JPH08309112A - フィルタケース内から使用済みフィルタを取出す方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】汚染油が漏れてろ過油を汚染させること、ケー
ス内から取出したフィルタエレメントがひっくり返る問
題およびＯリング等の部材への固着が容易に外れないと
いう問題を解消し、フィルタケース内から使用済みフィ
ルタを取出す方法を提供する。 【構成】中心の紙管の周囲にフィルタエレメントをドー
ナッ状に配設するとともに、その外周面にアルミ箔、プ
ラスチック等の漏洩防止材の外装皮膜で被覆した使用済
みのフィルタをフィルタケース内から取出す方法におい
て、外装皮膜の上縁部に少なくとも２以上の引出用の取
手を取付け、ケース内からフィルタの取出に際し、同取
手を引上げるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はフィルタケース内から使
用済みフィルタを取出す方法に関する。

【０００２】

【従来技術】従来のフィルタケース内から使用済みフィ
ルタを取出す方法について図２およびず３により説明す
ると、フィルタ１は円筒状のフィルタケース２内にフイ
ルタエレメント３を装着し、入口４から同エレメント３
内を矢印ａ方向に汚染油を通過させ、油中に含まれるゴ
ミ等を取除きろ過油として出口５から排出するように構
成されており、ゴミ等が所定量捕捉されるとフイルタエ
レメント３をフィルタケース２内から取出して交換する
ようになっている。

【０００３】前記フィルタケース２の底部には断面が山
形状の内突起８および外突起９が円周状に設けてあり、
この両突起８および９のほぼ中間に出口５が設けてあ
る。前記フイルタエレメント３は中心に紙管６を配置
し、その周囲にろ紙をドーナツ状に巻き、更に外側をア
ルミ箔或いはプラスチック等の漏洩防止材料の外装皮膜
７で被覆している。そしてフイルタ交換時にケース２か
らフイルタエレメント３を引出すための引出テープ１１
がフィルタ下部から上部へと紙管６を通って回されてい
る。

【０００４】前記フイルタエレメント３はフィルタケー
ス２の底部のボス１０に紙管６とともに上方向から差込
んでセットし、突起８および９に自重で押付けられるよ
うになっており、フイルタエレメント３を通過してろ過
されたろ過油が円周状に設けてある突起８および９の外
側へ漏れないようにしている。

【０００５】また他の従来例を図４および図５により説
明すると、フイルタケース２１の底部にはろ過油の排出
される出口２２を有するボス２３が嵌込まれ、上部より
蓋２４を介して差込まれたボルト２５により螺合されて
いるとともに、フイルタケース２１の側面に汚染油をフ
ィルタ内に取込む入口２６が設けてある。

【０００６】前記ボス２３にはフイルタケース２１の底
部に接してプラスチック製のホルダ２７が嵌込まれると
ともに、紙管２８にろ紙をロール状に巻いてドーナツ状
となったフィルタエレメント２９とその外周面に被覆し
たアルミ箔或いはプラスチック等の漏洩防止材料の外装
皮膜３０が嵌込まれている。

【０００７】またホルダ２７にはフィルタ交換時にフイ
ルタケース２１からフィルタエレメント２９を引出すた
めの取手３１が設けてある。さらに入口２６からフィル
タエレメント２９を通過せずにケース２１の内壁を伝わ
って流れる汚染油はボス２３とホルダ２７の間に設けた
Ｏリング３４でシールされるようにしている。

【０００８】以上のように構成されているので、汚染油
は入口２６から矢印ｂのようにケース２１内に入り、フ
ィルタエレメント２９を通過してホルダ２７に設けた油
通路３２、次いでボス２３に設けた油路３３を経て出口
２２へと抜けるようになっている。

【０００９】

【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、前者の
場合、引出テープ１１がフィルタ下部から上部へと紙管
６を通って回されていて引出テープ１１とフィルタエレ
メント３を被覆している外装皮膜７とフイルタケース２
の内壁面で形成される隙間から汚染油が円周状に設けた
内突起８および外突起９の間に入り、折角フィルタエレ
メント３により洗浄されたろ過油を汚染させてしまう。

【００１０】後者の場合はフイルタの重心がホルダ２７
の上方にあるため、フイルタケース２１から引出された
フイルタエレメント２９は取手３１のホルダ２７との取
付け点を支点として上下に裏返しなってしまい、その衝
撃に因り取手３１が欠損したり、作業者或いは周囲に油
をまき散らすことになる。またＯリング３４がホルダ２
７やボス２３が固く張付いてしまったとき、フイルタエ
レメント２９とホルダ２７を共に左右に回動させ、Ｏリ
ング３４の部材への固着を剥がす必要があるが、フイル
タケース２１内のホルダ２７に取付けてある取手３１を
引いて前記フイルタエレメント２９とホルダ２７を共に
回動させることは困難であり、Ｏリング３４の部材への
固着を剥がすことが難しかった。

【００１１】本発明の目的は従来装置に見られるような
欠点を取除き、汚染油が漏れてろ過油を汚染させるこ
と、ケース内から取出したフィルタエレメントが裏返る
問題およびＯリング等の部材への固着が容易に外れない
という問題を解消し、フィルタケース内から使用済みフ
ィルタを取出す方法を提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め本発明は中心の紙管の周囲にフィルタエレメントをド
ーナッ状に配設するとともに、その外周面にアルミ箔、
プラスチック等の漏洩防止材の外装皮膜で包囲した使用
済みのフィルタをフィルタケース内から取出す方法にお
いて、前記外装皮膜の上縁部に少なくとも２以上の引出
用の取手を取付け、ケース内からフィルタの取出に際
し、同取手を引上げることを特徴とするフィルタケース
内から使用済みフィルタを取出す方法とした。

【００１３】

【作用】本発明によれば、汚染油が漏れてろ過油を汚染
させることなく、ケース内から取出したフィルタエレメ
ントは裏返ることなく安定し、Ｏリング等の部材への固
着が容易に外れる。

【００１４】

【実施例】次に本発明の１実施例を図１により説明す
る。図示してないが構成は前述の他の従来例と同一であ
り、フイルタケースからのフイルタ引出しようにホルダ
に取付けた取手に代えてフィルタエレメントを被覆して
いる皮膜の上縁部に引出し用の取手を設けてたもので、
２７はプラスチック製のホルダで、フイルタケースの底
部に設けた図示してないボスに嵌込まれ、かつ中心の紙
管２８の周囲にドーナッ状にフィルタエレメント２９を
上面に配設してある構成は従来例で説明した通りであ
る。前記フィルタエレメント２９の外周面にアルミ箔、
プラスチック等の漏洩防止材の外装皮膜５０を被覆し、
同外装皮膜５０の上縁部に同皮膜５０と同材質或いは異
なる材質の引出用の取手５１を少なくとも２か所設けて
ある。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、フィルタケース内に供給された汚染油は漏れ
ることなく全部フィルタエレメントを通過するので、従
来例にあったような汚染油がろ過油に混じることがな
い。また従来例の後者に見られるようなケースからのフ
ィルタエレメントの引出し後の裏返りの問題も、取手が
外装皮膜の上縁部にあってフィルタ全体の重心が取手の
取付点より下部にあるので転倒することはない。更にＯ
リングの部材への固着を外すためのフィルタエレメント
の回動も取手が外装皮膜の上縁部にあるので容易に引張
ることができ、回動が可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を示す図。

【図２】従来のフィルタを示す図。

【図３】図２のフィルタエレメントと引出テープ取付状
態を示す斜視図。

【図４】他の従来フィルタを示す図。

【図５】図４のフィルタエレメントと取手のプ取付状態
を示す斜視図。

【符号の説明】

１ フィルタ ２ フィルタケース ３ フィルタエレメント ４ 入口 ５ 出口 ６ 紙管 ７ 外装皮膜 ８ 内突起 ９ 外突起 １０ ボス １１ 引出テープ ２１ フィルタケース ２２ 出口 ２３ ボス ２４ 蓋 ２５ ボルト ２６ 入口 ２７ ホルダ ２８ 紙管 ２９ フィルタエレメント ３０ 外装皮膜 ３１ 取手 ３２ 油通路 ３３ 油路 ３４ Ｏリング ５０ 外装皮膜 ５１ 引出用の取手

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中心の紙管の周囲にフィルタエレメント
   をドーナッ状に配設するとともに、その外周面にアルミ
   箔、プラスチック等の漏洩防止材の外装皮膜で被覆した
   使用済みのフィルタをフィルタケース内から取出す方法
   において、前記外装皮膜の上縁部に少なくとも２以上の
   引出用の取手を取付け、ケース内からフィルタの取出に
   際し、同取手を引上げることを特徴とするフィルタケー
   ス内から使用済みフィルタを取出す方法。