JPH08309175A - 超高圧発生用圧力媒体及びそれを用いた装置 - Google Patents

超高圧発生用圧力媒体及びそれを用いた装置

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JPH08309175A
JPH08309175A JP12361395A JP12361395A JPH08309175A JP H08309175 A JPH08309175 A JP H08309175A JP 12361395 A JP12361395 A JP 12361395A JP 12361395 A JP12361395 A JP 12361395A JP H08309175 A JPH08309175 A JP H08309175A
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pressure
pressure medium
carbon
sodium chloride
zirconia
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JP12361395A
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Taro Inada
太郎 稲田
Mitsuru Shiiba
満 椎葉
Hironori Nagasaki
浩徳 長崎
Masaharu Suzuki
正治 鈴木
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安定して超高圧を発生させることのできる超高
圧発生用圧力媒体とそれを用いた超高圧高温発生装置を
提供すること。 【構成】塩化ナトリウムと炭素を含む粉末成形体からな
ることを特徴とする超高圧発生用圧力媒体(請求項
1)、塩化ナトリウムと炭素とジルコニア及び/又は部
分安定化ジルコニアを含む粉末成形体からなることを特
徴とする超高圧発生用圧力媒体(請求項2)、及び一対
のアンビル体(2)の間にシリンダー体(1)を設け、
上記シリンダー体と上記アンビル体との間にガスケット
(7)が挿入されることによって上記シリンダー体と上
記アンビル体との中央空間部に反応室が形成され、上記
反応室と上記アンビル体との間には増圧板(3)が、ま
た上記反応室と上記シリンダー体との間には圧力媒体
(9)がそれぞれ設置されてなる高圧高温発生装置にお
いて、上記圧力媒体が請求項1又は2の圧力媒体である
ことを特徴とする超高圧高温発生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンドや立方晶
窒化ほう素(cBN)を静的超高圧高温処理して製造す
るための超高圧発生用圧力媒体及びそれを用いた超高圧
高温発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドやcBNは、高硬度、高熱
伝導性を有しまた化学的にも安定であることから、機械
加工用工具、半導体デバイス用放熱基板等としての利用
が進められている。
【0003】例えばcBNは、低圧相窒化ほう素である
六方晶窒化ほう素(hBN)、乱層構造窒化ほう素(t
BN)等をcBNの熱力学的安定条件下、例えば圧力
6.5GPa、温度2000℃程度に保持することによ
って合成されている。触媒を用いない無触媒直接転換法
(以下、直接転換法という)によれば、合成されたcB
Nは微細粒子からなる多結晶体となり、高硬度、高純
度、高熱伝導性、高靭性等に優れたものとなるのでより
高性能の工具材料、放熱基板等としての利用が期待でき
る。
【0004】従来より、ダイヤモンド、cBN等の合成
に使用される高圧高温発生装置としては、一対のアンビ
ル体の間にシリンダー体を設け、上記シリンダー体と上
記アンビル体との間にガスケットが挿入することによっ
て上記シリンダー体と上記アンビル体との中央空間部に
反応室が形成され、該反応室と上記アンビル体の間に断
熱及び圧力伝達のためにジルコニアからなる増圧板が挿
入され、また該反応室と上記シリンダー体の間にヒータ
ーを介して圧力媒体が挿入されてなるものが知られてい
る(特公昭59−5547号公報)。そして、その圧力
媒体としては塩化ナトリウムの成形体が一般的に用いら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩化ナ
トリウムの成形体からなる圧力媒体にあっては、塩化ナ
トリウムの融解温度領域において塩化ナトリウムが輻射
に対して透明体になるため試料への加熱効率が低下し、
更には金型が塑性変形したり破壊したりする欠点があっ
た。そこで、ジルコニア含有塩化ナトリウムの圧力媒体
が提案されるに至り(特開昭61−61631号公報)
上記欠点は解決されたが、その一方で成形時に圧力媒体
が欠けたりひび割れしたりする新たな問題が起こった。
更には、ジルコニアの添加量に比例して圧力媒体の弾性
率が増大するので試料を十分に加圧できなくなる等の問
題も生じた。
【0006】本発明の目的は、上記問題を解決し、安定
して超高圧を発生させることのできる超高圧発生用圧力
媒体とそれを用いた超高圧高温発生装置を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、以
下を要旨とするものである。 (請求項1)塩化ナトリウムと炭素を含む粉末成形体か
らなることを特徴とする超高圧発生用圧力媒体。 (請求項2)塩化ナトリウムと炭素とジルコニア及び/
又は部分安定化ジルコニアを含む粉末成形体からなるこ
とを特徴とする超高圧発生用圧力媒体。 (請求項3)一対のアンビル体2の間にシリンダー体1
を設け、上記シリンダー体と上記アンビル体との間にガ
スケット7が挿入されることによって上記シリンダー体
と上記アンビル体との中央空間部に反応室が形成され、
上記反応室と上記アンビル体との間には増圧板3が、ま
た上記反応室と上記シリンダー体との間には圧力媒体9
がそれぞれ設置されてなる高圧高温発生装置において、
上記圧力媒体が請求項1又は2記載の圧力媒体であるこ
とを特徴とする超高圧高温発生装置。
【0008】以下、更に詳しく本発明について説明す
る。
【0009】本発明の超高圧発生用圧力媒体の主成分で
ある塩化ナトリウムは特別のものである必要はなく、普
通に入手されるもので十分である。
【0010】炭素は、圧力媒体の断熱性を向上させ輻射
を遮ることによって試料の加熱効率を高めると共に金型
温度上昇の抑制効果として機能する。また、炭素は圧力
媒体中に極微量存在させるので圧力媒体の成形性と電気
絶縁性を損なわせることはない。このような炭素として
は、ファーネスブラック、サーマルブラック等のカーボ
ンブラック粉末が好ましく、中でもDBP(フタル酸ジ
ブチル)吸油量が60ml/100g未満のカーボンブ
ラックが最適である。
【0011】ジルコニア及び/又は部分安定化ジルコニ
ア(以下、これらを総称してジルコニア等という)は輻
射を散乱させ、一段と試料の加熱効率を高めるために使
用されるものである。ジルコニアとしては普通一般に入
手できるもので十分であり、またジルコニアにY
2 3 、MgO、CaO等を固溶させた部分安定化ジル
コニアをも使用することができる。
【0012】塩化ナトリウム、炭素、ジルコニア等の割
合については特に制限はないが、塩化ナトリウム97〜
80重量%、ジルコニア等3〜20重量%、炭素0.1
〜10重量%であることが好ましい。
【0013】本発明の超高圧発生用圧力媒体の形状につ
いては特に制限はなく、円環(リング)状が一般的であ
り、それは上記混合粉末を圧力2000〜2600kg
/cm2 程度で成形することによって製造することがで
きる。
【0014】本発明の超高圧発生用圧力媒体が使用され
る超高圧高温発生装置としては、一対のアンビル体の間
にシリンダー体を設け、上記シリンダー体と上記アンビ
ル体との間にガスケットが挿入されることによって上記
シリンダー体と上記アンビル体との中央空間部に反応室
が形成され、上記反応室と上記アンビル体の間に増圧板
が、また上記反応室と上記シリンダー体の間に圧力媒体
が設置されてなるものであり、これにはフラットベルト
型(例えば特公昭59−5547号公報)とガードル型
(例えば特開昭61−215293号公報)がある。図
1にフラットベルト型高圧高温発生装置の概略断面図を
示した。図1において、1はシリンダー体、2は一対の
アンビル体、3は増圧板、4は通電リング、5は黒鉛製
等のヒーター、6はMo電極板、7はパイロフィライト
等のガスケット、8は紙等のガスケット、9は圧力媒
体、10、11は塩化ナトリウム等からなる試料容器で
ある。加熱は、一対のアンビル体より通電リング、Mo
電極板を経てヒーターに交流を印加して行われる。
【0015】本発明の超高圧高温発生装置を用いたcB
Nの合成法について説明する。原料hBNは粉末、塊状
物のいずれでもよいが好ましくは熱分解BN(PBN)
円板である。原料hBNは上記黒鉛製等のヒーター内の
反応室に入れられ、cBNの熱力学的安定条件下、温度
1350℃以上で処理される。圧力条件は、ビスマス、
タリウム及びバリウムの室温下の圧力によって誘起され
る相転移から評価された圧力定点、各々2.55GP
a、3.7GPa及び5.5GPaから作成された荷重
−発生圧力曲線を用いて求めることができる。温度は、
白金−白金・ロジウム(13%)熱電対、白金・ロジウ
ム(6%)−白金・ロジウム(30%)熱電対、タング
ステン・レニウム(5%)−タングステン・レニウム
(26%)熱電対により測定することができる。加熱は
予め求められた電力対温度の関係に基づき電力制御によ
り行うことができる。このようなcBNの熱力学的安定
条件下における高温高圧処理については、特公昭59−
5547号公報第5欄第28〜37行に記載されてい
る。
【0016】cBNの合成は、直接転換法に限られるこ
とはなく、各種金属元素の窒化物、ほう化物、ほう窒化
物等の触媒を使用する触媒法であってもよい。cBNの
合成に使用される具体的な触媒については、特開昭61
−215203号公報第3頁右上欄第13行〜左下欄第
4行に記載されている。
【0017】
【実施例】以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0018】実施例1 塩化ナトリウム100重量部とDBP(フタル酸ジブチ
ル)吸油量53ml/100gのカーボンブラック粉末
1重量部との混合粉末を2600kg/cm2で加圧成
形して円環体からなる圧力媒体を成形した。これを図1
に示されるフラットベルト型高圧高温発生装置の圧力媒
体として使用し反応室中心の温度をタングステン・レニ
ウム(5%)−タングステン・レニウム(26%)熱電
対により測定した。その結果を図2に示す。
【0019】実施例2 塩化ナトリウム100重量部とカーボンブラック粉末3
重量部との混合粉末を用いたこと以外は実施例1と同様
にして圧力媒体を成形し、実施例1と同様にして反応室
中心の温度を測定した。その結果を図2に示す。
【0020】実施例3 塩化ナトリウム100重量部に対し、ZrO2 95.3
重量%、CaO4.2重量%を含有し累積粒度分布が以
下である部分安定化ジルコニア粉末11.1重量部を添
加し、乾式混合した。 <1.0 μm 36% 1.0〜2.0μm 68% 2.0〜3.0μm 89% 3.0〜4.0μm 95%
【0021】上記混合粉末100重量部に対し、DBP
(フタル酸ジブチル)吸油量53ml/100gのカー
ボンブラック粉末1重量部を更に添加混合して得られた
混合粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして圧力
媒体を成形し、実施例1と同様にして反応室中心の温度
を測定した。その結果を図2に示す。
【0022】比較例1 カーボンブラック粉末を添加しなかったこと以外は実施
例3と同様にして圧力媒体を成形し、実施例3と同様に
して反応室中心の温度を測定した。その結果を図2に示
す。
【0023】
【発明の効果】本発明の超高圧発生用圧力媒体によれ
ば、その成形体を成形する際に欠けやひび割れが発生す
ることを防止する効果が期待でき、またその圧力媒体を
使用した本発明の超高圧高温発生装置によれば、試料加
熱効率が著しく向上する。その結果、金型を高温から保
護することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フラットベルト型高圧高温発生装置の概略断面
図。
【図2】印加電力と反応室中心温度との関係図。
【符号の説明】
1 シリンダー体 2 アンビル体 3 増圧板 4 通電リング 5 黒鉛製等のヒーター 6 Mo電極板 7 パイロフィライト等のガスケット 8 紙等のガスケット 9 圧力媒体 10 塩化ナトリウム等の試料容器 11 塩化ナトリウム等の試料容器
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正治 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気化 学工業株式会社総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ナトリウムと炭素を含む粉末成形体
    からなることを特徴とする超高圧発生用圧力媒体。
  2. 【請求項2】 塩化ナトリウムと炭素とジルコニア及び
    /又は部分安定化ジルコニアを含む粉末成形体からなる
    ことを特徴とする超高圧発生用圧力媒体。
  3. 【請求項3】 一対のアンビル体(2)の間にシリンダ
    ー体(1)を設け、上記シリンダー体と上記アンビル体
    との間にガスケット(7)が挿入されることによって上
    記シリンダー体と上記アンビル体との中央空間部に反応
    室が形成され、上記反応室と上記アンビル体との間には
    増圧板(3)が、また上記反応室と上記シリンダー体と
    の間には圧力媒体(9)がそれぞれ設置されてなる高圧
    高温発生装置において、上記圧力媒体が請求項1又は2
    記載の圧力媒体であることを特徴とする超高圧高温発生
    装置。
JP12361395A 1995-05-23 1995-05-23 超高圧発生用圧力媒体及びそれを用いた装置 Pending JPH08309175A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107892559A (zh) * 2017-10-18 2018-04-10 四川大学 一种简单高效的低热导率MgO‑CoO固溶体传压介质的制备方法
CN108002825A (zh) * 2017-10-31 2018-05-08 江苏西玉钻石科技有限公司 无压机分球式超高压装置用复合传压介质及制备方法

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