JP3507685B2 - 画像通信表示システムおよびそのプログラム記憶媒体 - Google Patents
画像通信表示システムおよびそのプログラム記憶媒体Info
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- JP3507685B2 JP3507685B2 JP01218198A JP1218198A JP3507685B2 JP 3507685 B2 JP3507685 B2 JP 3507685B2 JP 01218198 A JP01218198 A JP 01218198A JP 1218198 A JP1218198 A JP 1218198A JP 3507685 B2 JP3507685 B2 JP 3507685B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は，ウエーブレット変
換を用いた多重解像度の画像表示において，指定した画
面領域と解像度に必要なデータのみに逆変換をかけて表
示することにより，画面データの伝送量等の削減を可能
とした画像通信表示システムおよびそのプログラム記憶
媒体に関する。
換を用いた多重解像度の画像表示において，指定した画
面領域と解像度に必要なデータのみに逆変換をかけて表
示することにより，画面データの伝送量等の削減を可能
とした画像通信表示システムおよびそのプログラム記憶
媒体に関する。
【０００２】
【従来の技術】画像圧縮方式の一つとしてウエーブレッ
ト変換が用いられている。ウエーブレット変換では，画
像の周波数成分を，画像の水平方向および垂直方向のそ
れぞれについて低域成分と高域成分とに分割する。これ
により，画像の左上に水平方向の低域成分と垂直方向の
低域成分の情報，画像の右上に水平方向の高域成分と垂
直方向の低域成分の情報，画像の左下に水平方向の低域
成分と垂直方向の高域成分の情報，画像の右下に水平方
向の高域成分と垂直方向の高域成分の情報がくるように
画像データが変換される。１回の変換で解像度が１オク
ターブ下がることになる。
ト変換が用いられている。ウエーブレット変換では，画
像の周波数成分を，画像の水平方向および垂直方向のそ
れぞれについて低域成分と高域成分とに分割する。これ
により，画像の左上に水平方向の低域成分と垂直方向の
低域成分の情報，画像の右上に水平方向の高域成分と垂
直方向の低域成分の情報，画像の左下に水平方向の低域
成分と垂直方向の高域成分の情報，画像の右下に水平方
向の高域成分と垂直方向の高域成分の情報がくるように
画像データが変換される。１回の変換で解像度が１オク
ターブ下がることになる。
【０００３】さらに，画像の左上の水平方向の低域成分
と垂直方向の低域成分の部分を，同様に周波数の低域成
分と高域成分とに分割する。この処理を何回か繰り返
す。一般に，画像データは低域成分に情報が集中してい
る。したがって，高域成分については，多少データを削
減しても復元における画像の劣化は目立たない。ウエー
ブレット変換は，ＤＣＴ等の同じ直交変換の一種である
が，特に高域を落としたときに生じる雑音が少ないとい
う特長を持っている。
と垂直方向の低域成分の部分を，同様に周波数の低域成
分と高域成分とに分割する。この処理を何回か繰り返
す。一般に，画像データは低域成分に情報が集中してい
る。したがって，高域成分については，多少データを削
減しても復元における画像の劣化は目立たない。ウエー
ブレット変換は，ＤＣＴ等の同じ直交変換の一種である
が，特に高域を落としたときに生じる雑音が少ないとい
う特長を持っている。
【０００４】図７は，ウエーブレット変換を用いた多重
解像度の画像データの構成を示す図であり，図８は，ウ
エーブレット変換された画像データの保持のし方を説明
する図である。
解像度の画像データの構成を示す図であり，図８は，ウ
エーブレット変換された画像データの保持のし方を説明
する図である。
【０００５】Ａ0 は解像度１の原画像である。Ａ1 〜Ｄ
1 は，原画像Ａ0 の周波数成分を水平方向および垂直方
向のそれぞれについて低域成分と高域成分とに分割した
ものであり，Ａ1 は解像度が１／２の画像となる。さら
に，Ａ2 〜Ｄ2 は，Ａ1 の周波数成分を水平方向および
垂直方向のそれぞれについて低域成分と高域成分とに分
割したものであり，Ａ2 は解像度が１／４の画像とな
る。同様に，ウエーブレット変換をｎ回繰り返すと，解
像度が１／２n の画像データＡn 〜Ｄn が得られる。
1 は，原画像Ａ0 の周波数成分を水平方向および垂直方
向のそれぞれについて低域成分と高域成分とに分割した
ものであり，Ａ1 は解像度が１／２の画像となる。さら
に，Ａ2 〜Ｄ2 は，Ａ1 の周波数成分を水平方向および
垂直方向のそれぞれについて低域成分と高域成分とに分
割したものであり，Ａ2 は解像度が１／４の画像とな
る。同様に，ウエーブレット変換をｎ回繰り返すと，解
像度が１／２n の画像データＡn 〜Ｄn が得られる。
【０００６】これらの画像データのうち，Ｂi ，Ｃi ，
Ｄi （ｉ＝１，２，…，ｎ）とＡnを保存し，画像を再
生する場合には，ウエーブレット逆変換によって，Ａn
〜Ｄ n を用いてＡn-1 を再構成し，Ａn-1 〜Ｄn-1 を用
いてＡn-2 を再構成し，…という処理を繰り返し，必要
な解像度１／２k の画像Ａk を求める。
Ｄi （ｉ＝１，２，…，ｎ）とＡnを保存し，画像を再
生する場合には，ウエーブレット逆変換によって，Ａn
〜Ｄ n を用いてＡn-1 を再構成し，Ａn-1 〜Ｄn-1 を用
いてＡn-2 を再構成し，…という処理を繰り返し，必要
な解像度１／２k の画像Ａk を求める。
【０００７】各解像度レベルの画像データを直接保持す
る場合には，図８（Ａ）に示すように，Ａ0 ，Ａ1 ，Ａ
2 ，…のデータを保持することになるため，データ量は
原画像Ａ0 よりも大きくなる。一方，ウエーブレット変
換によるデータの保持方法によれば，図８（Ｂ）に示す
ようなデータを保持することになるので，データ量は，
原画像Ａ0 と同じになる。
る場合には，図８（Ａ）に示すように，Ａ0 ，Ａ1 ，Ａ
2 ，…のデータを保持することになるため，データ量は
原画像Ａ0 よりも大きくなる。一方，ウエーブレット変
換によるデータの保持方法によれば，図８（Ｂ）に示す
ようなデータを保持することになるので，データ量は，
原画像Ａ0 と同じになる。
【０００８】ウエーブレット変換に関する参考文献とし
ては，例えば以下のものがある。 〔文献１〕榊原進著「ウエーブレットビギナーズガイ
ド」1995年東京電機大学出版局． 〔文献２〕I.Daubechies「Ten Lectures on Wavelets」
1992年 SIAM(Sosietyfor Industrial and Applied Math
ematics). 〔文献３〕W.H.Press et.al 「Numerical Recipes (Sec
ond Edition)」1992年Cambridge University Press pp.
584-599. 従来，以上のようなウエーブレット変換を用いた多重解
像度の画像データを，ネットワークを介して転送する場
合，画面領域の全面について一定の解像度で再生するた
めに必要なすべての画像データを転送していた。
ては，例えば以下のものがある。 〔文献１〕榊原進著「ウエーブレットビギナーズガイ
ド」1995年東京電機大学出版局． 〔文献２〕I.Daubechies「Ten Lectures on Wavelets」
1992年 SIAM(Sosietyfor Industrial and Applied Math
ematics). 〔文献３〕W.H.Press et.al 「Numerical Recipes (Sec
ond Edition)」1992年Cambridge University Press pp.
584-599. 従来，以上のようなウエーブレット変換を用いた多重解
像度の画像データを，ネットワークを介して転送する場
合，画面領域の全面について一定の解像度で再生するた
めに必要なすべての画像データを転送していた。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】ネットワーク経由での
画像転送などでは，トラフィックの軽減が重要である。
画像の表示にあたって，例えば画像の背景は不要である
というように画像の特定部分だけが必要な場合，実用
上，その部分だけ高解像度で表示させればよい。
画像転送などでは，トラフィックの軽減が重要である。
画像の表示にあたって，例えば画像の背景は不要である
というように画像の特定部分だけが必要な場合，実用
上，その部分だけ高解像度で表示させればよい。
【００１０】ところで，ウエーブレット変換では，フー
リエ変換と異なり，高解像度画像の１画素を復元する場
合に低解像度画像の一部の画素データだけを用いて復元
することが可能である。
リエ変換と異なり，高解像度画像の１画素を復元する場
合に低解像度画像の一部の画素データだけを用いて復元
することが可能である。
【００１１】本発明は，この点に着目し，ウエーブレッ
ト変換を用いた多重解像度の画像表示において，指定し
た画面領域と解像度に必要なデータのみに逆変換をかけ
て表示する手段を設けることにより，表示のための処理
データ量を削減すること，特にネットワーク経由での画
像転送などにおいて転送するデータ量を削減し，通信ト
ラフィックを軽減することを目的とする。
ト変換を用いた多重解像度の画像表示において，指定し
た画面領域と解像度に必要なデータのみに逆変換をかけ
て表示する手段を設けることにより，表示のための処理
データ量を削減すること，特にネットワーク経由での画
像転送などにおいて転送するデータ量を削減し，通信ト
ラフィックを軽減することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】図１は本発明の概要説明
図である。図中，１は画像を表示するクライアント装
置，２はウエーブレット変換された画像情報を持つサー
バ装置，３はウエーブレット逆変換によって特定範囲の
高解像度レベルの画素データを生成する部分画像生成手
段，４はＣＲＴディスプレイなどの表示装置，５はマウ
スなどのポインティングデバイスを表す。
図である。図中，１は画像を表示するクライアント装
置，２はウエーブレット変換された画像情報を持つサー
バ装置，３はウエーブレット逆変換によって特定範囲の
高解像度レベルの画素データを生成する部分画像生成手
段，４はＣＲＴディスプレイなどの表示装置，５はマウ
スなどのポインティングデバイスを表す。
【００１３】また，１１はウエーブレット変換された画
像を低解像度レベルで表示する低解像度画像表示手段，
１２は高解像度レベルで表示する範囲または条件を指定
する範囲／条件指定手段，１３は特定範囲の高解像度画
像を部分的に表示する高解像度画像表示手段を表す。
像を低解像度レベルで表示する低解像度画像表示手段，
１２は高解像度レベルで表示する範囲または条件を指定
する範囲／条件指定手段，１３は特定範囲の高解像度画
像を部分的に表示する高解像度画像表示手段を表す。
【００１４】また，２１は低解像度レベルの画像表示に
必要な画像データをクライアント装置１へ送信する低解
像度レベル画像データ送信手段，２２はウエーブレット
変換された画像データを記憶するウエーブレット変換画
像データ記憶手段，２３はウエーブレット変換された画
像データに対応してあらかじめ定められた特定範囲の情
報を記憶する特定範囲情報記憶手段を表す。
必要な画像データをクライアント装置１へ送信する低解
像度レベル画像データ送信手段，２２はウエーブレット
変換された画像データを記憶するウエーブレット変換画
像データ記憶手段，２３はウエーブレット変換された画
像データに対応してあらかじめ定められた特定範囲の情
報を記憶する特定範囲情報記憶手段を表す。
【００１５】部分画像生成手段３は，ウエーブレット変
換画像データ記憶手段２２に記憶された画像データの中
から必要なデータを選択してクライアント装置１へ送信
するサーバ装置２内の画像データ選択・送信手段３１
と，ウエーブレット逆変換によって高解像度画像を復元
するクライアント装置１内の高解像度画像復元手段３２
とからなる。
換画像データ記憶手段２２に記憶された画像データの中
から必要なデータを選択してクライアント装置１へ送信
するサーバ装置２内の画像データ選択・送信手段３１
と，ウエーブレット逆変換によって高解像度画像を復元
するクライアント装置１内の高解像度画像復元手段３２
とからなる。
【００１６】 請求項１の発明は，ウエーブレット変換
された画像情報を持つサーバ装置２と，画像を表示する
クライアント装置１とを備え，前記サーバ装置２は，前
記クライアント装置１により指定された範囲または条件
に基づいて，その範囲または条件に含まれる高解像度レ
ベルの画素データの復元に必要な低解像度レベルの画素
群を解像度のレベルに応じて順次抽出し，抽出したデー
タを前記クライアント装置１に送信する画像データ選択
・送信手段３１を備え，前記クライアント装置１は，前
記サーバ装置２から受信したウエーブレット変換された
低解像度レベルの画像全体の画像データをもとに低解像
度の画像を表示する低解像度画像表示手段１１と，表示
された低解像度の画像のうち高解像度レベルで表示する
範囲または条件を指定する範囲／条件指定手段１２と，
前記サーバ装置２の画像データ選択・送信手段３１から
受信したデータを用いることによりウエーブレット逆変
換によって高解像度レベルの前記指定範囲または条件内
に含まれる画素データを生成する高解像度画像復元手段
３２と，生成された画素データにより前記表示した低解
像度の画像内に高解像度レベルの画像を表示する高解像
度画像表示手段１３とを持つことを特徴とする。
された画像情報を持つサーバ装置２と，画像を表示する
クライアント装置１とを備え，前記サーバ装置２は，前
記クライアント装置１により指定された範囲または条件
に基づいて，その範囲または条件に含まれる高解像度レ
ベルの画素データの復元に必要な低解像度レベルの画素
群を解像度のレベルに応じて順次抽出し，抽出したデー
タを前記クライアント装置１に送信する画像データ選択
・送信手段３１を備え，前記クライアント装置１は，前
記サーバ装置２から受信したウエーブレット変換された
低解像度レベルの画像全体の画像データをもとに低解像
度の画像を表示する低解像度画像表示手段１１と，表示
された低解像度の画像のうち高解像度レベルで表示する
範囲または条件を指定する範囲／条件指定手段１２と，
前記サーバ装置２の画像データ選択・送信手段３１から
受信したデータを用いることによりウエーブレット逆変
換によって高解像度レベルの前記指定範囲または条件内
に含まれる画素データを生成する高解像度画像復元手段
３２と，生成された画素データにより前記表示した低解
像度の画像内に高解像度レベルの画像を表示する高解像
度画像表示手段１３とを持つことを特徴とする。
【００１７】特定範囲のみ，高解像度の画像を復元する
ことより，ウエーブレット変換された画像データのう
ち，画像全体の再生に必要な画像データのデータ量を削
減することが可能になる。
ことより，ウエーブレット変換された画像データのう
ち，画像全体の再生に必要な画像データのデータ量を削
減することが可能になる。
【００１８】請求項２の発明は，さらに最初にウエーブ
レット変換された画像を低解像度レベルで表示装置４に
表示する低解像度画像表示手段１１を持つことと，範囲
／条件指定手段１２が，低解像度レベルで表示された画
像において高解像度レベルで表示する範囲をポインティ
ングデバイス５からの入力によって指定することを特徴
とする。
レット変換された画像を低解像度レベルで表示装置４に
表示する低解像度画像表示手段１１を持つことと，範囲
／条件指定手段１２が，低解像度レベルで表示された画
像において高解像度レベルで表示する範囲をポインティ
ングデバイス５からの入力によって指定することを特徴
とする。
【００１９】画面上で高解像度レベルで表示する範囲を
マウスなどのポインティングデバイス５により指定する
ことができるので，ユーザはリアルタイムで見たい画像
部分を高解像度で表示させることができる。
マウスなどのポインティングデバイス５により指定する
ことができるので，ユーザはリアルタイムで見たい画像
部分を高解像度で表示させることができる。
【００２０】請求項３の発明は，範囲／条件指定手段１
２が，ウエーブレット変換された画像内における表示対
象の属性または表示画素の属性によって，高解像度レベ
ルで表示する範囲または条件を定めることを特徴とす
る。
２が，ウエーブレット変換された画像内における表示対
象の属性または表示画素の属性によって，高解像度レベ
ルで表示する範囲または条件を定めることを特徴とす
る。
【００２１】具体的には，請求項４の発明のように，範
囲／条件指定手段１２によって，ウエーブレット変換さ
れた画像が見出しと本文を持つ文字情報を含むものであ
る場合に，その本文部分を高解像度レベルで表示する範
囲とすることができる。これにより，一般に小さい文字
で表示されて見にくくなる本文部分を，高解像度で読み
易く表示させることができる。
囲／条件指定手段１２によって，ウエーブレット変換さ
れた画像が見出しと本文を持つ文字情報を含むものであ
る場合に，その本文部分を高解像度レベルで表示する範
囲とすることができる。これにより，一般に小さい文字
で表示されて見にくくなる本文部分を，高解像度で読み
易く表示させることができる。
【００２２】ウエーブレット変換された画像においてど
の部分が本文部分であるかは，あらかじめ特定範囲情報
記憶手段２３に登録しておき，その情報を利用すること
もできるし，また簡単な文字認識技術の応用により，所
定の閾値で２値化した白黒パターンの変化の度合を検査
することによって自動的に認識することもできる。
の部分が本文部分であるかは，あらかじめ特定範囲情報
記憶手段２３に登録しておき，その情報を利用すること
もできるし，また簡単な文字認識技術の応用により，所
定の閾値で２値化した白黒パターンの変化の度合を検査
することによって自動的に認識することもできる。
【００２３】また，請求項５の発明のように，範囲／条
件指定手段１２によって，ウエーブレット変換された画
像が写真を含むものである場合に，その写真部分を高解
像度レベルで表示する範囲とすることができる。したが
って，情報量の豊富な写真部分を高精細に表示させるこ
とができる。
件指定手段１２によって，ウエーブレット変換された画
像が写真を含むものである場合に，その写真部分を高解
像度レベルで表示する範囲とすることができる。したが
って，情報量の豊富な写真部分を高精細に表示させるこ
とができる。
【００２４】ウエーブレット変換された画像においてど
の部分が写真であるかは，あらかじめ特定範囲情報記憶
手段２３に登録しておき，その情報を利用することもで
きるし，また簡単な画像認識技術の応用により，自動的
に検出することもできる。
の部分が写真であるかは，あらかじめ特定範囲情報記憶
手段２３に登録しておき，その情報を利用することもで
きるし，また簡単な画像認識技術の応用により，自動的
に検出することもできる。
【００２５】また，請求項６の発明のように，範囲／条
件指定手段１２によって，ウエーブレット変換された画
像内の画素が持つ輝度，明度または色相の範囲によっ
て，高解像度レベルで表示する範囲を定めることもでき
る。これによって，例えば各画素の明度が０〜２５５の
数値で表されるような場合に，１００〜１５０の部分を
高解像度で，その他の部分を低解像度で表示させるとい
うようなことが可能になる。また，色相を温度によって
変化させた温度分布画像のような場合に，必要な特定の
温度部分だけを高解像度で表示させるというようなこと
も可能になる。
件指定手段１２によって，ウエーブレット変換された画
像内の画素が持つ輝度，明度または色相の範囲によっ
て，高解像度レベルで表示する範囲を定めることもでき
る。これによって，例えば各画素の明度が０〜２５５の
数値で表されるような場合に，１００〜１５０の部分を
高解像度で，その他の部分を低解像度で表示させるとい
うようなことが可能になる。また，色相を温度によって
変化させた温度分布画像のような場合に，必要な特定の
温度部分だけを高解像度で表示させるというようなこと
も可能になる。
【００２６】請求項７の発明は，サーバ装置２が，クラ
イアント装置１へウエーブレット変換された画像のうち
低解像度レベルの画像全体の表示に必要な画像データを
送信する低解像度レベル画像データ送信手段２１と，ク
ライアント装置１から高解像度レベルで表示する範囲ま
たは条件を指定された場合に，ウエーブレット変換画像
データ記憶手段２２に保持されているウエーブレット変
換された画像のうち，指定された範囲または条件に該当
する画像部分を高解像度レベルで表示するのに必要な画
像データを選択して，クライアント装置１へ送信する画
像データ選択・送信手段３１とを持ち，クライアント装
置１が，サーバ装置２から受信した低解像度レベルの画
像全体の画像データをもとに低解像度の画像を表示する
低解像度画像表示手段１１と，表示した画像のうち高解
像度レベルで表示する範囲または条件を入力し，入力し
た範囲または条件をサーバ装置２へ通知する範囲／条件
指定手段１２と，サーバ装置２から受信した画像データ
をもとにウエーブレット逆変換によって高解像度レベル
の各画素データを生成する高解像度画像復元手段３２
と，その生成した各画素データをもとに高解像度の画像
を表示する高解像度画像表示手段１３とを持つことを特
徴とする。
イアント装置１へウエーブレット変換された画像のうち
低解像度レベルの画像全体の表示に必要な画像データを
送信する低解像度レベル画像データ送信手段２１と，ク
ライアント装置１から高解像度レベルで表示する範囲ま
たは条件を指定された場合に，ウエーブレット変換画像
データ記憶手段２２に保持されているウエーブレット変
換された画像のうち，指定された範囲または条件に該当
する画像部分を高解像度レベルで表示するのに必要な画
像データを選択して，クライアント装置１へ送信する画
像データ選択・送信手段３１とを持ち，クライアント装
置１が，サーバ装置２から受信した低解像度レベルの画
像全体の画像データをもとに低解像度の画像を表示する
低解像度画像表示手段１１と，表示した画像のうち高解
像度レベルで表示する範囲または条件を入力し，入力し
た範囲または条件をサーバ装置２へ通知する範囲／条件
指定手段１２と，サーバ装置２から受信した画像データ
をもとにウエーブレット逆変換によって高解像度レベル
の各画素データを生成する高解像度画像復元手段３２
と，その生成した各画素データをもとに高解像度の画像
を表示する高解像度画像表示手段１３とを持つことを特
徴とする。
【００２７】これによって，サーバ装置２とクライアン
ト装置１との間の画像転送における転送データ量を削減
し，ネットワークのトラフィックを軽減することが可能
になる。
ト装置１との間の画像転送における転送データ量を削減
し，ネットワークのトラフィックを軽減することが可能
になる。
【００２８】以上の各処理手段を計算機によって実現す
るためのプログラムは，計算機が読み取り可能な可搬媒
体メモリ，半導体メモリ，ハードディスクなどの適当な
記憶媒体に格納することができる。
るためのプログラムは，計算機が読み取り可能な可搬媒
体メモリ，半導体メモリ，ハードディスクなどの適当な
記憶媒体に格納することができる。
【００２９】
【発明の実施の形態】以下，図面を参照しつつ本発明の
実施の形態を説明する。図２は本発明の実施の形態によ
る処理の流れ，図３は本発明の実施の形態において使用
するデータ説明図，図４は高解像度レベルの画素計算処
理のフローチャート，図５は画素計算処理を説明する図
である。
実施の形態を説明する。図２は本発明の実施の形態によ
る処理の流れ，図３は本発明の実施の形態において使用
するデータ説明図，図４は高解像度レベルの画素計算処
理のフローチャート，図５は画素計算処理を説明する図
である。
【００３０】最初に，図２（Ａ）に示すように，表示装
置４に低解像度画像Ａ2 が表示されており，その一部を
高解像度画像Ａ0 で表示する場合の処理を，図２に従っ
て説明する。
置４に低解像度画像Ａ2 が表示されており，その一部を
高解像度画像Ａ0 で表示する場合の処理を，図２に従っ
て説明する。
【００３１】まず，ステップＳ１では，表示した低解像
度画像Ａ2 の画面上で，高解像度で表示する部分の閉領
域（多角形）の頂点を，ポインティングデバイス５によ
って指定させ入力する。この例では，Ｐ1 ，Ｐ2 ，Ｐ3
の３個の頂点が指定されたものとする。これらの３頂点
によって形成される三角形内の画像が，以下の処理によ
り高解像度レベルで表示されることになる。
度画像Ａ2 の画面上で，高解像度で表示する部分の閉領
域（多角形）の頂点を，ポインティングデバイス５によ
って指定させ入力する。この例では，Ｐ1 ，Ｐ2 ，Ｐ3
の３個の頂点が指定されたものとする。これらの３頂点
によって形成される三角形内の画像が，以下の処理によ
り高解像度レベルで表示されることになる。
【００３２】ステップＳ２では，この閉領域内に含まれ
る高解像度画像Ａ0 の画素位置を計算する。次に，ステ
ップＳ３では，ステップＳ２で計算した位置の各画素に
ついて，図４に示す高解像度レベルの画素計算処理によ
り，高解像度で表示するための画素値を計算する。ステ
ップＳ４の判定により，ステップＳ３による画素計算処
理を閉領域内に含まれる全画素について繰り返す。計算
した結果は，図３（Ａ）に示すワーキングメモリに設定
する。
る高解像度画像Ａ0 の画素位置を計算する。次に，ステ
ップＳ３では，ステップＳ２で計算した位置の各画素に
ついて，図４に示す高解像度レベルの画素計算処理によ
り，高解像度で表示するための画素値を計算する。ステ
ップＳ４の判定により，ステップＳ３による画素計算処
理を閉領域内に含まれる全画素について繰り返す。計算
した結果は，図３（Ａ）に示すワーキングメモリに設定
する。
【００３３】以上の処理が終了したならば，ステップＳ
５では，ワーキングメモリ上の新画素データを表示装置
４の画面に表示し，処理を終了する。この結果，図２
（Ｂ）に示すように，低解像度画像Ａ2 の中で指定され
た特定の領域だけ高解像度画像Ａ0 で表示されることに
なる。
５では，ワーキングメモリ上の新画素データを表示装置
４の画面に表示し，処理を終了する。この結果，図２
（Ｂ）に示すように，低解像度画像Ａ2 の中で指定され
た特定の領域だけ高解像度画像Ａ0 で表示されることに
なる。
【００３４】次に，図４に従って高解像度レベルの画素
計算処理を説明するに先立ち，その処理で使用する作業
用データについて説明する。図３（Ａ）は，高解像度で
表示する閉領域内の画素の座標データと，その画素デー
タ（画素値）とを設定するワーキングメモリである。座
標データは，前述した図２のステップＳ２によって計算
されたものである。画素データは，０で初期化され，図
４の処理によって更新される。
計算処理を説明するに先立ち，その処理で使用する作業
用データについて説明する。図３（Ａ）は，高解像度で
表示する閉領域内の画素の座標データと，その画素デー
タ（画素値）とを設定するワーキングメモリである。座
標データは，前述した図２のステップＳ２によって計算
されたものである。画素データは，０で初期化され，図
４の処理によって更新される。
【００３５】他に図３（Ｂ）に示す低解像度レベルを表
わす変数ＬＲＬと，図３（Ｃ）に示す高解像度レベルを
表わす変数ＨＲＬが用いられる。変数ＬＲＬに現在の画
像（Ａ2 ）の解像度レベル（＝２）がセットされ，変数
ＨＲＬに目的とする画像（Ａ0 ）の解像度レベル（＝
０）がセットされているものとする。ＬＲＬ＞ＨＲＬで
ある。
わす変数ＬＲＬと，図３（Ｃ）に示す高解像度レベルを
表わす変数ＨＲＬが用いられる。変数ＬＲＬに現在の画
像（Ａ2 ）の解像度レベル（＝２）がセットされ，変数
ＨＲＬに目的とする画像（Ａ0 ）の解像度レベル（＝
０）がセットされているものとする。ＬＲＬ＞ＨＲＬで
ある。
【００３６】高解像度レベルの画素計算処理では，まず
図４のステップＳ３１により，ＨＲＬ＋１に対応するＢ
x ，Ｃx ，Ｄx を選択する。この例では，ＨＲＬ＝０で
あるので，最初に一つ下位のレベルのＢ1 ，Ｃ1 ，Ｄ1
を選択することになる。
図４のステップＳ３１により，ＨＲＬ＋１に対応するＢ
x ，Ｃx ，Ｄx を選択する。この例では，ＨＲＬ＝０で
あるので，最初に一つ下位のレベルのＢ1 ，Ｃ1 ，Ｄ1
を選択することになる。
【００３７】次に，ステップＳ３２では，Ａ0 の画素座
標から１レベル下の必要な画素範囲を求める。今，例え
ば図５に示す領域４０を高解像度画像Ａ0 で表示しよう
とした場合，その中の計算対象画素５０について，画素
値を計算するのに必要なレベル１の画像Ａ1 〜Ｄ1 の画
素範囲５１〜５４を求める。この範囲は，Ａ1 〜Ｄ1に
ついて共通である。また，同様に図５に示すように，レ
ベル１の画像Ａ1 の画素範囲５１内の画素値を計算する
場合には，レベル２で必要な画素範囲５５〜５８を求め
る。この範囲は，Ａ2 〜Ｄ2 について共通である。
標から１レベル下の必要な画素範囲を求める。今，例え
ば図５に示す領域４０を高解像度画像Ａ0 で表示しよう
とした場合，その中の計算対象画素５０について，画素
値を計算するのに必要なレベル１の画像Ａ1 〜Ｄ1 の画
素範囲５１〜５４を求める。この範囲は，Ａ1 〜Ｄ1に
ついて共通である。また，同様に図５に示すように，レ
ベル１の画像Ａ1 の画素範囲５１内の画素値を計算する
場合には，レベル２で必要な画素範囲５５〜５８を求め
る。この範囲は，Ａ2 〜Ｄ2 について共通である。
【００３８】次に，ステップＳ３３では，Ｂx ，Ｃx ，
Ｄx の各々について，必要な画素範囲でウエーブレット
逆変換を行う。ステップＳ３４では，ウエーブレット逆
変換の結果を図３（Ａ）に示すワーキングメモリの画素
データに加算する。加算するフィールドは，該当するＡ
0 の画素の座標データの位置に対応する画素データのフ
ィールドである。
Ｄx の各々について，必要な画素範囲でウエーブレット
逆変換を行う。ステップＳ３４では，ウエーブレット逆
変換の結果を図３（Ａ）に示すワーキングメモリの画素
データに加算する。加算するフィールドは，該当するＡ
0 の画素の座標データの位置に対応する画素データのフ
ィールドである。
【００３９】ステップＳ３５では，ＨＲＬ＋１がＬＲＬ
に等しくなったかどうかを判定し，等しくなければ，ス
テップＳ３６により，Ａ1 で必要な画素の各々について
今までの処理を再帰的に適用する。すなわち，図５に示
すＡ1 の画素範囲５１の画素値を求めるために，Ａ2 〜
Ｄ2 の各画素範囲５５〜５８の画素値をもとにウエーブ
レット逆変換を行う。
に等しくなったかどうかを判定し，等しくなければ，ス
テップＳ３６により，Ａ1 で必要な画素の各々について
今までの処理を再帰的に適用する。すなわち，図５に示
すＡ1 の画素範囲５１の画素値を求めるために，Ａ2 〜
Ｄ2 の各画素範囲５５〜５８の画素値をもとにウエーブ
レット逆変換を行う。
【００４０】以上のような処理を再帰的に繰り返し，Ｈ
ＲＬ＋１がＬＲＬに等しくなったならば，ステップＳ３
７により，Ａ0 について，必要な画素範囲でウエーブレ
ット逆変換を行い，結果をワーキングメモリの画素デー
タに加算する。最終的に，図５に示す画素範囲５５〜５
８からＡ1 の画素範囲５１の画素データが求められ，画
素範囲５１〜５４から計算対象画素５０の画素データが
求められることになる。
ＲＬ＋１がＬＲＬに等しくなったならば，ステップＳ３
７により，Ａ0 について，必要な画素範囲でウエーブレ
ット逆変換を行い，結果をワーキングメモリの画素デー
タに加算する。最終的に，図５に示す画素範囲５５〜５
８からＡ1 の画素範囲５１の画素データが求められ，画
素範囲５１〜５４から計算対象画素５０の画素データが
求められることになる。
【００４１】ウエーブレット変換において，低解像度画
像の一部の画素範囲における画素データから高解像度画
像の画素を復元できるのは，以下の理由による。低解像
度画像Ａ2 から高解像度画像Ａ1 を再構成するものとす
る。Ａ1 の画素数が１２８×１２８ピクセルとすれば，
Ａ2 （およびＢ2 ，Ｃ2 ，Ｄ2 ）の画素数は６４×６４
ピクセルである。これらを行列とみなす。
像の一部の画素範囲における画素データから高解像度画
像の画素を復元できるのは，以下の理由による。低解像
度画像Ａ2 から高解像度画像Ａ1 を再構成するものとす
る。Ａ1 の画素数が１２８×１２８ピクセルとすれば，
Ａ2 （およびＢ2 ，Ｃ2 ，Ｄ2 ）の画素数は６４×６４
ピクセルである。これらを行列とみなす。
【００４２】ウエーブレット逆変換によるＡ1 の計算
は，次式による。
は，次式による。
【００４３】
【数１】
【００４４】ただし，
【００４５】
【数２】
【００４６】
【数３】
【００４７】
【数４】
【００４８】ここで，ＷT はＷの転置行列を表す。
αi ，βi はウエーブレット理論による数列で多種類あ
るが，事前に決めておく。本発明は，αi ，βi の種類
に関係なく適用可能である。言うまでもなく，Ｗのサイ
ズは，解像度に応じて変わる。
αi ，βi はウエーブレット理論による数列で多種類あ
るが，事前に決めておく。本発明は，αi ，βi の種類
に関係なく適用可能である。言うまでもなく，Ｗのサイ
ズは，解像度に応じて変わる。
【００４９】ＷＷT は単位行列となる。したがって，ウ
エーブレット変換は，次式のようになる。
エーブレット変換は，次式のようになる。
【００５０】
【数５】
【００５１】高解像度画像Ａ1 の１画素を求めるのに必
要な低解像度画像Ａ2 の画素範囲は，次のように定めら
れる。
要な低解像度画像Ａ2 の画素範囲は，次のように定めら
れる。
【００５２】
【数６】
【００５３】ここで，ＷA T Ａ2 ＷA について考える。
Ｘ＝ＷA T Ａ2 ＷA とおき，Ａ2 を，例えば８×８行列
とすると，
Ｘ＝ＷA T Ａ2 ＷA とおき，Ａ2 を，例えば８×８行列
とすると，
【００５４】
【数７】
【００５５】となる。したがって，例えばｘ8,9 は，次
のようになる。
のようになる。
【００５６】
【数８】
【００５７】これから，Ａ2 を，
【００５８】
【数９】
【００５９】とすると，
ｘ8,9 ＝０×（ｙ11×０＋ｙ12×０＋ｙ13×０＋ｙ14×α3 ＋…＋ｙ18×０）
＋０×（ｙ21×０＋ｙ22×０＋ｙ23×０＋ｙ24×α3 ＋…＋ｙ28×０）
＋α4 （ｙ31×０＋ｙ32×０＋ｙ33×０＋ｙ34×α3 ＋…＋ｙ38×０）
＋α2 （ｙ41×０＋ｙ42×０＋ｙ43×０＋ｙ44×α3 ＋…＋ｙ48×０）
＋０×（……）
＋０×（……）
＋０×（……）
＋０×（……）
＝α4 ｙ34α3 ＋α4 ｙ35α1 ＋α2 ｙ44α3 ＋α2 ｙ45α1
よって，例えばＡ1 の（８，９）画素を計算するには，
Ａ2 ，Ｂ2 ，Ｃ2 ，Ｄ 2 から各々４画素ずつ用いればよ
いことがわかる。したがって，Ａ1 上で表示したい閉領
域内の各画素に対して，低解像度画像で必要な画素の範
囲も求まる。
Ａ2 ，Ｂ2 ，Ｃ2 ，Ｄ 2 から各々４画素ずつ用いればよ
いことがわかる。したがって，Ａ1 上で表示したい閉領
域内の各画素に対して，低解像度画像で必要な画素の範
囲も求まる。
【００６０】図４に示すステップＳ３２において，１レ
ベル下の必要な画素範囲は，計算によって求めてよく，
またあらかじめ結果を格納した変換テーブルを用いて，
求めてもよい。
ベル下の必要な画素範囲は，計算によって求めてよく，
またあらかじめ結果を格納した変換テーブルを用いて，
求めてもよい。
【００６１】図６は，クライアント／サーバシステムで
の処理手順の例を示す。クライアント装置１において，
最初，無表示状態であったとする。初期表示が必要ない
場合には，ステップＳ６５へ移る。初期表示を行う場
合，ステップＳ６１により，初期表示のための低解像度
レベルの画像データの送信を，サーバ装置２へ要求す
る。これに対しサーバ装置２では，ステップＳ６２によ
り，低解像度レベルの画像の表示に必要な初期データを
選択し，ステップＳ６３により，低解像度データをクラ
イアント装置１へ送信する。
の処理手順の例を示す。クライアント装置１において，
最初，無表示状態であったとする。初期表示が必要ない
場合には，ステップＳ６５へ移る。初期表示を行う場
合，ステップＳ６１により，初期表示のための低解像度
レベルの画像データの送信を，サーバ装置２へ要求す
る。これに対しサーバ装置２では，ステップＳ６２によ
り，低解像度レベルの画像の表示に必要な初期データを
選択し，ステップＳ６３により，低解像度データをクラ
イアント装置１へ送信する。
【００６２】クライアント装置１では，ステップＳ６４
により，受信した低解像度データをもとに，低解像度画
像を計算し，表示装置４に表示する。次に，クライアン
ト装置１では，ステップＳ６５により，高解像度で表示
する表示範囲または条件の指定を入力し，ステップＳ６
６によってその表示範囲／条件をサーバ装置２へ送信す
る。なお，高解像度で表示する表示範囲または条件をあ
らかじめサーバ装置２が決定するシステムでは，ステッ
プＳ６５，Ｓ６６の処理は省略することができる。
により，受信した低解像度データをもとに，低解像度画
像を計算し，表示装置４に表示する。次に，クライアン
ト装置１では，ステップＳ６５により，高解像度で表示
する表示範囲または条件の指定を入力し，ステップＳ６
６によってその表示範囲／条件をサーバ装置２へ送信す
る。なお，高解像度で表示する表示範囲または条件をあ
らかじめサーバ装置２が決定するシステムでは，ステッ
プＳ６５，Ｓ６６の処理は省略することができる。
【００６３】サーバ装置２では，受信した表示範囲／条
件またはあらかじめ定められた表示範囲／条件に応じ
て，ステップＳ６７により，高解像度の表示に必要なウ
エーブレット変換されたデータを選択し，その高解像度
復元用データをステップＳ６８によってクライアント装
置１へ送信する。
件またはあらかじめ定められた表示範囲／条件に応じ
て，ステップＳ６７により，高解像度の表示に必要なウ
エーブレット変換されたデータを選択し，その高解像度
復元用データをステップＳ６８によってクライアント装
置１へ送信する。
【００６４】クライアント装置１では，ステップＳ６９
により，受信した高解像度の表示に必要なデータから図
４で説明したような高解像度画像の計算を行う。次に，
ステップＳ７０により，計算した高解像度画像を低解像
度画像内に表示する。
により，受信した高解像度の表示に必要なデータから図
４で説明したような高解像度画像の計算を行う。次に，
ステップＳ７０により，計算した高解像度画像を低解像
度画像内に表示する。
【００６５】以上の実施の形態では，高解像度で表示す
る範囲をポインティングデバイス等によって指定する例
を説明したが，例えば新聞，雑誌，書籍内容見本という
ような文書データの画像の場合に，本文部分を高解像度
とするという範囲／条件の指定，写真部分を高解像度と
するという範囲／条件の指定，特定の輝度，明度の範囲
について高解像度で表示するという範囲／条件の指定，
また，例えば温度分布画像における特定の色部分につい
て高解像度で表示するという範囲／条件の指定も可能で
ある。
る範囲をポインティングデバイス等によって指定する例
を説明したが，例えば新聞，雑誌，書籍内容見本という
ような文書データの画像の場合に，本文部分を高解像度
とするという範囲／条件の指定，写真部分を高解像度と
するという範囲／条件の指定，特定の輝度，明度の範囲
について高解像度で表示するという範囲／条件の指定，
また，例えば温度分布画像における特定の色部分につい
て高解像度で表示するという範囲／条件の指定も可能で
ある。
【００６６】同様に，特定物体／人物，動画における移
動物，地図データにおける地名・国名等も高解像度で表
示することを指定させることもできる。特定物体／人物
の領域の検出，動画における移動物の領域検出，地図デ
ータにおける地名・国名等の領域の検出は，既存の画像
認識技術によって容易に行うことができる。また，あら
かじめこれらの領域を示す座標データを各画像ごとに作
成しておき，それを利用して該当部分を抽出するように
してもよい。
動物，地図データにおける地名・国名等も高解像度で表
示することを指定させることもできる。特定物体／人物
の領域の検出，動画における移動物の領域検出，地図デ
ータにおける地名・国名等の領域の検出は，既存の画像
認識技術によって容易に行うことができる。また，あら
かじめこれらの領域を示す座標データを各画像ごとに作
成しておき，それを利用して該当部分を抽出するように
してもよい。
【００６７】
【発明の効果】以上説明したように，本発明によれば，
ウエーブレット変換を用いた画像表示において，指定し
た画面領域と解像度に必要なデータのみに逆変換をかけ
て再構成することにより処理量および画像転送における
データ転送量を削減することが可能になる。
ウエーブレット変換を用いた画像表示において，指定し
た画面領域と解像度に必要なデータのみに逆変換をかけ
て再構成することにより処理量および画像転送における
データ転送量を削減することが可能になる。
【図１】本発明の概要説明図である。
【図２】本発明の実施の形態による処理の流れを示す図
である。
である。
【図３】本発明の実施の形態において使用するデータ説
明図である。
明図である。
【図４】高解像度レベルの画素計算処理のフローチャー
トである。
トである。
【図５】画素計算処理を説明する図である。
【図６】クライアントサーバシステムでの処理手順の例
を示す図である。
を示す図である。
【図７】従来のウエーブレット変換を用いた多重解像度
の画像データの構成を示す図である。
の画像データの構成を示す図である。
【図８】ウエーブレット変換された画像データの保持の
し方を説明する図である。
し方を説明する図である。
１ クライアント装置
２ サーバ装置
３ 部分画像生成手段
４ 表示装置
５ ポインティングデバイス
１１ 低解像度画像表示手段
１２ 範囲／条件指定手段
１３ 高解像度画像表示手段
２１ 低解像度レベル画像データ送信手段
２２ ウエーブレット変換画像データ記憶手段
２３ 特定範囲情報記憶手段
３１ 画像データ選択・送信手段
３２ 高解像度画像復元手段
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平４−348691（ＪＰ，Ａ)
特開 平５−83704（ＪＰ，Ａ)
特開 平３−139977（ＪＰ，Ａ)
特開 平７−203434（ＪＰ，Ａ)
特開 平９−18876（ＪＰ，Ａ)
特開 平５−260311（ＪＰ，Ａ)
特開 平９−37260（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
H04N 7/24 - 7/68
H04N 1/41
Claims (9)
- 【請求項１】 ウエーブレット変換された画像情報を持
つサーバ装置と，画像を表示するクライアント装置とを
備え，ウエーブレット変換を用いた多重解像度の画像を
前記サーバ装置から前記クライアント装置へ伝送し表示
する画像通信表示システムにおいて， ウエーブレット変換された低解像度レベルの画像全体の
画像データをもとに低解像度の画像を表示する，前記ク
ライアント装置における低解像度画像表示手段と， 前記表示された低解像度の画像のうち高解像度レベルで
表示する範囲または条件を指定する，前記クライアント
装置における範囲／条件指定手段と，前記クライアント装置により 指定された範囲または条件
に基づいて，その範囲または条件に含まれる高解像度レ
ベルの画素データの復元に必要な低解像度レベルの画素
群を解像度のレベルに応じて順次抽出し，抽出したデー
タを前記クライアント装置に送信する，前記サーバ装置
における画像データ選択・送信手段と，前記サーバ装置の 画像データ選択・送信手段から受信し
たデータを用いることによりウエーブレット逆変換によ
って高解像度レベルの前記指定範囲または条件内に含ま
れる画素データを生成する，前記クライアント装置にお
ける高解像度画像復元手段と， 生成された画素データにより前記表示した低解像度の画
像内に高解像度レベルの画像を表示する，前記クライア
ント装置における高解像度画像表示手段とを備えたこと
を特徴とする画像通信表示システム。 - 【請求項２】 請求項１記載の画像通信表示システムに
おいて，前記低解像度画像表示手段は， 最初にウエーブレット変
換された画像を低解像度レベルで表示する手段であり， 前記範囲／条件指定手段は，低解像度レベルで表示され
た画像において高解像度レベルで表示する範囲をポイン
ティングデバイスによりポイントさせることによって指
定範囲を入力する手段であることを特徴とする画像通信
表示システム。 - 【請求項３】 請求項１記載の画像通信表示システムに
おいて， 前記範囲／条件指定手段は，ウエーブレット変換された
画像内における表示対象の属性または表示画素の属性に
よって，高解像度レベルで表示する範囲または条件を定
める手段であることを特徴とする画像通信表示システ
ム。 - 【請求項４】 請求項３記載の画像通信表示システムに
おいて， 前記範囲／条件指定手段は，ウエーブレット変換された
画像が見出しと本文を持つ文字情報を含むものである場
合に，その本文部分を高解像度レベルで表示する範囲と
して指定する手段であり， 前記画像データ選択・送信手段は，指定された範囲が本
文部分である場合に，あらかじめ本文部分の範囲が登録
された特定範囲情報または文字認識技術を用いて認識し
た本文部分の範囲に含まれる高解像度レベルの画素デー
タの復元に必要な低解像度レベルの画素群を解像度のレ
ベルに応じて順次抽出し，抽出したデータを送信する手
段であることを特徴とする画像通信表示システム。 - 【請求項５】 請求項３記載の画像通信表示システムに
おいて， 前記範囲／条件指定手段は，ウエーブレット変換された
画像が写真を含むものである場合に，その写真部分を高
解像度レベルで表示する範囲として指定する手段であ
り， 前記画像データ選択・送信手段は，指定された範囲が写
真部分である場合に，あらかじめ写真部分の範囲が登録
された特定範囲情報または画像認識技術を用いて認識し
た写真部分の範囲に含まれる高解像度レベルの画素デー
タの復元に必要な低解像度レベルの画素群を解像度のレ
ベルに応じて順次抽出し，抽出したデータを送信する手
段であることを特徴とする画像通信表示システム。 - 【請求項６】 請求項３記載の画像通信表示システムに
おいて， 前記範囲／条件指定手段は，ウエーブレット変換された
画像内の画素が持つ輝度，明度または色相の範囲によっ
て，高解像度レベルで表示する範囲を定める手段である
ことを特徴とする画像通信表示システム。 - 【請求項７】 ウエーブレット変換された画像情報を持
つサーバ装置と，画像を表示するクライアント装置とか
らなる画像通信表示システムにおいて， 前記サーバ装置は， 前記クライアント装置へ，ウエーブレット変換された画
像のうち低解像度レベルの画像全体の表示に必要な画像
データを送信する手段と， 前記クライアント装置から高解像度レベルで表示する範
囲または条件を指定された場合に，ウエーブレット変換
された画像のうち前記指定された範囲または条件に該当
する画像部分を高解像度レベルで表示するのに必要な画
像データを選択して前記クライアント装置へ送信する手
段とを備え， 前記クライアント装置は， 前記サーバ装置から受信した低解像度レベルの画像全体
の画像データをもとに低解像度の画像を表示する手段
と， 前記画像のうち高解像度レベルで表示する範囲または条
件を入力し，入力した範囲または条件を前記サーバ装置
へ通知する手段と， 前記サーバ装置から受信した画像データをもとにウエー
ブレット逆変換によって高解像度レベルの各画素データ
を生成し，前記表示した低解像度の画像内に高解像度の
画像を表示する手段とを備えたことを特徴とする画像通
信表示システム。 - 【請求項８】 ウエーブレット変換された画像情報を持
つサーバ装置と，画像を表示するクライアント装置とか
らなる画像通信表示システムにおけるサーバ装置で用い
るプログラムを格納したプログラム記憶媒体であって， 前記クライアント装置へ，ウエーブレット変換された画
像のうち低解像度レベルの画像全体の表示に必要な画像
データを送信する処理と， 前記クライアント装置から高解像度レベルで表示する範
囲または条件を指定された場合に，ウエーブレット変換
された画像のうち前記指定された範囲または条件に該当
する画像部分を高解像度レベルで表示するのに必要な画
像データを選択して前記クライアント装置へ送信する処
理とを， 計算機に実行させるプログラムを格納したことを特徴と
する画像通信表示システムのプログラム記憶媒体。 - 【請求項９】 ウエーブレット変換された画像情報を持
つサーバ装置と，画像を表示するクライアント装置とか
らなる画像通信表示システムにおけるクライアント装置
で用いるプログラムを格納したプログラム記憶媒体であ
って， 前記サーバ装置から受信した低解像度レベルの画像全体
の画像データをもとに低解像度の画像を表示する処理
と， 前記画像のうち高解像度レベルで表示する範囲または条
件を入力し，入力した範囲または条件を前記サーバ装置
へ通知する処理と， 前記サーバ装置から受信した画像データをもとにウエー
ブレット逆変換によって高解像度レベルの各画素データ
を生成し，前記表示した低解像度の画像内に高解像度の
画像を表示する処理とを， 計算機に実行させるプログラムを格納したことを特徴と
する画像通信表示システムのプログラム記憶媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01218198A JP3507685B2 (ja) | 1997-03-26 | 1998-01-26 | 画像通信表示システムおよびそのプログラム記憶媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9-72923 | 1997-03-26 | ||
| JP7292397 | 1997-03-26 | ||
| JP01218198A JP3507685B2 (ja) | 1997-03-26 | 1998-01-26 | 画像通信表示システムおよびそのプログラム記憶媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10327409A JPH10327409A (ja) | 1998-12-08 |
| JP3507685B2 true JP3507685B2 (ja) | 2004-03-15 |
Family
ID=26347755
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01218198A Expired - Fee Related JP3507685B2 (ja) | 1997-03-26 | 1998-01-26 | 画像通信表示システムおよびそのプログラム記憶媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3507685B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100367727B1 (ko) * | 1998-09-11 | 2003-01-10 | 삼성전자 주식회사 | 웨이브릿 변환을 이용하여 고선명도 이미지를 저선명도 이미지로 전환하는 방법 및 장치 |
| DE60144176D1 (de) | 2000-11-10 | 2011-04-21 | Ricoh Co Ltd | Bilddekompression von Transformkoeffizienten |
| EP1267276A1 (en) * | 2001-06-12 | 2002-12-18 | Telefonaktiebolaget L M Ericsson | User selective reload of images |
| JP2006074130A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-16 | Sanyo Electric Co Ltd | 画像復号方法、画像復号装置および撮像装置 |
-
1998
- 1998-01-26 JP JP01218198A patent/JP3507685B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10327409A (ja) | 1998-12-08 |
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