JPH08309764A - 自動車のシートバックおよびその発泡成形型 - Google Patents

自動車のシートバックおよびその発泡成形型

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JPH08309764A
JPH08309764A JP7143962A JP14396295A JPH08309764A JP H08309764 A JPH08309764 A JP H08309764A JP 7143962 A JP7143962 A JP 7143962A JP 14396295 A JP14396295 A JP 14396295A JP H08309764 A JPH08309764 A JP H08309764A
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cushion pad
flexible sheet
sheet material
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partition
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陽一 樋口
Satoru Hayashi
悟 林
Yoshihiro Kamiya
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主クッションパッドと副クッションパッドを
上縁部で連結する可撓性シート材の弛みによる外観の低
下を生じにくいシートバックを提供する。 【構成】 可撓性シート材31の両端が貼着される主ク
ッションパッド11と副クッションパッド21の上縁部
裏面に、各々のクッションパッド上縁部上面にかけてク
ッションパッド外面側へ窪む段形状部19,29が形成
され、前記両クッションパッド裏面の重ね合わせにより
該両クッションパッド上縁部上面に形成される前記段形
状部間の隙間20に、前記可撓性シート材が張設されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のシートバッ
クとその発泡成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のシートバックは、発泡成形型内
に発泡原料を注入して発泡させるモールド成形により成
形されることが多い。またそのシートバックとして、上
部裏側に下方に向けて開口する袋状部が形成され、前記
シートバックの発泡成形後に前記袋状部に、クッション
性向上および自動車への取り付けのためのシートフレー
ム上部が収納されるタイプがある。
【0003】前記袋状部を有するシートバックは、袋状
部の存在により発泡成形型からの脱型が難しくなった
り、その発泡成形型の構造が複雑になったりし易い。そ
こで、それらの不都合を無くすため、図14およびその
15−15断面を示す図15のようなシートバック80
が提案されている。このシートバック80は、乗員の背
中と接触する主クッションパッド81と、その上部裏面
に重ねられて主クッションパッド81裏面との間でシー
トフレーム(図示せず)の上部収納空間82を形成する
副クッションパッド83とからなる。
【0004】前記両クッションパッド81,83は、図
16およびその17−17断面を示す図17のように、
シートバック使用時に上部の縁となる上縁部82,84
の裏面85,86に貼着された寒冷紗などの一連の可撓
性シート材87により、上縁部82,84が連結された
状態でモールド成形されたものである。そして、その両
クッションパッド81,83は、脱型後に上縁部82,
84間で可撓性シート材87が折り曲げられ、裏面が重
ねられる。その際、両クッションパッド81,83は上
縁部が可撓性シート材87で連結されているため、重ね
合わせ位置が狂うおそれがない。
【0005】前記シートバックの成形は、図18に示す
ような発泡成形型90を用いてなされる。この発泡成形
型90は、下型型面91に立設された仕切り92により
型内が主クッションパッド成形空間93と副クッション
パッド成形空間64に仕切られている。また、上型型面
95は、前記仕切り92と対応する型面およびその両側
に該仕切り92の上端面と略当接する可撓性シート材配
置面96が形成され、閉型時に可撓性シート材87を介
して可撓性シート材配置面96と仕切り92の上端面が
当接するようになっている。
【0006】そして、前記可撓性シート材配置面96に
可撓性シート材87を配置し、両クッションパッド成形
空間93,94に注入した発泡原料を発泡させることに
より、上縁部が前記可撓性シート材87で連結された前
記主クッションパッド81と副クッションパッド83が
型内に形成される。その後型開きし、主クッションパッ
ドと副クッションパッドを脱型する。その際、型内の両
クッションパッドは水平方向に並んだ状態にあり、しか
も可撓性シート材による連結のため、その連結部で両ク
ッションパッドの相対的移動が可能なため、脱型が妨げ
られることがない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記発泡成形
型90は、仕切り92の強度維持のため該仕切りの厚み
fを一定以上にする必要があり、しかも、アルミ鋳造型
の場合には型製造上の理由から仕切り92の上端面を尖
った形状に細くすることができず、前記厚みfを5mm
以上にする必要があった。そのため、前記主クッション
パッド81と副クッションパッド83は、仕切り92の
厚みfに相当する距離だけ、上縁部82,84が離れた
状態で可撓性シート材87により連結されることにな
る。その結果、両クッションパッド81,83の上縁部
82,84間で可撓性シート材87を折り曲げて両クッ
ションパッド81,83を重ねる際に、可撓性シート材
87に弛み88を生じ、その弛みがシートバックの上縁
部の上面89に突出して、シートバックに表皮(図示せ
ず)が被せられた際に表皮を盛り上げ、シートバックの
美観を損なう問題があった。
【0008】そこでこの発明は、主クッションパッドと
副クッションパッドの上縁部を連結する可撓性シート材
の弛みによる美観低下を生じにくいシートバックおよび
その発泡成形型を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】ここで提案する発明は、
シートバックに関する二つの発明と、発泡成形型に関す
る二つの発明とがある。シートバックに関する第一の発
明と第二の発明は、上縁部どうしが所定間隔離れた主ク
ッションパッドと副クッションパッドが、その上縁部裏
面に貼着された一連の可撓性シート材により上縁部で連
結されるとともに、該上縁部間で前記可撓性シート材が
折り曲げられて両クッションパッドの裏面が重ね合わさ
れた自動車のシートバックについてなされたもので、以
下の特徴を有する。
【0010】すなわち、シートバックに関する第一の発
明は、前記可撓性シート材が貼着される両クッションパ
ッドの上縁部裏面に、該上縁部上面にかけてクッション
パッド外面側へ窪む段形状部あるいは接近する接近形状
部が形成され、前記両クッションパッドの重ね合わせに
より該両クッションパッドの上縁部上面に形成される前
記段形状部あるいは接近形状部間の隙間に、前記可撓性
シート材が張設されてなることを特徴とする。
【0011】それに対してシートバックに関する第二の
発明は、前記主クッションパッドまたは副クッションパ
ッドのいずれか一方のクッションパッドの上縁部裏面に
前記可撓性シート材の一端側が貼着され、他方のクッシ
ョンパッドにはその上縁部裏面から上縁部上面の途中ま
で前記可撓性シート材の他端側が貼着されて該クッショ
ンパッドの上縁部上面で当該可撓性シート材が折り返さ
れていることを特徴とする。
【0012】一方、発泡成形型に関する第一の発明と第
二の発明は、下型と上型とよりなって、前記下型型面に
は、上型型面との間を主クッションパッド成形空間と副
クッションパッド成形空間とに仕切る仕切りが立設さ
れ、前記上型型面には、前記主クッションパッド成形空
間で成形される主クッションパッドと前記副クッション
パッド成形空間で成形される副クッションパッドとをそ
の発泡成形時に連結する可撓性シート材を配置するため
の可撓性シート材配置面が、前記仕切りと対向する部分
およびその付近に設けられている自動車のシートバック
用発泡成形型についてなされたもので、以下の特徴を有
する。
【0013】すなわち、発泡成形型に関する第一の発明
は、前記可撓性シート材配置面が、前記仕切り上端面と
対向する部分およびその両側部分で下型型面側へ突出し
て前記仕切りの上端面と当接あるいは略当接する凸面と
なっていることを特徴とする。
【0014】それに対し、発泡成形型に関する第二の発
明は、前記可撓性シート材配置面が、前記仕切りの一側
面と略対応する位置で下型型面側へ屈曲し、該仕切りの
上端面と略等しい位置で該仕切り上端面に略沿って再び
屈曲した段形状とされていることを特徴とする。
【0015】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はシートバックに関する第一の発明の一実
施例を示す斜視図、図2は図1の2ー2断面図、図3は
同実施例における主クッションパッドと副クッションパ
ッドの重ね合わせ前を示す斜視図、図4は図3の4−4
断面図、図5は同実施例のシートバックの成形に用いら
れる発泡成形型を示す断面図、図6は他の実施例のシー
トバックの斜視図、図7は同実施例における主クッショ
ンパッドと副クッションパッドの重ね合わせ前を示す斜
視図、図8はさらに他の実施例のシートバックを示す部
分断面図である。
【0016】また、図9はシートバックに関する第二の
発明の一実施例を示す斜視図、図10は図9の10ー1
0断面図、図11は同実施例における主クッションパッ
ドと副クッションパッドの重ね合わせ前を示す斜視図、
図12は図11の12−12断面図、図13は同実施例
のシートバックの成形に用いられる発泡成形型を示す断
面図である。
【0017】図1および図2に示すシートバック10
は、主クッションパッド11と、その上部裏面に重ね合
わせられた副クッションパッド21とよりなり、両クッ
ションパッド11,21の裏面12,22間にシートフ
レームの上部収納空間13を有する。
【0018】前記主クッションパッド11は乗員の背と
接するシートバックの主要部をなすもので、その裏面1
2にはシートフレームの枠が配置される凹溝14が形成
されている。それに対して副クッションパッド21は、
主クッションパッド11の上部裏面との間に前記シート
フレーム上部収納空間13を形成するためのもので、主
クッションパッド11よりも小さなクッションパッドで
構成され、また、図3に示すように裏面22が両側部と
上部を残して凹状に窪んだ面23となっている。なお、
その凹状窪み面23は、シートフレームに張設されたば
ねなどを、主クッションパッド11の裏面との間に収納
するためのものであるが、シートフレームの種類や主ク
ッションパッド11の裏面形状などにより設けられない
こともある。
【0019】前記主クッションパッド11と副クッショ
ンパッド21は、シートバック使用時に上部の縁となる
上縁部15,25が、寒冷紗、不織布あるいは織布、ま
たはプラスチックシートなどからなる可撓性シート材3
1により連結されている。前記両クッションパッドの上
縁部15,25は、両クッションパッドの重ね合わせ前
を示す図3およびその4ー4断面を示す図4のように、
前記重ね合わせにより対向することになる裏面16,2
6に、上縁部上面17,27にかけて外面18,28側
へ窪んだ段形状部19,29が形成されている。
【0020】前記段形状部19,29は、図1および図
2に示すように両クッションパッド11,21の重ね合
わせにより両クッションパッド11,21の上縁部間に
隙間20を形成する。その隙間20の間隔aは、段形状
部19,29の前後高さa1,a2 の和と等しくなる。
【0021】前記段形状部19,29には、両クッショ
ンパッド11,21の上縁部15,25間を所定距離b
だけ離して可撓性シート材31の両端が貼着されてい
る。その貼着は、両クッションパッドの上縁部15,2
5における内面16,26と上面17,27との境界ま
でなされている。前記上縁部15,25間の距離bは、
後記するように発泡成形型内の仕切りの厚みにより生じ
るもので、通常約5mm以上とされる。また、その上縁
部間距離b、すなわち両クッションパッド11,21重
ね合わせ前の上縁部15,25間における可撓性シート
材31の長さbと、前記段形状部19,29の前後高さ
1 ,a2 との関係は、a1 +a2 =a≧bとなるよう
にされる。
【0022】前記上縁部15,25で連結された両クッ
ションパッド11,21は、図4に鎖線で示すように上
縁部15,25間で可撓性シート材31が折り曲げられ
てクッションパッド11,21の裏面が重ね合わされ
る。それにより、両クッションパッドの上縁部15,2
5間には、前記段形状部19,29による隙間20が形
成され、その隙間20間に可撓性シート材31が張設さ
れる。その際、隙間20の間隔a(=a1 +a2 )と、
重ね合わせ前の両クッションパッド上縁部15,25間
の可撓性シート材の長さbが、a≧bの関係にあるた
め、可撓性シート材31は弛みなく隙間20に張られ
る。その結果、シートバック10の上縁部上面には可撓
性シート材31の弛みがなくなり、その後表皮がシート
バック10に被せられた際にも、可撓性シート材31の
弛みによる膨らみを生じず、美観が損なわれることがな
い。
【0023】a>bの場合には前記可撓性シート材31
の長さが隙間20間隔に対して不足することになるが、
その場合でも、前記重ね合わせ時に隙間20部分で両ク
ッションパッド11,21が可撓性シート材31の張力
により弾性変形して隙間20間隔が小さくなるため、両
クッションパッド11,21の重ね合わせが可能とな
る。さらに可撓性シート材31がある程度の伸びが可能
な材質からなるものの場合にはその伸びも加わるため、
両クッションパッド11,21の重ね合わせが可能とな
る。
【0024】なお、前記可撓性シート材31は、両クッ
ションパッド11,21の上縁部内面16,26と上面
17,27との境界線が直線となる部分に設けて、前記
弛みを完全に無くすのが好ましいが、前記境界線の曲線
部分も含むように設け、一部に弛みを生じることがあっ
ても、その弛みを前記隙間20内に押し込むことがで
き、両クッションパッド11,21の上面に突出するの
を防止できるため、シートバックの美観が損なわれるこ
とがない。
【0025】図5には前記シートバック10をモールド
成形するのに用いる発泡成形型100を示す。この発泡
成形型100は、下型111と上型121とよりなり、
下型型面112と上型型面122間にクッションパッド
成形空間131を有する。前記下型型面112には、前
記成形空間131を主クッションパッド成形空間132
と副クッションパッド成形空間133とに仕切る仕切り
113が立設されている。この仕切り113の厚みB
は、その部分の強度および型の製造上の点から通常5m
m以上とされる。
【0026】上型型面121には、前記仕切り113と
対向する部分およびその付近に、前記可撓性シート材3
1を配置するための可撓性シート材配置面123が形成
されている。この可撓性シート材配置面123は、前記
仕切り113と対向する部分およびその両側が下型型面
112側へ突出し、閉型時に前記可撓性シート材31を
介して仕切り113の上端面と当接する凸面124とな
っている。この凸面124は、前記主クッションパッド
11と副クッションパッド21の段形状部19,29を
形成するためのもので、仕切り113の両側で測定した
突出寸法A1 ,A2 が、仕切り113の厚みBに対し、
1 +A2 ≧Bとされている。なお、前記可撓性シート
材配置面123には可撓性シート材31を保持するため
のピンなど(図示せず)が適宜設けられる。符号125
は、シートフレームの枠を収納する凹溝をクッション体
裏面に形成するための凸部である。
【0027】前記発泡成形型100を用いるシートバッ
クのモールド成形は、上型型面122の可撓性シート材
配置面123に前記可撓性シート材31を配置し、その
後閉型して前記可撓性シート材31を介して仕切り11
3上端面を可撓性シート材配置面の凸面124に当接さ
せ、その閉型前に型内に注入した発泡原料、あるいは原
料注入口(図示せず)を上型121に設けた場合は閉型
後に注入した発泡原料を、主クッションパッド成形空間
132および副クッションパッド成形空間133で発泡
させることにより行なう。その発泡時、可撓性シート材
31は、仕切り113の両側で両クッションパッドの裏
面に両端が接着して両クッションパッドを連結する。そ
の後、両クッションパッドを脱型すれば、図3に示した
ような主クッションパッド11と副クッションパッド2
1が連結されたシートバック10が得られる。なお、前
記脱型時、両クッションパッドは互いに水平方向に並ん
だ状態で型内に存在し、両パッド間に脱型を妨げる袋形
状部などが存在しないため、脱型を容易に行なうことが
できる。
【0028】図6は他の実施例のシートバック40の斜
視図、図7はそのシートバック40を構成する主クッシ
ョンパッド41と副クッションパッド42の重ね合わせ
前を示す斜視図である。この実施例のシートバック40
は、図7に示すように可撓性シート材31の横幅と等し
い横幅で段形状部43,44が両クッションパッドの上
縁部の一部に形成されている。
【0029】そのため、図6に示すように、両クッショ
ンパッド41,42の重ね合わせにより前記段形状部4
3,44がシートバック40上面に形成する隙間45
は、可撓性シート材31によって塞がれた状態になり、
シートバック40上面の感触が良好となる。さらに、前
記可撓性シート材31で塞がれていない隙間部分が存在
しないため、そのシートバック40に被せた表皮(図示
せず)が、前記塞がれてない隙間部分によって窪むおそ
れがなく、美観がより向上する。このシートバック40
の他の部分については、図1ないし図4に示したのと同
一形状からなる。
【0030】なお、前記シートバック40を成形するた
めの発泡成形型については、図5に示した凸面124を
前記段形状部43,44の横幅に合わせて設けるだけで
よいため、改めて図示しない。
【0031】また、前記両クッションパッドの段形状部
19,29,43,44に代え、図8に示すシートバッ
ク50のように、両クッションパッド51,52の上縁
部53,54の裏面から上面にかけて、クッションパッ
ド外面55,56に接近する斜面などからなる接近部5
7,58を設け、その接近部57,58間の隙間59に
可撓性シート材31を張るようにしてもよい。なお、こ
のシートバック50のための発泡成形型(図示せず)
は、図5の凸面124を前記両クッションパッドの接近
部57,58形状に合わせて設けるだけでよい。
【0032】次にシートバックに関する第二発明と発泡
成形型の第二発明の例について説明する。図9はその一
実施例のシートバックの斜視図、図10はその10−1
0断面図、図11は両クッションパッドの重ね合わせ前
を示す斜視図、図12は図11の12−12断面図であ
る。
【0033】それらの図に示すシートバック60は、主
クッションパッド61と副クッションパッド71の上縁
部62,72の裏面に両端が貼着されて両クッションパ
ッドの上縁部62,72を連結する可撓性シート材31
が、その一端側で主クッションパッド61の上縁部上面
63の途中まで貼着されている。
【0034】そして、図12に示すように両クッション
パッドの上縁部62,72間に存在する可撓性シート材
31aが、主クッションパッド61の上縁部上面63で
折り返されて重ねられ、図10に示すように両クッショ
ンパッド61,62が重ね合わされている。そのため、
前記両クッションパッド上縁部62,72間に存在する
可撓性シート材31aは、主クッションパッド61の上
縁部上面63における折り重ねに使用され、弛みなく張
られることになる。このように可撓性シート材31を弛
みなく張るためには、前記両クッションパッド61,7
1重ね合わせ前の両クッションパッド上縁部62,72
間の可撓性シート材31aの長さdを、前記主クッショ
ンパッド上縁部上面63での可撓性シート材の貼着長さ
cに対し、c≧dとなるようにするのが好ましい。
【0035】前記シートバック60の上面では、可撓性
シート材31の折り重ねにより、可撓性シート材31の
厚みの倍からなる段差を生じる。しかし、可撓性シート
材31の厚み自体が小さいため、表皮を被せた後のシー
トバック外観に影響を及ぼすことはほとんどない。符号
64,74は両クッションパッドの上縁部裏面、65は
シートフレーム上部の収容空間である。なお、この実施
例では、可撓性シート材31を主クッションパッド61
の上縁部上面に貼着したが、それに代えて副クッション
パッド71の上縁部上面に貼着してもよい。
【0036】図13は前記シートバック60を成形する
のに用いられる発泡成形型200の断面図である。この
発泡成形型200は、下型211と上型221とよりな
り、下型型面212と上型型面222間に成形空間23
1を有する。また、下型型面212には、前記成形空間
231を主クッションパッド成形空間232と副クッシ
ョンパッド成形空間233に仕切る仕切り213が立設
されている。この仕切り213の厚みDは、その部分の
強度および製造上の点から、通常5mm以上とされる。
【0037】また、上型型面222には、前記仕切り2
13と対向する部分およびその付近に、前記可撓性シー
ト材31を配置するための可撓性シート材配置面223
が設けられている。この可撓性シート配置面223は、
前記仕切り213の一側面、この実施例では主クッショ
ンパッド成形空間232側の側面214と対応する位置
224で下型型面212側へ屈曲し、前記仕切り213
の上端面と略一致する位置215で仕切り213の上端
面に沿って屈曲し、副クッションパッド成形空間233
側へ伸びている。前記、仕切り213の主クッションパ
ッド成形空間側側の側面214に沿う可撓性シート材配
置面223の上下寸法Cは、仕切り213の厚みDに対
し、C≧Dとなるようにし、前記両クッションパッド6
1,71の重ね合わせ時に可撓性シート材31が弛まな
いようにするのが好ましい。符号226はシートフレー
ムの枠が配置される溝部をクッションパッド裏面に形成
するための凸部である。
【0038】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
シートバックによれば、主クッションパッドと副クッシ
ョンパッドを上縁部で連結する可撓性シート材が、シー
トバックの上面で弛んで外方へ膨らむことがなく、シー
トバックの外観が損なわれることがない。また、この発
明の発泡成形型によれば、前記主クッションパッドと副
クッションパッドの連結部で外観が損なわれることない
シートバックを、両クッションパッドの脱型を妨げるこ
となく容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シートバックに関する第一の発明の一実施例を
示す斜視図である。
【図2】図1の2ー2断面図である。
【図3】同実施例における主クッションパッドと副クッ
ションパッドの重ね合わせ前を示す斜視図である。
【図4】図3の4−4断面図である。
【図5】同実施例のシートバックの成形に用いる発泡成
形型を示す断面図である。
【図6】他の実施例のシートバックの斜視図である。
【図7】同実施例における主クッションパッドと副クッ
ションパッドの重ね合わせ前を示す斜視図である。
【図8】さらに他の実施例のシートバックを示す部分断
面図である。
【図9】シートバックに関する第二の発明の一実施例を
示す斜視図である。
【図10】図9の10ー10断面図である。
【図11】同実施例における主クッションパッドと副ク
ッションパッドの重ね合わせ前を示す斜視図である。
【図12】図11の12−12断面図である。
【図13】同実施例のシートバックの成形に用いる発泡
成形型を示す断面図である。
【図14】従来のシートバックの斜視図である。
【図15】その15−15断面図である。
【図16】そのシートバックの主クッションパッドと副
クッションパッドの重ね合わせ前を示す斜視図である。
【図17】図16の17−17断面図である。
【図18】従来のシートバックのための発泡成形型の断
面図である。
【符号の説明】
11,41,51,61:主クッション体 15,25,53,54,62,72:上縁部 16,26:上縁部裏面 17,27,63:上縁部上面 19,29:段形状部 20,45,59:隙間 31:可撓性シート材 57,58:接近形状部 111,211:下型 121,221:上型 112,212:下型型面 122,222:上型型面 113,213:仕切り 123,223:可撓性シート材配置面 124:凸面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上縁部どうしが所定間隔離れた主クッシ
    ョンパッドと副クッションパッドが、その上縁部裏面に
    貼着された一連の可撓性シート材により上縁部で連結さ
    れるとともに、該上縁部間で前記可撓性シート材が折り
    曲げられて両クッションパッドの裏面が重ね合わされた
    自動車のシートバックにおいて、 前記可撓性シート材が貼着される両クッションパッドの
    上縁部裏面に、該上縁部上面にかけてクッションパッド
    外面側へ窪む段形状部あるいは接近する接近形状部が形
    成され、前記両クッションパッドの重ね合わせにより該
    両クッションパッドの上縁部上面に形成される前記段形
    状部あるいは接近形状部間の隙間に、前記可撓性シート
    材が張設されてなることを特徴とする自動車のシートバ
    ック。
  2. 【請求項2】 請求項1において、重ね合わされた主ク
    ッションパッドと副クッションパッドの段形状部または
    接近形状部間の隙間間隔aと、重ね合わせ前の主クッシ
    ョンパッド上縁部と副クッションパッド上縁部間の可撓
    性シート材の長さbの関係が、a≧bであることを特徴
    とする自動車のシートバック。
  3. 【請求項3】 上縁部どうしが所定間隔離れた主クッシ
    ョンパッドと副クッションパッドが、その上縁部裏面に
    貼着された一連の可撓性シート材により上縁部で連結さ
    れるとともに、該上縁部間で前記可撓性シート材が折り
    曲げられて両クッションパッドの裏面が重ね合わされた
    自動車のシートバックにおいて、 前記主クッションパッドまたは副クッションパッドのい
    ずれか一方のクッションパッドの上縁部裏面に前記可撓
    性シート材の一端側が貼着され、他方のクッションパッ
    ドにはその上縁部裏面から上縁部上面の途中まで前記可
    撓性シート材の他端側が貼着されて該クッションパッド
    の上縁部上面で当該可撓性シート材が折り返されている
    ことを特徴とする自動車のシートバック。
  4. 【請求項4】 請求項3において、クッションパッド上
    縁部上面の可撓性シート材の貼着長さcと、重ね合わせ
    前の主クッションパッド上縁部と副クッションパッド上
    縁部間の可撓性シート材の長さdの関係が、c≧dであ
    ることを特徴とする自動車のシートバック。
  5. 【請求項5】 下型と上型とよりなって、前記下型型面
    には、上型型面との間を主クッションパッド成形空間と
    副クッションパッド成形空間とに仕切る仕切りが立設さ
    れ、前記上型型面には、前記主クッションパッド成形空
    間で成形される主クッションパッドと前記副クッション
    パッド成形空間で成形される副クッションパッドとをそ
    の発泡成形時に連結する可撓性シート材を配置するため
    の可撓性シート材配置面が、前記仕切りと対向する部分
    およびその付近に設けられている自動車のシートバック
    用発泡成形型において、 前記可撓性シート材配置面が、前記仕切り上端面と対向
    する部分およびその両側部分で下型型面側へ突出して前
    記仕切りの上端面と当接あるいは略当接する凸面となっ
    ていることを特徴とする自動車のシートバック用発泡成
    形型。
  6. 【請求項6】 請求項5において、仕切り両側での可撓
    性シート材配置面の凸面の突出寸法A1 ,A2 と、前記
    仕切りの厚みBとの関係が、A1 +A2 ≧Bであること
    を特徴とする自動車のシートバック用発泡成形型。
  7. 【請求項7】 下型と上型とよりなって、前記下型型面
    には、上型型面との間を主クッションパッド成形空間と
    副クッションパッド成形空間とに仕切る仕切りが立設さ
    れ、前記上型型面には、前記主クッションパッド成形空
    間で成形される主クッションパッドと前記副クッション
    パッド成形空間で成形される副クッションパッドとをそ
    の発泡成形時に連結する可撓性シート材を配置するため
    の可撓性シート材配置面が、前記仕切りと対向する部分
    およびその付近に設けられている自動車のシートバック
    の発泡成形型において、 前記可撓性シート材配置面が、前記仕切りの一側面と略
    対応する位置で下型型面側へ屈曲し、該仕切りの上端面
    と略等しい位置で該仕切り上端面に略沿って再び屈曲し
    た段形状とされていることを特徴とする自動車のシート
    バック用発泡成形型。
  8. 【請求項8】 請求項7において、仕切りの一側面に沿
    う可撓性シート材配置面の上下寸法Cが、前記仕切りの
    厚みDに対し、C≧Dからなることを特徴とする自動車
    のシートバック用発泡成形型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009058978A (ja) * 2008-12-05 2009-03-19 Fujifilm Corp 電子機器の外装ケース及び外装ケースの製造方法
JP2012250433A (ja) * 2011-06-02 2012-12-20 Inoac Corp 樹脂成形体の製造方法および製造装置

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