JPH08308211A - 超電導回転電機の冷媒給排装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、超電導回転電機の大型化に伴い必要
となる冷媒の供給・排気量を確保する。 【構成】超電導回転電機の回転軸１とケーシング６との
間に中間筒２０を設け、これら回転軸１及びケーシング
６と中間筒２０との各間にそれぞれシール機構２３を設
け、中間筒２０を回転軸１よりも遅い回転速度で回転さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、超電導回転電機の回転
軸に冷媒を供給して極低温に冷却し、その冷媒を外部に
排気する超電導回転電機の冷媒給排装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】超電導回転電機、例えば超電導発電機
は、その回転子内の超電導界磁巻線を極低温に冷却して
使用している。このために回転電気外部と回転子内の極
低温に冷却された超電導界磁巻線との間には、真空断熱
層を設けることによりその断熱を行い、これと共に回転
子外部より冷媒を供給し、その排気冷媒を回収すること
が必要となる。

【０００３】これらは通常、超電導回転電機の回転軸の
一端側に冷媒給排装置を設けることによって行ってい
る。図７はかかる超電導回転電機の冷媒給排装置の縦断
面構造図である。

【０００４】超電導回転電機の回転軸１の軸端には、冷
媒供給管２が挿入されている。この回転軸１には、その
内部に冷媒気体の通る冷媒排気管３が形成され、かつそ
の回転軸表面に排気口４が形成されている。

【０００５】又、回転軸１の軸端には、各軸受５を介し
て静止部としてのケーシング６が支持されている。この
ケーシング６には、冷媒気体のケーシング排気口７が形
成されている。なお、このケーシング排気口７は、図示
しないケーシング外配管に接続されている。

【０００６】これら回転軸１とケーシング６との間に
は、シール機構８が設けられている。このシール機構８
は、真空断熱層を形成し、大気と排気冷媒、及び排気冷
媒と供給冷媒とを隔離するものとなっている。なお、排
気冷媒の経路が複数ある場合には、排気冷媒同士間にそ
れぞれシール機能を設けてそれぞれ隔離する。

【０００７】このシール機構８は、例えば磁性流体シー
ルが用いられ、マグネット９、このマグネット９の両側
に設けられたポールピース１０、及びこのポールピース
１０と回転軸１との間に形成された僅かなキャップを満
たす磁性流体１１により構成されている。

【０００８】なお、ポールピース１０と回転軸１との間
にキャップの確保は、各軸受５によって達成されてい
る。このような構成であれば、冷却供給管２を通して回
転軸１内に冷媒が供給されると、この冷媒により回転子
は冷却される。

【０００９】この冷媒は、回転子内で気化し、この冷媒
気体は、冷媒排気管３を通り、回転軸表面の排気口４か
らケーシング６内に排出され、さらにケーシング排気口
７からケーシング外配管に放出される。

【００１０】ところで、超電導回転電機が大型化する
と、その界磁巻線及び構造物が大型化し、これに伴って
超電導回転電機への侵入熱は増大し、冷媒の供給量を増
加させせなければならない。

【００１１】このため、冷媒供給管２及び冷媒排気管３
の管径を増大させる必要があり、これら冷媒の供給・排
気管２、３の管径増大により回転軸１の軸外径も大きく
しなければならない。

【００１２】しかしながら、これら供給・排気管２、３
及び回転軸１の径増大により回転軸１の軸外径周速は速
くなり、いかなる構成のシール機構８を用いたとして
も、回転軸１の軸外径周速の速くなるに従って摩擦損失
は増大する。

【００１３】このため、磁性流体シールを用いたシール
機構８では、磁性流体１１の過熱により劣化を早めた
り、又メカニカルシールの場合には摩擦量が増大して寿
命が短くなる。このような事から、上記構成の大型の超
電導回転電機での冷却能力は、連続真空排気装置のシー
ル機構８の周速によって制約を受けている。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】以上のように超電導回
転電機の大型化に伴う冷媒供給量の増加のために回転軸
１の軸外径が大きくなり、これにより回転軸１の軸外径
の周速が速くなって摩擦損失が増大し、これが冷却能力
に制約を与えている。そこで本発明は、超電導回転電機
の大型化に伴い必要となる冷媒の供給・排気量を確保で
きる超電導回転電機の冷媒給排装置を提供することを目
的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】請求項１によれば、超電
導回転電機の回転軸に対して静止部を軸受を介して支持
し、かつ冷媒を回転軸に供給し、この回転軸を通った冷
媒を静止部を通して外部に排気する超電導回転電機の冷
媒給排装置において、回転軸と静止部との間に配置され
た少なくとも１つの回転自在な中間筒と、これら回転軸
及び静止部と中間筒との各間、中間筒同士の間にそれぞ
れ設けられ、冷媒の供給排気路を真空熱遮断するシール
機構と、を備えて上記目的を達成しようとする超電導回
転電機の冷媒給排装置である。

【００１６】請求項２によれば、超電導回転電機の回転
軸の回転速度を減速して中間筒に伝達する伝達機構を設
けた超電導回転電機の冷媒給排装置である。請求項３に
よれば、超電導回転電機の回転軸の外周に設けられた歯
車及び静止部の内側に設けられた歯車に対して噛み合う
歯車を中間筒に設け、これら歯車による減速比によって
決まる回転速度で中間筒を回転させる超電導回転電機の
冷媒給排装置である。

【００１７】請求項４によれば、駆動モータの回転軸を
歯車機構を介して中間筒と連結する超電導回転電機の冷
媒給排装置である。請求項５によれば、中間筒における
シール機構と接触する部分の径を小さく形成する超電導
回転電機の冷媒給排装置である。

【００１８】請求項６によれば、回転軸及び静止部と中
間筒との各間、又は中間筒同士の間にそれぞれ転がり軸
受を設けた超電導回転電機の冷媒給排装置である。請求
項７によれば、中間筒に冷却用フィンを設けた超電導回
転電機の冷媒給排装置である。

【００１９】

【作用】請求項１によれば、超電導回転電機の回転軸と
静止部との間に少なくとも１つの回転自在な中間筒を設
け、これら回転軸及び静止部と中間筒との各間、中間筒
同士の間にそれぞれシール機構を設ければ、中間筒は例
えば回転軸によりも遅い回転速度で回転する。これによ
り、超電導回転電機が大型化して回転軸の軸外径が大き
くなってその軸外径の周速が速くなっも、中間筒におけ
る減速により摩擦損失を減少でき、必要とされる冷媒の
供給・排気量を確保できる。

【００２０】請求項２によれば、伝達機構を設け、これ
によって超電導回転電機の回転軸の回転速度を減速して
中間筒に伝達する。請求項３によれば、超電導回転電機
の回転軸の回転を、この回転軸外周や静止部の内側、及
び中間筒に設けられた各歯車により減速して中間筒に伝
達し、この中間筒をこれら歯車により決まる減速比によ
って回転させる。

【００２１】請求項４によれば、駆動モータの回転軸を
歯車機構を介して中間筒で伝達すれば、任意の回転速度
で中間筒を回転できる。請求項５によれば、中間筒にお
けるシール機構と接触する部分の径を小さく形成するこ
とにより、この部分の周速を低減できる。

【００２２】請求項６によれば、回転軸及び静止部と中
間筒との各間、又は中間筒同士の間にそれぞれ設けられ
た転がり軸受により、シール部分の径を小さくでき、こ
のシール部分の周速を低減できる。請求項７によれば、
中間筒に冷却用フィンを設けることにより、シール部に
おける摩擦損失による過熱を低く抑えることができる。

【００２３】

【実施例】以下、本発明の第１の実施例について図面を
参照して説明する。なお、図７と同一部分には同一符号
を付してある。図１は超電導回転電機の冷媒給排装置の
縦断面構造図である。

【００２４】超電導回転電機の回転軸１の軸端には、冷
媒供給管２が挿入されている。この回転軸１には、その
内部に冷媒気体の通る冷媒排気管３が形成され、かつそ
の回転軸表面に排気口４が形成されている。

【００２５】又、回転軸１の軸端には、各軸受５を介し
て静止部としてのケーシング６が設けられている。この
ケーシング６には、冷媒気体のケーシング排気口７が形
成されている。このケーシング排気口７は、図示しない
ケーシング外配管に接続されている。

【００２６】これら回転軸１とケーシング６との間に
は、中間筒２０が設けられている。この中間筒２０は、
回転軸１との間、及びケーシング６との間にそれぞれ設
けられた各軸受２１を介して回転自在に支持されてい
る。又、この中間筒２０には、中間筒排気口２２が形成
されている。

【００２７】この中間筒２０は、回転軸１との間、及び
ケーシング６との間には、それぞれシール機構２３が設
けられている。これらシール機構２３は、真空断熱層を
形成し、大気と排気冷媒、及び排気冷媒と供給冷媒とを
隔離するものである。なお、排気冷媒の経路が複数ある
場合には、排気冷媒同士間にそれぞれシール機能を設け
てそれぞれ隔離する。

【００２８】これらシール機構２３は、例えば磁性流体
シールが用いられ、図７に示すシール機構８と同様に、
マグネット９、このマグネット９の両側に設けられたポ
ールピース１０、及びこのポールピース１０と回転軸
１、又は中間筒２０との間に形成された僅かなキャップ
を満たす磁性流体１１により構成されている。

【００２９】このような構成であれば、冷却供給管２を
通して回転軸１内に冷媒が供給されると、この冷媒によ
り回転子は冷却される。この冷媒は、回転子内で気化
し、この冷媒気体は、冷媒排気管３を通り、回転軸表面
の排気口４からケーシング６内に排出され、さらに中間
筒排気口２２、ケーシング排気口７からケーシング外配
管に放出される。

【００３０】このとき、中間筒２０は、その内周部と外
周部の各軸受２１、及び各シール機構２３との間で発生
する摩擦トルクの関係によって定まる中間速度で回転軸
１の周方向に回転する。

【００３１】この結果、中間筒２０が回転軸１の回転速
度よりも遅い回転速度で回転し、各軸受２１及び各シー
ル機構２３における相対周速は小さくなる。しかるに、
各シール機構２３の摩擦損失は減少し、シール寿命に余
裕が生じ、これと共に回転軸１の径を大きくして回転子
内の冷媒供給管２及び排気管４の管径を大きくできる。

【００３２】このように上記第１の実施例においては、
超電導回転電機の回転軸１とケーシング６との間に中間
筒２０を設け、かつこれら回転軸１及びケーシング６と
中間筒２０との各間にそれぞれシール機構２３を設けた
ので、中間筒２０を回転軸１よりも遅い回転速度で回転
するものとなり、超電導回転電機の大型化に伴って回転
軸１の軸外径が大きくなってその軸外径の周速が速くな
っも、中間筒２０における減速により摩擦損失を減少で
き、必要とされる冷媒の供給・排気量を十分に確保で
き、超電導回転電機に十分な冷却能力を与えることがで
きる。

【００３３】そのうえ、各シール機構２３の摩擦損失が
減少してシール寿命を長くでき、各シール機構２３の信
頼性を向上できる。このようなな事から、より大型の超
電導回転電機を作製できる。

【００３４】次に本発明の第２の実施例について説明す
る。なお、図１と同一部分には同一符号を付してその詳
しい説明は省略する。図２は超電導回転電機の冷媒給排
装置の縦断面構造図である。

【００３５】この冷媒給排装置は、超電導回転電機の回
転軸１の回転力を利用して中間筒２０を回転させるもの
で、回転軸１の回転速度を減速して中間筒２０に伝達す
る伝達機構が設けられている。

【００３６】すなわち、回転軸１の外周には歯車３０が
設けられ、ケーシング６の内側には内歯として歯車３１
が設けられている。又、中間筒２０の一端には、歯車３
２が設けられ、この歯車３２は、歯車３０、３１と噛み
合って遊星歯車を形成している。

【００３７】しかるに、中間筒２０は、遊星歯車を形成
する各歯車３０、３１、３２の減速比によって決まる回
転速度で回転するものとなっている。このような構成で
あれば、冷却供給管２を通して回転軸１内に冷媒が供給
されると、この冷媒により回転子は冷却される。

【００３８】この冷媒は、回転子内で気化し、この冷媒
気体は、冷媒排気管３を通り、回転軸表面の排気口４か
らケーシング６内に排出され、さらに中間筒排気口２
２、ケーシング排気口７からケーシング外配管に放出さ
れる。

【００３９】このとき、中間筒２０は、遊星歯車を形成
する各歯車３０、３１、３２の減速比によって決まる回
転速度で回転軸１の周方向に回転する。この結果、各軸
受２１及び各シール機構２３における相対周速は小さく
なり、各シール機構２３の摩擦損失は減少し、シール寿
命に余裕が生じ、これと共に回転軸１の径を大きくして
回転子内の冷媒供給管２及び排気管４の管径を大きくで
きる。

【００４０】このように上記第２の実施例によれば、遊
星歯車を形成する各歯車３０、３１、３２の減速比によ
って決まる回転速度で中間筒２０を回転軸１の回転速度
よりも減速して回転させるので、上記第１の実施例と同
様の効果を奏することができる。

【００４１】さらに、中間筒２０の回転速度を最適な回
転速度になるように遊星歯車を形成する各歯車３０、３
１、３２を選定すれば、超電導回転電機に安定した冷却
能力を与えることができる。

【００４２】次に本発明の第３の実施例について説明す
る。なお、図１と同一部分には同一符号を付してその詳
しい説明は省略する。図３は超電導回転電機の冷媒給排
装置の縦断面構造図である。

【００４３】この冷媒給排装置は、駆動モータ４０の回
転軸４１を歯車機構４２を介して中間筒２０と連結した
構成である。すなわち、駆動モータ４０の回転軸４１の
先端には、はすば歯車４３が取り付けられている。又、
中間筒２０の一端には、はすば歯車４４が設けられ、こ
れらはすば歯車４３、４４は互いに噛み合っている。

【００４４】このような構成であれば、上記同様に、冷
却供給管２を通して回転軸１内に冷媒が供給されると、
この冷媒により回転子は冷却され、冷媒気体はケーシン
グ排気口７からケーシング外配管に放出される。

【００４５】このとき、中間筒２０は、駆動モータ４０
の駆動により、各はすば歯車４３、４４を介して回転軸
１の周方向に回転する。そして、この中間筒２０の回転
速度は、駆動モータ４０の駆動により任意に選定され
る。

【００４６】このように上記第３の実施例によれば、回
転筒２０を駆動モータ４０の駆動により行うようにした
ので、上記第１の実施例と同様の効果を奏することがで
き、中間筒２０の回転速度を駆動モータ４０の駆動によ
り最適に選定できる。

【００４７】次に本発明の第４の実施例について説明す
る。なお、図１と同一部分には同一符号を付してその詳
しい説明は省略する。図４は超電導回転電機の冷媒給排
装置の縦断面構造図である。

【００４８】この冷媒給排装置の中間筒５０は、段付き
に形成し、各シール機構５１と接触する部分の径を小さ
くしている。なお、各シール機構５１は、図７に示すシ
ール機構８と同様に、マグネット９、このマグネット９
の両側に設けられたポールピース１０、及びこのポール
ピース１０と回転軸１、又は中間筒２０との間に形成さ
れた僅かなキャップを満たす磁性流体１１により構成さ
れている。

【００４９】このような構成であれば、上記同様に、冷
却供給管２を通して回転軸１内に冷媒が供給されると、
この冷媒により回転子は冷却され、冷媒気体はケーシン
グ排気口７からケーシング外配管に放出される。

【００５０】このとき、中間筒５０は、その内周部と外
周部の各軸受２１、及び各シール機構２３，５３との間
で発生する摩擦トルクの関係によって定まる中間速度で
回転軸１の周方向に回転し、かつ段付きの部分の回転速
度は減速される。

【００５１】このように上記第４の実施例によれば、中
間筒５０を段付きに形成したので、この段付きの部分の
回転速度を減速でき、上記第１の実施例と同様の効果を
奏することができる。

【００５２】次に本発明の第５の実施例について説明す
る。なお、図１と同一部分には同一符号を付してその詳
しい説明は省略する。図５は超電導回転電機の冷媒給排
装置の縦断面構造図である。

【００５３】中間筒６０における回転軸１側には、各転
がり軸受（内輪）６１が設けられ、かつ中間筒２０にお
けるケーシング６側には、各転がり軸受６２が設けられ
ている。

【００５４】このような構成であれば、上記同様に、冷
却供給管２を通して回転軸１内に冷媒が供給されると、
この冷媒により回転子は冷却され、冷媒気体はケーシン
グ排気口７からケーシング外配管に放出される。

【００５５】このとき中間筒２０は、各転がり軸受６
１、６２を介して回転軸１の回転速度よりも遅い回転速
度で回転する。このように上記第５の実施例によれば、
中間筒２０が各転がり軸受６１、６２を介して回転軸１
の回転速度よりも遅い回転速度で回転するので、上記第
１の実施例と同様の効果を奏することは言うまでもな
い。

【００５６】次に本発明の第６の実施例について説明す
る。なお、図１と同一部分には同一符号を付してその詳
しい説明は省略する。図６は超電導回転電機の冷媒給排
装置の縦断面構造図である。

【００５７】この冷媒給排装置は、上記第１の実施例に
示す中間筒２０の両端側にそれぞれ冷却用フィン７０を
形成したものである。このような構成であれば、、冷却
供給管２を通して回転軸１内に冷媒が供給されると、こ
の冷媒により回転子は冷却され、その冷媒気体は、ケー
シング排気口７からケーシング外配管に放出される。

【００５８】このとき、中間筒２０は、その内周部と外
周部の各軸受２１、及び各シール機構２３との間で発生
する摩擦トルクの関係によって定まる減速された速度で
回転軸１の周方向に回転する。

【００５９】又、各シール機構２３において発生した熱
は、冷却用フィン７０から放熱される。このように上記
第６の実施例においては、中間筒２０の両端側にそれぞ
れ冷却用フィン７０を形成したので、各シール機構２３
における摩擦損失による加熱を低く抑えることができ、
上記第１の実施例と同様の効果、つまり回転軸１の径を
大きくでき、かつ超電導回転電機の冷却特性を改善でき
る。

【００６０】なお、本発明は、上記第１乃至第６の各実
施例に限定されるものでなく各種変形してもよい。例え
ば、中間筒２０を回転軸１の回転速度よりも減速する機
構は、他の機構を用いてもよい。

【００６１】又、中間筒２０は、１つに限らず、複数回
転軸１とケーシング６の間に配置してもよい。この場
合、各中間筒２０同士の間にもそれぞれシール機構を設
けることになる。

【００６２】

【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、超
電導回転電機の大型化に伴い必要となる冷媒の供給・排
気量を確保できる超電導回転電機の冷媒給排装置を提供
できる。

【００６３】又、本発明によれば、超電導回転電機の大
型化に伴って回転軸の軸外径が大きくなっても、中間筒
における減速により摩擦損失を減少でき、必要とされる
冷媒の供給・排気量を十分に確保でき、超電導回転電機
に十分な冷却能力を与えることができる超電導回転電機
の冷媒給排装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる超電導回転電機の冷媒給排装置
の第１の実施例を示す縦断面構造図。

【図２】本発明に係わる超電導回転電機の冷媒給排装置
の第２の実施例を示す縦断面構造図。

【図３】本発明に係わる超電導回転電機の冷媒給排装置
の第３の実施例を示す縦断面構造図。

【図４】本発明に係わる超電導回転電機の冷媒給排装置
の第４の実施例を示す縦断面構造図。

【図５】本発明に係わる超電導回転電機の冷媒給排装置
の第５の実施例を示す縦断面構造図。

【図６】本発明に係わる超電導回転電機の冷媒給排装置
の第６の実施例を示す縦断面構造図。

【図７】従来装置の縦断面構造図。

【符号の説明】

１…回転軸、２…冷媒供給管、３…冷媒排気管、６…ケ
ーシング、２０，５０…中間筒、２１…軸受、２２…中
間筒排気口、２３，５１…シール機構、３０，３１，３
２…歯車、４０…駆動モータ、４３，４４…はすば歯
車、６１，６２…転がり軸受、７０…冷却用フィン。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 超電導回転電機の回転軸に対して静止部
   を軸受を介して支持し、かつ冷媒を前記回転軸に供給
   し、この回転軸を通った前記冷媒を前記静止部を通して
   外部に排気する超電導回転電機の冷媒給排装置におい
   て、 前記回転軸と前記静止部との間に配置された少なくとも
   １つの回転自在な中間筒と、 これら回転軸及び静止部と前記中間筒との各間、前記中
   間筒同士の間にそれぞれ設けられ、前記冷媒の供給排気
   路を真空熱遮断するシール機構と、を具備したことを特
   徴とする超電導回転電機の冷媒給排装置。
2. 【請求項２】 超電導回転電機の回転軸の回転速度を減
   速して中間筒に伝達する伝達機構を設けたことを特徴と
   する請求項１記載の超電導回転電機の冷媒給排装置。
3. 【請求項３】 超電導回転電機の回転軸の外周に設けら
   れた歯車及び静止部の内側に設けられた歯車に対して噛
   み合う歯車を中間筒に設け、これら歯車による減速比に
   よって決まる回転速度で前記中間筒を回転させることを
   特徴とする請求項２記載の超電導回転電機の冷媒給排装
   置。
4. 【請求項４】 駆動モータの回転軸を歯車機構を介して
   中間筒と連結することを特徴とする請求項１記載の超電
   導回転電機の冷媒給排装置。
5. 【請求項５】 中間筒におけるシール機構と接触する部
   分の径を小さく形成することを特徴とする請求項１記載
   の超電導回転電機の冷媒給排装置。
6. 【請求項６】 回転軸及び静止部と中間筒との各間、又
   は前記中間筒同士の間にそれぞれ転がり軸受を設けたこ
   とを特徴とする請求項１記載の超電導回転電機の冷媒給
   排装置。
7. 【請求項７】 中間筒に冷却用フィンを設けたことを特
   徴とする請求項１記載の超電導回転電機の冷媒給排装
   置。