JPH08309897A - プリント回路基板用積層板 - Google Patents
プリント回路基板用積層板Info
- Publication number
- JPH08309897A JPH08309897A JP11685395A JP11685395A JPH08309897A JP H08309897 A JPH08309897 A JP H08309897A JP 11685395 A JP11685395 A JP 11685395A JP 11685395 A JP11685395 A JP 11685395A JP H08309897 A JPH08309897 A JP H08309897A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- thermal expansion
- printed circuit
- circuit board
- coefficient
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ドリルの摩耗が少なく、平面方向の熱膨張率
小さいガラスエポキシ積層板。 【構成】 たて糸又はよこ糸の一方又は両方に、Eガラ
スフィラメントからなるヤーンと、ガラス成分のうちS
iO2 及びAl2O3の合計が85〜90重量%のガラス
フィラメントからなるヤーンとが交互に打ち込まれた織
布を繊維基材とする。
小さいガラスエポキシ積層板。 【構成】 たて糸又はよこ糸の一方又は両方に、Eガラ
スフィラメントからなるヤーンと、ガラス成分のうちS
iO2 及びAl2O3の合計が85〜90重量%のガラス
フィラメントからなるヤーンとが交互に打ち込まれた織
布を繊維基材とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント回路基板用積
層板に関し、特にコンピューター、各種通信機器、高性
能民生用電子機器に使用するプリント回路基板用積層板
に関する。
層板に関し、特にコンピューター、各種通信機器、高性
能民生用電子機器に使用するプリント回路基板用積層板
に関する。
【0002】
【従来の技術】汎用のプリント回路基板用積層板とし
て、紙フェノール積層板とガラスエポキシ積層板とが知
られている。従来は、民生用機器に安価な紙フェノール
積層板が用いられ、産業用機器にガラスエポキシ積層板
が用いられていた。最近は、ガラスエポキシ積層板が用
いられる民生用機器も多くなっている。
て、紙フェノール積層板とガラスエポキシ積層板とが知
られている。従来は、民生用機器に安価な紙フェノール
積層板が用いられ、産業用機器にガラスエポキシ積層板
が用いられていた。最近は、ガラスエポキシ積層板が用
いられる民生用機器も多くなっている。
【0003】ガラスエポキシ積層板は、Eガラス繊維の
ガラス織布を基材として使用している。Eガラスの組成
は、SiO2 53〜56%、Al2O314〜18%、C
aO20〜24%、B2O35〜10%、MgO<1%、
R2O <1%であり、アルカリ含有率が低く、電気特
性、耐熱性、機械的強度に優れている。
ガラス織布を基材として使用している。Eガラスの組成
は、SiO2 53〜56%、Al2O314〜18%、C
aO20〜24%、B2O35〜10%、MgO<1%、
R2O <1%であり、アルカリ含有率が低く、電気特
性、耐熱性、機械的強度に優れている。
【0004】Eガラスの繊維を基材とする積層板は、平
面方向の熱膨張率が大きい。そこで、ガラス繊維の組成
のうち、SiO2 及びAl2O3の量を多くしたSガラス
の繊維を基材として使われるようになりつつある。Sガ
ラスの組成は、SiO2 62〜65%、Al2O320〜
25%、B2O30〜1%、MgO<10〜15%、R2
O 0〜1%である。
面方向の熱膨張率が大きい。そこで、ガラス繊維の組成
のうち、SiO2 及びAl2O3の量を多くしたSガラス
の繊維を基材として使われるようになりつつある。Sガ
ラスの組成は、SiO2 62〜65%、Al2O320〜
25%、B2O30〜1%、MgO<10〜15%、R2
O 0〜1%である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子機器の小型
軽量化に伴って、これらに組み込んで使用される電子部
品はリードつき部品からチップ部品に急速に移行してお
り、実装方法も従来の挿入方式から表面実装方式に急速
に移行しつつある。
軽量化に伴って、これらに組み込んで使用される電子部
品はリードつき部品からチップ部品に急速に移行してお
り、実装方法も従来の挿入方式から表面実装方式に急速
に移行しつつある。
【0006】ところが表面実装において、チップ部品の
熱膨張係数とプリント配線基板の熱膨張係数の差が大き
いと、熱サイクル等の負荷により部品と回路のはんだ接
合部に亀裂を生じ、ついには断線して使用不可になる。
そのためプリント配線板の熱膨張係数をチップ部品の熱
膨張係数に近づけて、接合部への応力集中を避けること
が必要となる。
熱膨張係数とプリント配線基板の熱膨張係数の差が大き
いと、熱サイクル等の負荷により部品と回路のはんだ接
合部に亀裂を生じ、ついには断線して使用不可になる。
そのためプリント配線板の熱膨張係数をチップ部品の熱
膨張係数に近づけて、接合部への応力集中を避けること
が必要となる。
【0007】SiO2 及びAl2O3の量を多くすると、
ガラス織布基材の熱膨張率が小さくなる。そこで、熱膨
張率の小さい石英ガラス繊維を基材とした熱硬化性樹脂
積層板が提案されているが、繊維自身が硬くまた脆いた
め織布にすることが難しくなる。またそれを用いた積層
板のドリル加工時のドリル磨耗量が著しく大きくなる。
ドリル加工時のドリル磨耗量が著しく大きくなる点は、
Sガラスにおいても同様である。
ガラス織布基材の熱膨張率が小さくなる。そこで、熱膨
張率の小さい石英ガラス繊維を基材とした熱硬化性樹脂
積層板が提案されているが、繊維自身が硬くまた脆いた
め織布にすることが難しくなる。またそれを用いた積層
板のドリル加工時のドリル磨耗量が著しく大きくなる。
ドリル加工時のドリル磨耗量が著しく大きくなる点は、
Sガラスにおいても同様である。
【0008】熱膨張率が負のアラミド繊維織物を基材と
した積層板も提案されているが、穴あけを行うとその壁
面に繊維が残り、スルーホールメッキの障害になり、さ
らに厚さ方向の熱膨脹率がEガラスより非常に大きくス
ルーホール信頼性に問題がある。また熱膨張率の小さい
石英ガラス繊維、アラミド繊維ともコストが非常に高
い。
した積層板も提案されているが、穴あけを行うとその壁
面に繊維が残り、スルーホールメッキの障害になり、さ
らに厚さ方向の熱膨脹率がEガラスより非常に大きくス
ルーホール信頼性に問題がある。また熱膨張率の小さい
石英ガラス繊維、アラミド繊維ともコストが非常に高
い。
【0009】本発明は、上述したようなチップ部の熱膨
脹係数とプリント配線基板の熱膨張係数の差が大きいと
いう欠点を改善し、チップ部品の面実装信頼性に優れ、
安価で、かつ機械加工性や配線加工時の寸法安定性に優
れるプリント回路基板用積層板を提供することを目的と
する。
脹係数とプリント配線基板の熱膨張係数の差が大きいと
いう欠点を改善し、チップ部品の面実装信頼性に優れ、
安価で、かつ機械加工性や配線加工時の寸法安定性に優
れるプリント回路基板用積層板を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、たて糸又はよ
こ糸の一方又は両方に、Eガラスフィラメントからなる
ヤーンと、ガラス成分のうちSiO2 及びAl2O3の合
計が85〜90重量%のガラスフィラメントからなるヤ
ーンとが交互に打ち込まれた織布を繊維基材としてなる
プリント回路基板用積層板である。
こ糸の一方又は両方に、Eガラスフィラメントからなる
ヤーンと、ガラス成分のうちSiO2 及びAl2O3の合
計が85〜90重量%のガラスフィラメントからなるヤ
ーンとが交互に打ち込まれた織布を繊維基材としてなる
プリント回路基板用積層板である。
【0011】Eガラスでないほうのガラス成分におい
て、SiO2 、Al2O3の合計が85重量%より少ない
と効果がなく、90重量%を超えるとフィラメント化が
難しく、またドリル加工性も著しく悪くなる。
て、SiO2 、Al2O3の合計が85重量%より少ない
と効果がなく、90重量%を超えるとフィラメント化が
難しく、またドリル加工性も著しく悪くなる。
【0012】
【作用】Eガラスフィラメントからなるヤーン(a)
と、ガラス成分のうちSiO2 、Al2O3、の合計が8
5〜90重量%であるガラスフィラメントからなるヤー
ン(b)を交互に織った織布を用いている。ヤーンの熱
膨張率は(b)が小さく、ドリル加工時のドリル磨耗は
(a)が小さい。このため(a)と(b)を交互にする
ことで、上記課題を解決することができる。
と、ガラス成分のうちSiO2 、Al2O3、の合計が8
5〜90重量%であるガラスフィラメントからなるヤー
ン(b)を交互に織った織布を用いている。ヤーンの熱
膨張率は(b)が小さく、ドリル加工時のドリル磨耗は
(a)が小さい。このため(a)と(b)を交互にする
ことで、上記課題を解決することができる。
【0013】
【実施例】表1に示す成分で、直径7μmのガラスフィ
ラメント400本を集束したガラスヤーンを、表2に示
す組合せで交互に打ち込んで、ガラス布を製造した。表
1において、Eに示す成分のガラスは、Eガラスと称さ
れるガラスである。織密度は、たて糸が60本/25m
m、よこ糸が58本/25mm(2116タイプ)とし
た。得られたガラス布に、FR−4用ワニスを含浸、乾
燥して樹脂分が35重量%のプリプレグを得た。このプ
リプレグ8枚を重ね、その両側に銅はくを重ねて、18
0℃、4MPaで90分間加熱加圧して、厚さ0.8m
mの両面銅張り積層板を製造した。FR−4用ワニス
は、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日
本インキ化学工業株式会社のエピクロンN−868(商
品名)を使用した)50重量部、ビスフェノールAノボ
ラック樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のYLH1
29(商品名)を使用した)40重量部、ブロム化ビス
フェノールA型エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製
のESB−400(商品名)を使用した)50重量部、
1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール1重量部
及びメチルエチルケトン90重量部からなるものであ
る。
ラメント400本を集束したガラスヤーンを、表2に示
す組合せで交互に打ち込んで、ガラス布を製造した。表
1において、Eに示す成分のガラスは、Eガラスと称さ
れるガラスである。織密度は、たて糸が60本/25m
m、よこ糸が58本/25mm(2116タイプ)とし
た。得られたガラス布に、FR−4用ワニスを含浸、乾
燥して樹脂分が35重量%のプリプレグを得た。このプ
リプレグ8枚を重ね、その両側に銅はくを重ねて、18
0℃、4MPaで90分間加熱加圧して、厚さ0.8m
mの両面銅張り積層板を製造した。FR−4用ワニス
は、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日
本インキ化学工業株式会社のエピクロンN−868(商
品名)を使用した)50重量部、ビスフェノールAノボ
ラック樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のYLH1
29(商品名)を使用した)40重量部、ブロム化ビス
フェノールA型エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製
のESB−400(商品名)を使用した)50重量部、
1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール1重量部
及びメチルエチルケトン90重量部からなるものであ
る。
【0014】
【表1】
【0015】得られた両面銅張り積層板について、ドリ
ル磨耗率、はんだ不良率及び熱膨張率を調べた。その結
果を表2に併せて示す。表2中、#1が本発明の実施
例、他は比較例である。
ル磨耗率、はんだ不良率及び熱膨張率を調べた。その結
果を表2に併せて示す。表2中、#1が本発明の実施
例、他は比較例である。
【0016】試験方法は以下の通りである。 ドリル磨耗率:直径0.85mmのドリルで、3枚重ね
の積層板(両面銅張り積層板)に5000ショットの穴
あけ加工後のドリル磨耗率を測定。 はんだ不良率:16MBのメモリ用半導体チップ(16
M TSOP)をはんだ接続した試料を、−65℃10
分〜+150℃10分のサイクルで1000サイクル処
理後の接続不良率を測定。 熱膨張率:銅はくを全面エッチング除去した試料につい
て、TMA(熱機械分析装置)により測定。
の積層板(両面銅張り積層板)に5000ショットの穴
あけ加工後のドリル磨耗率を測定。 はんだ不良率:16MBのメモリ用半導体チップ(16
M TSOP)をはんだ接続した試料を、−65℃10
分〜+150℃10分のサイクルで1000サイクル処
理後の接続不良率を測定。 熱膨張率:銅はくを全面エッチング除去した試料につい
て、TMA(熱機械分析装置)により測定。
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明のプリント回路基板用積層板は、
平面方向の熱膨張率が小さく、機械加工性・耐熱性が良
好な材料を与えるものである。この積層板をプリント配
線板に用いれば、表面実装した部品の半田接続信頼性も
良好である。
平面方向の熱膨張率が小さく、機械加工性・耐熱性が良
好な材料を与えるものである。この積層板をプリント配
線板に用いれば、表面実装した部品の半田接続信頼性も
良好である。
Claims (1)
- 【請求項1】 たて糸又はよこ糸の一方又は両方に、E
ガラスフィラメントからなるヤーンと、ガラス成分のう
ちSiO2 及びAl2O3の合計が85〜90重量%のガ
ラスフィラメントからなるヤーンとが交互に打ち込まれ
た織布を繊維基材としてなるプリント回路基板用積層
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11685395A JPH08309897A (ja) | 1995-05-16 | 1995-05-16 | プリント回路基板用積層板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11685395A JPH08309897A (ja) | 1995-05-16 | 1995-05-16 | プリント回路基板用積層板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08309897A true JPH08309897A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=14697251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11685395A Pending JPH08309897A (ja) | 1995-05-16 | 1995-05-16 | プリント回路基板用積層板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08309897A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005336695A (ja) * | 2004-04-28 | 2005-12-08 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | ガラスクロス |
-
1995
- 1995-05-16 JP JP11685395A patent/JPH08309897A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005336695A (ja) * | 2004-04-28 | 2005-12-08 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | ガラスクロス |
JP4530414B2 (ja) * | 2004-04-28 | 2010-08-25 | 信越石英株式会社 | ガラスクロス |
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