紙装置９０から用紙が供給される場
合は、用紙は給紙ローラ９２によってローラ８１の下側
をまわり可動ガイドレバー８２の面８２ｃに沿って、ロ
ーラ８１、８４の接触点に用紙先端が当接するまで搬送
され、その後は、前記と同様に搬送装置８０で搬送さ
れ、記録される。

【００４７】上記プリンタの組み付け作業は、ベースフ
レーム２０にローラ８１、８５、９２を取付け、可動ガ
イドレバー８２を含むキャリッジユニット７１を側壁２
５、２５上に載置状態に固定し、これらの上にカバーフ
レーム４０をかぶせるように固定することで完了する。
用紙収容箱９１はユーザーがプリンタを設置するときに
開口４２から挿入すればよい。上記のようにベースフレ
ームに対してキャリッジユニット７１、カバーフレーム
４０を上から載せるように組み付けるだけで、ガイド部
材３０、３１がガイド面２１と対向し、ローラ８４、８
６がローラ８１、８５と接触して、用紙通路６２が形成
される。さらに自動給紙装置が、搬送装置をはさんでベ
ースフレームのガイド面とほぼ反対側に配置されている
ので、組み付けに際してキャリッジフレーム等が自動給
紙装置に干渉することがなく、また手差しのための用紙
通路と自動給紙装置からの通路とが独立し、簡単な構造
となる。

【００４８】

【発明の効果】以上詳述したことから明かなように請求
項１の発明では、ベースフレームにキャリッジフレーム
を組み付けることで、ベースフレームのガイド面とキャ
リッジフレームのガイド部材を間隔をあけて対向させて
その両者間に用紙通路の一部を形成するものであるか
ら、用紙通路の構造が簡単になり、容易に組み付けるこ
とができる。

【００４９】請求項２の発明では、請求項１の効果のほ
か、さらにカバーフレームを組み付けることで、そのカ
バーフレームとベースフレームの間に、用紙をプリンタ
内へ挿入するための開口を形成し、しかもベースフレー
ムのガイド面が開口の一側から搬送装置と近接する位置
まで延びるものであるから、用紙通路の構造がさらに簡
単になり、一層容易に組み付けることができる。また用
紙を手差し等で容易に搬送装置まで挿入することができ
る。

【００５０】請求項３の発明では、請求項１または２の
効果のほか、キャリッジフレームのガイド部材が、その
キャリッジフレームから一体に用紙搬送方向の上流側へ
延びるものであるから、ガイド部材のための特別な部品
を省略することができ、しかもキャリッジフレームの強
度を増し記録動作の安定性を高めることができる。

【００５１】請求項４の発明では、請求項１から３のい
ずれかの効果のほか、ベースフレームにローラを、キャ
リッジフレームに押圧手段をそれぞれ設けておき、ベー
スフレームにキャリッジフレームを組み付けることで、
キャリッジフレームの押圧手段でベースフレームのロー
ラに用紙を押圧することができるようになり、上記の用
紙通路を形成することと相俟って組み付け作業を容易に
できる。

【００５２】請求項５の発明では、請求項４の効果のほ
か、ベースフレームのガイド面と対向する押圧手段の面
が、ガイド部材と同様に機能するものであるから、用紙
先端を押圧手段とローラの接触位置の近くまで確実に案
内することができる。

【００５３】請求項６の発明では、請求項１から５のい
ずれかの効果のほか、さらにベースフレームにおけるガ
イド面上方の開放部側から、キャリッジフレームをベー
スフレームに載置するように固定することができ、それ
によりガイド部材もガイド面と上方から対向して用紙通
路を形成することができ、組み付け作業を一層容易にで
きる。

【００５４】請求項７の発明では、ベースフレーム上に
ガイド面を、カバーフレームにガイド部材をそれぞれ設
けておき、ベースフレームにカバーフレームを組み付け
ることで、両者間に用紙挿入のための開口を形成すると
ともに、ベースフレームのガイド面とカバーフレームの
ガイド部材を間隔をあけて対向させて用紙通路の一部を
形成するものであるから、用紙通路の構造が簡単にな
り、容易に組み付けることができる。

【００５５】請求項８の発明では、請求項７の効果のほ
か、さらにベースフレームにキャリッジフレーム、カバ
ーフレームを組み付けることで、キャリッジフレームま
たはカバーフレームの押圧手段でベースフレームのロー
ラに用紙を押圧することができるようになり、上記の用
紙通路を形成することと相俟って組み付け作業を容易に
できる。

【００５６】請求項９の発明では、請求項２または７の
効果のほか、カバーフレームの前面の開口から用紙を挿
入し、傾斜状態の通路を通って上面の開口から排出する
ものであるから、用紙を挿入しやすくかつ記録結果を見
やすくすることができる。

【００５７】請求項１０の発明では、請求項１から９の
いずれかの効果のほか、さらに自動給紙装置を、搬送装
置をはさんでベースフレームのガイド面とほぼ反対側に
配置するものであるから、キャリッジフレーム等の組み
付けが自動給紙装置に干渉することがなく、組み付け作
業を容易にでき、また手差し等のための用紙通路と自動
給紙装置からの通路とが独立し、簡単な構造とすること
ができる。

【００５８】請求項１１の発明では、請求項１から１０
のいずれかの効果のほか、簡単な構造で容易に組み付け
ることができるインクジェットプリンタを実現すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のプリンタの側断面図。

【図２】上記プリンタの分解状態の側断面図。

【図３】上記プリンタの分解斜視図。

【符号の説明】

２０ベースフレーム２１ガイド面３０ガイド部材３１ガイド部材４０カバーフレーム６０用紙挿入用開口６１用紙排出用開口６２用紙通路７０プリントヘッド７１キャリッジユニット７２キャリッジフレーム８０搬送手段８１ローラ８２押圧手段（可動ガイドレバー）８５ローラ８６押圧手段（ローラ）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ベースフレームと、そのベースフレームに支持され用紙通路に沿って用紙を
搬送する搬送装置と、前記用紙に記録動作をするプリントヘッドと、そのプリントヘッドを搭載したキャリッジを前記搬送装
置による用紙搬送方向と直角方向にスライド可能に支持
するキャリッジフレームとを備え、前記ベースフレーム
上に、前記用紙通路の一部の片面をなすガイド面を形成
するとともに、前記キャリッジフレームに、前記ガイド
面と間隔をあけて対向しかつ前記ガイド面との間に前記
用紙を前記搬送装置へ導くための前記用紙通路の一部を
形成するガイド部材を設けたことを特徴とするプリン
タ。
【請求項２】請求項１において、さらに前記搬送装
置、プリントヘッド、キャリッジおよびキャリッジフレ
ームを覆うカバーフレームを備え、そのカバーフレーム
と前記ベースフレームの間に、前記用紙をプリンタ内へ
挿入するための開口を形成し、前記ベースフレームのガ
イド面は前記開口の一側を形成し前記搬送装置と近接す
る位置まで延びていることを特徴とするプリンタ。
【請求項３】請求項１または２において、前記キャリ
ッジフレームのガイド部材は、そのキャリッジフレーム
から一体に前記用紙搬送方向の上流側へ延びていること
を特徴とするプリンタ。
【請求項４】請求項１から３のいずれかにおいて、前
記搬送装置は、前記ベースフレームに支持されたローラ
と、前記キャリッジフレームに支持され、前記ローラに
前記用紙を押圧する押圧手段を含むことを特徴とするプ
リンタ。
【請求項５】請求項４において、前記キャリッジフレ
ームのガイド部材は、前記押圧手段と前記ローラの接触
位置より前記用紙搬送方向の上流側において前記押圧手
段の前記ガイド面と対向する面を含むことを特徴とする
プリンタ。
【請求項６】請求項１から５のいずれかにおいて、前
記ベースフレームは前記ガイド面の上方を開放した形状
をなし、前記キャリッジフレームは、前記ガイド部材を
前記ガイド面と上方から対向させるようにそのベースフ
レームの開放部側に固定されることを特徴とするプリン
タ。
【請求項７】ベースフレームと、用紙通路に沿って用紙を搬送する搬送装置と、前記用紙に記録動作をするプリントヘッドと、そのプリントヘッドを支持したキャリッジを前記搬送装
置による用紙搬送方向と直角方向にスライド可能に支持
するキャリッジフレームと前記搬送装置、プリントヘッ
ド、キャリッジおよびキャリッジフレームを覆うカバー
フレームとを備え、前記ベースフレーム上に、前記用紙
通路の一部の片面を形成するための上方を開放したガイ
ド面を形成し、前記プリントヘッドおよびキャリッジを
支持したキャリッジフレームを前記ガイド面に上方から
対向するように前記ベースフレームに支持するととも
に、前記カバーフレームと前記ベースフレームの間の外
面に、前記用紙をプリンタ内へ挿入するための開口を形
成し、そのカバーフレームに、前記ガイド面と間隔をあ
けて対向しかつ前記ガイド面との間に前記用紙通路の一
部を形成するガイド部材を設けたことを特徴とするプリ
ンタ。
【請求項８】請求項７において、前記搬送装置は、前
記用紙通路の下側において前記ベースフレームに支持さ
れたローラと、前記キャリッジフレームまたは前記カバ
ーフレームに支持され、前記ローラに前記用紙を押圧す
る押圧手段を含むことを特徴とするプリンタ。
【請求項９】請求項２または７において、前記カバー
フレームは前面に前記用紙を挿入するための開口を、上
面に前記用紙通路の排出用開口をそれぞれ有し、前記用
紙通路は前記両開口間にほぼ傾斜状態に延びることを特
徴とするプリンタ。
【請求項１０】請求項１から９のいずれかにおいて、
さらに未記録用紙を積層して格納しその積層用紙から１
枚ずつ前記プリントヘッドへ供給する自動給紙装置を備
え、その自動給紙装置を、前記搬送装置をはさんで前記
ベースフレームのガイド面とほぼ反対側に配置したこと
を特徴とするプリンタ。
【請求項１１】請求項１から１０のいずれかにおい
て、前記プリントヘッドは、インクを前記用紙に向けて
噴出して記録動作をするインクジェット式プリントヘッ
ドであることを特徴とするプリンタ。