JPH08306968A - 熱電変換用基本素子、熱電変換モジュール、積層型熱電変換装置、熱電発電用サブユニット、および発電システム - Google Patents

熱電変換用基本素子、熱電変換モジュール、積層型熱電変換装置、熱電発電用サブユニット、および発電システム

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JPH08306968A
JPH08306968A JP7108530A JP10853095A JPH08306968A JP H08306968 A JPH08306968 A JP H08306968A JP 7108530 A JP7108530 A JP 7108530A JP 10853095 A JP10853095 A JP 10853095A JP H08306968 A JPH08306968 A JP H08306968A
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Yasunori Tanji
雍典 丹治
Masanori Kogo
正▲徳▼ 古後
Risaburo Sato
利三郎 佐藤
Takeshi Masumoto
健 増本
Yasuaki Nakagawa
康昭 中川
Takejiro Kaneko
武次郎 金子
Minoru Kuboki
實 久保木
Hideaki Imon
秀秋 井門
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱剪断応力による素子破壊の問題を解決す
る。 【構成】 半導体素子材チップ11を螺子孔12aをも
つ一対の金属ブロック12で挟み接合することにより、
熱電変換用基本素子10n.10pを構成する。熱電変
換用基本素子10n,10pを金属セグメント14に固
定螺子15によって固定することにより、熱電変換素子
を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱電変換用基本素子、そ
れを複数個使用して構成される熱電変換モジュール、そ
れを複数個使用して構成される熱電変換装置(熱電発電
用サブユニット),およびそれを複数個使用して構成さ
れる発電システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧縮方式の冷凍冷蔵庫や空調機な
どの冷却システムに使用される冷却媒体として、クロロ
フルオロカーボン(CFCsフロン)が主に使用されて
いる。しかしながら、クロロフルオロカーボンは、オゾ
ン層を破壊するということで、現在、地球的な社会問題
となっている。このようなクロロフルオロカーボンによ
る地球環境への悪影響を考慮して、1995年以降、ク
ロロフルオロカーボンを製造することを禁止することが
国連会議において決定された。これに対処するため、冷
凍冷蔵庫や空調機等を製造する各メーカでは、上記フロ
ンに代わる、いわゆる、地球にやさしい代替フロンを開
発したり、或いはフロンを使用する圧縮方式の冷却シス
テムに代わって、フロンを使用しない新しい冷却システ
ムを開発することが急務となっている。
【0003】このようなフロンを使用しない冷却システ
ムとして、最近、熱電子冷却方式の冷却システムが、フ
ロンを使用する従来の圧縮方式の冷却システムの代替シ
ステムとして、非常に有望視されている。何故なら、熱
電子冷却方式の冷却システムは、フロンを使用しないの
で、環境に対して非常にクリーンであり、地球環境を汚
染するという心配がないからである。
【0004】この熱電子冷却方式の冷却システムにおい
ては、熱と電気との間の変換を行う熱電材料として、
(Bi,Sb)2 (Te,Se)3 系半導体化合物など
の優れた熱電子冷却特性を示す材料が使用されている。
この(Bi,Sb)2 (Te,Se)3 系半導体化合物
の単結晶材が低温度領域において優れた熱電特性をもつ
ことは、古くから知られている。しかしながら、この単
結晶材は、その結晶のC面内の結合力が弱く、劈開し易
いという欠陥をもっている。それ故に、(Bi,Sb)
2 (Te,Se)3 系半導体化合物の実用材としては、
溶成材や粉末焼結材が使用されている。
【0005】熱電子冷却方式の冷却システムは、単独の
熱電変換素子やそれを複数個組み合わせることによって
構成された熱電変換モジュールをその主要部品として含
んでいる。ここで、熱電変換素子とはゼーベック効果ま
たはペルチェ効果を利用した素子である。
【0006】周知のように、ゼーベック効果とは、2つ
の異なる金属などの導電材料(または半導体材料)で回
路を作り、その二つの接続点の温度を異なった温度にす
ると、閉回路に起電力を生じ電流が流れる現象(すなわ
ち、熱的エネルギーが電気的エネルギーに変換される現
象)のことをいい、熱電効果とも呼ばれる。このとき流
れる電流は熱電流と呼ばれ、この1組の導電材料(また
は半導体材料)は熱電対と呼ばれる。このゼーベック効
果を利用したものが熱電発電である。
【0007】一方、ペルチェ効果は、熱電効果とは逆の
現象で、熱電流が流れる方向に外部から電流を流すと、
熱電流が流れるときの高温の接点では熱の吸収が起こ
り、低温の接点では熱の発生が起きる現象(すなわち、
電気的エネルギーが熱的エネルギーに変換される現象)
のことをいう。このペルチェ効果を利用したものが熱電
冷却である。
【0008】近年、傾斜機能技術、スクリーン印刷等の
周辺技術の発展に伴い、熱電変換素子及び熱電変換モジ
ュールの製造技術は著しく発展してきている。
【0009】図10に従来の熱電変換モジュールの構成
を示す。図示の熱電変換モジュールは、複数の半導体素
子材チップが平面上に配列されたチップ層31を有す
る。詳細に説明すると、図示のチップ層31は49個
(図面では5個のみ図示する)のN型半導体素子材チッ
プ31nと、49個(図面では5個のみ図示する)のP
型半導体素子材チップ31pとを有し、これらは図面の
左右および手前奥行き方向に交互に所定距離離れて、図
面の上方から見たとき格子状に配置されている。但し、
4隅の内の2つは、外部に電力を供給したりあるいは外
部から直流を流すための一対の電極(図示せず)として
使用されるので、これらの位置には半導体素子材チップ
が存在しない。
【0010】チップ層31の上面および下面は、それぞ
れ、上半田層32uおよび下半田層32dによって、4
9枚(図面では5枚のみ図示する)の上金属セグメント
から成る上金属層33uおよび50枚(図面では6枚の
み図示する)の下金属セグメントから成る下金属層33
dに接合されている。ここで、熱電変換モジュールを熱
電発電に使用する場合、チップ層31の上面側の上金属
層33uは、図示しない高熱源によって高温にされるの
で高温側接合金属層と呼ばれ、チップ層31の下面側の
下金属層33dは、図示しない低熱源によって低温にさ
れるので、低温側接合金属層と呼ばれる。
【0011】上金属層33uおよび下金属層33d間に
挟まれた一対のN型半導体素子材チップ31nおよびP
型半導体素子材チップ31pによって、1個の熱電対
(熱電気変換素子)が構成される。図10から明らかな
ように、各熱電対(熱電気変換素子)は、π字型の構造
をしている。従って、図示の熱電気変換モジュールは各
々がπ字型構造を基本構造とした49個の熱電対(熱電
気変換素子)から成る。また、N型半導体素子材チップ
31nおよびP型半導体素子材チップ31pの各々は、
熱電変換用基本素子と呼ばれる。
【0012】図10に示されるように、これら49個の
熱電対は49枚の上金属セグメントおよび50枚の下金
属セグメントを介して電気的に直列に接続されている。
また、チップ層31の上面側に上金属層(高温側接合金
属層)33uが、下面側に下金属層(低温側接合金属
層)33dが配置されるので、これら49個の熱電対は
熱的に並列に配列されている。上金属層33uの上面に
は、傾斜機能技術等により銀ろう34uを介して上絶縁
薄板35uが固着されている。同様に、下金属層33d
の下面には、傾斜機能技術等により銀ろう34dを介し
て下絶縁薄板35dが固着されている。熱電変換モジュ
ールを熱電発電に使用する場合、上述したのと同じ理由
により、上絶縁薄板35uおよび下絶縁薄板35dは、
それぞれ、高温側絶縁薄板および低温側絶縁薄板と呼ば
れる。このようにして、熱電変換モジュールは平板状に
組み立てられる。
【0013】尚、後述するように、この熱電変換モジュ
ールを熱電発電に使用する場合には、下絶縁薄板(低温
側絶縁薄板)35dを低温に保つ必要があり、また、熱
電変換モジュールを熱電冷却に使用する場合には、下絶
縁薄板35dから発熱させる必要がある。そのため、図
10に示すように、一般的に、下絶縁薄板35dの下面
に、グリース36を介して放熱板37が固着される。
【0014】このような構造の熱電変換モジュールを熱
電発電に使用する場合、高熱源によって上絶縁薄板(高
温側絶縁薄板)35uを加熱し、かつ低熱源及び/又は
放熱板37によって下絶縁薄板(低温側絶縁薄板)35
dから放熱させる。これにより、高温側絶縁薄板35u
と低温側絶縁薄板35dとの間に大きな温度差を与えて
発電機能(ゼーベック効果)を得る。このとき、上記一
対の電極に負荷を接続することにより、上金属セグメン
トおよび下金属セグメントの各々では、図10におい
て、右側から左側の方向に熱電流が流れ、負荷に電力を
供給することができる。
【0015】逆に、熱電変換モジュールを熱電冷却に使
用する場合、上記熱電流が流れる方向と同じ方向に外部
から一方の電極から他方の電極に直流を流す。すると、
上絶縁薄板35uはその周囲から熱を吸収することによ
りその周囲を冷却し、下絶縁薄板35dはその周囲に熱
を発生してその周囲を加熱する。このように、上絶縁薄
板35uと下絶縁薄板35dとの間に温度差を発生させ
ることにより冷却機能(ペルチェ効果)を得ることがで
きる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱電気変換モジュールは、構造的に、次に述べる様な欠
点をもっている。すなわち、チップ層31と上金属層3
3uおよび下金属層33dとが上半田層32uおよび下
半田層32dによって接合されていることに問題があ
る。本来、半田接合は、一旦、半田を凝固させた後は室
温近傍で、その接合機能を果たすように設計されてい
る。しかるに、上記従来の熱電変換モジュールの構造で
は、熱電発電として使用する場合、上述したように熱電
変換素子の両側(図10の上下側)にある高温側絶縁薄
板35u及び低温側絶縁薄板35d間に大きな温度差を
与えて発電機能(ゼーベック効果)を得、或いは熱電冷
却として使用する場合、上述したように49個の熱電対
に直流を流して上絶縁薄板35u及び下絶縁薄板35d
間に温度差を発生させることにより冷却機能(ペルチェ
効果)を得ている。
【0017】周知のように、上半田層32uおよび下半
田層32dに使用される半田は、鉛(Pb)及び錫(S
n)を主成分とし、その共晶点(錫63重量%,鉛37
重量%)近傍の組成を持ち、それらが細かく分散された
層状組織をもっている。ところが、上記構造の熱電変換
モジュールでは、熱電発電として使用する場合には高温
側接合金属33u側の上半田層32uが、熱電冷却とし
て使用する場合には下金属層33d側の下半田層32d
が、長時間、半田の融点(約183℃)直下温度に保持
される場合がある。このような場合、その温度に保持さ
れた半田の層状組織は粗大化し、その半田の形状が変形
することは、半田の特性を示す状態図からみて十分に考
えられ得る。チップ層31と上金属層33u又は下金属
層33dとの間の個々の接合層で生じる上半田層32u
または下半田層33dの層状組織の変化は、チップ層3
1を構成するN型半導体素子材チップ31nおよびP型
半導体素子材チップ31pと上金属層33u及び下金属
層33dを構成する金属セグメントと間の半田接合層
(上半田層32uおよび下半田層32d)に不均一な熱
剪断応力を加えることになる。これが、熱電変換用基本
素子の劈開及び破壊の原因をつくることなる。
【0018】また、従来、熱電変換モジュール間の結合
を電極両端のリード線を通して行っている。したがっ
て、大きな電力を得ようとするときには、リード線の配
線が非常に煩雑になると共に、出力電力を低減せしめる
原因となる。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、半導体
素子材チップの材料として、溶成材や粉末焼結材ばかり
でなく単結晶や一方向凝固材をも使用できる、熱電変換
用基本素子を提供することにある。
【0020】本発明の他の目的は、半導体素子材チップ
の機械的強度の弱さを何らかの方法で補強する事が出来
る、熱電変換モジュールを提供することにある。
【0021】本発明のさらに他の目的は、結合配線の煩
雑性をなくすと同時に、負荷抵抗の増加による出力電力
の低減を防ぐことができる積層型熱電変換装置を提供す
ることにある。
【0022】本発明の別の目的は、上記熱電変換モジュ
ールをよりコンパクトに組み立てることができ、カセッ
ト化された熱電発電用サブユニットを提供することにあ
る。
【0023】本発明のさらに他の目的は、実用型の大型
熱電発電システムを提供することにある。
【0024】本発明によれば、半導体素子材チップを、
その両端面で一対の金属製物体で挟み接合してなる熱電
変換用基本素子が得られる。
【0025】上記熱電変換用基本素子において、半導体
素子材チップの形状因子A(素子材の板厚/断面積)が
1以下であることが好ましい。上記熱電変換用基本素子
において、半導体素子材チップを構成する材料として
(Bi,Sb)2 (Te,Se)3 系半導体化合物の単
結晶を使用することができる。
【0026】上記熱電変換用基本素子において、前記金
属製物体の各々は、前記半導体素子材チップのほぼ中心
軸に沿って空けられた螺子孔をもっても良い。本発明に
よれば、この熱電変換用基本素子を複数個と、該複数個
の熱電変換用基本素子を、それらを間に挟んだ状態で、
電気的に結合する複数枚の金属セグメントと、前記複数
個の熱電変換用基本素子を前記複数枚の金属セグメント
に固定するための複数個の固定螺子とを有し、前記複数
枚の金属セグメントの各々には前記固定螺子を通すため
の貫通孔が空けられている熱電変換モジュールが得られ
る。この熱電変換用基本素子において、前記複数個の熱
電変換用基本素子と前記複数枚の金属セグメントとの間
隙にペースト状金属が塗布されていることが好ましい。
【0027】上記熱電変換用基本素子において、前記金
属製物体の各々は、前記半導体素子材チップのほぼ中心
軸に沿って突出した螺子をもっても良い。本発明によれ
ば、この熱電変換用基本素子を複数個と、該複数個の熱
電変換用基本素子を、それらを間に挟んだ状態で、電気
的に結合する複数枚の金属セグメントと、前記複数個の
熱電変換用基本素子を前記複数枚の金属セグメントに固
定するための複数個のナットとを有し、前記複数枚の金
属セグメントの各々には前記螺子を通すための貫通孔が
空けられている熱電変換モジュールが得られる。この熱
電変換用基本素子において、前記複数個の熱電変換用基
本素子と前記複数枚の金属セグメントとの間隙にペース
ト状金属が塗布されていることが好ましい。
【0028】また、本発明によれば、前記金属製物体の
各々が、前記半導体素子材チップのほぼ中心軸に沿って
空けられた螺子孔をもつ熱電変換用基本素子を複数個
と、該複数個の熱電変換用基本素子を、それらを間に挟
んだ状態で、電気的に結合する複数枚の金属セグメント
と、前記複数枚の金属セグメントと前記複数個の熱電変
換用基本素子とを結合したものを挟む2枚の金属製熱伝
達板と、該2枚の金属製熱伝達板と前記複数枚の金属セ
グメントとの間に挟まれた2枚の絶縁シートと、前記複
数個の熱電変換用基本素子を前記複数枚の金属セグメン
トに固定するための複数個の固定螺子とを有し、前記複
数枚の金属セグメントの各々には前記固定螺子の螺子部
を通すための貫通孔が空けられており、前記2枚の金属
製熱伝達板には前記複数の固定螺子の頭部を収容するた
めの複数の収容孔が空けられており、前記複数個の固定
螺子のうち、前記2枚の金属製熱伝達板側の2個は電極
螺子であり、残りは絶縁体からなり、前記複数個の熱電
変換用基本素子を電気的には直列に、かつ熱的には並列
に結合してなる熱電変換モジュールが得られる。
【0029】更に、本発明によれば、上記熱電変換モジ
ュールを複数個と、隣接する前記熱電変換モジュール間
に配置される複数枚の板状熱伝達管と、両端にある2枚
の板状熱伝達管に設けらた一対の電極と、該一対の電極
を互いに近接する方向に押圧する押圧手段とを有する積
層型熱電変換装置が得られる。
【0030】本発明によれば、上記積層型熱電変換装置
と、前記複数枚の板状熱伝達管に熱媒体を流す熱流伝達
パイプとを有し、発電を行う熱電発電用サブユニットが
得られる。
【0031】また、本発明によれば、上記熱電発電用サ
ブユニットを複数個、電気的に直列に接続し、前記熱流
伝達パイプをメインパイプにカセット式配管構造を介し
て結合してなる発電システムが得られる。
【0032】
【作用】本発明では、熱電変換用基本素子として、半導
体素子材チップを、その両端面で一対の金属製物体で挟
み接合してなる基本素子(以下、これをハンバーガー型
基本素子とも呼ぶ)を使用する。ハンバーガー型基本素
子構造を採ることによって、半導体素子材チップの材料
として、劈開し易いが優れた熱電特性をもつ単結晶およ
び一方向凝固材も、溶成材および粉末焼結材と同様に、
使用する事が可能になる。金属製物体を半導体素子材チ
ップに接合することによって、半導体素子材チップの機
械的強度の弱さを補強できる。従って、譬え半導体素子
材チップが面に直角に劈開しても、半導体素子材チップ
の断面積に変化がなく、熱電特性に影響を及ぼすことが
ない。
【0033】本発明の熱電変換モジュールでは、熱電変
換用基本素子と金属セグメントとの間の結合を螺子止め
にし、その間隙にペースト状金属を塗布することによっ
て、従来の熱電特性の効果を保ちつつ、熱剪断応力の緩
和を可能ならしめ、従来のπ字型熱電変換素子及びそれ
を使用するモジュール構造の欠陥を回避することができ
る。
【0034】本発明の熱電変換モジュールでは、熱電変
換用基本素子と金属セグメントとを螺子を用いて固定す
るので、従来のような固定基板(上下にある絶縁薄板)
を必ずしも必要としない。また、モジュール内の熱の伝
達を、金属製熱伝達板と金属セグメントとの間に挟まれ
た絶縁シートを通して行うので、熱の伝達効率を著しく
向上させることができる。
【0035】本発明の積層型熱電変換装置(熱電発電用
サブユニット)では、熱電変換モジュールと板状熱伝達
管とを適当な圧力でもって挟むことによって、電気的に
結合しているので、結合するためのリード線が不要とな
り、これによって、結合配線の煩雑性をなくすと同時
に、負荷抵抗の増加による出力電力の低減を防ぐことが
できる。
【0036】このような積層型の熱電発電用サブユニッ
トを採用することによって、実用型の大型熱電発電シス
テムを容易に構築することができる。
【0037】
【実施例】次に、本発明について実施例に基づいて説明
する。
【0038】図1に本発明の第1の実施例による熱電変
換用基本素子10の概略構成を示す。図示の熱電変換用
基本素子10は、円板形状の半導体素子材チップ11
と、この半導体素子材チップ11の両端面を挟む一対の
金属ブロック12とを有し、これらを接合した構造をも
つ。半導体素子材チップ11は、1以下の形状因子A
(素子材の板厚/断面積)をもつ事が好ましい。本実施
例では、各金属ブロック12は、半導体素子材チップ1
1のほぼ中心軸に沿って空けられた螺子孔12aをも
つ。このようなハンバーガー型基本素子構造では、半導
体素子材チップ11の機械的強度の弱さを金属ブロック
12によって補強することできる。したがって、譬え半
導体素子材チップ11の面に直角に亀裂が入ったとして
も、その半導体素子材チップ11の断面積に変化が生じ
ない。それ故、熱電変換用基本素子10の電気抵抗は変
化せず、ゼーベック効果に基づく熱電特性にも影響を与
える事はない。尚、熱電変換用基本素子10には、後述
するように、N型とP型とがある。
【0039】図2を参照すると、本発明の第2の実施例
による熱電変換用基本素子10Aは、金属ブロック12
の螺子孔12aの各々に螺子13が螺合されている点を
除いて、図1に示した熱電変換用基本素子10と同様の
構成を有する。このような構造をもつ熱電変換用基本素
子10Aも、図1に示した熱電変換用基本素子10と同
様の作用効果を有することは明白である。尚、本実施例
では、金属ブロック12と螺子13とが別体であるが、
これらを一体に構成しても良いのは勿論である。
【0040】図3に図1に示した熱電変換用基本素子1
0を2個使用して構成した熱電変換素子を示す。図示の
熱電変換素子は、2個の熱電変換用基本素子として、N
型半導体素子材チップ11nを有するN型熱電変換用基
本素子10nと、P型半導体素子材チップ11pを有す
るP型熱電変換用基本素子10pとを有する。これら2
個の熱電変換用基本素子10nおよび10pを間に挟ん
で3枚の金属セグメント14が設けられている。各金属
セグメント14には、その両端側に金属ブロック12に
空けられた螺子孔12aに対応する2つの貫通孔14a
が空けられている。2個の熱電変換用基本素子10nお
よび10pと3枚の金属セグメント14とは、螺子孔1
2aと貫通孔14aとの位置を合わせた状態で、4個の
固定螺子15によって固定される。熱電変換用基本素子
10nおよび10p(金属ブロック12)と金属セグメ
ント14との接合面には、接触抵抗を低減する為に、ペ
ースト状のInGa合金が塗布されている。
【0041】このように、熱電変換用基本素子10nお
よび10pと金属セグメント14との結合を螺子止めに
し、それらの間の間隙にペースト状金属を塗布している
ので、従来の熱電特性の効果を保ちつつ、熱剪断応力を
緩和させることができる。これにより、従来のπ字型熱
電変換素子およびそれを使用したモジュール構造の欠陥
を回避することができる。また、熱電変換用基本素子1
0nおよび10pと金属セグメント14とを固定螺子1
5を用いて固定しているので、従来の熱電変換素子にお
いて必要であって固定基板を省くこともできる。
【0042】図4に図2に示した熱電変換用基本素子1
0Aを2個使用して構成した熱電変換素子を示す。図示
の熱電変換素子は、2個の熱電変換用基本素子として、
N型半導体素子材チップ11nを有するN型熱電変換用
基本素子10Anと、P型半導体素子材チップ11pを
有するP型熱電変換用基本素子10Apとを有する。こ
れら2個の熱電変換用基本素子10Anおよび10Ap
を間に挟んで3枚の金属セグメント14が設けられてい
る。各金属セグメント14には、その両端側に金属ブロ
ック12に設けられた螺子13を貫通可能な2つの貫通
孔14aが空けられている。2個の熱電変換用基本素子
10Anおよび10Apと3枚の金属セグメント14と
は、貫通孔14aに螺子13を貫通させた状態で、4個
のナット15Aによって固定される。熱電変換用基本素
子10Anおよび10Ap(金属ブロック12)と金属
セグメント14との接合面には、接触抵抗を低減する為
に、ペースト状のInGa合金が塗布されている。
【0043】このような構造を有する熱電変換素子も、
図3に示したものと同様の作用効果を奏することは明ら
かである。
【0044】図5乃至図7を参照して、図3に示したよ
うな熱電変換素子を複数個使用して構成した熱電変換モ
ジュールと一対の熱伝達板とを結合する方法について説
明する。
【0045】図5に示す結合方法では、一対の熱伝達板
16として、固定螺子15の頭部を収容可能な凹部16
aと、この凹部16aから連続して固定螺子15の螺子
部を貫通可能な貫通孔16bとを有するものを使用して
いる。一対の熱伝達板16間に熱電変換モジュールを挟
んだ状態で、熱電変換モジュールと熱伝達板16とを固
定螺子15によって同時に固定している。金属セグメン
ト14と熱伝達板16との間に絶縁シート17が挟まれ
ている。また、この例では、固定螺子15としして絶縁
性のものが使用されている。絶縁シート17は薄板また
は膜から成るが、可能な限り薄い方が好ましい。この結
合方法は、熱電変換モジュールと一対の熱伝達板とを固
定螺子15によって固定するので、螺子固定方法と呼ば
れる。
【0046】図6に示す結合方法では、一対の熱伝達板
16Aとして、固定螺子15の頭部を貫通可能な貫通孔
16Aaを有するものを使用している。この結合方法で
は、一対の熱伝達板16Aに熱電変換モジュールを固定
するではなく、嵌め込み方法を採用している。すなわ
ち、固定螺子15の頭部が貫通孔16Aa内に収容され
た状態で、一対の熱伝達板16A間に熱電変換モジュー
ルを挟み、一対の熱伝達板16Aが互いに近接する方向
に一対の熱伝達板16Aを加圧して熱電変換モジュール
に密着させる。したがって、この結合方法は加圧密着方
法と呼ばれる。
【0047】図7に示す結合方法では、一対の熱伝達板
として図5に示した熱伝達板16と図6に示した熱伝達
板16Aを使用している。熱伝達板16は熱電変換モジ
ュールに固定螺子15で固定され、熱伝達板16Aは熱
電変換モジュールにに加圧密着される。したがって、こ
の結合方法は螺子固定/加圧密着方法と呼ばれる。
【0048】上述したような構造によると、熱電変換モ
ジュール内の熱伝達が、熱伝達板16と金属セグメント
14との間の絶縁シート17を通して行われるので、熱
の伝達効率を著しく向上させることができる。尚、図5
乃至図7に示したいずれの結合方法においても、絶縁シ
ート17と金属セグメント14との表面に熱伝導性の良
いグリースを塗布することが好ましい。また、上記結合
方法では、熱電変換モジュールを構成する熱電変換素子
として図3に示すものを使用しているが、図4に示す熱
電変換素子を使用しても良いのは勿論である。
【0049】図8を参照して、更に別の結合方法および
それによって組み立てられた熱電変換モジュールについ
て説明する。この結合方法では、図6に示した一対の熱
伝達板16Aを使用しているが、図7に示す螺子固定/
加圧密着方法を採用している。さらに、固定に使用する
複数個の固定螺子のうち、2個を図8(b)に示すよう
な電極螺子15Aを使用し、残りに絶縁体から成る螺子
15を使用している。
【0050】このような構造を有する熱電変換モジュー
ルは、図5乃至図7を参照して説明したものと同様の作
用効果を奏するのは勿論であるが、更に後述するよう
に、この熱電変換モジュールを複数個、積層して発電に
使用するのに好適である。よって、図8(b)に示す熱
電変換モジュールは、積層型熱電発電用モジュール18
とも呼ばれる。
【0051】図9に本発明の一実施例による積層型熱電
変換装置の概略構成を示す。図示の積層型熱電変換装置
は、主に、熱電発電用サブユニット20として使用され
ることを前提としているので、以下では、図示の積層型
熱電変換装置が熱電発電用サブユニット20であるとし
て説明する。図9において、(a)は熱電発電用サブユ
ニット20の正面図、(b)は熱電発電用サブユニット
20の右側面図である。
【0052】図示の熱電発電用サブユニット20は、図
9(a)に示されるように、図8(b)に示した積層型
熱電発電用モジュール18を8個積層した構造を有す
る。これら8個の積層型熱電発電用モジュール18を9
枚の板状熱伝達管21の間に介在させている。以下で
は、この構造体を熱電発電用直方形積層体と呼ぶことに
する。この熱電発電用直方形積層体の長手方向両端にあ
る2枚の板状熱伝達板21には、それぞれ、一対の電極
板22が設けられている。
【0053】一対の電極板22間に挟まれた上記熱電発
電用直方形積層体は、これら一対の電極板22が互いに
接近する方向に、8個の固定螺子23によって、適当な
圧力でもって圧接されている。すなわち、8個の固定螺
子23は、後述するフレームと協働して、一対の電極板
22が互いに近接する方向に押圧する押圧手段として作
用する。
【0054】このように、積層型熱電発電用モジュール
18と板状熱伝達管21とは、適当な圧力で挟むことに
よって、電気的に結合される。それ故に、積層型熱電発
電用モジュール18と板状熱伝達管21とを電気的に結
合するためのリード線が不要となる。このように、リー
ド線を使用しないことによって、結合配線の煩雑性をな
くすことができる。同時に、負荷抵抗の増加による出力
電力の低減を防ぐことが出来る。
【0055】上記熱電発電用直方形積層体は、その対向
する両側面で2枚の横固定板24によって挟まれてい
る。2枚の横固定板24の両端には、互いに離れる方向
に直角方向に延在した4枚の縦固定板25がビスによっ
て固定されている。これら4枚の縦固定板25は、これ
らを囲むように、2枚の真鍮板26にビスによって固定
されている。横固定板24、縦固定板25、および真鍮
板26によってフレームが構成されている。
【0056】4枚の縦固定板25の各々には、横固定板
24とは反対側の側面に、2つの切り欠きが設けられ、
2枚の真鍮板26の各々には、この切り欠きと対応する
位置の両側面の4か所に、切り欠きが設けられている。
これら切り欠きには4本の熱流伝達パイプ27が挟まれ
れている。これら4本の熱流伝達パイプ27と9枚の板
状熱伝達管21との間は、パイプ接合管28およびビニ
ール・パイプ29によって接続されている。これによ
り、熱流伝達パイプ27中を流れる熱媒体を板状熱伝達
管21中に流すことができる。
【0057】2枚の横固定板24には、熱電発電用直方
形積層体より外側でかつ互いに対向する位置に溝が切ら
れており、これら互いに対向する溝間に2枚のアクリル
板30が互いに対向して嵌め込まれている。したがっ
て、熱電発電用直方形積層体は、その両端面を除く4面
が、2枚の横固定板24および2枚のアクリル板30に
よって囲まれる。
【0058】尚、上述したように、本発明では、N型半
導体素子材チップ11nおよびP型半導体素子材チップ
11pを構成する熱電材料としては、溶成材、粉末焼結
材、及び複合材ばかりでなく、単結晶や一方向凝固材を
使用できるが、上述したように、(Bi,Sb)2 (T
e,Se)3 系半導体化合物を使用するのが好ましい。
【0059】本実施例では、N型半導体素子材チップ1
1nの熱電材料としてBi2 (Te,Se)3 を主成分
とするN型半導体化合物を、P型半導体素子材チップ1
1pの熱電材料として(Bi,Sb)2 Te3 を主成分
とするP型半導化合物を、それぞれ使用し、N型半導体
化合物およびP型半導化合物として、それぞれ、下記の
化学式1および化学式2で表される単結晶材を使用し
た。
【0060】
【化1】
【化2】
【0061】尚、熱流伝達パイプ27はメインパイプ
(図示せず)と周知のカセット式配管構造によって結合
されている。すなわち、このカセット式配管構造によっ
て、熱流伝達パイプ27とメインパイプとをワンタッチ
で結合することができる。図示の熱電発電用サブユニッ
ト20は、熱電変換用基本素子10を200個使用して
いる。各熱電変換用基本素子10の両端の温度差を50
℃に保つことによって、本熱電発電用サブユニット20
は最大出力25.4Wの発電能力をもつ。
【0062】また、図9に示した熱電発電用サブユニッ
トを適当な個数だけ電気的に直列に接続することによっ
て、実用型の大型熱電発電システムを容易に構築するこ
とが可能となる。
【0063】本発明は上記実施例に限定せず、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更・変形が可能なの
は勿論である。例えば、上記熱電発電用サブユニット2
0において、熱流伝達パイプ27中に熱水や冷水を流す
代わりに、熱電流の流れる方向に外部から直流を流すこ
とにより、熱流伝達パイプ27中を流れる水を冷やした
り温めたりすることができる。すなわち、冷温水供給サ
ブユニットとしても使用することができる。また、供給
熱源としては、液体の他に、固体、気体、電磁波(赤外
線、太陽光など)を使用することも出来る。
【0064】
【発明の効果】このように本発明は、金属セグメントへ
の固定を螺子で行うことが可能な熱電変換用基本素子を
提供することができる。したがって、従来のような、基
本素子と金属セグメントとの接合を半田接合層によって
行う場合に比較して、本発明による熱電変換用基本素子
の劈開及び破壊を防止することができる。また、熱電変
換用基本素子と金属セグメントとの間隙にペースト状金
属を塗布することによって、それらの間の接触抵抗を低
減させることができる。熱電変換モジュールと熱流伝達
管とを適当な圧力でもって挟む事によって、それらを電
気的に結合しているので、リード線を不要とし、結合配
線の煩雑性をなくすことができる。同時に、リード線を
不要としたことにより、負荷抵抗の増加による出力電力
の低減を防ぐことができる。更に、積層型サブユニット
構造を採用することによって、実用型の大型熱発電シス
テムを容易に構築することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による熱電変換用基本素
子の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例による熱電変換用基本素
子の構造を示す断面図である。
【図3】図1に示した熱電変換用基本素子を使用して構
成した熱電変換素子を示す正面図である。
【図4】図2に示した熱電変換用基本素子を使用して構
成した熱電変換素子を示す正面図である。
【図5】図1に示した熱電変換用基本素子を複数個使用
して構成した熱電変換モジュールと熱伝達板との結合方
法の一例を示す断面図である。
【図6】図1に示した熱電変換用基本素子を複数個使用
して構成した熱電変換モジュールと熱伝達板との結合方
法の他の一例を示す断面図である。
【図7】図1に示した熱電変換用基本素子を複数個使用
して構成した熱電変換モジュールと熱伝達板との結合方
法の更に他の一例を示す断面図である。
【図8】図1に示した熱電変換用基本素子を複数個使用
して構成した熱電変換モジュールと熱伝達板との結合方
法の別の一例を示す図で、(a)は接合方法を示す断面
図、(b)は(a)の接合方法によって組み立てられた
熱電変換モジュール(積層型熱電発電用モジュール)を
示す断面図である。
【図9】図8に示す積層型熱電発電用モジュールを複数
個積層することによって組み立てられた熱電発電用サブ
ユニットを示す図で、(a)は正面図、(b)は右側面
図である。
【図10】従来の熱電気変換モジュールの構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
10,10A 熱電変換用基本素子 10n,10An N型熱電変換用基本素子 10p,10Ap P型熱電変換用基本素子 11 半導体素子材チップ 11n N型半導体素子材チップ 11p P型半導体素子材チップ 12 金属ブロック 12a 螺子孔 13 螺子 14 金属セグメント 15 固定螺子 15A ナット 16,16A 熱伝達板 16a 凹部 16b 貫通孔 16Aa 貫通孔 17 絶縁性薄板(絶縁膜、絶縁シート) 18 積層型熱電発電用モジュール 20 熱電発電用サブユニット 21 熱伝達管 22 電極 24 横固定板 25 縦固定板 26 真鍮板 27 熱流伝達パイプ 28 パイプ接合管 29 ビニール・パイプ 30 アクリル板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古後 正▲徳▼ 宮城県仙台市太白区郡山六丁目7番1号 株式会社トーキン内 (72)発明者 佐藤 利三郎 宮城県仙台市青葉区八幡3丁目7番15号 (72)発明者 増本 健 宮城県仙台市青葉区上杉三丁目8番22号 (72)発明者 中川 康昭 宮城県仙台市青葉区八幡4丁目8番6号 (72)発明者 金子 武次郎 宮城県仙台市青葉区旭ヶ丘3丁目13番8号 (72)発明者 久保木 實 宮城県仙台市泉区加茂4丁目6番3号 (72)発明者 井門 秀秋 宮城県仙台市宮城野区鶴ヶ谷3丁目20番9 号

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子材チップを、その両端面で一
    対の金属製物体で挟み接合してなる熱電変換用基本素
    子。
  2. 【請求項2】 前記半導体素子材チップの形状因子A
    (素子材の板厚/断面積)が1以下でることを特徴とす
    る、請求項1記載の熱電変換用基本素子。
  3. 【請求項3】 前記半導体素子材チップを構成する材料
    が(Bi,Sb)2(Te,Se)3 系半導体化合物の
    単結晶である、請求項1記載の熱電変換用基本素子。
  4. 【請求項4】 前記金属製物体の各々は、前記半導体素
    子材チップのほぼ中心軸に沿って空けられた螺子孔をも
    つ、請求項1記載の熱電変換用基本素子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の熱電変換用基本素子を複
    数個と、該複数個の熱電変換用基本素子を、それらを間
    に挟んだ状態で、電気的に結合する複数枚の金属セグメ
    ントと、前記複数個の熱電変換用基本素子を前記複数枚
    の金属セグメントに固定するための複数個の固定螺子と
    を有し、前記複数枚の金属セグメントの各々には前記固
    定螺子を通すための貫通孔が空けられている熱電変換モ
    ジュール。
  6. 【請求項6】 前記複数個の熱電変換用基本素子と前記
    複数枚の金属セグメントとの間隙にペースト状金属が塗
    布されている、請求項5記載の熱電変換モジュール。
  7. 【請求項7】 前記金属製物体の各々は、前記半導体素
    子材チップのほぼ中心軸に沿って突出した螺子をもつ、
    請求項1記載の熱電変換用基本素子。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の熱電変換用基本素子を複
    数個と、該複数個の熱電変換用基本素子を、それらを間
    に挟んだ状態で、電気的に結合する複数枚の金属セグメ
    ントと、前記複数個の熱電変換用基本素子を前記複数枚
    の金属セグメントに固定するための複数個のナットとを
    有し、前記複数枚の金属セグメントの各々には前記螺子
    を通すための貫通孔が空けられている熱電変換モジュー
    ル。
  9. 【請求項9】 前記複数個の熱電変換用基本素子と前記
    複数枚の金属セグメントとの間隙にペースト状金属が塗
    布されている、請求項8記載の熱電変換モジュール。
  10. 【請求項10】 請求項4記載の熱電変換用基本素子を
    複数個と、該複数個の熱電変換用基本素子を、それらを
    間に挟んだ状態で、電気的に結合する複数枚の金属セグ
    メントと、前記複数枚の金属セグメントと前記複数個の
    熱電変換用基本素子とを結合したものを挟む2枚の金属
    製熱伝達板と、該2枚の金属製熱伝達板と前記複数枚の
    金属セグメントとの間に挟まれた2枚の絶縁シートと、
    前記複数個の熱電変換用基本素子を前記複数枚の金属セ
    グメントに固定するための複数個の固定螺子とを有し、
    前記複数枚の金属セグメントの各々には前記固定螺子の
    螺子部を通すための貫通孔が空けられており、前記2枚
    の金属製熱伝達板には前記複数の固定螺子の頭部を収容
    するための複数の収容孔が空けられており、前記複数個
    の固定螺子のうち、前記2枚の金属製熱伝達板側の2個
    は電極螺子であり、残りは絶縁体からなり、前記複数個
    の熱電変換用基本素子を電気的には直列に、かつ熱的に
    は並列に結合してなる熱電変換モジュール。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の熱電変換モジュール
    を複数個と、隣接する前記熱電変換モジュール間に配置
    される複数枚の板状熱伝達管と、両端にある2枚の板状
    熱伝達管に設けらた一対の電極と、該一対の電極を互い
    に近接する方向に押圧する押圧手段とを有する積層型熱
    電変換装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の積層型熱電変換装置
    と、前記複数枚の板状熱伝達管に熱媒体を流す熱流伝達
    パイプとを有し、発電を行う熱電発電用サブユニット。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の熱電発電用サブユ
    ニットを複数個、電気的に直列に接続し、前記熱流伝達
    パイプをメインパイプにカセット式配管構造を介して結
    合してなる発電システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6163633A (en) * 1997-05-28 2000-12-19 Nec Corporation Optical waveguide switch having peltier junction control elements
JP2015088577A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 アイシン高丘株式会社 熱電素子及び熱電モジュール
JP2019062054A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 三菱マテリアル株式会社 熱電変換セル及び熱電変換モジュール
US10510939B2 (en) 2016-02-24 2019-12-17 Mitsubishi Materials Corporation Thermoelectric conversion cell and thermoelectric conversion module

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