JPH08310017A - 熱転写型印刷装置 - Google Patents

熱転写型印刷装置

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Publication number
JPH08310017A
JPH08310017A JP12222395A JP12222395A JPH08310017A JP H08310017 A JPH08310017 A JP H08310017A JP 12222395 A JP12222395 A JP 12222395A JP 12222395 A JP12222395 A JP 12222395A JP H08310017 A JPH08310017 A JP H08310017A
Authority
JP
Japan
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laser light
laser
power
rotary drum
recording paper
Prior art date
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Pending
Application number
JP12222395A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Aihara
隆 相原
Toru Naganuma
徹 長沼
Toru Nanbara
透 南原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザ光発生部から発せられ、光学手段を経
て、回転ドラムに巻き付けられた記録紙上のインクシー
トに入射せしめられるレーザ光のパワーを、状況変化,
環境変化等による変動が抑制されて安定に維持されるも
のとなす。 【構成】情報信号に応じて変化するレーザ光を発するレ
ーザ光発生部31と、レーザ光発生部31から発せら
れ、光学手段32,29,25を経て、回転ドラム20
に巻き付けられた記録紙PRに重ねられたインクシート
ISに入射するレーザ光のパワーを検出するパワー検出
用受光部38と、パワー検出用受光部38から得られる
検出出力に基づいて、レーザ光発生部31における発光
パワーを制御するレーザパワー制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転ドラムに巻き付け
られるとともにインクシートが重ねられる記録紙に対し
て、情報信号に応じたものとしてレーザ光発生部から発
せられるレーザ光をインクシートに入射させ、そのレー
ザ光に応じてインクシートにおける染料が記録紙に転写
されるようになすことにより、情報信号に基づく印刷を
行う熱転写型印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ素子等のレーザ光源からの
レーザ光を利用して、情報信号があらわす情報を記録紙
に印刷する印刷装置として、熱転写型のものが知られて
いる。この熱転写型印刷装置にあっては、記録紙が回転
ドラムに巻き付けられるとともにインクシートが重ねら
れる状態とされて配され、そのインクシートに、レーザ
光源を含むレーザ光発生部から発せられて情報信号に応
じた強度変化を伴うものとされたレーザ光が、集束レン
ズを含んだ光学系を通じて入射せしめられる。それによ
りレーザ光が光熱変換されて生じる熱によって、インク
シートにおけるレーザ光が入射した位置の染料が溶解も
しくは昇華せしめられて記録紙に転写され、記録紙にレ
ーザ光の変化をもたらした情報信号に基づく印刷が行わ
れる。
【0003】斯かる熱転写型印刷装置おいては、例え
ば、図8に示される如く、回転ドラム1に対向配置さ
れ、回転ドラム1の中心軸線に沿って伸びる送り螺子部
材3に、記録ヘッド部4が移動可能に配される。そし
て、記録ヘッド部4には、メモリ部から読み出された情
報信号に応じた強度変化を伴うレーザ光を発するレーザ
光発生部5と、回転ドラム1に近接した位置をとる集束
レンズ6と、その集束レンズ6とレーザ光発生部5との
間の位置をとるコリメータレンズ7とが収容される。
【0004】回転ドラム1には、記録紙RPが巻き付け
られ、さらに、インクシートISが、回転ドラム1に巻
き付けられた記録紙RP上に重ねられる。回転ドラム1
には、それに巻き付けられた記録紙RPによって覆われ
る多数の小径透孔が設けられるとともに、図示が省略さ
れたエア吸引用ポンプに連結されて、エア吸引通路の機
能を果たす回転軸1Aが設けられている。記録紙RP
は、インクシートISを伴った回転ドラム1に対する巻
付き状態が、エア吸引用ポンプの作動により得られる吸
引作用によって維持されるものとされ、また、回転ドラ
ム1が回転する際には、回転ドラム1の回転に伴って記
録紙RPが移動せしめられる。そして、記録紙RPは、
図示が省略された送り手段によって、回転状態にある回
転ドラム1から、矢印Zにより示される、回転ドラム1
の回転方向に沿う方向に送り出される。
【0005】そして、回転ドラム1が回転状態におかれ
るとともに、記録ヘッド部4が送り螺子部材3に沿って
往復移動する可動状態におかれるもとで、レーザ光発生
部5からのレーザ光が、コリメータレンズ7及び集束レ
ンズ6を通じて、回転ドラム1に巻き付けられた記録紙
RP上に重ねられたインクシートISに入射せしめられ
る。その際、記録ヘッド部4が、送り螺子部材3に沿っ
て、例えば、回転ドラム1の一端部側から他端部側へと
間歇移動し、回転ドラム1の他端部に到達すると急速に
回転ドラム1の一端部に戻り、その後再び、回転ドラム
1の一端部側から他端部側へと間歇移動するという動作
を繰り返し、その間、回転ドラム1が継続的に回転せし
められることにより、記録ヘッド部4からインクシート
ISに入射するレーザ光が、インクシートISを、それ
が重ねられた記録紙RPにおける有効記録領域の全体に
亙るように走査する。
【0006】この時、記録ヘッド部4からインクシート
ISに入射するレーザ光による、記録紙RPにおける有
効記録領域に対しての、回転ドラム1の回転に伴う記録
紙RPの移動に起因する走査が、主走査とされ、また、
記録ヘッド部4からインクシートISに入射するレーザ
光による、記録紙RPにおける有効記録領域に対して
の、記録ヘッド部4の送り螺子部材3に沿っての間歇移
動に起因する走査が、副走査とされる。主走査は、送り
螺子部材3に沿って間歇移動する記録ヘッド部4が停止
状態にある期間に行われ、記録ヘッド部4が移動してい
る期間には行われない。それにより、記録紙RPにおけ
る有効記録領域に対しては、主走査による直線状の走査
軌跡が、副走査方向に並行配置されていくことになる。
【0007】回転ドラム1に夫々巻き付けられた記録紙
RP及びその記録紙RP上に重ねられたインクシートI
Sは、例えば、図9に示される如くのものとされる。図
9に示される例にあっては、記録紙RPは、その一方の
面が、有効記録領域が設定される記録面とされている。
また、インクシートISは、透明なベースフィルムTB
の一方の面に、赤外線吸収染料及び昇華性染料から成る
染料層DLが被着されて形成されている。そして、実際
に印刷が行われる際には、記録紙RPにおける記録面に
インクシートISにおける染料層DLが密着する状態と
される。
【0008】このような記録紙RPが回転ドラム1に巻
き付けられるとともに、その記録紙RP上にインクシー
トISが重ねられる熱転写型印刷装置においては、記録
紙RPにおける記録面にインクシートISにおける染料
層DLが密着する状態とされるもとで、メモリ部から読
み出された情報信号に応じた強度変化を伴うレーザ光
が、レーザ光発生部5からコリメータレンズ7及び集束
レンズ6を通じて、インクシートISに入射せしめられ
ると、そのレーザ光がインクシートISにおけるベース
フィルムTBを透過して染料層DLに達する。染料層D
Lにおいては、赤外線吸収染料がレーザ光を吸収してレ
ーザ光の光熱変換を生じさせ、その光熱変換により発生
する熱によって昇華性染料が昇華せしめられる。そし
て、昇華した昇華性染料が、記録紙RPの記録面に設定
された有効記録領域に転写され、それにより、記録紙R
Pに対する印刷が行われる。
【0009】レーザ光発生部5から得られる情報信号に
応じた強度変化を伴うレーザ光は、例えば、一定の強度
を有したレーザ光に情報信号に基づくパルス幅変調(P
WM)が施されて得られるものとされ、従って、一定の
強度を有して断続的に発せられ、発せられる際における
発光時間が、情報信号に応じて変化せしめられるように
される。それゆえ、インクシートISにおける染料層D
Lにおけるレーザ光の光熱変換により生じる熱の量、及
び、その熱によって昇華せしめられる昇華性染料の量
は、レーザ光の強度と情報信号に応じて変化せしめられ
るレーザ光の発光時間とに応じたものとされ、印刷がな
された記録紙RPの有効記録領域には、転写された昇華
性染料による濃淡が情報信号に応じて現れることにな
る。
【0010】即ち、記録紙RPの記録面における有効記
録領域の、インクシートISにおけるレーザ光の入射位
置に対応する位置において、情報信号に応じた濃淡をあ
らわす昇華性染料の転写が生じるのである。そして、記
録ヘッド部4からインクシートISに入射するレーザ光
が、主走査及び副走査を行って、記録紙RPの有効記録
領域を全域に亙って走査することにより、記録紙RPの
有効記録領域に、メモリ部から読み出された情報信号が
あらわす情報が、複数のドットにより形成される画像と
して印刷されることになる。
【0011】上述の如くの図8に示される如くの熱転写
型印刷装置に対し、図10に示される如く、図8に示さ
れる記録ヘッド部4に代えた記録ヘッド部9が備えられ
るとともに、記録ヘッド部9に光ファイバーケーブル1
0を介して連結された固定ブロック11が備えられた熱
転写型印刷装置も知られている。斯かる図10に示され
る熱転写型印刷装置は、図8において記録ヘッド部4に
収容されていたレーザ光発生部5が固定ブロック11に
収容され、その他の構成は、図8に示される熱転写型印
刷装置と略同様なものとされている。
【0012】図10において、記録ヘッド部9は、集束
レンズ6及びコリメータレンズ7を収容して、回転ドラ
ム1に対向配置された送り螺子部材3に移動可能に取り
付けられている。また、固定ブロック11内には、レー
ザ光発生部5と、レーザ光発生部5から発射されたレー
ザ光を光ファイバーケーブル10に導く集束レンズ12
とが収容されている。そして、記録ヘッド部9内に収容
された集束レンズ6は、固定ブロック11内に配された
レーザ光発生部5から発し、集束レンズ12により光フ
ァイバーケーブル10に導かれ、さらに、光ファイバー
ケーブル10を通じて記録ヘッド部9内に導かれて、記
録ヘッド部9内においてコリメータレンズ7を通じたレ
ーザ光を、回転ドラム1に巻き付けられた記録紙RPに
重ねられたインクシートISに集束入射させる。
【0013】斯かる図10に示される熱転写型印刷装置
においても、図8に示される熱転写型印刷装置と同様に
して、記録ヘッド部9からインクシートISに入射する
レーザ光が、主走査及び副走査を行って、記録紙RPの
有効記録領域を全域に亙って走査することにより、記録
紙RPの有効記録領域に、メモリ部から読み出された情
報信号があらわす情報が、複数のドットにより形成され
る画像として印刷されることになる。
【0014】このような図8及び図10に示される如く
の、回転ドラムに巻き付けられるとともにインクシート
が重ねられる記録紙に対して、情報信号に応じて変化す
るものとされたレーザ光を記録ヘッド部を通じてインク
シートに入射させ、そのレーザ光に応じてインクシート
における染料が記録紙に転写されるようになすことによ
り、情報信号に基づく印刷を行う熱転写型印刷装置にあ
っては、レーザ光発生部を構成する半導体レーザ素子等
のレーザ光源が、温度変化に伴う発光パワーの変動(出
力変動)を生じ易いものとなる。レーザ光発生部を構成
するレーザ光源における発光パワーの変動が生じると、
記録紙に良好な階調再現性を有した画像の印刷がなされ
なくなってしまう虞がある。そこで、レーザ光発生部を
構成するレーザ光源の発光パワーを予め設定された一定
の値に維持するようになす制御が行われ、それにより、
記録紙に良好な階調再現性を有した画像が印刷されなく
なる事態の回避が図られる。
【0015】レーザ光発生部を構成するレーザ光源の発
光パワーを一定に維持する制御が行われるにあたって
は、例えば、図11に示される如く、レーザ光源を形成
する半導体レーザ素子13を備えたレーザ光発生部5
が、半導体レーザ素子13の近傍に配されて、その半導
体レーザ素子13からのレーザ光のパワーを検出する、
内部発光パワー検出手段を形成することになるパワー検
出用受光素子14を備えたものとされる。そして、それ
とともに、レーザ光発生部5における半導体レーザ素子
13に情報信号に応じた強度変化を伴うレーザ光を発す
る動作を行わせるレーザ駆動部15に対して、パワー制
御信号形成部16が設けられており、パワー制御信号形
成部16は、パワー検出用受光素子14からの検出出力
信号SLP’に基づくパワー制御信号SP’をレーザ駆
動部15に供給する。
【0016】レーザ駆動部15は、それに供給される情
報信号SV’及びパワー制御信号形成部16からのパワ
ー制御信号SP’に応じたレーザ駆動信号SLD’を、
レーザ光発生部5における半導体レーザ素子13に供給
して、半導体レーザ素子13を駆動する。それにより、
半導体レーザ素子13は、パワー制御信号形成部16か
らのパワー制御信号SP’に基づいて発光パワーが予め
設定された一定の値に維持されるべく制御されるもと
で、例えば、情報信号SV’に基づくPWMが施され
て、情報信号SV’に応じた強度変化を伴うものとされ
るレーザ光を発する動作を行う。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如くに、レーザ光発生部を構成するレーザ光源の発光パ
ワーが、レーザ光発生部内に備えられた内部発光パワー
検出手段から得られる検出出力信号に基づいて、予め設
定された一定の値に維持されるべく制御されるもとにあ
っても、例えば、レーザ光発生部に用いられるレーザ光
源の交換が行われると、交換されたレーザ光源と新たな
レーザ光源とにおける特性の不揃い等に起因して、内部
発光パワー検出手段から得られる検出出力信号が、新た
なレーザ光源の発光パワーを予め設定された一定の値に
維持する制御に適合しないものとなってしまうという不
都合が生じる虞がある。また、内部発光パワー検出手段
は、例えば、フォト・ダイオードによって形成される
が、斯かる内部発光パワー検出手段は、その経年変化あ
るいはレーザ光源の昇温に伴う温度変化によって、出力
特性が変化してしまうという不都合も生じる。なお、レ
ーザ光源の昇温については、レーザ光源に冷却機構を設
けて抑制することが考えられるが、斯かる場合には、冷
却機構に対して比較的大なる電流容量を有した電源が備
えられることが必要とされるという問題がある。
【0018】このようにして、レーザ光発生部を構成す
るレーザ光源の発光パワーが、予め設定された一定の値
に維持されなくなる事態が生じると、光学系を経て、回
転ドラムに巻き付けられた記録紙に重ねられたインクシ
ートに入射せしめられるレーザ光が、それに要求されて
いる適切なパワーを有したものとされないことになって
しまう。
【0019】さらに、光学系を経て、回転ドラムに巻き
付けられた記録紙に重ねられたインクシートに入射せし
められるレーザ光が、それに要求されている適切なパワ
ーを有したものとされないことになってしまう状態は、
レーザ光発生部を構成するレーザ光源から発射されたレ
ーザ光が、コリメータレンズ,集束レンズ等の光学系を
経る間に減衰すること、あるいは、光学系の構成部材が
振動等に起因する僅かな位置ずれを生じることによって
も生じる。特に、図10に示される如くの、光ファイバ
ーケーブルを含む光学系が備えられる場合にあっては、
譬え、レーザ光発生部におけるレーザ光源の発光パワー
を予め設定された一定の値に維持する制御が適正に行わ
れているもとにあっても、例えば、レーザ光発生部から
発せられたレーザ光が、光ファイバーケーブルを経てイ
ンクシートに到達する光路を通過する間にパワー変動を
生じてしまい、回転ドラムに巻き付けられた記録紙に重
ねられたインクシートに入射する際には、要求される適
切なパワーとは異なるパワーを有したものとなってしま
うという事態が生じ易い。
【0020】斯かる点に鑑み、本発明は、記録紙が回転
ドラムに巻き付けられるとともにその記録紙上にインク
シートが重ねられる状態をもって配され、そのインクシ
ートに、情報信号に応じた強度変化を伴うレーザ光が光
学手段を経て入射せしめられることにより、レーザ光が
光熱変換されて生じる熱によってインクシートにおける
染料が記録紙に転写され、情報信号があらわす情報に応
じた画像が記録紙に印刷されるようになされるにあた
り、光学手段を経てインクシートに入射せしめられるレ
ーザ光を発するレーザ光発生部における発光パワーを、
光学手段を経てインクシートに入射するレーザ光がそれ
に要求される適正なパワーを有するものとなる状態に、
安定に維持できるものとされる熱転写型印刷装置を提供
することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る熱転写型印刷装置は、インクシートが
重ねられる記録紙の巻付けがなされる回転ドラムと、回
転ドラムを記録紙を伴う状態で回転させるドラム駆動部
と、情報信号に応じて変化するレーザ光を発するレーザ
光発生部と、レーザ光発生部から発せられたレーザ光を
回転ドラムに巻き付けられた記録紙に重ねられたインク
シートに入射させ、そのレーザ光に応じてインクシート
における染料が記録紙に転写されて記録紙に対する印刷
が行われる状態とする光学手段と、光学手段からインク
シートに入射するレーザ光のインクシートに対する入射
位置を、回転ドラムに巻き付けられた記録紙の回転ドラ
ムの回転に伴う移動の方向に実質的に直交する方向に移
動させるレーザ光入射位置制御部とに加えて、さらに、
レーザ光発生部から発せられて光学手段を経たレーザ光
のパワーを検出するレーザ光パワー検出手段と、レーザ
光パワー検出手段から得られる検出出力に基づいて、レ
ーザ光発生部における発光パワーを制御するレーザパワ
ー制御手段とを備えて構成される。
【0022】斯かる本発明に係る熱転写型印刷装置の一
例にあっては、レーザ光発生部が、そのレーザ光発生部
内におけるレーザ光のパワーを検出する内部発光パワー
検出手段を備えるものとされ、かつ、レーザパワー制御
手段が、内部発光パワー検出手段から得られる検出出力
に基づいてのレーザ光発生部における発光パワーの制御
をも行うものとされる。
【0023】
【作用】上述の如くに構成される本発明に係る熱転写型
印刷装置にあっては、レーザ光発生部が情報信号に応じ
て変化するレーザ光を発する動作を行うとき、レーザ光
パワー検出手段によって、レーザ光発生部から発せら
れ、光学手段を経て、回転ドラムに巻き付けられた記録
紙に重ねられたインクシートに入射するレーザ光のパワ
ーが検出され、それによりレーザ光パワー検出手段から
得られる検出出力に基づき、レーザパワー制御手段によ
るレーザ光発生部における発光パワーの制御がなされ
る。そして、このレーザパワー制御手段によるレーザ光
発生部における発光パワーの制御は、例えば、レーザパ
ワー制御手段によるレーザ光発生部における発光パワー
を、レーザ光パワー検出手段によって検出されるインク
シートに入射するレーザ光のパワーが、予め設定された
所定の値に維持されることになるように行われる。
【0024】従って、例えば、レーザ光発生部を構成す
るレーザ光源の交換がなされた場合、あるいは、光学手
段が、レーザ光発生部から発せられたレーザ光をインク
シートへと案内する比較的長い光ファイバーケーブルを
含むものとされる場合においても、光学手段を経てイン
クシートに入射せしめられるレーザ光を発するレーザ光
発生部における発光パワーが、光学手段を経てインクシ
ートに入射するレーザ光がそれに要求される適正なパワ
ーを有するものとなる状態に、安定に維持されることに
なる。
【0025】
【実施例】図2は、本発明に係る熱転写型印刷装置の一
例における可動機構部の構成を示す。この図2に示され
る可動機構部を備えた例は、具体的には、例えば、図9
に示される如くのインクシートを用いて、35mmフィル
ムに記録された自然画を記録紙に印刷して再現するもの
とされる。
【0026】図2においては、回転ドラム20が、一対
の支持部材40L及び40Rによって、回転自在に支持
されている。回転ドラム20には、モータ21により回
転駆動される減速ギア22が取り付けられた回転軸20
Aが設けられており、モータ21及び減速ギア22は、
回転ドラム20を回転させるドラム駆動部を構成してい
る。回転ドラム20に設けられた回転軸20Aは、図示
が省略されたエア吸引用ポンプに連結されていて、エア
吸引用ポンプが作動状態におかれるときには、エア吸引
通路の機能を果たすものとされている。
【0027】回転ドラム20には、図9に示される如く
の記録紙RPが巻き付けられ、さらにその記録紙RP
に、それより大なるサイズを有したインクシートISが
重ねられる。インクシートISも、図9に示される如く
のものとされる。
【0028】回転ドラム20の近傍には、回転ドラム2
0の中心軸線に沿って伸びるリニアスライダ24が配さ
れており、リニアスライダ24には、記録ヘッド部25
が移動可能に取り付けられている。記録ヘッド部25に
は、その下方部分に、リニアスライダ24に係合するリ
ニアモータ駆動部27が内蔵されている。
【0029】リニアモータ駆動部27は、リニアスライ
ダ24とでリニアモータ機構を構成しており、それに供
給される駆動信号に応じて、リニアスライダ24に沿っ
て間歇移動(ステップ移動)し、それにより、記録ヘッ
ド部25の全体をリニアスライダ24に沿って移動させ
る。斯かるリニアスライダ24とリニアモータ駆動部2
7とにより構成されるリニアモータ機構によってもたら
される、記録ヘッド部25のリニアスライダ24に沿う
移動は、回転ドラム20の一端部20L側から他端部2
0R側へと所定の移動ピッチをもって間歇移動し、回転
ドラム20の他端部20R側に到達すると急速に回転ド
ラム20の一端部20L側に戻り、その後再び、回転ド
ラム20の一端部20L側から他端部20R側へと所定
の移動ピッチをもって間歇移動するという動作を繰り返
すようにして行われる。
【0030】記録ヘッド部25は、光ファイバーケーブ
ル29を介して、固定ブロック30に連結されている。
固定ブロック30内には、レーザ光源としての半導体レ
ーザ素子を内蔵したレーザ光発生部31と、レーザ光発
生部31から発射されたレーザ光を光ファイバーケーブ
ル29に導く集束レンズ32とが収容されている。
【0031】記録ヘッド部25には、それに内蔵された
リニアモータ駆動部27の上方となる位置に、光ファイ
バーケーブル29を通じて伝送されるレーザ光発生部3
1からのレーザ光が入射せしめられるコリメータレンズ
33と、コリメータレンズ33より回転ドラム20に近
接して配された集束レンズ34とが収容されている。
【0032】このように記録ヘッド部25内に、コリメ
ータレンズ33と回転ドラム20との間に位置して収容
された集束レンズ34は、固定ブロック30内に配され
たレーザ光発生部31から発し、集束レンズ32により
光ファイバーケーブル29に導かれ、さらに、光ファイ
バーケーブル29を通じて記録ヘッド部25内に導かれ
て、記録ヘッド部25内においてコリメータレンズ33
を通じたレーザ光を、回転ドラム20に巻き付けられた
記録紙RPに重ねられたインクシートISに集束入射さ
せる。
【0033】斯かるもとで、固定ブロック30内に配さ
れた集束レンズ32,光ファイバーケーブル29,記録
ヘッド部25内に配されたコリメータレンズ33、及
び、集束レンズ34は、固定ブロック30に収容された
レーザ光発生部31から発せられたレーザ光を、回転ド
ラム20に巻き付けられた記録紙RPに重ねられたイン
クシートISに入射させ、そのレーザ光に応じてインク
シートISにおける染料が記録紙RPに転写されて、そ
の記録紙RPに対する印刷が行われる状態とする光学手
段を形成しているのである。
【0034】集束レンズ34を通じてインクシートIS
に入射せしめられるレーザ光のインクシートISにおけ
る入射位置は、回転ドラム20の回転に伴う記録紙RP
及びインクシートISの移動により変化せしめられると
ともに、記録ヘッド部25のリニアスライダ24に沿う
間歇移動によって変化せしめられる。そして、記録ヘッ
ド部25にリニアスライダ24に沿う間歇移動を生じさ
せるリニアスライダ24とリニアモータ駆動部27とに
より構成されるリニアモータ機構は、レーザ光発生部3
1から発せられたレーザ光のインクシートISに対する
入射位置を、回転ドラム20に巻き付けられた記録紙R
Pの回転ドラム20の回転に伴う移動の方向に実質的に
直交する方向に移動させるレーザ光入射位置制御部を形
成している。
【0035】回転ドラム20は、そのドラム面部が、展
開された状態が図3に示される如くになるものとされて
いる。そして、回転ドラム20には、図3に示される如
くにして、記録紙RPが巻き付けられる。即ち、記録紙
RPは、その記録面ではない面を回転ドラム20に密着
させて、回転ドラム20に巻き付けられる。
【0036】回転ドラム20における、記録紙RPが巻
き付けられる領域及びその周囲の領域には、多数の小径
透孔35が設けられている。そして、図2に示される如
く、回転ドラム20に記録紙RPが巻き付けられ、その
上に記録紙RPより大なるサイズを有したインクシート
ISが、その染料層を記録紙RPにおける記録面に密着
させる状態をもって重ねられるもとでは、記録紙RP及
びインクシートISが、回転ドラム20における、図3
に示される多数の小径透孔35を覆う状態におかれる。
【0037】回転ドラム20に設けられた複数の小径透
孔35を覆う記録紙RP及びインクシートISは、回転
ドラム20に設けられた回転軸20Aが連結されたエア
吸引用ポンプの作動により得られる、複数の小径透孔3
5を通じた吸引作用によって、回転ドラム20に対する
巻付き状態が維持され、回転ドラム20が回転する際に
は、回転ドラム20の回転に伴って移動せしめられる。
そして、回転ドラム20に巻き付けられた記録紙RP及
びインクシートISが、回転ドラム20から離隔せしめ
られるときには、図示が省略された送り手段によって、
回転状態にある回転ドラム20から、図2において一点
鎖線により示される如く、矢印Zにより示される、回転
ドラム20の回転方向に沿う方向に送り出される。
【0038】このように、インクシートISが重ねられ
る記録紙RPが巻き付けられる回転ドラム20の他端部
20Rに近接した支持部材40Rには、パワー検出用受
光部38が設けられている。このパワー検出用受光部3
8は、例えば、フォト・ダイオード等の光検出素子によ
って構成され、その受光面部が回転ドラム20上のイン
クシートISの面に連なるものとなるように配置されて
いて、所定のタイミングをもって、レーザ光発生部31
から発せられて、光ファイバーケーブル29を経、さら
に、記録ヘッド部25に収容されたコリメータレンズ3
3及び集束レンズ34を経たレーザ光の強度を検出する
ものとされている。
【0039】図1は、上述の如くの可動機構部を備えた
本発明に係る熱転写型印刷装置の一例における制御系の
構成を示す。この制御系には、図2に示される可動機構
部の構成要素が多々含まれている。
【0040】図1に示される制御系にあっては、回転ド
ラム20に近接した支持部材40Rに設けられたパワー
検出用受光部38から送出される検出出力信号SPD
が、アナログ/ディジタル(A/D)変換部30におい
てA/D変換され、ディジタル信号DPとして制御ユニ
ット60に供給される。制御ユニット60は、回転ドラ
ム20を回転させるモータ21,リニアスライダ24及
びリニアモータ駆動部27により構成されるリニアモー
タ機構41,メモリ制御部42、及び、レーザ光発生部
31に対して設けられたレーザ駆動部43についての制
御を行う。なお、回転ドラム20に設けられた回転軸2
0Aが連結されるエア吸引用のポンプは、制御ユニット
60とは別の、図示が省略された制御部により動作制御
される。
【0041】メモリ制御部42は、フレームメモリ部4
5の書込み動作及び読出し動作を制御し、フレームメモ
リ部45には、信号入力端子46からの、35mmフィル
ムに記録された自然画をあらわす映像信号SVが、情報
信号として供給される。そして、フレームメモリ部45
においては、信号入力端子46を通じた映像信号SVに
ついての、メモリ制御部42からフレームメモリ部45
に供給される書込制御信号PWに従った書込み、及び、
メモリ制御部42からフレームメモリ部45に供給され
る読出制御信号PRに従った読出しが行われる。
【0042】フレームメモリ部45に書き込まれた映像
信号SVは、フレームメモリ部45から映像信号SVO
として読み出され、レーザ駆動部43に供給される。そ
して、レーザ駆動部43において、映像信号SVOに対
応するレーザ駆動信号SLDが形成され、それがレーザ
駆動部43から固定ブロック30に収容されたレーザ光
発生部31に供給される。レーザ駆動信号SLDは、例
えば、映像信号SVOに応じたPWM信号とされる。
【0043】レーザ光発生部31は、レーザ光源を形成
する半導体レーザ素子48と、半導体レーザ素子48の
近傍に配された、例えば、フォト・ダイオードで成るパ
ワー検出用受光素子49とを含んでおり、レーザ駆動部
43から得られるレーザ駆動信号SLDは、半導体レー
ザ素子48に供給される。半導体レーザ素子48は、レ
ーザ駆動部43からのレーザ駆動信号SLDに応じて、
映像信号SVOに基づくPWMが施されて得られるもの
とされ、従って、間歇的に発せられるとともに、発せら
れる際における発光時間が、情報信号に基づいて変化せ
しめられるものとされる、情報信号に応じた強度変化を
伴ったレーザ光を発する動作を行う。
【0044】パワー検出用受光素子49は、半導体レー
ザ素子48が、レーザ駆動部43からのレーザ駆動信号
SLDに応じた発光状態におかれると、半導体レーザ素
子48から発せられるレーザ光のパワーをレーザ光源の
発光パワーとして検出し、検出出力信号SLPを制御信
号形成部50に供給する。従って、パワー検出用受光素
子49は、レーザ光発生部31内におけるレーザ光のパ
ワーを検出する内部発光パワー検出手段を形成している
ことになる。制御信号形成部50は、パワー検出用受光
素子49からの検出出力信号SLPに基づく制御信号S
Pを形成し、それを制御信号加算部51を通じて、レー
ザ駆動部43に供給する。
【0045】レーザ駆動部43は、レーザ駆動信号SL
Dに加えて、制御信号形成部50からの制御信号SPに
応じたパワー制御信号SPCを発生し、そのパワー制御
信号SPCをレーザ光発生部31における半導体レーザ
素子48に供給し、半導体レーザ素子48の発光パワー
をパワー制御信号SPCに応じて制御する。このように
して、レーザ駆動部43からのパワー制御信号SPCに
応じて制御されることにより、半導体レーザ素子48の
発光パワーは、予め設定された一定の値をとるように制
御される。従って、半導体レーザ素子48を含んだレー
ザ光発生部31から発せられるレーザ光は、予め設定さ
れた一定の発光パワーのもとに送出されて情報信号に応
じた強度変化を伴うものとされる。
【0046】このようなもとで、回転ドラム20に記録
紙RPが巻き付けられ、その上にインクシートISが重
ねられた状態とされて、記録紙RPに対する印刷が行わ
れるときには、制御ユニット60は、先ず、パワー検出
位置指令信号CSをリニアモータ機構41に供給すると
ともに、擬似情報信号CAをレーザ駆動部43に供給す
る。パワー検出位置指令信号CSが供給されたリニアモ
ータ機構41は、記録ヘッド部25に、必要に応じたリ
ニアスライダ24に沿う移動を行わせて、回転ドラム2
0に近接した支持部材40Rに設けられてパワー検出用
受光部38に対向する位置をとらせる。また、擬似情報
信号CAが供給されたレーザ駆動部43は、擬似情報信
号CAに応じたレーザ駆動信号SLDを形成して、それ
をレーザ光発生部31における半導体レーザ素子48に
供給し、半導体レーザ素子48に擬似情報信号CAに応
じた発光状態をとらせる。
【0047】それにより、半導体レーザ素子48を含ん
だレーザ光発生部31から擬似情報信号CAに応じたレ
ーザ光が発せられて、レーザ光発生部31におけるパワ
ー検出用受光素子49から半導体レーザ素子48からの
レーザ光に応じた検出出力信号SLPが得られ、さら
に、それに伴って制御信号形成部50から、制御信号S
Pが得られ、それが制御信号加算部51を通じてレーザ
駆動部43に供給される。
【0048】レーザ光発生部31における半導体レーザ
素子48は、制御信号形成部50からの制御信号SPに
基づく発光パワー制御が成されるもとで、擬似情報信号
CAに応じた発光状態をとる状態におかれ、それから発
せられるレーザ光が、固定ブロック30内に配された集
束レンズ32,光ファイバーケーブル29,記録ヘッド
部25内に配されたコリメータレンズ33及び集束レン
ズ34を経て、回転ドラム20に近接した支持部材40
Rに設けられたパワー検出用受光部38に入射せしめら
れる。
【0049】パワー検出用受光部38は、レーザ光パワ
ー検出手段を形成しており、それに入射せしめられる集
束レンズ34を経たレーザ光のパワーを検出して、検出
されたパワーをあらわす検出出力信号SPDを、A/D
変換部39に供給する。それにより、A/D変換部39
から、検出出力信号SPDに基づくディジタル信号DP
が制御ユニット60に供給される。制御ユニット60
は、A/D変換部39から得られるディジタル信号DP
に基づいて、レーザ駆動部43に、レーザ光発生部31
における半導体レーザ素子48の発光パワーについての
制御を行わせるための制御信号SDを形成し、それを制
御信号合成部51を通じてレーザ駆動部43に供給す
る。
【0050】このようにして、制御信号形成部50から
の制御信号SPと制御ユニット60からの制御信号SD
とが供給されるレーザ駆動部43は、制御信号SPと制
御信号SDとの両者に応じたパワー制御信号SPCを形
成して、そのパワー制御信号SPCをレーザ光発生部3
1における半導体レーザ素子48に供給し、半導体レー
ザ素子48の発光パワーをパワー制御信号SPCに応じ
て制御する。それにより、半導体レーザ素子48の発光
パワーは、制御信号SPと制御信号SDとの両者に基づ
く制御が行われるものとされ、半導体レーザ素子48
が、それから発せられたレーザ光が、固定ブロック30
内に配された集束レンズ32,光ファイバーケーブル2
9,記録ヘッド部25内に配されたコリメータレンズ3
3及び集束レンズ34を経て、予め設定された一定のパ
ワーをもってパワー検出用受光部38に入射する状態を
維持するものとされる。
【0051】制御ユニット60は、A/D変換部39か
らのディジタル信号DPに応じた制御信号SDのレーザ
駆動部43への供給を開始すると、その後、A/D変換
部39から新たなディジタル信号DPが到来するまで制
御信号SDの供給を継続し、A/D変換部39から新た
なディジタル信号DPが到来したときには、その新たな
ディジタル信号DPに応じた新たな制御信号SDを形成
して、それを制御信号加算部51を通じてレーザ駆動部
43に供給する。斯かるもとで、A/D変換部39,制
御ユニット60,制御信号加算部51及びレーザ駆動部
43は、レーザ光パワー検出手段を形成するパワー検出
用受光素子38から得られる検出出力信号SPDに基づ
いて、レーザ光発生部31における発光パワーを制御す
るレーザパワー制御手段を形成している。
【0052】このようにして、レーザパワー制御手段に
よるレーザ光発生部31における発光パワーについての
制御により、レーザ光発生部31から発せられて集束レ
ンズ34を経たレーザ光が予め設定された一定のパワー
を有するものとされることになる状態とされた後、制御
ユニット60は、原点復帰制御信号CP及びCQを、夫
々、モータ21及びリニアモータ機構41に供給する。
【0053】原点復帰制御信号CPが供給されたモータ
21は、回転ドラム20に基準回転位置をとらせるべ
く、減速ギア22及び回転ドラム20を回転させる。そ
して、回転ドラム20が基準回転位置をとる状態となっ
た後、モータ21の作動が停止せしめられて、減速ギア
22及び回転ドラム20の回転が止められる。また、原
点復帰制御信号CQが供給されたリニアモータ機構41
は、記録ヘッド部25に基準位置をとらせるべく、記録
ヘッド部25を駆動する。記録ヘッド部25についての
基準位置は、リニアスライダ24における回転ドラム2
0の一端部20L側の位置に設定される。そして、記録
ヘッド部25が基準位置をとる状態となった後、リニア
モータ機構41の作動が停止せしめられて、記録ヘッド
部25の移動が止められる。
【0054】続いて、制御ユニット60は、書込指令信
号CWと読出指令信号CRとを、メモリ制御部42に供
給する。メモリ制御部42においては、書込指令信号C
Wに応じた書込制御信号PWと読出指令信号CRに応じ
た読出制御信号PRとが形成されて、それらがフレーム
メモリ部45に供給される。それにより、そのとき信号
入力端子46からフレームメモリ部45に供給される映
像信号SVの1フレーム期間分が、書込制御信号PWに
従ってフレームメモリ部45に書き込まれる。また、そ
れとともに、フレームメモリ部45に書き込まれた1フ
レーム期間分の映像信号SVが、読出指令信号CRに応
じた読出制御信号PRに従って読み出され、1フレーム
期間分の映像信号SVOが形成される。
【0055】フレームメモリ部45から得られる1フレ
ーム期間分の映像信号SVOは、レーザ駆動部43に供
給される。そして、レーザ駆動部43において、映像信
号SVOに対応するレーザ駆動信号SLDが形成され、
それがレーザ駆動部43からレーザ光発生部31におけ
る半導体レーザ素子48に供給される。それにより、半
導体レーザ素子48において、レーザ駆動部43からの
レーザ駆動信号SLDに応じて、情報信号SVOに基づ
くPWMが施されて得られるものとされ、従って、間歇
的に発せられるとともに、発せられる際における発光時
間が情報信号SVOに基づいて変化せしめられるものと
されるレーザ光が、記録ヘッド部25に内蔵された集束
レンズ34を経て、回転ドラム20に巻き付けられた記
録紙RPに重ねられたインクシートISに入射する際
に、予め設定された一定のパワーを有するものとされる
ことになる発光パワーをもって発せられる動作が行われ
る状態とされる。
【0056】また、このとき、制御ユニット60は、モ
ータ回転制御信号CDをモータ21に、リニアモータ駆
動制御信号CHをリニアモータ機構41に、夫々供給す
る。モータ21は、モータ回転制御信号CDに応じて、
回転ドラム20を予め設定された回転速度をもって回転
させるべく作動する。さらに、リニアモータ機構41
は、リニアモータ駆動制御信号CHに応じて、記録ヘッ
ド部25を、回転ドラム20の一端部20L側に設定さ
れた基準位置から回転ドラム20の他端部20R側へ
と、記録紙RPに対して設定された所定の範囲におい
て、予め設定された移動ピッチをもって間歇移動するも
のとなるように駆動すべく作動する。
【0057】それにより、1フレーム期間分の映像信号
SVOを形成するものとしてフレームメモリ部45から
読み出された、1フレーム期間分の映像信号SVに応じ
た強度変化を伴うものとしてレーザ光発生部31から発
せられたレーザ光が、固定ブロック30内に配された集
束レンズ32により光ファイバーケーブル29に導か
れ、さらに、光ファイバーケーブル29を通じて記録ヘ
ッド部25内に導かれて、記録ヘッド部25内において
コリメータレンズ33を通じた後、集束レンズ34によ
り、予め設定された一定のパワー、即ち、予め要求され
たパワーをもって、回転ドラム20に巻き付けられた記
録紙RPに重ねられたインクシートISに集束入射せし
められる。
【0058】そして、記録ヘッド部25が、リニアスラ
イダ24に沿って、基準位置から回転ドラム20の他端
部20R側へと、所定の範囲において、予め設定された
移動ピッチをもって間歇移動し、所定の範囲の端部に達
するという動作を行い、その間、回転ドラム20が予め
設定された回転速度をもって継続的に回転することによ
り、集束レンズ34によって回転ドラム20に巻き付け
られた記録紙RPに重ねられたインクシートISに集束
入射せしめられるレーザ光が、インクシートISを、そ
れが重ねられた記録紙RPにおける有効記録領域の全体
に亙るように走査する。
【0059】このとき、記録ヘッド部25からインクシ
ートISに入射するレーザ光による、記録紙RPにおけ
る有効記録領域に対しての、回転ドラム20の回転に伴
う記録紙RPの移動に起因する走査が、主走査とされ、
また、記録ヘッド部25からインクシートISに入射す
るレーザ光による、記録紙RPにおける有効記録領域に
対しての、記録ヘッド部25のリニアスライダ24に沿
っての間歇移動に起因する走査が、副走査とされる。主
走査は、リニアスライダ24に沿って間歇移動する記録
ヘッド部25が停止状態にある期間に行われ、記録ヘッ
ド部25が移動している期間には行われない。それによ
り、記録紙RPにおける有効記録領域に対しては、主走
査による直線状の走査軌跡が、副走査方向に並行配置さ
れていくことになる。
【0060】記録ヘッド部25からインクシートISに
入射するレーザ光による記録紙RPにおける有効記録領
域に対する主走査が、記録紙RPにおける有効記録領域
の全体に亙ったときには、制御ユニット60は、モータ
回転制御信号CDのモータ21への供給、及び、リニア
モータ駆動制御信号CHのリニアモータ機構41への供
給を停止して、モータ21及びリニアモータ機構41の
動作を停止させ、印刷動作を終了させる。
【0061】このようにして、集束レンズ34によっ
て、回転ドラム20に巻き付けられた記録紙RPに重ね
られたインクシートISに、予め要求されたパワーをも
って集束入射せしめられるレーザ光によって、記録紙R
Pにおける有効記録領域が全体的に走査されることによ
り、記録紙RPにおける有効記録領域の全体に亙って、
インクシートISにおける昇華性染料が、レーザ光の光
熱変換により生じる熱によって昇華せしめられて、記録
紙RPの有効記録領域に転写され、その転写される昇華
性染料の量が、レーザ光に強度変化をもたらした映像信
号SVに応じたものとされることになる印刷が行われ
る。それにより、記録紙RPの有効記録領域に、映像信
号SVがあらわす自然画が、画像として印刷されて再現
されることになる。
【0062】上述の如くに、回転ドラム20に巻き付け
られた記録紙RPに対する印刷が行われるに先立って、
パワー検出用受光部38からの検出出力信号SPDに基
づき、レーザ光発生部31から発せられるレーザ光が、
レーザ光発生部31と共に固定ブロック30に収容され
た集束レンズ32,光ファイバーケーブル29、及び、
光ファイバーケーブル29を介して固定ブロック30に
連結された記録ヘッド部25に収容されたコリメータレ
ンズ33及び集束レンズ34を含む光学手段を経て、回
転ドラム20に巻き付けられた記録紙RPに重ねられた
インクシートISに入射する際に、予め設定された一定
のパワー、即ち、予め要求されたパワーを有するものと
なるようにする、レーザ光発生部31における発光パワ
ーの制御が行われることにより、回転ドラム20に巻き
付けられた記録紙RPの有効記録領域には、良好な階調
再現性を有した画像が印刷されることになる。
【0063】そして、斯かるパワー検出用受光部38か
らの検出出力信号SPDに基づくレーザ光発生部31に
おける発光パワーの制御が行われるもとにあっては、例
えば、レーザ光発生部31におけるパワー検出用受光素
子49が経年変化あるいは温度変化に起因する出力特性
の変化を生じた場合,レーザ光発生部31における半導
体レーザ素子48が交換された場合,光ファイバーケー
ブル29を含む光学手段の構成部材に位置ずれが生じた
場合等のいずれにあっても、インクシートISには、予
め要求されたパワーを有するレーザ光が入射せしめられ
る状態が、安定に維持されることになる。
【0064】図1に示される制御系にあっては、制御ユ
ニット60にデータ発生部55が接続されているが、斯
かるデータ発生部55は、上述のパワー検出用受光部3
8からの検出出力信号SPDに基づくレーザ光発生部3
1における発光パワーの制御が、回転ドラム20に巻き
付けられる記録紙RPに対して、インクシートISが、
例えば、マゼンダ用昇華性染料を含む染料層,シアン用
昇華性染料を含む染料層及びイエロー用昇華性染料を含
む染料層を夫々有する複数種用意され、それら複数種の
インクシートISが順次用いられて記録紙RPにカラー
印刷が行われる場合に適用される際にその役割を果た
す。即ち、記録紙RPにカラー印刷が行われる場合に
は、データ発生部55から制御ユニット60に、記録紙
RPに対して用意されたカラー印刷用の複数種のインク
シートISの夫々に入射するレーザ光に要求されるパワ
ーに応じたレーザ光パワーデータDXが供給される。そ
して、斯かる際には、制御ユニット60が、パワー検出
用受光部38からの検出出力信号SPDに基づいてA/
D変換部39から得られるディジタル信号DPと、デー
タ発生部55から供給されるレーザ光パワーデータDX
との両者に基づいて制御信号SDを形成する。それによ
り、レーザ駆動部43によって、レーザ光発生部31に
おける半導体レーザ素子48の発光パワーが、パワー検
出用受光部38からの検出出力信号SPDとデータ発生
部55からのレーザ光パワーデータDXとによって制御
されることになり、レーザ光発生部31における発光パ
ワーについての、記録紙RPに重ねられたインクシート
ISの種類に応じた変更が、容易かつ適切に行われるこ
とになる。
【0065】なお、図1に示される制御系にあっては、
制御ユニット60から送出される制御信号SDが、制御
信号加算部51を通じて、レーザ駆動部43に供給さ
れ、パワー検出用受光部38からの検出出力信号SPD
に基づくレーザ光発生部31における発光パワーの制御
が、レーザ駆動部43によって行われるようにされてい
るが、レーザ光発生部31における半導体レーザ素子4
8に対する発光パワー制御手段が、レーザ駆動部43と
は別に設けられてもよい。斯かる際には、制御ユニット
60から送出される制御信号SDが、レーザ駆動部43
とは別に設けられた、レーザ光発生部31における半導
体レーザ素子48に対する発光パワー制御手段に供給さ
れて、パワー検出用受光部38からの検出出力信号SP
Dに基づくレーザ光発生部31における発光パワーの制
御が、その発光パワー制御手段によって行われる。
【0066】図4は、本発明に係る熱転写型印刷装置の
他の例における可動機構部を示す。この図4に示される
可動機構部にあっては、図2に示される可動機構部に備
えられている回転ドラム20及びパワー検出用受光部3
8に代えて、回転ドラム20’及びパワー検出用受光部
65が備えられており、その他の構成は、図2に示され
る可動機構部と略同様とされる。図4において、図2に
示される各部に対応する部分については、図2と共通の
符号を付して示し、それらについての重複説明は省略す
る。
【0067】図4においては、回転ドラム20’が、一
対の支持部材40L及び40Rによって、回転自在に支
持されている。回転ドラム20’には、その中心軸線に
沿って伸びるスリット67が、記録紙RPが巻き付けら
れる領域から外れた部分に設けられているが、斯かる回
転ドラム20’も、図2に示される回転ドラム20と同
様の機能を果たす。
【0068】回転ドラム20’の内部には、それに設け
られたスリット67に対応する位置に、パワー検出用受
光部65が配されている。このパワー検出用受光部65
は、スリット67に沿って伸びる細条光検出部とされて
いて、回転ドラム20’の回転に伴って回転せしめられ
る。そして、パワー検出用受光部65は、固定ブロック
30に収容されたレーザ光発生部31から発して、固定
ブロック30内の集束レンズ32から光ファイバーケー
ブル29を通じ、さらに、記録ヘッド部25に収容され
たコリメータレンズ33及び集束レンズ34を経たレー
ザ光が、回転ドラム20’に巻き付けられた記録紙RP
に重ねられたインクシートISに入射せしめられるにあ
たり、そのレーザ光が、回転ドラム20’の回転に伴っ
て、回転ドラム20’に設けられたスリット67を通じ
て入射せしめられるとき、そのレーザ光のパワーを検出
する。
【0069】従って、パワー検出用受光部65による、
回転ドラム20’に巻き付けられた記録紙RPに重ねら
れたインクシートISに入射せしめられるレーザ光につ
いてのパワーの検出は、回転ドラム20’の各回転毎に
行われる。
【0070】図5は、図4に示される可動機構部を備え
た本発明に係る熱転写型印刷装置の一例における制御系
の構成を示す。この制御系にあっては、図1に示される
制御系に含まれているパワー検出用受光部38に代え
て、パワー検出用受光部(細条光検出部)65を含むも
のとされており、その他の構成は、図2に示される可動
機構部と略同様とされる。図5において、図1に示され
る各部に対応する部分については、図1と共通の符号を
付して示し、それらについての重複説明は省略する。
【0071】図5に示される制御系にあっては、固定ブ
ロック30に収容されたレーザ光発生部31から発せら
れるレーザ光が、固定ブロック30における集束レンズ
32,光ファイバーケーブル29、及び、光ファイバー
ケーブル29を介して固定ブロック30に連結された記
録ヘッド部25に収容されたコリメータレンズ33及び
集束レンズ34を含む光学手段を経て、回転ドラム2
0’に巻き付けられた記録紙RPに重ねられたインクシ
ートISに入射せしめられるもとにおいて、パワー検出
用受光部65から、回転ドラム20’の各回転毎に、集
束レンズ34を経たレーザ光のパワーについての検出出
力信号SPDが送出される。そして、A/D変換部39
から、回転ドラム20’の各回転毎に得られる検出出力
信号SPDに基づくディジタル信号DPが形成され、そ
のディジタル信号DPが制御ユニット60に供給され
る。
【0072】制御ユニット60は、A/D変換部39か
らのディジタル信号DPに応じて、パワー検出用受光部
65から回転ドラム20’の各回転毎に得られる検出出
力信号SPDに基づくものとされた制御信号SDを形成
し、それを制御信号加算部51を通じて、レーザ駆動部
43に供給する。それにより、パワー検出用受光部65
からの検出出力信号SPDに基づくレーザ光発生部31
における半導体レーザ素子48の発光パワーの制御が、
レーザ駆動部43により制御信号SDに応じて行われ
る。
【0073】斯かる際には、制御ユニット60から送出
される制御信号SDが、回転ドラム20’の各回転毎に
更新されることになる。そして、その他の動作について
は、図1に示される制御系の場合と同様に行われれ、ま
た、得られる作用効果も、図1に示される制御系の場合
と同様とされる。
【0074】なお、図5に示される制御系にあっては、
制御ユニット60から送出される制御信号SDが、回転
ドラム20’の各回転毎に更新されるようにされている
が、制御ユニット60から送出される制御信号SDが、
回転ドラム20’の複数回転毎に更新されるようになす
こともできる。
【0075】図6は、本発明に係る熱転写型印刷装置の
さらに他の例における可動機構部を示す。この図6に示
される可動機構部にあっては、図2に示される可動機構
部に備えられた光学手段を形成する記録ヘッド部25及
びパワー検出用受光部38に代えて、光学手段を形成す
る記録ヘッド部25’及びパワー検出用受光部68が備
えられており、その他の構成は、図2に示される可動機
構部と略同様とされる。図6において、図2に示される
各部に対応する部分については、図2と共通の符号を付
して示し、それらについての重複説明は省略する。
【0076】図6においては、リニアスライダ24に移
動可能に取り付けられた記録ヘッド部25’が、ビーム
スプリッタ69を備えたものとされている。そして、固
定ブロック30に収容されたレーザ光発生部31から発
せられるレーザ光が、固定ブロック30における集束レ
ンズ32及び光ファイバーケーブル29を通じて、光フ
ァイバーケーブル29を介して固定ブロックに連結され
た記録ヘッド部25’に到達したレーザ光が、記録ヘッ
ド部25’内に配されたビームスプリッタ69によって
二分割される。
【0077】ビームスプリッタ69によって二分割され
たレーザ光の一方は、記録ヘッド部25’に収容された
集束レンズ34を通じて、回転ドラム20に巻き付けら
れた記録紙RPに重ねられたインクシートISに入射せ
しめられ、また、ビームスプリッタ679によって二分
割されたレーザ光の他方は、記録ヘッド部25’に収容
された集束レンズ34を通じることなく、記録ヘッド部
25’外へと導出され、記録ヘッド部25’に隣接して
配されたパワー検出用受光部68に入射せしめられる。
パワー検出用受光部68は、記録ヘッド部25’に配さ
れたビームスプリッタ69により二分割され、記録ヘッ
ド部25’からそれに収容された集束レンズ34を通じ
ることなく導出されるレーザ光のパワーを検出する。
【0078】このようにして、パワー検出用受光部68
により検出されるレーザ光のパワーは、記録ヘッド部2
5’に配されたビームスプリッタ69により二分割さ
れ、記録ヘッド部25’に収容された集束レンズ34を
通じて、回転ドラム20に巻き付けられた記録紙RPに
重ねられたインクシートISに入射せしめられるレーザ
光のパワーに相当する。従って、パワー検出用受光部6
8により、実質的に、記録ヘッド部25’に収容された
集束レンズ34を通じて、回転ドラム20に巻き付けら
れた記録紙RPに重ねられたインクシートISに入射す
るレーザ光のパワーが検出されることになり、パワー検
出用受光部68において検出されたレーザ光のパワーを
あらわす検出出力信号SPDが形成される。
【0079】このような図6に示される可動機構部にあ
っては、固定ブロック30に収容されたレーザ光発生部
31から発せられるレーザ光が、固定ブロック30にお
ける集束レンズ32,光ファイバーケーブル29、及
び、光ファイバーケーブル29を介して固定ブロック3
0に連結された、ビームスプリッタ69を備える記録ヘ
ッド部25’を含む光学手段を経て、回転ドラム20に
巻き付けられた記録紙RPに重ねられたインクシートI
Sに入射せしめられるもとにおいて、パワー検出用受光
部68から、常時、検出出力信号SPDが得られる。
【0080】図7は、図6に示される可動機構部を備え
た本発明に係る熱転写型印刷装置の一例における制御系
の構成を示す。この制御系にあっては、図1に示される
制御系に含まれているパワー検出用受光部38に代え
て、パワー検出用受光部68を含むものとされており、
その他の構成は、図2に示される可動機構部と略同様と
される。図7において、図1に示される各部に対応する
部分については、図1と共通の符号を付して示し、それ
らについての重複説明は省略する。
【0081】図7に示される制御系にあっては、固定ブ
ロック30に収容されたレーザ光発生部31から発せら
れるレーザ光が、固定ブロック30における集束レンズ
32,光ファイバーケーブル29、及び、光ファイバー
ケーブル29を介して固定ブロック30に連結された、
ビームスプリッタ69を備える記録ヘッド部25’を含
む光学手段を経て、回転ドラム20に巻き付けられた記
録紙RPに重ねられたインクシートISに入射せしめら
れるもとにおいて、パワー検出用受光部68から、常
時、集束レンズ34を経て回転ドラム20に巻き付けら
れた記録紙RPに重ねられたインクシートISに入射す
るレーザ光のパワーに相当するレーザ光のパワーについ
ての検出出力信号SPDが送出される。そして、A/D
変換部39から、常時得られる検出出力信号SPDに基
づくディジタル信号DPが形成され、そのディジタル信
号DPが制御ユニット60に供給される。
【0082】制御ユニット60は、A/D変換部39か
らのディジタル信号DPに応じて、パワー検出用受光部
68から常時得られる検出出力信号SPDに基づくもの
とされた制御信号SDを形成し、それを制御信号加算部
51を通じて、レーザ駆動部43に供給する。それによ
り、パワー検出用受光部68からの検出出力信号SPD
に基づくレーザ光発生部31における半導体レーザ素子
48の発光パワーの制御が、レーザ駆動部43により制
御信号SDに応じて行われる。その他の動作について
は、図1に示される制御系の場合と同様に行われ、ま
た、得られる作用効果も、図1に示される制御系の場合
と同様とされる。
【0083】なお、図7に示される制御系にあっては、
固定ブロック30に収容されたレーザ光発生部31から
発せられるレーザ光が、固定ブロック30における集束
レンズ32,光ファイバーケーブル29、及び、光ファ
イバーケーブル29を介して固定ブロック30に連結さ
れた、ビームスプリッタ69を備える記録ヘッド部2
5’を含む光学手段を経て、回転ドラム20に巻き付け
られた記録紙RPに重ねられたインクシートISに入射
せしめられるもとにおいて、制御ユニット60から制御
信号SDが常時得られることにより、レーザ光発生部3
1に内部パワー検出手段として含まれているパワー検出
用受光素子49、及び、制御信号形成部50が設けられ
ないようにされてもよい。
【0084】上述の図2,図4及び図6に夫々示される
可動機構部の例においては、レーザ光発生部31から発
せられたレーザ光の、回転ドラム20もしくは20’に
巻き付けられた記録紙RPに重ねられたインクシートI
Sに対する入射位置を、回転ドラム20もしくは20’
に巻き付けられた記録紙RPの回転ドラム20もしくは
20’の回転に伴う移動の方向に実質的に直交する方向
に移動させるレーザ光入射位置制御部が、記録ヘッド部
25もしくは25’にリニアスライダ24に沿う間歇移
動を生じさせるリニアスライダ24とリニアモータ駆動
部27とにより構成されるリニアモータ機構41により
形成されているが、本発明に係る熱転写型印刷装置にあ
っては、記録ヘッド部25もしくは25’が移動せしめ
られることなく、可動光学部材が用いられてレーザ光入
射位置制御部が形成されてもよい。
【0085】斯かる可動光学部材が用いられて構成され
るレーザ光入射位置制御部は、例えば、回動多面ミラー
もしくは回動板状ミラーと球面レンズ及びトロイダルレ
ンズ等とを含んで形成され、固定状態におかれた記録ヘ
ッド部に収容された集束レンズからのレーザ光を、所定
の角速度をもって回転する6角柱形状の回動多面ミラー
の周面で反射させ、あるいは、所定の角速度をもって回
転する回動板状ミラーで反射させて、回動多面ミラーも
しくは回動板状ミラーによって反射されたレーザ光のイ
ンクシートに対する入射位置が、回動多面ミラーもしく
は回動板状ミラーと回転ドラムとの間に配された球面レ
ンズ及びトロイダルレンズ等により、回転ドラムに巻き
付けられた記録紙の回転ドラムの回転に伴う移動の方向
に実質的に直交する方向に移動するようにされる。
【0086】
【発明の効果】上述の説明から明らかな如く、本発明に
係る熱転写型印刷装置によれば、レーザ光発生部が情報
信号に応じて変化するレーザ光を発する動作を行うと
き、レーザ光発生部から発せられ、光学手段を経て、回
転ドラムに巻き付けられた記録紙に重ねられたインクシ
ートに入射するレーザ光のパワーが、回転ドラムの近傍
もしくは回転ドラム内に配されたレーザ光パワー検出手
段によって検出され、それによりレーザ光パワー検出手
段から得られる検出出力に基づいて、レーザ光発生部に
おける発光パワーについての制御が行われ、斯かるレー
ザ光発生部における発光パワーの制御は、例えば、レー
ザパワー制御手段によるレーザ光発生部における発光パ
ワーを、レーザ光パワー検出手段によって検出されるイ
ンクシートに入射するレーザ光のパワーが、予め設定さ
れた所定の値に維持されることになるように行われる。
【0087】従って、例えば、レーザ光発生部を構成す
るレーザ光源の交換がなされた場合、あるいは、光学手
段が、レーザ光発生部から発せられたレーザ光をインク
シートへと案内する比較的長い光ファイバーケーブルを
含むものとされる場合においても、光学手段を経てイン
クシートに入射せしめられるレーザ光を発するレーザ光
発生部における発光パワーが、光学手段を経てインクシ
ートに入射するレーザ光がそれに要求される適正なパワ
ーを有するものとなる状態に、安定に維持されることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱転写型印刷装置の一例における
制御系の構成を示すブロック接続図である。
【図2】本発明に係る熱転写型印刷装置の一例における
可動機構部の構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示される可動機構部に用いられる回転ド
ラムの説明に供される展開図である。
【図4】本発明に係る熱転写型印刷装置の他の例におけ
る可動機構部の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る熱転写型印刷装置の他の例におけ
る制御系の構成を示すブロック接続図である。
【図6】本発明に係る熱転写型印刷装置のさらに他の例
における可動機構部の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る熱転写型印刷装置のさらに他の例
における制御系の構成を示すブロック接続図である。
【図8】従来の熱転写型印刷装置の一例の要部を示す斜
視図である。
【図9】熱転写型印刷装置における記録紙とインクシー
トとの関係の説明に供される概念図である。
【図10】従来の熱転写型印刷装置の他の例の要部を示
す斜視図である。
【図11】従来の熱転写型印刷装置における制御系の構
成を示すブロック接続図である。
【符号の説明】
20,20’ 回転ドラム 21 モータ 22 減速ギア 24 リニアスライダ 25,25’ 記録ヘッド部 27 リニアモータ駆動部 29 光ファイバーケーブル 30 固定ブロック 31 レーザ光発生部 32,34 集束レンズ 33 コリメータレンズ 38,49,65,68 パワー検出用受光部 39 A/D変換部 41 リニアモータ機構 42 メモリ制御部 43 レーザ駆動部 45 フレームメモリ部 48 半導体レーザ素子 50 制御信号形成部 51 制御信号加算部 55 データ発生部 60 制御ユニット 69 ビームスプリッタ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクシートが重ねられる記録紙の巻付け
    がなされる回転ドラムと、 該回転ドラムを上記記録紙を伴う状態で回転させるドラ
    ム駆動部と、 情報信号に応じて変化するレーザ光を発するレーザ光発
    生部と、 該レーザ光発生部から発せられたレーザ光を上記回転ド
    ラムに巻き付けられた記録紙に重ねられたインクシート
    に入射させ、該レーザ光に応じて上記インクシートにお
    ける染料が上記記録紙に転写されて該記録紙に対する印
    刷が行われる状態とする光学手段と、 該光学手段から上記インクシートに入射するレーザ光の
    上記インクシートに対する入射位置を、上記回転ドラム
    に巻き付けられた記録紙の上記回転ドラムの回転に伴う
    移動の方向に実質的に直交する方向に移動させるレーザ
    光入射位置制御部と、 上記レーザ光発生部から発せられて上記光学手段を経た
    レーザ光のパワーを検出するレーザ光パワー検出手段
    と、 該レーザ光パワー検出手段から得られる検出出力に基づ
    いて、上記レーザ光発生部における発光パワーを制御す
    るレーザパワー制御手段と、を備えて構成される熱転写
    型印刷装置。
  2. 【請求項2】レーザ光発生部が、該レーザ光発生部内に
    おけるレーザ光のパワーを検出する内部発光パワー検出
    手段を備え、レーザパワー制御手段が、上記内部発光パ
    ワー検出手段から得られる検出出力に基づいての上記レ
    ーザ光発生部における発光パワーの制御をも行うことを
    特徴とする請求項1記載の熱転写型印刷装置。
  3. 【請求項3】情報信号が供給され、レーザ光発生部に上
    記情報信号に応じたレーザ光発光状態をとらせるレーザ
    駆動部が設けられることを特徴とする請求項1記載の熱
    転写型印刷装置。
  4. 【請求項4】レーザパワー制御手段が、レーザ光パワー
    検出手段から得られる検出出力に基づく制御信号を形成
    して、該制御信号をレーザ駆動部に供給し、該レーザ駆
    動部に上記レーザ光パワー検出手段から得られる検出出
    力に基づいてのレーザ光発生部における発光パワーの制
    御を行わせることを特徴とする請求項2記載の熱転写型
    印刷装置。
  5. 【請求項5】情報信号が供給され、レーザ光発生部に上
    記情報信号に応じたレーザ光発光状態をとらせるレーザ
    駆動部が設けられることを特徴とする請求項2記載の熱
    転写型印刷装置。
  6. 【請求項6】レーザパワー制御手段が、レーザ光パワー
    検出手段から得られる検出出力に基づく第1の制御信号
    を形成する第1の制御信号形成部と、内部発光パワー検
    出手段から得られる検出出力に基づく第2の制御信号を
    形成する第2の制御信号形成部と、上記第1の制御信号
    と上記第2の制御信号とをレーザ駆動部に供給し、該レ
    ーザ駆動部に上記レーザ光パワー検出手段から得られる
    検出出力と上記内部発光パワー検出手段から得られる検
    出出力とに基づいてのレーザ光発生部における発光パワ
    ーの制御を行わせる制御信号供給部とを備えること特徴
    とする請求項5記載の熱転写型印刷装置。
  7. 【請求項7】レーザ光パワー検出手段が、回転ドラムの
    外部における該回転ドラムに近接した位置に配されるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の熱転写型印刷装
    置。
  8. 【請求項8】レーザ光パワー検出手段が、回転ドラムの
    内部に配されることを特徴とする請求項1または2記載
    の熱転写型印刷装置。
  9. 【請求項9】レーザ光パワー検出手段が、回転ドラムに
    設けられたスリットを通じて上記回転ドラムの内部に到
    達するレーザ光のパワーを検出することを特徴とする請
    求項8記載の熱転写型印刷装置。
  10. 【請求項10】回転ドラムに設けられたスリットが該回
    転ドラムの軸方向に伸びるとともに、レーザ光パワー検
    出手段が上記スリットに沿って伸びることを特徴とする
    請求項9記載の熱転写型印刷装置。
  11. 【請求項11】レーザ光パワー検出手段が、回転ドラム
    に設けられたスリットを通じて上記回転ドラムの内部に
    到達するレーザ光のパワーの検出を、上記回転ドラムの
    各回転毎に行うことを特徴とする請求項10記載の熱転
    写型印刷装置。
  12. 【請求項12】レーザ光パワー検出手段が、パワー検出
    用受光部と、光学手段に近接配置されて、レーザ光発生
    部から発せられて上記光学手段を経たレーザ光を回転ド
    ラムに向かう第1のレーザ光と上記パワー検出用受光部
    に向かう第2のレーザ光とに分割する光分割部とを含む
    ものとされ、上記パワー検出用受光部により上記第2の
    レーザ光のパワーが検出されることを特徴とする請求項
    1または2記載の熱転写型印刷装置。
  13. 【請求項13】レーザ光パワー検出手段に含まれる光分
    割部が、ビームスプリッタにより構成されることを特徴
    とする請求項12記載の熱転写型印刷装置。
JP12222395A 1995-05-22 1995-05-22 熱転写型印刷装置 Pending JPH08310017A (ja)

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