JPH0830787A - 画像領域分割方法及び画像領域統合方法 - Google Patents

画像領域分割方法及び画像領域統合方法

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JPH0830787A
JPH0830787A JP6317971A JP31797194A JPH0830787A JP H0830787 A JPH0830787 A JP H0830787A JP 6317971 A JP6317971 A JP 6317971A JP 31797194 A JP31797194 A JP 31797194A JP H0830787 A JPH0830787 A JP H0830787A
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JP6317971A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kasao
敦司 笠尾
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない作業用のメモリーを用い短時間で大き
な画像の分割・統合処理を実現できるようにした画像領
域分割方法を提供すること。 【構成】 量子化された多階調画像データをその絵柄に
応じた領域に分割する領域分割に際し、多階調画像デー
タを複数の小矩形領域SAと境界領域BAに分割し、小
矩形領域SAとその周囲の境界領域BAを1組とし、こ
の組毎に領域分割を実施するとき、小領域SAは一度の
分割処理を受け、境界領域BAは2度以上の処理を受け
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、量子化された連続階調
画像を領域分割する画像領域分割方法及び分割された領
域を統合する画像領域統合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】読み込まれた画像を適切な領域に分割す
る処理は画像処理のさまざまな分野で前処理として利用
されている大切な技術である。たとえば、画像編集では
編集を行うべき領域を切り出す必要があり、その際に領
域分割が利用される。また、認識処理においても認識し
たい物をみつける前処理として、領域分割が利用されて
いる。この領域分割の性能の善し悪しがそのまま処理全
体の性能を左右することになるので、性能の高い領域分
割の方法が必要とされている。
【0003】また、最近ではいろいろな画像処理で利用
される共通性の高い画像特徴を抽出し、整理する際に、
画像の領域ごとにまとめて次の画像処理で利用しやすく
することが、試みられているが、その際にも適切な画像
の領域分割が必要とされている。
【0004】領域分割の手法としては、古くから知られ
ているK平均アルゴリズム(中谷他:「複数の領域分割
結果に基づく対象境界線検出」,電子情報通信学会論文
誌BI,J76−D2,4,pp.914−916(1
993)等参照)があり、また、画像の赤(R),緑
(G)及び青(B)といった色成分に画像のx,y座標
を加えた5次元でK平均アルゴリズムを実施する方法
(泉他:「色情報と位置情報とを併用したセグメンテー
ション手法の一検討」,電子情報通信学会春期全国大会
予稿集,D−680(1991)参照)などが提案され
ている。また、別のアプローチとしてMAP(最大事後
確率)推定を利用したものなども提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、カラー画像に限
らず、画像の分割処理を行う場合、画像の全領域を作業
用のメモリーに取り込み処理を行わなければならなかっ
た。しかし、この方法では多量のメモリーを必要とし、
また分割作業に要する時間も、並列処理を実行できない
分割方法においては、領域分割数の二乗で増えるため、
非常に長いものになっていた。
【0006】この問題を解決するために一度に大量のデ
ータを入力処理する代わりに、画像を複数の小領域に分
割し、それぞれ別々に処理できるようにすることは可能
であるが、その場合、不自然に小領域の外形線が分割領
域に残ったり、小領域の外形線近傍で不自然な分割が行
われることがあった。
【0007】また、カラー画像を複数の小領域に分割す
る場合にも、適切な領域数を決定するのは難しく、一般
には分割数を多めにとっておき、領域分割後に多すぎた
領域を統合する方法が用いられる。しかし、分割数がい
くら多くても必要な所に必ず分割領域が現れるとは限ら
ず、局所的に分割領域が不足するという問題があった。
特に色情報だけでなく画素の位置情報も利用しながら領
域を分割する5次元のK−平均アルゴリズムの場合、こ
の現象は大きな問題であった。
【0008】また、一般に物体は固有の色彩を持ってい
るので、色彩情報に重点を置いて処理を進めると物体同
士は区別しやすくなるが個々の物体が持つ特徴は無視さ
れがちになり、一方、明度情報に重点を置いて処理を進
めると物体が持つ特徴は良好に抽出されるが物体同士の
区別が困難になるという問題があった。
【0009】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めに為されたものであって、少ない作業用のメモリーを
用い短時間で大きな画像の分割・統合処理を実現できる
よにした画像領域分割方法を提供することを目的とす
る。
【0010】また本発明は、分割領域が適切な位置に存
在していない場合に、その位置に新たな分割領域を配置
し、しかも個々の物体がもつ特徴も抽出でき物体同士の
区別を良好に行なうことができる画像領域分割方法を提
供することを目的とする。
【0011】また本発明は、領域分割の際に分割領域の
形状が過度に複雑になるのを防止することを目的とす
る。
【0012】更に本発明は、分割された領域を統合する
画像領域統合方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、大きな画像
を、複数の小矩形領域と境界領域に分け、それぞれに画
像分割処理を実施する際、小矩形領域に隣接する境界領
域上の既分割領域の情報を利用することで、小矩形領域
に分割したために起こっていた分割上の問題を回避する
ことのできるアルゴリズムを示し、さらに分割領域に個
性的な特徴をもたせる方法を示したものである。
【0014】図1は、本発明の画像領域分割方法を実現
するための基本的な構成を示すブロック図である。また
図2は、領域分割の基本単位となるとなる小矩形領域と
作業バッファーに書き込まれている情報と画像バッファ
ーに取り込まれる領域の関係を示した図である。
【0015】いま、図2に示すように、大きな画像を、
複数の小矩形領域SAと、この小矩形領域SAを囲む枠
状の境界領域BAに分け、wx,wyを画像のx方向の
境界領域BAの幅、y方向の境界領域BAの幅としたと
き、図1に示す画像領域装置は、小矩形領域SAよりも
縦横それぞれ2×wx,2×wy画素分大きい画像バッ
ファー1と、小矩形領域SAとその小矩形領域SAに隣
接する境界領域BAの分割処理を進めるに当たり、小矩
形領域SAとその小矩形領域SAに隣接する境界領域B
A内に存在する分割領域に関する情報を保存しておく作
業バッファー2と、今までに分割された全分割領域の情
報が保存されている分割領域マップ6と、分割領域マッ
プ6と作業バッファー2の情報を利用して画像バッファ
ー1内の画像を適切に分割処理する画像領域分割手段3
とを領域分割処理部として備えている。
【0016】ところで、入力画像は、多くの場合、ノイ
ズが含まれていたり、網点画像であったり、ある程度劣
化していることが普通である。また、領域分割を行うに
は解像度が高すぎるということもありうる。その場合
は、上記した画像バッファー1、作業バッファー2、画
像領域分割手段3、分割領域マップ6からなる領域分割
処理部の手前に、領域分割を行うために最適な画像を予
測し、それに合わせてデータを整形する画像予測手段4
及びデータ整形手段5が必要になる。
【0017】最も単純な構成としては、入力画像が利用
される状況での画像の大きさと人間が鑑賞すると考えら
れる距離をもとに、ガウシアンとラプラシアンフィルタ
ーの最適値を画像予測手段4で計算し、その値に基づい
て設計されたフィルターをデータ整形手段5で入力画像
に適用とするという構成である。
【0018】前記作業バッファー2と分割領域マップ6
に保存しておくべきデータとしては種々考えられるが、
最小限必要なのは、現在処理を行っている小矩形領域S
Aに隣接し、既に分割の終わった分割領域に関する情報
で、その分割領域に含まれている画素数、その領域の平
均色、重心である。さらにその領域のテクチャーなどに
関する情報も持たせることができれば好ましい。
【0019】また、前記画像領域分割手段3としては、
色空間に位置情報x,yを加えた拡張空間でK−平均ア
ルゴリズムやMAP推定を利用した方法を用いることが
考えられる。
【0020】図2は、画像バッファー1が保持している
画像の領域(太線枠で示す)と、画像領域分割手段3が
どの既分割領域の情報を分割領域マップ6の情報から利
用しているかを示している。図2(a)は、小矩形領域
SAと境界領域BAとの関係を示し、同図(b)は、小
矩形領域SAを分割するときに利用する作業バッファー
2に書き込まれる情報を示し、同図(c)は、分割領域
マップ6に書き込まれる情報を示している。
【0021】既に分割されている画素でも、境界領域B
Aに存在する画素、つまり領域C3,C6 のうち境界領
域BAに含まれている画素については、もう一度分割し
直すことになる。その際、分割領域マップ6に書き込ま
れているC3 ,C6 の情報が読み出され、作業バッファ
ー2にC3 ,C6 の情報が書き込まれ、画像領域分割手
段3による分割処理に利用される。
【0022】
【作用】本発明の作用を、図1に示された画像領域分割
装置に基づいて説明する。図2に示すように、画像バッ
ファー1は、分割しやすいように整形された画像に対
し、小矩形領域SAよりも縦2・wy画素、横2・wx
画素分大きい画像を保持し、画像領域分割手段3が扱う
画像を提供する。
【0023】分割領域マップ6は、画像領域分割手段3
により分割された分割領域の特徴情報のうち少なくとも
その領域に含まれている画素数、その領域の平均色、重
心などを保存している。
【0024】作業バッファー2は、画像領域分割手段3
で分割処理を行う際に、一時的に分割領域の情報を保持
しておくためのバッファーである。
【0025】画像領域分割手段3は、画像バッファー1
にある画像データに対し、作業バッファー2と分割領域
マップ6に保存されている分割領域情報をもとにK−平
均アルゴリズムで領域の分割を行い、処理終了後、分割
された領域の持っている特徴情報を分割領域マップ6に
書き込む。
【0026】入力された画像に網点などの種々の画像構
造があり画像分割に適切でない場合に、画像予測手段4
は、入力画像をどのように変更すれば領域分割に適切な
画像になるかを予測する。
【0027】データ整形手段5は、画像予測手段4によ
り予測された画像に近いものになるように入力画像のデ
ータを整形する。
【0028】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいて本発
明を詳細に説明する。
【0029】〔実施例1〕図3は、本発明を適用した画
像領域分割装置の実施例のブロック図である。基本的な
構成は、図1に示される構成と同様である。但し、画像
バッファー1と作業バッファー2が接続されている点、
及び、作業用メモリー7が画像領域分割手段3に接続さ
れている点が異なっている。
【0030】図3に示す装置の動作を、実際のデータの
流れに従って説明していく。なお、ここでは縦横Lx,
Ly画素からなる画像データは、データ整形手段5によ
って好ましい形に整えられているものとする。
【0031】整形されたデータは、N×M(Nは横方向
の分割数、Mは縦方向の分割数)の小矩形領域SAとそ
の周囲の境界領域BAに分けられる。
【0032】N=3、M=5として、15の小矩形領域
SAに分割した場合を考えることにし、隣り合った小矩
形領域SAの間に境界領域BAを設ける(図2参照)。
一度に処理できるのは、画像バッファー1に含まれる画
像の領域である。図1に示されている画像バッファー1
に含まれる画像の領域(太線枠内の領域)から、初めて
領域分割される領域(点線枠内の領域)を除いた部分
は、既に領域分割されている。一つの小矩形領域SAと
その周囲の境界領域BAを処理する際に初めて領域分割
される領域中に、16の領域中心を配置することにす
る。このx方向の境界領域BAの幅はwx画素、y方向
の境界領域BAの幅はwy画素とする。また、wx=小
矩形領域の幅/5、wy=小矩形領域の高さ/5とす
る。画像バッファー1は、小矩形領域SAと、上下左右
の境界領域BAの画素を取り込める大きさが必要であ
る。ここではそのため、画像バッファー1の縦横の長さ
は、小矩形領域SAの1.4倍の大きさが必要になる。
処理する小矩形領域SAと境界領域BAの組は、左上か
ら順に右に一つずつずらし、右端まできたら一段下に移
りまた左から順に処理を続けていくものとする。
【0033】既にいくつかの小矩形領域SAとその周囲
の境界領域BAは領域分割が終わっているものとし、既
に処理の終わっている領域と今扱っている小矩形領域S
Aとその周囲の境界領域BAの様子を図4に示す。図4
(a)は、分割された領域を示し、同図(b)は、小矩
形領域SAを分割するときに利用する作業バッファー2
に書き込まれる情報を示し、同図(c)は、分割領域マ
ップ6に書き込まれる情報を示している。領域分割に
は、RGBの3つの色に関する軸にx,yを加えた5次
元でのK−平均アルゴリズムを用いることにする。処理
は以下の手順で行う。
【0034】〔手続き1−1〕 図4に示すように、初
めて領域分割される領域を4個の矩形領域に分け、それ
ぞれの中心に位置する画素を初期領域中心C17,C18
19,C20とする。それぞれの領域中心のRGBXYの
値を作業用バッファー2に記憶させる。
【0035】〔手続き1−2〕 既に分割されている領
域のうち、該当小矩形領域SAに接する境界領域BA内
に存在しているものを抽出し、それに対応する画素数
N、平均色Cr、Cg、Cb、重心(Cx,Cy)を分
割領域マップ6から読み出す。本実施例では分割領域6
と16が該当するので、それぞれN6 、Cr6 、C
6、Cb6 、(Cx6 ,Cy6 )、N16、Cr16、C
16、Cb16、(Cx16,Cy16)となる。
【0036】〔手続き1−3〕 画像バッファー1に存
在する分割領域は、境界領域BAにある既に分割されて
いる分割領域を加えて、6、16、17、18、19、
20となる。そして、図5に示すように、分割領域6、
16(同図(a)参照)に関しては、境界領域BAに含
まれている画素だけで形成している部分と、それ以外の
画素で形成している部分の二つに分けて考え(同図
(a)参照)、境界領域BAに含まれている画素だけで
形成している分割領域j(j=6、16)の領域中心を
COj とし、分割領域の情報である画素数NOj 、平均
色CrOj 、CgOj 、CbOj 、重心(CxOj ,C
yOj )を画像バッファー1内の処理領域から計算し、
作業バッファー2に書き込む。それ以外の画素で形成し
ている分割領域(中心はCPj )の情報、画素数N
j 、平均色CrPj 、CgPj 、CbPj 、重心(C
xPj ,CyPj )の値は、下式 NPj =Nj −NOj CrPj =(Crj ・Nj −CrOj ・NOj )/(Nj −NOj ) CgPj =(Cgj ・Nj −CgOj ・NOj )/(Nj −NOj ) CbPj =(Cbj ・Nj −CbOj ・NOj )/(Nj −NOj ) CxPj =(Cxj ・Nj −CxOj ・NOj )/(Nj −NOj ) CyPj =(Cyj ・Nj −CyOj ・NOj )/(Nj −NOj ) で計算し、この値で分割領域マップ6の対応する値を書
き換える。作業バッファー2の値は、 NO6 、CrO6 、CgO6 、CbO6 、(CxO6 ,CyO6 ) NO16、CrO16、CgO16、CbO16、(CxO16,CyO16) N17、Cr17、Cg17、Cb17、(Cx17,Cy17) ・ ・ N20、Cr20、Cg20、Cb20、(Cx20,Cy20) となり、領域分割マップ6の値は、 N1 、Cr1 、Cg1 、Cb1 、(Cx1 ,Cy1 ) N2 、Cr2 、Cg2 、Cb2 、(Cx2 ,Cy2 ) ・ ・ N5 、Cr5 、Cg5 、Cb5 、(Cx5 ,Cy5 ) NP6 、CrP6 、CgP6 、CbP6 、(CxP6 ,CyP6 ) N7 、Cr7 、Cg7 、Cb7 、(Cx7 ,Cy7 ) ・ ・ N15、Cr15、Cg15、Cb15、(Cx15,Cy15) NP16、CrP16、CgP16、CbP16、(CxP16,CyP16) となる。
【0037】〔手続き1−4〕 画像バッファー1にあ
る画素を、左上から右下まで順に走査していく。左上か
らn番目に位置する画素の色と座標をRn、Gn、B
n、Xn、Ynとし、その画素に対し画素と作業バッフ
ァー2にある領域中心jとの距離Lj,n を以下の式にし
たがって計算する。
【0038】 Lj,n,i =((Crj,i −Rn)2 +(Cgj,i −Gn)2 +(Cbj,i −Bn)2 )+m((Cxj,i −Xn)2 +(Cyj,i −Yn)2 ) ・・・ 式1 但し、iは繰り返し計算した回数であり、初めて計算す
る場合にはi=0である。
【0039】mは任意の係数ここではm=1とする。こ
のmの値を大きくすれば位置の情報が色の情報より重視
されてた分割になる。
【0040】境界領域BAにある分割領域6、16に関
しては、分割領域マップ6から読み出したCrP6 、C
gP6 、CbP6 、CxP6 、CyP6 とCrP16、C
gP16、CbP16、CxP16、CyP16の値と、作業バ
ッファー2の値CrO6 、CgO6 、CbO6 、CxO
6 、CyO6 と、CrO16、CgO16、CbO16、Cx
16、CyO16を用いて、まず以下の値を計算する。
【0041】 Nj ,i=NPj +NOj Crj ,i=(CrPj ・NPj +CrOj ・NOj )/(NPj +NOj ) Cgj ,i=(CgPj ・NPj +CgOj ・NOj )/(NPj +NOj ) Cbj ,i=(CbPj ・NPj +CbOj ・NOj )/(NPj +NOj ) Cxj ,i=(CxPj ・NPj +CxOj ・NOj )/(NPj +NOj ) Cyj ,i=(CyPj ・NPj +CyOj ・NOj )/(NPj +NOj ) 但し、jは本実施例では6,16である。
【0042】当然ながら、以上の計算を初めて行なった
とき(i=1)の結果は、書き換える前の分割領域マッ
プ6の値になる。
【0043】これらの値を使って分割領域Cの領域中心
までの距離Lj,n,i (ただしjは6,16)を式1より
計算する。
【0044】このようにして本実施例では、n番目の画
素に対し、L6,n,i ,L16,n,i,L17,n,i,L18,n,i
19,n,i,L20,n,iが計算される。
【0045】〔手続き1−5〕 計算したL6,n,i ,L
16,n,i,L17,n,i,L18,n,i,L19 ,n,i,L20,n,i
内、最も小さい値を示した分割領域にその画素は属する
ものと考え、画像バッファー1と同じ範囲を記憶できる
作業用メモリー7上の当該画素に対応する位置、つまり
n番目の画素のある位置に、その分割領域記号を記入す
る。
【0046】〔手続き1−6〕 順次この作業を続けて
いき、右下の画素までたどりついた時点で、分割領域
6、16、17、18、19、20の新たな領域が決ま
るので、それぞれの分割領域ごとに新しい画素数
i+1 、平均色Cri+1 、Cgi+1 、Cbi+1 、重心
(Cxi+1 ,Cyi+1 )を求める。境界領域BA上にあ
る分割領域6、16に関しては、変化したのは画像バッ
ファー1上にある部分だけなので、その部分だけで新た
に画素数NOi+1 、平均色CrOi+1 、CgOi+1 、C
bOi+1 、重心(CxOi+1 ,CyOi+1 )を求める。
【0047】〔手続き1−7〕 分割領域6,3の新し
い画素数と重心と平均色の値を、作業バッファー2に書
き込む。
【0048】〔手続き1−8〕 ここで計算した新しい
重心(Cxi+1 ,Cyi+1 )と平均色Cri+1 、Cg
i+1 、Cbi+1 を、古い重心(Cxi ,Cyi )と平均
色Cri 、Cgi 、Cbi と比較する。もしすべての値
の新旧の差が一定値k3以下であれば、作業バッファー
2の情報を分割領域マップ6に書き込む。そして、この
小矩形領域SAでの処理を打切り、作業用メモリー7の
情報を図示されていない分割領域表示手段に受け渡す。
次の小矩形領域SAに処理を移し、同様の処理を行う。
本実施例では、k3=1とし、もし新旧の値の差が一つ
でも大きいものがあれば、作業バッファー2にある古い
値を新しい値に書き換え、つまり、たとえば、領域jに
関しては、Nj ,i+1、Crj ,i+1、Cgj ,i+1、Cb
j ,i+1、Cxj ,i+1、Cyj ,i+1の値を、Nj ,i、Cr
j ,i、Cgj ,i、Cbj ,i、Cxj ,i、Cyj ,iに代入
し、〔手続き1−4〕からの作業を繰り返す。
【0049】この作業を画像の全領域に渡って行うこと
で、精度の高い画像の領域分割を実施することができ
る。図6に、当該小矩形領域SAの領域分割結果を示
す。
【0050】〔実施例2〕実施例1における式1の代わ
りに、以下の式2を用いる。
【0051】 Lj,n,i =(mr(Crj ,i−Rn)2 +mg(Cgj ,i−Gn)2 +mb(Cbj ,i−Bn)2 )+m(mx(Cxj ,i−Xn)2 +my(Cyj ,i−Yn)2 ) ・・・ 式2 ここで、mr,mg,mb,mx,myは任意の係数で
ある。
【0052】mは、実施例1と同様に、距離計算の際に
色の情報と位置の情報の重視する割合を決める係数であ
るが、そのほかに、mr,mg,mbを調整すること
で、R,G,Bのどの色の情報を中心に領域分割するか
を処理系に指示することができるようになる。また、m
x,myを調整することで、偏平な分割領域をつくるこ
とができる。
【0053】〔実施例3〕実施例2におけるmr,m
g,mb,mx,myをそれぞれ、色と位置すなわちR
GBXYの関数として与える。たとえば、 mr=1 mg=1 mb=1 mx=k{(x−xc 2 +(y−yc 2 }+mc my=k{(xf −xc 2 +(yf −yc 2 } −k{(x−xc 2 +(y−yc 2 } +mc ・・・ 式3 但し、 (xc ,yc )=画像中の任意の一点のXY座標 (xf ,yf )=(xc ,yc )から最も離れた画素 mc,k=任意の定数 このような関数にすると、(xc ,yc )の近傍ではm
xよりmyが大きいのでx方向に分割領域が広がり、
(xc ,yc )を中心に離れるにしたがってmyよりm
xが大きくなりy方向に分割領域が広がる。このように
して分割領域の形にある程度の位置的な規則性を持たせ
装飾的な効果を出すことができるようになる。
【0054】上述したように、画像の分割処理を行なう
に際して、5次元でのK−平均アルゴリズム処理を分割
して行なう本分割K−平均アルゴリズムを適用すること
により、小容量のメモリを使用して短時間に処理を行な
うことができる。
【0055】〔実施例4〕次に、本分割K−平均アルゴ
リズムが適切に機能する条件と、分割領域に不整合が残
っている場合に、不整合を取り除くことのできる画像分
割方法について説明する。
【0056】図7は、分割処理した画像の不自然さを取
り除くことができる画像領域分割装置の基本的な構成を
示すブロック図である。図7に示す画像領域分割装置
は、図1に示す画像領域分割装置と同様な構成を有して
いるが、図1に示す構成に加えて、一連の処理が終了し
た後で、分割領域マップ6の情報を利用して、画像に残
る不自然さを取り除く再配置処理部8を設けた点が異な
っている。
【0057】図7に示す例では、大きな画像を、複数の
小矩形領域SAとその周囲の境界領域BAに分け(図2
参照)、それぞれに画像分割処理を実施する際、画像バ
ッファー1内に取り込まれた小矩形領域SAとその周囲
にある境界領域BA上の既分割領域の画素情報、およ
び、分割領域マップ6に保存されている全ての既分割領
域の情報を利用することで、小矩形領域SA周辺で起こ
るいろいろな分割上の問題を回避するようにした分割K
−平均アルゴリズムが最適に機能する条件を示す。更
に、図7に示す例では、分割領域が絵柄とは一致しない
不自然な形をしている場合に、その不自然さを取り除く
ようにしている。
【0058】先に図1〜図6を参照して説明した分割処
理によって得られる分割結果は、図2に示した各画像の
縦横の長さLx,Ly、領域中心の数Ni,境界領域幅
wx,wy,分割領域jに含まれる画素のうち、分割領
域中心から最も離れた画素までの距離Ljが以下のよう
な条件を満たした時に良好な結果を得ることができる。
【0059】 条件1 Ln<wx×5 Ln<wy×5 Ln={(Lx×Ly)/(Ni×π)}1/2 かつ 条件2 LMax <(wx)×6 LMax <(wy)×6 LMax =Max(Lj) 以上の条件に基づいて、領域分割を行えなかった場合な
どの理由で、不自然さの残る分割領域が存在している場
合には、さらに再配置処理を行う。
【0060】再配置処理は、一連の分割処理が一通り終
了した後で、再配置処理部8により行なう。再配置処理
は以下のような手続きで行なう。
【0061】〔手続き2−1〕 不整合の残る分割領域
を構成する画素を抽出する。
【0062】〔手続き2−2〕 その画素に対し分割領
域マップに記録されている全ての領域の特徴から特徴空
間上の距離を計算し直す。
【0063】〔手続き2−3〕 最も距離の短かった領
域中心を持つ分割領域にその画素が所属する分割領域を
変更する。
【0064】すなわち、不整合の残る分割領域を構成す
る画素すべてに対し、K−平均アルゴリズムで繰り返し
行う処理を、一度だけ行うことになる。
【0065】図8は、本発明を適用した画像領域分割装
置の他の実施例のブロック図である。基本的な構成は図
1と同様である。
【0066】実際のデータの流れに従って、具体的な値
を用いて、もう一度説明していく。まず、ここでは縦横
Lx,Ly画素からなる画像データはデータ整形手段に
よって好ましい形に整えられているものとする。
【0067】整形されたデータは、N×M(Nは横方向
の分割数、Mは縦方向の分割数)の矩形の小領域に分け
られる。ここでは 条件1 Ln<wx×5 Ln<wy×5 Ln={(Lx×Ly)/(Ni×π)}1/2 かつ 条件2 LMax <(wx)×6 LMax <(wy)×6 LMax =Max(Lj) を満たすようにパラメータを決める。
【0068】N=3、M=5として、15の小矩形領域
SAに分割した場合を考えることにし、隣り合った小矩
形領域SAの間に境界領域BAを設ける。一度に処理で
きるのは、画像バッファー1に含まれる画像の領域であ
る。図1に示されている画像バッファー1に含まれる画
像の領域(太線枠内の領域)から、初めて領域分割され
る領域(点線枠内の領域)を除いた部分は、既に領域分
割されている。一つの小矩形領域SAとその周囲の境界
領域BAを処理する際に初めて領域分割される領域中
に、16の領域中心を配置することにする。このx方向
の境界領域BAの幅はwx画素、y方向の境界領域BA
の幅はwy画素とする。また、wx=小矩形領域の幅/
5、wy=小矩形領域の高さ/5とし、更に、wx=w
yとすると、 Lx=wx・(3・5+2), Ly=wy・(5・5+4) になるので、 Ln={wx2 ・(3・5+2)・(5・5+4)/(16・15・π)}1/2 Ln=wx・{(3・5+2)・(5・5+4)/(16・15・π)}1/2 Ln=wx・0.809 となり、条件1をみたす。
【0069】条件2に関しては、分割後に計算されるも
のであるが、条件1を満たすだけの分割領域数と式1、
式2において適切なmの値(m>1)を選ぶことで満足
することができる。画像バッファー1は、小矩形領域S
Aと、その周囲の境界領域BAの画素を取り込める大き
さが必要である。ここではそのため画像バッファー1の
縦横の長さは小矩形領域SAの1.4倍の大きさが必要
になる。処理する小矩形領域SAと境界領域BAの組は
左上から順に右に一つずつずらし、右端まできたら一段
下に移りまた左から順に処理を続けていくものとする。
【0070】すでにいくつかの小矩形領域SAとその周
囲の境界領域BAは領域分割が終わっているものとし、
すでに処理の終わっている領域と今扱っている小矩形領
域SAとその周囲の境界領域BAの様子を図4に示し
た。
【0071】領域分割にはRGBの3つの色に関する軸
にx,yを加えた5次元でのK−平均アルゴリズムを用
いることにする。処理は、先に説明した〔手続き1−
1〕〜〔手続き1−8〕の手順で行う。
【0072】上述の作業を画像の全領域に渡って行なう
ことで、精度の高い画像の領域分割を実施することがで
きる。図5に当該小矩形領域SAの領域分割結果を示し
た。
【0073】以上の手続きで大きな画像も短時間で領域
分割することができるようになる。
【0074】しかし、先に示した二つの条件を満たせな
かった場合には、図9に示すような画像に不自然な分割
領域が残ってしまうことになる。図9は、画像が五つの
分割領域A,B,C,D,Eに分割されているが、矢印
Pで示す部分において、境界領域の境界が分割領域に残
ってしまった例を示している。このような不自然な領域
を解消するための方法について述べる。
【0075】〔手続き3−1〕 まず不自然な領域をみ
つける。そのために、小矩形領域SAの外形線である直
線で領域境界の一部が構成されていることを目安にする
などの方法を用いる。本実施例では、分割領域Aと分割
領域Bに境界にそのような直線が現れている。
【0076】〔手続き3−2〕 その領域を構成してい
る画素を一つずつ選び出し、その領域近傍の領域中心ま
たは、全ての領域中心との距離を求める。本実施例で
は、分割領域AとBが不自然な領域にあたる。分割領域
Bに含まれている画素に注目し、その画素が属している
分割領域Bを含めて、周囲の分割領域の領域中心(つま
り分割領域A,B,C,D,E,Fの領域中心)との距
離を式1で計算して領域中心との距離を求める。
【0077】〔手続き3−3〕 最も距離の短い領域に
その画素を分割し直す。この処理により、図中の注目画
素については領域中心Aの方がBより距離が短ければ分
割領域Aに分割し直される。
【0078】〔手続き3−4〕 この作業を全ての不自
然な領域を構成している画素に対して行なうことで、図
10に示すように、不自然な領域を解消することができ
る。
【0079】〔実施例5〕上記例においては、再配置処
理をする際に不自然な外形線で囲まれている領域を抽出
した後で、その領域に含まれている画素に対してのみ再
配置処理を行ったが、この処理を行わず画像のすべての
画素に対し再配置処理を行なうことできる。この場合、
処理時間は長くなるが、一層元の画像の絵柄に忠実な領
域分割処理が行えるようになる。
【0080】また、上記例においては、図3に示したよ
うに、境界領域BAの幅はwx、y方向の境界領域BA
の幅はwyをwx=小矩形領域SAの幅/5、wy=小
矩形領域SAの高さ/5としたが、前述した条件1をあ
えて満足しない条件wx=0,wy=0で分割処理を行
なうこともできる。このようにすると、処理時間は早く
なるものの、分割結果は分割領域に小矩形領域SAの外
形線が残るため格子模様が現れてしまう。しかし、この
ような画像にも再配置処理を施すことで、格子模様は完
全に消え、見た目には不自然さはかなり解消される。
【0081】〔実施例6〕次に、上述のようにして領域
分割された画像を領域統合する処理について説明する。
【0082】先に説明したように、最近ではいろいろな
画像処理で利用される共通性の高い画像特徴を抽出し、
整理する際に、画像の領域ごとにまとめて次の画像処理
で利用しやすくすることが試みられているが、その際に
も適切な画像の領域分割が必要とされている。適切な領
域分割の一つの条件としては、領域分割数が分割画像の
利用目的にあっており、過不足ないことが挙げられる。
【0083】領域分割の手法によっては初めから利用目
的に合わせた適切な分割ができず過分割になってしまう
ことがある。また、一般に初めから適切な分割数で分割
できることは少ない。
【0084】そのため領域分割のあとで行なう領域統合
処理により、分割数を調節することはたいへん重要であ
る。
【0085】領域分割と統合は、以上述べたように、利
用目的によって変わる難しい技術であり、最適な方法が
見つかっていない。統合する際に利用する情報は、それ
ぞれの分割領域の代表的な色などの情報とその分割領域
の位置の情報、また隣り合った分割領域の隣接する画素
の値を比較するなどの方法が考えられる。多くの方法に
おいては、領域統合に分割される前の入力画像データが
必要になる。しかし、入力画像データの画素を一つ一つ
処理するのでは処理時間が長く、また、処理が複雑にな
ってしまう。また、画像のところどころに見えるグラデ
ーションのかかった背景などは隣接する領域だけを統合
しても、色の近い領域を統合してもうまく統合されなか
った。
【0086】そこで、以下に、少ない作業用のメモリー
を用い短時間で大きな画像の統合処理を実現でき、ま
た、必ずしも隣り合っていなくてもお互いが近くにあ
り、領域の特性が近いものが鎖がつながるように統合さ
れ最終的に一つになるような画像統合方法について説明
する。
【0087】すなわち、この画像統合方法は、一度分割
された結果に対し、領域統合マップとすべての分割領域
の代表色と重心を用いることで、分割画像の利用目的に
合うように領域統合するための方法である。
【0088】この領域統合するための方法を具現化する
装置を図11に示す。領域情報抽出部3は、領域分割画
像21と領域分割される前のオリジナル画像22から、
分割領域ごとに少なくともその分割領域の代表色、重
心、更に望ましくは、分割領域のテクスチャー情報など
を計算して、分割領域マップ27に書き込む。
【0089】領域統合マップ作成手段24では、分割領
域ごとにその領域中心と他の分割領域の領域中心との距
離を求め、距離の短い順に上位N個をリストアップし、
領域統合マップに書き込む(図12(a)参照)という
作業をすべての分割領域に対して行う。そしてリストア
ップされたN個の分割領域に対し、領域統合マップ更新
手段5で距離計算の基準になった分割領域との色やテク
スチャーの類似度を計算し、類似度が基準値Kより大き
ければ、その分割領域は統合することにし領域統合マッ
プ28に残すが、類似度が基準値Kより小さければ分割
領域は統合しないので領域統合マップ28から削除する
(図12(b)参照)。
【0090】この作業が終わった時点で、領域統合マッ
プ28には、いくつもの重複した情報が存在しているの
で、それを整理する(図12(c)参照)。
【0091】最後に、整理された領域統合マップ28を
用いて領域分割画像21の分割領域を統合し領域統合画
像29を出力する。
【0092】図13は、本発明を適用した画像分割処理
装置の実施例のブロック図である。基本的な構成は、図
11と同様であるが、画像領域分割手段30に、色の要
素例えばRGBに画素のxy座標を加えた5次元でK平
均アルゴリズムを採用することにする。これにより、領
域分割が終了した時点で、すでに分割領域の代表色と重
心が記録されている分割領域マップ27が作られている
ことになる。よって、領域統合処理は、分割領域マップ
27の情報と領域分割画像21のみを利用することで処
理できるようになる。
【0093】図14には、領域分割後の結果の一部分を
示した。そして、図15に分割領域マップ27を示し
た。この分割領域マップ27には、分割領域処理で使わ
れた分割領域に含まれる画素数、分割領域の代表色、重
心の値が記録されている。まず、領域統合マップ作成手
段24で分割領域マップ27から分割領域1の重心の値
を取り出し、その値と他の分割領域とのユークリッド距
離を求め、距離の小さい順に上位8個をリストアップす
る。この作業をすべての分割領域に対して行なう(図1
6(a)参照)。次に、分割領域1の代表色と領域統合
マップにリストアップされた分割領域jとの色差H1j
下式で求める。
【0094】 H1j=(Cr1 −Crj 2 +(Cg1 −Cgj 2 +(Cb1 −Cbj 2 このH1jが予め決められた値Kより小さい場合は、分割
領域jを領域統合マップ28に残し、Kより大きい場合
は分割領域jを領域統合マップ28から消す。この作業
をすべての分割領域に対して行なう(図(16b)参
照)。次に、領域統合マップ更新手段25によって、重
複したデータを削除すると、図16(c)に示すように
なる。この更新された領域統合マップをもとに、図14
の領域分割画像の一部を統合したのが図17である。
【0095】上述した領域統合処理によれば、多くの情
報を必要とせずに好ましい領域統合処理が行える。ま
た、統合する際に必ずしも隣り合っていなくてもお互い
が近くにあり、領域の特性が近いものであれば統合され
るので、画像のところどころに見えるグラデーションの
かかった背景などは、お互いが近くにある背景の領域が
鎖がつながるように統合され最終的に一つになるように
統合される。
【0096】なお、この領域統合処理は、上述した画像
領域分割方法以外の方法で分割された画像に対しても適
用することができる。
【0097】〔実施例7〕先に説明した画像領域分割方
法においては、領域の分割数は、操作者が画像の内容等
から判断して指定している。しかし、分割数がいくら多
くても、分割時には5次元で計算しているため同じ領域
の画素に含まれている画素の画素の色差が必ずしも小さ
くならず、つまり、必要な所に必ず分割領域が現れると
は限らず、局所的に分割領域が不足するという問題が生
じるおそれがある。また、領域を分割する際に、色彩情
報に重点を置いて処理を進めると物体同士は区別しやす
くなるが個々の物体が持つ特徴は無視されがちになり、
一方、明度情報に重点を置いて処理を進めると物体が持
つ特徴は良好に抽出されるが物体同士の区別が困難にな
る。完全に計算が終了してから領域を新たに増やして計
算し直せば、このような不都合はなくなるが、この場合
には長い計算時間が必要になってしまうという新たな不
都合が生じる。
【0098】そこで、以下に示す実施例においては、予
め入力された分割数に従ってフルカラーの画像データを
領域分割し、分割された画像の領域数が不足していると
判断された場合は、その場所にその場所を代表する新た
な領域を増やし領域分割処理を続行するようにする。
【0099】また、処理の際の表色系として、明度情報
と色彩情報に分かれている表色系、たとえば、xyz空
間やL* * * 空間を用い、領域分割の際には明度情
報を重視して分割し、領域数の不足を判断する際には色
彩情報を重視して判断するようにする。
【0100】以下、実施例7の動作原理について説明す
る。
【0101】図18に示すように、入力画像が供給され
る画像バッファー31は、L* ** のように明度情
報と色彩情報に分けられた色空間で記述されたフルカラ
ー画像を保持している。分割数入力手段32は、操作者
から指示される初期分割数または予め用意しておいた初
期分割数を領域分割手段33に渡す。領域分割手段33
は、その初期分割数をもとに画像バッファー31に保持
されているフルカラー画像を分割する。分割した結果
は、領域分割領域バッファー34に分割領域ごとに蓄え
られる。判断手段35は、画像バッファー31のフルカ
ラー画像と分割領域バッファー34に保存されている分
割領域の情報を比較することで分割領域が不足していな
いかどうかを調べ、もし不足していれば領域付加手段3
6に領域を付加することを命じる。領域付加手段36に
より付加された分割領域が周りの分割領域と不整合がな
くなるように、領域分割手段33で領域分割処理を行な
う。処理後、分割結果を領域分割領域バッファー34に
書き込み、判断手段35で分割領域の不足をチェックす
る。不足がなければ処理を終了する。不足があればまた
以上の処理を繰り返す。
【0102】図18に示すブロックの動作の詳細につい
て説明する。
【0103】本実施例では、フルカラー画像としてL*
* * 空間で記述したものを用い、領域分割手段33
では、領域分割手順としてL* * * にXYを加えた
5次元でのK−平均アルゴリズムを用いることにする。
【0104】以下、実際のデータの流れに従って説明し
ていく。まず、ここでは処理の対象となる画像が、縦L
x画素、横Ly画素からなる画像データとして画像バッ
ファー31に取り込まれているものとする。
【0105】画像バッファー31から画像データを読み
出し、分割数入力手段2から与えられた分割数kに従っ
てk個の領域に分割し、各分割領域を任意の場所に配置
する。図19(a)は、分割画像の一例を示しており、
曲線或いは直線で囲まれた一つの閉領域が一つの分割領
域を示している。それぞれの分割領域に対し、領域の重
心(X,Y)と代表色(L,A,B)を求め、それらを
領域中心と呼ぶことにする。図19(a)において、領
域中心は符号×で示されている。
【0106】次に、画像の全画素を一つずつ順に注目し
ていく。(x,y)の位置にありL* ,a* ,b* の値
として(l,a,b)を持つ注目画素から、全ての領域
中心までの5次元ユークリッド距離を求め、最も距離の
短かった領域中心を持つ分割領域にその画素を含める。
【0107】5次元ユークリッド距離を求めるために以
下の式を用いる。
【0108】 Li+1,n,j =a1 (Xi,j −Xn 2 +a2 (Yi,j −Yn 2 +a3 (Li,j −ln 2 +a4 (Ai,j −an 2 +a5 (Bi,j −bn 2 ・・・ 式4 ここで、a1 ,a2 ,a3 ,a4 ,a5 をa1 =a2
Kt,a3 >=a4 ,a3 >=a5 とする。なお、iは
繰り返した処理の回数である。本実施例では、a3
1.5,a4 =1,a5 =1とした。また、画像の大き
さに関係なく、L* ,a* ,b* の値は0から255の
値を取るが、X,Yの値は計算する全画像の大きさによ
り値域が変化する。そのため、同じ係数a1 ,a2 ,a
3 ,a4 ,a5 を用いて計算しても、画像の大きさによ
って位置と色の情報のどちらを重視するかが変わってし
まう。その結果、分割画像も異なる。
【0109】この問題を解消するため、係数Kcを3×
2562 を画像の対角線の長さの自乗で割った値と定義
し、画像の大きさの影響をなくした。係数3×2562
は経験的に決めた。位置と色の情報の重視する割合をm
で表すことにし,KtをKt=m×Kcと表現した。こ
こではm=1とした。
【0110】上記の最も距離の短かった領域中心を持つ
分割領域にその画素を含めるという操作を全ての画素に
対して行なったあと、それぞれの分割領域毎に領域の重
心と代表色を求め、それを新たな領域中心とする。
【0111】次に、また元の注目画素に戻り,注目画素
と新たな領域中心全てとの5次元ユークリッド距離を求
めるという一連の処理を繰り返し、新たな領域中心と一
世代前の領域中心との差Di+1,j を式5で計算し、その
値が一定の収束判定値(ここでは50とする)に収束し
たところで処理を打ち切る。その時点の領域中心の値を
分割領域バッファー34に書き込む。
【0112】 Di+1,j =a1 (Xi+1,j −Xi,j 2 +a2 (Yi+1,j −Yi,j 2 +a3 (Li+1,j −Li,j 2 +a4 (Ai+1,j −Ai,j 2 +a5 (Bi+1,j −Bi,j 2 ・・・ 式5 次に、判断手段35により画像バッファー31の画素n
の色情報,(L* ,a* ,b* )=(ln ,an
n )と、分割領域バッファー34に記録されているそ
の画素が属している分割領域jの代表色(L* ,a*
* )= Lj ,Aj ,Bj との差を式6で計算する。
分割処理は5次元で行なったため、同一領域内の色差は
充分小さくなっていないと考えられるので、色差の大き
い画素を検査するために、ここでは色情報のみを用い
る。
【0113】 Sn,j =d1 (Lj −ln 2 +d2 (Aj −an 2 +d3 (Bj −bn 2 ・・・ 式6 d1 ,d2 ,d3 は、d1 <=d2 ,d1 <=d3 の関
係式を満たすように選ぶ。本実施例ではd1 =1,d2
=1.5,d3 =1.5とした。
【0114】全ての画素の中で一番大きなSnjを持つ画
素P(図19(a)参照)を選び、その値を予め決めて
おいた最大許容色差Smaxと判断手段35により比較
する。一番大きなSnjがSnj<Smaxであれば、収束
判定値を最終値の1にして繰り返しの計算を続け、最終
収束値1より小さくなった時点で処理を終了する。そう
でなければ、その画素を領域付加手段36により新たな
領域中心として分割領域バッフアー34に付加し、再
度、処理を繰り返す。このとき、収束判定値は、式5で
計算した(Di+1,j の最大値)×0.8とする。但し、
(Di+1,j の最大値)×0.8<1.1となる場合は、
収束判定値を1.1とする。図19(b)は、画素Pを
新たな領域中心として付け加えて分割処理した結果を示
す説明図である。図において、斜線を付した領域が新た
に付け加えられた領域を示す。
【0115】このような処理を行なうことにより、分割
領域が適切な位置に存在していない場合には、その位置
に新たな分割領域を配置し、しかも個々の物体が持つ特
徴も抽出でき物体同士の区別も良好な領域分割結果を得
ることができ、しかも、単純に領域を増して処理をやり
直すより格段に処理時間が短くなる。
【0116】〔実施例8〕上記実施例7においては、領
域分割手段33としてk−平均アルゴリズムを利用した
が、大きな画像を領域分割するにはk−平均アルゴリズ
ムは時間がかかりすぎるため適当ではない。そこで実施
例8では、領域分割手段33として、分割k−平均アル
ゴリズムを利用する。
【0117】分割k−平均アルゴリズムでは、少ないメ
モリーと短い処理時間で大きな画像を分割できるのが特
徴であるが、画像セット毎に適切な領域数を与えられる
という特徴もある。実施例8では、分割k−平均アルゴ
リズムを用いて、画像セット毎に不足した領域を増すこ
とで、よりきめ細かく必要な場所に必要な領域を配置す
ることが可能となる。
【0118】〔実施例9〕本実施例においては、分割k
−平均アルゴリズムを使用して領域分割を行い、更に、
既に分割処理を1度終えている境界領域上の画像をもう
1度分割するに際し、小領域からの距離情報を利用して
領域分割を行なうことにより、分割領域の形状が複雑に
なるのを防止している。
【0119】実施例9では、実施例2で用いた式2の代
わりに位置ポテンシャルpot(Xn,Yn)を導入し
た以下の式7を用いる。位置ポテンシャルpot(X
n,Yn)の意味については後述する。
【0120】 Lj,n,i =(mr(Crj,i −Rn 2 +mg(Cgj,i −Gn)2 +mb(Cbj,i −Bn)2 +m(mx(Cxj,i −Xn)2 +my(Cyj,i )−Yn)2 )+mp・pot(Xn ,Yn ) ・・・ 式7 mr,mg,mb,m,mx,myは、実施例2で用い
た定数である。また、mpは、新たな任意の定数であ
り、この例では、mp=100とする。
【0121】図20は、位置ポテンシャルpot(X
n,Yn)の意味を説明するための図である。位置ポテ
ンシャルpot(Xn,Yn)の値は、画素の位置(X
n,Yn)に応じて以下のように定義されている。
【0122】(Xn,Yn)が境界領域a,b,cに含
まれていない場合: pot(Xn,Yn)=0 (Xn,Yn)が境界領域aに含まれている場合: pot(Xn,Yn)=Max((Xn−Xb)2 /(Xb−Xa)2 , (Yn−Yb)2 /(Yb−Ya)2 ) (Xn,Yn)が境界領域bに含まれている場合: pot(Xn,Yn)=(Yn−Yb)2 /(Yb−Ya)2 (Xn,Yn)が境界領域cに含まれている場合: pot(Xn,Yn)=(Xn−Xb)2 /(Xb−Xa)2 ただし、Max(a,b)は、a,bのうち大きい方を
とる関数である。
【0123】上記の例では2次関数でpot( )関数
を表したが、単調増加関数であれば他の関数も利用でき
る。
【0124】〔実施例10〕実施例2で用いた式2の代
わりに、隣接画素ポテンシャルpot2を導入した以下
の式7を用いる。
【0125】 Lj,n,i =(mr(Crj,i −Rn)2 +mg(Cgj,i −Gn)2 +mb(Cbj,i −Bn)2 +m(mx(Cxj,i −Xn)2 +my(Cyj,i )−Yn)2 ) +mp・[Σm{pot2(Xn,Xm,Yn,Ym)}]2 ・・・式7 Σm{Am}は、画素nに接する画素mについて式Am
を計算し、その和を求めたものである。ここで画素nに
接する画素mとは、例えば図21の画素1,画素2,画
素3,画素4と定義することができる。
【0126】pot2(Xn,Xm,Yn,Ym)関数
は、以下のように定義されている。
【0127】画素mが画素nに接していない場合: pot2(Xn,Xm,Yn,Ym)=0 画素mが画素nに接しており、画素mが画素nと異なる
分割領域に属している場合: pot2(Xn,Xm,Yn,Ym)=1 画素mが画素nに接しており、画素mが画素nと同じ分
割領域に属している場合: pot2(Xn,Xm,Yn,Ym)=0 このようにポテンシャルが決められていることで、分割
領域同志が相互に入り組み、領域が複雑になるのを防ぐ
ことができる。
【0128】
【発明の効果】少ないメモリーと少ない作業時間で画像
の絵柄に合った適切な分割領域を行なうことができる。
また、不満足な分割結果に対しても、再配置処理を実施
することで、高い改善効果が認められる。
【0129】また、分割領域が適切な位置に存在してい
ない場合には、その位置に新たな分割領域を配置し、し
かも個々の物体がもつ特徴も抽出でき、物体同士の区別
も良好な領域分割結果を得ることができ、高い改善効果
が認められる。
【0130】また、境界領域上の画像をもう1度分割す
るに際し、小領域からの距離情報を利用して領域分割を
行なうことにより、分割領域の形状が複雑になるのを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像領域分割方法を実現するための
基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】 領域分割の基本単位となるとなる小矩形領域
と作業バッファーに書き込まれている情報と画像バッフ
ァーに取り込まれる領域の関係を示した図である。
【図3】 本発明を適用した画像領域分割装置の実施例
のブロック図である。
【図4】 初期状態において、画像バッファーが保持し
ている画像領域と分割領域中心を示した図である。
【図5】 境界領域に存在している既に分割されている
分割領域を境界領域に含まれている画素だけで形成して
いる部分と、それ以外の画素で形成している部分の二つ
に分ける様子を説明した図である。
【図6】 画像バッファーが保持している画像領域が分
割された様子を示した図である。
【図7】 本発明が適用される領域分割装置の他の基本
構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明を適用した画像領域分割装置の他の実
施例のブロック図である。
【図9】 領域分割の結果、不自然な分割領域が生じた
場合の分割領域を示した図である。
【図10】 再配置処理した結果、不自然な分割領域が
解消した様子を示した図である。
【図11】 領域統合装置の基本構成を示すブロック図
である。
【図12】 領域統合マップが更新されていく様子を示
した図である。
【図13】 領域統合装置の実施例を示すブロック図で
ある。
【図14】 領域分割された画像を示した図である。
【図15】 領域分割された画像に含まれている分割領
域の情報を記録した分割領域マップを示した図である。
【図16】 領域統合マップが更新されていく様子を示
した図である。
【図17】 領域統合した結果を示した図である。
【図18】 領域分割の基本となるブロック図である。
【図19】 実施例7において新たな領域が付け加えら
れる様子を示した図である。
【図20】 位置ポテンシャルの意味を説明するための
図である。
【図21】 隣接画素ポテンシャルの意味を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1…画像バッファー、2…作業バッファー、3…画像領
域分割手段、4…画像予測手段、5…データ整形手段、
6…分割領域マップ、7…作業用メモリー、8…再処理
配置部、21…領域分割画像、22…オリジナル画像、
23…画像領域分割手段、24…領域統合マップ作成手
段、25…領域統合マップ更新手段、26…領域統合手
段、27…分割領域マップ、28…領域統合マップ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 量子化された多階調画像データをその絵
    柄に応じた領域に分割する領域分割に際し、多階調画像
    データを複数の小領域と境界領域に分割し、小領域とそ
    の周囲の境界領域を1セットとし、このセットごとに領
    域分割を実施するとき、小領域は一度の分割処理を受
    け、境界領域は2度以上の処理を受けるようにしてある
    ことを特徴とする画像領域分割方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像領域分割方法におい
    て、既に分割された分割領域のうち現在処理中の小領域
    の周囲にある境界領域内に存在する分割領域の情報を利
    用しながら分割処理することを特徴とする画像領域分割
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の画像領域分割方法におい
    て、既に分割された分割領域の情報として少なくとも、
    色の3要素と座標x,yそれぞれの平均値と分割された
    分割領域に含まれる画素数を記憶していることを特徴と
    する画像領域分割方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の画像領域分割方法におい
    て、量子化された多階調画像データは色の3要素で表現
    されており、分割処理の手法として画像の3要素に画像
    上のx,yで表す2次元を加えた空間でK−平均アルゴ
    リズムを用いることを特徴とする画像領域分割方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の画像領域分割方法におい
    て、K平均アルゴリズムで用いる空間の距離Lを計算す
    る際に、画像上の2次元(x,y)の寄与率と色の3要
    素の寄与率の比を変えることのできる係数を用いること
    を特徴とする画像領域分割方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の画像領域分割方法におい
    て、多階調画像データの絵柄に応じた適切な領域分割が
    行える条件として、画像の縦横の長さLx,Ly、領域
    中心の数Ni,x方向の境界領域幅wx,y方向の境界
    領域幅wy,分割領域jに含まれる画素のうち分割領域
    中心から最も離れた画素までの距離Ljが以下の条件
    1,2を満たすように設定された画像領域分割方法。 条件1 Ln<wx×5 Ln<wy×5 Ln={(Lx×Ly)/(Ni×π)}1/2 かつ 条件2 LMax <(wx)×6 LMax <(wy)×6 LMax =Max(Lj)
  7. 【請求項7】 請求項6記載の画像領域分割方法におい
    て、分割領域に不自然な外形線が生じた場合、少なくと
    もそのような不自然な分割領域に含まれる画素に対して
    は最近接領域中心を計算し直し、その画素を最近接領域
    中心を含む分割領域に再配置することで、不自然さを軽
    減する処理を施すことを特徴とする画像領域分割方法。
  8. 【請求項8】 多階調画像データをその絵柄に応じた領
    域に分割する領域分割に際し、分割すべき数を入力し、
    入力された分割数に従って画像データを領域分割し、分
    割された画像の領域数が不足していないかを判断し、領
    域数が不足していた場合には色差の大きい画素を新たな
    領域中心として領域を増やし領域分割処理を続行するこ
    とを特徴とする画像領域分割方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の画像領域分割方法におい
    て、すでに分割処理が1度終わっている境界領域上の画
    像に関し、すでに分割が確定している小領域からの距離
    が短い画素ほど他の分割領域へ変更されにくくなるよう
    に領域判定をすることを特徴とする画像領域分割方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の画像領域分割方法にお
    いて、注目画素に接している異なった分割領域に属す画
    素の数が少なくなるように領域判定をすることを特徴と
    する画像領域分割方法。
  11. 【請求項11】 多階調画像データをその絵柄に応じた
    領域に分割する領域分割に際し、領域分割手法として、
    K−平均アルゴリズム等の繰り返し計算によって収束さ
    せる手法を用いる場合は、完全に収束させる前に色差の
    大きな画素の有無を調べ、色差が大きい場合には、その
    場所にその場所を代表する領域を新たに増やし、更に繰
    り返し計算を続け、また、或る程度収束した時点で色差
    の大きな画素の有無を調べるという処理を繰り返すこと
    を特徴とする画像領域分割方法。
  12. 【請求項12】 絵柄に応じた領域に分割された多階調
    画像データの分割された領域を統合するための画像領域
    統合方法であって、領域分割画像と領域分割される前の
    オリジナル画像から、分割領域ごとにその分割領域の特
    徴情報を計算し、分割領域ごとにその領域中心と他の分
    割領域の領域中心との距離を求め、距離の短い順に上位
    所定個を選択して記憶する作業をすべての分割領域に対
    して行い、前記選択された所定個数の分割領域に対し前
    記距離計算の基準になった分割領域との特徴情報の類似
    度を計算し、類似度が基準値より大きい分割領域同士を
    統合することを特徴とする画像領域統合方法。
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