JPH08308057A - ケーブルの接続方法およびケーブル接続構造 - Google Patents

ケーブルの接続方法およびケーブル接続構造

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JPH08308057A
JPH08308057A JP7112137A JP11213795A JPH08308057A JP H08308057 A JPH08308057 A JP H08308057A JP 7112137 A JP7112137 A JP 7112137A JP 11213795 A JP11213795 A JP 11213795A JP H08308057 A JPH08308057 A JP H08308057A
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cable
insulator
premolded
connection structure
crosslinkable
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Application number
JP7112137A
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English (en)
Inventor
Atsushi Totani
敦 戸谷
Tamami Shimomura
珠三 霜村
Shigeto Nakamura
重人 中村
Iwao Otaka
巖 大高
Hiroshi Kato
寛 加藤
Masaki Kawahigashi
正記 川東
Kunihiko Kondo
邦彦 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ブロックモールド型接続構造を用いるケーブ
ルの接続方法であって、プレモールド補強絶縁体とケー
ブル絶縁層と外部遮蔽層とで囲まれた隙間に架橋性絶縁
体を有するブロックモールド型接続構造を加熱、加圧す
ることを特徴とするケーブルの接続方法。 【効果】 本発明のケーブルの接続方法によれば、熟練
を要せず、容易に組み立てが可能で、施工時間が短いと
いうBMJの長所をなにひとつ損なうことなく、組み立
て後の加熱、加圧によって接続部に絶縁破壊を生じさ
せ、ケーブルの接続部の性能を低下させるという欠点が
解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーブルの接続方法お
よびケーブルの接続構造に関する。さらに詳しくは、ブ
ロックモールド型接続構造において、加熱、加圧時に生
じるプレモールド補強絶縁体の絶縁性能の低下を回避す
るケーブルの接続方法、および絶縁性能の低下していな
いケーブルの接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブル用中間接続構造として、補
強絶縁体に架橋剤を添加したポリエチレンを用い、該補
強絶縁体とケーブル絶縁層とを架橋一体化させるモール
ド方式が採用されている。例えば、接続現場において管
理された雰囲気下で、ケーブルの製造と同じように押出
機を使って前記ポリエチレンを補強絶縁体形状に押出
し、成形、外部半導電層を施した後、加熱、架橋する押
出モールド型接続部(EMJ)が、超高圧送電線路の接
続部として使用されている。EMJは、非常に優れた性
能と信頼性を有する接続構造であるが、施工に熟練を要
するとともに、補強絶縁体内部に異物等が混入すること
を防止するための作業現場の環境管理が重要で、そのた
め多くの時間を必要としている。
【0003】EMJに対して、施工の簡略化を目指し
た、エポキシユニットと合成ゴム製のプレモールド絶縁
体を用いたプレハブ接続部(PMJ)がある。しかしP
MJは形状、重量が大きく、また数種類の絶縁体材料を
使用しなければならず、長時間の使用状況に於ける経時
変化に対する信頼性にも問題があり、今後の検討が待た
れている状態である。
【0004】異種材料絶縁体の界面の存在しない、前記
EMJの特徴を継承し、かつPMJの簡便さを兼ね備え
た接続部としてブロックモールド型接続部(BMJ)が
ある。BMJは、接続構造に用いられる補強絶縁体を品
質管理の容易な工場内で、成形、検査しておき(プレモ
ールド補強絶縁体という)、これをケーブル接続現場に
搬入し、既に布設されているケーブルと組立てた後、外
部遮蔽層を設け、これらを加熱、加圧して、ケーブル絶
縁層と接続構造の補強絶縁体とを密着させた接続構造で
ある。BMJは、施工方法が簡略化され大幅な施工時間
の短縮を可能し、かつEMJと同等の性能を有する。
【0005】BMJの構造および接続方法を図5を用い
て説明する。図5は分割方式BMJである。接続構造を
形成するにあたり、接続されるケーブル1の曲がり癖を
矯正した後、金属製外皮管6とケーブル遮蔽層4とを取
り除き、ケーブル絶縁層3の端部を所定の寸法に除き、
ケーブルの導体2を露出させる。次いでケーブル絶縁層
3を鉛筆削り状Aに加工する。導体接続管8でケーブル
導体2、2aを接続固定し、導体接続管8にケーブル
9、9aを接続する。半導電層9cを形成し、プレモー
ルド補強絶縁体16を接続部に配置する。外部遮蔽層を
プレモールド補強絶縁体16上に設け、これらを加熱、
加圧することによって絶縁体16が軟化、架橋し、ケー
ブル絶縁層3と融着一体化される。該分割方式BMJ
は、プレモールド補強絶縁体の、接続部分を収納する空
間が、少なくともケーブルの軸方向、あるいは径方向に
2分割以上に分けられた構造をもつ。図6は挿入方式B
MJであって、ケーブルが接続され、加圧加熱される前
の状態を示している。これも分割方式と同様に、ケーブ
ル1、1aの曲がり癖を矯正した後、金属製外皮管、ケ
ーブル遮蔽層およびケーブル絶縁層3、3aの端部を取
り除いてケーブルの導体2、2aを露出させ、またケー
ブル絶縁層3、3aの端部はテーパ状に切削加工され、
ケーブルの導体露出部にそれぞれ導体同士を係止する装
置を有する導体接続子8’、8’aを配置し、ケーブル
1、1aを筒状のプレモールド補強絶縁体16のケーブ
ル挿入孔より挿入し、係止装置によりケーブル同士を固
定し、次に外部遮蔽層(外部半導電層)21を補強絶縁
体16とケーブル絶縁層3上に設けた状態である。該接
続構造は、次に加熱され、矢印方向に加圧されてケーブ
ル絶縁層3とプレモールド補強絶縁体16とは架橋、融
着し、一体化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記BMJ
は、分割方式であれ挿入方式であれ、ケーブルにプレモ
ールド補強絶縁体を取り付けた後、加熱、加圧すると、
プレモールド補強絶縁体のテーパ状先端部(図6で5
0、50a)付近の外部遮蔽層が変形し、結果として絶
縁破壊が起こりやすいという問題があった。本発明者ら
は、上記問題を種々検討した結果、それがプレモールド
補強絶縁体の軟化・融解の進行に伴って発生することを
初めて発見した。
【0007】以下に上記問題が起きる過程を詳細に説明
する。図7に従来のBMJの加熱・加圧前の、図8に同
じく従来のBMJの加熱、加圧後のプレモールド補強絶
縁体16のテーパ部先端50の拡大図を示す。図7およ
び図8において、3はケーブルの絶縁層を、21は外部
遮蔽層を示す。また加熱、加圧前にはケーブル絶縁層3
と補強絶縁体16との間には、両者の組立裕度として隙
間Tが存在する。接続部が加熱されて、補強絶縁体16
は、表面から内部に向けて軟化、融解が進行し、これと
同時に外部からかけられる圧力によって押し潰され、補
強絶縁体16とケーブル絶縁層3とは一体となって隙間
Tは消滅する。ここで補強絶縁体16は、これを構成す
る樹脂が軟化融解する時、絶縁体内部に存在する応力と
表面張力とによって、鋭角であったテーパ状の先端部1
6bが丸まろうする。この時発生する力によって、補強
絶縁体16に隣接する外部遮蔽層21には、補強絶縁体
16の先端部16bに引きずられて、図8に示すように
食い込み部22が生じる。架橋された補強絶縁体16と
ケーブル絶縁層3との間に生じた隅部に、外部遮蔽層2
1である半導電体が食い込み部22として入り込み、こ
こに電界が集中して、絶縁破壊を生じやすくなる。
【0008】従って、プレモールド補強絶縁体を用いて
ケーブルを接続するに際し、加熱、加圧されてもプレモ
ールド補強絶縁体の厚みの薄いテーパ状の両先端部で、
外部遮蔽層の変形が起こらないケーブルの接続方法およ
び外部遮蔽層の変形が起きていないケーブルの接続構造
が提供されることが求められる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
ついてさらに検討を行なった結果、新たに架橋性絶縁体
を外部遮蔽層とプレモールド補強絶縁体とケーブル絶縁
層とで囲まれる隙間に配置することによって、BMJに
おいて発生する接続部の絶縁性能の低下が回避されるこ
とを発見した。すなわち本発明は、ブロックモールド型
接続構造を用いるケーブルの接続方法であって、プレモ
ールド補強絶縁体とケーブル絶縁層と外部遮蔽層とで囲
まれた隙間に架橋性絶縁体を有するブロックモールド型
接続構造を加熱、加圧することを特徴とするケーブルの
接続方法、およびこの接続方法によって得られるケーブ
ルの接続構造に関する。特に、特定のMFR値をもつポ
リオレフィン系樹脂を含む樹脂組成物から成形される架
橋性絶縁体を用いた場合、良好な結果が得られる。
【0010】本発明のケーブル接続方法あるいは接続構
造は、例えプレモールド補強絶縁体が変形しても、ケー
ブル接続構造の性能に悪影響を及ぼさないように改善さ
れたものである。すなわち、プレモールド補強絶縁体の
両端に存在するテーパ状の先端部が、加熱、加圧時に変
形することを見込んで、その変形を吸収し、外部遮蔽層
にその影響が及ばないようにする構造とするものであ
る。
【0011】本発明の接続方法及び接続構造をさらに詳
しく説明する。図1は加熱、加圧する前のブロックモー
ルド型接続構造のプレモールド補強絶縁体16のテーパ
状先端部50の拡大図であって、本発明の方法の一態様
である。図1に示すように、ブロックモールド型接続構
造は、プレモールド補強絶縁体16のテーパ状先端部5
0であって、プレモールド補強絶縁体16、外部遮蔽層
21およびケーブル絶縁層3に囲まれた隙間31に架橋
性絶縁体30aを有する。
【0012】架橋性絶縁体の形状は、プレモールド補強
絶縁体、外部遮蔽層およびケーブル絶縁層に囲まれた隙
間に配置できるものである限り特に限定されない。公知
の方法にて所定の形状に予め成形したものやテープ状の
もの、あるいは塗膜の形態であってもよい。図1に示す
成形物の形状に関して、特別の制限はない。例えば円筒
状のもの、円筒状のものを2つ以上に分割したもの、テ
ープ状のもの、溶液を塗布し形成したものあるいはこれ
らの方法を組み合わせたもの等が挙げられる。なお、プ
レモールド補強絶縁体16と外部遮蔽層21とケーブル
絶縁層3とに囲まれた隙間に配置される架橋性絶縁体
は、加熱加圧されることによって、プレモールド補強絶
縁体とケーブル絶縁層の外周面とで形成される隅部に外
部遮蔽層(半導電体)の突起が発生させないようにする
という目的を達成するのであれば、必ずしも隙間全体に
充填される必要はない。図2は、架橋性絶縁体としてテ
ープ状のものを使用する場合を示す。たとえば、該テー
プ30bをプレモールド補強絶縁体16の先端部16b
に巻いて使用する。あるいはTのない状態で、21b、
16b、3で囲まれた空間をテープで埋めてもよい。テ
ープを用いる場合、テープはその一部がプレモールド補
強絶縁体と外部遮蔽層とケーブル絶縁層に囲まれた隙間
に存在することになる場合もあるが、上記目的を達成す
る限り、必ずしもテープ全体が上記で規定した隙間に存
在しなけらばならないということはない。また隙間全体
にテープを充填させる必要もない。図3は、架橋性絶縁
体が塗膜である場合を示す。該塗膜は溶液状の架橋性絶
縁体成形用樹脂組成物を塗布することよって得られる。
すなわち、プレモールド補強絶縁体16の内面、外部遮
蔽層21の内面およびケーブル絶縁層3の表面の少なく
とも1か所に、架橋性絶縁体である塗膜を成形しうる樹
脂組成物を塗布し、塗膜30c、30d、30eを形成
させる。樹脂組成物は、上記した目的を達成するのであ
れば、必ずしも3か所全てに塗布する必要はなく、2か
所あるいは1か所でも構わない。また、塗布方法も自体
既知の方法が制限なく使用しうる。
【0013】本発明の方法によれば、プレモールド補強
絶縁体、ケーブル絶縁層および外部遮蔽層で囲まれる隙
間に架橋性絶縁体を有するブロックモールド型接続構造
が加熱、加圧される。加熱、加圧を行なった後のプレモ
ールド補強絶縁体の先端部は、図4に示すように、プレ
モールド補強絶縁体16の丸まった先端部16bとケー
ブル絶縁層3の外周面とによって形成される隅部32
が、架橋性絶縁体が加熱、加圧されることによってでき
る架橋絶縁体33で充填されている。従って、例えプレ
モールド補強絶縁体のテーパ状先端部16bが丸まって
いても、絶縁体33が外部遮蔽層21とケーブル絶縁層
3の表面に沿って軟化していき、該絶縁体がケーブル絶
縁体となだらかに接する形態をとる。すなわち、プレモ
ールド補強絶縁体先端16bとケーブル絶縁層3の外周
面とで形成される隅部32には、半導電体ではなく絶縁
体が存在するので、従来のようにケーブル接続部の性能
を低下させる半導電体の突起を形成することがなく、電
界の集中が起こらない。このように本発明のケーブル接
続構造は、BMJが加熱・加圧された後、外部遮蔽層が
プレモールド補強絶縁体とケーブル絶縁層の間に突起を
生じていないように、架橋絶縁体が配置されていれば充
分であり、該絶縁体の形状に特別の制限はない。
【0014】本発明において、上記接続構造を組み立て
た後に加熱・加圧されるが、その際の加熱温度および印
加圧力は、特に制限されないが、通常それぞれ130〜
260℃、1〜10kg/cm2G 程度とすることが適当であ
る。本発明は挿入方式BMJに適用されるばかりでな
く、当然分割方式BMJにも適用される。
【0015】上記架橋性絶縁体を形成する材料は、圧縮
時に潰れやすく、接続構造内に存在する気体を潰し、あ
るいは絶縁体内部に浸透させ、あるいはケーブルの先端
導体側に移動させることによって、ケーブル絶縁層と架
橋された絶縁体との界面部に欠陥となるボイドの形成を
抑制するため、柔らかくかつ流動性を有していなければ
ならない。
【0016】このような材料として、ポリオレフィン系
樹脂を含む、MFR(メルトフローレート、JIS K
6760の規定に依る)が0.1〜10.0g/10
分の樹脂組成物が好ましい。該組成物のMFRが0.1
〜10.0g/10分の範囲内の場合、成型性が良好と
なり好ましい。さらに好ましいMFRは、0.3〜3.
0g/10分である。
【0017】上記組成物を構成する好ましい成分である
ポリオレフィン系樹脂のなかでも、低密度ポリエチレ
ン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−スチレン共重合体が特に
好ましい。
【0018】低密度ポリエチレンとしては公知のものが
適用でき、例えば密度が0.91〜0.94g/c
3 、とりわけ0.91〜0.92g/cm3 の高圧法
ポリエチレンを用いることができる。
【0019】エチレン−α−オレフィン共重合体として
は、例えば密度0.865〜0.940g/cm3 、好
ましくは0.875〜0.930g/cm3 の、炭素数
3〜12のα−オレフィンとエチレンとの共重合体を用
いることができる。
【0020】エチレン−プロピレン共重合体としては、
公知のものが適用でき、例えば、プロピレン含有量15
〜70モル%、好ましくは20〜50モル%で、密度が
0.80〜0.92g/cm3 、好ましくは0.82〜
0.90g/cm3 のものを用いることができる。
【0021】エチレン−スチレン共重合体としては、公
知のものが適用でき、例えば、スチレン含有量15〜7
0モル%、好ましくは20〜50モル%で、密度が0.
80〜1.2g/cm3 、好ましくは0.82〜1.1
5g/cm3 のものを用いることができる。
【0022】ポリオレフィン系樹脂組成物には、上記し
たポリオレフィン系樹脂以外に架橋剤が含まれる。好ま
しい架橋剤として有機過酸化、具体的には、ジクミルパ
ーオキサイド(DCP)、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3、1,3−ビ
ス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等が
例示される。
【0023】さらに、酸化防止剤、その他の添加剤を含
んでもよい。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が例示される。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、公知のも
のが使用でき、例えば、テトラキス〔メチレン−3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ノール)プロピオネート〕(チバガイギー社製イルガノ
ックス1010)、2,2−チオ〔ジエチル−ビス−3
−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェノール)プロピオネート(チバガイギー社製イルガノ
ックス1035)、4,4’−チオビス(3−メチル−
6−tert−ブチルフェノール)(大内新興社製ノク
ラック300)、4,4’−メチレン−ビス(3,5−
ジ−tert−ブチルフェノール)(英ICI社製アイ
オノックス220)、またアミン系酸化防止剤として
は、例えば、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニ
レンジアミン(大内新興社製ノクラックホワイト)、
N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(大内
新興社製ノクラックDP)、N,N’−ジイソプロピル
−p−フェニレンジアミン(デュポン社製アンチオキシ
ダントNo.23)、N,N’−ビス(1−メチル−ヘ
プチル)−p−フェニレンジアミン(Eastman
chem社製Eastzone30)、フェニルヘキシ
ル−p−フェニレンジアミン(Pennwalt社製N
TO3’3’)、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フ
ェニレンジアミン(精工化学社製Monfelex
F)、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチ
ル)−p−フェニレンジアミン(ユニロイヤル社製Fl
exzon8−L)、2−メルカプトメチルベンズイミ
ダゾール(大内新興社製ノクラックMMB)、2−メル
カプトメチルベンズイミダゾール亜鉛塩(大内新興社製
ノクラックMMBZ)等を挙げることができる。上記の
酸化防止剤の中でもヒンダードフェノール系酸化防止
剤、特に4,4’−チオビス(3−メチル−6−ter
t−ブチルフェノール)が好ましい。その他の添加剤と
して、架橋助剤、加工助剤等を含んでいてもよい。
【0024】プレモールド補強絶縁体は、絶縁性のポリ
マーよりなり、ポリオレフィン、特にポリエチレンより
なることが好ましい。当該ポリマーには架橋剤が配合さ
れており、架橋剤としては、ジクミルパーオキサイド、
2,5-ジメチルジターシャリーブチルペルオキシヘキサン
等が配合されている。
【0025】また、本発明で使用される外部遮蔽層を形
成する半導電層は、公知の半導電性組成物が適用でき、
その形成方法も公知の方法、例えば架橋された半導電性
組成物からなる熱収縮チューブを用いる方法等が適用で
きる。
【0026】ケーブル絶縁層としては、ゴム、プラスチ
ックの電力ケーブルに使用される公知の絶縁層であれ
ば、すべて使用可能であるが、好ましくはポリオレフィ
ン、特に好ましくはポリエチレンよりなる絶縁層であ
る。
【0027】
【実施例】以下、実施例を使用し本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0028】実施例1 架橋性絶縁体を以下のようにして作製した。即ち、ケー
ブル外径にほぼ等しい中子を中心にもち、架橋性絶縁体
の形状を刻んだ注型用外金型内に、低密度ポリエチレン
〔三菱化学(株)製、ZF−30R、MFR1.1g/
10分、密度0.92g/cm3 〕にジクミルパーオキ
サイド(DCP)を添加した樹脂組成物を注入し、成型
品(架橋性絶縁体)を作製した。ケーブルの接続を図6
に示すBMJ方式を用いて行なった。ただし、得られた
架橋性絶縁体をプレモールド補強絶縁体のテーパ状先端
部に配置した後、半導電性ポリエチレンからなる熱収縮
チューブの外部遮蔽層を配置して、加熱、溶融した。
【0029】実施例2 架橋性絶縁体を以下のようにして作製した以外は実施例
1と同様にして、ケーブルの接続を行なった。ケーブル
外径にほぼ等しい中子を中心にもち、円筒形注型体を形
成する金型内にエチレン−α−オレフィン〔三井石油化
学工業(株)会社製、タフマーP−0680、MFR
0.4g/10分、密度0.88g/cm3 〕と実施例
1で使用したと同じにDCPとの樹脂組成物を注入して
成型品(架橋性絶縁体)を作製した。
【0030】実施例3、4 架橋性絶縁体を以下のようにしてテープとして作製し
た。即ち、実施例1で使用した樹脂組成物を、インフレ
ーション法(実施例3)あるいはTダイ法(実施例4)
によって、シート状に厚さが0.1〜0.3mmになる
ように押し出し、さらにスリッターにて、幅10〜50
mmに裁断後、芯管に巻きつけた。ケーブルの接続を図
6に示すBMJ方式で行なった。ただし、得られた架橋
性絶縁体であるテープをプレモールド補強絶縁体のテー
パ状先端部に巻き付けた後、外部遮蔽層を配置して、加
熱、溶融した。
【0031】実施例5、6 実施例1で使用した樹脂組成物の代わりに実施例2で使
用した樹脂組成物を使用して、インフレーション法(実
施例5)あるいはTダイ法(実施例6)によって、実施
例3と同じ厚さ、幅のテープを得た。得られたテープを
用いて、実施例3と同様にして、ケーブルの接続をおこ
なった。
【0032】実施例7 エチレン−プロピレン共重合体〔日本合成ゴム(株)製
EP−21、MFR1.1g/10分、密度0.92g
/cm3 〕を、溶媒(トルエン)に溶かして溶液とし
た。得られた溶液を図6に示すBMJ方式のケーブル絶
縁体表面、プレモールド補強絶縁体のテーパ状先端部及
び外部遮蔽層に塗布した。塗布後、溶媒を飛散させた後
さらに塗布するという重ね塗りを数回繰り返して、塗膜
の厚さを0.1〜数mmとした。これらを用いてケーブ
ルの接続を行なった。
【0033】比較例1 架橋性絶縁体を使用しなかった以外は、実施例1と同様
にしてケーブルの接続を行なった。
【0034】実施例1〜7および比較例1で得られた接
続部の電気破壊特性を測定した。その結果、実施例1〜
7で得られた接続部の電気破壊特性は、全て910KV
/mm以上であった。比較例1で得られた接続部の電気
破壊特性は500KV/mm以下であった。
【0035】
【発明の効果】本発明のケーブルの接続方法によれば、
熟練を要せず、容易に組み立てが可能で、施工時間が短
いというBMJの長所をなにひとつ損なうことなく、組
み立て後の加熱、加圧によって接続構造に絶縁破壊を生
じさせ、ケーブルの接続構造部の性能を低下させるとい
う欠点が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル接続方法の一実施態様を説明
するための図である。
【図2】本発明のケーブル接続方法の他の実施態様を説
明するための図である。
【図3】本発明のケーブル接続方法のさらに他の実施態
様を説明するための図である。
【図4】本発明のケーブル接続構造を示す。
【図5】分割方式BMJを説明するための図である。
【図6】挿入方式BMJを説明するための図である。
【図7】従来のBMJの欠点を説明するための図であっ
て、接続部の加熱、加圧を行なう前のプレモールド補強
絶縁体先端部を示す。
【図8】従来のBMJの欠点を説明するための図であっ
て、接続部の加熱、加圧を行なった後のプレモールド補
強絶縁体先端部を示す。
【符号の説明】
3 ケーブル絶縁層 16 プレモールド補強絶縁体 16b プレモールド補強絶縁体のテーパ状先端部 21 外部遮蔽層 30a、30b、30c、30d、30e架橋性絶縁体 32 プレモールド補強絶縁体の先端部とケーブル
絶縁層外周面とで形成される隅部 33 架橋絶縁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 重人 埼玉県熊谷市新堀1008番地 三菱電線工業 株式会社熊谷製作所内 (72)発明者 大高 巖 埼玉県熊谷市新堀1008番地 三菱電線工業 株式会社熊谷製作所内 (72)発明者 加藤 寛 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内 (72)発明者 川東 正記 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内 (72)発明者 近藤 邦彦 東京都千代田区丸の内3丁目4番1号(新 国際ビル)三菱電線工業株式会社東京事務 所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロックモールド型接続構造を用いるケ
    ーブルの接続方法であって、プレモールド補強絶縁体と
    ケーブル絶縁層と外部遮蔽層とで囲まれた隙間に架橋性
    絶縁体を有するブロックモールド型接続構造を加熱、加
    圧することを特徴とするケーブルの接続方法。
  2. 【請求項2】 ケーブル端部に露出させた絶縁層がプレ
    モールド補強絶縁体で被覆され、さらにその外周に外部
    遮蔽層が設けられてなるブロックモールド型接続構造を
    用いるケーブルの接続方法であって、プレモールド補強
    絶縁体とケーブル絶縁層と外部遮蔽層とで囲まれた隙間
    に架橋性絶縁体を有するブロックモールド型接続構造を
    加熱、加圧することを特徴とするケーブルの接続方法。
  3. 【請求項3】 架橋性絶縁体が成形体である請求項1ま
    たは2記載のケーブルの接続方法。
  4. 【請求項4】 成形体がテープである請求項3記載のケ
    ーブルの接続方法。
  5. 【請求項5】 テープをプレモールド補強絶縁体の端部
    に巻くことを特徴とする請求項4記載のケーブルの接続
    方法。
  6. 【請求項6】 架橋性絶縁体が、架橋性絶縁体を形成し
    うる塗料をプレモールド補強絶縁体面、ケーブル絶縁層
    面および外部遮蔽層面の少なくとも1か所に塗布して形
    成させた塗膜である請求項1または2記載のケーブルの
    接続方法。
  7. 【請求項7】 架橋性絶縁体が、MFR0.1〜10.
    0g/10分のポリオレフィン系樹脂組成物から形成さ
    れる請求項1または2記載のケーブルの接続方法。
  8. 【請求項8】 ポリオレフィン系樹脂組成物のMFR
    が、0.5〜2.0g/10分である請求項7記載のケ
    ーブルの接続方法。
  9. 【請求項9】 ポリオレフィン系樹脂組成物のポリオレ
    フィン系樹脂が、低密度ポリエチレン、エチレン−α−
    オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体お
    よびエチレン−スチレン共重合体からなる群れから選ば
    れる少なくとも一種である請求項7あるいは8記載のケ
    ーブルの接続方法。
  10. 【請求項10】 ブロックモールド型接続部であって、
    プレモールド補強絶縁体先端とケーブル絶縁層外周面と
    で形成される隅部が架橋された架橋性絶縁体によって充
    填され、該架橋絶縁体の存在によってプレモールド補強
    絶縁体がケーブル絶縁層の外周面に滑らかに接している
    ケーブルの接続構造。
  11. 【請求項11】 ケーブル端部に露出させた絶縁体層が
    プレモールド補強絶縁体で被覆され、さらにその外周に
    外部遮蔽層が設けられてなるブロックモールド型接続構
    造であって、プレモールド補強絶縁体先端とケーブル絶
    縁層外周面とで形成される隅部が架橋された架橋性絶縁
    体によって充填され、該架橋絶縁体の存在によってプレ
    モールド補強絶縁体がケーブル絶縁層の外周面に滑らか
    に接しているケーブルの接続構造。
  12. 【請求項12】 架橋性絶縁体が、MFR0.1〜1
    0.0g/10分のポリオレフィン系樹脂組成物から形
    成される請求項10または11記載のケーブルの接続構
    造。
  13. 【請求項13】 ポリオレフィン系樹脂組成物のMFR
    が、0.3〜3.0g/10分である請求項12記載の
    ケーブルの接続構造。
  14. 【請求項14】 ポリオレフィン系樹脂組成物のポリオ
    レフィン系樹脂が、低密度ポリエチレン、エチレン−α
    −オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体
    およびエチレン−スチレン共重合体からなる群れから選
    ばれる少なくとも一種である請求項12あるいは13記
    載のケーブルの接続構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104184078A (zh) * 2014-07-07 2014-12-03 江苏海纬集团有限公司 一种高压电缆中间接头的制作
CN105390999A (zh) * 2015-10-29 2016-03-09 江苏沃能电气科技有限公司 一种母线接头绝缘恢复处理方法

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