JPS6345175A - 立方晶窒化硼素焼結体の製造方法 - Google Patents

立方晶窒化硼素焼結体の製造方法

Info

Publication number
JPS6345175A
JPS6345175A JP62046499A JP4649987A JPS6345175A JP S6345175 A JPS6345175 A JP S6345175A JP 62046499 A JP62046499 A JP 62046499A JP 4649987 A JP4649987 A JP 4649987A JP S6345175 A JPS6345175 A JP S6345175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintered body
cbn
water
boron nitride
hbn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP62046499A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0455144B2 (ja
Inventor
均 角谷
進啓 太田
矢津 修示
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to EP87104756A priority Critical patent/EP0240913B1/en
Priority to DE8787104756T priority patent/DE3774744D1/de
Priority to US07/033,170 priority patent/US4772575A/en
Publication of JPS6345175A publication Critical patent/JPS6345175A/ja
Publication of JPH0455144B2 publication Critical patent/JPH0455144B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業の利用分野] この発明は、たとえば工具やヒートシンク財として用い
られる立方晶窒化硼素焼結体の製造方法に関し、特に六
方晶窒化硼素(以下、hBN)を原料として立方晶窒化
硼素焼結体(以下、cBN焼結体)を製造する方法に関
する。
[fe来の技術および発明が解決しようとする間屈点コ cBNは、ダイヤモンドに匹敵する硬度を有する。また
、ダイヤモンドは、700〜800℃以上の温、文に昇
温されると酸化し、また鉄族元素と反応して消耗するの
に対して、CBNは1100〜1300℃の高温下でも
酸化を起こさず、hBNへの変換もほとんどなく、かつ
鉄族元素とも反応しない。このようにcBNは化学的に
かつ熱的に極めて安定なものである。よって、ダイヤモ
ンドでは研削することができない高速度鋼、ニッケルも
しくはコバルトを基質とする合金または鋳鉄などを研削
する材料として適している。さらに、cBNは、ダイヤ
モンドに次ぐ高い熱伝導率ををし、銅よりはるかに熱伝
導率が高いので、ヒートンンク材としても好適な材料で
ある。
上述のような用途に使用するには、添加物の存在しない
ものであるか、あるいは極めて添加物の少ない高純度か
つ高密度のcBN焼結体全体ることが好ましい。
しかしながら、cBN粉末を直接焼結させることは極め
て難しいため、一般的には、金属、実化物、酸化物また
は窒化物などをバインダとして添加する必要があり、そ
の結果焼結体組織が不均一となり、機械的強度および熱
安定性が著しく低下し、さらに熱伝導文も著しく低下し
がちであった。
上述の間面点を解決すべく、以下のような種々のcBN
焼結方法が知られている。
アメリカ合衆国特許第3,212,852号および特開
昭41−13731号には、触媒あるいはバインダを加
えないで、hBNを原料としてCBNに直接変換するこ
とにより緻密なcBN焼結体全体る方法が開示されてい
る。もっとも、この方法では、100Kbarおよび2
000’C以上の高温高圧条件を必要とし、また得られ
る製品の形状もかなり限られたものとなる。同様に、特
公昭61−2625号にも、hBNからcBHに直接変
換する方法が開示されいるが、1600℃以上の高mM
作を必要とするので、やはり生産しにくいという問題が
ある。
他方、アメリカ合衆国特許第4,188.i94号、第
2,947,617号ならびに特開昭54−33510
号には、熱分解型窒化硼素(pBN)を原料としてcB
Nに直接変換することによりc B N焼結体を得る方
法が開示されている。pBNは、その構造に未だ未知の
部分が多く、またB(4,とNH酸ガスとの熱分解によ
る化学蒸着法により製造されるものであるため、コスト
も高くなるという問題がある。さらに、特公昭54−3
3510号に記載されているように、1800℃以上の
高温処理を必要とするため製造上問題がある。
その他、特開昭51−128700号には、BNの高圧
相の1つであるウルツ鉱型BN(以下、w B Nと略
す)を原料として、cBN焼結体全体接変換する方法が
開示されている。しかしながら、一般にwBNは熱力学
的に不安定な非平衡状態にあるので原料の状態を高精度
に制御しなければならない。このような原料状態の厳格
な制御は、現実には極めて困難であり、そのため得られ
たcBN焼結体中にhBNまたはw B Nが析出し、
品質が一定しないという欠点がある。
他方、比較的緩和な条件で、しかも安価に、結合相を含
まないcBN焼結体全体造する方法が、たとえばマテリ
アル・リサーチ・ブレチン(Hat 。
Res、Bull) :第7巻(1972年)第999
頁において若槻らの論文に示されている。ここでは、低
結晶性の六万品型窒化硼素(h B N)を出発物質と
し、直接変換法によりcBN焼結体全体られる。しかし
ながら、出発物質として用いる低結晶性hBNは、化学
的に不安定であり、空気中の酸素と反応しやすく、した
がって焼結体全体にわたり均一かつ十分に焼結したもの
を得ることが困難である。
一方、従来より、cBNを、hBNを原料として触媒の
存在下で超高圧・高温も理することにより得られること
は周知である。この種の触媒の代表的なものとしては、
アリカル金属、アルカリ土類金属およびこれらの窒化物
が挙げられる。また、水を触媒として、比較的低lH条
件でhBNからCBNを合成する方法が、Mat 、 
Res 、 Bu l 1第9巻、第1443頁(19
74)に記載されている。もっとも、この水を触媒とす
る方法では、硼酸塩が生成し、cBNの粒径も非常に畑
かく、したがって粒子間結合のある緻密な焼結体を得る
ことはできていない。
他方、特公昭59−38164号および特公昭59−3
8165号には、hBNよりc B Nに変換するため
の触媒として、5;l窒化マグネシウム、硼窒化ストロ
ンチウム、もしくは硼窒化バリウムのようなアルカリ土
類金属硼窒化物が開示されている。さらに、hBN焼結
体中にアルカリ土類金属硼窒化物を微量担持させたもの
(特開昭59−57%6号)を、1350℃以上の18
度で超高圧・高温処理してcBN緻密焼結体を製造する
方法が、特公昭59−5547号および特開昭59−5
7%7号に示されている。しかしながら、この方法にお
いても、1350℃以上の高温操作を必要とするため、
大型試料を作成する場合、内部まで均一に焼結させるに
はかなりかなりの高lH処理を必要とする。また、この
高温処理の温度制御を正確に行なわない場合には、焼結
体内部に未焼結部分が生成し、したがってやはり緻密な
焼結体を得ることは困難であった。
よって、この発明の目的は、緻密かつ裔純度のcBN焼
結体を比較的低温条件下で製造することが可能なcBN
焼結体の製造方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] この発明は、窒化硼素成型体にアルカリ土類金属硼窒化
物を担持させ、このアルカリ土類金属硼窒化物を含む窒
化硼素成型体に対して、0.005〜1.000重;%
の水を吸着拡散させ、次に立方晶窒化硼素の熱力学的に
安定な条件下で高・H・高圧処理することを特徴とする
立方晶窒化硼素焼結体の製造方法である。
アルカリ土類金属硼窒化物を担持させる六方晶窒化硼素
成型体は、hBN成型体およびhBN粉末から構成する
ことができるが、不純物、特に8203成分を可能な限
り含まない高純度のものであることが必要である。h 
B N体中にアルカリ土類金属硼窒化物を担持させる方
法としては、(a)h B N粉末とアルカリ土類金属
硼窒化物粉末とを無水の不活性ガス、特に窒素ガス雰囲
気下で混合し、その後不活性雰囲気下で加圧・成形する
方法。
あるいは(b)hBN成型体(hBN粉末の型押体また
は焼結体)中にアルカリ土類金属硼窒化物を接触または
非接触により窒素気流中で拡散させる方法がある。この
ようにして、アルカリ土類金属が担持されたhBN体を
得ることができる。上記(a)および(b)のいずれの
方法を採用してもよいが、hBN成型体中に窒素気流中
でアルカリ土類金属硼窒化物を接触させた状態で熱拡散
させる方法が、担持量の多い均一な触媒担持体を簡単に
得ることができ好ましい。この場合の担持量は原料のh
BN成型体の密度および熱拡散させる場合の加熱78度
や加熱時間により制御することができる。
また、上記担持量は、アルカリ土類金属硼窒化物をMe
、B2 N、(Me :アルカリ土類金属)で表わした
場合、0.01〜5.0モル%の範囲であることが必要
である。0.01モル%未満の場合には、一部に未変換
のhBNが残存し、緻密なcBN焼結体を得ることがで
きない。また、5゜0モル%を超える場合には、触媒の
分散が不均一となり、得られたcBN焼結体中に残存す
る触媒のために空孔ができやすくなり、緻密なcBN焼
結体を得ることができない。
アルカリ土類金属硼窒化物を担持させたhBN体中に水
をさらに担持させる方法としては、一定の温度・湿度に
保った密閉容器中に一定時間静置し、安定かつ定量的に
水を吸着・拡散させればよい。吸着量は、その重量増加
で評価することができるが、アルカリ金属硼窒化物を担
持させたhBN体に対してo、oos〜1.000重量
%の範囲であることが必要である。0.005重r:L
%未満の場合は、水分子がhBN成型体中のアルカリ土
類金属硼窒化物へ十分に拡散せず、所期の目的を達成す
ることができず、したがって未変換のhBNが焼結体中
に残存して緻密な焼結体をiりることかできない。また
、1.000重−%を超えると、hBN体巾に担持させ
たアルカリ土類金属硼窒化物が加水分解し、cBN生成
にとって有害なアルカリ土類金属水酸化物および硼酸が
多量に析出し、hBNよりc B Nへの変換を阻害し
、その結果焼結体中に未変換部分が生成する。
焼結条件は、cBNの熱力学的に安定な条件下で120
0℃以上の7R度で行なうことが必要である。このcB
N生成条件において圧力の値は、ビスマス、タリウムお
よびバリウムの常温下での圧力変化によっもたらされる
相転位を圧力定点としてそれぞれ2,55.3.7.5
.5GPaとして作成した、プレス外圧−圧力曲線に基
づくものである。
また、焼結温度については、白金−白金ロジウム合金熱
雷対を用いて測定し、黒鉛製ヒータに印加する電力との
関係を求めて評価した。
この発明の方法を実施するための超高圧装置の一例を第
1図に示す。第1図では、いわゆるガードル型と呼ばれ
ている超高圧発生装置が示されており、1が超高圧発生
装置のシリンダを、2がピストンを、3が通電用タブレ
ットを、4がリング状圧力媒体を、5がシリンダ状圧力
媒体を、6が黒鉛製ヒータを示す。加熱に際しては、ピ
ストン2により通電用タブレット3を経て黒鉛製ヒータ
6に交流あるいは直流電流を印加して行なう。しかしな
がら、cBN生成に必要な圧カニR度条件が得られるも
のであれば、特に第1図に示す超高圧発生装置に限らず
、たとえばベルト型超高圧発生装置など公知の超高圧発
生装置を用いることができる。
[作用コ アルカリ土類金属硼窒化物に一定二の水を添加すると、
■アルカリ土類金属硼窒化物の触媒機能を著しく高め、
■cBN粒子の異常粒成長を抑え、また、■cBN同士
の焼結を促進するなど、cBN焼結体製造において極め
て有効に水が働く。すなわち、hBN体中にアルカリ土
類金属硼窒化物を担持させた後、一定量の水を拡散添加
すれば、緻密でしかも構成粒子が強固に結合してなる高
純度のcBN焼結体を、より低温条件下で容易に得るこ
とができ、かつ得られたcBNの熱伝導率などの特性も
著しく改善される。
この発明によるcBN合成領域を第2図に示す。
第2図において、A線はhBN−cBN平行曲線を示し
、このA線の上方がcBHの安定須域、下方がhBNの
安定領域となる。また、B線は、この発明によるcBN
生成領域を示す。C線は水を添加しなかった場合であっ
て、他の条件はこの発明と同一とした場合のcBN生成
領域を示す。第2図より、0.005〜1.000重量
%の水を吸着拡散させることにより、150°C低い:
H度領領域どcBN生成領域の拡がることがわかる。し
かも、この条件下で得られたcBN焼結体は、後述の実
施例から明らかなように、構成粒子が相互に強固に結合
してδす、cBNのほぼ理論密度に達した緻密な焼結体
であることがわかった。したがって、0.005〜1.
000重量%の水をふ加することより、従来例にない低
い圧力、l!i度条件で緻密なcBN焼結体を製造する
ことができる。
また、微量の7Nを添加することにより、緻密なcBN
焼結体を得るために必要な触媒添加量(アルカリ土類金
属硼窒化物のhBN成型体中に担持させる量)の範囲が
、水を全く添加しない場合に比べ広くなる。すなわち、
水を添加しない場合は、触媒添加量は少なくとも0.1
〜0.2モル%必要であったが、0.005〜1.00
0重−%の水を添加することにより、最低0.01モル
%の触媒量でも緻密で均質なcBN焼結体が得られる。
したがって、触媒添加量をたとえば0.01〜0゜1モ
ル%と極力少なくすることにより、触媒残留量の極めて
少ない高純度のcBN焼結体を製造することが可能とな
る。但し、触媒添加量が0.01モル%以下の場合、あ
るいは触媒を全く添加しなかった場合は、o、oos〜
1.000重二%の水を添加してもcBNの生成は認め
られなかった(実施例3参照)。水のみを触媒としてh
BNからcBNへの変換を行なうためには、数バーセン
トル数十パーセントの水を添加する必要がある。
なおこの場合は、前にも述べたように、硼酸塩が多く生
成し、またcBH粒も極めて小さく、粒子間結合のある
強固な焼結体は得られない。
他方、添加した微量の水がcBN粒子の異常粒成長を抑
えなおかつcBN同士の焼結反応を促進する働きもある
。すなわち、たとえば触媒添加量が多い場合や焼結温度
が高すぎた場合において、水を全く添加せずに焼結を行
なうと、局所的に数10μmの粗大なcBNが析出した
不均質な組織の焼結体となることが多い。その場合、硬
度、靭性など機械的な特性が低下するという問題がある
一方、0.005〜1.000重−%の水を添加すると
、粒子の揃った均質なcBN焼結体が再現性良く得られ
る。しかも、この場合は、水を添加しない場合に比べ、
cBN粒子同士の結合が強く、焼結後や加工中の亀裂、
粒子の脱落などの不具合も少ない。このように、0.0
05〜1.000重量%の水を添加することにより、c
BN焼結体の機械的特性が飛躍的に改善され得る。
ところで、cBN焼結体をヒートシンク材として用いる
場合、熱伝導率が重要な特性の1つとなる。本発明によ
れば、一定量の水を原料に添加するすることにより、j
A熱伝導率室温で6〜7W/Cm・9Cあるいはそれ以
上の従来にない高熱伝導性のcBN焼結体を安定して製
造できる。すなわち、BN成型体中に0. 1〜2゜0
モル%の触媒(アルカリ土類金属硼窒化物)を担持させ
、次に0.05〜0.3重r:L% ’7)水を’Jb
 Hi 加L、コレをc B N安定領域内1400℃
以上の温度で処理することにより、室温で5W/crn
・℃以上の高熱伝導性cBNtQ結体が得られる。ここ
で、触媒添加量が0. 1〜2. 0モル%であるのは
以下の理由による。すなわち、触媒添加量が0. 1モ
ル%以下では、得られるcBN焼結体の単位粒子径が小
さく (1μm程度あるいはそれ以下)、そのためフォ
ノン11均自由行程が減少し、したがって熱伝導率が低
くなる傾向がある。触媒添加量が増すに従いcBN単位
粒子が大きくなり、熱伝導率は向上するが、約2.0モ
ル9δ以七になるとcBN粒界に触媒が多く残存するよ
うになり、この残留触媒がフォノン散乱源となって逆に
熱伝導率か低下する。したがって、高熱伝導性のcBN
焼結体を製造するには、触媒添加量が0. 1〜2. 
0モル%の範囲内にあることが必要で、1.0モル%前
後が最も適している。
また、熱伝導率が5W/cm・℃以上の高熱伝導性cB
N焼結体を製造するためには、水添加量が0.05〜0
. 3重量%の範囲内であることが必要であり、その理
由を次に述べる。第4図は、触媒をマグネシウム硼窒化
物(Mg3B2N4 )とし、hBN成型体中への添加
量を1.0モル%とし、水添加量を変えて作製した種々
のcBN焼結体の熱伝導率を測定した結果をまとめたも
のである(実施例4参照)。この図から、水添加量が0
.05〜0.3重−%の範囲内にあるものは、熱伝導率
が6W/cm・℃以上の高い値を示すことがわかる。水
添加量が少ない場合は、前述のごとき焼結反応に及ぼす
水の効果が不十分で、そのためc B N粒子間の結合
が十分でない部分が存在し、その結果熱伝導率が低下す
る傾向にある。逆に水添加量が過剰であると、cBN粒
界に酸化物、主にM g Oが多く析出し、これがフォ
ノン散乱源となって熱伝導率を低下せしめるものと考え
られる。したがって、高熱伝導性cBN焼結体を製造す
る目的においては、水の添加量を0.05〜0゜3重−
%の範囲内とすることが望ましく、0.15〜0.20
重量%前後が最も適している。また、高熱伝導性cBN
焼結体製造においては、焼結温度を1400″C以上に
する必要がある。焼結温度が低いと、cBN粒子が小さ
く、熱伝導率が低下する傾向にある。焼結lH度の上昇
に伴い、cBN粒子が大きくなり熱伝導率が向上する。
[発明の効果〕 本発明に係る立方晶窒化硼素焼結体の製造方法によれば
、上述のようにアルカリ土類金属硼窒化物を含む窒化硼
素成型体に対して、0.005〜1.000重量%の水
を吸着拡散させる工程を採用したことから、緻密で均質
なcBN焼結体を工業生産上有利な条件で容易にしかも
再現性良く製造することができるようになる。また、本
発明により得られるcBN焼結体は、従来のcBN焼結
体に比べ、機械的特性が優れており、切削工具などの用
途に用いることができる。また、熱伝導率が室温で5〜
7 W / c m・℃あるいはそれ以上となる、従来
にない高い熱伝導性の焼結体が得られ、ヒートシンク材
などとして最適な材料を提供し得る。
[実施例コ 実施例1: バインダを含まない高純度のhBN焼結体(嵩密度1.
8g/cm’)を、さらに高純度窒素ガス中、2050
℃、2時間の処理により、B20、含有量が0.03重
量%以下になるまで精製した。このhBN焼結体を、窒
化マグネシウム粉末の中に埋め込み、高純度窒素ガス中
11B5℃の7R度で12時間加熱した。加熱処理後、
取出したhBN焼結体を化学分析およびX線解析により
調べたところ、Mg、B2N4がhBN焼結体中に均一
に分散しており、その生成量は1.10モル%であった
このようにして得られたhlg3B2N4を含むhBN
焼結体を水の入った密封容器中の水上部に配し、25℃
のイH度で45分間静置することにより、hBN焼結体
に微量の水を吸着させた。試料の重量変化に基づき吸着
した水の二を測定したところ、Fvlg、B2N、を含
むhBN焼結体に対して0.151重量%の水が吸着・
拡散されていることがわかった。
この試料を第3図に示すように構成した。なお第3図に
おいて、6は黒鉛ヒータ、7はNaC1円板3BはNa
Clシリンダ、9はモリブデン容器、10は試料を示す
。そして、第3図のように構成された試料を、第1図に
示したガードル型の超高圧高温発生装置に組み込み、圧
力5. 0GPa、;H度1250℃の条件下で30分
間超高圧高温処理を行なった。
こうして得られた試料は淡緑色かつ半透明で強固な焼結
体であり、この焼結体をX線解析により分析したところ
cBN単一層であることがわかった。また、このcBN
焼結体の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察
した結果、比較的粒径の揃った3〜5μmのcBN粒子
が隙間なく緻密に結合していることがわかった。
上記cBN焼結体の室温における熱伝導率およびヴイッ
カース硬度をM1定したところ、それぞれ6.1W/c
m−”C16000〜6500kg/mm2という高い
値を示した。また、密度は3゜47g/cm3であり、
理論密度とほぼ等しいことがわかった。
比較のため、上記と同様にしてhBN焼結体中にMga
BzN+を添加しく添加mは1.15モル%と、上記と
同程度であった)、水を添加せず、上記と同一条件で超
高圧高温処理を行なったところ、cBNの生成は全く見
られず、hBNのままであった。
実施例2: 実施例1と同様の条件で、hBN焼結体中にMgz B
2 N4および水を添加した。Mg、B、、N4および
水の添加量はそれぞれ1.14モル%.0.157ff
i二%であった。この試料を出発物質とし、実施例1と
同様にして、圧力5.50Pa。
lH度1500℃の条件下で30分間超高圧高温処理し
た。
得られたcBN焼結体は、比較的粒径の揃ったcBN粒
子(5〜8μm)のみからなり、理論密度に達している
極めて緻密な焼結体であることが確かめられた。このc
BN焼結体の熱伝導率は6゜4W/cm・℃、ヴイッカ
ース硬度は6500〜7500 k g/mm2であっ
た。
比較のため、水を添加しなかったこと以外すべて上記と
同様にしてcBN焼結体を作製した。この結果、緻密な
cBN単相の焼結体が得られたが、多くの亀裂も認めら
れた。SEMにより組織を観察したところ、cBN粒子
同士は結合しているが、粒子は1〜10μmとやや不揃
いであることがわかった。亀裂のない部分より試料を切
り出し熱伝導率および硬度を測定した結果はそれぞれ4
.5W/cm・℃、5000〜6500kg/mm2で
あり、水を添加した上記の結果と比べ低い値を示した。
実施例3: 実施例1と同様の方法で、hBN焼結体中にN1gaB
=N*および水を添加した。ここでは、N!ga B2
 N4の添加処理時間を30分に短縮した。
その結果、N1g、B2N4添加量が0.06モル%と
少ないものが得られた。添加したMg3B2N4は微量
ながらhBN焼結体中に均一に分散していることを、E
PMAにより確認した。このような微】のM g 38
2 N 4を含むhBN焼結体に対し、0.05ffi
ffi%の水を添加した。水添加処理時間は12分間で
行なった。この試料を出発物質として、実施例1と同様
にして圧力5. 5GPa1温度1450℃、30分の
条件で超高圧高f・H処理を行なった。
その結果、はとんどcBNのみからなる緻密な焼結体が
得られた。平均単位粒径は1〜2μmと極めて微細であ
った。また化学分析の結果、Mg382 N 4やM 
g Oが全く検出されず、極めて高純度なcBN焼結体
であることがわかった。熱伝導率は5.2W/cm・°
Cと若干低いが、ヴイソカース硬度は7000〜750
0 k g/mm2 と高く、また抗折力も! 00〜
120 k g/mm2と高い値を示し、機械的特性に
極めて優れていることがわかった。
比較のため、hBN焼結体中への〜Ig3B2 N、添
加Q0.06モルOoで水添加せずに上記と同一条件で
超高圧高温処理を行なった結果、cBNの生成が全く認
められず、hBNのままであった。
また、Mg3 B2 N4を添加せずにhBN焼結体中
に水のみを添加して、上記と同じ5.5C;Pa。
1450°C130分の条件で超高圧高温処理を行なっ
たが、水添加量〇、05.0.153.0゜5正量%の
いずれにおいてもcBNの生成が認められなかった。
実施例4: 実施例1と同様の方法で、9個のhBN焼結体に約1.
Qモル%のMg3B2N4を添加した。
次に、水添加処理時間を変えて、それぞれ水jfq、’
J。
量の違う試料をf、備した。これら9 jliの試料を
出発原料とし、実施例1と同様にして、圧力5,0GP
a、温度1450″C1保持時間30分の条件で超高圧
?:1温処理した。
得られたcBN焼結体の室温における熱伝導率(W/C
m・°C)、ヴイッカース硬度(kg/mm2)を5画
定した。その結果を第1表および第4図に示す。
(以下余白) 熱伝導率に関しては、原料への水添加口が約0゜3 Z
ff Q %以下のものが6W/cm・℃以上の高い値
を示し、特に水添加20.15〜0.25重量%では7
 ’rV / c m・°Cという極めて高い値を示す
ことがわかる。硬度に関しては、水添加量の増加に伴い
減少していく傾向にあり、水添加量的0゜3重量%以上
では5000 k g/mm2以下となる。
水添加量が0. 3重量%以上となると、cBN焼結体
内に’fkQながらM g Oが生成されることが、X
線解析により認められた。
実施例5: B20.含有r:Lo、  Zff1m%ノhBN粉末
(iffff−10μm)をCIP (冷間静水圧圧縮
法)により押し固めて、成型体を作製した。このhBN
成型体を、高純度窒素ガス中、2050℃、2時間の条
件で精製処理した。これにより、高密度1.7g/cm
’ 、B203含有W0.03重口%以下の高純度hB
N成型体が得られた。このhBN成型体を原料とし、実
施例1と同様にして、Mga82N+添加時間を210
分、水添加時間を30分とすることにより、M g 3
 B 2 N 4添加量1.15モル%、水添加量0.
18重量%のものを得た。これを出発原料として、実施
例1と同一条件でR高圧高;H処理したところ、実施例
1と同様のcBN焼結体が得られた。
得られたcBN焼結体の熱伝導率は6.2W/am・℃
、ヴイッカース硬度は6000〜650Qkg/mm2
であった〇 実施例6: 実施例1で用いたのと同一のhBN焼結体を窒化ストロ
ンチウム粉末中に埋め込み、窒素ガス中1150℃で1
2時間保持した。取出したhBN焼結体を化学分析およ
びX線解析により調べたところ、1.05モル%のSr
3B2N、がhBN焼結体中に均一に分散していること
がわかった。
これに、実施例1と同様の方法、条件で0.11重量%
の水を添加した。
こうして得られた試料を第3図に示す構成とし、第1図
に示した超高圧発生装置により、圧力4゜8GPa、温
度1200’Cの条件で30分間超高圧高温処理した。
得られた試料をX線解析および化学分析により分析した
ところ、高純度のc B N p粘体であることがわか
った。この試料の断面をSEMにより観察した結果、構
成粒子が強固に結合した緻密な焼結体であることがわか
った。密度はc B Nの理論値と等しく3.47であ
った。また、この試料の熱伝導率は6.2W/cmψ℃
、ヴッカース硬麿は5500〜6500 k g/mm
2の値を示した。
実施例7゜ 実施例Sと同一条件で、Ca、B、、N、担持hBN焼
結体を作製した。担持量は、1.10モル%であった。
その後、実施例6と同一条件で水を吸着・拡散させた。
水の吸青量は、重量変化により、剣定したところ、Ca
3B2N、担持hBN焼結体に対して0.12重ロウ6
であった。これについて、50Kbar、1250°C
の条件で15分1μm超高圧高温処理を行なった。
得られた試料は高純度の緻密なcBN焼結体であった。
このcBN焼結体の密度は、理論値と等しく3.48を
示し、熱伝導率は5.QW/am・℃、ヴイッカース硬
度は6000/6500 kg/mm2と高い値を示し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明を実施するのに用いられる超高圧発
生装置の一例としてのガードル型超高圧発生装置を示す
略図的断面図である。第2図は、cBN焼結体の生成領
域を示す図である。第3図は、第1図の装置に用いる試
料構成を説明するための断面図である。第4図は、実施
例4で得られた結果であって、原料hBN焼結(トに添
加した水の量と、得られたcBN焼結体の室忍における
熱伝導率の関係を示すグラフである。 特許出願人 住友電気工業株式会社 、11 (ほか2名)−””” − 第2図 第4図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)窒化硼素成型体にアルカリ土類金属硼窒化物を担
    持させ、このアルカリ土類金属硼窒化物を含む窒化硼素
    成型体に対して、0.005〜1.000重量%の水を
    吸着拡散させ、次に立方晶窒化硼素の熱力学的に安定な
    条件下で高温・高圧処理することを特徴とする立方晶窒
    化硼素焼結体の製造方法。
  2. (2)上記窒化硼素成型体が、六方晶窒化硼素粉末の型
    押体または焼結体である特許請求の範囲第1項記載の立
    方晶窒化硼素焼結体の製造方法。
  3. (3)上記アルカリ土類金属硼窒化物の担持量が、アル
    カリ土類金属硼窒化物をMe_3B_2N_4(Meは
    アルカリ土類金属)とした場合に0.01〜5.00モ
    ル%の範囲である特許請求の範囲第1項または第2項記
    載の立方晶窒化硼素焼結体の製造方法。
  4. (4)上記高温・高圧処理を1200℃以上の温度で行
    なう特許請求の範囲第1項、第2項または第3項記載の
    立方晶窒化硼素焼結体の製造方法。
  5. (5)上記アルカリ土類金属硼窒化物の担持量が、アル
    カリ土類金属硼窒化物をMe_3B_2N_4(Meは
    アルカリ土類金属)とした場合に0.1〜2.0モル%
    の範囲にあり、水を吸着拡散する量が0.05〜0.3
    重量%の範囲にあり、高温・高圧処理を1400℃以上
    の温度で行なう特許請求の範囲第1項または第2項記載
    の立方晶窒化硼素焼結体の製造方法。
JP62046499A 1986-04-09 1987-02-27 立方晶窒化硼素焼結体の製造方法 Granted JPS6345175A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP87104756A EP0240913B1 (en) 1986-04-09 1987-03-31 Method of manufacturing sintered compact of cubic boron nitride
DE8787104756T DE3774744D1 (de) 1986-04-09 1987-03-31 Verfahren zur herstellung von kompakten sinterkoerpern aus kubischem bornitrid.
US07/033,170 US4772575A (en) 1986-04-09 1987-03-31 Method of manufacturing sintered compact of cubic boron nitride

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61-83146 1986-04-09
JP8314686 1986-04-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6345175A true JPS6345175A (ja) 1988-02-26
JPH0455144B2 JPH0455144B2 (ja) 1992-09-02

Family

ID=13794082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62046499A Granted JPS6345175A (ja) 1986-04-09 1987-02-27 立方晶窒化硼素焼結体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6345175A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05246765A (ja) * 1992-03-02 1993-09-24 Shin Etsu Chem Co Ltd 立方晶窒化ホウ素焼結体製造用成形体
JP2000042823A (ja) * 1998-05-26 2000-02-15 Sumitomo Electric Ind Ltd フライス用切削工具とその製造方法
JP2005097098A (ja) * 2003-08-20 2005-04-14 Showa Denko Kk 立方晶窒化ホウ素、立方晶窒化ホウ素の製造方法、立方晶窒化ホウ素を用いた砥石および焼結体
JP2009214213A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Institute Of Physical & Chemical Research 切削工具とこれを用いた切削方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05246765A (ja) * 1992-03-02 1993-09-24 Shin Etsu Chem Co Ltd 立方晶窒化ホウ素焼結体製造用成形体
JP2000042823A (ja) * 1998-05-26 2000-02-15 Sumitomo Electric Ind Ltd フライス用切削工具とその製造方法
JP2005097098A (ja) * 2003-08-20 2005-04-14 Showa Denko Kk 立方晶窒化ホウ素、立方晶窒化ホウ素の製造方法、立方晶窒化ホウ素を用いた砥石および焼結体
JP4684599B2 (ja) * 2003-08-20 2011-05-18 昭和電工株式会社 立方晶窒化ホウ素の製造方法
JP2009214213A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Institute Of Physical & Chemical Research 切削工具とこれを用いた切削方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0455144B2 (ja) 1992-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5942455A (en) Synthesis of 312 phases and composites thereof
US5271749A (en) Synthesis of polycrystalline cubic boron nitride
JP4106574B2 (ja) 立方晶窒化ホウ素焼結体およびその製造方法
WO1997018162A9 (en) Synthesis of 312 phases and composites thereof
JP2001080964A (ja) 多結晶SiC成形体、その製法及びそれからなる応用品
JP4203900B2 (ja) ダイヤモンド多結晶体およびその製造方法
JP2590413B2 (ja) 透光性高純度立方晶窒化ほう素焼結体の製造法
JP2012066979A (ja) 高硬度導電性ダイヤモンド多結晶体およびその製造方法
US4772575A (en) Method of manufacturing sintered compact of cubic boron nitride
JPS6345175A (ja) 立方晶窒化硼素焼結体の製造方法
EP3697743B1 (en) Translucent polycrystalline cubic boron nitride body and method of production thereof
JP2019131442A (ja) 立方晶系または六方晶系窒化ホウ素を製造する方法
JP4106590B2 (ja) 立方晶窒化硼素焼結体およびその製造方法
JP3472630B2 (ja) 切削工具用立方晶窒化ほう素燒結体及び切削工具
JPH0510282B2 (ja)
JP3223275B2 (ja) 立方晶窒化ホウ素焼結体の製造方法
JPH0478335B2 (ja)
JP2004169064A (ja) 銅−タングステン合金およびその製造方法
JP2628668B2 (ja) 立方晶窒化ほう素焼結体
JP2721525B2 (ja) 立方晶窒化ほう素焼結体およびその製造方法
JPS5973410A (ja) 立方晶窒化ホウ素の製造法
JP2733269B2 (ja) 単結晶型立方晶窒化ほう素粒子の製造方法
JPH0733528A (ja) セラミック複合焼結体及びその製法、並びにそれを用いた半導体製造用治具
JPH08189B2 (ja) 立方晶窒化ほう素の製造方法
JPH0925163A (ja) ダイヤモンド焼結体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term