JPH07266052A - 溶接ヒューム回収装置 - Google Patents

溶接ヒューム回収装置

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Publication number
JPH07266052A
JPH07266052A JP5895694A JP5895694A JPH07266052A JP H07266052 A JPH07266052 A JP H07266052A JP 5895694 A JP5895694 A JP 5895694A JP 5895694 A JP5895694 A JP 5895694A JP H07266052 A JPH07266052 A JP H07266052A
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JP
Japan
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welding
welding fume
auxiliary
suction device
main
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Application number
JP5895694A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Nakano
俶明 中野
Yoshikazu Kawamata
禎和 川俣
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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  • Prevention Of Fouling (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で可般性が優れていると共に、溶接を行
う場所と溶接ヒュームを回収するための装置との間の作
業距離の大幅な変化に対応することができ、更にガス吸
引量を常に適正に維持できる溶接ヒューム回収装置を提
供する。 【構成】 主吸引装置1には、耐火質材料により構成さ
れたプレフィルタ3、溶接ヒュームを回収するためのメ
インフィルタ2及び主吸引ブロア4が設けられている。
また、補助吸引装置10には、耐火質プレフィルタ3a
及び補助吸引ブロア4aが設けられている。溶接トーチ
30と補助吸引装置10との間、各補助吸引装置10間
及び補助吸引装置10と主吸引装置1との間は連結ホー
ス8で連結されている。溶接トーチ30の吸引ノズル1
2を介して吸引された溶接ヒューム含有ガスは、補助吸
引装置10を介して主吸引装置1に送られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接により発生した溶
接ヒュームを回収し作業環境を清浄に維持する溶接ヒュ
ーム回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工場及び事業所等において溶接作業を実
施する場合に、溶接作業により発生する溶接ヒュームを
作業環境から除去して、作業環境を良好な状態に維持す
る必要がある。溶接ヒュームを除去する方法としては、
例えば排気装置が設けられた場所で溶接作業を実施し、
前記排気装置により溶接ヒュームを空気と共に屋外に排
出することが考えられる。しかし、この方法において
は、一般的に設備が大型化するので設備費用が高く、且
つ、溶接場所が限定されてしまうという欠点がある。
【0003】この欠点を解決すべく、軽量且つ吸気効率
が良好なフードを取り付けた溶接トーチが提案されてい
る(特公昭51−20305号)。また、センサを備
え、溶接作業の進行に追従して自動的にフードが移動す
る溶接ヒューム集塵装置も提案されている(特公昭60
−78198号)。
【0004】しかし、溶接トーチにフードを取り付ける
と、フードの軽量化には限界があるため、溶接トーチが
重くなって作業性が低下するという欠点がある。また、
自動的にフードが移動する溶接ヒューム集塵装置は、装
置が大がかりになると共に、作業場所が限定されてしま
うという欠点がある。
【0005】これらの欠点を解消するものとして、トー
チの先端部に、シールドガスを吐出するシールドガス吐
出ノズルと溶接ヒュームを吸引する吸引ノズルとを同軸
的に設けた溶接ヒューム吸引トーチが提案され、実際に
使用されている。
【0006】図2は、この種の溶接ヒューム吸引トーチ
の一例を示す平面図である。トーチ先端部にはシールド
ガスを吐出するシールドガス吐出ノズル11が配設され
ている。このシールドガス吐出ノズル11の先端よりも
若干後方の位置には、吸引ノズル12がガス吐出ノズル
11に同軸的に配設されている。この吸引ノズル12の
周面には溶接ヒュームを吸引するための孔12aが設け
られている。これらのシールドガス吐出ノズル11及び
吸引ノズル12はエルボ管13により支持されており、
このエルボ管13はグリップ部14により支持されてい
る。このグリップ部14には吸引力調整用孔14aが設
けられており、吸引ノズル12から吸引するガスの量を
調整することができる。
【0007】このグリップ部14とケーブルホース16
との間には、トーチの曲げを容易にするためのベント機
構15が設けられている。そして、ケーブルホース16
の後端部にはアダプタ接続部17が設けられている。こ
のアダプタ接続部17にはホース接続口17aが設けら
れており、連結ホースを介して後述するヒューム回収装
置に連結するようになっている。
【0008】また、このアダプタ接続部17にはアダプ
タ18が接続される。このアダプタ18にはシールドガ
ス供給孔18a及び電気ケーブルコネクタ18bが設け
られている。このアダプタ18を介してシールドガス及
び溶接電力が供給される。
【0009】ケーブルホース16は、例えば図3に示す
ように二重管になっている。つまり、内側の管は、電力
ケーブル22及びゴム被覆材21により構成されてい
る。この内側の管内にはライナ20(例えば、スプリン
グライナ等)が配設され、このライナ20内を溶接ワイ
ヤが通る。そして、このライナ20と電力ケーブル22
との間をシールドガスが流れるようになっている。ま
た、ゴム被覆材21と外側の管23との間には、吸引ノ
ズル12から吸引したガスが流れるようになっている。
【0010】図4はトーチ先端部を示す模式図である。
トーチ先端部のシールドガス吐出ノズル11から吐出さ
れたシールドガスAによって溶接部を空気から遮断し、
溶接金属の酸化等を防止する。一方、溶接部近傍のシー
ルドガス域外のガスBは、吸引ノズル12に設けられた
孔12aから吸引される。この吸引ノズル12から吸引
されたガスには、溶接により発生した溶接ヒュームが含
まれている。この溶接ヒュームを含むガスは、ケーブル
ホース16のゴム被覆材21と外側の管23との間を通
り、アダプタ接続部17のホース接続口17aに接続さ
れたホースを介して溶接ヒューム回収装置に入る。
【0011】図5は、従来の溶接ヒューム回収装置の一
例を示す模式図である。この溶接ヒューム回収装置31
には、溶接ヒュームを捕捉するためのフィルタ32、吸
引力を発生するためのファン33及びこのファン33を
回転させるモータ34が設けられている。吸引ノズル1
2から吸引されたガスがフィルタ32を通過するとき
に、溶接ヒュームがフィルタ32に付着し、溶接ヒュー
ムが除去されたガスが回収装置31から排出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の溶接ヒューム回収装置においては、以下に示す
問題点がある。即ち、通常、溶接ヒューム回収装置には
小型・軽量であり可般性が優れていることが要求される
ため、溶接ヒューム回収装置には比較的小型のブロアが
使用されている。また、溶接ヒューム吸引トーチと溶接
ヒューム回収装置とを連結する連結ホースの長さが長い
と圧力損失が大きくなるため、連結ホースの長さは10
〜20mと比較的短く設定されている。しかし、造船、
化工機、鉄骨及び建築等の分野における溶接作業では、
溶接対象物が大きいため、溶接ヒューム回収装置と実際
に溶接を行う場所との間の距離(作業距離)が20m以
上になることがあり、極端な場合には約100mになる
こともある。従って、このような状況では、従来の溶接
ヒューム回収装置では圧力損失が大きく、溶接ヒューム
の回収効率が著しく減少する。大型のブロアを使用して
溶接ヒューム回収装置の吸引能力を増強することも考え
られるが、この場合は、溶接ヒューム回収装置が大型化
すると共に重量が増大して、可般性が失われるという問
題点がある。また、吸引能力が大きい溶接ヒューム回収
装置の場合は、ガス吸引量の調整が難しいという欠点も
ある。即ち、溶接ヒューム回収装置から近い場所で溶接
を行う場合に、溶接トーチと溶接ヒューム回収装置との
間を短いホースで連結すると、吸引能力が過剰になって
シールドガスの効果を損ない溶接不良が発生しやすくな
る。一方、溶接トーチと溶接ヒューム回収装置との間を
長いホースで連結すると、連結ホースの状態(直線状で
あるか、巻いてあるか等)によって圧力損失が著しく変
化し、ガス吸引量が大幅に変動する。内径が大きいホー
スを使用すれば圧力変動は少なくなるものの、ホースの
重量が大きくなると共に可撓性が失われ、ホースの移動
が著しく困難になる。従って、内径が大きいホースを使
用することは現実的ではない。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、小型で可般性が優れていると共に、溶接を
行う場所と溶接ヒュームを回収するための装置との間の
作業距離の大幅な変化に対応することができ、ガス吸引
量を常に適正に維持することができる溶接ヒューム回収
装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶接ヒュー
ム回収装置は、溶接トーチの溶接ヒューム吸引ノズルを
介して吸引した溶接ヒューム含有ガス中の溶接ヒューム
を回収する溶接ヒューム回収装置において、前記溶接ヒ
ューム含有ガスを吸引する主吸引ブロア及び前記溶接ヒ
ューム含有ガスを濾過する濾過フィルタを備えた主吸引
装置と、前記溶接ヒューム含有ガスを吸引する補助吸引
ブロアを備え前記溶接トーチと前記主吸引装置との間の
溶接ヒューム含有ガス流路に配置された補助吸引装置と
を有することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明においては、主吸引装置内に主吸引ブロ
ア及び濾過フィルタが設けられており、前記主吸引ブロ
アにより溶接ヒューム含有ガスを吸引し、この溶接ヒュ
ーム含有ガスを前記濾過フィルタにより濾過することに
より溶接ヒュームを回収する。また、この主吸引装置と
溶接トーチとの間の溶接ヒューム含有ガス流路に補助吸
引装置が配置されている。この補助吸引装置は、補助吸
引ブロアにより溶接ヒューム含有ガスを前記溶接トーチ
側から吸引し、前記主吸引装置側に送り出す。従って、
主吸引装置の主吸引ブロアには大きな吸引能力が要求さ
れず、比較的小型のブロアを使用することができる。ま
た、補助吸引ブロアの吸引能力は、主吸引装置の圧力損
失を補う程度のものでよいので、主吸引ブロアと同等又
は更に小型のもので足りる。従って、本発明に係る溶接
ヒューム回収装置は、溶接トーチとの間の距離が大きい
場合も、大型のブロアを使用する必要がなく、小型且つ
軽量にすることができる。また、前記溶接トーチと前記
主吸引装置との間に複数台の補助吸引装置を連結ホース
を介して連結することにより、溶接する場所と主吸引装
置を設置する場所との間の距離の大幅な変化にも対応す
ることができる。
【0016】ところで、連結ホースの状態(直線状か、
巻かれているか等)により圧力損失が大きく変動するた
め、溶接トーチの吸引ノズルからのガス吸引量も大きく
変動して、溶接不良が発生する虞れがある。ガス吸引量
の変動を抑制するためには、主吸引装置及び補助吸引装
置の少なくとも一方に溶接ヒューム含有ガス流路内の圧
力を所定値に維持する圧力維持手段を設けることが好ま
しい。この圧力維持手段としては、例えば所定の圧力以
下の場合に弁が開き外部から空気を導入する圧力弁があ
る。また、圧力センサにより前記溶接ヒューム含有ガス
流路内の圧力を検出し、その検出結果に応じて主吸引ブ
ロア又は補助吸引ブロアの回転数を制御するものであっ
てもよい。このような圧力維持手段を設けることによ
り、連結ホースの状態によるガス吸引量の変動を抑制す
ることができ、ガス吸引量の過剰による溶接不良を回避
することができる。
【0017】また、溶接トーチに供給する溶接電流を検
出する手段を設け、その検出結果に応じて前記主吸引ブ
ロア及び前記補助吸引ブロアが駆動されるようにする
と、溶接作業者がこれらのブロアを手動でオン−オフす
る必要がなく、作業性が著しく向上する。このため、溶
接トーチに供給する溶接電流を検出する手段を設け、そ
の出力に応じて前記主吸引ブロア及び前記補助吸引ブロ
アが駆動されることが好ましい。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例について、添付の図面
を参照して説明する。図1は本発明の実施例に係る溶接
ヒューム回収装置を示す模式図である。なお、本実施例
に係る溶接ヒューム回収装置に連結する溶接トーチ30
(溶接ヒューム吸引トーチ)は図2に示す従来のトーチ
と同一であるので、同一物には同一符号を付してその詳
しい説明は省略する。
【0019】本実施例に係る溶接ヒューム回収装置は、
1台又は複数台(図では2台)の補助吸引装置10と、
1台の主吸引装置1と、溶接トーチ30と補助吸引装置
10との間、各補助吸引装置10間及び補助吸引装置1
0と主吸引装置1の間を連結し溶接ヒューム含有ガス流
路を形成する連結ホース8とにより構成されている。
【0020】主吸引装置1内には主吸引ブロア4が配設
されており、この主吸引ブロア4の吸気側及び排気側に
は夫々吸気口1a及び排気口1bが設けられている。吸
気口1aには、連結ホース8が接続されるようになって
いる。また、吸気口1aと主吸引ブロア4との間には、
吸気口1a側からプレフィルタ3及びメインフィルタ2
がこの順に配置されている。プレフィルタ3は、吸引し
たガス中に含まれるスパッタ等の粗大な固形物を捕捉す
るためのものであり、セラミックス又はステンレス等の
耐火質材料により構成され、通過粒子径が比較的大きく
設定されている。また、メインフィルタ2は、溶接ヒュ
ーム含有ガス中の溶接ヒュームを捕捉するためのもので
あり、通過粒子径が比較的小さく設定されている。
【0021】主吸引装置1には圧力調整器5が設けられ
ており、プレフィルタ3とメインフィルタ2との間の圧
力が設定された圧力よりも低下した場合に、圧力調整器
5内の弁が開いて外部から空気を導入するようになって
いる。また、主吸引装置1内には電気回路を有する制御
器6が設けられている。この制御器6は、コネクタリセ
プタクル6a,6c及びコネクタプラグ6bに配線接続
されていると共に、主吸引ブロア4に配線接続されてい
る。コネクタリセプタクル6aには電源コード7のコネ
クタプラグ7bが接続され、この電源コード7を介して
制御器6に電力が供給される。また、コネクタリセプタ
クル6cには、クランプ式電流検出器19のコネクタプ
ラグ19bが接続される。この電流検出器19は、溶接
トーチ30に溶接電流を供給するケーブルにクランプす
る。制御器6は、電流検出器19の出力に基づき、主吸
引ブロア4を駆動制御すると共に、コネクタプラグ6b
に補助吸引装置駆動用電力を出力する。なお、主吸引ブ
ロアの吸引能力は、連結ホース8が屈曲した状態(即
ち、圧力損失が大きい状態)に対応できるように設定さ
れている。圧力損失が小さいときは、圧力調整器5が作
動し、溶接ヒューム含有ガス流路内の圧力が過剰に低く
なることが抑制される。
【0022】補助吸引装置10内には補助吸引ブロア4
aが配設されており、この補助吸引ブロア4aの吸気側
及び排気側には夫々吸気口10a及び排気口10bが設
けられている。これらの吸気口10a及び排気口10b
は、連結ホース8に接続される。また、補助吸引ブロア
4aと吸気口10aとの間にはプレフィルタ3aが配設
されている。このプレフィルタ3aはガス中に含まれる
スパッタ等の粗大な固形物を捕捉するものであり、耐火
質材料により構成され、通過粒子径が比較的大きく設定
されている。なお、補助吸引ブロア4aの吸引能力は、
主吸引ブロア4と同等か又はそれよりも小さくてもよ
く、可般性を考慮すると、可及的に小型軽量であること
が好ましい。また、吸気効率の点からは、補助吸引ブロ
ア4aの風量は主吸引ブロア4の風量と同一であること
が好ましい。
【0023】補助吸引装置10には圧力調整器5aが設
けられている。この圧力調整器5aは、プレフィルタ3
aと補助吸引ブロア4aとの間の圧力が設定された圧力
よりも低下した場合に、圧力調整器5a内の弁が開いて
外部から空気を導入するようになっている。また、補助
吸引装置10内には電気回路を有する制御器36が設け
られている。この制御器36は、コネクタリセプタクル
36a及びコネクタプラグ36bに配線接続されている
と共に、補助吸引ブロア4aに配線接続されている。コ
ネクタリセプタクル36aは、その両端に夫々コネクタ
リセプタクル9a及びコネクタプラグ9bを有するケー
ブル9により、主吸引装置1のコネクタプラグ6b又は
他の(後段の)補助吸引装置10のコネクタプラグ36
bに接続される。
【0024】溶接トーチ30のホース接続口17aと補
助吸引装置10の吸気口10aとの間、補助吸引装置1
0の排気口10aと後段の補助吸引装置10の吸気口1
0aとの間及び補助吸引装置10と主吸引装置1の吸気
口1aとの間はいずれも連結ホース8により連結され
る。
【0025】以下、上述の如く構成された本実施例のヒ
ューム回収装置の動作について説明する。先ず、主吸引
装置1を所定の場所に設置し、溶接トーチ30と補助吸
引装置10との間、各補助吸引装置10の間及び補助吸
引装置10と主吸引装置1との間を連結ホース8で連結
する。また、主吸引装置1のコネクタリセプタクル6a
に電力ケーブル7を接続し、この電力ケーブル7を介し
て電源に接続すると共に、主吸引装置1と補助吸引装置
10との間及び各補助吸引装置10間をケーブル9で接
続する。更に、溶接トーチに溶接電流を供給するケーブ
ルに電流検出器19をクランプする。なお、連結ホース
8の1本当たりの長さは、連結ホース8による圧力損失
を考慮すると、20m以下とすることが好ましい。
【0026】溶接作業を開始すると、電流検出器19が
溶接電流を検出する。主吸引装置1内の制御器6は、こ
の電流検出器19の出力に基づいて、主吸引ブロア4に
電力を供給し主吸引ブロア4の回転を開始させると共
に、ケーブル9を介して各補助吸引装置10に電力を供
給する。これにより、各補助吸引装置10内の補助吸引
ブロア4aも回転を開始し、溶接トーチ30の先端の吸
引ノズルから溶接ヒュームを含有するガスを吸引する。
【0027】このガス中には、溶接ヒュームの外に高温
のスパッタ等及びその他の粗大な固形物が含まれてい
る。これらの粗大な固形物は補助吸引装置10のプレフ
ィルタ3aにより捕捉される。これにより、ブロア4a
の破損を回避することができる。この補助吸引装置10
から排出されたガスは、後段の補助吸引装置10に送ら
れ、この後段の補助吸引装置10から主吸引装置1に送
られる。そして、主吸引装置1において、溶接ヒューム
を含有するガスがメインフィルタ2を通過する際に、ガ
ス中に含まれる溶接ヒュームがメインフィルタ2に捕捉
される。溶接ヒュームが除去されたガスは排気口1bを
介して外部に排出される。
【0028】溶接を停止すると、溶接トーチ30への溶
接電流の供給が停止されるため、電流検出器19の出力
が変化する。制御器6は、この電流検出器19の出力の
変化により溶接の停止を検知する。そして、制御器6
は、溶接の停止を検知した後もブロア4及び補助吸引装
置10への電力の供給を一定の時間だけ続行する。この
時間内に溶接が再開した場合はブロア4及び補助吸引装
置10への電力の供給を継続し、溶接が再開しない場合
はブロア4及び補助吸引装置10への電力の供給を停止
する。
【0029】ところで、連結ホース8による圧力損失
は、連結ホース8の状態により変化する。例えば、内面
が平滑であって内径が38mm程度の複数本の連結ホー
ス8を円状に巻いた場合の圧力損失は、連結ホース8を
直線状に延ばした場合の数倍以上になる。連結ホースの
状態による圧力損失の変動を抑制するためには、内径が
大きい連結ホースを使用することが考えられる。しか
し、そうすると、連結ホースの重量が重くなると共に可
撓性が低減し、作業性及び可般性が著しく阻害される。
本実施例においては、主吸引装置1及び補助吸引装置1
0に圧力調整器5,5aが設けられており、連結ホース
8による圧力損失が少なく主吸引装置1又は補助吸引装
置10内の圧力が過剰に低い場合は、圧力調整器5,5
a内に設けられた弁を介して外部から空気が導入され、
主吸引装置1又は補助吸引装置10内の圧力が設定され
た圧力に維持される。一方、連結ホース8による圧力損
失が大きい場合は、圧力調整器5,5aが閉じる。これ
により、トーチ先端におけるガス吸引量の変動を抑制す
ることができる。
【0030】本実施例においては、溶接トーチ30と主
吸引装置1との間に補助吸引装置10が設けられている
ため、溶接する場所と主吸引装置1との間の作業距離が
大きい場合も、溶接ヒューム含有ガスを十分に吸引する
ことができる。また、作業距離に応じて補助吸引装置の
台数を増減することにより、作業距離の大幅な変化に対
応することができる。この場合に、本実施例において
は、補助吸引装置10を連結ホース8及びコネクタ式の
ケーブル9により接続するので、補助吸引装置10の接
続及び取り外しが極めて容易である。更に、本実施例に
おいては、主吸引装置1及び補助吸引装置10が比較的
小型のものでよく、軽量であり、可般性が優れている。
更にまた、本実施例においては、主吸引装置1及び補助
吸引装置10に圧力調整器5,5aが設けられているた
め、連結ホースの状態によるガス吸引量の変動を抑制す
ることができ、ブローホール等の溶接欠陥の発生を回避
することができる。
【0031】なお、上述の実施例においては、クランプ
式電流検出器19の出力に基づき主吸引装置1及び補助
吸引装置10内のブロア4,4aが自動的に回転する場
合について説明したが、作業者がこれらのブロアの電源
を適宜オン−オフするようにしてもよいことは勿論であ
る。また、上述の実施例においては、圧力調整器5,5
aの弁の開閉により主吸引装置及び補助吸引装置の各ブ
ロア吸引側の圧力を一定に維持する場合について説明し
たが、圧力センサにより溶接ヒューム含有ガスの圧力を
検出しその結果に基づいて補助吸引ブロア又は主吸引ブ
ロアの回転数を制御することにより圧力を一定に維持す
るようにしてもよい。更に、補助吸引装置10と主吸引
装置1との間を連結する連結ホースは、例えば金属配管
等のようにフレキシブルでないものを使用してもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、溶
接トーチと主吸引装置との間の溶接ヒューム含有ガス流
路に補助吸引装置が配置されているから、小型軽量であ
って可般性が優れていると共に、溶接を行う場所と主吸
引装置との間の作業距離の大幅な変化に対応することが
でき、更にガス吸引量を常に適正に維持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る溶接ヒューム回収装置を
示す模式図である。
【図2】溶接ヒューム吸引トーチの一例を示す平面図で
ある。
【図3】ケーブルホースを示す断面図である。
【図4】トーチ先端部を示す模式図である。
【図5】従来の溶接ヒューム回収装置の一例を示す模式
図である。
【符号の説明】
1;主吸引装置 2;メインフィルタ 3,3a;プレフィルタ 4,4a;吸引ブロア 5;圧力調整器 6,36;制御器 8;連結ホース 10;補助吸引装置 11;シールドガス吐出ノズル 12;吸引ノズル 19;電流検出器 30;溶接トーチ 31;溶接ヒューム回収装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トーチの溶接ヒューム吸引ノズルを
    介して吸引した溶接ヒューム含有ガス中の溶接ヒューム
    を回収する溶接ヒューム回収装置において、前記溶接ヒ
    ューム含有ガスを吸引する主吸引ブロア及び前記溶接ヒ
    ューム含有ガスを濾過する濾過フィルタを備えた主吸引
    装置と、前記溶接ヒューム含有ガスを吸引する補助吸引
    ブロアを備え前記溶接トーチと前記主吸引装置との間の
    溶接ヒューム含有ガス流路に配置された補助吸引装置と
    を有することを特徴とする溶接ヒューム回収装置。
  2. 【請求項2】 前記主吸引装置及び前記補助吸引装置の
    少なくとも一方には前記溶接ヒューム含有ガス流路内の
    圧力を所定値に維持する圧力維持手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ヒューム回収装
    置。
  3. 【請求項3】 前記溶接ヒューム含有ガス流路には複数
    台の前記補助吸引装置が連結ホースを介して連結されて
    いることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接ヒュ
    ーム回収装置。
  4. 【請求項4】 溶接時のアーク電流を検出する電流検出
    手段を備え、前記主吸引ブロア及び前記補助吸引ブロア
    は前記電流検出手段の検出結果に基づき駆動されること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の溶
    接ヒューム回収装置。
JP5895694A 1994-03-29 1994-03-29 溶接ヒューム回収装置 Pending JPH07266052A (ja)

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JP5895694A JPH07266052A (ja) 1994-03-29 1994-03-29 溶接ヒューム回収装置

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7544914B2 (en) * 2005-04-08 2009-06-09 Lincoln Global, Inc. Fume gun
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