JP3065332B2 - 画像処理方法 - Google Patents

画像処理方法

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JP3065332B2
JP3065332B2 JP2171581A JP17158190A JP3065332B2 JP 3065332 B2 JP3065332 B2 JP 3065332B2 JP 2171581 A JP2171581 A JP 2171581A JP 17158190 A JP17158190 A JP 17158190A JP 3065332 B2 JP3065332 B2 JP 3065332B2
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小林  秀章
奈津子 中林
和彦 田中
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、画像処理方法に係り、特にカラー画像デー
タの色空間上での分布を1又は2以上のクラスタに分割
する際に用いるのに好適な、画像処理方法に関する。
【従来の技術】
カラー画像データを取扱うに際して、当該画像データ
から実体部を抽出するため切抜きマスクを作成したり、
当該画像データをデータ伝送のため圧縮符号化したりす
る場合がある。このような画像データの取扱いに関し
て、クラスタ分け(クラスタリング)により画像データ
を処理し、2値化あるいは符号化することが考えられ
る。 画像データのクラスタ分けに関する技術の1つに、K
平均アルゴリズムあるいは非階層的クラスタリングと称
されるものがある(長尾真著「画像認識論」コロナ社、
田村秀行著「コンピュータ画像処理入門」総研出版)。
即ち、この技術は、はじめに分けるべきクラスタ数Kを
決めておいて、データが分布する色空間上に仮のクラス
タ中心としてK個の代表点を適当にばらまいておき、次
いで、データ分布の各点がどの代表点に近いかでクラス
タ分けし、分けられた各クラスタの平均点を改めて代表
点とし、この代表点で再びクラスタ分けするというよう
な手順を、反復による変化が起こらなくなる(収束す
る)まで反復して繰返し、クラスタリングする方法であ
る。 しかしながら、前記方法は、初期値の与え方が適切で
ないと精度の良い結果が得られないものであると共に、
クラスタ数Kが固定されているため、適切なクラスタ数
が当初からわかっている必要があり、切抜き等の画像処
理に適合しないことがあった。 又、前記K平均アルゴリズム等の方法を改良した方法
に、クラスタの分割、併合を反復することによってクラ
スタの個数をデータにあわせて可変とする自己収束型ア
ルゴリズムがある(前記「画像認識論」の124頁に記載
される)。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記K平均アルゴリズムあるいは自己
収束型アルゴリズのいずれの方法においても、クラスタ
分けの精度が、初期値の与え方に依存しているが、はじ
めにばらまく代表点のとり方によってクラスタ分けの結
果が変化するので、精度の良いクラスタ分けができるよ
うに初期値を与えるのに困難さがあるという問題点があ
る。 又、本発明に関連した技術に、特開平1−264092で示
されたカラー画像の圧縮符号化方式がある。この方式に
おいては、カラー画像を小領域に分割し、その各小領域
を、1つ又は2つのクラスタに分けて代表色で近似する
ものである。しかしながらこの方式には、小領域をかな
り小さくとったとしても、いずれかの領域に3色以上含
む領域ができ易く、その領域内では復元画像に色の欠落
が生じる問題点がある。 本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされた
もので、初期値の与え方によってデータ処理の結果が変
化せず、色空間における画像データの精度の良いクラス
タ分けを可能にする画像処理方法を提供することを課題
とする。
【課題を解決するための手段】
本第1発明は、カラー画像データの色空間上での分布
を2以上のクラスタに分割する画像処理方法において、
与えられた分布全体の初期状態を1つのクラスタと見做
す工程と、初期状態のクラスタ及び分割続行と判定され
たクラスタを、当該クラスタの第1主成分軸上に2点を
とり、距離比較、平均計算及び収束判定を行うことによ
って2つのクラスタに分割するクラスタ2分割工程と、
分割されたクラスタの拡がりの大きさを示す指数に基づ
いて、クラスタの分割を続行するかあるいは終了するか
を判定する終了判定工程とを含み、分割された各々のク
ラスタを分割対象クラスタとし、全ての分割対象クラス
タが分割終了と判定されるまで前記終了条件判定工程と
クラスタ2分割工程とを繰返し行ってカラー画像データ
をクラスタ分割することにより、前記課題を解決するも
のである。 又、本第2発明は、カラー画像データの色空間上での
分布を1以上のクラスタに分割する画像処理方法におい
て、与えられた分布全体の初期状態を1つのクラスタと
見做す工程と、クラスタの拡がりの大きさを示す指数に
基づいて、クラスタの分割を行うかあるいは終了するか
を判定する終了条件判定工程と、分割を行うと判定され
た場合には、分割の対象となるクラスタの第1主成分軸
上に2点をとり、距離比較、平均計算及び収束判定を繰
返すことによって、分割対象クラスタを2つのクラスタ
に分割するクラスタ2分割工程とを含み、分割された各
々のクラスタを分割対象クラスタとし、全ての分割対象
クラスタが分割終了と判定されるまで前記終了条件判定
工程とクラスタ2分割工程とを繰返し行って、カラー画
像データをクラスタ分割することにより、同じく前記課
題を解決するものである。 又、本第3発明は、カラー画像データの色空間上での
分布を2以上のクラスタに分割する画像処理方法におい
て、与えられた分布全体の初期状態を1つのクラスタと
見做す工程と、初期状態のクラスタ及び分割続行と判定
されたクラスタを対象として、色空間の各軸でヒストグ
ラムの判別分析を行い、その分析結果に基づいて、分離
度の最も高い軸を選択してその軸の閾値で分離すること
によって、2つのクラスタに分割するクラスタ2分割工
程と、分割されたクラスタの拡がりの大きさを示す共分
散行列の行列式det(Cvo)に基づいて、クラスタの分割
を続行するかあるいは終了するかを判定する終了条件判
定工程とを含み、分割された各々のクラスタを分割対象
クラスタとし、全ての分割対象クラスタが分割終了と判
定されるまで前記クラスタ2分割工程と終了条件判定工
程とを繰返し行って、カラー画像データをクラスタ分割
することにより、同じく前記課題を解決するものであ
る。 又、本第4発明は、カラー画像データの色空間上での
分布を1以上のクラスタに分割する画像処理方法におい
て、与えられた分布全体の初期状態を1つのクラスタと
見做す工程と、クラスタの拡がりの大きさを示す共分散
行列の行列式det(Cvo)に基づいて、クラスタの分割を
行うかあるいは終了するかを判定する終了条件判定工程
と、分割を行うと判定された場合には、分割の対象とな
るクラスタについて、色空間の各軸でヒストグラムの判
別分析を行い、その分析結果に基づき、分離度の最も高
い軸を選択してその軸の閾値で分離することによって、
2つのクラスタに分割するクラスタ2分割工程とを含
み、分割された各々のクラスタを分割対象クラスタと
し、全ての分割対象クラスタが分割終了と判定されるま
で前記終了条件判定工程とクラスタ2分割工程とを繰返
し行って、カラー画像データをクラスタ分割することに
より、同じく前記課題を解決するものである。
【作用】
本第1発明においては、カラー画像データの色空間上
での分布を2以上のクラスタに分割する際に、先ず、与
えられたカラー画像データの分布全体の初期状態を1つ
のクラスタと見做す。初期状態のクラスタ及び分割続行
と判定されたクラスタを、当該クラスタの第1主成分軸
上に2点をとり、距離比較、平均計算及び収束判定を行
うことによって2つのクラスタに分割する。分割された
クラスタの拡がりの大きさを示す指数に基づいて、クラ
スタの分割を続行するかあるいは終了するかを判定す
る。分割された各々のクラスタを分割対象クラスタと
し、全ての分割対象クラスタが分割終了と判定されるま
で前記クラスタ2分割と終了条件の判定を行うことによ
ってクラスタを細分化する。 又、本第2発明においては、カラー画像データの色空
間上での分布を1以上のクラスタに分割する際に、初期
状態として与えられたカラー画像データの分布全体を、
まず1つのクラスタと見做す。クラスタについて分割終
了条件を判定して分割を行うと判定したときに、そのク
ラスタの第1主成分軸上に2点をとり、距離比較、平均
計算及び収束判定を行うことによって2つのクラスタに
分割する。分割された各々のクラスタを分割対象クラス
タとして更に全ての分割対象クラスタが分割終了と判定
されるまで当該クラスタを2つに分割するという処理を
繰返して行うことによって、クラスタを細分化してい
く。 以上の第1発明、第2発明においては、最終的にいず
れのクラスタも一定の大きさ以下の拡がりを持つように
画像データのクラスタ分割が完了する。分割完了後のク
ラスタの個数は元の画像データの分布に応じた数にな
り、不定且つ可変である。従って、元の画像データを構
成する色の多寡に応じて適切なクラスタ数が得られる。
又、初期状態として元の画像データの分布全体を1つの
クラスタとしているため、クラスタ分けの結果が初期値
の与え方に依存せず、与えられた1つ1つの画像に対し
ては、それぞれ一意に結果が決まるため、信頼性が高
い。又、クラスタ2分割工程で、収束するまで反復処理
を行うので、それぞれのクラスタの中心は、分布の密度
の密集したところへ近づいていく傾向があり、代表色と
して好適なクラスタ中心が得られる。各クラスタ間の境
界面の形状は、この2分割工程中で用いる距離の種類に
よって変わるが、例えばユークリッド距離を用いた場合
には、ある傾きを持つ平面となり、マハラノビス距離を
用いた場合には2次曲面となる。 なお、第1発明では初期クラスタを無条件に分割する
ため、最終的には2以上のクラスタとなり、これに対
し、第2発明では初期クラスタの終了条件を判定するた
め、最終的に1以上のクラスタになる。又、前記特開平
1−264092で示された技術に対して、本発明において
は、分布の形状に応じてクラスタの個数が1以上に適当
に決まるため、前記技術で生じていた色の欠落という問
題を生じさせずにクラスタ分けすることができる。 本第3発明においては、初期状態として元の画像デー
タの分布全体を1つのクラスタと見做し、初期状態のク
ラスタ及び分割続行と判定されたクラスタを対象とし
て、色空間の各軸でヒストグラムの判別分析を行って最
も分離度の良い閾値及びそのときの分離度を求め、これ
に基づいて分離度の最も高い軸を選択してその軸の閾値
で分離することによって2つのクラスタに分割し、分割
されたクラスタの拡がりの大きさを示す共分散行列の行
列式det(Cvo)に基づいてクラスタの分割を続行するか
あるいは終了するかを判定し、続行されたクラスタにつ
いては再び2分割を行い、これを繰返すことによって、
最終的にいずれのクラスタも一定の大きさ以下の拡がり
を持つように画像データのクラスタ分けが完了する。 なお、第3発明では初期クラスタを無条件に分割する
ため、最終的に2以上のクラスタとなり、これに対し、
第4発明では初期クラスタの終了条件を判定するため、
最終的に1以上のクラスタになる。 前記第1及び第2発明において各クラスタ間の境界形
状が2分割工程中で用いる距離の種類によって変わって
いたが、これに対し、本第3及び第4発明においては、
クラスタ2分割工程で、1つの軸に着目して判別分析を
行うため、各クラスタ間の境界面は軸に垂直な平面にな
る。本第3及び第4発明は、クラスタ中心をデータの密
集したところへ決めるのではなく、境界面をデータが過
疎なところへ立てるという考えに基づく。又、第1及び
第2の発明に比べ、境界面のとり方が制約されるため、
クラスタ分け精度が劣るが、反復計算を必要としないた
め、計算量が少ない。又、各ピクセルがどのクラスタに
属するかを判定する際に、クラスタ中心との距離計算を
必要とせず、比較演算だけで済むので、計算量が少な
い。
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。 本発明の第1実施例は、第1図に示すような構成の切
抜きマスク作成装置である。この切抜きマスク作成装置
を機能から見た概念図を第2図に示す。 第1図及び第2図に示すように、この切抜きマスク作
成装置には、カラー透過原稿から、3原色(Y、M、
C)の画像データを入力するための画像入力手段10Aで
あると共に、処理後の画像データをフィルム上に出力す
るためのマスク出力手段10Bであるスキャナ10と、入力
画像又は出力画像を必要に応じて格納するための磁気デ
ィスク12と、入力画像に本発明に従った処理を加えて背
景部又は実体部に分け背景部にマスクデータを作成し、
磁気ディスク12やスキャナ10に出力するための、中央処
理装置(CPU)及びメモリ部14と、該CPU及びメモリ部14
にクラスタ分けの際のオン/オフ(on/off)情報を入力
するためのオン/オフ入力手段16Aであると共に、トレ
ーニングエリア又はカッティングエリアの位置情報を入
力するための手段16Bであるキーボード又はデジタイザ1
6と、処理中の画像データ又は処理後のマスクデータ又
は各クラスタの代表色を画面上に表示するための表示部
18とが備えられている。 前記CPU及びメモリ部14は、第2図に示すように、入
力された画像データを格納するための画像データ格納メ
モリ20と、キーボード又はデジタイザ16で入力されたト
レーニングエリアの位置情報を格納するためのトレーニ
ングエリア格納メモリ22と、該キーボード又はデジタイ
ザ16で入力されたカッティングエリアの位置情報を格納
するためのカッティングエリア格納メモリ24と、前記画
像データ格納メモリ20内の画像データのうち、前記トレ
ーニングエリア内のものについて、クラスタ分けし、分
けられたクラスタ数及び各クラスタの情報を示すクラス
タ表を計算するためのクラスタ分け計算手段26と、計算
されて求められたクラスタ表を格納するためのクラスタ
表格納メモリ28と、前記画像データ格納メモリ20内の画
像データのうち、カッティングエリア中のものについ
て、クラスタ表格納メモリに基づき2値化計算して、マ
スクデータを作成するための2値化計算手段30と、作成
されたマスクデータを格納するためのマスクデータ格納
メモリ32とを備えている。 前記キーボード又はデジタイザ16は、そのいずれかが
オン/オフ入力手段16A及び位置入力手段16Bを兼用する
ものでよく、又、その各々がオン/オフ入力手段16A又
は位置入力手段16Bのいずれであってもよい。 この第1実施例は、前記のように構成されているの
で、次のような作用を有する。 第1実施例の切抜きマスク作成装置は、第3図に示す
手順に従って切抜きマスクの作成処理を実行する。 この手順が始動すると、まず、ステップ101におい
て、スキャナ10で読込んだ、あるいは予め磁気ディスク
12に記録された画像データをCPU及びメモリ部14に入力
(ロード)し、当該画像を表示手段18に表示する。 次いで、ステップ102に進み、キーボード又はデジタ
イザ16による操作が、トレーニングエリア、あるいは、
カッティングエリアの位置指定を入力する操作か、又は
クラスタを背景領域又は実体領域のいずれかに選別する
操作かを選択する。但し、この手順の当初においては、
まずトレーニングエリアを指定するため、ステップ103
へのみしか進めない。又、トレーニングエリアを指定し
ステップ104、105の処理が終った後には、少なくとも1
回はステップ106に進んでクラスタの選別を行わないう
ちは、ステップ107へ進んでカッティングエリアの位置
指定ができない。なお、この手順においては、処理を進
める過程においてクラスタ選別の変更やトレーニングエ
リア指定の変更が行える。 ステップ103に進んだ場合には、位置入力手段16Aから
トレーニングエリアの位置指定を入力する。このトレー
ニングエリアには、例えば第4図の符号T.A.に示すよう
に、画像中の実体領域と背景領域とにまたがった1箇所
又は複数箇所を指定する。 次いで、ステップ104に進み、入力された1箇所又は
複数箇所のトレーニングエリアを1つの領域とみなし
て、これをパラメータ空間(実施例ではY、M、C各軸
の色空間)上でクラスタ分けする。このクラスタ分けの
詳細は第5図の流れ図に示す手順で行い、その結果とし
てクラスタ表を出力する。この第5図の手順については
後に詳述する。 出力されたクラスタ表には、クラスタ数及び各クラス
タの情報が格納される。各クラスタの情報はそのクラス
タに属するデータの平均(ベクトル)、共分散行列、デ
ータ数(ピクセル数)、及びそのクラスタが背景領域又
は実体領域のいずれに属するかを示すフラグ(例えば、
フラグ=「1」で背景領域に属し、フラグ=「0」で背
景領域に属さないことを示す)によって構成される。但
し、このフラグの値については、このステップ104では
決定されず、後のステップ106でオペレータが決めるも
のである。 又、クラスタ分けの過程では、クラスタ分け計算手段
26内部で一時的にラベル画像を用いる。このラベル画像
は、トレーニングエリア内画素データがいずれのクラス
タに属するかを示すため、各クラスタに付けられた番号
を画素データに対応させて格納しておくための記憶領域
のことである。画素データがあるクラスタに属すると判
断したら、そのクラスタの番号をその画素データのラベ
ル画像とする。 ここで、トレーニングエリア内の画素データについ
て、クラスタ分けする計算処理の詳細な手順を、第5図
に従って説明する。第5図(A)はクラスタ分けのメイ
ンルーチンで、同図(B)はそのメインルーチン中でク
ラスタ2分割するためのルーチンである。 クラスタ分けの際には、第5図(A)に示すように、
まず、ステップ201において、トレーニングエリアに属
する画素データについて、クラスタ分け前の初期状態の
分布全体を1つのクラスタ(以下、初期クラスタとい
う)とみなし、そのクラスタのデータの平均、共分散行
列を計算して、クラスタ表を埋める。即ちクラスタ表を
初期化する。なお、この際、初期クラスタの数は1であ
る。 次いで、ステップ202に進み、ラベル画像を初期クラ
スタの番号(例えば1)で埋めつくして初期化する。 次いでステップ203に進んで、第5図(B)に示す、
元のクラスタを2分割するためのルーチン(クラスタ2
分割ルーチン)を呼び出す。なお、このクラスタ2分割
ルーチンは、そのルーチン中でそのルーチン自身を再帰
呼び出しする(recursive call)種類のルーチンである
ため、この2分割ルーチンからメインルーチンに戻って
きたときには、クラスタは2つ以上のいくつかのクラス
タに分割される。 この2分割ルーチンを呼び出した際には、まずステッ
プ301で、分割してできる2つの新たなクラスタ(新ク
ラスタ)についてクラスタ中心の初期値を求める。この
2つのクラスタの各中心は、例えば第6図に示すよう
に、当初のクラスタ(旧クラスタ)の第1主成分軸上に
乗っていて、しかも、この2中心の平均値が旧クラスタ
の平均値(中心)に一致するように適当にとる。なお、
この第1主成分軸は、色空間上において、旧クラスタの
平均、即ち中心を通り、共分散行列の最大固有値に対応
する固有ベクトルを方向ベクトルとする直線であり、旧
クラスタのクラスタ表を元に算出するものである。 次いで、ステップ302に進み、旧クラスタに属してい
た各画素データを2つの新クラスタへ類別し、ラベル画
像を、例えば1から1と2に分ける如く更新する。この
種別は、各画素データに対して、各クラスタとのある種
の距離を計算する演算式を用い、計算された距離を比較
して当該距離が一番小さいクラスタへ画素データを類別
(ラベル付)する。 データとクラスタとの距離dの計算法としては、次の
(i)〜(iv)等が考えられる。 (i)パラメータ空間上で次式(1)のように求めたユ
ークリッド距離を前記距離dとする。 第kクラスタのクラスタ中心(平均で)である。 このユークリッド距離を用いることは、2つの新クラ
スタ中心の垂直二等分面を境界面として分けることに相
当する。 (ii)マハラノビス距離を、次式(2)のように、前記
距離dとする。 但し、Cov▲-1 k▼(i,j);第kクラスタの共分散行
列の逆行列の(i,j)成分である。なお、第1回目のル
ープでは、共分散行列Covは定まらないので、2回目ル
ープから用いられる。 (iii)各軸方向の距離の和を、次式(3)のように、
前記距離dとする。 (iv)各軸方向の距離の最大値を次式(4)のように前
記距離dとする。 d(x,k)=max|xi−Cki| …(4) 次いでステップ303に進み、新クラスタのクラスタ中
心の位置を更新する。この更新は、それぞれの新クラス
タに類別された画素データの平均値をそのクラスタの新
しい中心とすることにより行う。 次いでステップ304に進み、前記新クラスタへの画素
データの類別が不充分であり、クラスタ分けの処理を反
復して行う必要があるか否かの判定(収束判定)を行
う。この場合には、先のステップ303で更新したクラス
タ中心の、更新前のクラスタ中心(仮中心)に対する移
動量を算出し、該移動量が一定値未満に収束しているな
らば類別になるクラスタ分け処理を一旦終了し、ステッ
プ305に進む。一方、該移動量が一定値以上であるなら
ば、クラスタ別の処理を反復して行うものと判断して、
ステップ302へ戻ってクラスタ分けを繰返す。 ステップ305においては、クラスタ表の更新を行う。
この更新は、クラスタ数を1増やし、旧クラスタの情報
を新クラスタのうちの一方の情報で置き換え、新たに追
加したクラスタ情報の欄にもう一方の新クラスタの情報
を書込むことにより行う。 次いでステップ306に進み、一方の新クラスタについ
てクラスタ分け終了条件の判定をを行う。この判定は、
クラスタの拡がりの大きさを示す指数に基づき行う。こ
の指数には、例えば共分散行列Covの行列式det(Cov)
やクラスタ内データ数を用いることができ、例えばS、
Tを定数とし、det(Cov)<Sが成立してクラスタ内の
広がりが小さい場合、又は(クラスタ内のデータ数)<
Tが成立してデータ数が小さい場合を終了条件とする。 なお、このように終了条件判定のため、クラスタの拡
がりを示す指数にdet(Cov)を用いる意味は次のような
ものである。 即ち、三次元の画像データの分布について、マハラノ
ビス距離dが一定値d0になるような楕円体を考えると、
当該楕円体の各軸の長さは、 となる。この楕円体の体積Vは次式(5)のようにな
る。 ここに、λ、λ、λは、Covの個有値、Λは、
λ、λ、λを対角成分とする対角行列、PはCov
を対角化するために用いる正規直交行列とする。 従って、det(Cov)はV2に比例する。よって、det(C
ov)はデータ分布の拡がりの大きさを表わしている。 判定の結果、前記終了条件が成立していないならば、
その新クラスタは未だ大きく、クラスタ分の余地がある
と判断して、ステップ307に進み、クラスタ2分割ルー
チンを再帰呼び出しし、更にクラスタ分けを行う。 一方、前記終了条件が成立したならば、ステップ308
に進み、他方の新クラスタについて、クラスタ分け終了
条件の判定をステップ306と同様に行う。この終了条件
が成立していないならば、ステップ309に進み、ステッ
プ307と同様にクラスタ2分割ルーチンの再帰呼び出し
を行い更にクラスタ分けを行う。一方、クラスタ分け終
了条件が成立したならば、第5図(A)示す、クラスタ
分けのメインルーチンへ戻る。 以上のようにしてクラスタ分けが終了する。クラスタ
分けが終了したならば、第3図のステップ105に進む。 このステップ105においては、分けられた各クラスタ
を代表色で表示部18に表示する。代表色としてはクラス
タ中心(平均)の色を用いる。 このステップ105が終了した後には、ステップ102に戻
り、ステップ106に進む。このステップ106では、表示部
18で表示された各クラスタの代表色と原画像とを見比べ
て、その代表色が背景部又は実体部のいずれの色である
かをオン/オフ入力手段16Aで指定することにより、各
クラスタが背景部あるいは実体部のいずれに属するかを
指定し、クラスタ表内のフラグを決定する。 次いでステップ107に進み、カッティングエリアの入
力を行う。次いでステップ108に進み、前記クラスタ表
を用いてカッティングエリアの2値化を行いマスクデー
タを作成する。 即ち、カッティングエリアの各画素に対して、当該画
素の色(画素データ)と各クラスタ中心ととの距離を例
えば前記(1)〜(4)式(評価関数に相当)から計算
し、その距離が最小となるクラスタを選びだし、そのク
ラスタが背景部に属するか実体部に属するかを求める。
そのクラスタが背景部に属すれば当該画素に対するマス
クデータをonにし、実体部に属すれば当該画素に対する
マスクデータをoffにする。但し、ステップ302で用いた
計算式と同じ計算式で距離dを算出する必要はなく、異
なるもの、同じもの、あるいは、(1)〜(4)式以外
の評価式から画素のマスクのon/offを計算できる。 次いでステップ109に進んで、作成されたマスクデー
タの表示を行い、ステップ110で、このマスクデータを
格納メモリ32に格納する。 ところで、1つの画像を切抜く手順としては、まず、
トレーニングエリアの入力を行い、次に、各クラスタの
オン/オフ(on/off)の入力を行い、そして、カッティ
ングエリアを輪郭線に沿って次々に入力してマスクを作
成していくことが考えられる。切抜き対象画像の周囲を
1周するまでの間には様々の色が現れることが考えられ
る。例えば、ある箇所では背景領域に属していた色が、
別の箇所では実体領域に属するということが起こり得
る。このような場合に対処するために、カッティングエ
リアを1回入力する毎に、各クラスタのon/offを変更す
ることができる。 カッティングエリアを次々に入力していく際、重なり
部分の各ピクセルのマスクのon/offの決定は、例えば第
1表のように原則として、後から計算されたものが優先
されるようにできる。この場合には、所望の輪郭線が得
られない場合、クラスタのon/offを変更した後に、カッ
ティングエリアを取り直すと、修正できる。なお、この
重なり部分での決定規則は、必要に応じて、例えば第2
表の如きOR規則、第3表の如きAND規則に変更すること
もできる。第1表〜第3表において、xは既に書込まれ
ていたマスクの値、yは新たに計算されたマスクの値、
zは新たに書込まれるマスクの値である。 又、クラスタのon/offの変更によって、所望のマスク
が得られない場合には、トレーニングエリアを取り直す
ことができる。例えばトレーニングエリアをカッティン
グエリアの近くに取り直すことで、品質の向上を図るこ
とができる。 以上のようにしても切抜けない箇所、例えば極端なハ
イライト部又はシャドウ部等、もともと輪郭線が現れて
いないような箇所については、手動による加筆修正がで
きる。修正方法としてはキーボードデジタイザ、マウス
等の位置入力手段から修正すべき位置を指定し、その位
置を中心とするある大きさの領域をマスクonとして塗り
足す方法、同様に指定された領域をマスクoffとして消
していく方法、2点位置を指定してその2点間をマスク
onの線分でつなぐ方法等が考えられ、そのいずれをも用
いてマスクを作成することができる。 以上の処理の終了により、切抜き対象となる絵柄の周
囲をマスクで取り囲んだものができる。マスクが作成さ
れた外側の未処理部分については、塗り潰し処理を施し
て、マスクで埋めることができる。 又、輪郭線のギザつきに対しては、必要に応じて、ス
ムージング処理を施すことができる。 マスクデータの出力には、マスクデータを集版装置へ
転送して他の絵柄と共に集版する方法、マスクデータを
スキャナに転送してフィルムに露光してマスク版とする
方法、輪郭線データをベクタデータ化し、該輪郭線デー
タをカッティング・プロッタへ転送してピール・コート
フィルムをカットすることにより、マスク版を得る方法
等が考えられる。 前記第1実施例においては、画像データのパラメータ
空間(色空間)としてC、M、Yの空間を例示していた
が、本発明を実施する際に考慮する空間はこれに限定さ
れず、この空間の他の、赤(R)、緑(G)、青(B)
の色空間やその他にも、各色版の微分値の組や、輝度
Y、色度I、Qの座標、色相H、明度V、彩度Cの座標
のような演算や変換を施したもので実施することができ
る。 次に、本発明の第2実施例を説明する。 この第2実施例は本発明を採用してカラー画像データ
を符号化する符号化装置と符号化されたデータを復元す
る符号化装置である。符号化装置は、第7図に示すよう
な構成を有し、色空間例えば、C、M、Yに分布するカ
ラー画像の全体領域、あるいはそれをいくつかの小領域
に分割した各小領域を対象として、その領域内の色空間
上の画素の分布を1以上のクラスタに分け、各クラスタ
に含まれる画素の色を、その画素が属するクラスタの代
表色で置換えで符号化することにより、カラー画像デー
タ量を減らすものである。又、復号化装置は、第8図に
示すような構成を有し、符号化されたデータを元の画像
データに復元する復号化装置である。 第7図に示すように前記符号化装置には、例えばカラ
ー透過又は反射原稿からカラー画像データを入力するス
キャナからなる画像入力手段40と、入力された画像デー
タを格納するための画像データ格納メモリ42と、格納さ
れた画像データ中の符号化対象領域をクラスタ分けし
て、各クラスタを代表色で示した表(クラスタ表)を生
成するためのクラスタ分け計算手段44と、画像データ全
体を代表色で示したインデックス画像を生成するための
インデックス画像生成手段46と、クラスタ表とインデッ
クス画像を保存するためのクラスタ表・インデックス画
像格納メモリ48とが備えられる。なお、この格納メモリ
48内のクラスタ表とインデックス画像データは必要に応
じて符号化装置に伝送される。 又、第8図に示すように、前記複号化装置には、前記
伝送されたクラスタ表とインデックス画像データとを読
込んで記憶するためのクラスタ表・インデックス画像デ
ータメモリ50と、このインデックス画像の各画素につい
てクラスタ表を参照してカラー画像を生成するためのカ
ラー画像データ生成手段52とが備えられる。 次に、第2実施例の作用を説明する。 この第2実施例においては、符号化装置で第9図に示
す手順により、又、復号化装置で第10図に示す手順によ
り画像データの符号化又は複号化を行っている。符号化
に際しては、第9図の手順を始動し、まず、カラー画像
データの符号化対象領域をクラスタ分けし、代表色によ
るクラスタ表を生成する。このクラスタ分けは、大きく
見て前出第5図(A)に示した手順と同様の手順で行う
が(ステップ401、402、403)、第11図に示すように、
クラスタ2分割ルーチン(ステップ403)において前出
第5図(B)に示すものと相違がある。即ち、クラスタ
2分割ルーチン(ステップ403)が始動するとステップ6
01において、クラスタ分け前において与えられたカラー
画像の色空間上での分布全体の初期状態を1つのクラス
タと見做して、そのクラスタがクラスタ分け終了条件と
なっているか否かを判定する。この判定は、前出第5図
(B)のステップ306、309と同様にクラスタの拡がりの
大きさの指数を見て行い、その詳細は前述の切抜きマス
ク作成と同様である。 この終了条件が成立していると判断されるならば、ク
ラスタ2分割ルーチンは終了し、このルーチンを呼出し
たルーチンへ戻る。一方、終了条件が成立していなけれ
ば、ステップ602〜606の手順を実行する。このステップ
602〜606の手順では前記第5図(B)に示したステップ
301〜305と同様のクラスタ2分割処理を行いクラスタ分
けする。次いで、2分割された一方の新クラスタについ
て前記クラスタ2分割処理を再起呼出ししクラスタ分け
を行う(ステップ607)。次いで、他方の新クラスタに
ついてクラスタ2分割処理を再起呼出しクラスタ分けを
行う(ステップ608)。その後、のルーチンを呼出した
ルーチンへ戻る。 以上のようにしてクラスタ分けされた対象領域内のカ
ラー画像データに対し、各画素が属するクラスタを指標
となる代表色に置換えて、この代表色からなるインデッ
クス画像を生成する(ステップ502)。即ち、多数の画
素データをその画素が属するクラスタの代表色に置換え
て画像データを符号化し圧縮する。 次いで、クラスタ表とインデックス画像をメモリ内に
格納して保存する(ステップ503)。このクラスタ表と
インデックス画像により原画像のカラー画像データを圧
縮符号化した形で保存できる。このクラスタ表とインデ
ックス画像は、必要に応じて出力する。 次に前記復号化装置において行う、符号化された画像
データの復号化について説明する。この復号化は、第10
図に示す手順に従って行う。 即ち、まず、前記符号化装置でカラー画像データから
生成したクラスタ表とインデックス画像を読込む(ステ
ップ701)。次いで、読込まれた各インデックス画像に
基づいて、各画素におけるクラスタ代表色を参照しカラ
ー画像を生成する(ステップ702)。このようにして符
号化データを原画像に復元する。 次に、第3実施例について説明する。 この第3実施例は、前記第1実施例と略同様の切抜き
マスク作成装置において、切抜きマスク作成のために行
うトレーニングエリア内の画素データを2以上のクラス
タにクラスタ分けする(ステップ104)際に、第1実施
例とは異なり、色空間の各軸でヒストグラムの判別分析
を行って最も分離度の良い閾値及びそのときの分離度を
求め、これに基づいて分離度の最も高い軸を選択してそ
の軸の閾値で分離することによって2つのクラスタに分
割するものである。なお、この第3実施例においては、
全体的な装置構成は第1図、第2図と同様であり、切抜
きマスク作成手順は、第3図のステップ104のクラスタ
分け手順以外の部分は同様であるため、その詳細は省略
する。 ここで、前記クラスタ分けルーチンの詳細について説
明する。このクラスタ分けは第12図の手順(クラスタ分
け手順)に従って行う。なお、このクラスタ分け手順中
の判別分析ルーチンを第13図に、クラスタ2分割ルーチ
ンを第14図に示す。 このクラスタ分け手順においては、第15図に示すよう
なクラスタ表を出力する。このクラスタ表には、クラス
タ番号、各クラスタのイエロ(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)の画素値の範囲等の情報が持たせられてい
る。 第12図のクラスタ分け手順が始動すると、まず、ステ
ップ801で、前記クラスタ表をクリアして初期値とし、
クラスタ表の1番目(クラスタ番号A)の欄に色空間全
体の範囲を1つのクラスタ(初期クラスタ)として書き
込むと共に、次クラスタ番号を初期化する。なお、次ク
ラスタ番号は、現在データを入れて埋めている欄の次に
埋めるべき欄の番号であり、第15図ではクラスタ番号B
を書き込む。 次いで、ステップ802に進んで、ラベル画像(トレー
ニングエリア内の各画素に対応し、それぞれの画素が属
するクラスタの番号からなる画像)の全画素を番号Aの
クラスタの番号で初期化する。 次いでステップ803に進み、判別分析のルーチンを呼
び出す。この判別分析のルーチンは第13図に示すように
なっており、まず、ステップ904で、全画像データにつ
いて、Y、M、Cの各色軸のヒストグラムを取り、適切
な判別分析法により、Y、M、Cの各色の最適な閾値
lY、lM、lC、分離度(クラスタの分離の良さを示す評価
関数の値)η、η、ηを求める(ステップ304A〜
304C)。次いで、ステップ905に進み、各色軸のうち最
も分離度の高い軸を判別し、その色軸の色(Color)、
分離度(η)、及び閾値(l)の情報をクラスタ分け手
順に返す。なお、判別分析法には、例えば文献(電子通
信学界論文誌1980年発行のvol J63−JのNo.4、大津展
之著「判別及び最小二乗基準に基づく自動閾値選定
法」)に記載されたものがある。 次いで、ステップ804に進んで、クラスタ2分割ルー
チンでクラスタを2群に分類する。 前記ステップ804におけるクラスタ2分割のルーチン
は、詳細には第14図に示されるようになっている。 第14図のクラスタ2分割のルーチンにおいては、まず
ステップ804Aで、前記判別分析ルーチンで返された色Co
lor、閾値lの情報に基づき、該閾値lにより該色の軸
方向にクラスタの領域を2群に分類(クラスタ2分割)
する。次いで、ステップ804Bで、閾値以下の領域のクラ
スタには、元のクラスタ番号(最初はA)を当て、閾値
を超える領域のクラスタには、次クラスタ番号Bを当
て、クラスタ番号A及びBとも各クラスタのデータを入
力してクラスタ表を更新する。この際、次クラスタ番号
には次の番号(Bの次はC)を当てて更新する。 次いでステップ804Cに進んで、番号Aのクラスタに含
まれる画素データに対して、第13図に示した判別分析の
ルーチンを実行し、分離度ηと閾値lと分離する色Colo
r軸を求める。ここで分類条件(例えば分離度ηがある
値を超えている場合)が成立した場合には、クラスタ2
分割ルーチン自身を再帰的に呼び出し、番号Aのクラス
タに含まれる画素についてのクラスタ分けが全て終了す
るまで、この2分割ルーチンを繰り返す(ステップ804
D、804E)。 一方、分類条件が成立しない場合には、ステップ804D
に進んで、番号Bのクラスタに含まれる画素に対してス
テップ804C〜804Eと同様の判別分析からクラスタの分類
に至るまでの処理を行う(ステップ804F〜804H)。 以上のようにして、分布上の画素データは2以上のク
ラスタに分割される。 ここで、第3実施例のクラスタ分けを、例えば第16図
の色立体に基づき説明する。第16図に示す色立体は、横
軸がY、縦軸がM、高さ軸がCである色空間に存在する
ものとする。 まず、色立体全体(図中符号Wで示す)について判別
分析を行ったところ、Y軸の分離度が高いため、Y軸の
閾値lで分類してAとBのクラスタに分け、次クラスタ
番号をCとする。 番号Aのクラスタについてクラスタ分けを行う(図に
符号iで示す)。番号Aクラスタを判別分析したとこ
ろ、C軸の分離度ηが最大となり、分割条件を満してい
るのでその閾値l以下の領域内のクラスタを番号Aのク
ラスタに更新し、閾値を越える領域のクラスタの番号
を、前記次クラスタ番号より、Cとする。次クラスタ番
号を更新してDとする。 クラスタ分け(i)後における番号Aのクラスタは分
類条件を満しているので、例えばY軸で番号AとDのク
ラスタに分ける。次クラスタ番号をEとする(図に符号
iiで示す)。 クラスタ分け(ii)後における番号Aのクラスタは分
類条件を越えているので、例えばM軸で番号AとEとの
クラスタに分ける。次クラスタ番号はFとする(図に符
号iiiで示す)。この場合、クラスタ分け(iii)後にお
ける、番号A、E、Dのクラスタは分類条件を満たさな
いので、そのままとし、これ以上分類しない。 図の符号iに示すように分類された番号Cのクラスタ
は分類条件を満しているので、M軸で番号CとFのクラ
スタに分ける。次クラスタ番号をGとする(図に符号iv
で示す)。この場合、番号CとFのクラスタは分類条件
を満たさないのでこのままとし、これ以上分割しない。 前記番号Bのクラスタは、分類条件を満すため、M軸
で番号BとGのクラスタに分ける。次クラスタ番号をH
とする(図に符号vで示す)。 クラスタ分け後の番号Bのクラスタは分類条件を満す
ため、C軸で番号BとHに分類し、次クラスタ番号をI
とする(図に符号viで示す)。 この場合、番号BとHのクラスタは分類条件が成立し
ないのでこのままとし、これ以上分類しない。 番号Gのクラスタは、分類条件を満すため、C軸で番
号GとIにクラスタ分けする。次クラスタ番号をJとす
る(図に符号viiで示す)。 この場合GとIは分類条件が成立しないのでそのまま
とし分類しない。 以上で色立体全体についてのクラスタ分けが終了し、
これらクラスタ分け後の番号A〜Iのクラスタについ
て、色立体を組合わせれば、元の色立体Wは、第16図に
符号Xで示すように、クラスタ番号AからIまでの9個
のクラスタに分けられたことになる。 次に、第4実施例について説明する。 この第4実施例は、前記第2実施例と略同様の符号化
装置及び復号化装置において、符号化装置が分割対象領
域内の画素分布を1以上のクラスタにクラスタ分けする
際に、第2実施例とは異なり、色空間の各軸でヒストグ
ラムの判別分析を行って最も分離度の良い閾値及びその
ときの分離度を求め、これに基づいて分離度の最も高い
軸を選択してその軸の閾値で分離することによって2つ
のクラスタに分割するものである。この第4実施例にお
いては、全体的な装置構成は、第2実施例第7図、第8
図等と同様であり、符号化手順は第9図のクラスタ分け
手順(ステップ501)以外の部分は同様であるため、そ
れらの詳細は省略する。 ここで、第4実施例におけるステップ501のクラスタ
分け手順は、前記第12図、第13図に示した判別分析によ
るクラスタ分けを行い(ステップ801〜804、ステップ30
4A〜305)、クラスタ2分割ルーチン(ステップ804A〜8
04H)を行う。但し、ステップ2分割ルーチンは、第17
図に示すようにクラスタ2分割の前に前記第11図のステ
ップ601と同様に元のクラスタ(初期クラスタ)につい
て、クラスタ分け終了条件が成立しているか否かを判断
し(ステップ1001)、条件成立の初期クラスタのみクラ
スタ2分割を行う(ステップ1002〜1009) なお、このクラスタ分けにおいては、初期クラスタと
してクラスタ分けの対象となる画素データの分布全体に
対してもクラスタ分け終了判定を行うため、分割後には
分布は2以上ではなく1以上のクラスタに分かれること
になる。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、カラー画像デー
タを精度良くクラスタに分割してカラー画像データの切
抜きマスク作成や符号化による圧縮を行うことができる
という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例に係る切抜き装置の構成
を示す一部斜視図を含む正面図、 第2図は、前記装置の概念的な構成を示すブロック図、 第3図は、前記実施例のマスクデータ作成手順を示す流
れ図、 第4図は、画像中のトレーニングエリアの指示の例を示
す平面図、 第5図は、クラスタ分けの詳細な処理手順を示す流れ
図、 第6図は、クラスタ中心の求め方の例を示す線図、 第7図は、本発明の第2実施例に係る符号化装置の構成
を示すブロック図、 第8図は、同じく復号化装置の構成を示すブロック図、 第9図は、第2実施例の作用を説明するための符号化手
順を示す流れ図、 第10図は、同じく復号化手順を示す流れ図、 第11図は、前記符号化手順中のクラスタ分け2分割ルー
チンを詳細に示す流れ図、 第12図は、本発明の第3実施例の作用を説明するため
の、クラスタ分け手順を示す流れ図、 第13図は、同じく、判別分析の処理ルーチンを示す流れ
図、 第14図は、同じく、クラスタ2分割ルーチンを示す流れ
図、 第15図は、同じく、クラスタ表の例を示す線図、 第16図は、同じく、クラスタ分けの処理概念を説明する
ための色ブロック分割の例を示す斜視図、 第17図は、本発明の第4実施例の作用を説明するため
の、クラスタ2分割ルーチンを示す流れ図である。 10……スキャナ、 10A……画像入力手段、 10B……画像出力手段、 12……磁気ディスク、 14……中央処理ユニット(CPU)及びメモリ部、 16……キーボード又はデジタイザ、 16A……オン/オフ入力手段、 16B……位置入力手段、 18……モニタ(表示手段)、 20……画像データ格納メモリ、 22……トレーニングエリア格納メモリ、 24……カッティングエリア格納メモリ、 26……クラスタ分け計算手段、 28……クラスタ表格納メモリ、 30……2値化計算手段、 32……マスクデータ格納メモリ、 40……画像データ入力手段、 42……画像データ格納メモリ、 44……クラスタ分け計算手段、 46……インデックス画像生成手段、 48……クラスタ表・インデックス画像格納メモリ、 50……クラスタ表・インデックス画像データメモリ、 52……カラー画像データ生成手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−1076(JP,A) 特開 平3−269683(JP,A) 特開 平1−298477(JP,A) 特開 平3−201173(JP,A) 特開 平3−211966(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 - 1/62 G06T 1/00 G09G 5/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー画像データの色空間上での分布を2
    以上のクラスタに分割する画像処理方法において、 与えられた分布全体の初期状態を1つのクラスタと見做
    す工程と、 初期状態のクラスタ及び分割続行と判定されたクラスタ
    を、当該クラスタの第1主成分軸上に2点をとり、距離
    比較、平均計算及び収束判定を行うことによって2つの
    クラスタに分割するクラスタ2分割工程と、 分割されたクラスタの拡がりの大きさを示す指数に基づ
    いて、クラスタの分割を続行するかあるいは終了するか
    を判定する終了条件判定工程とを含み、 分割された各々のクラスタを分割対象クラスタとし、全
    ての分割対象クラスタが分割終了と判定されるまで前記
    クラスタ2分割工程と終了条件判定工程とを繰返し行っ
    て、カラー画像データをクラスタ分割することを特徴と
    する画像処理方法。
  2. 【請求項2】カラー画像データの色空間上での分布を1
    以上のクラスタに分割する画像処理方法において、 与えられた分布全体の初期状態を1つのクラスタと見做
    す工程と、 クラスタの拡がりの大きさを示す指数に基づいて、クラ
    スタの分割を行うかあるいは終了するかを判定する終了
    条件判定工程と、 分割を行うと判定された場合には、分割の対象となるク
    ラスタの第1主成分軸上に2点をとり、距離比較、平均
    計算及び収束判定を行うことによって、分割対象クラス
    タを2つのクラスタに分割するクラスタ2分割工程とを
    含み、 分割された各々のクラスタを分割対象クラスタとし、全
    ての分割対象クラスタが分割終了と判定されるまで前記
    終了条件判定工程とクラスタ2分割工程とを繰返し行っ
    て、カラー画像データをクラスタ分割することを特徴と
    する画像処理方法。
  3. 【請求項3】カラー画像データの色空間上での分布を2
    以上のクラスタに分割する画像処理方法において、 与えられた分布全体の初期状態を1つのクラスタと見做
    す工程と、 初期状態のクラスタ及び分割続行と判定されたクラスタ
    を対象として、色空間の各軸でヒストグラムの判別分析
    を行い、その分析結果に基づいて、分離度の最も高い軸
    を選択してその軸の閾値で分離することによって、2つ
    のクラスタに分割するクラスタ2分割工程と、 分割されたクラスタの拡がりの大きさを示す共分散行列
    の行列式det(Cov)に基づいて、クラスタの分割を続行
    するかあるいは終了するかを判定する終了条件判定工程
    とを含み、 分割された各々のクラスタを分割対象クラスタとし、全
    ての分割対象クラスタが分割終了と判定されるまで前記
    クラスタ2分割工程と終了条件判定工程とを繰返し行っ
    て、カラー画像データをクラスタ分割することを特徴と
    する画像処理方法。
  4. 【請求項4】カラー画像データの色空間上での分布を1
    以上のクラスタに分割する画像処理方法において、 与えられた分布全体の初期状態を1つのクラスタと見做
    す工程と、 クラスタの拡がりの大きさを示す共分散行列の行列式de
    t(Cov)に基づいて、クラスタの分割を行うかあるいは
    終了するかを判定する終了条件判定工程と、 分割を行うと判定された場合には、分割の対象となるク
    ラスタについて、色空間の各軸でヒストグラムの判別分
    析を行い、その分析結果に基づき、分離度の最も高い軸
    を選択してその軸の閾値で分離することによって、2つ
    のクラスタに分割するクラスタ2分割工程とを含み、 分割された各々のクラスタを分割対象クラスタとし、全
    ての分割対象クラスタが分割終了と判定されるまで前記
    終了条件判定工程とクラスタ2分割工程とを繰返し行っ
    て、カラー画像データをクラスタ分割することを特徴と
    する画像処理方法。
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