JPH08308923A - 血液の汚染防止部材 - Google Patents

血液の汚染防止部材

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JPH08308923A
JPH08308923A JP7142426A JP14242695A JPH08308923A JP H08308923 A JPH08308923 A JP H08308923A JP 7142426 A JP7142426 A JP 7142426A JP 14242695 A JP14242695 A JP 14242695A JP H08308923 A JPH08308923 A JP H08308923A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 注射針を用いずに血液回路中から採血可能な
血液回路装置用の採血具に装着されることにより、採血
具内の血液が汚染されるのを防止できる血液の汚染防止
部材を提供する。 【構成】 汚染防止部材20は、可撓性を有しかつ両端
が開口したチューブ21と、そのチューブ21の一方の
開口端21aを塞ぐキャップ22と、キャップ22に過
大な圧力が作用するのを防ぐクランプ23とから構成さ
れている。チューブ21の他方の開口端21bには、採
血具として使用した注射器本体6bの針取付筒部6cが
丁度水密に取りつけられる。 【効果】 医療スタッフが誤って自分の手などに使用済
みの注射針を刺してしまい、被透析者の罹っている病気
に感染してしまうという事故が起こるのを未然に防ぐこ
とができ、安全性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療器具に関し、特に
人工透析において血液回路装置内を流れる血液を採取し
た採血具に装着されることにより採血具内の血液が汚染
されるのを防止する血液の汚染防止部材に関する。
【0002】
【従来の技術】人工透析の際の血液回路は、一般に図9
に示すように、被透析者の体内から血液を取り出す動脈
側回路1Aと、濾過器であるダイアライザ5と、濾過し
た血液を被透析者の体内に戻す静脈側回路1Bとが連結
されて構成されている。動脈側回路1Aには、その動脈
側回路1A内を流れる血液を採取するための採血部2A
と空気抜き用のエアーチャンバー3Aが被透析者に近い
側から順に設けられている。一方、静脈側回路1Bに
は、その静脈側回路1B内を流れる血液に薬液や点滴液
等を注入するための混注部2Bと空気抜き用のエアーチ
ャンバー3Bがダイアライザ5に近い側から順に設けら
れている。従来、採血部2A及び混注部2Bは、その構
成が同じであり、図10に示すように、三方向に液体の
出入口2a,2b,2cを有する略T字型の分岐部材2
の二つの出入口2a,2bに動脈側回路1Aまたは静脈
側回路1Bを構成する2本のチューブ1a,1bが連結
され、かつ残る一つの出入口2cが肉厚のゴム栓2dで
塞がれた構成となっている。そして、採血または薬液等
の注入を行う際には、注射器6を用いており、採血部2
Aまたは混注部2Bのゴム栓2dに注射針6aを刺して
ゴム栓2dを貫通させ、注射器本体6b内と血液回路装
置1内とを連通させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の血液回路では、注射針6aの付いた注射器6を用い
て採血または薬液等の注入を行うため、医者や看護婦な
どの医療スタッフが誤って自分の手などに、被透析者の
血液に触れた注射針6aを刺してしまい、被透析者の罹
っている病気に感染してしまうという事故が起こる危険
性が極めて高かった。また、注射針6aを介して注射器
本体6b内に血液を吸入する、或は注射器本体6b内の
薬液等を排出するため、注射針6aにより血液や薬液等
の流路が狭くなってしまい、吸入や排出の抵抗が大きく
なり、吸入し難い、排出し難いなどの問題点があった。
さらに、採血や薬液等の注入に時間がかかり、手際良く
採血等を終わらせて次の医療処置に移行することができ
ないという問題点もあった。さらにまた、注射器6より
も小さいゴム栓2dに注射針6aを真直に差し込むこと
は非常に困難であり、斜めに刺してしまうことが多く、
採血し難い、注射針6aを何度も刺し直さなければなら
ないなどの問題点もあった。
【0004】そこで、本発明者は、血液回路内の血液の
採取及び血液回路内への薬液等の注入を注射針を使用せ
ずに行う方法を検討した。その結果、図6〜図8に示す
ように、血液回路装置100の外空間に臨んで開口する
開口端12aを有するチューブ12を動脈側回路1Aま
たは静脈側回路1Bから分岐させて設け、そのチューブ
12の開口端12aに注射針を装着していない注射器本
体6bなどからなる採血具または薬液等の注入具を接続
することを考えついた。しかし、その着想によれば、注
射器本体6b内に採取した血液を検査室等へ運搬する際
などに注射器本体6bの本来注射針が取り付けられる針
取付筒部6cは開口したままであるため、注射器本体6
b内の血液が空気に触れて汚染されてしまうという新た
な問題を生じる。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、注射針を用いずに血液回路中から採血可能な血液回
路装置用の採血具に装着されることにより、採血具内の
血液が汚染されるのを防止できる血液の汚染防止部材を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、血液が流れる血液回路から少なくとも一方向に分岐
し、かつ該血液回路の外空間に臨んで開口する開口端を
備えた血液回路装置の前記開口端に水密に装着されて血
液の採取に使用された採血具に、採血終了後に取り付け
られることにより採血具内の血液が空気に触れて汚染さ
れるのを防ぐ汚染防止部材であって、血液回路装置の前
記開口端に装着される前記採血具の筒状の被装着部に水
密に接続可能なチューブと、該チューブを血液の流通が
可能な流通状態とその流通が遮断された遮断状態とに切
り換える切換手段とを有することを特徴とする。
【0007】請求項2に記載した発明は、血液が流れる
血液回路から少なくとも一方向に分岐しかつ該血液回路
の外空間に臨んで開口する開口端を備えた血液回路装置
の前記開口端と、同開口端を介して血液の採取に使用さ
れる採血具との間に介装されるとともに、採血終了後に
おいても前記採血具に装着された状態とされることによ
り採血具内の血液が空気に触れて汚染されるのを防ぐ汚
染防止部材であって、血液回路装置の前記開口端に水密
に接続可能な接続部を有し、かつ前記採血具の筒状の被
装着部に水密に接続可能なチューブと、該チューブを血
液の流通が可能な流通状態とその流通が遮断された遮断
状態とに切り換える切換手段とを有することを特徴とす
る。
【0008】請求項3に記載した発明は、請求項1また
は2記載の発明において、前記チューブは柔軟性を有し
ており、前記切換手段は、前記チューブを挟むことによ
り同チューブを押し潰して血液の流通を断つクランプで
あることを特徴とする。
【0009】請求項4に記載した発明は、請求項1記載
の発明において、前記チューブの、前記採血具の筒状の
被装着部が接続される側と反対側の端部に、同チューブ
の内部空間が外空間に連通された開放状態と該内部空間
が前記外空間から隔絶された閉塞状態とに変換可能な閉
塞手段を有することを特徴とする。
【0010】請求項5に記載した発明は、請求項4記載
の発明において、前記閉塞手段は、前記チューブの端部
に着脱可能なキャップであることを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明によれば、汚染防止部材
は、血液回路装置の採血用の開口端に装着される採血具
の筒状の被装着部に水密に接続可能なチューブと、その
チューブを血液の流通が可能な流通状態とその流通が遮
断された遮断状態とに切り換える切換手段とを有するた
め、その切換手段によりチューブを遮断状態に切り換え
た汚染防止部材を採血終了後の採血具の被装着部に装着
することにより、採血具内の血液と空気との接触が断た
れるので、採取した血液が汚染されてしまうのが未然に
防止される。
【0012】請求項2記載の発明によれば、汚染防止部
材は、血液回路装置の採血用の開口端に水密に接続可能
な接続部を有しかつ採血具の筒状の被装着部に水密に接
続可能なチューブと、そのチューブを血液の流通が可能
な流通状態とその流通が遮断された遮断状態とに切り換
える切換手段とを有するため、採血前に採血用の開口端
と採血具との間に汚染防止部材を介装し、その汚染防止
部材のチューブを切換手段により流通状態に切り換えて
採血を行い、さらに採血終了後にチューブを遮断状態に
切り換え、そのまま採血具に汚染防止部材を装着してお
くことにより、採血具内の血液と空気との接触が断たれ
るので、採取した血液が汚染されてしまうのが未然に防
止される。
【0013】請求項3記載の発明によれば、切換手段が
クランプでできているため、簡素な構成でもって、汚染
防止部材のチューブ内を流れる血液の流通を遮断して採
血具内の血液が空気に接触するのを防ぐことができる。
また、血液の流通及び遮断をワンタッチで切り換えるこ
とができ、操作性に優れる。
【0014】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1記載の汚染防止部材が、汚染防止部材のチューブの端
部を閉塞可能な閉塞手段を有するため、その閉塞手段に
よりチューブの内部空間を外空間から隔絶した状態とす
ることができるので、上記切換手段によるチューブの遮
断と相俟って、より一層確実に採取した血液の汚染を防
止できる。
【0015】請求項5記載の発明によれば、閉塞手段が
着脱可能なキャップでできているため、簡素な構成で汚
染防止部材のチューブの内部空間を外空間から隔絶する
ことができる。
【0016】
【実施例】本発明に係る血液の汚染防止部材の一実施例
を図1乃至図8に基づいて以下に説明する。図1は本発
明に係る汚染防止部材の一例の全体斜視図、図2はその
汚染防止部材が採血具に取り付けられた状態の全体斜視
図、図3は本発明に係る汚染防止部材の他の例の全体斜
視図、図4はその汚染防止部材の他の例を用いて採血し
ている状態の断面図、図5はその汚染防止部材の他の例
を用いて採血した後の状態の概略図、図6は本発明に係
る汚染防止部材の使用を前提とした血液回路装置の一例
の全体図、図7はその血液回路装置を用いて人工透析を
行っている状態の概略図、図8はその血液回路装置の採
血部に採血具が取り付けられた状態の拡大断面図であ
る。なお、これら図1〜図8において、図9及び図10
に示した従来例と同一の構成については同一の符号を付
した。
【0017】まず、本発明に係る汚染防止部材の使用を
前提とした血液回路装置の一例について、図6〜図8を
参照しつつ説明する。この血液回路装置100は、図6
〜図8に示すように、例えば人工透析の際に使用され、
被透析者と動脈側回路1Aのエアーチャンバー3Aとの
間に血液の採取に供される採血部10Aを有しており、
またダイアライザ5と静脈側回路1Bのエアーチャンバ
ー3Bとの間に薬液等の注入に供される混注部10Bを
有している。それら採血部10A及び混注部10Bは、
特に限定しないが、本例では同一の構成となっている。
【0018】採血部10Aまたは混注部10Bは、図8
に示すように、例えば三方向に液体の出入口11a,1
1b,11cを有し、かつそのうちの二つの出入口11
a,11bに動脈側回路1Aまたは静脈側回路1Bを構
成する2本のチューブ1a,1bが水密に連結された略
T字型の分岐部材11と、その分岐部材11の残る一つ
の出入口11cに水密に連結されたチューブ12と、そ
のチューブ12の中ほどに取り付けられたクランプ13
と、分岐したチューブ12の先端の開口端12aに着脱
可能なキャップ14とを備えている。クランプ13は、
チューブ12を締め付けることにより、チューブ12内
の血液や薬液等の流れを遮断できるようになっている。
略U字状のクランプ13には、その一方の自由端23a
に設けられた掛止部23cに他方の自由端23bの先端
を掛止することにより、チューブ12を締め付けた状態
で固定できるロック機構が設けられている。キャップ1
4は、チューブ12の開口端12aを塞ぐ蓋体であり、
開口端12aに被せられて血液回路装置100の内部空
間を外空間から隔絶する。
【0019】このような構成の血液回路装置100内を
流れる血液を採取する際には、例えば図8に示すよう
に、採血具として注射針を装着していない注射器本体6
bを用いることができる。その場合には、注射器本体6
bの針取付筒部6cを採血部10Aのチューブ12の開
口端12aに水密に装着する。同様に、混注部10Bを
介して血液回路装置100内に薬液等を注入する際に
も、注入具として注射針を装着していない注射器本体6
bを用いることができ、針取付筒部6cを混注部10B
のチューブ12の開口端12aに水密に装着すればよ
い。従って、この血液回路装置100によれば、注射針
を用いずに採血及び薬液等の注入を行うことができるの
で、医療スタッフが誤って自分の手などに、被透析者の
血液に触れた注射針を刺してしまい、被透析者の罹って
いる病気に感染してしまうという事故が起こるのを未然
に防ぐことができ、安全性が確保される。なお、採血具
及び注入具として注射器本体6b以外の器具を使用する
こともできる。その場合には、特に図示しないが、それ
ら採血具及び注入具において、注射器本体6bの針取付
筒部6cに相当する筒状の部位(針取付筒部6cも含め
て被装着部と呼ぶ。)をチューブ12の開口端12aに
水密に装着すればよい。
【0020】上記構成の血液回路装置100において
は、採血部10Aを介して採血を行った後に注射器本体
6b内の血液が空気と接触して汚染されるのを防ぐため
に、注射器本体6bの針取付筒部6cに本発明に係る血
液の汚染防止部材(以下、単に汚染防止部材とする。)
を取り付ける。その汚染防止部材の一例を図1に示す。
この汚染防止部材20は、図1に示すように、可撓性を
有しかつ両端が開口したチューブ21と、そのチューブ
21の一方の開口端21aを塞ぐキャップ22と、キャ
ップ22に過大な圧力が作用するのを防ぐクランプ23
とから構成されている。チューブ21の他方の開口端2
1bには、図2に示すように、採血具として使用した注
射器本体6bの針取付筒部6cが丁度水密に取りつけら
れる。
【0021】クランプ23は、例えば締付け状態におい
てチューブ21を押し潰して、チューブ21内の血液の
流れを遮断できるようになっている。従って、クランプ
23は、チューブ21内を血液の流通が可能な状態と流
通を遮断する状態とに切り換える切換手段として機能し
ている。クランプ23は、例えば図1に示すように、弾
性変形可能なプラスチックなどにより略U字状に成形さ
れており、チューブ21を締め付けた状態で固定できる
ロック機構を有している。そのロック機構は、略U字状
のクランプ23の一方の自由端23aに他方の自由端2
3bの先端を掛止する掛止部23cが設けられており、
その掛止部23cに他方の自由端23bの先端を掛止す
ることによりロックされるものである。なお、ロック機
構を、ロック時にチューブ21の締付けを解除し、ロッ
クの解除時にチューブ21を締め付けるような構成とし
てもよい。
【0022】キャップ22は、チューブ21の開口端2
1aを塞ぐ蓋体であり、チューブ21の内部空間を外空
間から隔絶する閉塞手段として機能している。このキャ
ップ22と前記クランプ23により、注射器本体6b内
に採取された血液は空気に触れないように二重に封止さ
れる。図1において22aは、キャップ22の着脱性を
高めるために設けられた把持部である。
【0023】上記構成の汚染防止部材20を使用するこ
とを前提として上記構成の血液回路装置100により人
工透析を行う場合には、従来同様、予め血液回路装置1
00及び採血具である注射器本体6bに、滅菌処理と所
謂ヘパリナイズと呼ばれる血液凝固防止処理を施してお
く。そして、図7に示すように、血液回路装置100を
被透析者に取り付けて人工透析を開始する。なお、採血
部10A及び混注部10Bは、必要のない限り、キャッ
プ14を取り付け、クランプ13を締め付けた状態にし
ておく。
【0024】採血を行う際には、採血部10Aのキャッ
プ14を取り外し、チューブ12の開口端12aに注射
器本体6bの針取付筒部6cを接続し、クランプ13の
締付けを解除して注射器本体6b内に血液を吸入すれば
よい。その際、チューブ12内の空気が注射器本体6b
内に残留しないように血液回路内に空気を追い出す必要
があるが、追い出された空気はエアーチャンバー3Aに
より除去される。採血後、クランプ13を再び締付け状
態とした後、注射器本体6bを取り外す。取り外した注
射器本体6bには、図2に示すように、予め血液凝固防
止処理を施しておいた汚染防止部材20を取り付ける。
それにより、採取した血液が空気に触れて汚染されてし
まうのが防止される。なお、汚染防止部材20の滅菌処
理は必ずしも必要でない。一方、チューブ12の開口端
12aにはキャップ14を取り付ける。
【0025】また、上記汚染防止部材20に代えて、図
3に示すような汚染防止部材30を用いることもでき
る。この汚染防止部材30は、先の汚染防止部材20が
採血後に注射器本体6bに取り付けられる後付けタイプ
であるのに対して、図4に示すように、採血前に予め採
血具である注射器本体6bまたは採血部10Aに取り付
けられる先付けタイプのものである。
【0026】汚染防止部材30は、図3に示すように、
可撓性を有しかつ両端が開口したチューブ31と、その
チューブ31の一方の開口端31aに連結され採血部1
0Aのチューブ12の開口端12aに水密に接続される
接続部となる筒状の接続部材32と、この接続部材32
の開口端32aを塞ぐキャップ32bと、チューブ31
内を血液の流通が可能な状態と遮断状態とに切り換える
クランプ33とから構成されている。チューブ31の他
方の開口端31bには、図4に示すように、注射器本体
6bの針取付筒部6cが丁度水密に取りつけられる。
【0027】クランプ33は、前記クランプ23と同様
の構成のものである。すなわち、クランプ33は、例え
ば締付け状態においてチューブ31を押し潰して、チュ
ーブ31内の血液の流れを遮断できるようになってい
る。従って、クランプ33は、チューブ31内を血液の
流通が可能な状態と流通を遮断する状態とに切り換える
切換手段として機能している。クランプ33は、例えば
図3に示すように、弾性変形可能なプラスチックなどに
より略U字状に成形されており、チューブ31を締め付
けた状態で固定できるロック機構を有している。そのロ
ック機構は、略U字状のクランプ33の一方の自由端3
3aに他方の自由端33bの先端を掛止する掛止部33
cが設けられており、その掛止部33cに他方の自由端
33bの先端を掛止することによりロックされるもので
ある。なお、ロック機構を、ロック時にチューブ31の
締付けを解除し、ロックの解除時にチューブ31を締め
付けるような構成としてもよい。
【0028】上記構成の血液回路装置100を用いて人
工透析等を行っている際に、上記構成の汚染防止部材3
0を用いて採血を行うには、まず、図4に示すように、
採血部10Aのキャップ14を取り外し、予め滅菌処理
及び血液凝固防止処理を施しておいた汚染防止部材30
を血液回路装置100の採血部10Aまたは注射器本体
6bに接続する。その際、汚染防止部材30のクランプ
33の締付けを解除しておいてよい。接続した後、採血
部10Aのクランプ13の締付けを解除し、汚染防止部
材30を介して採血部10Aから注射器本体6b内に血
液を吸入する。血液の採取が終了したら、汚染防止部材
30及び採血部10Aの両クランプ33,13を締め付
けて血液が漏れないようにする。しかる後、図5に示す
ように、汚染防止部材30をつけたまま注射器本体6b
を採血部10Aから離す。それにより、採取した血液が
空気に触れて汚染されてしまうのが防止される。また、
汚染防止部材30をつけた注射器本体6bを採血部10
Aから離す際には、接続部材32の開口端32aをキャ
ップ32bで塞ぎ、一方、採血部10Aにはキャップ1
4を被せておき、血液の漏れを防ぐようにする。
【0029】上記実施例によれば、汚染防止部材20
は、クランプ23により採血具である注射器本体6b内
を外空間から隔絶することができるので、その汚染防止
部材20を採血後に注射器本体6bに装着することによ
り、注射器本体6b内に採取した血液と空気との接触が
断たれるので、採取した血液が汚染されてしまうのが未
然に防止される。そして、汚染防止部材20の開口端2
1aがキャップ22により塞がれるようになっているの
で、クランプ23による汚染防止効果と相俟って、簡素
な構成でもってより一層確実に採取した血液の汚染を防
止できる。
【0030】また、汚染防止部材30は、採血部10A
に接続可能であり、かつクランプ33により採血具であ
る注射器本体6b内を外空間から隔絶することができる
ので、その汚染防止部材30を介して採血部10Aと注
射器本体6bとを連結し、その状態で採血を行い、さら
にクランプ33を締めて採血後においても汚染防止部材
30を注射器本体6bに装着したままにしておくことに
より、注射器本体6b内に採取した血液と空気との接触
が断たれるので、採取した血液が汚染されてしまうのが
未然に防止される。また、接続部材32の開口端32a
をキャップ32bで塞ぐことができるので、血液が漏れ
ることはない。
【0031】なお、本発明は、上記実施例に限らず、種
々設計変更可能であるのはいうまでもない。例えば、汚
染防止部材20,30の各切換手段はクランプ23,3
3に限らず、理化学機器等によく用いられるコック、或
はチューブ21,31を折り返して固定する手段など、
チューブ21,31を血液の流通が可能な流通状態とそ
の流通が遮断された遮断状態とに切り換えることができ
れば、いかような構成のものまたはいかような手段を有
するものでもよい。また、汚染防止部材20の閉塞手段
はキャップ22に限らず、注射器本体6bの内部空間を
外空間から隔絶できれば、いかように構成されていても
よい。そして、クランプ23とキャップ22との間に血
液検査用の試薬等を予め充填しておいてもよい。そのよ
うにすれば、汚染防止部材20を装着した直後、すなわ
ち採血終了直後にクランプ23の締付けを解除して採取
した血液と試薬等を混ぜることにより、迅速に血液検査
を行うことができる。さらに、汚染防止部材20及び3
0は、注射器本体6b以外の採血具にも使用できる。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、汚染防止
部材は、血液回路装置の採血用の開口端に装着される採
血具の筒状の被装着部に水密に接続可能なチューブと、
そのチューブを血液の流通が可能な流通状態とその流通
が遮断された遮断状態とに切り換える切換手段とを有す
るため、その切換手段によりチューブを遮断状態に切り
換えた汚染防止部材を採血終了後の採血具の被装着部に
装着することにより、採血具内の血液と空気との接触が
断たれるので、採取した血液が汚染されてしまうのが未
然に防止される。
【0033】請求項2記載の発明によれば、汚染防止部
材は、血液回路装置の採血用の開口端に水密に接続可能
な接続部を有しかつ採血具の筒状の被装着部に水密に接
続可能なチューブと、そのチューブを血液の流通が可能
な流通状態とその流通が遮断された遮断状態とに切り換
える切換手段とを有するため、採血前に採血用の開口端
と採血具との間に汚染防止部材を介装し、その汚染防止
部材のチューブを切換手段により流通状態に切り換えて
採血を行い、さらに採血終了後にチューブを遮断状態に
切り換え、そのまま採血具に汚染防止部材を装着してお
くことにより、採血具内の血液と空気との接触が断たれ
るので、採取した血液が汚染されてしまうのが未然に防
止される。
【0034】請求項3記載の発明によれば、切換手段が
クランプでできているため、簡素な構成でもって、汚染
防止部材のチューブ内を流れる血液の流通を遮断して採
血具内の血液が空気に接触するのを防ぐことができる。
また、血液の流通及び遮断をワンタッチで切り換えるこ
とができ、操作性に優れる。
【0035】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1記載の汚染防止部材が、汚染防止部材のチューブの端
部を閉塞可能な閉塞手段を有するため、その閉塞手段に
よりチューブの内部空間を外空間から隔絶した状態とす
ることができるので、上記切換手段によるチューブの遮
断と相俟って、より一層確実に採取した血液の汚染を防
止できる。
【0036】請求項5記載の発明によれば、閉塞手段が
着脱可能なキャップでできているため、簡素な構成で汚
染防止部材のチューブの内部空間を外空間から隔絶する
ことができる。
【0037】従って、本発明によれば、採血を行う際に
従来のように注射針を用いずに済み、医療スタッフが誤
って自分の手などに、被透析者の血液に触れた注射針を
刺してしまい、被透析者の罹っている病気に感染してし
まうという事故が起こるのを未然に防ぐことができ、安
全性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汚染防止部材の一例の全体斜視図
である。
【図2】その汚染防止部材が採血具に取り付けられた状
態の全体図である。
【図3】本発明に係る汚染防止部材の他の例の全体斜視
図である。
【図4】その汚染防止部材の他の例を用いて採血してい
る状態の断面図である。
【図5】その汚染防止部材の他の例を用いて採血した後
の状態の概略図である。
【図6】本発明に係る汚染防止部材の使用を前提とした
血液回路装置の一例の全体図である。
【図7】その血液回路装置を用いて人工透析を行ってい
る状態の概略図である。
【図8】その血液回路装置の採血部に採血具が取り付け
られた状態の拡大断面図である。
【図9】従来の血液回路の全体図である。
【図10】従来の血液回路の採血部に採血具が取り付け
られた状態の拡大断面図である。
【符号の説明】
1,100 血液回路装置 1A 動脈側回路 1B 静脈側回路 1a,1b 動脈側回路または静脈側回路を構成するチ
ューブ 2 分岐部材 2A,10A 採血部 2B,10B 混注部 2a,2b,2c,11a,11b,11c 液体の出
入口 2d ゴム栓 3A,3B エアーチャンバー 5 ダイアライザ 6 注射器 6a 注射針 6b 注射器本体(採血具) 6c 針取付筒部(被装着部) 11 分岐部材 12 チューブ 12a 開口端 13 クランプ 13a,13b クランプの自由端 13c 掛止部 14 キャップ 20,30 汚染防止部材 21,31 チューブ 21a,21b,31a,31b,32a 開口端 22,32b キャップ(閉塞手段) 22a 把持部 23,33 クランプ(切換手段) 23a,23b,33a,33b クランプの自由端 23c,33c 掛止部 32 接続部材(接続部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液が流れる血液回路から少なくとも一
    方向に分岐し、かつ該血液回路の外空間に臨んで開口す
    る開口端を備えた血液回路装置の前記開口端に水密に装
    着されて血液の採取に使用された採血具に、採血終了後
    に取り付けられることにより採血具内の血液が空気に触
    れて汚染されるのを防ぐ汚染防止部材であって、 血液回路装置の前記開口端に装着される前記採血具の筒
    状の被装着部に水密に接続可能なチューブと、 該チューブを血液の流通が可能な流通状態とその流通が
    遮断された遮断状態とに切り換える切換手段とを有する
    ことを特徴とする血液の汚染防止部材。
  2. 【請求項2】 血液が流れる血液回路から少なくとも一
    方向に分岐しかつ該血液回路の外空間に臨んで開口する
    開口端を備えた血液回路装置の前記開口端と、同開口端
    を介して血液の採取に使用される採血具との間に介装さ
    れるとともに、採血終了後においても前記採血具に装着
    された状態とされることにより採血具内の血液が空気に
    触れて汚染されるのを防ぐ汚染防止部材であって、 血液回路装置の前記開口端に水密に接続可能な接続部を
    有し、かつ前記採血具の筒状の被装着部に水密に接続可
    能なチューブと、 該チューブを血液の流通が可能な流通状態とその流通が
    遮断された遮断状態とに切り換える切換手段とを有する
    ことを特徴とする血液の汚染防止部材。
  3. 【請求項3】 前記チューブは柔軟性を有しており、 前記切換手段は、前記チューブを挟むことにより同チュ
    ーブを押し潰して血液の流通を断つクランプであること
    を特徴とする請求項1または2記載の血液の汚染防止部
    材。
  4. 【請求項4】 前記チューブの、前記採血具の筒状の被
    装着部が接続される側と反対側の端部に、同チューブの
    内部空間が外空間に連通された開放状態と該内部空間が
    前記外空間から隔絶された閉塞状態とに変換可能な閉塞
    手段を有することを特徴とする請求項1記載の血液の汚
    染防止部材。
  5. 【請求項5】 前記閉塞手段は、前記チューブの端部に
    着脱可能なキャップであることを特徴とする請求項4記
    載の血液の汚染防止部材。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10169618A (ja) * 1996-12-09 1998-06-23 Jms Co Ltd チューブ開閉クランプ

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