JPH08306011A - ディスク記録再生装置及びその磁気ヘッド制御装置 - Google Patents

ディスク記録再生装置及びその磁気ヘッド制御装置

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JPH08306011A
JPH08306011A JP10581295A JP10581295A JPH08306011A JP H08306011 A JPH08306011 A JP H08306011A JP 10581295 A JP10581295 A JP 10581295A JP 10581295 A JP10581295 A JP 10581295A JP H08306011 A JPH08306011 A JP H08306011A
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JP
Japan
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current
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magnetic head
magnetoresistive element
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JP10581295A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Shimizu
和志 清水
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】MRヘッドを使用したディスク記録再生装置に
おいて、非動作時に電流供給制御に伴うMRヘッドの性
能上の問題点を解消し、常に確実なデータ再生動作を実
現することにある。 【構成】リード動作時には、コントロール部7は電流制
御回路8を制御して、所定の電流値のセンス電流をMR
ヘッド4のMR膜40に供給し、バイアス電流をバイア
ス膜41に供給する。非リード動作には、コントロール
部7は電流制御回路8を制御して、センス電流とバイア
ス電流の電流値を減少させる制御を実行する。また、コ
ントロール部7はスイッチ回路9を制御して、バイアス
電流の極性を切換えて、リード動作時に対して逆方向の
バイアス電流をバイアス膜41に供給するように制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばハードディスク
装置等のディスク記録再生装置において、リード動作専
用であって磁気抵抗効果型の磁気ヘッドを使用したディ
スク記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばハードディスク装置(HD
D)等のデータ記録再生装置では、記録媒体であるディ
スクにデータを記録再生するための磁気ヘッド(以下単
にヘッドと称する)が設けられている。ヘッドは、薄膜
ヘッド等の誘導型ヘッドとMR(magnetores
istive)ヘッド等の磁束応答型ヘッドに大別され
る。
【0003】特にMRヘッドは、高感度かつ再生出力が
ディスクの走行速度(周速度)に依存しない(相対的に
高い再生出力を得られる)等の利点を有するため、高記
録密度のデータを再生する場合のリード専用ヘッドとし
て注目されている。
【0004】MRヘッドは、磁気抵抗素子の磁気抵抗効
果を利用して、ディスクの表面に発生する記録磁界を抵
抗値の変化として検出する磁気抵抗効果型のヘッドであ
る。HDDのようなデータ記録再生装置では、リード専
用ヘッドのMRヘッドとライト(書込み動作)用ヘッド
として薄膜ヘッドとを組合わせた複合ヘッド構造のヘッ
ドが使用される。
【0005】ところで、MRヘッドはその動作原理上、
線形領域でのリード動作を可能にするためバイアス磁界
を必要とする。シャントバイアス方式と称するMRヘッ
ドでは、バイアス磁界を発生させるための要素として磁
気抵抗素子に隣接したバイアス膜が設けられている。こ
のバイアス膜にバイアス電流を流すことにより、磁気抵
抗素子にバイアス磁界を発生させる。
【0006】また、ディスク上の記録磁界(記録デー
タ)をリード信号として取出す場合に、記録磁界による
抵抗変化を電圧変化として検出する必要があるため、磁
気抵抗素子にはセンス電流と称する駆動電流を流す。通
常では、バイアス電流とセンス電流は同一の電流源から
供給される。
【0007】この方式以外に、バイアス膜にはバイアス
電流を流さないソフトウェア膜バイアス方式と称するM
Rヘッドがある。この方式のMRヘッドでは、磁気抵抗
素子に流すセンス電流(即ち、バイアス電流)に伴うバ
イアス膜との磁気的相互作用により、磁気抵抗素子にバ
イアス磁界を発生させる。また、両者の方式を組合わせ
た方式のMRヘッドも開発されている。
【0008】以上のいずれの方式においても、磁気抵抗
素子に流すセンス電流はバイアス電流でもあり、動作
(リード動作)には必要不可欠な要素である。しかしな
がら、非リード動作にも、定常的にセンス電流(バイア
ス電流)を流していると、磁気抵抗素子の性能が劣化す
ることが知られている。一方、非リード動作時に、セン
ス電流の供給を停止すると、磁気抵抗素子の磁区構造が
不安定のまま固定化し、次のリード動作時にリード信号
波形に歪みが生ずる事態を招くことがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】MRヘッドは動作原理
上、リード動作時にセンス電流(バイアス電流)を磁気
抵抗素子に流す必要がある。しかし、非リード動作時に
も定常的に流し続けると、ヘッド性能の劣化を招く。一
方、センス電流の供給を停止すると、リード動作の再開
時にリード信号波形に歪みが生ずる事態を招く。
【0010】本発明の目的は、MRヘッドを使用したデ
ィスク記録再生装置において、非動作時に電流供給制御
に伴う前記のMRヘッドの性能上の問題点を解消し、常
に確実なデータ再生動作を実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、MRヘッドを
リード専用ヘッドとして使用したディスク記録再生装置
において、リード動作時に、所定の電流値の駆動電流を
磁気抵抗素子とバイアス膜に供給するための電流供給手
段および非リード動作時に駆動電流の電流値を減少させ
るか、または駆動電流の極性を切換える電流制御手段を
備えた装置である。
【0012】
【作用】本発明では、リード動作時には、電流供給手段
は所定の電流値のセンス電流をMRヘッドの磁気抵抗素
子に供給し、バイアス電流をバイアス膜に供給する。非
リード動作には、電流制御手段はセンス電流とバイアス
電流の電流値を減少させる制御を実行する。また、電流
制御手段はセンス電流とバイアス電流の極性を切換え
て、リード動作時に対して逆方向のセンス電流とバイア
ス電流を磁気抵抗素子気抵抗素子とバイアス膜に供給す
るように制御する。
【0013】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。図1は第1の実施例に係わるハードディスク装置
(HDD)の要部を示すブロック図、図2は第1の実施
例に係わるシャントバイアス方式のMRヘッドの構造を
説明するための図、図3はソフトバイアス方式のMRヘ
ッドの構造を説明するための図、図4は両方式を適用し
たMRヘッドの構造を説明するための図、図5は整流素
子と整合素子を備えたMRヘッドの構造を説明するため
の図、図6は第1の実施例の動作を説明するためのフロ
ーチャート、図7は第1の実施例の変形例を説明するた
めのフローチャートである。 (HDDの構成)本実施例のHDDは、図1に示すよう
に、データの記録媒体であるディスク1およびデータの
リード/ライトを行なう複合型ヘッド2を有する。この
複合型ヘッド2は、ライト用ヘッドである薄膜ヘッド3
とリード専用ヘッドであるMRヘッド4からなる。MR
ヘッド4は後述するように各種の方式のものがある(図
2乃至図5を参照)。
【0014】さらに、HDDは、ヘッドアンプ5、信号
処理部6、コントロール部7、電流制御回路8、スイッ
チ回路9および電流源10を備えている。ヘッドアンプ
5は、リード動作時にMRヘッド4から出力されたリー
ド信号(読出し電圧信号)を増幅し、またライト動作時
にライト信号を薄膜ヘッド3に出力する。信号処理部6
は、リード/ライト信号を処理するためのリード/ライ
ト回路を有し、リード動作にリード信号からデータを再
生する。
【0015】コントロール部7は、HDDのリード/ラ
イト動作を制御するためのコントローラと、ホストコン
ピュータとのインターフェースを有する。コントロール
部7は、信号処理部6により再生された再生データをイ
ンターフェースを介してホストコンピュータに転送し、
またホストコンピュータから転送されたライトデータを
信号処理部6に出力する。
【0016】さらに、コントロール部7は、電流制御回
路8とスイッチ回路9を制御して、本発明に係わるMR
ヘッド4のセンス電流(バイアス電流)の電流制御処理
を実行する。電流制御回路8は、コントロール部7の制
御に応じて電流源10の出力電流値を制御する。スイッ
チ回路9は、コントロール部7の制御に応じてスイッチ
9a,9bを動作し、センス電流(バイアス電流)の方
向を切換える。 (通常のリード動作)次に、第1の実施例の動作を図6
のフローチャートを参照して説明する。まず、リード動
作時には、電流制御回路8はコントロール部7の制御に
応じて、電流源10の出力電流値を所定の電流値(基準
のセンス電流値又はバイアス電流値)に設定する(ステ
ップS1のYES,S2)。
【0017】コントロール部7は、ホストコンピュータ
からのリードアクセスのコマンドに従って、リード動作
モードであることを指示する制御信号をスイッチ回路9
に出力する。スイッチ回路9は、スイッチ9a,9bを
例えばa接点側に切換えて、MRヘッド4に電流源10
からの出力電流を、所定の方向(リード動作に従った基
準の方向)に流す(ステップS3)。
【0018】MRヘッド4は、基準の電流値のセンス電
流(バイアス電流)を供給されるとリード動作可能の状
態となり、ディスク1上の指定されたトラックからデー
タを読出す。即ち、MRヘッド4は、ディスク1上のデ
ータに対応する記録磁界をリード信号に変換して、ヘッ
ドアンプ5に出力する(ステップS4)。信号処理部6
は、ヘッドアンプ5により増幅されたリード信号からデ
ータを再生し(NRZデータ等に復号化)、コントロー
ル部7に出力する(ステップS5)。コントロール部7
は、信号処理部6からの再生データをバッファし、ホス
トコンピュータに転送する(ステップS6)。 (MRヘッド4の構造と動作)シャントバイアス方式の
MRヘッド4は、図2(A)に示すように、磁気抵抗素
子(MR膜)40およびシャントバイアス膜41と称す
るバイアス膜(バイアス・ストリップ)を有する。電流
源10から駆動電流(基準の方向を+とする)DIが供
給されると、MR膜40にはセンス電流が流れて、シャ
ントバイアス膜41にはバイアス電流が流れる。
【0019】シャントバイアス膜41にバイアス電流が
流れると、バイアス磁界Bが発生し、MR膜40を通過
して方向bの磁界として作用する。一方、MR膜40は
センス電流と平行aに磁化されており、全体として磁化
方向cとなる。この磁化方向a,cのなす角θにより、
MR膜40の抵抗値が変化する。ディスク1からの記録
磁界Mが作用すると、MR膜40では方向bの磁界の大
きさが変調されて、結果的に角θが変化するので、MR
膜40の抵抗値の変化として取り出すことができる。
【0020】ソフトバイアス方式のMRヘッド4は、シ
ャントバイアス膜41の代わりにソフトバイアス膜42
を使用したもので、基本的動作はシャントバイアス方式
と同様であるが、バイアス磁界の発生原理が異なる。即
ち、ソフトバイアス方式では、MR膜40に流れるセン
ス電流(駆動電流DI)により発生した磁界が、軟磁性
のソフトバイアス膜42を通過することで、MR膜40
に磁気的相互作用することを利用してバイアス磁界Bを
発生させる。したがって、ソフトバイアス方式では、M
R膜40に流れるセンス電流がバイアス電流となる。
【0021】なお、シャントバイアス方式とソフトバイ
アス方式とを併用した方式のMRヘッド4は、図4
(A)に示すように、MR膜40と平行に設けられたソ
フトバイアス膜42にバイアス電流を供給する。この方
式でも、基本的動作は前記の2方式の場合と同様であ
る。 (非リード動作モード)以上のような構造において、M
Rヘッド4が安定したリード動作を行なうためには、M
R膜40の磁化aが安定していることが必要である。仮
に、定常的にバイアス電流(即ち、センス電流も同様
に)が供給されると、定常的にバイアス磁界bが作用す
ることになり、磁化aが方向cに向けて回転したまま固
定化してしまうことがある。このため、全体として磁化
方向cがさらに回転し、角θの絶対値がさらに大きくな
り、感度(bの変化に対するθの変化の割合)や線形性
(θ=45度付近が最良)が悪化してしまう。MR膜4
0にはセンス電流に平行な方向に磁気異方性があるた
め、前記のような現象は起きにくいが、起きる可能性は
ある。
【0022】さらに、バイアス電流が定常的に供給され
ると、発熱による熱雑音の発生が増加する問題がある。
この場合、非リード動作にバイアス電流の供給を停止す
ることが考えられる。しかし、バイアス電流の供給が停
止されると、MR膜40を通過するバイアス磁界Bがな
くなり、MR膜40には磁化aのみが残ることになる。
この状態では、MR膜40は全体としてはaの方向に磁
化されているが、内部の磁区ごとには必ずしも均一の方
向に磁化されておらず、ヘッドとしては不安定な状態で
ある。
【0023】この状態では、再びバイアス電流を投入し
た場合に、バルクハウゼンノイズを発生させる要因とな
ったり、一部の磁区が非可逆的な状態で固定化すること
により、リード動作時にリード信号波形に歪みが発生す
る要因になる。
【0024】そこで、本発明は、非リード動作時に、バ
イアス電流を基準の電流値より所定の電流値まで減少さ
せる(ステップS7)。これにより、バイアス磁界を完
全になくすことなく弱めて、MR膜40の磁化aの固定
化を防止し、磁区構造の不安定化を防止できる。さら
に、電流値を減少させることにより、発熱量も最小限に
抑制することが可能となる。
【0025】具体的な動作としては、コントロール部7
は非リード動作に移行すると、非リード動作モードであ
ることを指示する制御信号を電流制御回路8に出力す
る。電流制御回路8は、電流源10の出力電流値を基準
の電流値より所定の電流値まで低下させる。これによ
り、スイッチ回路9を介して、MRヘッド4にはリード
動作時より電流値が減少したバイアス電流(センス電
流)が供給されることになる。
【0026】また、本発明は、非リード動作時に、バイ
アス電流の方向を基準の方向から切換えて、バイアス電
流の極性を逆に変える(ステップS8)。これにより、
バイアス磁界の方向が変わるため、バイアス磁界を完全
になくすことなく、かつ定常的に一方向のみにバイアス
磁界が作用することを防止することができる(図2
(B)、図3(B)、図4(B)を参照)。したがっ
て、MR膜40の磁区構造がリード動作時のバイアス状
態に固定化することなく、しかもバイアス磁界をなくさ
ないため磁区構造の不安定化を防止することができる。
【0027】具体的な動作としては、コントロール部7
は非リード動作に移行すると、非リード動作モードであ
ることを指示する制御信号をスイッチ回路9に出力す
る。スイッチ回路9は、スイッチ9a,9bをb接点側
に切換えて、MRヘッド4に電流源10からの出力電流
を、リード動作時の基準の方向を切換えて逆方向に流
す。
【0028】ここで、本実施例では、バイアス電流の極
性を逆に変える制御処理(ステップS8)とバイアス電
流を減少させる制御処理(ステップS7)とを併用する
ことにより、MR膜40の磁区構造の不安定化の防止と
共に、発熱電流量の減少を図ることができる。換言すれ
ば、一方の制御処理により、一部の磁区が非可逆的な状
態で固定化するようなMR膜40の磁区構造の不安定化
の防止して、リード動作時にリード信号波形に歪みが発
生するような事態を防止することができる。さらに、ス
テップS7のバイアス電流を減少させる制御処理によ
り、発熱電流量の減少を図ることが可能となる。 (エラー動作モード)次に、第1の実施例の変形例とし
て、リード動作中にリードエラーが発生した場合につい
て、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0029】コントロール部7は、MRヘッド4を駆動
してリード動作を実行しているときに、通常ではリード
エラーチェックを実行している。このリードエラーチェ
ックにより、リードエラーを検出すると、一度リード動
作を中止する(ステップS20,S21)。
【0030】この後に、コントロール部7は、バイアス
電流を減少させる制御処理(ステップS23)またはバ
イアス電流の極性を逆に変える制御処理(ステップS2
4)の一方の処理を選択して実行する(ステップS2
2)。
【0031】電流制御回路8は、コントロール部7の指
示に応じて電流源10の出力電流値を基準の電流値より
所定の電流値まで低下させる(ステップS23)。これ
により、MRヘッド4には、リード動作時より電流値が
減少したバイアス電流(センス電流)が供給されること
になる。コントロール部7は、所定時間の経過後に電流
制御回路8を制御して、バイアス電流値を元の基準の電
流値に戻す(ステップS26)。これにより、MRヘッ
ド4を駆動して、リード動作を再開させる(ステップS
27)。
【0032】一方、スイッチ回路9は、コントロール部
7の指示に応じてスイッチ9a,9bをb接点側に切換
えて、MRヘッド4に電流源10からの出力電流を、リ
ード動作時の基準の方向を切換えて逆方向に流す(ステ
ップS24)。後の処理は、前記と同様である。
【0033】このようなバイアス電流を減少させる制御
処理またはバイアス電流の極性を逆に変える制御処理の
一方を行なうことにより、MRヘッド4のバイアス状態
を変化させることになる。このため、前述したようなM
Rヘッド4の磁区構造の不安定化を要因としてリードエ
ラーが発生している場合に、その要因を解消してMRヘ
ッド4を正常な状態に復帰させることが可能となる。 (第2の実施例)図5、図8及び図9は本発明の第2の
実施例に係わる図である。第2の実施例は、図8に示す
ように、MRヘッド4のMR膜40にセンス電流を供給
するための電流源20と電流制御回路18を、バイアス
膜41(又はソフトバイアス膜42)のための電流源1
0と電流制御回路8とは独立に設けた構成のHDDであ
る。
【0034】本実施例のMRヘッド4は、図5(A)に
示すように、MR膜40に整流素子43を直列に接続し
た構造である。この整流素子43は、バイアス膜41に
流すバイアス電流の極性を逆にしたときに、MR膜40
にバイアス電流が流れないように阻止するための構成要
素である。
【0035】また、本実施例のMRヘッド4は、図5
(B)に示すように、MR膜40に接続された整流素子
43と共に、バイアス膜41には整合素子44を接続し
た構造でもよい。この整合素子44は、整流素子43に
よる電圧降下分を補償するための整合抵抗素子である。
整流素子43による電圧降下が、回路の動作上それほど
問題にならなければ、図5(A)に示す構造でよい。
【0036】第2の実施例においても、リード動作及び
非リード動作における基本的動作は、前述した第1の実
施例(図1、図6、図7を参照)の場合と同様である。
本実施例では、リード動作時には、MRヘッド4は、M
R膜40には電流源20からセンス電流が供給される。
電流源20は、コントロール部7の制御により、電流制
御回路18を介して基準の電流値のセンス電流を出力す
るように動作する。一方、バイアス膜41には、第1の
実施例の場合と同様に、電流源10から基準の電流値の
バイアス電流がスイッチ回路9を介して供給される(図
9(A)を参照)。これにより、MRヘッド4は、所定
のバイアス磁界Bが作用しているMR膜40の抵抗変化
に基づいて、ディスク1からの記録磁界をリード信号に
変換するリード動作を実行する。
【0037】一方、非リード動作時に移行すると、電流
制御回路18はコントロール部7の指示に従って、電流
源20の出力電流値を基準の電流値より所定の電流値ま
で低下させる。これにより、MRヘッド4のMR膜40
には、リード動作時より電流値が減少したセンス電流が
供給されることになる。
【0038】また、スイッチ回路9はコントロール部7
の指示に従って、電流源10からの出力電流の方向を切
換えて、リード動作時の基準の方向とは逆方向にバイア
ス電流を供給する(図9(B)を参照)。
【0039】なお、第1の実施例の場合と同様に、セン
ス電流の制御とバイアス電流の制御とを併用して行なう
必要はなく、いずれか一方でもよい。即ち、第2の実施
例の場合でも、MRヘッド4のMR膜40のセンス電流
を減少させることにより、バイアス磁界をなくすことな
く、MR膜40の磁化aの固定化を防止し、磁区構造の
不安定化を防止できる。さらに、センス電流値を減少さ
せることにより、発熱量も最小限に抑制することが可能
となる。
【0040】また、MRヘッド4のバイアス膜41のバ
イアス電流を切換えることにより、バイアス磁界の方向
が変わるため、バイアス磁界を完全になくすことなく、
かつ定常的に一方向のみにバイアス磁界が作用すること
を防止することができる。したがって、MR膜40の磁
区構造がリード動作時のバイアス状態に固定化すること
なく、しかもバイアス磁界をなくさないため磁区構造の
不安定化を防止することができる。
【0041】さらに、第2の実施例の変形例として、図
7のフローチャートに示すリードエラー動作時のエラー
処理も適用することができる。即ち、リード動作中にリ
ードエラーが発生したときに、電流制御回路18により
MR膜40のセンス電流を減少させる制御処理またはス
イッチ回路9によりバイアス電流の極性を逆に変える制
御処理の一方を行なう。これにより、MRヘッド4の磁
区構造の不安定化を要因としてリードエラーが発生して
いる場合に、その要因を解消してMRヘッド4を正常な
状態に復帰させることが可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、M
Rヘッドを使用したディスク記録再生装置において、非
リード動作時に、MRヘッドの磁区構造の不安定化や発
熱量の増大化を防止することにより、ヘッド性能の劣
化、リード動作時のリード信号波形に歪みの発生、また
は発熱によるノイズの増大を防止することが可能とな
る。したがって、リード動作時のエラーレートを減少さ
せ、確実なデータ再生動作を実現することができる。ま
た、結果的にリードエラーの発生回数を減少化できるた
め、リード動作の再実行回数を減少させて、アクセス速
度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わるハードディスク
装置(HDD)の要部を示すブロック図。
【図2】第1の実施例に係わるシャントバイアス方式の
MRヘッドの構造を説明するための図。
【図3】第1の実施例に係わるソフトバイアス方式のM
Rヘッドの構造を説明するための図。
【図4】第1の実施例に係わる両方式を適用したMRヘ
ッドの構造を説明するための図。
【図5】第2の実施例に係わる整流素子と整合素子を備
えたMRヘッドの構造を説明するための図。
【図6】第1の実施例の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図7】第1の実施例の変形例を説明するためのフロー
チャート。
【図8】本発明の第2の実施例に係わるハードディスク
装置(HDD)の要部を示すブロック図。
【図9】第2の実施例に係わるMRヘッドの構造を説明
するための図。
【符号の説明】
1…ディスク、2…ヘッド、3…薄膜ヘッド、4…MR
ヘッド、5…ヘッドアンプ、6…信号処理部、7…コン
トロール部、8,18…電流制御回路、9…スイッチ回
路、10,20…電流源、40…MR膜、41…シャン
トバイアス膜、42…ソフトバイアス膜。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有するリード専用の磁気ヘッドを駆動
    制御するための磁気ヘッド制御装置であって、 前記磁気ヘッドのリード動作時に所定の電流値の駆動電
    流を前記磁気抵抗素子と前記バイアス手段に供給し、か
    つ非リード動作時には前記所定の電流値よりも減少させ
    た低電流値の前記駆動電流を前記磁気抵抗素子と前記バ
    イアス手段に供給するように制御する電流制御手段を具
    備したことを特徴とする磁気ヘッド制御装置。
  2. 【請求項2】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有するリード専用の磁気ヘッドを駆動
    制御するための磁気ヘッド制御装置であって、 前記磁気ヘッドのリード動作時に所定の電流値の駆動電
    流を前記磁気抵抗素子と前記バイアス手段に供給し、か
    つ非リード動作時には前記駆動電流の極性を逆転させて
    前記磁気抵抗素子と前記バイアス手段に供給するように
    制御する電流制御手段を具備したことを特徴とする磁気
    ヘッド制御装置。
  3. 【請求項3】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有し、前記磁気抵抗素子に供給された
    センス電流に伴う磁気的相互作用により前記バイアス磁
    界を発生するリード専用の磁気ヘッドを駆動制御するた
    めの磁気ヘッド制御装置であって、 前記磁気ヘッドのリード動作時には所定の電流値の前記
    センス電流を前記磁気抵抗素子に供給し、かつ非リード
    動作時には前記所定の電流値よりも減少させた低電流値
    のセンス電流を前記磁気抵抗素子に供給するように制御
    する電流制御手段を具備したことを特徴とする磁気ヘッ
    ド制御装置。
  4. 【請求項4】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有し、前記磁気抵抗素子に供給された
    センス電流に伴う磁気的相互作用により前記バイアス磁
    界を発生するリード専用の磁気ヘッドを駆動制御するた
    めの磁気ヘッド制御装置であって、 前記磁気ヘッドのリード動作時には所定の電流値の前記
    センス電流を前記磁気抵抗素子に供給し、かつ非リード
    動作時には前記センス電流の極性を逆転させて前記磁気
    抵抗素子に供給するように制御する電流制御手段を具備
    したことを特徴とする磁気ヘッド制御装置。
  5. 【請求項5】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有するリード専用の磁気ヘッドを備え
    たディスク記録再生装置において、 データを記録するためのディスクと、 前記磁気ヘッドにより前記ディスクから出力されたリー
    ド信号をデータに再生するデータ再生手段と、 リード動作時に、所定の電流値の駆動電流を前記磁気ヘ
    ッドの前記磁気抵抗素子と前記バイアス手段に供給する
    ための電流供給手段と、 非リード動作時に、前記駆動電流の電流値を前記所定の
    電流値より減少させた低電流値に切換えるように制御す
    る電流制御手段とを具備したことを特徴とするデータ記
    録再生装置。
  6. 【請求項6】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有するリード専用の磁気ヘッドを備え
    たディスク記録再生装置において、 データを記録するためのディスクと、 前記磁気ヘッドにより前記ディスクから出力されたリー
    ド信号をデータに再生するデータ再生手段と、 リード動作時に、所定の電流値の駆動電流を前記磁気ヘ
    ッドの前記磁気抵抗素子と前記バイアス手段に供給する
    ための電流供給手段と、 非リード動作時に、前記駆動電流の極性を逆転させるよ
    うに制御する電流制御手段とを具備したことを特徴とす
    るデータ記録再生装置。
  7. 【請求項7】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有し、前記磁気抵抗素子に供給された
    センス電流に伴う磁気的相互作用により前記バイアス磁
    界を発生するリード専用の磁気ヘッドを備えたディスク
    記録再生装置において、 データを記録するためのディスクと、 前記磁気ヘッドにより前記ディスクから出力されたリー
    ド信号をデータに再生するデータ再生手段と、 リード動作時に所定の電流値の前記センス電流を前記磁
    気抵抗素子に供給するための電流供給手段と、 非リード動作時に、前記センス電流の電流値を前記所定
    の電流値より減少させた低電流値に切換えるように制御
    する電流制御手段とを具備したことを特徴とするデータ
    記録再生装置。
  8. 【請求項8】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有し、前記磁気抵抗素子に供給された
    センス電流に伴う磁気的相互作用により前記バイアス磁
    界を発生するリード専用の磁気ヘッドを備えたディスク
    記録再生装置において、 データを記録するためのディスクと、 前記磁気ヘッドにより前記ディスクから出力されたリー
    ド信号をデータに再生するデータ再生手段と、 リード動作時に所定の電流値の前記センス電流を前記磁
    気抵抗素子に供給するための電流供給手段と、 非リード動作時に、前記センス電流の極性を逆転させる
    ように制御する電流制御手段とを具備したことを特徴と
    するデータ記録再生装置。
  9. 【請求項9】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生す
    るバイアス手段を有するリード専用の磁気ヘッドを備え
    たディスク記録再生装置において、 データを記録するためのディスクと、 前記磁気ヘッドにより前記ディスクから出力されたリー
    ド信号をデータに再生するデータ再生手段と、 リード動作時に、所定の電流値の駆動電流を前記磁気ヘ
    ッドに供給するための電流供給手段と、 前記データ再生手段により再生されたデータのエラーを
    検出するためのエラー検出手段と、 このエラー検出手段によるエラー検出時に、前記リード
    動作を一時的に中止して前記磁気抵抗素子に供給する前
    記駆動電流の電流値を減少させる制御および前記バイア
    ス手段に供給する前記駆動電流の極性を逆転させる制御
    の一方を選択的に実行するエラー処理手段とを具備した
    ことを特徴とするディスク記録再生装置。
  10. 【請求項10】 磁気抵抗素子及びバイアス磁界を発生
    するバイアス手段を有するリード専用の磁気ヘッドを備
    えたディスク記録再生装置において、 データを記録するためのディスクと、 前記磁気ヘッドにより前記ディスクから出力されたリー
    ド信号をデータに再生するデータ再生手段と、 リード動作時に、所定の電流値の駆動電流を前記磁気ヘ
    ッドに供給するための電流供給手段と、 非リード動作時に、前記駆動電流の電流値を前記所定の
    電流値より減少させた低電流値に切換え、かつ前記駆動
    電流の極性を逆転させるように制御する電流制御手段と
    を具備したことを特徴とするデータ記録再生装置。
JP10581295A 1995-04-28 1995-04-28 ディスク記録再生装置及びその磁気ヘッド制御装置 Pending JPH08306011A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6714389B1 (en) * 2000-11-01 2004-03-30 Seagate Technology Llc Digital magnetoresistive sensor with bias

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6714389B1 (en) * 2000-11-01 2004-03-30 Seagate Technology Llc Digital magnetoresistive sensor with bias

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