JPH08309543A - 溶接ヒューム吸引除去方法 - Google Patents

溶接ヒューム吸引除去方法

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JPH08309543A
JPH08309543A JP11494895A JP11494895A JPH08309543A JP H08309543 A JPH08309543 A JP H08309543A JP 11494895 A JP11494895 A JP 11494895A JP 11494895 A JP11494895 A JP 11494895A JP H08309543 A JPH08309543 A JP H08309543A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロボットを使用した自動溶接において、ヒュ
ームを高効率で確実に吸引除去することができる溶接ヒ
ューム吸引除去方法を提供する。 【構成】 溶接トーチ2と、溶接ヒュームを吸引する吸
引口を備えた吸引ノズル20とを溶接線に沿って配置し
て、溶接トーチからシールドガスを供給すると共に、溶
接トーチを介して送給される溶接ワイヤ3と被溶接物と
の間で生起されたアーク4により溶接する。そして、溶
接部からのヒューム含有空気を吸引ノズル20により吸
引する。この吸引ノズル20には可撓性及び電気絶縁性
を有する絶縁部材21が着脱自在に取り付けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロボットを使用した自動
溶接において有害なヒュームを吸引除去するのに好適の
溶接ヒューム吸引除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有害な溶接ヒュームを回収して除去する
手段として、溶接部全体を排気する局所排気装置と、ヒ
ューム吸引口を溶接トーチ自体に設けた溶接ヒューム吸
引トーチを備えた溶接装置(特公昭51−20305
号,特開平5−138360号,特願平6−07356
0号)と、溶接ロボットにフードを設けて集塵する装置
(実公平7−13908号)等がある。
【0003】溶接ロボット及び各種の自動溶接装置によ
る溶接作業においては、従来人手作業では過酷で適用し
難いような溶接条件、例えば、高電流(300A以上)
で且つ長時間の溶接条件が採用されることが多く、ヒュ
ームの発生量も多いと共にそのヒュームが離散する範囲
も拡大してしまう。
【0004】図7はビードオンプレート溶接(薄板溶
接)方法を示す模式図である。但し、図7の(a)は溶
接線に直交する方向から見た図であり、(b)は(a)
に直交する方向から見た図である。被溶接板(薄板)1
の上方に溶接トーチ2が配置され、この溶接トーチ2か
ら溶接ワイヤ3が送給され、溶接ワイヤ3と被溶接板1
との間でアーク4が生起されている。溶接進行方向の後
方には溶接ビード5が形成されている。このビードオン
プレート溶接においては、溶接線方向及びこれに直交す
る方向のいずれにおいても幅W1の領域にヒュームが離
散する。
【0005】図8はすみ肉溶接方法を示す模式図であ
る。横板6上に立板7が垂直に配置され、この横板6と
立板7とが交叉するすみ部に対し、溶接トーチ2が約4
5°に傾斜して配設されて溶接ワイヤ3によりすみ肉溶
接継手が形成される。この場合は、ヒュームは立板7に
規制されて、すみ部に沿う溶接線方向に流れやすく、従
って、ヒュームの離散領域は溶接線方向にW2の幅を有
するものとなる。
【0006】図9は突合せ溶接方法を示す模式図であ
る。被溶接板8、9は、その突合せ端部にV形の開先を
形成して突き合わされている。開先底部には、被溶接板
8、9の底面に重ねられた裏当金10が配置されてい
る。この開先内に、溶接トーチ2が挿入され、この溶接
トーチ2から送出される溶接ワイヤ3によりアーク4が
生起されて開先内が溶接金属で充填される。この突合せ
溶接においては、ヒュームの離散領域が更に一層溶接線
方向に広がり、幅W3の領域にヒュームが離散する。
【0007】図10はこれらの各溶接条件についてその
そのヒューム流の離散幅を示すグラフ図である。横軸の
Aは図7に示すビードオンプレート溶接の場合、Bは図
8のすみ肉溶接の場合、Cは図9の突合せ溶接の場合で
ある。この図10から明らかなように、ヒューム流の離
散幅は高電流と低電流とで相違し、高電流になるほど拡
大する。また、このヒューム流の離散幅は、すみ肉溶
接、突合せ溶接となるにつれて増大する。
【0008】図11は前述の吸引ノズル付き溶接トーチ
により、突合せ溶接時のヒュームを吸引除去する方法を
示す。このヒューム吸引ノズル付きトーチ11は2重管
構造を有し、外管と内管との間隙に連通する吸引口12
から溶接部近傍の空気を吸引し、内管を介して溶接ワイ
ヤ3を送給すると共に、シールドガスを噴出する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
広範な領域に離散するヒュームを回収する場合に、従来
の局所排気装置では、ヒューム回収用フードをその発生
源から離して設置せざるを得ないので、大規模で高価な
設備が必要となるのみならず、被溶接ワークの形状が複
雑な場合にはヒューム回収用フードをヒューム吸引効率
上適切な位置に配置できず、また被溶接ワークの作業位
置への設置及び搬出時に、フード等が障害となる等の問
題点があった。
【0010】また、図11に示すように、ヒューム吸引
ノズル付きトーチ11により溶接した場合、溶接トーチ
先端の近傍には、符号13にて示すように、シールドガ
スとヒュームとが混在するガス流が存在し、それから離
隔するにつれてヒュームのみが存在するガス流16とな
る。そして、ヒュームを吸引口12により吸引しようと
した場合に、溶接線に沿う方向において、符号14にて
示す領域は、シールド性を阻害せずにヒュームを吸引し
捕捉できる領域であり、符号15にて示す領域は、ヒュ
ーム捕捉のために吸引力を強化した場合のヒューム捕捉
領域である。この領域14においては、シールドガスま
でも吸引ノズルにより吸引してしまうことがなく、シー
ルド性を阻害することはないが、ヒューム吸引力は弱
く、ヒュームを十分に吸引することができない。一方、
ヒューム吸引力を高めると、領域15の部分を吸引する
ため、シールドガスを含んだガス流13を吸引してしま
い、シールド性を阻害する。これらのいずれの場合も、
ヒュームガス流16は吸引口12に吸引されずに離散す
る部分が存在する。また、溶接線に直交する方向につい
ては、シールドガス流が開先面によりその流れを規制さ
れて吸引口12に近づき、この吸引口12によりシール
ドガスが過剰に吸引されてしまうという難点がある。
【0011】更に、実公平7−13908号に開示され
ているように、溶接ロボットにフードを設けることによ
り上記問題点は一部解決されるものの、この技術におい
ても、溶接用トーチヘッドの直上部に特定のフードを配
置する必要があり、溶接ヒュームが溶接トーチの直上に
上昇しないような場合には適用できない。例えば、下向
き姿勢ではない溶接姿勢、即ち横向姿勢又は上向き姿勢
の溶接姿勢等の場合には不適であり、このような姿勢を
とることが多いロボット溶接作業へは適用し難いため、
汎用性が乏しいという欠点がある。
【0012】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ロボットを使用した自動溶接において、ヒ
ュームを高効率で確実に吸引除去することができる溶接
ヒューム吸引除去方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶接ヒュー
ム吸引除去方法は、溶接トーチと、溶接ヒュームを吸引
する吸引口を備えた吸引ノズルとを溶接線に沿って配置
して前記溶接トーチからシールドガスを供給すると共
に、溶接トーチを介して送給される溶接ワイヤと被溶接
物との間で生起されたアークにより溶接し、溶接部から
のヒューム含有空気を前記吸引ノズルにより吸引する溶
接ヒューム吸引除去方法であって、前記吸引ノズルには
可撓性及び電気絶縁性を有する絶縁部材が着脱自在に取
り付けられていることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、溶接トーチと吸引ノズルと
を、溶接線に沿って配置し、すみ肉溶接又は突合せ溶接
時に、溶接トーチの先端から溶接線方向に離散するヒュ
ームを、吸引ノズルにより吸引して除去する。この水平
すみ肉及び突合せ溶接においては、前述のごとく、発生
したヒュームは開先溝等に沿って主として2方向に分散
し、流出する。このため、溶接トーチの溶接線方向の両
側方に吸引ノズルを配置して吸引することにより、ヒュ
ームを確実に吸引することができる。この場合に、ヒュ
ーム吸引ノズルは可及的に深く挿入する。即ち、ヒュー
ム吸引ノズルの先端をヒュームが発生するヒューム発生
源である溶接部に可及的に近づけてヒュームを吸引す
る。これにより、ヒュームを高効率で吸引除去すること
ができる。
【0015】而して、このように、吸引ノズルを溶接部
に近づけるべく溶接線の近傍まで挿入すると、溶接ロボ
ットの動作ティーチング等に際して、吸引ノズルが被溶
接材に接触してしまい、吸引ノズルが被溶接材に導通し
てしまうことがある。しかし、本発明においては、吸引
ノズルの先端又は中間に、電気絶縁性の絶縁部材が設け
られているので、吸引ノズル先端が被溶接材に接触して
も、ロボットが作動停止してしまうことがない。また、
この絶縁部材は可撓性を有するので、ロボットの運動に
より吸引ノズルが被溶接材等に衝突しても、この絶縁部
材の部分で破損してしまうことがない。
【0016】このようにして、本発明によれば、消耗電
極ワイヤ送給式のガスシールドアーク溶接等において、
アークのシールド状態を阻害しないように、トーチから
十分離隔させて複数の吸引ノズルを配置し、ヒュームを
吸引除去することができ、可及的に少ない吸引風量によ
って高効率でヒュームを捕捉することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について、添付の図面
を参照して具体的に説明する。図1は本発明の第1実施
例を示す模式図である。図1において、図9と同一物に
は同一符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施
例においては、溶接ワイヤ3を送出すると共に、シール
ドガスを噴出する溶接トーチ2を挟むようにして、溶接
線上に2個のヒューム吸引ノズル20を配設する。この
ヒューム吸引ノズル20は適宜の排気装置に連結されて
おり、この排気装置により吸引ノズル20内部を吸引す
ることにより、吸引ノズル20の先端(下端)の吸引口
からヒュームガス流16を吸引する。
【0018】而して、このヒューム吸引ノズル20の先
端部には、可撓性を有するパイプ状の絶縁部材21が着
脱自在に取り付けられている。この絶縁部材21の先端
が吸引口として機能する。この絶縁部材21は例えばシ
リコンゴム等で成形することができる。
【0019】この吸引ノズル20は、シールドガス流を
吸引してシールド性を阻害しないように、溶接トーチ2
から適長離隔させ、ヒュームガス流16の流線上に介在
する位置に配置する。
【0020】本実施例においては、溶接トーチ2とは別
個に吸引ノズル20を設けるので、この吸引ノズル20
をヒュームガス流が集まる部位に有効に配置することが
できる。例えば、突合せ溶接の場合には、ヒュームガス
流16は溶接線に沿って広がるが、本実施例ではこのヒ
ュームガス流16が流れてくる位置に吸引ノズル20を
配置することができ、高効率でヒュームを吸引すること
ができる。このような吸引ノズルの適切な配置位置は、
ワイヤの突き出し長さ、シールドガスの流量、溶接条件
(電流、電圧)及び吸引口からの吸引風量により異なる
が、実用的な下限吸引風量を0.2m3/分程度にとる
と、溶接電流が約500A以下である一般的突合せ溶接
条件下においては、吸引ノズル20は溶接トーチ2から
距離Ll、Ltが30mm以上となる離隔した位置であ
る。
【0021】また、2個の吸引ノズル20を溶接トーチ
2を挟むようにして溶接線に沿って配置するので、すみ
肉溶接及び突合せ溶接のように、高電流溶接の場合に多
量に発生するヒュームを高効率で吸引除去することがで
きる。
【0022】更に、本実施例においては、吸引ノズル2
0の先端部に可撓性と電気絶縁性とを有する絶縁部材2
1を吸引ノズル本体に着脱自在に配設してある。この絶
縁部材21により、ロボットの作動停止が防止される。
即ち、溶接ロボット及び自動溶接装置には、被溶接ワー
クとの接触により、溶接ロボット及び自動溶接装置自体
が損傷することを回避するために、溶接トーチ部と、被
溶接ワークとの接触を電気的に検出し、警報を発した
り、作動を停止させる等の機能を具備しているのが一般
的である。本発明においては、溶接トーチの外部にヒュ
ーム吸引用ノズルを配設することから、トーチ単独の場
合に比較して、溶接ワークと溶接装置とが接触しやす
い。このため、吸引ノズルが金属製で且つ剛性が高い場
合には、この吸引ノズルがワークに接触し、ロボット又
は自動溶接装置が頻繁に警報を発したり、作動を停止す
る。これに対し、本実施例にように、絶縁部材21を吸
引ノズル20の先端に設置することにより、このような
溶接ロボット及び自動溶接装置の作動停止を防止するこ
とができる。また、これらのロボット装置においては、
溶接のシールドノズル先端及び内部を機械的なスパッタ
除去清掃方法等によりクリーニングする必要があるが、
吸引ノズル先端部を可撓性を有する絶縁部材21により
構成することにより、このクリーニング装置と吸引ノズ
ル先端部との接触及び損傷を防止することもできる。
【0023】このノズル先端の絶縁部材21の材質とし
ては、前述の目的に応じた可撓性と電気絶縁性とを具備
していればよく、より望ましくはアーク発生点に近接す
ることから耐熱性が高い方が好ましい。また、絶縁部材
の内面は比較的平滑で吸引に伴う圧損が小さいことが好
ましく、このため、例えばシリコンゴムスリーブ、特殊
なセラミックス繊維スリーブ、又はアラミド繊維スリー
ブ等を絶縁部材21として使用することが好ましい。
【0024】図2は本発明の第2実施例を示す模式図で
ある。本実施例は、吸引ノズル20の先端に取り付けら
れた絶縁部材の先端部を傾斜する面で切り欠いたよう
に、その先端面を軸方向に対して傾斜させて成形してあ
る。この傾斜面は、溶接トーチ2から送出された溶接ワ
イヤ3と被溶接材との間で発生するアーク4の発生点か
ら見て、溶接トーチ2に隠れてしまうような位置に形成
されている。即ち、図中、2点鎖線にて示すように、ア
ーク4の発生点から溶接トーチ2の外縁に接触する接線
をひくと、この接線に挟まれた領域はアーク光が遮断さ
れている。このアーク光遮断領域内に吸引ノズル20及
びその先端の絶縁部材22が位置するように、しかも、
この絶縁部材の下端の吸引口が可及的に溶接線に近づく
ように、絶縁部材22の下面を傾斜させて成形する。
【0025】これにより、アーク光が遮断された空間に
吸引ノズル先端の絶縁部材22を配置することによっ
て、絶縁部材22が直接強烈なアーク輻射光に曝された
り、輻射熱を受けたり、スパッタ等に暴露されたりする
ことが防止され、その耐久性を高めることができる。こ
れに対し、絶縁部材22が直接アーク光等に曝される
と、シリコンゴムの場合は、その寿命は半減してしま
う。
【0026】図3は本発明の第3実施例を示す模式図で
ある。本実施例は、吸引ノズル20の絶縁部材23を吸
引ノズル20の先端に設けることなく、その中間に設
け、吸引ノズル20の先端には、吸引ノズル20の基端
部を構成する銅等の金属製パイプと同様の素材からなる
先端部材24を設けてある。この先端部材24は銅等の
金属スリーブ又は耐熱性セラミックスリーブ(アルミナ
シリカ系)等で構成することができ、これにより、シリ
コンゴム等の絶縁性及び可撓性を有する部材に比べて、
熱及び紫外線等に強く、寿命を大幅に向上させることが
できる。
【0027】このため、この先端部材24はアーク光に
曝される領域内に配置することができ、従って、アーク
4の近傍でもある溶接部の近傍にノズル先端を位置させ
て、ヒューム吸引効率を向上させることができる。而し
て、本実施例においても、絶縁部材23はアーク光から
遮断される領域(図中、2点鎖線に挟まれた領域)に位
置させる。
【0028】図4は図2に示す実施例の溶接トーチ及び
吸引ノズルの設置状態の具体例を示す図である。この図
4に示すように、溶接トーチ2はそのトーチ本体31が
固定部材30に固定されており、このトーチ本体31の
先端部にはシールドガスを噴出するシールドノズル32
が設けられている。この固定部材30には吸引ノズル2
0も固定されており、この固定部材30により溶接トー
チ及び吸引ノズルが溶接ロボットに取り付けられるよう
になっている。これらの溶接トーチ2及び吸引ノズル2
0は同一面上に位置し、この面全体で固定部材30から
屈曲して延長している。
【0029】図5は同じく溶接トーチ及び吸引ノズルの
設置状態の具体例を示す図である。この図5において
は、溶接トーチ2及び吸引ノズル20と固定部材30と
が同一平面上に位置し、溶接トーチ2及び吸引ノズル2
0はこの平面上で固定部材30から相似的に屈曲して延
長している。
【0030】図6はこれらの図4又は図5に示す溶接ト
ーチ及び吸引ノズルを溶接ロボット40のアーム41に
取り付けた状態を示す図である。アーム41の先端に固
定部材30を固定することにより、溶接トーチ2及び吸
引ノズル20が設置される。吸引ノズル20には吸引ダ
クト42が連結されており、この吸引ダクト42は分岐
管45を介してダクト46に連結されている。このダク
ト46はヒューム回収装置52に連結されている。これ
により、両ダクト42内を吸引されてきたヒュームはダ
クト46に合流し、このダクト46を介してヒューム回
収装置52に回収される。一方、溶接トーチ2にはトー
チケーブル43が連結されており、このトーチケーブル
43はワイヤ送給装置44に連結されている。このワイ
ヤ送給装置44にはガスホース47及び給電線50が接
続されている。このガスホース47を介してシールドガ
スがガスボンベ53からワイヤ送給装置44に送給さ
れ、更に、このワイヤ送給装置44により溶接ワイヤが
トーチケーブル43を介して溶接トーチ2まで送給され
る。また、ガスホース47内にはシールドガスが通流す
るようになっており、このガスホース47及びトーチケ
ーブル43を介してシールドガスが溶接トーチ2に供給
される。給電線50、ダクト46、ガスホース47は吊
りビーム48に支持されたバランサ49により懸架され
ている。給電線50は溶接電源51の正端子に接続され
ており、その負端子には溶接対象のワーク39が接続さ
れている。
【0031】溶接トーチは一般的にその首の部分で屈折
しているが、吸引ノズルは、図4、5に示すように、溶
接対象ワークの形状等に応じて、トーチの曲げ方向に対
して、平行又は直角の方向に屈曲している。即ち、吸引
ノズルは溶接トーチを挟んで溶接線に略平行であって、
1直線上に配列するように設置されている。
【0032】吸引ノズル20は吸引用ダクト42を介し
て、ダクトの長さに応じて必要な性能が決まるヒューム
回収除去装置52に接続される。この場合、吸引ノズル
20の先端ノズルは可及的にアークに、即ちヒューム発
生源に接近させられるので、回収装置52の吸引風量は
少量で足り、小形で安価なものを使用することができ
る。また、吸引ノズル20自体は小形であり、溶接トー
チ2と一体的に搭載されるので、被溶接ワークのロボッ
トによる溶接位置への搬入及び搬出作業の障害となるこ
ともない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶接トーチと、溶接ヒュームを吸引する吸引口を備えた
吸引ノズルとを溶接線に沿って配置して、溶接部から発
生するヒュームを前記吸引ノズルにより吸引し除去する
ので、吸引ノズルをヒュームガス流の流れに応じて溶接
トーチとは独立に吸引効率上最適な位置に設置すること
ができるため、そのヒューム吸引効率が極めて高い。ま
た、前記吸引ノズルには可撓性及び電気絶縁性を有する
絶縁部材が着脱自在に取り付けられているので、吸引ノ
ズルは溶接部の近傍まで可及的に接近させて配置するこ
とができるため、その吸引効率は極めて高い。また、吸
引ノズルの絶縁部材は可撓性を有する絶縁性のものであ
るので、動作ティーチングの際に、接近して配置された
吸引ノズルが溶接対象のワークに接触して溶接ロボット
が作動停止することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す図である。
【図4】図2に示す溶接トーチ及び吸引ノズルの設置状
態の具体例を示す図である。
【図5】同じくその変形例を示す図である。
【図6】本実施例の溶接トーチ及び吸引ノズルが取り付
けられた溶接ロボットを示す図である。
【図7】従来のビードオンプレート溶接方法を示す図で
ある。
【図8】従来のすみ肉溶接方法を示す図である。
【図9】従来の突合せ溶接方法を示す図である。
【図10】各溶接方法におけるヒュームガス流の離散幅
を示すグラフ図である。
【図11】ヒューム吸引口付き溶接トーチによりヒュー
ムを回収する様子を示す模式図である。
【符号の説明】
1、8、9:被溶接材 2:溶接トーチ 3:溶接ワイヤ 4:アーク 5:溶接ビード 6:横板 7:立板 10:裏当金 11:ヒューム吸引口付き溶接トーチ 12:ヒューム吸引口 20:吸引ノズル 21、22、23:絶縁部材 24:先端部材 54:圧力調整器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トーチと、溶接ヒュームを吸引する
    吸引口を備えた吸引ノズルとを溶接線に沿って配置して
    前記溶接トーチからシールドガスを供給すると共に、溶
    接トーチを介して送給される溶接ワイヤと被溶接物との
    間で生起されたアークにより溶接し、溶接部からのヒュ
    ーム含有空気を前記吸引ノズルにより吸引する溶接ヒュ
    ーム吸引除去方法であって、前記吸引ノズルには可撓性
    及び電気絶縁性を有する絶縁部材が着脱自在に取り付け
    られていることを特徴とする溶接ヒューム吸引除去方
    法。
  2. 【請求項2】 前記絶縁部材は、前記吸引ノズルの先端
    に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載
    の溶接ヒューム吸引除去方法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁部材は、アーク点からみて前記
    溶接トーチの外縁部に隠れた位置に配設されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の溶接ヒューム吸引
    除去方法。
  4. 【請求項4】 前記絶縁部材は、アーク点からみて前記
    溶接トーチの外縁部に隠れるようにその先端部が軸に対
    して傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の溶
    接ヒューム吸引除去方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁部材は、吸引ノズルの中間に設
    置されていることを特徴とする請求項1に記載の溶接ヒ
    ューム吸引除去方法。
  6. 【請求項6】 前記吸引ノズルの吸引風量は0.2m3
    /分以上であり、前記溶接トーチと吸引ノズルとは30
    mm以上離隔していることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1項に記載の溶接ヒューム吸引除去方法。
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